走る、走る、走る、走る。
ある家族が、辺りで爆発が起こる中走り続けていた。
上空には幾つもの人の形をした鉄の兵器が火を吹き、刃を振りかざし、争い合っていた。
そこから湧き出てくる火の粉は、当然のごとく彼等にも振りかかる。
ふと、流れ弾と言うべき光弾が、此方に向かって来る。
その内長男はギリギリ離れていたが故に、吹き飛ばされた程度で辛うじて生き残った。
暫くして立ち上がった少年は、家族を探そうと、焼け野原になった周りを歩き始めた。
しかし、家族の姿は見当たらなかった、家族の顔は何処にもなかった。
『父さん……母さん………マユは!?』
そして、その結末は絶望的であった。
少年はふと、逃げ道に沿っていた位置にある地面に、少女らしき腕を見つけた。
その細い腕には見覚えがあった。
先程、少年が拾った携帯電話を握っていた、あの腕。
それは、少年に答えを、現実を教えつけるように、道に転がっていた。
辺りを見回すと、他にも肉の残骸が散らばっていた。
それは少年を絶望と孤独感に叩きつけるには十分すぎた光景だった。
少年の目から涙が零れ、眼は虚ろになり、
『あ……あ……ああ……あ…あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!』
少年は泣いた、天を仰ぎ、地に手をつき泣き叫んだ。
まるで負の感情を涙と声に変えて発散するかのように泣き続けた。
やがて泣き声は収まり、涙は枯れ果てた、しかし眼は虚ろなままだった。
彼の精気もまた枯れ果てたのだ、無理もない、それらは全て涙となって消えていったのだから。
◆ ◆ ◆
「がっ!……ハァッ……ハァッ……夢か……。」
そんな夢に魘されたエレンは、自室でガバリと跳ね起き、目を覚ました。
他人の夢を見ることは、エレンの経験には殆ど無い。
いや、微かにそのような夢を見た経験をエレンは既に持ってはいるが、どんな夢なのかは覚えていないのだ。
多分、過去に見た数々の詰まらない夢と共に記憶の中に埋没しているのだろう。
時計は未だ8時を指している、そして窓からは静寂な暗闇が見えていた。
あまりにも清潔過ぎる白い空間、アチコチを飾り付ける見たこともない置物。
そして、壁に貼り付けられたカレンダーから見える「2016」という年号。
そして聞いたこともないのに理解できる日本語という言語。
それら全ての光景が、エレンが「聖杯戦争」の世界に投げ込まれたことを象徴するには十分すぎた。
荒い息が鎮まった後、エレンはそれを見回して、ハァと溜息をつき、暫くの間目を瞑って考えこんだ。
彼は既に聖杯戦争に乗ることを決めている、理由は簡単だ。
エレンには、どうしても叶えたい願いがある。
『巨人の駆逐』そして『まだ見ぬ世界の果てに行く』事だ。
しかし一方で、エレンは例えこの願いが叶わなくてもそれ程悔いはないのだ。
それなら、元の世界に舞い戻って叶えるだけの話なのだから。
そしてどの道、エレンは此処で死ぬわけには行かない。まだそれを果たしていないのだから。
―だが、此処でジッとしていて何になる?
成る程、確かにロール上の生活を謳歌していく専守防衛も悪くはない。
だがこんな所でで立ち止まっていては何も手に入らない、何も掴めやしない。
それは壁の中での百年と大差ない。
壁の中でジメジメした日々を送るのは真っ平御免だ。
「俺は調査兵団だろ…だったら前に進むに決まっている……。」
まずは敵を探していく事が先決だ。
巨人の情報を「調査」していく兵団に所属していた自分にとってはかなりピッタシな行動だ。
幸い、エレンの側にはバーサーカーが控えている。
彼のバーサーカーはかなりの実力を持ったサーヴァントだ、並大抵の敵に屈するような生半可な力は持っていない。
初っ端から負ける危険性はそれ程ないと思う。
ふと、ジャンが「死に急ぎ野郎」と皮肉げに言う姿が思い浮かんだ。
そしてそれに対して早速言い返してやる。
「ああ、上等だ……。」
そうと決めたエレンは、自室のドアを開き廊下へと歩いて行く。
◆ ◆ ◆
自宅の正門を開き外へと出たエレンは、まずは歩道を歩き始めた。
時間帯が時間帯なので、それ程この町を歩く人の姿は見当たらない。
本来立体機動装置があったならそれを使う手もあったが、生憎エレンが月に飛ばされた時点では彼の腰には下げられていなかった。
エレンが愛用していた装置はライナーに奪われ、しかも最悪な事に予備の装置が支給される前に此処にとばされてきてしまったのだ。
これでエレンの武器はデメリットの塊である「巨人の力」を残して全て置いて行かれた。
此処に強力なサーヴァントがいなければ万事休すの状況だ。
しかし此処で立ち止まるわけには行かない、もう自分は壁の外に投げ捨てられたも同然なのだから。
◆ ◆ ◆
そう考えながら歩いていく内に、エレンはいつの間にか海岸に足を運んでいた。
海というのは、エレンの世界においては存在しないものだった。
いや、確かに「存在していた」とはされているものの、それは三層の壁の内にあるはずもない。
水が流れる様が見られるのは街にある川が精々だ。
