月歌ユキエピソードまとめ > 記憶の修復


和泉ユキ:ユッキーのKETSUⅡ

月歌「よう、彼女なにしてんの?」
ユキ「だからナンパか。」
月歌「うん。ユッキーと居たいもん。」
ユキ「なんでさ。」
月歌「なんでだろう、性格的な相性がいいからだと思う。」
ユキ「そこまで言われるほど長い付き合いじゃねーじゃんか。」
月歌「そうかもしれないけど…なんかびびびびび!って来たんだよ。こいつ、いい奴だろうなってさ。」
ユキ「び!が多すぎるだろ。ふたつぐらいが適正だろ。」
月歌「ほら、フォローが親切だ。」
ユキ「ツッコミだわ。よく今の言葉が親切心から来たと思えたな。」
月歌「え?意味としては似たようなもんじゃないか?」
ユキ「そうかあ?そう言われると、そうかもしれねーけど…。 はっ…なんかまあ、お前のそういう天然なところはこんな世界でも、ほっとさせてくれるな…。」
月歌「できるだけ最高のパートナーで居るさ。」
ユキ「おいおい、待て待て、31Aは6人だし、セラフ部隊に関してはもっと居るぞ?」
月歌「わかってるよ。でもあたしらが最高な関係じゃなければ上手くいかない…そんな気がしてるんだ。」
ユキ「まあ、関係はいいに越したことはねーけどさ。」
月歌「だから、ユッキーのこと知りたい。」
ユキ「そうなるか…。」
月歌「ああ、なるね。なっちゃうね。なっちゃいましたね。」
ユキ「人類救うためか…なら仕方ねーな。おいおい話してゆくよ。」
月歌「おいおいかよ。」
ユキ「おいおいだね。そんな一気に話せるほど、簡単なもんじゃねーから。」
月歌「そっか…そうだよな…生まれてから約25億秒も時を刻んできてるんだもんな…。」
ユキ「お婆ちゃんか。」
月歌「え?お婆ちゃんなの?」
ユキ「25億秒だったら80歳くらいだわ。」
月歌「えーーーーー!!あたし遠い目して、そんな間抜けなこと言ってたのかよ!?超だっせーじゃん!!」
ユキ「超ださかった。」
月歌「月歌ちゃーーんショック!」
ユキ「相変わらず騒がしい奴だな…わんぱくなお年頃か。」
月歌「で、何してたの?」
ユキ「特に。こいつをいじってるよ。」
月歌「お、KETSU。元気?」
KETSU「元気です。その声は月歌さんですね?月歌さんはどうですか?」
月歌「元気。」
KETSU「今日もいい一日にしましょう!」
月歌「おう! ユッキー、あたしの声を登録してくれたんだな。」
ユキ「とりあえず、31Aのぶんは全員してみた。ちゃんと反応してくれてよかったよ。」
月歌「ということは、あたしの命令も聞くってことか。なあ、KETSU、セラフを出してみてくれ。」
KETSU「軍施設内での取り扱いは禁じられています。」
出すと思ったか。」
(中略)
ユキ「なんて危ない橋を渡らせるんだよ…お苗の声には反応しないように設定変えておくか…。」
月歌「名付け親なのに!!」
KETSU「そうです!!月歌さんを無視するように書き換えられるなんて私には耐え難いです!!」
ユキ「最悪だ…罪悪感で変えられないじゃないか…。」
月歌「子育ては大変なものさ。でも、あとになってみればすべていい思い出に変わるもんだ。」
ユキ「お前が口だしさえしなけりゃ、いい子に育てる自信ぐらいあるよ。」
月歌「シングルマザーは大変だろ。あたしも別れた旦那ぐらいは頑張らせてほしい。」
ユキ「なら金だけで結構だ。」
月歌「えーー。たまには子供に会えないとすねちゃうよ。
ユキ「じゃあ、てめえの電子軍人手帳でもAI組んでやるよ。」
月歌「それはKETSUじゃないじゃん。」
ユキ「勝手に名前なんて付ければいいだろ。」
月歌「あたしがあたしの電子軍人手帳にKETSUという子を作ったら、ユッキーのKETSUが可哀想だろ!!」
ユキ「だったらKETSUⅡとでもつければいいだろ。」
月歌「それでKETSUがスネたらどうする!?いちいち成長を比べられ、劣等感を抱くKETSUの身にもなってやれよ!!」
ユキ「お前の育てるAIのほうが賢くなるわけないだろ。」
月歌「あ、そっかー。」
ユキ「あー、もうこんなに時間経ってるじゃねーか。」
月歌「あ、ほんとだ。 ユッキー、自由時間も作業してたら息詰まるでしょ。一服しない?」
ユキ「そうだな。お茶くらいなら付き合うぜ。」
月歌「そうこなくっちゃ。」

