ジョジョの奇妙な東方Project@Wiki

幻想郷の奇妙な物語 幕間その弐 親馬鹿えーりん

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
「ごめんくださぁ~い」

 永遠亭。とある密命を受けた彼女は寄り道の果てにようやくそこに辿り着いたのだ。

「はーい、どちらさまかしら……ああ、貴女は確か」
「紅魔館の小悪魔です。お薬下さい」
「はいはい、何のお薬かしら?」
「幼女化のお薬です」
「そんなものありません」
「でも新聞にはお宅の娘さんたちが幼女になったって」
「娘って私が生んだのではないんだけれども……まぁそれでも娘みたいなものだけどね。
 最初はね、お古の服を着せたんだけど、何着てもあの子たち似合うじゃない?毎日何を着せようか迷うのよ。
 ほら、子供って外でよく泥だらけになって遊ぶでしょう? もう毎日の選択が大変なの。一日に何回も着替えさせたりするから箪笥がもう服で一杯なの。
 大好きなおかずがあると一気に頬張ってリスみたいで可愛いのよね~。ほら、やっぱり二人いるとおかずの取り合いになっちゃうし、毎回毎回二人でちっちゃな戦争よ。
 あ、今のところうどんげが輝夜に勝っているわ。以外でしょう?
 おかずの取り合いとかおもちゃの取り合いとかでよく喧嘩になるんだけれども最終的には二人とも泣いちゃうのよ。もうその泣き顔ったら堪らないほどいいのよね。
 それからね、うっかりお漏らししちゃった時なんてもうねぇ~。上目遣いで、さらに少し涙ぐみながらごめんなさいっていうのよ。もう本当に萌えるんだから。
 それだけじゃないわよ。二人が一緒にお絵かきしたんだけどその時に最初に書いてくれたのが私なのよ~。ほら、見せてあげるわ。ほんとーに上手よねぇ~。
 絵だけじゃないわ。お習字だってすごいんだから。まぁ最初はあんまり上手じゃなかったけど今ではもう……ほら、上手に書けているでしょう。
 それでね、晩御飯作っているとお手伝いするって言って聞かないのよ。包丁なんて危なっかしくて使わせたり出来ないじゃない。
 だからお皿を運んでって言うんだけれどもその何と言うか危なっかしくて見ていられないのよ。たまらずてゐが助け舟を出そうとするんだけれども一人でするって言って聞かないのよ。
 お風呂に一緒に入っているとね、私の背中をながしてくれるのよ~。うれしいんだけどね、どうしたらそんなにおっぱい大きくなるのって聞いてきたりして、えーりん困っちゃう!」
 でも一番幸せを感じるのは寝顔ね。子供の寝顔はいいわ~。とっても癒されるもの。一日二回、お昼寝と夜の就寝時が至福の一時よ。
 寝顔だけじゃないわよ。うとうとして船を漕ぐその仕草って言ったらもう凄いッ。お昼寝の時間が控えていたらコンボ炸裂ね!堪らないわ~。
 もうね、人生はこの瞬間を見るためにあるといっても過言ではないわ。
 もちろん、たっぷりとその寝顔を堪能したら一緒の布団に入るの。
 添い寝っていいわよぉ~。寝顔を間近で見られるっていうのもあるけれどもそれ以上に素晴らしい事があるのよ。
 怖い夢でも見たのか私をギュッと抱きしめてきたりするのよ。でもね、それ以上にいい事もあるのよ。
 聞きたい? 聞きたいでしょう?
 もう……そこまで言うのなら仕方が無いわ。
 寝ている時にね、小さくて可愛い手が何かを探すようにモゾモゾ動くのよ。何をかって? うふふ、それはね、おっぱいよ。
 赤ん坊みたいにおっぱいを手で探して見つけるとギュって掴むの。それから服の上からだって言うのにおっぱいに吸い付いてくるの。それで寝巻きが涎まみれになっちゃうのよねぇ。
 それで仕方が無いからおっぱいを服から出すんだけどね、そしたらもう必死になって乳首に吸い付いちゃうの。
 幸せそうな顔をしてチューチュー吸おうとするのよ。あ、言って置くけど母乳は出ないからね。うん、母乳が出なくてもいいのかしらね。
 ああ、子供って本当にいいわよねぇ~」