それどころか海の存在が記されている文献までもが発禁物だというのだ。
だからこそ、エレンにとって「海」というのは神の如く神秘に満ちた、夢で見た存在なのである。
「これが……」
そう呟き、海にそっと近づいてみる。
アルミンとの会話でしか出てこなかった海、エレンが壁外で見ようとした存在の1つ。
それが、今彼の眼の前にあるのだという。
エレンにとって、これ程感動的に思えることはないと言えるだろう……
だがその時である。
「おやおや、こんな所で何をしているのかい?坊や。」
「!?」
ふと声のした方向に目を向けると、其処には二等身の騎士がいた。
顔は甲冑で覆われ、腹には骸骨をあしらった装飾品がある。
そして両肩にはスピアーの如く尖った肩パッドが付いていた。
だが最も注目するべき所は、その騎士を見つめた瞬間に謎の数値と「Lancer」という文字が脳内に浮かんだ所である。
エレンはそれを見て驚いた表情を浮かべる。
「サーヴァント……ランサーか!」
「ご名答だよ、しかしそれを知っているようだと、やはり君もまたマスターの1人であるようだねぇ。」
ランサーは気取った口調でそう言うと、肩に装着されているスピアーを外し両手に嵌める。
「そうなれば実に残念だが、君には此処で消えてもらう必要がある……。」
ランサーはスピアーをエレンに向け、此方にゆっくりと歩を進める。
だがエレンは表情を引き締め、まるで恐怖を抑えつけるように此方を睨みつけているまま。
そしてエレンは叫ぶ、己のサーヴァントの名を。
「来い!バーサーカー!」
『――――――――――――!!』
「何ぃ!?」
其の直後、上空から此方に向かって「何か」が落ちてきた。
そしてそれはエレンとランサーを阻むような位置に着地する。
全身が金属で出来たかのようなメタリック、トリコロールカラーのボディに、道化師の如き吊り目が付いた甲。
これがサーヴァント、バーサーカー。エレンの相棒たる英雄である。
そしてそのバーサーカーは着地したと思えばすぐにビームライフルを取り出し、ランサーに照準を定めて引き金を引く。
そしてその後にエレンは物陰に隠れようと引き返す。
「死に急ぎ野郎」と云えど殺し合いを巻き込まれやすい位置で観戦するほど彼は馬鹿ではない。
ランサーは直ぐに後ろにジャンプしてバーサーカーの射撃を躱し、そのまま上空に浮かんだまま両手にあるスピアーを離す。
上空に浮かんだスピアーはそのままランサーの両肩に戻る。
そしてランサーは着地した直後、禍々しい装飾が施された紫色の電子端末を手に取り、空に翳す。
この端末こそが、ランサーの宝具である。
「さてと、早速だがこれを使わせてもらおうか。」
―『闇・電子獣融合端末(ダークネスローダー)』―
ランサーが嘗て天野ネネを利用して手にした負のエネルギーを元に創りだした、デジモンを「強制的に」融合、吸収する力。
それがランサー……
スカルナイトモンの誇る宝具である。
このダークネスローダーには、ランサーのクラスに当てはめられる際、彼が「三騎士の槍兵」として相応しき戦いが出来るデジモンが内包されているのだった。
本来ならキャスターのクラスでこそ発揮されるこの宝具。
その為に他の端末へのエンチャントやデジモンの外部への召喚「リロード」が不可能になっている。
オマケに7体のデスジェネラルを初めとする殆どの配下デジモンが喚び出せなくなっているのだが、それでもランサーにとっては十分な戦力だ。
そしてランサーは詠唱する、己の名を、クロスするべきデジモンの名を、義兄弟の名を、我が甲冑の名を。
―『スカルナイトモン』―『デッドリーアックスモン』―
掲げられた彼の真名、しかし真名開放はこの狂戦士と戦う前から既に済ませている。
なのでリスクは殆ど無い、全力でこのバーサーカーを叩き潰し、屈服させるまでだ。
―『デジクロス』―
融合の詠唱が唱えられたと同時に、ダークネスローダーの先端にある牙状の装飾品がガバリと開き、穴が露出する。
万物を喰らわんとする魔物の口の如き穴には、何処までも深そうな闇がうねっていた。
そしてダークネスローダーから放出された闇はランサーをその紫色の禍々しい光の中に包んでいく。
光に包まれたランサーはグニャグニャと形を変え、図体も倍以上になっていく。
そして光が収まった頃には……ランサーの姿は無かった。
いや、サーヴァントの気配は相も変わらず残っている。
しかし其処に立っているのは、あの二等身の骸骨の騎士ではない。
代わりに立っているのは、バーサーカーに近い程の大きさを持った巨大な甲冑の騎士だった。
兜の形状は独特な角が生えた物へと代わり、顔面の防備部分は顔に近い様なデザインになっている。
胴体を飾る頭蓋骨は馬の骸骨に近い形状になり、右手には両サイドに刃の付いたスピアーが握られ、左肩にはやや大きめの斧が装備されている。
これぞダークナイトモン。
スカルナイトモンが義兄弟「デッドリーアックスモン」と一つになった姿。
伝説では殆どこの姿で行動していた彼にとっては、正に「象徴」の1つとも言える姿だ。
この姿こそ、ランサーの本気なのだ。
