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Alice

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砂薔薇と戦乙女

【覚醒】

 エノワスの王族にのみ可能。
条件としては、自身が契約者であること。
契約者となったエノワスの王族が、自国の民を捕食することで、魔力を膨大に引き上げるといった儀式で、エノワスの始祖女王であるリマジュエールもまたドラゴンとの契約により力を得ていたため、王族にのみその方法が伝わっている。

 覚醒をした本人は【人肉】以外に味覚を感じなくなり、他の物を食べても砂の味しかしないとされる。勿論栄養源にはなるが、高い魔力を維持するために再度人肉を食すしか無く、覚醒したあとは基本的に【人肉】メインの食事に移行しなければならない。

 覚醒すると魔力は格段を上がるが、その力の大きさで精神的に壊れていくというデメリットが発生する。



封印の神子と導き手

【封印の神子】

 かつて魔法大国があった頃、文明の発達と比例するように膨れあがった【負】という存在を封印するために祭り上げられた存在。
【負】を体内に移し込み、体の機能を使って浄化するとされているが
方法としては【負】を体内に閉じ込め、体表に封印の魔術を施し無理矢理封じ込めるといった儀式魔法を施される。
そのため、【負】に対して適正がないと全身に激痛が走り、数日間刺されるような痛みに晒され、最終的に痛覚を遮断しなければならないほどの痛みになるという。
よって【封印の神子】に選ばれるものは、【負】に対しての適正があるものに限られる。

 神子に選ばれた者達は、少しずつ【負】を体内に注がれ、飽和状態になると大凡5、6年で死を迎える。
亡くなった神子達は、国を挙げての葬式を催され、宗教の象徴として海へ還される。
時折、その死体がディンドラの島国マリスティアに漂着することがあるが、中身は全て空になっており、その原因は分かっていない。
(実際は【負】によって体と封印自体が全て消し去られている。それと同時に【負】も消滅する)

【導き手】

 魔法大国が存在していた頃、人々の信仰の対象として見られていた存在。封印の神子と対比される存在であり、また根本は同じであるとされている。世界を救う救世主的な意味合いとされ、封印の女神は【負】を封じる器であるという定義に対し、導き手は【負】を消し去る神の使徒という定義である。(=天使などに近い)
伝承では<『安らかに死を告げる歌』を歌える人間であり、またそれと同時に『祝福の歌』を奏でることが出来る金色の使徒>と伝えられている。

 しかし今となっては伝承や伝説の域であり、【導き手】は現宗教の導師や神官、神父などの聖職についているものを差す言葉に摩り替わっている節がある。
もとより人民統制の為に作られた仕組みであるため、それを後世でも上手く利用されている。

神の子

 マリスティアでのみ信仰される宗教の中枢を担う概念。
元は【封印の神子】制度が流入し土着宗教と融合して定着したものであり、生贄としての役割を担う。
その魂は天の神と海の神の子供とされ、地上に監視役としてつかわされた天使だと言われる。
器は人間だが魂に影響され薄い色素で生まれてくることが多く、金髪が最も相応しいとされるが地域柄金髪の子は早々生まれないので茶髪でも瞳の色が明るければ選ばれることがある。
本人には自身が神の子であると気付かれない範囲で丁重にもてなすが、災害や飢饉が発生すると【導き手】=神父の手によって殺され生贄とされる。
神の子に選ばれる条件は
  • 「髪、瞳の色が明るいこと」
  • 「敬虔な信者であること(外部の人間は除外される)」
  • 「未婚(監視者としての視点が平等ではなくなるため)」
つまり神の子としての役目を本人が知らない以上、本人が結婚するといえば誰もそれを止めることはできないので、神の子が結婚するとまた新たな神の子を選び直すことになる。
基準が主観によるものの為はっきりとせず、【負】に対する耐性なども考慮されないので儀式としての効果は高いとはいえない。しかし四国から封印の神子が集められていた当時からマリスティアに封印適性の高い者が多かったのは、紛れも無い事実である。
 当代神の子は修道士ブリュンヒルト。先代は町娘のベティナ(享年13歳、生贄の儀により死去)。先々代のパリサは、15歳の時婚姻関係を結んだ為に神の子としての資格を失った。

