[ルーシィ]
「あった……!」
[舞人]
「マジかっ!!」
[その他]
地下に広がる広大な書庫に舞人とルーシィはいた。
ここはルーシィの生家である。
すでに両親を無くしているので、事実上家主であるルーシィがギコナへと移り住んでからは空き家になっていた。
なぜそこへわざわざ戻ってきたのかというと、舞人の特殊能力を調べようと思い立ったからだ。
アシュレイ家の地下書庫には歴代の勇者に纏わる書物が大量に納められている。
もしかして似たような能力を持つ勇者が過去にいたかもしれないと思い、二人は遥遥ここまでやってきたのだった。
[舞人]
「で、なんだって?」
[ルーシィ]
「ちょっと待ってよ……」
[その他]
ルーシィは古ぼけた羊皮紙の束を慎重に読み進めていく。
[ルーシィ]
「ふむふむ……どうやら400年くらい前の勇者みたいだね」
[舞人]
「400年つーと……確かルネが500歳とか言ってたから、あいつが100歳の頃か?」
[ルーシィ]
「ボクもここ100年くらいの間に起こった勇者と魔王の戦いは教わったけど、さすがに400年前はなぁ」
[その他]
ルーシィは黙々と文献を読み進めていく。
どうやら、400年前の魔王も現在の魔王のように、アシュレイ家の勇者を一度破っているらしかった。
そこで、すでにルネーニを建国していたルネが異世界から勇者を召喚したという。
その勇者が、舞人と同じように強力なマジック・アブソーブ能力を有していたそうだ。
[舞人]
「って、異世界から勇者が召喚されることって前例があったんだな……」
[ルーシィ]
「ボクも初めて知ったよ」
[舞人]
「ということは何か? 異世界から召喚されると漏れなくこの能力がついてくるってことか?」
[ルーシィ]
「……さぁ」
[その他]
文献はなぜかそこで途切れていて、肝心なことはほとんど分からなかったといっても過言ではない。
当時の異世界の勇者が魔王を倒したのかも、アシュレイ家の勇者がその後どうなったのかも一切触れられていない。
まぁ、その後何度か別の魔王が現れ、そのたびにアシュレイ家の末裔たちが倒してきているのだから、倒されているのではあろうとは想像がつく。
[ルーシィ]
「あんまり成果なかったね……」
[舞人]
「ああ……ま、使い方はなんとなく分かってるからいいけどな」
[その他]
要するに、誰かの魔力を魔法を食らうという形で奪い取って自分で使う。ただそれだけだ。
[ルーシィ]
「人はそれを他力本願っていうような気もするけど……」
[舞人]
「さーて。今日はもう遅いし、ここで一泊して帰ろうぜ」
[その他]
ぼそりとつぶやくルーシィの言葉を、わざとらしいほど白々しく聞き流す舞人。
[ルーシィ]
「……ま、確かに今から帰っても夜までには着けないし依存はないけどね」
[その他]
ということで、今日はルーシィの実家にて一夜を明かすことになったわけである。
「あった……!」
[舞人]
「マジかっ!!」
[その他]
地下に広がる広大な書庫に舞人とルーシィはいた。
ここはルーシィの生家である。
すでに両親を無くしているので、事実上家主であるルーシィがギコナへと移り住んでからは空き家になっていた。
なぜそこへわざわざ戻ってきたのかというと、舞人の特殊能力を調べようと思い立ったからだ。
アシュレイ家の地下書庫には歴代の勇者に纏わる書物が大量に納められている。
もしかして似たような能力を持つ勇者が過去にいたかもしれないと思い、二人は遥遥ここまでやってきたのだった。
[舞人]
「で、なんだって?」
[ルーシィ]
「ちょっと待ってよ……」
[その他]
ルーシィは古ぼけた羊皮紙の束を慎重に読み進めていく。
[ルーシィ]
「ふむふむ……どうやら400年くらい前の勇者みたいだね」
[舞人]
「400年つーと……確かルネが500歳とか言ってたから、あいつが100歳の頃か?」