そしてランサーはその必殺武器ツインスピアを、バーサーカーに向けて構える。
「さあ―始めようではないか、バーサーカー。聖杯戦争と言う物を。」
ランサーは早速飛び上がり、スピアーを突き刺さそうとバーサーカー目掛けて飛びかかる。
するとバーサーカーは背中から光の翼を発出、上空へと飛び上がりランサーの攻撃を避ける。
そしてそのままランサーの刃の先端は砂中に埋まる。
既にバーサーカーは空中に浮かんでいる、そして槍を引き抜いたランサーも直ぐにそれに気づく。
「ほう、狂戦士にしては、随分と動けるじゃないか。」
そしてバーサーカーは、背中から大振りのビームソードを取り出す。
「アロンダイト」、ヨーロッパの伝承にある竜殺しの剣の名を冠したその刃を、バーサーカーは構える。
そしてそのまま地面へと落下するようにランサー目掛けて斬りかかる。
「ふん!」
そしてランサーもバーサーカーのいる上空に向かって大きくジャンプする。
バーサーカーはまるで野球のボールを打つようにアロンダイトを振りかぶる。
しかしランサーはジャンプした勢いとともに左腕を構える。
そしてそのまま肩に飾られたビッグアックスをバーサーカーのアロンダイトにぶつける。
「詰めが甘いよ、狂戦士君。」
そしてそのままスピアーを、バーサーカーの心臓―コックピット、即ち霊核にぶち当てようとする。
霊核に当たれば、バーサーカーの敗退は必然だ。
だがバーサーカーの開花された直感能力がそれを許さなかった。
危機に感づいたバーサーカーは直ぐ様足でランサーを蹴飛ばし弾き飛ばす。
「くっ!」
ランサーは予想外の攻撃に宙を舞い落ちようとする。
しかしバーサーカーの猛攻が此処で終わるはずもなく、バーサーカーの投擲した二本のビームブーメランが牙を剥く。
ランサーはそれを槍とビッグアックスで弾き返そうと構える。
確かにビームブーメランは弾き返せた、だがその反動までは弾き返せてはいない。
「ぬぅっ!!」
その衝撃でランサーが地面に落ちる速度は更に上がる。
だがランサーが此処で終わるはずもない。
ランサーはダークネスローダーを手に叫ぶ。
―『クロスオープン』―
その詠唱とともにランサーの姿はダークナイトモンからスカルナイトモンへと戻る。
持ち前の質量が下がれば、地面にぶつかる衝撃もある程度は軽減できる。
それに元々の頑丈さも合わさって、地面に落下したスカルナイトモンは辛うじて着地できた。
衝撃で砂埃が辺りに舞う。
しかし砂埃が薄らいできた頃に空に見えたのはバーサーカー。
往生際悪くバーサーカーもそれを追い此方に向かって飛んで来たのである。
アロンダイトを仕舞い代わりに手にとったビームライフルで、此方を牽制しながら。
「ハッハッハッ、幾ら撃とうが無駄な事だよ。」
余裕めいた言動を取りながらもランサーはバーサーカーの銃撃を軽快に避ける。
時にはジャンプして避け、そして飛びながらも回転しながら避け、そして時にはスピアーで跳ね返す……
そんな華麗な芸当をランサーは容易くやってのけた。
しかし遂にバーサーカーがランサーの眼の前に着地。
ズシンと大きな音を立てて地面に足を付けたバーサーカー。
蝶を思わせるその光の翼は消え、代わりにアロンダイトを再び引き抜き両手でランサーの眼の前に構える。
そして姿勢を立て直したランサーも、それに答えダークネスローダーを取り出す。
―『デジクロス』―
詠唱とともにランサーは再びダークナイトモンの姿を取り戻す。
「さあ、斬り合いを再開しようではないか。」
ランサーはその大振りの槍、「ツインスピア」を構え、彼に挑発をかける。
そしてバーサーカーは両手で右肩の隣に取っ手が来るようにアロンダイトを構え、再びその光翼を出現させ此方に斬りかかってくる。
ランサーもそれを待っていましたとばかりに地面を蹴り、槍をバーサーカーの大剣にぶつける。
ガキィン!という金属音を立てて両者の得物はぶつかり合う。
しかしジェット噴射をかけていたバーサーカーのパワーの方が上だった。
スピードを上げたバーサーカーは勢いに任せて槍を弾く。
ランサーは姿勢を正しながらも宙を飛ぶ。
しかしランサーはある程度ズリズリと滑り仰け反りながらも直ぐに着地。
だがやはりバーサーカーは攻撃を続ける。
遠くにいたはずのバーサーカーはまるで光と一体化したかのようなオーラを纏い一瞬でランサーとの距離を詰める。
更にランサーの周りをくるりと回転し、彼の後ろに素早く移動する。
「なっ……!」
後ろを振り返ったランサーが驚いたような表情をする。
そんな事を気にも留めないバーサーカーは左手の平の中央にある穴から光を発し、ランサーにそれをぶつけようとする。
―パルマフィオキーナ。
バーサーカーの宝具「改革を護る運命の剣(デスティニー)」の特徴的な装備であるビーム砲。
手の平から至近距離でビームを放ち、敵を爆発四散させる装備。
これが当たれば、ランサーのダメージはかなりの物となるだろう。
しかし、ランサーは再びダークネスローダーを手に取る。
「等とこの私が言うとでも思ったのかね?」
―『クロスオープン』―