…てはならない。神前での誓いなしに姦淫してはならない。妬み嫉み怨み憎んではならない。罪人を憐れんではならない。人を殺めてはならない。これらの誓いを破った者は海の果て、死者の牢獄に繋がれるだろう――マリスティア聖典第二章百十六頁より

解雪節

 エリステムの春のこと。
地表を覆う雪が大凡20cmを切る季節で、一年のうち一番暖かい時期でもある。
全ての雪が解けるということはないが、『嘆きの塔』周辺は雪が解け、地表から百合の花の芽が顔を出す。
その時期にだけ咲く、その百合の色は七色に光るといわれ、フリーズドライで保護された百合は貴族の手に渡る。
 また各国の貴族も欲しがる珍しい百合であるため、取引額は高価。

嘆きの塔

 エリステムに残された【封印の神子】を祀る塔。正確に言えば研究施設の名残で以前は封印の神子がエリステムでも作られていたことを表している。
現在は大陸を見回すための監視塔として使われており、塔が建っている領地を治めるローマイヤー家が管理している。

 ちなみに、シトリーの住処はこの塔。

寒トビリンス

 トビウオに近い形を持った魚。海上を飛び跳ねる姿はまさにトビウオ。
エリステム近海に生息し、また数も多い。高タンパクな魚で栄養源の少ないエリステムにとってはとても大切な食料であり、身近な存在でもある。
また羽(に見えるエラ)の部分は素揚げすると、おやつ感覚のチップスになり、子供達にも大人気。カルシウムが豊富なので骨も丈夫になると親も大喜びのお菓子【トビリンスチップス】として売り出されている。

発光エビ

 その姿、後光の差す女神のごとしと謳われた発光するエビ。まさに美の大神トリネスとあると言われる姿はオーロラ色に光る。
身は締まっており味が強く、またぷりぷりとした食感と茹でても色が変わらないその姿に拝むものさえ出てくるほど。甘くてとても美味しいエビ。

夜光花

 地下に住まうエリステムの民にとって、太陽と同じ役割をする花。光は日光の大凡半分程度で一定に光り続けるが、お湯を被せると6時間ほど光らなくなる。見た目は水晶にも氷にも似ているが歴とした植物で、エリステムの地中にぎっしりと生えている。
魔力を餌に育つため、エリステムの民は基本的に魔力が低いのは子供の頃から夜光花に魔力を吸収されているからという理由が有力である。

(サラマンダーもどき)

 エリステムの地下に生息する、体長10cm程度の小型のトカゲ。体表は濃淡ムラのあるグレーだが、刺激を受けると尾の先端部がオレンジ色に発光し暖かくなる。魔力の核があるのか基礎体温が高く、気温の安定した地下の生活もあってか一年中活動している。地表に連れていくと数分で冬眠するので子供の理科教育に最適。

水晶治水

 エノワスの聖地イエルクルナにある鉱山で見つかった水晶水。本当に水晶の中に存在している水で、巨大な水晶の中に内包されていた水が溢れ出ており、その水はどんなものでも浄化できるとされている。今も尚、湧き水のように出ている。(実際に湧き水なのではないかという説もある)
重要な魔法道具にもなり、病気の治療にも使うことが出来る。

砂漠の薔薇

 エノワス名産の鉱物。水晶水の湧き出るオアシスが枯渇する寸前の場所で採取される。薔薇の形をしたその姿は美しく、魔力を含む故に控えめではあるが内側からちらちらと煌きまるで水を湛えているようだとも言われる。産出場所によっては他の成分を取り込んで色の違う砂漠の薔薇ができることも。オアシス以外では、高濃度の水晶水が湧き出る水源地で水晶の根元に見られることがまれにある。オアシス産のものよりも魔力含有量が多く、取り扱いには注意が必要。

知識の書

 魔法大国が存在する以前よりあったとされる、世界の歴史が全て書かれた書物。実際には開くことが出来ず、基本的には閉じたまま安置されていた。この本が開くとき、世界が終わるとも言い伝えられてきたが、近年本を開くことに成功し、その中には魔法大国以前よりの歴史が記されていたのと【負】についての詳細が記されていたとされる。

六芒の破壊兵器『シックスリスナ』

 エノワスに作られていた六芒星結界をベースに作り上げた、前世紀の遺物にして【神の光】を発するとされていた破壊兵器。システムと設計を構築しなおしたのは導師リリタルレンゼとその弟子にあたる第四王女殿下シトリー。
国の安全のために作ったはずの兵器は、残念ながらエノワスの滅亡の一端を担うこととなり、前世紀の遺物はこれで全て無くなってしまったとされる。

