【背景:ルーシィの自宅(自室)】
【BGM:家の中の温かみのある雰囲気】
【立ち絵:ルーシィ】
【BGM:家の中の温かみのある雰囲気】
【立ち絵:ルーシィ】
[舞人]
「う………ここは」
[ルーシィ]
「やっと目が覚めた?」
[その他]
舞人が重い体を起こすと、いずこからかルーシィの声が聞こえた。
そこで初めて、自分がベッドに寝かされていることに気づいた。
[舞人]
「見知らぬ天井! 白いシーツ! これはもしや……!!」
[ルーシィ]
「何バカなこといってるの? 君が魔法使ってぶっ倒れたからわざわざ運んでやったんだよ」
[その他]
トンチンカンな勘違いを起こしかける舞人の言葉を速攻で切り捨てるルーシィ。
[舞人]
「……夢くらい見させろよ」
[ルーシィ]
「真実はいつもひとつだよ」
[その他]
なにやら意味不明な空気になってきたところで、ルーシィがズバっと切り出した。
[ルーシィ]
「ところで。君が本当に勇者だってことはわかったよ。でも、驚いたな……」
[舞人]
「ふふん、そうだろそうだろ。驚け、驚いてひれ伏せ」
[その他]
起き抜けの割りに態度が尊大な舞人であったが、続く言葉に凍りつくこととなる。
[ルーシィ]
「まったく驚いたよ。君、魔法力低すぎ……ツンデイン使えても一発で限界なんて・・・・・・本当に勇者?」
[舞人]
「………」
(バレバレユカイじゃねーかwww)
[その他]
舞人の内心での葛藤もどこ吹く風か、ルーシィはジト目で続ける。
[ルーシィ]
「ブタバナにも勝てないし魔法一発で気絶……ルネ王は何を思ってこんな奴に世界を任す気になったのやら……」
[その他]
おそらく、ルネには舞人が異世界から召喚されてきたというだけで安心感があったのだろう。
この人物ならやってくれるだろうという強い思いがあったのだろう。
だが、ルーシィは違う。
魔法により舞人の能力を知ってしまったこともあるが、それ以上の理由があった。
[ルーシィ]
(こいつ、詠唱もなしにツンデインを使った……)
[その他]
舞人は確かに魔法を使う直前に謎の動作を見せたが、あれは明らかに詠唱とは違っていた。
このフォスタリアにおいて魔法を使うには、人間にしろ妖精にしろ魔族にしろ、呪文を詠唱する必要がある。
それらは、熟練になるにつれ詠唱にかかる時間は短くなっていくが、ゼロになることはない。
例え一言だけに短縮されようとも、詠唱呪文とそれに加え魔法の発動キー――大抵が魔法名――の発音が必要なのだ。
[ルーシィ]
(それをこいつは発動キーだけで……素質は十分あるんだ……)
[その他]
ルーシィはトゲトゲしい言葉とは裏腹に、内心では現実を受け止めているようだった。
[ルーシィ]
(ボク、妬いてるんだ……ヤな女だな……)
[その他]
勇者の血を引いて生まれ、素質と才能に恵まれ成長したが魔王に惨敗した勇者。
異世界から召喚され、才能はへっぽこの癖にこの世界の誰も持ち得ない特殊な素質を秘めた真勇者。
ルーシィの勇者としてのプライドが、この舞人という勇者を拒絶していた。
「う………ここは」
[ルーシィ]
「やっと目が覚めた?」
[その他]
舞人が重い体を起こすと、いずこからかルーシィの声が聞こえた。
そこで初めて、自分がベッドに寝かされていることに気づいた。
[舞人]
「見知らぬ天井! 白いシーツ! これはもしや……!!」
[ルーシィ]
「何バカなこといってるの? 君が魔法使ってぶっ倒れたからわざわざ運んでやったんだよ」
[その他]
トンチンカンな勘違いを起こしかける舞人の言葉を速攻で切り捨てるルーシィ。
[舞人]
「……夢くらい見させろよ」
[ルーシィ]
「真実はいつもひとつだよ」
[その他]