その瞬間、ランサーは禍々しい光とともにスカルナイトモンの姿を再び取り戻し、バーサーカーの真上を縦に回転しながら彼の背後に向かう。
そして不意を付きバーサーカーの翼に両手にあるスピアーをぶつける。
ドリルの様にキュィィィィンと音をたてながらランサーの槍はバーサーカーの翼を削っていく。
光翼は光の粒となって消え、赤い塗装がバキバキバキと音を立て割れていく。
まるでスクラップにでもされるようにバーサーカーの翼は破壊されていく。
回路がショートした翼はバチバチという音を立てながら余剰エネルギーを吐き出す。
「大事な翼ががら空きだよ、バーサーカー。」
ランサーはそう言い槍を翼から外し空中で回転しながら地面に立つ。
もうバーサーカーの翼は使えない。
一応ランサーも「スカルサタモン」とのデジクロスという形で、飛行能力を手にすることは出来る。
だがそれらは切り札だ、クラス補正で殆どの部下デジモンが持って来られない今、こんな序盤から使って良いのは精々がこのデッドリーアックスモンぐらいだ。
だからこそ、翼をもぎ取って接近戦に持ち込んだのはいい策だ。
ランサーは騎士型デジモンであるが故に近接戦には非常に長けている。
例え翼があろうと、地での接近戦に持ち込めば意味を成さないのはランサーが生前剣を交えたシャウトモンX5が証明してくれている。
ただ、この敵が決して三下の類に入らないということはランサーもジリジリと知らされてはいるが。
だからこそ、此処で捩じ伏せるためにランサーは再びダークネスローダーを取り出す。
―『デジクロス』―
またまたその詠唱とともにダークナイトモンの姿となったランサー。
一方バーサーカーもよろけながらもアロンダイトを構え此方に目を向けている。
バーサーカーは格闘技術に長けている上に天才児軍団とも言えるZAFTのエースだ。
たかが翼で地に伏すはずがない。
背中がやられていることも構わずバーサーカーはアロンダイトでランサーを貫かんと地面を蹴って飛びかかる。
「翼が消えても威勢の良さだけは相変わらずの様だねぇ……。」
しかしランサーは己の槍でバーサーカーの大振りの剣を弾く。
しかしバーサーカーは直ぐに第二撃をランサーにぶつけんともう一度剣を振りかざす。
ランサーもそれに即座に反応し槍で弾き返す、だが往生際悪くバーサーカーが続く第三撃の剣を振る……
というやり取りが大凡15回程繰り返された
ガキンガキンガキンガキンと激しく鉄の打たれる音が連続で響き渡る。
バーサーカーが剣を振る度に、ランサーは槍でそれを弾く、というやり取りが連続で行われる。
そして再びガキィン!と、互いの刃が激突する。
だがこの一撃では互いの得物が弾かれることはなく、代わりに刃をぶつけたままギチギチという音を立てて互いを押し合っていた。
「ふむ、中々やるではないか、伊達に予選を突破したわけでは無さそうだねぇ。」
ランサーは声が聞こえないと分かっているにもかかわらずバーサーカーに余裕めいた言動を取る。
だがランサーはこの斬り合いで勝利する気はなかった。
ランサーは勝利に強い執着を持つが、見かけによらず騎士道に拘る節はない、正々堂々と戦うなど以ての外だ。
故に、彼は策謀による卑劣な勝利をもまた「良し」とする……それがランサー……ダークナイトモンの戦い方なのだ。
確かにバーサーカーの翼は破壊されたが、それでもバーサーカーの卓越した武技は健在だ。
多くのゾーンで勝利を収めたシャウトモンX4とメタルグレイモンが束になってかかってきても寄せ付けなかったランサーの力は本物だ。
しかしそれにしてもバーサーカーは動きが大変器用だ、その上ランサーが幾ら攻撃しても往生際悪く立ち上がってくる。
それも、あのクロスハートのデジモン達の様に。
ランサーが望むのは無論「この聖杯戦争に勝つこと」だ、だが予選が終わり決勝が始まってまだ一日も立っていない。
決勝まで来たのにこんな最初からやられるなど真っ平御免だ。
ならばどうするか、早期決着だ。
◆ ◆ ◆
砂浜の岩陰に、エレンは隠れながらバーサーカーとランサーの戦いを伺っていた。
だが今のエレンの眼にあるのは、「恐れ」だ。
まさかバーサーカーの翼が破壊されるとは思いも見なかった。
エレンのサーヴァント、バーサーカーは本当に強い。
その飛行能力と卓越した銃術と剣術は負け知らずであった。
だが今はそのバーサーカーが押されている。
アニが戦闘力の低いエレンにやられかけたように、どんな強い物でも、所詮無敵ではない、ということなのだろうか。
「彼奴に、無理をさせちまったのか……俺は……。」
エレンには何も出来なかった。
立体機動装置は置いてきた、そもそも刃やガスのスペアがない以上意味を成さないだろうが。
いや、エレンには「巨人の力」がある。
だが、その巨人の力を安易に使ったらどうなる。
もしかしたらエレンはまた暴走し、聖杯戦争どころではなくなるのかもしれない。
サーヴァントにうなじを裂かれる可能性だってある。
それが、エレンのバーサーカーへの「無意識」への甘えとなっているのだが、エレンはそれを知っているのだろうか。