[ルーシィ]
「ボクもここ100年くらいの間に起こった勇者と魔王の戦いは教わったけど、さすがに400年前はなぁ」
[その他]
ルーシィは黙々と文献を読み進めていく。
どうやら、400年前の魔王も現在の魔王のように、アシュレイ家の勇者を一度破っているらしかった。
そこで、すでにルネーニを建国していたルネが異世界から勇者を召喚したという。
その勇者が、舞人と同じように強力なマジック・アブソーブ能力を有していたそうだ。
[舞人]
「って、異世界から勇者が召喚されることって前例があったんだな……」
[ルーシィ]
「ボクも初めて知ったよ」
[舞人]
「ということは何か? 異世界から召喚されると漏れなくこの能力がついてくるってことか?」
[ルーシィ]
「……さぁ」
[その他]
文献はなぜかそこで途切れていて、肝心なことはほとんど分からなかったといっても過言ではない。
当時の異世界の勇者が魔王を倒したのかも、アシュレイ家の勇者がその後どうなったのかも一切触れられていない。
まぁ、その後何度か別の魔王が現れ、そのたびにアシュレイ家の末裔たちが倒してきているのだから、倒されているのではあろうとは想像がつく。
[ルーシィ]
「あんまり成果なかったね……」
[舞人]
「ああ……ま、使い方はなんとなく分かってるからいいけどな」
[その他]
要するに、誰かの魔力を魔法を食らうという形で奪い取って自分で使う。ただそれだけだ。
[ルーシィ]
「人はそれを他力本願っていうような気もするけど……」
[舞人]
「さーて。今日はもう遅いし、ここで一泊して帰ろうぜ」
[その他]
ぼそりとつぶやくルーシィの言葉を、わざとらしいほど白々しく聞き流す舞人。
[ルーシィ]
「……ま、確かに今から帰っても夜までには着けないし依存はないけどね」
[その他]
ということで、今日はルーシィの実家にて一夜を明かすことになったわけである。
[その他]
深夜。
[舞人]
「ぐー……ひゅるるるー……」
[その他]
大いびきをかいて眠りこける舞人。
[ルーシィ]
「すー……すー……」
[その他]
隣の部屋でもルーシィが穏やかに寝息を立てている。
深夜。
[舞人]
「ぐー……ひゅるるるー……」
[その他]
大いびきをかいて眠りこける舞人。
[ルーシィ]
「すー……すー……」
[その他]
隣の部屋でもルーシィが穏やかに寝息を立てている。
[その他]
ひゅうううう……
ひゅうううう……
[その他]
不意に、夏だというのにどこからともなく冷たい風が吹き込んできた。
[ルーシィ]
「んぅ……」
[その他]
思わずタオルケットを引き寄せ、ベッドの上で丸くなるルーシィ。
不意に、夏だというのにどこからともなく冷たい風が吹き込んできた。
[ルーシィ]
「んぅ……」
[その他]
思わずタオルケットを引き寄せ、ベッドの上で丸くなるルーシィ。
[その他]
どろどろどろどろ……
どろどろどろどろ……
[その他]
などという擬音が果たして本当に聞こえたかはわからない。
だが、異質なものがルーシィの部屋に侵入してくる気配が確かにあった。
[ルーシィ]
「……っ」
[その他]
ルーシィの鍛え上げられた感覚はすぐさまそれを察知する。
しかし体が動かない。
[ルーシィ]
(ひっ……こ、これって……っ!!)
などという擬音が果たして本当に聞こえたかはわからない。
だが、異質なものがルーシィの部屋に侵入してくる気配が確かにあった。
[ルーシィ]
「……っ」
[その他]
ルーシィの鍛え上げられた感覚はすぐさまそれを察知する。
しかし体が動かない。
[ルーシィ]
(ひっ……こ、これって……っ!!)
[その他]
ひゅおおおおおお……
ひゅおおおおおお……
[その他]
室内の温度が急激に下がる。
[ルーシィ]
(や、やっぱり……ゆ、ゆゆゆ、ゆゆゆ……!!)