ブラックマイケルファントム

 アルデロの特産物にして、地上最速のキノコ。手も足も存在し、基本は松の木の下にいやすいが、取ろうとすると全速力で逃げるので網と仕掛け罠で対応するのがセオリー。
味はそれほどではないが、基本的に香りが高く、トリュフ以上の良い香りがあるため、高級料理には書かせない付け合わせになる。
アルデロではブラックマイケルファントムを捕まえる速度を競う『国主催ホールディングマイケルアタック』という大会さえも設けられ、優勝者には一生分のブラックマイケルファントムと名誉、そして金一封が贈られる。

聖山ファブニル

 アルデロとディンドラとの国境付近にある大陸一高い山。神が住まう山と言われ、アルデロとディンドラの信仰聖地でもある。
近年、黄金のドラゴンが住まっていると言われ、そのドラゴンは未来を予見できると言われている。

ホワイトジャックファントム

 地上で二番目の速度を誇るキノコ、ディンドラ側の聖山ファブニルを有する山脈で採取できる。手も足も存在し、基本は松の木の下にいやすいが、取ろうとすると全速力で逃げるので網と仕掛け罠で対応するのがセオリー。ちなみに原種のブラックマイケルファントムとは違い、走るときは逆立ち。故に地上最速の称号を譲っている。
香りはほとんどしないが味は大変美味であり、「香りマイケル味ジャック」とは世の料理人・美食家達の間での常識。生食か炙り焼等のシンプルな調理法が好まれる。
アルデロの『国主催ホールディングマイケルアタック』に対抗し、近年ディンドラ国家と貴族たちが共同出資して『ホールディングジャックアタック』が設けられ、優勝者には一生分のホワイトジャックファントムと名誉、そして金一封が贈られる。

ラナウ

 ディンドラの中・南部で生産される果物。花は根本ほど暗く深い紅で6枚、落葉高木樹。手のひら大、熟れるほど薄くなる赤い外皮に覆われており、果肉は白色半透明。内部に血管様の繊維で繋がれた赤黒い種が平均10粒ほど入っている。
水分量が多く、穏やかで上品な芳香と強い甘味、ほどよい酸味があり、大変美味。生食が一般的だがジュースや果実酒として加工されることも。砂糖煮や蜂蜜漬けにすると風味が落ちるためほとんど行われない。
その味と芳香から果物の女王とも呼ばれているが、ディンドラでは庶民でも気軽に手に入れることができる果物。しかし弱りやすい果物である為他国への輸出には膨大なコストがかかり、一部貴族の献上品に用いられることもあるほど高級品になる。

カシアエ

 マリスティア北部の海域で主に見られる中型魚。全長30cm前後。
ぷっくりした愛らしいフォルムと細かく分かれた優雅なヒレの美しい魚だが、背ビレと内臓に毒を持つため注意が必要。
網にかかると他の魚を傷つけ商品価値を落とし、素潜りで取るにも素手で取るのは難しく銛で突くと内臓の毒が漏れて食べられなくなり、狙って釣るのも難しい漁師泣かせの高級魚。時々大量発生しては漁師を喜ばせ同時に絶望に陥れている。
毒のある内臓を抜いても可食部は比較的多く、淡白だが深い味わいで人気がある。調理に免許は必要ないが食中毒事例が多いので専門職の手により有毒部位を取り除いたものを買うのが無難。
ちなみに、ヒレの毒は患部の腫れと激痛を伴い場合によっては死に至るものだが、食中毒の原因となる内臓の毒はせいぜい数日胃腸の調子を崩して苦しむだけであり死亡事例は未だ発生していない。一部では毒抜き健康法に使えるのではないかと研究が進んでいるがそんなことはないので注意されたし。

マリステライト

 マリスティア島東端の崖下に存在する「慈母の洞窟」でしか産出されない鉱物。
まさしく南国の海の色を写しとったような美しい青色をしているが、特に有用な性質を持たない、洞窟入口が狭い上満潮になると塞がってしまうといった事情があり、外でこの石の存在を知るものはごく一部の研究者のみ・輸出などには殆ど回されず主に装飾品として島内で使われる分だけ消費されている。
マジックアイテムに組み込めばそれなりに良質な魔力増幅装置として機能するのだが、マリスティア島民に魔術素質のある人間がほとんど現れないためその性質は知られていない。仮に今後なんらかの事情により外部の人間の目に止まることがあれば、開発対象として見られる可能性は十分にあるだろう。