 この八意永琳の輝夜と鈴仙の自慢話(?) は数時間に及んだ。この話ではそれを省略せざるを得ない。上記の永琳の話はほんの一部分である。
 それにしても褒めるべきは小悪魔であろう。何とその話を全て聞かされていたのだ。その忍耐力は紅魔館にいなければ得ることは出来なかったものと推察できる。

「っと、話がそれたわね。悪いけどそれは八雲紫の仕業よ」
「こぁ? 幼女化があのスキマ妖怪の仕業?」
「正確にはあいつが連れてきた変な外来人の仕業ね。悪いけど……」

 小悪魔が性も根も尽きた表情をしながら永琳の説明を聞いていると突然家の中をドタドタと走り回る音がしてきたのだ。

「お師匠様お師匠様お師匠様!」
「てゐどうしたの。そんなに慌ててからに」
「へ、変質者が竹林に」
「変質者?」
「そうだよ。こればっかりは嘘じゃないからッ! きっと新聞に鈴仙や姫が載ったから……」
「変質者があの子たちを狙いに? ……あり得るわね。チッ、あの天狗め……」


 小悪魔は彼女たちの会話を聞き、冷や汗を掻いていた。その変質者に心当たりがあるのだ。

「(まさかあのPAD長……紅魔館の恥晒しめッ! 私にまでとばっちりが来るではないかッ!)あのぉ~八意さん」

 内心を隠しながら恐る恐る小悪魔は切り出した。

「何かしら?」
「小さい子の情操教育に悪いからそんな変質者、殺っちゃたほうが子供の為私の為になると思うのですが……」

 小悪魔の言葉に永琳はしばし考える素振りをみせ、数秒後には結論をだした。

「そうね、殺しちゃいましょう。てゐ、小悪魔さん、ここは任したわ」
「(ほっ)任されましたぁ~」
「頑張ってねー」

 膳は急げとすぐさま手に弓と矢を持って玄関に彼女は向かうのだったが、急に立ち止まると、心底冷えるような低くドスの聞いた声で小悪魔とてゐに警告を発するのだった。

「ああそうそう…………輝夜に何かあったら…すから……」

 聞き取り辛い声だったが『殺す』と言ったかのように聞こえた。もうそれはコクコクと激しく首が取れるのではないかというぐらいに首を縦に振る小悪魔とてゐ。
 そして変質者を血祭りにして筍の肥やしにしてくれると勇んで永遠亭を出撃する永琳。その恐ろしいまでの殺気を浴びてしまい、逃げ遅れたウサギ達は失神していくのだった。


 どうでも良いかもしれないが、変質者(PAD長)を殺そうと言った小悪魔の内心は以下の通りである。

『ククッ。これで私のあの計画が進んでいく。まさに計算通りッ!
 あのPAD長がいなくなれば下克上計画が躍進すること間違いなし!自らの手を汚すことなく計画を進める私ってえらいッ!』

 だが実際にはPAD長は紅魔館から出ていない。変質者はアレッシーの事だから小悪魔の計画は一歩も進まないのであった。

 一方その頃マヨヒガでは……。

「マヨヒガにやって来ましたがみょんなことに誰もいませんね。どうしたのでしょうか?」

 妖夢は幽々子に言われたように、一人マヨヒガに来ていた。

「みょーん。探し回っても猫の一匹すら見つかりません」

 見覚えがあるこの光景は確かに八雲紫の居住している場所だ。ただ人の気配は愚か、猫の気配すら感じることは出来ない。

「おじゃましまーす。入りますよ~」

 無人だとは察しが着いても妖夢は一応声をかけて八雲紫の住む家の玄関の扉を開けた。
 どう表現すればよいのだろうか。例えば予定があって出かけるならば家の片づけをしてから出かけるだろう。だが急な予定で出かけた場合はどうだろうか。
 まさに目の前の光景のように散らかったまま家を出るだろう。

