【名前】カズマ・アーディガン
【出典】スーパーロボット大戦W
【性別】男
【年齢】17
【名ゼリフ】「ぐあああっ!? 痛い、なんか俺の古傷がああ!」
      「腰部関節後部にダメージ!?そんなバカな!?」
【支給武器】グリモワールオブマリサ@現実、まどマギキャラの御守り@魔法少女まどか☆マギカ

【本ロワでの動向】

スーパーロボット大戦Wの主人公。
宇宙を股に掛けるトレイラー(運び屋)・ヴァルストークファミリーの息子だが、次々と振りかかる人類の危機に対抗すべく結成された国連直属組織・ヴェルターに参加。GGG・光子力研究所・スペースナイツといったそうそうたるメンバーと共にパイロットとして活躍することになる。ストーリー序盤では早く一人前になりたいという焦りや無鉄砲な性格が災いしてピンチを招くこともあったが、徐々に成長を見せる。操縦の腕は一流で、ヒイロ・ユイや兜光児といったエース級にも劣らない能力を持っている。説明書の記述によれば、一番欲しいものは『彼女』。何かと設定過剰になりがちなスパロボ主人公の中で、等身大の少年が成長していく様が表現された彼はシリーズ中でも評価が高い。

厨二ロワでの参戦時期は名言されていないが、ロワ本編中の言動から、少なくとも第二部後半の「していた」時期が終わった後と思われる。厨二ロワでは非常に希少な、一般人的な感性をもつツッコミ役として活躍した。

  • 登場話で支給品を確認するが、全部ハズレ。しかもチェック中の様子を早苗に見られる
何より生命を大切にするスペースマン(宇宙の男)として、主催者の行いが許せないカズマは大方の予想通り主催者を打倒すべく行動を開始する。
 まずはデイパックの中身を確認するが、水・食料・参加者名簿といった基本支給品の他に入っていたのは…

 魔法少女まどか☆マギカ お守りセット@現実
 グリモワールオブマリサ@現実

何だこれー!?……これは酷い。
落胆するカズマだったが、お守りの人物と一致する名前が参加者名簿にあったのを思い出して、何か有用な情報はないか調べようとしていると…。緑髪の少女が、後ろからひょっこり顔をのぞかせていた。
別にやましいことをしているわけではないのだが、慌ててお守りと本を隠そうとするカズマ。

「むー。隠すことないじゃないですか」
「い、いやこれはその決して俺の趣味じゃなくてだな。ってかあんた誰だ!?」
「あ、申し遅れました。私、東風谷早苗といいます。現人神です、えっへん!」
「ぐあああっ!? 痛い、なんか俺の古傷がああ!」
「おや、黒歴史持ちでしたか。失礼ですね、私は本物ですよ?」

堂々と「神」と名乗る緑髪の少女・東風谷早苗を見て、かつて『カイト』を名乗り、その言動で周囲から失笑を買っていた過去の自分を思い出すカズマ。それは彼にとっては消し去ってしまいたい恥ずかしい過去であり、「黒歴史」そのものであった。そのため、彼はこの手の発言を他人から聞くと心に古傷を抉られるかのような激痛が走るのだ。(ここを読むキミたちならそんな体験あるだろ、な?)

何はともあれ、殺し合いに乗るつもりはないという早苗と、情報交換を交わすカズマ。
カズマは早苗の身の上話を聞くが、イッシソウデンのヒジュツを受け継ぐカゼハフリであるだの、カナコ様とスワコ様の為にゲンソウキョウに渡ってシンコウシンを取り戻すだのといった話は、カズマに取って荒唐無稽で理解に苦しむものであり、到底信じられるものではなかった。おまけに心はものすごく痛かった。
それでも何とかかんとか彼なりに意味を拾って解釈してみると、家族を養う為に家業の宗教屋に没頭するあまり、自分を神だと思い込むようになってしまう、いわゆる「していた」状態の少女であるというふうに理解できた。
一方でカズマの出身や身の回りについての話を、早苗は目を輝かせて聞いていた。

この一連のやり取りによって、カズマは早苗のことをどこかネジが外れているが悪意のある人間ではないと判断。どう見ても戦う力があるように思えない彼女のことを、過去の自分を見守るつもりで生暖かく見守ろうと決心した。