[その他]
悲鳴を上げたかったが、全身はおろか口の自由すらも利かない。
ここ最近のギコナでの舞人との生活ですっかり忘れていたが、ルーシィがこの実家から出て行った原因は、魔王に負けたからだけではなかった。
室内の温度が急激に下がる。
[ルーシィ]
(や、やっぱり……ゆ、ゆゆゆ、ゆゆゆ……!!)
[その他]
悲鳴を上げたかったが、全身はおろか口の自由すらも利かない。
ここ最近のギコナでの舞人との生活ですっかり忘れていたが、ルーシィがこの実家から出て行った原因は、魔王に負けたからだけではなかった。
[その他]
『恨めし……妬まし……』
[ルーシィ]
(ひぃぃぃっ!! で、でたぁぁぁぁ!!)
[その他]
掠れ掠れの恨みがましい声。
ルーシィが幼い頃から、たびたび見ていた悪夢に出てくる幽霊の声だ。
幼いころはその悪夢が原因でよくおねしょをしたし、成長してからはそれが夢ではなく現実に起こっていることだとはっきりわかるようになった。
そのせいで余計に恐怖が増し、気づいたときにはアンデッドモンスターを片手で軽く捻れる反面、幽霊にはめっぽう弱くなってしまっていた。
実家で暮らしていたときは、1ヶ月の間に2,3度現れてはルーシィの恐怖を煽るだけ煽って消えていくこの幽霊に、精神をすり減らし続けだった。
魔王を討伐するべく家を出てからは幽霊が現れることはなくなり、ギコナに移り住んだことですっかり忘れていた。
[その他]
『曽ねまし……辛……』
[ルーシィ]
(やだぁぁぁぁ……)
[その他]
おどろおどろしい声がひたひたと近づいてきて、いよいよルーシィの恐怖は臨界点に達する。
そのときだった。
『恨めし……妬まし……』
[ルーシィ]
(ひぃぃぃっ!! で、でたぁぁぁぁ!!)
[その他]
掠れ掠れの恨みがましい声。
ルーシィが幼い頃から、たびたび見ていた悪夢に出てくる幽霊の声だ。
幼いころはその悪夢が原因でよくおねしょをしたし、成長してからはそれが夢ではなく現実に起こっていることだとはっきりわかるようになった。
そのせいで余計に恐怖が増し、気づいたときにはアンデッドモンスターを片手で軽く捻れる反面、幽霊にはめっぽう弱くなってしまっていた。
実家で暮らしていたときは、1ヶ月の間に2,3度現れてはルーシィの恐怖を煽るだけ煽って消えていくこの幽霊に、精神をすり減らし続けだった。
魔王を討伐するべく家を出てからは幽霊が現れることはなくなり、ギコナに移り住んだことですっかり忘れていた。
[その他]
『曽ねまし……辛……』
[ルーシィ]
(やだぁぁぁぁ……)
[その他]
おどろおどろしい声がひたひたと近づいてきて、いよいよルーシィの恐怖は臨界点に達する。
そのときだった。
[その他]
ギィィィィィ~~~~~
ギィィィィィ~~~~~
[ルーシィ]
「っ!! ひきゃあああああああああああああっ!!!」
[舞人]
「うおっち!?」
[その他]
まるで幽霊屋敷の扉が勝手に開閉するときのようなブキミな音を立てて扉が軋み、ルーシィは破壊音波のような大絶叫を上げた。
ふと声が出ることと、体の自由も戻っていることに気づく。
がばっと飛び起きて音の発生源を涙目で見やる。
[ルーシィ]
「……ひっく」
[舞人]
「……ア、アー。コンバンワ、いい夜ダナ」
[その他]
そこには、扉のノブに手をかけた舞人がいた。
きょろきょろとあたりを見渡すが、幽霊の姿はない。
[ルーシィ]
「……ま、マイト……」
[舞人]
「いっ、いや別に夜這いとかそういうんじゃなくてだな、そうだトイレ、トイレを探して……!!」
[その他]
聞かれてもいないのに早口一口で言い訳をする舞人だったが、
[ルーシィ]
「ふぇぇぇぇぇっ、マイト~~っ!!」
「っ!! ひきゃあああああああああああああっ!!!」
[舞人]
「うおっち!?」
[その他]
