スシワルド

「スシトピアの力でこの世の全てを握ってやるスシぃ!」

【名前】 スシワルド
【読み方】 すしわるど
【声】 青山穣
【登場作品】 機界戦隊ゼンカイジャー
【登場話】 第5カイ「握り握られスシ大会!」
【所属】 キカイトピア/トジテンド王朝
【分類】 キカイノイド
【世界】 スシトピア
トジルギア スシトジルギア
【名産】 特上人間握り寿司
【名物】 ミサイルA・B、ワサビーム
【モチーフ】 握り寿司(大トロ、サーモン、エビ、イカ)、納豆巻、わさび、回転寿司のレーン

【詳細】

クダックに「スシトジルギア」を組み込み、「へいらっしゃい!」と誕生したスシトピアの力を宿すワルド怪人。

回転寿司のレーンを模したガントレットを装備し、頭はわさび色の瞳のある大トロ握り寿司、右腕は巻物とサーモンらしき握り寿司を載せ、
左腕にはエビとイカの握り寿司を載せている。
ただ頭の大トロを除けばわさびに染まったか、もしくはネタがカビに覆われたかのように食欲の失せる暗い緑色。
実際に「ミサイルA・B(えー・びー=海老)」として発射したりしているため、実際の食材にはありえない色で実物と違うアピールなのかもしれない。
頭部の大トロ握りはネタの部分が開閉式の蓋になっていて、中にはわさびのチューブ型発射口がありそこから「ワサビーム」を発射して攻撃もできる。
ただし直接的な攻撃力はあまり高くないようで生身で浴びせられたにもかかわらず介人は「なんかヒリヒリする」程度でしかなかった。

組み込まれたスシトジルギアのスシパワーを悪用し、人間もキカイノイドも、有機物も無機物も性質を問わずあらゆるものを握り寿司として”握り”、固定してしまう能力を持つ。
黒いシートで海苔巻にしてしまうこともあり、その接着力は驚異的で決して剥がれない。
その能力のため、本人も職人気質の寿司職人ともいうべき威勢のいい性格だが、こだわりが強すぎて良質の酢飯の匂いには逆らえないという弱点を持つ。

トジルギアの破壊によって閉じ込めた平行世界が解放されてしまうことがボッコワウスに知られてしまい、イジルデトジルギア改良のためラボにこもることに。
その間にバラシタラによって生み出され街の公園に現れ遊んでいた人々を次々に遊具やバイク等と一緒に握って固定していた。
その騒ぎを聞きつけ現れたジュラン達だったが、ブルーンの話を聞いて両親がトジテンドにいるかもしれないと考えた介人はスシワルドに張り付いて強引にトジテンドパレスに向かおうとしたが、
一瞬のスキを突かれて助けに入ろうとしたジュランともども「ゼンカイジャーとベンチの握り」として握られてしまう。
さらに「おろしたてー!」と叫びながらワサビームを浴びせた直後、手下のクダック達と共にスシワルドは姿を消してしまった。

その後握られてしまった場所から全く動けなくなった介人達を助けるべく、お約束に従ってスシワルドを倒してしまえば能力は解除されると踏んだガオーンは、
「握りワルドではなくスシワルド、ならば本来は(人間と無機物ではなく)酢飯と新鮮なネタで握りたいはず」と考え良質の酢飯を用意することでスシワルドをおびき寄せようと大量の酢飯を用意していた。
ガオーンはカラフルで食事係を担当していることも有り、料理人ならではの視点で作戦を立案したのだろう。

そして夜が明け、開けた採石場で用意した酢飯を扇いで匂いを拡散させていたところまんまと釣られて出現。
待ち構えていたガオーン、マジーヌ、ブルーンは早速チェンジして倒そうとするも、そこにバラシタラが現れて加勢してきたため一転して大ピンチに。

とそこへ何故か空から握られたままの介人とジュランが落下してスシワルドを下敷きにしてしまった。
ゼンカイザーへのチェンジ用センタイギアと間違え、宇宙戦隊キュウレンジャーの力をイメージしたキュウレンジャーギアを使った介人達は「究極のラッキー」が起こりガオーン達が戦っていた場所までやってこれたのだった(起きたラッキーの詳細については余談の項目に)。
いや何でだよ。

話の間スシの下駄のように潰されていたことに憤慨するスシワルドに対し、何と握られている状態ながら介人達はチェンジして戦闘を開始。
背中合わせに密着した状態でお互いの身の上を一晩語り合って改めて理解を深めた介人達は「二人揃ってゼンカイジャーの握り!」と称しながらも、息のあったコンビネーションでスシワルドを圧倒。
プラグランサーを構えて応戦しようとするスシワルドだったが、握られた状態のまま回転した二人は地中を移動し足元からの攻撃で大きく吹き飛ばす。

そして介人&ジュランが放ったゼンカイフィニッシュバスターを受け爆散した。

その直後バラシタラによって呼び出されたクダイテストトジルギアから溢れ出したスシパワーを吸収することでダイスシワルドへと変貌した。

【余談】

劇中でもガオーンが言及していたが「ニギリズシワルド」でもなく「ニギリワルド」でもない、「スシワルド」である。
寿司は一般的にお酢を混ぜた炊飯と魚介類を組み合わせた日本の伝統色で、形態としていなり寿司やちらし寿司等様々な「スシ」がある。
スピンオフが継続するようならニギリズシワルドとして再登場もしかねないが。

寿司をモチーフにした怪人はこのスシワルドが初。
ただ寿司を食べたりする怪人はそれなりの数が存在し、シェフードン動物戦隊ジュウオウジャー)のように自ら作ってしまった怪人も登場している他、
侍戦隊シンケンジャーに登場する梅森源太/シンケンゴールドは「ゴールド寿司」と名付けた屋台を引っ張る寿司職人だったなど戦隊シリーズにおいて寿司の関わりはそれなりの比重を占める。
最も源太のように寿司屋台というのは衛生法の都合でまず認可されないのだが。まぁいいでしょう

劇中で使用されたキュウレンジャーギアだが、スーパー戦隊の力というよりは明らかに「ラッキーの幸運」のみをフューチャーした仕様になっている。
それ故かギアの力を使った際に登場した戦隊ヒーローの幻影はシシレッドのみ。
彼譲り?の圧倒的幸運で全く動けなかったはずの介人達がガオーンらの元に到着することが出来た流れは以下の通り。
  • ギアを発動、突然握られたベンチ真横にあった消火栓が破損し大量の水が吹き出す。
  • 水圧に押されることでベンチごと横に転がって移動。
  • フェンスを飛び越え車道に落下するも、トラックの荷台に落ちそのまま運ばれる。
  • カーブで荷台から振り落とされて歩道近くで配っていた風船が絡まり空中へと浮遊。
  • 風のままに流されていた途中、採石場にいたガオーンらを発見しなんとか降りられないかと考える。
  • タイミングよくカラス?が襲来し、風船を全て割ってしまったことで高層ビルも遥か下にある高所から、スシワルドの真上に落下。

……というミラクルにミラクルを重ねて…ミルフィーユ並の究極のラッキーが起こったのだった。いやだから何でだよ。
最もラッキーの幸運は、何事にも前向きで運を掴み取ろうとする彼の姿勢が生きたものでもあるため、動けないながらも決して諦めず仲間を助けに行こうとする介人の執念が呼び寄せた幸運だったのかもしれない。
さすがにしし座流星群に乗って現れたりまではしなかったが、だいたい似たような感じ。

声を担当した青山穣氏は悪徳警官アーノルドK以来実に21年ぶりの戦隊作品参加となった。

最終更新:2022年04月05日 13:37