だがともかく、エレンがバーサーカーに無茶をさせたと思い、引き返そうとしたのは確かだ。
自分は無暗に走り過ぎた、功を焦らせすぎたと省みながら。
(早く、バーサーカーを連れて此処から……)
「見つけましたよ。」
とその時、背後から声が聴こえてきた。
エレンがハッと振り返った所には、「黒い男」がいた。
だが赤い丸だけがあるその顔は異様で、且つ全身は黒い鎧で纏われている。
如何にもサーヴァントという様な格好だが、しかしステータスは表示されない。
もしかしたらマスターなのか。
そしてその黒い男に、エレンは強い視線を向けて問いただす。
「お前は、マスターなのか?」
「だからこそこうして貴方を探していたんですよ。
ご名答、僕はこの聖杯戦争のマスターの1人であり、貴方のサーヴァントが戦っているであろうランサーのマスターですよ。」
黒い男、
能美征二は、ランサーからの念話を受けてエレンを探していた。
ランサーはしかし強いが、やはり早期に決着を付けたいという思いがあったのだろう。
彼は慎重な面もあるが、しかし早々に敵を減らし優勝に近づきたいという思いもあった。
故に逃がしたマスターを探しだし、バーサーカー諸共消滅させようという作戦に入ったのだ。
エレンの顔は既にランサーに知られている、なので身体的特徴を教えてマスターに殺させるのは簡単だった。
「しかし、昼間は近辺に遊び相手がいなかった物ですから随分とつまらなかったですよ。
マスターは見つからず、結局偵察の成果はゼロ。
そして焼け石に水と言う事を前提にこうして夜の街を歩き回っていたら、出会ったのが貴方。
実に幸運ですよ僕は、こうして貴方を踏みにじり、奪い取り、敗者に貶めることが出来るんですからねぇ!!」
「ッ……テメェ………。」
「ハハハッ、何ですかその吠え面は?まるで負け犬ですよ。」
饒舌にそう語りながら、能美は右腕から出現させた紫色の光の鞭を、レイピア状の形に変える。
恐らくはそれでエレンを切り裂くつもりでいるだろう。
憤怒の表情……彼の言う「吠え面」をしたままエレンはそれを見ていた。
「しっかし呆気無い物ですねぇ、こうして反抗的な顔を浮かべている癖に、今の貴方には為す術が何一つ無い。
結局貴方の強みはあのバーサーカー程度の物だったのですよ、でもそのバーサーカーももう直死ぬ。
僕に剣を向けられた貴方の命は最早風前の灯火、僕から見れば蟻も同然ですよ。」
尚も余裕を見せ喋る能美を尻目に、エレンは思考する。
(どうやってくぐり抜ければ良いんだよ……)
エレンには武器がない。
だがこの黒いマスターには武器がある。
となれば避けることも逃げることも正面突破も……?
(いや、武器ならまだある……『巨人の力』なら……)
「巨人の力」それなら、この黒い男から潜り抜けることが出来る。
確かに暴走するリスクから目を背けられない、だが、それと自分の命と周囲への被害及び己の理性。
どちらを賭けるとしたら、無論前者だ。
死ぬよりは遥かにマシな選択だ、そもそも巨人の力だってこういう危機において使ってきた力ではないか。
そう決断したエレンは、直ぐに令呪のある手を自分の口に持ってくる。
そして一息付いた後口を大きく開く。
「巨人の力」というのは、自傷行為によって作用される。
エレンの場合は、大きな衝動とともに手を噛み千切る事が発動のキーとなる。
そして今、そのキーをエレンは発動するつもりでいるのだ。
「やれやれ、どうするおつもりですかな?」
「悪いな…俺は此処で―」
手の親指の付いている部分がエレンの口に近づく。
「少々お喋りが過ぎた様ですね、それでは、さよ―」
「―死ぬわけには行かないんだよ!!」
能美が剣を振りかざし、エレンが今だ、と思い手を噛もうとしたその時である。
突如小さな「何か」が、能美の剣を弾いたのだ。
「なっ!」
「!?」
二人が目で追った先には、ある奇妙な「何か」があった。
二足歩行で動いていると思わせるその二本の足。
そして竜を思わせる顔と胴体。
まるで「トカゲ」を思わせる形状だが、しかしシルエットは明らかに鶏と大差ない。
二足歩行のトカゲなどいる訳もないだろう。
「邪魔だぁッ!」
能美はそう言うと、そのトカゲを斬ろうとする。
しかし、今度は左右の方向に全く同じ姿をしたトカゲが出現、翡翠色の光弾を吐いた。
能美はそれをも直ぐ様に避けるが、しかし其処に新たなる第四撃が襲いかかる。
「ハァッ!」
その不意を付いた突然の剣撃に能美は弾かれる。
其処にいたのは、片刃剣を手にとった騎士であった。
能美のアバター、「ダスク・テイカー」同様その紫色の鎧は夜に紛れている。
されどその兜はまるで狼、獰猛たるその顔には牛の如き角が付けられていた。
そしてこの騎士はサーヴァントだ、エレン、能美の両者の眼にステータスが映っていることが何よりの証明だ。
その実力からしてセイバー、もしくは三騎士に当てはまっているのが妥当ではあろうが、しかしその予想は裏切られた。
「…キャスター!?」
能美は目を疑った。
キャスターといえば基本的にパラメータが低いサーヴァントだ、拠点に籠ってこそ真価を発揮する。