ユキ「小腹も空いたし、ついでに何か食べるか。」
月歌「いいね! ハンバーガーにしよーっと。」
ユキ「あたしもそうすっかなぁ。」
月歌「珍しい!ユッキーもハンバーガーなんてジャンキーなもの食べるなんて!」
ユキ「フィッシュバーガーだがな。」
月歌「また魚!?どうしてそんな魚ばかり食べるの!?魚に親でも殺されたの!?」
ユキ「そんな親の敵のように食ってるように映ってんのかよ…。」
月歌「憎くて仕方なくて、この世のすべての魚を食い切ろうとしてるようにしか見えないよ?」
ユキ「じゃあお前は、牛か豚か鶏に親を殺されたんだな。」
月歌「それらは美味しいからじゃん!」
ユキ「あたしも美味しからだよ。」
月歌「あたしは美味しそうに食べるじゃん!」
ユキ「あたしも美味しいと思って食べてるよ!」
月歌「でも忌々しい顔してるよ?」
ユキ「待て。普段の顔を貶されているだけになってきた。 あたし、そんな顔つきわりぃのか…直したほうがいいのかな…。」
月歌「え?整形でイジったりしちゃうの!?」
ユキ「そこまではしねーよ。極端だな…。眉間に力が入らないようにするとか、それぐらいだよ。」
月歌「よかった。あたしユッキーの知的な顔好きだもん。」
ユキ「最初からそう言えよ。忌々しい顔なんてしてるつもりねーよ。」
月歌「知的なポジションのキャラって大体忌々しいじゃん?」
ユキ「知らね-よ。いい奴もいるだろ。」
月歌「よかったー。ユッキーはいつまでもユッキーのままでいてね。」
ユキ「老いはするからな。」
月歌「老いないで!」
ユキ「無理だわ。 でも、こんな戦いの日々でも…。馬鹿なこと言い合って青春しちゃえるのは、相手がお前だからかもな。」
月歌「そうだな。これで戦いさえ終われば…。 さいこー、なんだけどなぁ。」