ちなみに、慌てて隠した支給品は、早苗にばっちりチェックされていた。
名簿にも名前があったお守りのモチーフ・巴マミ暁美ほむらについては、仮にも正義の味方である『魔法少女』を名乗る存在なら殺し合いに乗るようなことはしないはず、という早苗の推論から、とりあえず危険な存在ではないと判断した。
グリモワールオブマリサは早苗の友人の著書だったのでカズマがいちいち通して読むことはしなかったが、特にオススメのページがあるというのでそこだけは試しに読んでみた。
……「地獄極楽メルトダウン」の解説を読み、古傷を深々と抉られたカズマがその本を開くことは、二度となかった。

  • ネクを撃退する様子を見て、早苗が本当に超常の能力を持った存在であることを知る
いきなり(精神的に)大きなダメージを負いながらも、早苗と行動を共にするカズマ。
そこに、ヘッドホンの少年・ネクが早苗のヘビの髪飾りを狙って襲いかかってくる。
軍隊式訓練を受けたお陰で格闘術の心得があるカズマが応戦するが、人の思考を読むネクに対し思わぬ苦戦を強いられる。

このままでは分が悪いと判断したカズマは、早苗だけでも先に逃がそうとする。
だが早苗はカズマの前に割って入り、御幣を振るう。すると列車事故のような突風がネクを弾き飛ばし、そのまま彼を10数m離れた先まで叩きつけた。
カズマはその時初めて、早苗の身の上話を半信半疑ながらも信じるようになったのだが…頭の中が非常識な少女だという評価は今後も揺るぐことはなかったのだった。

  • 第3放送直後、デモンベインを入手。起動に成功する
こうして正式結成された凸凹コンビの転機は第3放送直後、厨二ロワも中盤に入った頃に訪れる。カズマ達は、50m級の巨大ロボット・デモンベインを入手し、早苗の持つ魔法力によって起動することに成功したのだ。しかも初回認証さえできればあとは音声認識でどこからともなく転送されてくるという素敵仕様である。ようやくパイロットの本領を発揮できると意気込むカズマに、夢だった巨大ロボットに乗れて大ハシャギする早苗。

彼らの快進撃はここから始まるのだった……彼らが全く予想もしない形で。

肩慣らしに、夕闇に紛れて軽い操縦練習を始める操縦席のカズマと早苗。
その矢先、突如機体脚部から強烈な衝撃が走り、ダメージアラートが点灯する。さらに衝撃は何度も繰り返され、そのたびにアラートの点灯が増えていく。モニターに一瞬走った影は2mにも満たない……人間だ。生身でデモンベインの胴体部や頭部まで跳躍し、徒手空拳で機動兵器の装甲を破る男――『その名は東方不敗』――がデモンベインに攻撃を仕掛けてきているのだ。

人型サイズの相手は初めてでないカズマは必死に反撃するが、こちらの攻撃はことごとく見切られ、手痛いカウンターを的確に返してくる。……この男、単に身体能力が並外れているだけでは無い。経験・技量共に、エース級パイロットのカズマをも凌駕しているのだ。

「超級覇王電影弾ああん!」
「おい、あいつなんか飛びやがったぞ!?」
「人が空を飛ぶくらいよくある話です!カズマさん、いい加減常識を捨てないと死んじゃいますよ!」
「普通じゃねえええええええ」
「おお! あの雄々しき弾道、まさしくガンダム!」
「なるほど、ああいうのがガンダムなのか」
「随分と愉快な動きをする機械なんだな」
「足元の人たち違うよー!あれガンダムじゃなーい!!俺友達にガンダム乗りいるから断言できる!」
「ならばアレは……頑駄無か!」
「もうやだこの人たち」

東方不敗の猛攻を浴び、遂に地面に崩れ落ちるデモンベイン。上記のようなちょっと愉快なやり取りもあったが、カズマ達は必死だったのである。
それでも不慣れな機体でよく東方不敗相手に持ちこたえていたが……彼らの受難はまだ終わらない。

  • クラウザーさんにレイプされる(デモンベインを)
このおぞましい出来事については、用語集・デモベレイプ事件の項目も参照されたい。
東方不敗と交戦中に突如、一帯に低く濁ったおぞましい歌声が響く。

「うわあっ!ば、化け物!」

声の主を見たカズマが恐怖するのも無理はない。
鎧をまとった白塗りの悪魔・ヨハネ・クラウザーⅡ世が、聞くに耐えない汚らわしい言葉を、ドス黒い音色に乗せて叫びながら飛来してきたのだ。