だがこのキャスターは鎧を纏い、剣を手に取っている。
パラメータも明らかにセイバーのクラスに相応しい水準だ、こんな魔術師など聞いたことがない。
そしてそのキャスターは、其処にいた3体のトカゲの様なメカに目を向け、命令を送る。
「よくやったお前ら、危ないから早く引き上げるんだ。」
その命令に応え、3体のメカは其処らに散っていった。
それを確認したキャスターは再び剣を能美に構える。
「ウォォォッ!」
エコーの効いた叫び声を放ちながらもキャスターは能美にフェンシングの様に剣を突く。
能美も触手を変化させた剣でキャスターの剣を受け流そうとする。
「うっ!ぐぅっ!」
だがキャスターの剣術は能美を遥かに凌駕している。
彼も一応は剣道を齧った身ではあるが、しかし眼の前の剣士の腕前は剣道という枠組みですら到底抑えきれない程に達している。
最早人外の域に入りかけていると言いたくなるほどにだ。
「ハァッ!」
「ぐはぁっ!」
キャスターの一突きが、能美を数メートル先にまで飛ばす。
能美には、触手を変化させて剣を防ぐ、という手もあったはずだ。
だがキャスターの剣はそんな機転さえも与える時間はくれなかった。
彼の剣の速さはあの時戦ったシアン・パイルやシルバー・クロウと同等以上とも言えるだろう。
あの3体のトカゲらしきメカは、キャスターの使い魔と言って差し支えない。
キャスターらしく歩兵もきちんと調え、その上本人も剣術に精通しているという。
そんな芸達者な連中は加速研究会のメンバー以来だ。
(随分と器用な奴だなぁ……)
赤いマスクの下で能美はギリギリと歯ぎしりをする。
◆ ◆ ◆
彼等の戦いをエレンは見つめていたが、その時近くにある岩の影から、エレンと同年代ぐらいの1人の少女が姿を表す。
「おーい!そこの貴方ー!迷子なら此方で受け付けますよー!」
からかっているような笑顔を浮かべ両手でメガホンを作り叫ぶ少女……
柊シノアはニヤリと笑い手の甲にある令呪を見せびらかす。
能美はキャスターとの戦いで気づいていない、だが気づいたエレンは彼女のいる方に視線を向ける。
「誰だよアンタ、マスターか!?」
「ええビンゴです、しかし貴方の敵と言うわけではありませんからご安心を~。」
掴みどころのない態度を取るシノアに対し、エレンは眉間に皺を寄せる。
それもそうだろう、突然ひょっこりと出てきて令呪を見せるなんて挑発行為にすら見えるし、何より自分の正体を露見させているも同然だ。
「あ、あのキャスターのマスターだと言ったら信用しますかねぇ?まぁとにかく、生き残りたいのなら此方に付いて来てください。」
エレンはそれを聞き、訝しみながらもシノアの後を着いて行く。
こんな状況では、他者を一旦信じてみるしか無い。
「……分かったよ!」
そう考え、エレンはシノアの後を追った。
◆ ◆ ◆
「う……くっ……。」
だが地に伏した能美は直ぐに立ち上がり、爪状に変化させた触手を構える。
「ハァ、ハァ……見くびっていましたよ、キャスター。」
「力量と修練の差です。」
確かにキャスターの言う通りだろう。
彼が生涯かけて培ってきたその力は、能美であろうと到底及ばない。
だが能美には、「フィジカル・バースト」という切り札がある。
バーストポイントを通常の5倍消費して発動する、「自身の肉体を限定的に動かす力」
剣道で見せたその力はかなりの物だ、並の雑魚なら寄せ付けないだろう。
だがブレイン・バーストがない以上ポイントの補給場所は絶たれた。
その上加速世界には移動が出来なくなっている、ならばエネミー退治でのポイント集めは不可能。
だからこうして限られたポイントを温存しておく必要がある。
ロールでふんだんに使っているとはいえ、こんな所で5ポイントも使っていいものだろうか。
だが死ぬぐらいなら使っておいた方が良いだろう、しかしそんな物を使って、この三騎士に勝るとも劣らぬキャスターの武技に勝てるのだろうか。
それはとても難しい話だ、こうなれば引き上げるほかない。
勝利を絶対とする彼にとっては度し難い方針だが、だからと言ってプライドに突き動かされるままに暴れるほど彼は馬鹿ではない。
だがその時、待ってましたとばかりにランサーから念話が聞こえて来る。
『セイジ君、たった今バーサーカーが逃げた直後だ。
魔力もかなり使った、我々がこれ以上此処に留まる必要もないだろう。』
そう考えると、あのバーサーカーのマスターも逃げたと言う事になるのか。
確かに辺りにはいなさそうだ。
それにこのキャスターを相手にしている暇はない。
ランサーを此方に向かわせる手もあるが、魔力をかなり使ったとなればランサーもランサーでかなりの消費を強いられることになる。
そうなれば、やはり撤退と言うことになるのだろう。
『了解だよランサー、霊体化して撤退だ。』
ランサーに念話で命令した直後、能美も直ぐに行動に移る。
「……この勝負、お預けにしますよぉ!」
能美はそう叫ぶと、海岸の更に陸側に向かって連続でジャンプし素早く姿を消す。