和泉ユキ:ユッキーのKETSUⅢ

月歌「よう、彼女何してんの?」
ユキ「だからナンパか。」
月歌「ナンパ。」
ユキ「ナンパって答えるなっつったろ。」
月歌「じゃあ、なんて答えたらいいの?」
ユキ「まずお前の、よう、彼女何してんの?からおかしいんだよ。そこから正せ。」
月歌「よう彼女、暇なんだったら遊べるよ?」
ユキ「ポン引きか。」
月歌「なにそれ?」
ユキ「昔あったんだよ。なんであたしもこんなくだらないこと知ってんだよ…。」
月歌「今のも駄目なの?ユッキーは欲しがりだなー。」
ユキ「お前の品位のために助言してやってんのに、なんであたしの要求みたいになってんだよ。」
月歌「こんなご時世なんだし、品位なんてどーでもいいじゃん。」
ユキ「一応生き残って、異性を好きになって、そいつと家庭を築くこともあり得るからな。」
月歌「このあたしが?はっ、ユッキー、冗談がキツイぜ!」
ユキ「いや、女の子なんだから一応思おうぜ…あたしが言うのもなんだけどさ…。」
月歌「で、何してんの?」
ユキ「相変わらずこいつをイジってるよ。」
月歌「よう、KETSU!」
ユキ「ハーイ、月歌!」
パーン!
月歌「え!?手がないのにハイタッチした!?」
KETSU「SEです。」
ユキ「なんであたしが知らないものが用意されてんだよ!」
KETSU「元々入ってた音です。」
ユキ「電子軍人手帳に!?今の音をいつ使うんだ!?」
月歌「セラフで手が塞がってる時じゃない?勝利した後にハイタッチしたいじゃん。」
ユキ「スポーツじゃねーんだから、ハイタッチなんかしねーよ!!」
パーン!
KETSU「くっ…やめてください。」
ユキ「あたしが暴力振るったみたいになってるじゃねーか!!」
KETSU「いえ、そんなつもりは。ただ言い争いを止めようとしただけです。」
ユキ「くっ…って演技したろ!」
KETSU「いえ。」
ユキ「月歌のせいで、どんどんおかしくなっていく気がするんだが…。」
月歌「あたしの頭がおかしいだとぉ?ユッキーと言えども、許せねぇ…。」
パパパパーン!
月歌「どうだ。」
ユキ「ノーダメージだよ。なにしたつもりなんだよ。」
月歌「往復ビンタ。」
ユキ「高速だったな。」
月歌「待て、なんであたしの知らないところでお前らの打ち合わせが済んでる。」
月歌「打ち合わせなんかしてないよ?」
KETSU「はい、してません。」
ユキ「嘘だろ…KETSUがすごいのか、電子軍人手帳がすごいのか、よくわからなくなってきたぜ…。」
月歌「もちろん、ユッキーの作ったKETSUがすごい。」
KETSU「いやいや、やめてください。照れるんで!」
ユキ「褒められたのはあたしだわ。なんでお前が照れてんだよ。そもそも照れるプログラムすら組んでないわ。」
月歌「今日は何して遊ぼうかKETSU。」
ユキ「もはやあたしじゃなくてこいつに会いにきてるじゃねーか。」
KETSU「そうですねぇ…頭の中でチェスをやるのはどうですか?」
月歌「え…ルール知らないし…」
さすが、あたしの作ったAI。レベルが違ってわりーな。」
月歌「じゃあさ、KETSU。頭ん中で、めっちゃぴかぴかの泥団子作りしようぜ?」
ユキ「KETSUはすでにその知能レベルにねーわ。」
KETSU「わかりました!!どっちが早くぴかぴかに出来るか競争ですね!!」
ユキ「うおおぉぉ、KETSUーーーー!!」
月歌「すっげ、ただの土だぜ…こんなぴかぴかになんのかよ…想像できねー。」
KETSU「はい…これは想像以上に大変そうです。」
月歌「でも負けない!!」
KETSU「こちらこそ!!」
KETSU「出来ました!!」
ユキ「やったか、KETSU!!」
月歌「いや、よーく見てごらん。ひびが入ってるぜ?」
KETSU「そ…そんな!!」
月歌「自然乾燥の時間が足りなかったのさ。」
「よし、あたしはこれでつるつるのぴかぴかと。出来上がり!」
KETSU「負けました!!」
ユキ「そんなの己のさじ加減ひとつなのに!素直な子!!」
月歌「さすがユッキーのAIだな。」
ユキ「さすがだと思うのなら、泥団子なんか作らせないでくれ。幼児返りしちまうだろ。」
月歌「賢くなりすぎても持て余すだろ。」
ユキ「シンギュラリティーー!」
月歌「え、なに?新…ギャラン…ドゥ?」
ユキ「技術的特異点のことだよ!!月歌、お前それ知ってんのか!?」
月歌「知らない。あたしがそんな賢そうな言葉しっていると思う?」
ユキ「だよな…知ってるわけねーよな…。」
ユキ「ふぅ…お前のそういうバカなところにはさ…なぜか毎回安心させられるな。」
月歌「おっと、またあたしのファンが増えちゃったかな?」
ユキ「元々ファンだよ。」
「って言わせんなよ!!」
月歌「まあまあ、落ち着きなよ。自由時間ぐらいのんびりしよーぜ。一服しない?」
ユキ「そうだな。お茶ぐらいなら付き合うぜ。」
月歌「そうこなくっちゃ。」