肉奴隷の力を借りて「獲物」を横取りした悪魔は……何と、四つん這いに倒れたデモンベインの腰部に、正確には臀部に、繰り返し腰を打ち付け始めた。

「腰部関節後部にダメージ!?そんなバカな!?」

異常な性欲にたぎる悪魔の腰の×××(※実際は出してません)がデモンベインの装甲にヒビを入れ、そこから 水銀の血液が流れ出す。

「ハッハハハハハ!濡れておるではないか、感じておるのかこのメス豚め!」
「凄い!クラウザーさんが巨大ロボットをレイプしている!」
「あ、あれはまさに悪魔と悪魔のまぐわい……俺たちは今、魔界のセックスを目撃しているんだー!!」
「すげぇ! レイプレイプレイプレイグベッ!」
本来無差別に殺し合いを行う場にもかかわらず、騒ぎを聞きつけたギャラリーが集まりだした。辺りはさながらゲリラライブ会場、いや、サバトの様相を呈してきた。
「くそっ、なんとか後ろに張り付いているアイツを振り落とさないと!」
「やめてください!」
「何言ってんだ!このままじゃ、コイツがいくら頑丈でも壊されちまうぞ!」
「でも、でも……!コレ、はたから見たら、……悦んで腰を動かしてるみたいです!!」
「本当に何言ってんだ!?」

カズマは早苗の少女としての尊厳を懸けた制止を振り切り、必死に状況を打開しようとする。だが鎧から伸びる触手で接合部をガッッチリ固定したクラウザーには、無駄な努力であり、哀れな狂信者達を一層盛り上げるだけだった。

カズマは最後の手段として、コントロール不全に陥った腕部を必死に稼働させて機体を大きく反らせて尻モチを突き、レイプ魔を押しつぶそうと試みた。傍目にはデモンベインが屈辱的な絶頂を迎え、観衆に向かって涙目で笑顔を強制されながら両手でピースサインを送ったように見えたことだろう。
辺りに轟音が響くが、デモンベインの腰部、いや、尻の下に人影は無かった。
開通済みの尻の下に残っていたのは……夕焼けに光るおびただしい量の破瓜血だけだった。

  • 修羅チームと合流するが、すぐに別れる
一方その頃、最初に襲いかかってきた辮髪の男・東方不敗はというと、既にデモンベインへの興味を失くし、忌まわしき集会の傍らで二人の少年を相手に死闘を演じていた。

デモンベインを脱出した(機体は脱出するとどこかへ転送されていった)カズマと早苗はその戦いの動向を、陣羽織に面頬風マスクの奇人、ミスターブシドーとともに見守った。

近くの障害物を足場のように使う俊敏な野獣と見紛うような奇抜な体術と、空手や柔道などの正統の武道に似ていながらも異なる武術。それら純粋な体技のみでデモンベインをも圧倒した超人と五分に戦う2人の同年代の少年の姿に、カズマは凄まじい衝撃を受けた。主にアイデンティティの危機的な意味で。特に拳を相手の身体に添えた状態から打ち出された一撃――コホウが東方不敗にダメージを与えた時などは、内心涙目だった。パイロットのプライド的な意味で。
 そして決着の時は訪れる。おもむろに学ランの少年が辮髪の男の心臓目掛けてナイフを投げつけ、同時に首の上に回りこむという、目を疑うような体術を繰り出す。男はそれを子供だましと吐き捨てて、事も無げに一瞬でニ撃の迎撃を行い防御。が、一瞬遅れて、それまで倒れる姿など想像もできなかった辮髪の男の身体が揺らいだ。胴着の少年もナイフと同時に男の懐に踏み込み、拳を押し当てていたのだ。そして放たれる奥義――無空波。流石の東方不敗もこれにはこたえたのか、この場を退く。

その後、カズマと早苗は学ランの少年・七夜志貴、胴着に黒帯の少年・陸奥九十九、そしてミスターブシドーと同行する。

カズマ「なぁ、あのコホウってどうやって覚えたんだ?」
九十九「干してある布団に拳を添えて、そこから打ちぬくようにするんだ」
早苗「それだけ、ですか?」
九十九「ああ。それだけを、毎日、10年ぐらい。そうすりゃ、布団を貫けるようになる」
七夜「宮本武蔵曰く、千日の稽古を鍛、万日の稽古を練とす、だ。武術の世界じゃよくあることさ」
ブシドー「古の武士道の言葉、記憶に留めておこう」
カズマ(……10年やっても無理なような)
早苗(帰ったら毎朝布団に拳を打とう)