その闇に溶け込みそうなカラーと相俟って、能美の姿は直ぐに視認できなくなった。
「よし……これで敵は追い出せた。」
彼がそう言った直後、キャスターの身体を守っていた具足が幾つものパーツに分解され上空へと飛び散っていった。
キャスターの宝具「閃光騎士・狼怒」
不死の魔物ホラーを討伐する魔戒騎士の称号が1つにして、キャスターがそれとともに受け継いだ鎧。
その力と剣術は、例え相手が凄腕ゲームプレイヤーのアバターであろうと冴えたままであった。
能美が去った事を確認したキャスターは、一息付いた後回れ右をして霊体化をした。
それと同時にキャスターが目を向けていた方向に向けていた方向に、先程其処らに散って隠れていた3体のメカがぴょんぴょんと飛びながら移動していく。
彼等こそ「号竜」、キャスターのサーヴァント、
布道レオの偉業とも言える人工的な魔戒獣なのだ。
そしてこの海岸からはまた皆が姿を消し、ここから流れる音に剣撃の音ではなく、元通り波の音のみとなった。
【C-1/海岸/1日目 夜(20:15)】
【能美征二@アクセル・ワールド】
[状態] ダスク・テイカーに変身、若干の負傷
[令呪]残り4画
[装備] 触手、パイロディーラー、火炎放射器
[道具] ニューロリンカー
[所持金] 貧乏(中学生の小遣い)
[思考・状況]
基本行動方針:勝利する。
2. キャスター(布道レオ)に若干の警戒
3. 敗北して逃げる羽目になったことにイライラ
4.学校でマスターが見つかり次第直ぐに貶め殺すつもりでいる。
5.取りあえずは帰宅する。
[備考]
- キャスター(布道レオ)の宝具を確認しました。
- 予選においてあるマスターから令呪を一画奪い取っています。
- 彼のバーストポイントの残り残数に関しては後続の書き手様にお任せします。
【ランサー(スカルナイトモン)@デジモンクロスウォーズ】
[状態] ダークナイトモンにデジクロス、魔力消費(中)
[装備] 槍、ビッグアックス
[道具] ダークネスローダー
[所持金] 無し
[思考・状況]
基本行動方針: 勝利する
1. 基本的に能美に協力するつもりでいるが、状況によっては代わりのマスターが見つかり次第始末する可能性もある。
2. 狂戦士にしては随分と小回りの効く奴だったよ……
3.魔力が持たないので直ぐにクロスオープンする。
[備考]
- バーサーカー(シン・アスカ)の宝具を確認しました。
- 宝具を連発したことにより魔力をそれなりに消費しています。
◆ ◆ ◆
とある小さな公園のベンチに、エレン、そしてシノアは腰掛けていた。
眼の前にある砂場では、先程実体化したキャスターが使い魔の頭を撫でていた。
しかしあの狼頭の甲冑は纏っておらず、今では黒いコートを纏った青年の姿をしている。
あの時は鎧騎士の姿だったのにそれを「私のキャスターです」なんかと言われて頭に疑問点が浮かんでしまったが、今では直ぐに解決している。
あのマスターとの戦いの後、エレンはシノアに連れられて此方の公園に来た。
マスターにしては随分と土地勘のある人物だなとエレンは思った。
丁度落ち着いてきた所で今、エレンとシノアは話し合いをしている。
無論デートの話とかそういう訳ではない、彼等は本当に真面目な話をしているのだ。
「俺と同盟を?」
「ええ、その通り。」
確かに同盟はいい話だ。
巨人との戦いにしたって、1人で駆け抜けられるような物ではない。
それは聖杯戦争でも変わらないのだろう。
だがエレンには1つ気がかりなことがある。
早速それをシノアに問う。
「そういや、何で俺がここにいるのが分かったんだよ?」
「それは僕から説明いたします。」
その時、砂場で使い魔を撫でていたキャスターがこちらを向いてスクッと立ち上がる。
「とても不快に思われるかもしれませんが、貴方の居場所を察知したのは、これのおかげです。」
そう言いながら、キャスターは黒いコートにあるポケットにゴソゴソと手を突っ込み何やら板が括りつけられた小型の弓状のアイテムを取り出す。
そしてそれをエレンに見せる。
「これに術を掛けることにより、光の玉の様な使い魔を呼び出すことが可能です、エレン君、貴方も、こうして見つけた1人なんです。」
実際は、号竜にカメラの様に視覚を共有する術式をかけてアチコチを徘徊させて発見したのだが、その号竜での探索は行っていない。
サーヴァントとなった事で号竜を作成するスピードは格段に上がったが、しかしサーヴァントに号竜を破壊され残骸を持って行かれた一見で考えは変わった。
他のマスターに持って行かれて号竜の仕組みを解析されることを未然に防ぐことと、むざむざ使い魔を無駄死にさせるわけには行かないという事だ。
それに号竜はキャスターにとっては自分の子供のような存在だ、壊れるのは何より辛い。
だからこうして、自分の前で戦わせるのが方針になった、そもそも号竜は戦闘用に作られたのだから、理に適っている。
「しかし、僕の実力では、到底マスターを勝ちにいかせるのは難しいです、何せ……。」
そこをシノアの言葉が遮った。
「火力がありませんからね…」