月歌「ふー…コーヒーって、大人の味だよな。」
ユキ「そう言いながら恐ろしい量のガムシロップ入れるんだな…。」
月歌「甘いほうが美味しいじゃん。逆によく何も入れずに飲めるね。」
ユキ「コーヒー豆の風味を堪能したいからな。」
「ふー…マンデリンの苦味が染み入るな。」
月歌「ねぇ、ユッキーはどんな異性が好みなの?」
ユキ「ぶっ…なんだよ、いきなり…。」
月歌「だって、言ってたじゃん。生き残って異性を好きになって、そいつと家庭を築くこともあり得るって。」
ユキ「あー…言ったかもな。」
月歌「人類が勝利したら、ユッキーはどんな異性を好きになるのかなって。」
ユキ「そもそもハッカーだぜ?マシンやプログラミングには興味あるけど、異性か…。」
「まったく想像つかねーや。」
月歌「だったらずっとあたしのパートナーで居てくれる可能性もあるってこと?」
ユキ「お前こそ、幸せな家庭築けよ…。」
月歌「だってあたしも想像つかないもん。」
だったらユッキーと居る方が楽しい。」
ユキ「は…。」
「まったく…物好きな奴だな…。」
月歌「ユッキーのほうはどうなのさ?」
ユキ「は?」
「待て待て、あたしもそのほうが楽しいって答えたら、あたしらやべーから!」
月歌「何がやべーの?」
ユキ「お前に下心はなく訊いてくれてるのはわかってるが、それだけは認められない…。」
月歌「あたしと居て楽しくないの?」
ユキ「く…。」
「楽しーーーーよ!」
月歌「はっ…。」
ユキ「なんだよ…。」
月歌「ううん、さいこー。」

大島五十鈴:五十鈴っちのオープン・ザ・ハート

月歌「というわけで、ユッキー、肩凝ってない?」
ユキ「なんだよ突然。」
月歌「大島さんちの五十鈴っちのすごい肩揉みが今なら無料なんだ。体験してみない?」
ユキ「そもそも、なんであたしが肩凝ってることになってるんだよ。」
月歌「ハッキングってデスクワーク並みに凝りそうじゃん?」
ユキ「職業病みたいなもんだからな。でもどこ見ながら言ってんだ。」
月歌「大きいから大変だよね…。」
ユキ「なんで同情されてるんだよ!特にそれで凝ってねーよ!ハッキングで凝りまくってんだよ!!」

月歌「連れてきたよ。」
ユキ「肩揉んでくれるんだって?頼むよ。」
五十鈴「なるほど、ほぐし甲斐のある相手だな。たっぷりと揉んでやるよ。」
ユキ「なんか不穏だが、よろしく頼むよ。」

もみ…もみ… もみ…もみ…

ユキ「お、おお…。これは、効くな…。」
五十鈴「あたしの指にすべてを委ねて、固まった体と心を解き放つといいよ…。」

もみ…もみ… もみ…もみ…
ユキ「くっ…ふぅ…。」

「すげー…。肩揉まれてるだけなのに、全身が、ぽかぽかしてきたぜ…。」
月歌「ユッキーがめちゃくちゃリラックスしてる。ちょっとジェラシー。」
五十鈴「なぁ、和泉。あんたさ、何か隠してないか。」
ユキ「ふぅ…え?別に…何も隠し事なんて…。」
五十鈴「開いちゃいなよ。心の扉をさ。」

もみ…もみ… もみ…もみ…

ユキ「ふぅ…ほぐされていく…。身も心も軽くなっていくぜ…。」
五十鈴「そうだな…、あんたんとこの部隊長のこと、どう思ってるんだい?素直な言葉を聞かせてくれよ…。」
ユキ「月歌…、月歌は…歌声も好きだけど、普段の声もギャップ萌ってやつかな…。好きだぜ…。」
月歌「あたしも!ユッキーのツッコむときの声大好き!」
ユキ「はっ!あ、あたし一体何を…。」
五十鈴「オープン・ザ・ロック。あたしに開けられない鍵はない。それが、心の鍵でもね。」
月歌「これからはさ、もっと素直になってもいいんだぜ、ユッキー。」
ユキ「全然覚えてねーんだけど、あたし何口走ったんだよ!?ああぁーー、気になる!!」