なにやら意味不明な空気になってきたところで、ルーシィがズバっと切り出した。
[ルーシィ]
「ところで。君が本当に勇者だってことはわかったよ。でも、驚いたな……」
[舞人]
「ふふん、そうだろそうだろ。驚け、驚いてひれ伏せ」
[その他]
起き抜けの割りに態度が尊大な舞人であったが、続く言葉に凍りつくこととなる。
[ルーシィ]
「まったく驚いたよ。君、魔法力低すぎ……ツンデイン使えても一発で限界なんて・・・・・・本当に勇者?」
[舞人]
「………」
(バレバレユカイじゃねーかwww)
[その他]
舞人の内心での葛藤もどこ吹く風か、ルーシィはジト目で続ける。
[ルーシィ]
「ブタバナにも勝てないし魔法一発で気絶……ルネ王は何を思ってこんな奴に世界を任す気になったのやら……」
[その他]
おそらく、ルネには舞人が異世界から召喚されてきたというだけで安心感があったのだろう。
この人物ならやってくれるだろうという強い思いがあったのだろう。
だが、ルーシィは違う。
魔法により舞人の能力を知ってしまったこともあるが、それ以上の理由があった。
[ルーシィ]
(こいつ、詠唱もなしにツンデインを使った……)
[その他]
舞人は確かに魔法を使う直前に謎の動作を見せたが、あれは明らかに詠唱とは違っていた。
このフォスタリアにおいて魔法を使うには、人間にしろ妖精にしろ魔族にしろ、呪文を詠唱する必要がある。
それらは、熟練になるにつれ詠唱にかかる時間は短くなっていくが、ゼロになることはない。
例え一言だけに短縮されようとも、詠唱呪文とそれに加え魔法の発動キー――大抵が魔法名――の発音が必要なのだ。
[ルーシィ]
(それをこいつは発動キーだけで……素質は十分あるんだ……)
[その他]
ルーシィはトゲトゲしい言葉とは裏腹に、内心では現実を受け止めているようだった。
[ルーシィ]
(ボク、妬いてるんだ……ヤな女だな……)
[その他]
勇者の血を引いて生まれ、素質と才能に恵まれ成長したが魔王に惨敗した勇者。
異世界から召喚され、才能はへっぽこの癖にこの世界の誰も持ち得ない特殊な素質を秘めた真勇者。
ルーシィの勇者としてのプライドが、この舞人という勇者を拒絶していた。
[舞人]
(これはフラグバッキバキじゃね?)
[その他]
ルーシィがそんな自分の弱い心と向き合っている傍ら、舞人はやっぱり舞人だった。
[舞人]
(セクロスだなんて言ってる場合じゃないな……まずは仲良くなることからはじめないと!)
[その他]
舞人は本来の目的を遂行すべく燃え上がる。
[舞人]
「俺は自分が弱いことくらい、よくわかってる」
[ルーシィ]
「へぇ……それは何よりだ。なら、さっさと尻尾巻いて自分の世界へ帰ったらどう?」
(違う……ボクはこんなことが言いたいわけじゃないのに)
[その他]
心にも思っていないわけではない。だけど、口に出してやっかむつもりもなかった。
[ルーシィ]
(こいつと出会う前には、この世界を任せてもいいって思ってたこともあったのに……)
[その他]
だが、舞人の弱みを知った途端、この様である。
[ルーシィ]
(ボクは心が弱かったから魔王に負けたのかもしれないな……)
[その他]
内心で自嘲の笑みを浮かべるルーシィ。
[舞人]
「そ、それは出来ない。魔王を放っておけるもんか」
[その他]
舞人は建前上、毅然として言い切る。
[ルーシィ]
「でも、今の君じゃ魔王に返り討ちだよ。このボクも魔王に負けたことくらい知ってるんだろ?」
[その他]
今度は実際に表情に出して自嘲の笑みを浮かべるルーシィ。
[舞人]
「今の俺じゃダメでも、強くなればいいんだろ!」
[ルーシィ]
「……だから?」
[舞人]
「だから、だから……」
(だからどうすりゃいいんだ?)