最初は彼らと友好的に接していたカズマだったが、情報交換を進め、彼らが同行するようになった経緯を知るうちに自分とは相容れないものを持っていることに気づく。戦いを止める為にパイロットとして戦ってきたカズマと違い、彼らは対象の違いはあれど、戦いを求めて戦っているのだ。一応信義に値する者たちであるのは確かなようだが、彼らと行動を共にすると無用な戦いに巻き込まれると判断。また、これ以上「染まりやすい」性格の早苗を彼らに近づけるわけにもいかないと考え、別行動を提案し、再び早苗と二人で行動することになる。

  • 東方不敗とクラウザーさんから受けたダメージが響き、早苗が倒れる
九十九・七夜・ブシドーの三人と別行動を始めてから程なくして、それまで終始ハイテンションだった早苗が急に糸の切れた人形のように倒れてしまう。初めてのデモンベインの起動、そして東方不敗とヨハネ・クラウザーⅡ世から受けたダメージ(主に後者)で、彼女はカズマが考えていた以上に消耗していたのだ。

早苗を人気のない場所に運び、単なる疲労で気を失っているだけと解って一安心したところで、カズマは今更すぎる事実に気がついた。

「こうやっておとなしくしているとこの娘結構……いや俺は何を考えているんだ」

早苗は黙っていれば、黙ってさえいれば神職らしい清楚な雰囲気を持つ美少女なのだ。
まあ、出会ってからほとんどの時間、

\  /
●  ●  ←こんな表情
" ▽ "

ばかりしているのを見たら気づかないのも無理はないが…。
ともあれ、早苗の寝顔を見守りながら少しの間大人しくしているのも悪くないなと思ったカズマ。

だが、原作では無類の恋愛フラグクラッシャーぶりを誇る彼にそんな時間は用意されているわけがない。既にカズマのすぐそこに、静寂の時を破る二つの影が忍び寄ってきているのだった。

長髪に無精ヒゲ・茨の冠を被った男と、色白で金髪にオッドアイの少女・羽瀬川小鳩が、カズマたちの隠れ場所にやってきた。(なるべく人通りの無さそう場所を選んだはずなのに、こうして人と遭ってしまったのはカズマのフラグクラッシャーぶりが成せる業か。)

どう見ても殺し合いに乗っている様子には見えない二人に、カズマはこれまでのいきさつを話す。すると、無精ヒゲの男はおもむろに眠っている早苗のもとに近づき、そっと彼女をの手を握った。次の瞬間早苗は目を覚まし、そして眼前の男を見て、今までにない驚愕の様子を見せるのだった。

「あ、ああ、そんな、あなたは……あなた様は……」
「……まさか…ジョニデ?私女子高生にジョニデと間違えられてる!?(ドキドキ」
「どうしたんだ早苗?この人の事、知ってるのか?」
「ご存知、ないのですか!?この御方こそ、現在・過去・未来全ての人類の罪を背負って、天国への階段を駆け上がった超時空聖者、イエス・キリストさんです!そうですよね、キリストさん!」

早苗のあまりに冒涜的な紹介を受けるカズマ。学のない彼も流石にキリストの名前くらいは知っていたし、参加者名簿でも同じ名前を確認していたが、かのミスターブシドーのように偽名がと思っていた。だが、先程までひどく消耗していた早苗がこうして回復するのを見ると、信心深くないカズマでも目の前の冴えない男が聖者であることを信じざるを得なかった。そんなカズマをよそに、現人神は神の子にさらなる冒涜を働く。

「是非!是非本場の奇跡を見せてください!」
「おいおい…いくら何でも迷惑だろ?」
「ああ、良いの良いのカズマくん。奇跡せがまれるのいつもの事だし、今なら丁度起こしやすそうだし…」
「はぁ…それなら…ん、今なら?」
「じゃ、小鳩ちゃんちょっとこのパン貸してね…これをね…」
(酷く絶望した顔でパンを抱えるキリスト→一瞬で小皿に変わるパン)
「あ、脳内でゴルゴダ登るより早いや…今ここで起きてる事を考えるだけで…」
「…え…えぇと…これは…?」
「私ね…物凄くテンション下げるとパンを皿に変えられてね…」
「…………」
「今こうしている間にも…罪無き人々が理不尽に命を失っていると思うだけで……」
「……………」
「おぉ、神よ…何故彼らが争わなければならないのですか…これも貴方の与えたもうた試練なのですか…っ!」
「早苗…早苗ぇぇぇっ…!キリストさん号泣してるぞ…!」
「ごめんなさい!私そんなつもりじゃあ…!」
「おっちゃん!ええんよ!もうそんな悲しまんでええんよ!?」

