優しさと切なさと心強さと
ユキ「……。」
月歌「ほいっと。」
ユキ「うああぁぁぁぁぁ!!お前なにしてくれてんだよ!!」
月歌「いや、悩んでるみたいだったから。お礼ならいいよ。」
ユキ「なんでよりにもよって、カップラーメン選びやがった!!こんな時間にそんなカロリー高いもん食いたくねぇよ!!」
「キャンセル出来ねーのかよ!!お湯注がれちまってるよ!!」
月歌「食べ物を粗末にしちゃ駄目だよ?」
ユキ「粗末にしたくなるけど、しねーーよ!食うよ!喉が渇いてただけなのにな!なんのための食事かわからんけどな!!」
~
月歌「お、ユッキー。夜更しだねぇ。家系ラーメンでも食いに行く?」
ユキ「さっき食ったばっかだわ。どれだけ寝る寸前にカロリー摂らせるんだよ。」
月歌「そんなカロリー簡単に消費するぐらい訓練でしごかれてるような気がするけど、まー、特にお腹は空いてないし、寝るかー。」
ユキ「翌朝から、先輩の部隊が救助に出るそうだ。」
月歌「ほう。耳よりな情報だねぇ。」
ユキ「それでも行くか?」
月歌「もちろん、行く。だって大切な仲間じゃん。」
ユキ「は…お前らしーな。」
「わかったよ。とことんまで付き合うよ。」
月歌「さすがユッキー」
ユキ「月歌!聞こえるか!」
月歌「ユッキーの声…でも何かで塞がれてる…。」
「こっちは負傷者1名!そっちは無事か!?」
ユキ「ああ!ただ瓦礫で分断された!通り抜けられそうな隙間が見つからない!そっちの負傷者の状態は!?」
月歌「アーさんが捻挫だ!」
ユキ「つーことはしばらくは動けねーな…とにかくじっとしてろ!」
月歌「わかった!」
~
月歌「あの5人は大丈夫」
天音「なぜそう言い切れる?」
月歌「だって、向こうにはユッキーが居るもん。みんな無事で、ユッキーさえ居たら、どんな状況でも大丈夫。」
Requiem for the Blue
月歌「終わったー!ユッキーこの後どうする?プリクラ撮って帰らない?」
ユキ「だから女子高生か。この基地のどこにあんだよ。何もせず帰るわ。けど、ありそうでこえーよ。」
この星に紡ぐ一手
三郷「私は昨日の戦闘と素材リストのデータから、キャンサーの集団としての動きや戦闘時の動きなどを先読みしたのだ。」
月歌「最年少名人、すげーーーーー!」
ユキ「最年少名人、すげーーーーー!」
めぐみ「仲ええやないか。」
つかさ「いつものことじゃない。」
可憐「うんうん。」
めぐみ「それもそうやな。」
ユキ「なんだ、この入れ替わり訪れる屈辱タイムは…。」
行動観察報告書 第1186号
ユキ「あたしひとり呼び出して、どのようなご用件でしょうか。」
蔵「いいよ、先輩だからって畏まらなくて。」
ユキ「じゃあ、いつも通りにさせてもらうよ。」
蔵「一枚岩だと思ってたけど、簡単に崩れ散ったみたいだね。」
(は…まったく浅はかな企てだったね…。)
ユキ「ちっ…月歌のことかよ。会ってそんな間もねーし、そもそも一枚岩ですらなかったよ。」
蔵「強がるねぇ。このままだとあんたを置いて行ってしまうよ、あいつは。」
ユキ「別に構わねーよ。」
蔵「あんななしであいつは戦えるというのかい?」
ユキ「あいつはつえーよ。そんな簡単にやられるようなタマじゃない。」
蔵「でも、やろうとしていることはかつてなく危険だよ。だって、軍すらも手を出せないイージスタワーを調べることだからね。」
ユキ「ああ、無謀だ。だから反対している。」
蔵「どうやら、お仲間の母親の死が絡んでるらしいじゃないか。茅森本人も母親になんかあったのかもねぇ。」
ユキ「あんた鋭いな…。あいつがどうしてあんなに必死になってんのか、あたしにもよくわかってねぇ…。」
蔵(なんだあたい…そんなこと考えてたのかい…。)
蔵「理由はわからないけど、きっと我がことのように感じているんだろうね。」
ユキ「だったらなんだよ…。」
蔵「行ってしまうよ?」
ユキ「別にいーよ。自業自得だよ。」
蔵「あたいも、月城ちゃんを失いたくないの。だから結託しない?」
お構いなく。」
蔵「ここからは情報を共有し、お互いの大切なひとを引き止めるために動くべきだと思うけどねぇ。」
ユキ「あたしはあたしなりに止めるさ。」
蔵「果たして止まるかね。今のあいつは暴走列車のようだよ?」