「考えても分かりません。神社に帰りましょうか。幽々子様も待っていることだろうし」

 結局妖夢はマヨヒガに誰もいないという事しか分からずに神社に戻ることになった。


~少女移動中~


 神社に着くなり妖夢は声を張り上げた。

「幽々子様、どこにいらっしゃるのですか~」
「あら、お帰り。ずいぶんと遅かったわね」

 神社の中から霊夢の声がした。恐らく出迎えるのが面倒で声だけを出したのだろう。

「あ、霊夢。どこにいるのですか?」
「こっちよ、こっち」

 妖夢は霊夢の声のする方へと足を勧めた。するとどこからかいい匂いがしてくるではないか。

「あ、もうお昼なんですね」
「そうよ」

 居間で食事を摂る霊夢の姿はあるものの肝心の幽々子の姿が見当たらない。

「あれ? 幽々子様はどちらに?」
「あいつなら『お腹が空いたわ』とか言って帰ったわよ。あと『この時期なら筍が一番ね』って言ってもいたわね」
「みょーん」
「あ、そうそう。あんたどうせ竹林に行くんでしょう? だったら私にも筍取って来てよ」
「自分で行けばいいじゃない」
「私はやる事があるのッ! ほら、さっさと行った」
「やることってご飯食べること? 私にも下さいよ。こんなにあるんだし」

 そう言うと妖夢は食卓の上のおかずをひょいと取ってその口に運んだ。

「あ、ちょっと……あんた幽々子に影響されてんじゃないの?」
「そうでしょうか? 幽々子様ならもっと沢山食べられますよ」
「そういうことじゃなくて……あーもういいわよ。で、食べるもん食べたんだからお願いね」

 霊夢はしゃもじを持つと早く行けと言わんばかりにペシペシと妖夢のお尻を叩き始めた。

「ちょっと、霊夢。しゃもじで叩かないで下さいよ。斬りますよ?」
「ごめんごめん。あ、そうだ。妖夢が食べたご飯は魔理沙のだから。怒られても私は知らないからね」
「魔理沙はそんなに食い意地が張ってないでしょうに……というかそれは魔理沙の分も筍を取ってこいと?」
「あーうん。いや、あいつはそれより茸の方がいいんじゃない?」
「そうですね。とびっきり派手なのとってきます……って、私が筍を取りに行くのは確定ですか!?」
「妖夢、筍が食べたいわ」
「は? 何言っているんですか?」
「幽々子のマネ」
「似てません」
「あ、やっぱり? でもどうせ言われるんでしょう?」
「まぁ、そうでしょうが……」
「じゃぁお願いするわ。よろしくね」
「はぁ……何だか釈然としませんが分かりました。採ってきます」
「ありがとう。だから妖夢って好きよ」
「だから何ですかそれは」
「幽々子のマネ」
「いや似てないってば」



幕間その弐

親馬鹿えーりん


補足資料

小悪魔の下克上計画とは

 小悪魔が咲夜やパチュリーを顎で使いたいという思いから一人で練った計画。
 下記資料のように、美鈴の下の地位に甘んじてはいるが、夢は謙虚にパチュリーを従えたいというもの。
 しかし、彼女は現実は非情と知っているので美鈴≧小悪魔を小悪魔>美鈴に最低でもしたいと思っている。



資料一

※現在の紅魔館の地位

れみりゃ>フラン>ぱちゅ>PAD長>(越えられない壁)美鈴≧小悪魔>その他メイド

※目標(夢)

れみりゃ>フラン>小悪魔>ぱちゅ>PAD長>(越えられない壁)美鈴>その他メイド

※目標(現実)

れみりゃ>フラン>ぱちゅ>PAD長>小悪魔>美鈴>その他メイド

資料二

とある紅魔館ランキング(小悪魔主観)

美鈴>小悪魔≧ぱちゅ>(越えられない壁w)>咲夜>れみりゃ=フラン


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
ウィキ募集バナー