これには流石の早苗も後悔したようであった。……が、すぐに立ち直り、信仰を集めた秘訣を得ようとキリストを終始質問攻めにして……手慣れた様子であしらわれ続けていた。

 その後程無くして、カズマ達四人は涼宮ハルヒ率いるSOS団と合流。
ハルヒ達一行はクラウザーさんの影響でノリノリになった鬼柳を追う形で、デモンベインレイプ事件にも遭遇していたという。もっとも、遠目にしかその様子を確認できなかったハルヒ達は、辺りに響き渡るデスメタルらしき楽曲と、巨大ロボが何かされている様子しか判らなかったのだが。
黄色いリボンにセーラー服の女子高生・涼宮ハルヒとサングラスの青年・美堂蛮は、カズマと早苗が事件の当事者である巨大ロボのパイロットであると知ると、詳細を聞き出すために質問を投げかけてくる。

「で、その白塗りの男ってのは、殺し合いに乗ってんのかよ?」
「…わからない…ただ、恐ろしい男だった…」
「…で、何されたんだ」
「そ、それは…俺の口からはとても」
「やめてください!思い出させないで…あんな、あんな事…私が…うう…」
「…とりあえず、そいつが最低のクズ野郎だったのはよくわかったわ…!」

羞恥心から本当の事を口に出せない様子のカズマと早苗を見て、性犯罪者に対する義憤を募らせるハルヒと蛮。一応主催者打倒のために行動していて、彼らの味方でもあるクラウザーさんにとっては自分の撒いた種とはいえ、とんだとばっちりであった。
では二人が勇気を出して真実を語っていたら誤解は生まれなかったかといえば……恐らくそんなことはなかっただろうが。

SOS団に合流したカズマは、ハルヒという同類を得てますます奇行を加速させる早苗に頭を抱えた。突然目の前で他の女性陣と一緒になって服を脱ぎ出し、コスプレ大会を始めようとする彼女たちを必死で止めようとする一幕もあった。その一方で、男性陣はツッコミ役が増えて助かったとカズマのことを非常に感謝した。
こうして首輪さえ解除すれば、並の戦力の主催者ぐらいは即打倒できかねない強力な集団となった、カズマ達一行。

だが、月に群雲、花に風。好事魔多きバトルロワイヤルの場でこのような状況が続くはずもなく……。

  • 一方通行の襲撃を受け、デモンベイン諸共吹き飛ばされる
続く話で、カズマ達一行は一方通行の襲撃を受ける。彼の強大な破壊力を生み出す超能力を目の当たりにしたカズマと早苗は、ハルヒやキリストらを逃がすための城壁としてデモンベインを呼び出す。
そして非戦闘員の離脱を確認した後、デモンベインは襲撃者に攻撃を仕掛ける。

「生身の人間を巨大ロボで踏みつぶしてはいけないという、まずはその常識をぶっ殺します!」
「えげつねえな!だが、大賛成だ!」

高く跳び上がったデモンベインは上空から一方通行を踏みつけに掛かる。先程の東方不敗の例もある、背に腹は代えられない。死体は埋めてやるから恨んでくれるなよと思ったその次の瞬間…
一方通行は50m級の巨大ロボの踏みつけを片手で受け止め、アサッテの方向に弾き飛ばした。正確には「反射」したと言ったほうが正しいか。

「なにいいい!?」
「これぞまさにデオチベインですね!」
「わらえねええええええ!」

かくして、デモンベインはかけがえのない仲間達を守って星になった……。
ありがとう、デモンベイン。僕たちは君が見せてくれた笑顔(アヘ顔ダブルピース)を、一生忘れない。忘れたくても、忘れられそうにない。

……まあ、続く話できちんと落ちてくるのだが。
結局、キリスト・小鳩・SOS団の一行とは何エリアも隔てて遠く離れてしまう。
カズマがトンビを自称していたこともあり、この話には往年の名曲の歌詞のもじりで、
『あぁ、トンビよ何処へ飛んでゆく』というタイトルがつけられた。

……本当にカズマ達はどこへ飛んでいってしまったのか。

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最終更新:2013年11月29日 20:53