柊木梢:開設☆こじらせ生ラジオ

月歌「ただいまー。」
ユキ「ラジオ聞いてたぜ。なかなか面白かったが、最後にあんなもん流すんじゃねーよ。いつの間に撮ってやがったんだよ。」
月歌「練習中に」
ユキ「くそ…めっちゃリズムよれてて恥ずかしかったぜ…。」
月歌「ユッキーも投稿してくれていいんだよ?ちゃんと身バレしないようにするからさ。」
ユキ「いや、全然匿名性の無いラジオネームと内容ばっかだったじゃねーか…。」
月歌「それでも、これを機にセラフ部隊が仲良くなれたらいいな。」
ユキ「変な軋轢を生まなきゃいいけどな。」
「それにしても、お前、ラジオ慣れしてるな。」
月歌「まあ、初めてじゃないし。プロモーションの一環として何度か呼ばれたことあったから。」
ユキ「そうだったな。まあ、3人息ぴったりだったぜ。」
月歌「…え?さんにん…?」
ユキ「ん?どうした、顔色わりーぞ?」
月歌「こ…こわーーーーーーーーい!!」

李映夏:ユンユンの風紀指導

ユキ「おい。何やってんだ、お前ら。」
ユンシア「風紀紊乱取・甲」
月歌「異議なし。」
ユキ「なんか声をかけただけですげー不名誉な評価をされたんだが。あたしのどこが風紀を乱してるっつーんだよ。」
月歌「ユッキー、その格好にはハッカーとしてのこだわりとかあったりするの?」
ユキ「いや、普通に支給された制服を着てるだけだが?」
ユンシア「風紀紊乱取・甲」
月歌「異議なし。」
ユキ「だからなんなんだよそれは!意味わかんねーよ!」
ユンシア「これが無自覚というものだ。」
月歌「ユッキー。その胸がみんなの心を乱してるってことなのさ。」
ユキ「理不尽だわ!服装関係ねーじゃねーか!生まれ持った体格に文句つけられる筋合いはねーわ!」
ユンシア「ひとつ確認するが、そのニーソックスは何らかの事情があって履いているものか?」
ユキ「特になんもねーよ。」
ユンシア「それでそのスカートとの間の露出を続けておるのか…。けしからん。」
月歌「ああ。まったくもってけしからん絶対の領域だ。」
ユキ「オッサンか!風紀を乱してるのはお前らのほうだろ!」

命吹雪:魔のトライアングル

月歌「命ふぶきん音楽好きぃ、傾けるはそのチャーミーなピアス付きの耳ぃ、スキー場のゲレンデで聴くのは広瀬香美ぃ。」
吹雪「からかうのはよせっ!一番そんなものとほど遠い人間だ!それになんでラップまで巧みなんだ!」
月歌「それこそが音楽やるものの嗜みぃ、トゥーミー。」
吹雪「やめろやめろ、韻なんて踏んでんじゃねーぞ、そこの茅森ぃ。このあたし、わかってんだ。醜いものしか愛せない、そんな仕組みぃ。」
月歌「いや今夜起こす新たなケミストリィ、きっとふたりなら出来る、いくぞ和泉オンザベンチィ。」