まるで幽霊屋敷の扉が勝手に開閉するときのようなブキミな音を立てて扉が軋み、ルーシィは破壊音波のような大絶叫を上げた。
ふと声が出ることと、体の自由も戻っていることに気づく。
がばっと飛び起きて音の発生源を涙目で見やる。
[ルーシィ]
「……ひっく」
[舞人]
「……ア、アー。コンバンワ、いい夜ダナ」
[その他]
そこには、扉のノブに手をかけた舞人がいた。
きょろきょろとあたりを見渡すが、幽霊の姿はない。
[ルーシィ]
「……ま、マイト……」
[舞人]
「いっ、いや別に夜這いとかそういうんじゃなくてだな、そうだトイレ、トイレを探して……!!」
[その他]
聞かれてもいないのに早口一口で言い訳をする舞人だったが、
[ルーシィ]
「ふぇぇぇぇぇっ、マイト~~っ!!」
[その他]
どきゃっ
どきゃっ
[舞人]
「パプテマスっ!?」
[その他]
突然舞人の胸にルーシィが飛び込んできた。
殴られるものとばかり思っていた舞人は、身構えたものの突然の展開に、ルーシィを抱きとめながら謎の声を上げる。
[舞人]
「ど、どうしたんだよルーシィ……そんなイキナリ、心の準備ってもんが」
[ルーシィ]
「わぁぁぁぁん……幽霊っ、幽霊でたぁぁぁ!!」
[舞人]
「へ?」
[その他]
トンチキな勘違いを起こしかける舞人だったが、ルーシィの言葉に周囲を見渡してみる。
だが、幽霊らしき姿はどこにもない。
[舞人]
「幽霊って……なんもいないぞ?」
[ルーシィ]
「いたのぉ!!」
[その他]
わんわん泣きながら幽霊の存在を主張するルーシィ。
イヤイヤと頭を振りながら、舞人の胸に顔を埋めて泣きじゃくる姿は、普段のルーシィからは想像もつかなかった。
[舞人]
(これは不覚にも萌えた)
[その他]
などと毎度のことながら不埒な脳内の舞人だったが、ルーシィの様子からただ事ではないことくらいは想像がつく。
[舞人]
「とりあえず、もういなくなったみたいだから泣き止めよ、な?」
[その他]
舞人は極力脳内の自分を押し殺し、ルーシィの頭を優しくなでなでしてやる。
[ルーシィ]
「うぅ……」
[その他]
しばらくそうしてやっていると、ようやくルーシィも落ち着きを取り戻してきたようだ。
[ルーシィ]
「前からたまに出るの……」
[舞人]
「この家にか?」
[ルーシィ]
「うん……でも、お父さんもお母さんも知らないみたいだった。ボクだけに見えるみたい」
[舞人]
「それは……勇者だから?」
[その他]
ちなみに、アシュレイの性は父のものだ。
勇者の血筋ではあるとはいえ、男子である父には勇者としての才能はすずめの涙程度しか宿っていなかったそうな。
[ルーシィ]
「わかんないよ……霊感に関してはボクだって他の人と大差ないよ。僧侶ならともかくさ……」
[その他]
高位の僧侶ならば呪文ひとつで霊と交信したり、成仏させたり、その逆に消滅させたりすることも出来る。
[舞人]
「勇者になんか恨みのある霊なのか?」
[ルーシィ]
「それもわかんない……声はしても、目を開けて姿を見る勇気なんかボクにないよ……」
[舞人]
「そーか……とりあえず、今日はもういなくなったんだろ? さっさと寝て忘れたほうがいいんじゃないか?」
[ルーシィ]
「……」
[その他]
優しく諭すと、ルーシィは無言でもそもそとベッドにもぐりこむ。
[舞人]
「それじゃ、俺も戻るから」
[その他]
舞人が立ち上がったところで、抵抗があった。
[舞人]
「……」
[その他]
ルーシィが舞人の服の裾を掴んでいたのだ。
[ルーシィ]
「ひとりはヤダ……」
[その他]
まるで子供のように唇を尖らせ、ぼそりとつぶやくルーシィ。
[舞人]
「で、でも……」
[ルーシィ]
「一緒にいてよ、マイト……」
[その他]
か細い声。
これまで、こんなに覇気のないルーシィの声を聞いたことがあっただろうか。
[舞人]
「……わかったよ」
[その他]