「きっと、行ってしまうよ。そして、二度と帰ってこない。」
「真剣にそいつの居ない暮らしを想像してみなよ。」
「ずっと一緒に居た毎日だったろ?」
「どうだい…?」
ユキ「……。」
「く…その通りだ…。」
「耐えられねぇ…。」
蔵「それだけ大事だったら止めないとねぇ。」
ユキ「でも、今のあいつはあたしの言うことなんか聞きやしねーよ…。」
蔵「茅森以外をひとりずつ説得するんだよ。危険だから時期を見定めろ、とかね。」
ユキ「……。」
蔵「作戦が始まるまでに味方を増やして茅森を説得するんだ。」
ユキ「なんか…嫌だな…。」
蔵「裏工作だからねぇ。」
ユキ「…わかった。話してみる。」
蔵「いい子だよ。くれぐれも茅森にはバレないようにねぇ。」
(結局この子は…誰かひとりでも説得出来たのかねぇ…。)
(そもそもしなかったんじゃないかね…。)
(あたいが馬鹿だったんだろうね…この子は賢いけど、思ってたより繊細な心の持ち主だったようだね…。)
(いつまでもあの子の隣に居て、支え続けるんだろうねぇ…。)
(うらやましい限りだよ…。)
(あたいも、月城ちゃんのそういう存在になりたかったよ…。)
(あれ…?)
(もうなれないってことかね…。)
(あたいは今、なにを見てるってんだろうね…。)
夏だ!水着だ!トロピカル祭りだ!
月歌「あーーー夏なのに、夏なのに、夏なのに、訓練ばっか!!」
「久々の休みなんだから夏を満喫したい!だよな、ユッキー!?」
ユキ「だから一番同意しない奴に訊いてくんなよ。疲れ切ってんだよ・・・そっとしておいてくれよ・・・。」
月歌「そうか・・・。ならユッキー以外で出かけるか。」
つかさ「そうね。」
可憐「そうするしかなさそう。」
タマ「仕方ありませんね!」
めぐみ「よし、弾けるでぇ!」
ユキ「待て待て、なんでいつもあたしの知らないところであたし以外は月歌についていく側に回ってんだよ!?打ち合わせでもしてんのか!?」
「逢川、お前に関してはキャラ性すらぶれてるからな。ライバルの誘いに『よし、弾けるでぇ!』なんて言わないだろ、ぜってー!」
めぐみ「関西人はな、ボケやツッコミだけやない。ノリもええんやで。」
ユキ「それでキャラ性すらぶれるのもおかまいなしなのかよ・・・。行くよ、お前らだけにしておいたら、事件を起こしそうだからな・・・。」
月歌「さっすがユッキー!」
タマ「でも楽しいところかもしれないじゃないですか!!」
ユキ「トロピカル地獄がか。」
めぐみ「何言うとんねん!タマが言うてんのはお化け屋敷や!」
ユキ「話を分けろぉーー!!」
めぐみ「なんやねん、自分。逆ギレとかダサいで。」
ユキ「こっちはトロピカル地獄に落とされているまっただ中!過去最大級と謳われるお化け屋敷の話は別!分けろぉ!!」
めぐみ「おーこわ。月歌、なんとかせぇや。」
月歌「まーまー、あたしの横乳見せてやるからさ。」
ユキ「そんなもので落ち着くとでも思ったか。」
月歌「え?ファンだったんじゃないの?貴重だよ?」
ユキ「そんな目でお前をみたことねぇーーー!!」
つかさ&可憐「……。」
めぐみ&タマ「……。」
ユキ「お前らもそんな目で見てくんなぁーー!!お化け屋敷か!?さっさと行こうぜ!!」
めぐみ「これでいつも通りやな。」
すもも「すももは何を見せられてたんだにゃ?」
つかさ「大変でしょ?こういう部隊なの。慣れるしかないわ。」
ユキ「お前が言うなよ。」
神託と白百合の花
ユキ「くっそ、なんでハッカーがこんなくそ重いもの運ばないといけねーんだよ!」
月歌「ドラムセットはまだ軽いじゃん!このギターアンプのほうがくそ重いよ!?」
ユキ「お前はもとからそっちの畑の人間だろ!」
月歌「ユッキーだってずっとパソコンのキーボード叩いてたんだろ?ドラムとあんまりやってること変わらないじゃん。」
ユキ「全然ちげーーよ!?どっちかというとキーボーディスとに近いだろ!?」
月歌「キーボーディストはつかさっちで間に合ってるんだ、ごめん!」
ユキ「まるであたしがやりたかったみたいに言うな、ってこのやりとり前もしたからな!?」
月歌「ナーーーイス、ハッキーーーング!!」
ユイナ(月歌に対し乱暴な物言いをしているのに、月歌自身は幼い少女のような無邪気さのままでいる・・・!!)