RUKA「yo!yo!」
FUBUKI「yo!yo!」
ユキ「なんだよ、ふたりして気持ちわりーな…。」
RUKA「お前和泉ユキぃ、あたしら今踏んでる母音はi、よって現れたここ和泉オンザベンチィ」
FUBUKI「So、姓も名も母音がi、きっと両親が育んだ愛で生まれたi、奇跡的な出会い、感謝するオンザ軍の基地ぃ。」
ユキ「やめろやめろ、こえーよ!変な宗教並みにこえーよ、お前ら!」
RUKA「次々に叩き込むこのパンチライン、じわじわ効いてくるぞそのボディに、ノックアウト負けは確定だここは即刻血の海ぃ。」
FUBUKI「すげーぜ歌もギターも巧みな才、戦えば負け無しの斬り込み部隊、次々に繰り出すスキルでキャンサーも倒してwin!」
ユキ「どっか行ってくれよ!行かないならあたしがどっか行くよ!」
RUKA「朝まで聴いてもらうあたしらのライム。」
FUBUKI「聴いてもらうぞ、スルーザナイ。」
ユキ「なんでだよ!寝かせろよ!誰か助けてくれよ!なんで味方にこんな意味不明な絡まれ方されんだよ!」
可憐「あら、どうしたのユキさん。」
ユキ「朝倉、いいところに来てくれた!このふたりがおかしなこと言い続けてくるんだよっ!」
RUKA「ここ和泉オンザベンチィ、新たに参戦するはとびきりのビューティー。」
FUBUKI「だがここはすでに戦地ぃ、ただで帰れると思うなそこの舞い降りた天使ぃ。」
KAREN「そこへ登場はサイコキラーことこのカレン!浴びさせてもらうぞ貴様らの返り血ぃ!」
ユキ「なんでそっちの仲間になってんだよ!こいつらを止めてくれよ!!」
KAREN「このワシが天使ぃ!?そっちこそ可愛らしい顔してんなベイビー!お前にはまだ早いしゃぶってなママのお乳ぃ!」
FUBUKI「これでも演る音楽はヘヴィ、しかもブラックメタル起源にした鬱系自殺系、常人には理解不能なフレージング。」
RUKA「ただカレンちゃんのスクリームもクレイジー、素人には触れられない熱さのマグマのような叫びぃ、ただ時にはそれは子守歌のように優しい。」
KAREN「何もかもお見通しぃ。」
FUBUKI「バンザイ。」
ユキ「やめろやめろやめてくれ!頭おかしくなりそうだわ!!なんなんだよ、このトライアングル!魔境か!!」
RUKA「yo!yo!」
FUBUKI「yo!yo!」
KAREN「yo!yo!」
ユキ「やっと去っていったーーー!!なんだったんだ、絡まれ続けたこの時間はぁーーーー!!」


RUKA「yo!yo!」
FUBUKI「yo!yo!」
KAREN「yo!yo!」
ユキ「なんですぐ戻ってくんだよ!あたしは悪夢でも見てんのかよ!!」

蒼井えりか:彼と蒼井のソネット

(中略)
ユキ「なんだよ、ふたりして巨大なステーキを食って。大食いにでも挑戦してんのか?」
月歌「え、ユッキー!?修羅場だ!!」
ユキ「なんであたしが通りがかっただけで修羅場になんだよ。あたしもメシ食いに来ただけだわ。」
月歌「だって、それは…蒼井、言ってあげて。」
蒼井「あの…今はその…ルカくんとデート中なんです。」
ユキ「はああぁぁ!?ルカくんーー!?」
月歌「デート中なほうにたまげてよ。そして嫉妬に狂ってよ。」
ユキ「おい、月歌、お前何を…。」
蒼井「和泉さん、すみません、今日はルカくんは譲れません!」
月歌(ずきゅーーーーーん!)
ユキ「はぁ!?まるでいつもあたしが独占してるみたいに言うなよ…月歌は誰のもんでもねーから好きにすりゃいーよ…じゃあな)
蒼井「ああ、蒼井のせいで和泉さんが…。」
月歌(やってくれるぜ、蒼井…)