「ッ……マスター、あまりそこまでキッパリと言わなくても……。」
キャスターが困った表情をしているのを尻目に、シノアは話を続ける。
「其処で私は同盟相手を探していました、まずは火力が優れていて、何より此方と同盟が結びやすい仲間を。
その運命の相手が……貴方だったんですよ~エレンさん。」
シノアが探していた同盟相手は、まず此方との相性、そしてキャスターの火力の低さを補えるほどの強い実力を持つ者。
それにまず合いそうなのが、余分な魔力に乏しく且つ洗練されたパラメータを持つバーサーカーのマスターだ。
しかしそれに合うマスターの殆どは気がついたら予選で倒れ、彼を除き現在明らかになっている
百夜ミカエラはこの通り言う事を聞いてくれそうにない。
しかし
エレン・イェーガーはその限りではなかった。
まず見た所、予選において彼のバーサーカーは強い実力を持っていた。
シノアの世界では絶滅危惧種となった銃火器を難なく使いこなす鋼鉄の巨人。
少なくとも純粋な戦闘力においては相当な実力を持つ。
「確か、エレンさんには魔術に関する心得と情報が無いんでしたよねぇ?」
「ああ、そうだけれど……って、何で知ってんだよ!」
「貴方がバーサーカーの背後で見ている映像を確認し、貴方が周りを探索することばかりしかしていないのからして一目瞭然でしたよ~。
あ、大丈夫です、入浴シーンとかは全く見えてませんから~アハハ~。」
それを聞き、エレンは溜息をついた。
(こいつ、相当面倒くせぇ……)
多分ハンジ隊長と同じタイプの人間なのだろうか、とエレンは思った。
そしてシノアがまた話を続ける。
「それに、此方も勿論、交換条件は持ってきていますよ。
今同盟を結べばぁ~……なななななぁ~んと!他のマスターの情報をもれなくプレゼント!
お値段は、無料、無料です!仲間と女の子が同時に出来た上に情報が無料で頂けます!
お客様、これを逃す手はありませんよぉ~!」
(同盟か……)
エレンはそれについて考える。
使い魔でストーキングされた、ということを聞けば彼女が余計怪しく見える。
今なら情報が手に入る、とシノアは言っており、その上先程は自分を助けてくれた。
ならばその恩返しもしなければならないし、死ぬリスクが減る。
そして何より、仲間がいるというのは本当に心強い。
エレンの考えはこれで纏まった。
「分かった、同盟を組むよ。」
「その言葉を待っていましたぁ~!宜しくお願いします。」
エレンははにかんだ笑みを浮かべ、相も変わらず達観した笑顔を浮かべているシノアに返す。
これで、同盟は成立した。
【D-2/公園/1日目 夜(20:25)】
【エレン・イェーガー@進撃の巨人】
[状態] 健康
[令呪]残り3画
[装備] 無し
[道具] 無し
[所持金] 貧乏(一般学生の小遣い程度)
[思考・状況]
基本行動方針:生き残り、願いを叶える。
1. シノアと手を組む。
2. 取り敢えず帰宅する。
[備考]
- キャスター(布道レオ)の宝具を確認しました。
- 夢の中に出てきた少年がバーサーカー(シン・アスカ)だとは気づいていません。
【バーサーカー(シン・アスカ)@機動戦士ガンダムSEED DESTINY】
[状態] 宝具の翼を損傷、魔力消費(中)
[装備] デスティニーガンダム
[道具] デスティニーガンダムの装備一式
[所持金] 無し
[思考・状況]
基本行動方針: ■■■■ー!
1. ステラァァァァァ……
2.
[備考]
- 翼をランサー(スカルナイトモン)に破壊されました。宝具の特性上修復はされますが、時間はかかります。
- 柊シノアと同盟を結びました、連絡先の交換は後程行うそうです。
【柊シノア@終わりのセラフ】
[状態] 健康
[令呪]残り3画
[装備]四鎌童子
[道具] 呪術関連の道具を幾つか
[所持金] そこそこ裕福
[思考・状況]
基本行動方針: サーヴァントを全て倒し、優勝を目指す。
1. エレンとの同盟の成立が完了!
2. ミカさんに対する警戒、一応仲間の家族なので出来れば和解したい。
[備考]
- エレン・イェーガーと同盟を結びました。
- 幾つかのマスターの情報を所持していますが、詳細に関しては後続の書き手様にお任せします。
【キャスター(布道レオ)@牙狼-GARO-~MAKAISENKI~】
[状態] 魔力消費(小)
[装備] 魔戒剣、魔導衣
[道具] 号竜×3、その他多くの魔導具
[所持金] 無し
[思考・状況]
基本行動方針:マスターを護る。
1. 取り敢えずは術による偵察と、号竜の作成に専念する。
2. あぁ、号竜で偵察なんてしなきゃ良かった……
[備考]
- 号竜を3体程連れています。
- マスターに提供してもらった柊邸の地下室に、大量の号竜が置かれています。
- 1体の号竜の残骸がケイネス・エルメロイ・アーチボルトの手に渡っています、号竜の仕組みが流出する危険性も十分にあります。
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最終更新:2017年01月29日 05:22