慈母の洞窟

 マリスティア島南端の崖下に存在する洞窟。
内部は常に膝あたりまで海水に沈んでおり、最大で高さ4m奥行き5mとそれなりの広さがあるのだが、入口が細身の男性までしか通れないくらいの幅しかなく満潮の時には沈んでしまう為に入れる時間が限られている。
地上の湧き水が岩盤から染み出して淡水と海水が混じり合う場所でもあり、自力で青白く発光するコケ植物(通称アオヒカリゴケ、学名未定)が岩肌を覆いマリステライトを照らす様子は幻想的。

糖蜜花

 エノワスで主に出回っている食用の小型花、木本性つる植物。薔薇のように柔らかな花弁が半八重に重なってできたたおやかな花形をしているものが多い。ふくらみかけの蕾を収穫し、角砂糖代わりに紅茶にいれてゆっくり開いていく花姿と甘みを楽しむ。製菓用に蜜を抽出することもあるが、花が小振りの為高価。

覆蝋鳥

 エリステム-ディンドラ北部の広い範囲の森林に生息する中型-大型の猛禽類。全長40cm/翼開長100cm前後、主食は小動物及び魚類。発達した羽角以外は同属他種に似るが、最も特徴的なものは体内に蝋を生成する器官を持つことである。撥水性を高める目的で風切羽を覆う他、営巣の際にも嘴で器用に蝋を塗る。
人馴れするのでペットとして飼われる他、風切羽が蝋で覆われている為に抜いてランプに入れ蝋燭代わりに使う。年に1度春先に10枚程度しか取れない為嗜好品的要素が強く、主に貴族のステータスとして利用されている。ちなみに最も価値が高いのが初列風切のうちの長い3-4枚、利用はできるが価値が低いのが次列風切。三列風切及び付け根側の次列風切は抜かない。

竜皮紙

 竜の皮から作られた紙。高級品だが丈夫で条件さえ良ければ何百年もの間持つ為、公文書や契約書や高級魔術符として使われる。魔術符用などで一般に出回っているのは小型竜のものだが、大型竜であれば高級であるかというのはまた別の話であり、魔力を含みなおかつ上品な薄褐色-クリーム色のものが最高級品である。

鱗晶石

 エリステム及びエノワスで産出される鉱物。銀青色透明-半透明の結晶が母岩から鱗状に成長する。少々脆いが魔法耐性が高く、後衛向けの一部防具に使用されることも。珪晶石とは結晶構造が違うが同じ鉱物であり、硬度や劈開に差はあるものの同等の性質を持つ。

珪晶石

 エリステム及びエノワスで産出される鉱物。銀青色透明-半透明の結晶が母岩から角柱状に成長する。魔法耐性が高く、後衛向けの一部防具や魔術媒体保存具に使用される。鱗晶石とは結晶構造が違うが同じ鉱物であり、硬度や劈開に差はあるものの同等の性質を持つ。こちらの方が硬い為加工は難しいがその分高価。

魔術符

 魔術用具店レセルトリリトを始め様々な魔術関連の店で取り扱われる札。魔法陣の書かれた札に多少の魔力が込めてあり、魔法の扱いが不得手な者でも低位魔術を扱えるようになっている。中位/高位魔術符は魔術師でなければ扱えないが、それでも手間が軽減できる為使われる機会はそれなりにある。気難しい魔術師には毛嫌いされることも。

魔術用具店レセルトリリト

各国の大都市に存在する、魔術に関するものならなんでも揃う店。魔術符といった消耗品から杖、指南書、武器、魔力を含む鉱石等原材料、曰く付きの一品まで。たとえ怪しげな品であっても、魔術と商売には誠実な店主が経営するこの店に陳列される商品に紛い物は存在しない。普段は機械人形の店員たちが店内を管理しているが、カウンターの呼び鈴を鳴らすとたとえ何時であろうと営業時間内であれば店主レセルトリリトが奥から現れる。再奥の部屋には前世紀の遺物の残滓であると言われる時空転移装置があるのではと噂されているが真偽は不明。

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