[その他]
勢いで強くなればいい、と言ったものの、フォスタリアのザコモンスターの強さをその身に刻みこまれたばかりである。
モンスター相手にレベルアップなどという作業をやる度胸など舞人にはなかった。
[舞人]
(じゃあどうやって強くなれば……)
[その他]
気取られぬよう思案する舞人。
そして、不意にルーシィと目があった。
[舞人]
(こいつはこの世界の勇者……でも魔王に負けてる……でも俺より強い)
[その他]
ぱちぱちと舞人の中でソロバン(損得勘定用)がはじける。
[舞人]
(そして女の子、気は強いけどかわいい、さらに本来の目的を考えるとさよならするには惜しすぎる!!)
(これしかないだろ、常識的に考えて!)
[舞人]
「だから……俺のコーチになってくれ!」
[ルーシィ]
「はぁ……?」
[その他]
舞人ソロバンがはじき出した答えがそれだった。
ルーシィと一緒にいられて、自然に仲良くなるチャンスも増え、ついでに自分も強くなる。
これほど都合のいい回答があるだろうか。
ちなみに、残念なことに舞人ソロバンにはデメリットを計算するにはスペックが足りなかった。
[舞人]
「あんたは確かに魔王に負けたかもしれないが、それでも俺よりも強い。勇者としての特訓を俺に!」
(これはフラグバッキバキじゃね?)
[その他]
ルーシィがそんな自分の弱い心と向き合っている傍ら、舞人はやっぱり舞人だった。
[舞人]
(セクロスだなんて言ってる場合じゃないな……まずは仲良くなることからはじめないと!)
[その他]
舞人は本来の目的を遂行すべく燃え上がる。
[舞人]
「俺は自分が弱いことくらい、よくわかってる」
[ルーシィ]
「へぇ……それは何よりだ。なら、さっさと尻尾巻いて自分の世界へ帰ったらどう?」
(違う……ボクはこんなことが言いたいわけじゃないのに)
[その他]
心にも思っていないわけではない。だけど、口に出してやっかむつもりもなかった。
[ルーシィ]
(こいつと出会う前には、この世界を任せてもいいって思ってたこともあったのに……)
[その他]
だが、舞人の弱みを知った途端、この様である。
[ルーシィ]
(ボクは心が弱かったから魔王に負けたのかもしれないな……)
[その他]
内心で自嘲の笑みを浮かべるルーシィ。
[舞人]
「そ、それは出来ない。魔王を放っておけるもんか」
[その他]
舞人は建前上、毅然として言い切る。
[ルーシィ]
「でも、今の君じゃ魔王に返り討ちだよ。このボクも魔王に負けたことくらい知ってるんだろ?」
[その他]
今度は実際に表情に出して自嘲の笑みを浮かべるルーシィ。
[舞人]
「今の俺じゃダメでも、強くなればいいんだろ!」
[ルーシィ]
「……だから?」
[舞人]
「だから、だから……」
(だからどうすりゃいいんだ?)
[その他]
勢いで強くなればいい、と言ったものの、フォスタリアのザコモンスターの強さをその身に刻みこまれたばかりである。
モンスター相手にレベルアップなどという作業をやる度胸など舞人にはなかった。
[舞人]
(じゃあどうやって強くなれば……)
[その他]
気取られぬよう思案する舞人。
そして、不意にルーシィと目があった。
[舞人]
(こいつはこの世界の勇者……でも魔王に負けてる……でも俺より強い)
[その他]
ぱちぱちと舞人の中でソロバン(損得勘定用)がはじける。
[舞人]
(そして女の子、気は強いけどかわいい、さらに本来の目的を考えるとさよならするには惜しすぎる!!)
(これしかないだろ、常識的に考えて!)
[舞人]
「だから……俺のコーチになってくれ!」
[ルーシィ]
「はぁ……?」
[その他]
舞人ソロバンがはじき出した答えがそれだった。
ルーシィと一緒にいられて、自然に仲良くなるチャンスも増え、ついでに自分も強くなる。
これほど都合のいい回答があるだろうか。
ちなみに、残念なことに舞人ソロバンにはデメリットを計算するにはスペックが足りなかった。
[舞人]
「あんたは確かに魔王に負けたかもしれないが、それでも俺よりも強い。勇者としての特訓を俺に!」