(入隊して一緒になってそんなに時間は経っていないのに、どのような関係性にまで至っているのだ・・・!!)
That day's Friend
ユキ「な、なあ月歌…。どっか調子が悪いなら早めに医者に診てもらえよ…?なんだったら、あたしがついて行ってやるからさ。」
月歌「いけね。普通に喋ってた。」
梢「すみません、あたしも気を付けるべきでした。」
月歌「大丈夫。うまく誤魔化すから。」
「心配いらないよユッキー。あたしはただ、イマジナリーフレンドと話してただけさ。」
ユキ「…は?」
めぐみ「そいつの言うこといちいち真に受けとったらこの部隊でやっていかれへんで。」
タマ「いつも通りの月歌さんということですね!」
ユキ「恐いわ、そんなこと唐突に言い出すのが部隊長だなんて。」
「くそ…気ぃ遣ったこっちが馬鹿みてーじゃねーか…。」
月歌「よし!誤魔化し成功っ!」
梢「ええっ!今のでいいんですか!?」
月歌「みんな!今からあたしとこじゅで悪霊を封じるから、キャンサーの相手を頼む!」
ユキ「おいおい…なんでここで柊木がでてくるんだよ?あいつは今、病室で寝てるだろ。」
月歌「ユッキー、頼む。」
ユキ「月歌?」
「…わかった。みんな、月歌を援護するぞ。」
めぐみ「ようわからんけど、和泉まで言うんならやったるか。」
タマ「目と目で通じ合ってました!」
つかさ「もはや多く語る必要はないのね。流石。」
可憐「うんうん。」
ユキ「そんなんじゃねーから!部隊長の指示に従っただけだから!」
月歌「行くぜ!こじゅ!」
梢「はい!」
つかさ「からの、他の女性の名前を呼ぶなんて!」
可憐「いきなりのムチね!」
めぐみ「えげつなっ!」
新春!31A無人島サバイバル生活〜時々ゲームオーバー〜
月歌「はぁーーー疲れたぁ!!」
ユキ「寝床も出来たし、あとは休んで、明日の夜にやってくる最後のキャンサーを倒したら訓練お仕舞だ。」
月歌「でもずっと風呂も入れてないじゃん?ひたすら汗の上塗りで女子としてはありえないことになっちゃってるよ?」
ユキ「お前の肌、いつもすべすべじゃねーか。」
月歌「いや、匂いがさ!匂い嗅いでみてよ!」
ユキ「くんくん…お前体臭ないのかってぐらい無臭だぞ。」
つかさ「和泉さんが月歌さんの脇の匂いを嗅いで感想を言ってる!」
可憐「すごい光景を平然と見せつけてきた!」
タマ「一部のマニアには堪らないでしょう!!」
めぐみ「とっとと結婚せーや。」
ユキ「あたしががさつで育ちが悪いだけだわ!申し訳ありませんでしたぁーーー!!」
月歌「なにに謝ってるんだ?」
コスモスが咲き続けた場所(エンジェルビーツコラボ)
月歌「ベッドは6つしかないから、3名はペアで寝ることにしようぜ。」
ゆり「そんな、あたしたちは床でいいわよ。ねぇ?」
かなで「ええ。」
みゆき「そうです!」
月歌「固い床で寝たら、体が凝って明日の作戦に響くって。万全の体調で臨まないと。」
ゆり「それは…そうだけれど…。」
めぐみ「まあ、月歌は和泉とで決定やろ。」
ユキ「やめろ!何真っ先に決めつけてきやがんだよ!元ファンなんだよ!元ファンとその元アーティストを一緒のベッドに放り込むなよ!!」
月歌「え?我慢効かなくなって襲いそう?」
ユキ「効くよ!馬鹿かお前!?仲間だぞ!!」
月歌「ならいいな。」
ユキ「いいよ!いいが心の準備が必要だから他決めてろよ!!」
大島屋物語
きみはこの夏のFairy、ぼくはその姿を瞳の奥にRec.