さすがにこんな表情をされては、脳内の舞人も自重してしまう。
邪な本意なしの笑みを浮かべて、舞人は再び腰を落ち着けるのだった。
「パプテマスっ!?」
[その他]
突然舞人の胸にルーシィが飛び込んできた。
殴られるものとばかり思っていた舞人は、身構えたものの突然の展開に、ルーシィを抱きとめながら謎の声を上げる。
[舞人]
「ど、どうしたんだよルーシィ……そんなイキナリ、心の準備ってもんが」
[ルーシィ]
「わぁぁぁぁん……幽霊っ、幽霊でたぁぁぁ!!」
[舞人]
「へ?」
[その他]
トンチキな勘違いを起こしかける舞人だったが、ルーシィの言葉に周囲を見渡してみる。
だが、幽霊らしき姿はどこにもない。
[舞人]
「幽霊って……なんもいないぞ?」
[ルーシィ]
「いたのぉ!!」
[その他]
わんわん泣きながら幽霊の存在を主張するルーシィ。
イヤイヤと頭を振りながら、舞人の胸に顔を埋めて泣きじゃくる姿は、普段のルーシィからは想像もつかなかった。
[舞人]
(これは不覚にも萌えた)
[その他]
などと毎度のことながら不埒な脳内の舞人だったが、ルーシィの様子からただ事ではないことくらいは想像がつく。
[舞人]
「とりあえず、もういなくなったみたいだから泣き止めよ、な?」
[その他]
舞人は極力脳内の自分を押し殺し、ルーシィの頭を優しくなでなでしてやる。
[ルーシィ]
「うぅ……」
[その他]
しばらくそうしてやっていると、ようやくルーシィも落ち着きを取り戻してきたようだ。
[ルーシィ]
「前からたまに出るの……」
[舞人]
「この家にか?」
[ルーシィ]
「うん……でも、お父さんもお母さんも知らないみたいだった。ボクだけに見えるみたい」
[舞人]
「それは……勇者だから?」
[その他]
ちなみに、アシュレイの性は父のものだ。
勇者の血筋ではあるとはいえ、男子である父には勇者としての才能はすずめの涙程度しか宿っていなかったそうな。
[ルーシィ]
「わかんないよ……霊感に関してはボクだって他の人と大差ないよ。僧侶ならともかくさ……」
[その他]
高位の僧侶ならば呪文ひとつで霊と交信したり、成仏させたり、その逆に消滅させたりすることも出来る。
[舞人]
「勇者になんか恨みのある霊なのか?」
[ルーシィ]
「それもわかんない……声はしても、目を開けて姿を見る勇気なんかボクにないよ……」
[舞人]
「そーか……とりあえず、今日はもういなくなったんだろ? さっさと寝て忘れたほうがいいんじゃないか?」
[ルーシィ]
「……」
[その他]
優しく諭すと、ルーシィは無言でもそもそとベッドにもぐりこむ。
[舞人]
「それじゃ、俺も戻るから」
[その他]
舞人が立ち上がったところで、抵抗があった。
[舞人]
「……」
[その他]
ルーシィが舞人の服の裾を掴んでいたのだ。
[ルーシィ]
「ひとりはヤダ……」
[その他]
まるで子供のように唇を尖らせ、ぼそりとつぶやくルーシィ。
[舞人]
「で、でも……」
[ルーシィ]
「一緒にいてよ、マイト……」
[その他]
か細い声。
これまで、こんなに覇気のないルーシィの声を聞いたことがあっただろうか。
[舞人]
「……わかったよ」
[その他]
さすがにこんな表情をされては、脳内の舞人も自重してしまう。
邪な本意なしの笑みを浮かべて、舞人は再び腰を落ち着けるのだった。
[舞人]
(とはいっても、さすがにこの状況でそうはいってられねーだろwwww)
[その他]
すーすーと規則正しい寝息を取り戻したルーシィとは反面、舞人の目はギンギンに冴えていた。
理由はいたって簡単。自分の隣にルーシィが眠っているからだ。
最初はルーシィが眠るまで傍にいてやるだけのつもりだったのだが、なんとルーシィのほうから「一緒に寝て」と言い出してきたのである。
[舞人]
(まてまてまて、自重しろ俺。ルーシィは心細くて俺を頼ったんだ。欲望に負けるな!!)