和泉ユキ:なんて朝だよ

月歌「ごめん、ユッキーのベッドにサイダー零しちゃった。」
ユキ「はあぁ!?」
「待て待て、敷き布団まで濡れてるじゃねーか!」
つかさ「干さないと駄目ね。」
ユキ「今日は床で寝ろってかよぉ!」
月歌「そんな明日の訓練に差し障るような真似はさせない。」
ユキ「え?お前が床で寝るのか?それはお前に差し障るだろ。」
月歌「あたしのベッドでふたりで寝る。」
タマ「キタワーー!!!」
めぐみ「いつもベタベタしとるしそれでええやろ。」
ユキ「だからやめろよ!元ファンなんだよ!元ファンとその元アーティストを一緒のベッドに放り込むなよ!!」
月歌「え?我慢効かなくなって襲いそう?」
ユキ「だから効くよ!馬鹿かお前!?仲間だぞ!!」
月歌「じゃ、ちょうど就寝時間だし、どうぞ。」
ユキ「どうぞって、そんな布団持ち上げられても…。」
月歌「じゃあ先に入っとく。」
ユキ(待て待て…先に入られたほうがドキドキすんだろ…!先にさっと入っておくべきだった!)
月歌「ほらほら、おいでおいで。」
ユキ(いやいやいや、いつもみたいにさっさと寝ろよ!いつまでもおいでおいでしてくんなよ!)
月歌「みんなも横になったし、ユッキーが入ってこないと消灯出来ないじゃん。」
めぐみ「せやで。眩しゅうて寝られへんわ。」
可憐「観念すれば?」
つかさ「きっとなるようになるわよ。」
タマ「おめでとうございます!」
ユキ「何がだよ!」
(くそ…マジで観念しなきゃな…)
「じゃ、失礼するぜ…。」
月歌「失礼はあたしがしたんだよ。だから、自分のベッドのように使って。」
ユキ「あ、ああ…。」

月歌「いらっしゃい。」
ユキ「そんなの要らないんだよ…!とっとと寝ようぜ!」
月歌「そうだね。」
ユキ「なんでずっとこっち見続けてんだよ…。」
月歌「眼鏡外してるユッキー見れるのって貴重だから。」
ユキ「そんな至近距離でひとの顔じろじろ見るもんじゃねーよ…。」
月歌「いいじゃん。まつげ長いね。」
ユキ(喋るたび、近すぎて息がかかるんだよ…)
(眠ってくれないと、こっちも眠気なんて一向に訪れねぇんだよ…)
月歌「全然眠くなさそうだね。よし、腕枕してあげよう。」
ユキ「いいよ!全然いいよ!枕は自分のがあるから!」
(思わず断っちまったが、よかったのか!?)
(あの茅森月歌の腕枕だぞ…!)
(いやいや何不埒なこと考えてんだ、あたしは!抱き合って寝るようなもんじゃねーか!)
月歌「ユッキーってさ。」
ユキ「なんだよ…。」
月歌「ハッカーなのに美少女だね。」
ユキ「永遠に寝られねぇーーーわ!!」
月歌「え?」
ユキ「寝られる気が全然しねーーんだわ!!起き続けてたらもっとなんかあるんじゃないかって誘惑がすげーーーんだわ!!」
月歌「何もしてないよ?それか何かする?」
ユキ「しねーーーーわ!!なんで今日だけさっと寝てくれないんだよ!!いつもの寝付きの良さはどこいった!?」
月歌「修学旅行みたいで楽しいから。」
ユキ「修学旅行は一緒の布団で寝ないわ。」
月歌「ねえねえ、好きなひとは?」
ユキ「こっちはお前の元ファンだわ!」
月歌「え、あたしってこと?やったね。」
ユキ「やったのはこっちだわ!やったね!いや、寝てくれよ、そして寝させてくれよ!!」
月歌「ほんとにぃー?ほんとに寝ちゃっていいのぉー?」
ユキ「いいに決まってんだろ!!明日に差し障るだろ!!」
月歌「じゃあ、寝る!」
ユキ「待て!」
月歌「え、どったの?」
ユキ(まだなんかありそうだったらなんかあって欲しい!!)
(いやいや、何邪なこと考えてんだ…!!)
「…お手洗い行ってくる。先に寝ててくれ。」
月歌「ほーい。おやすみ。」
ユキ「ああ、おやすみ。」
(頭冷やしてこよう…)

月歌「ぐがー…!」
ユキ(大の字になってて、入る隙間がねぇ…!!)
(くそ…どうとでもなれだ…!)
(せっま…!)
(しかも完全に体触れてるし…!)
(でも心を落ち着かせなくちゃ眠気なんて訪れねぇ…。)
(ふぅ…やれやれだぜ…)
(抱きついてきた…!!)
月歌「んー…もう無理ぃ…ぬくぬくしてたい~…。」
ユキ(無理なのはこっちだよ…!!)
(首元に顔面こすりつけてきやがる…!!)
(ぜってぇ寝られねぇーーーー!!)
最終更新:2023年09月22日 16:57