月歌「暇だし、王様ゲームでもしようぜ。くじ作ったんだ。」
ユキ「なんでそんな古のゲームなんてしねーといけねーんだよ!?」
月歌「今、古だもん。」
タマ「なるほど!!」
ユキ「どこに納得させられる要素があった。」
ユイナ「それはゲームなのだろう?何かの特訓になるのか?」
月歌「そうですね…これは度胸や覚悟や根性といったメンタル面の特訓となります。」
ユイナ「ほう…そういう訓練は基地では滅多にない。率先してやるべきだな。」
ユキ「いい子か。可愛すぎて抱きしめたくなってきたわ。」
月歌「みんな、引いたな~?」
「じゃ、王様だーれだ!?」
カレン「ワシじゃあ!」
つかさ「カレンちゃん!?め、命令は!?」
カレン「王様ゲームと言ったらポッチーゲームしかないであろう!」
タマ「またも古の!!」
ユキ「何番と何番がやるってんだよ…。」
カレン(ワシはすべての番号を咄嗟に把握したぁ…!!)
(茅森が1番、和泉が2番、諜報員が3番、國見が4番、逢川が5番、白河ユイナが6番…)
「そうじゃのお…。」
選択肢「1番と2番」
カレン「1番と2番じゃあ!!」
月歌「あたしだ。」
ユキ「月歌とかよぉ!!待て待て待て!!」
カレン「ははっ、王様の命令は絶対よ…!そして負けた方は寝てる間にワシに頸動脈を掻っ切られる!」
ユキ「殺す気かよ…!!」
月歌「これは、本気でやらなくちゃいけないみたいだ、ユッキー。」
ユキ「これでも元ファンなんだよ!そんな相手とかよ…!!」
カレン「早くせぇ!!」
月歌「まあ、ポッチーは普通に美味しいな…もぐもぐ…。」
ユキ「…!?」
(すごい勢いで、推しの顔が迫ってくる…!!)
タマ「ユキさん、大慌てです!!」
カレン「くくく!面白いのぉ!!」
ユキ(もう寸前じゃねーか…!)
(鼻が当たって…鼻息すら当たって…これが月歌の息の匂い…)
(チョコレートのようにあめーじゃねーか…そりゃ、チョコレートの菓子食ってんだから、当然か…)
月歌「もぐもぐ…。」
ユキ「え、ここからさらに近づいてくるの…!?恐い物知らずか!?あたしとキスしちゃってもいいのか…!?)
タマ「ついにぶっちゅーする日が来ました!!」
※過去選択肢によって会話変動の可能性あり
つかさ「すごいものを見ちゃう!!」
可憐「でもしっかり目に焼き付けなくちゃ…!!」
めぐみ「はよせーや。」
ユキ(すまん…全世界の月歌ファン…!!)
携帯電話のベル音
月歌「はい、もしもし…。」
ユイナ「キャンサーだな!?」
月歌「ああ、みんな行くぜ!」
ユキ「ぽかーん…。」
つかさ「和泉さん、大丈夫?」
ユキ「は!?大丈夫に決まってんだろ!?なんで大丈夫じゃなく見えたんだよ!あたしならいつでもすげー大丈夫だぜ!?」
最終更新:2023年08月11日 23:14