[ルーシィ]
「ううん……」
(とはいっても、さすがにこの状況でそうはいってられねーだろwwww)
[その他]
すーすーと規則正しい寝息を取り戻したルーシィとは反面、舞人の目はギンギンに冴えていた。
理由はいたって簡単。自分の隣にルーシィが眠っているからだ。
最初はルーシィが眠るまで傍にいてやるだけのつもりだったのだが、なんとルーシィのほうから「一緒に寝て」と言い出してきたのである。
[舞人]
(まてまてまて、自重しろ俺。ルーシィは心細くて俺を頼ったんだ。欲望に負けるな!!)
[ルーシィ]
「ううん……」
[その他]
ころん。ふにゃ
ころん。ふにゃ
[舞人]
(ふおおおおおお!!!)
[その他]
ルーシィが寝返りを打ち、舞人の腕に豊かなおっぱいが押し付けられた。
[舞人]
(持ってくれ俺の理性ぃぃぃ!!)
[その他]
舞人の中でエマージェンシーアラームが鳴り響く。
[その他]
(脳内軍曹「気合で抑えろ!! これしきのことでくじけるんじゃない!!」)
(脳内伍長「ダメです軍曹殿!! 我々の力でこの暴れる野獣を抑えるのは不可能です!!)」
(軍曹「甘ったれるな!! 野獣を抑えられもせずに大人になったものなどいるものか!!)」
(伍長「ですが抑えるにはいかんせん経験が足りなさ過ぎます!!)」
(軍曹「それがどうした!! 歯を食いしばれ、修正してやる!!)」
[その他]
すでに舞人の脳内はパニックを通り越して意味不明だった。
[舞人]
(もちつけもちつけ俺! 呪文を唱えるんだ! はんにゃはらみた)
[その他]
舞人は知りうるお経の中でもっとも精神統一できそうなものを選び、脳内で反芻する。
[舞人]
(はんにゃはらみた)
[ルーシィ]
「ん……マイト……」
[その他]
ふにょん
[舞人]
「うひょおおおお!! はんにゃはらみたぁぁぁ!!」
[その他]
舞人の夜はまだまだ終わらない。
(ふおおおおおお!!!)
[その他]
ルーシィが寝返りを打ち、舞人の腕に豊かなおっぱいが押し付けられた。
[舞人]
(持ってくれ俺の理性ぃぃぃ!!)
[その他]
舞人の中でエマージェンシーアラームが鳴り響く。
[その他]
(脳内軍曹「気合で抑えろ!! これしきのことでくじけるんじゃない!!」)
(脳内伍長「ダメです軍曹殿!! 我々の力でこの暴れる野獣を抑えるのは不可能です!!)」
(軍曹「甘ったれるな!! 野獣を抑えられもせずに大人になったものなどいるものか!!)」
(伍長「ですが抑えるにはいかんせん経験が足りなさ過ぎます!!)」
(軍曹「それがどうした!! 歯を食いしばれ、修正してやる!!)」
[その他]
すでに舞人の脳内はパニックを通り越して意味不明だった。
[舞人]
(もちつけもちつけ俺! 呪文を唱えるんだ! はんにゃはらみた)
[その他]
舞人は知りうるお経の中でもっとも精神統一できそうなものを選び、脳内で反芻する。
[舞人]
(はんにゃはらみた)
[ルーシィ]
「ん……マイト……」
[その他]
ふにょん
[舞人]
「うひょおおおお!! はんにゃはらみたぁぁぁ!!」
[その他]
舞人の夜はまだまだ終わらない。