「荒事になるだろう天国にいるのはプロシュート、ジェラート、ギアッチョだ。
探索の為にソルベ、お前もそっちだ。
あと余計なトラブルを起こすした時の為にメローネ、お前も行け。セクハラさえしなけれなばお前は交渉がうまいからな。
地底は俺とイルーゾォ、ホルマジオ。後ペッシ、お前は今回はこっちだ。」
「ちょっと待てよ!!」
リゾットがメンバー分けを発表したとたん、プロシュートが文句を言ってきた。
それを見て、一同がやっぱり・・・と言う表情をする。
呆れながらリゾットがため息をつく。
「・・・・プロシュート、お前がいつもペッシのヘマをフォローしているのは解っている。
実際、助かっている。・・・・・が、そのまま甘やかすわけにもいかないって事はわかっているだろう?
ここに来てから俺もそうだが、お前も平和ボケしすぎだ。」
「・・・・・・・・・・・・・チィッ!!」
プロシュートは舌打ちをして、それっきり黙りこくった。
「まったく・・・・、お前はいつもマンモーニ、マンモー二というがお前がマンマだな。」
そう言ってリゾットは一同に、書類のコピーを渡す。
「任務には早速明日から取り掛かる。今日のうちに準備をしておけ。」
「はーい。」
「了解。」
「オッケー。」
八者八様の答えをして一同はぞろぞろとその場から離れていった。
ジェラートとソルベは同じ所に行けるのが嬉しいのか、ぴったりくっついて何やら楽しそうに話しているし、相変わらずギアッチョは本当に氷のような表情だ。
ペッシはプロシュートの後を、おろおろと追っているし、イルーゾォはめんどくさそうな顔をしている。
メローネは何やら楽しそうだからきっとよからぬ事を考えているだろう。ホルマジオは仕事よりドルチの餌を買い忘れた事に慌てている。
まったく持って、いつもの暗殺チームだった。
だが、何となく、リゾットは嫌な予感がしてならなかった。
探索の為にソルベ、お前もそっちだ。
あと余計なトラブルを起こすした時の為にメローネ、お前も行け。セクハラさえしなけれなばお前は交渉がうまいからな。
地底は俺とイルーゾォ、ホルマジオ。後ペッシ、お前は今回はこっちだ。」
「ちょっと待てよ!!」
リゾットがメンバー分けを発表したとたん、プロシュートが文句を言ってきた。
それを見て、一同がやっぱり・・・と言う表情をする。
呆れながらリゾットがため息をつく。
「・・・・プロシュート、お前がいつもペッシのヘマをフォローしているのは解っている。
実際、助かっている。・・・・・が、そのまま甘やかすわけにもいかないって事はわかっているだろう?
ここに来てから俺もそうだが、お前も平和ボケしすぎだ。」
「・・・・・・・・・・・・・チィッ!!」
プロシュートは舌打ちをして、それっきり黙りこくった。
「まったく・・・・、お前はいつもマンモーニ、マンモー二というがお前がマンマだな。」
そう言ってリゾットは一同に、書類のコピーを渡す。
「任務には早速明日から取り掛かる。今日のうちに準備をしておけ。」
「はーい。」
「了解。」
「オッケー。」
八者八様の答えをして一同はぞろぞろとその場から離れていった。
ジェラートとソルベは同じ所に行けるのが嬉しいのか、ぴったりくっついて何やら楽しそうに話しているし、相変わらずギアッチョは本当に氷のような表情だ。
ペッシはプロシュートの後を、おろおろと追っているし、イルーゾォはめんどくさそうな顔をしている。
メローネは何やら楽しそうだからきっとよからぬ事を考えているだろう。ホルマジオは仕事よりドルチの餌を買い忘れた事に慌てている。
まったく持って、いつもの暗殺チームだった。
だが、何となく、リゾットは嫌な予感がしてならなかった。
窓から差し込む朝日に、天子は目を覚ました。
しかし、起き上がってからも覚醒しきらない頭でぼーっと壁を眺めている。
「おはよう、コーヒーが入ってるよ。」
「ん。」
まだ大人になりきらない少年が、彼女に親しげに話しかける。
彼女は警戒することなく、少年からマグカップを受け取っていた。
やはり出てきて正解だった。外の世界は刺激的だ。
この「こーひー」という奴も、苦いが砂糖と牛乳をいれると、とても美味しい。
「ねぇ・・・?そろそろ三日になるけど、家には帰らないの?」
キッチンで料理はしながら、少年は天子に聞く。
そろそろ夏だから、あのニットの服は熱そうだ。
「いや。あんな何もないとこ、帰りたくない。」
そう言って、天子は再びコーヒーに口をつけた。
彼女がその少年と知り合ったのは、三日前のことである。
元々天界という狭い世界でお嬢様として育てられた天子。
そんな彼女に、金銭感覚があるかというと、否、だ。
となったらお約束が起きる、お金がいるということを知らずに彼女はリストランテで、散々飲み食いしてしまったのだ。
もちろん散々揉め、緋想の剣もあやうく犯罪に使われる寸前だった。
だが、そこを救ったのがこの少年である。
『す・・すみません!!デートの約束をしていたのにうっかり忘れて!それで彼女やけになってるんだと思います!!』
その少年は咄嗟に嘘をつき、天子の食べた分を肩代わりしてくれたのだ。
そして家出したはいいが危うく野宿する羽目になりそうだった天子は、まんまとその少年のお世話になっていた。
「ねぇ、そういえば地上の民って働かないと『金』って奴を手に入れられないんじゃないの?あんたは何で働いてないのよ。」
そう言うと、少年は少しさびしそうに微笑みながら言った。
「・・・・ボスが残してくれたお金があるから。ボスがここに来るまで待つには十分な額が。」
「ふーん・・・・。」
天子はいつも、少年の話す『ボス』と言う人物が嫌いだ。
そのボス、と言う人物の事を離すとき、少年はいつも嬉しそうな、寂しそうな顔になるのだ。
「・・・・・・・ドッピオ、今日は買い物に行くわよ。」
「えっ?!」
突然言われて、少年・・・ドッピオは戸惑う。
振り返ると、自分の本当に近くに、天子が着ていた。
「どどどどど・・・・どうして?!大体お金はどうするの?!」
「あんたが払いなさいよ、男ならそれくらい当然でしょ!!」
そう言って、天子は生意気な笑顔を浮かべた。
むぅ・・・と不服に思っていても、ドッピオには選択肢などないのだった。
しかし、起き上がってからも覚醒しきらない頭でぼーっと壁を眺めている。
「おはよう、コーヒーが入ってるよ。」
「ん。」
まだ大人になりきらない少年が、彼女に親しげに話しかける。
彼女は警戒することなく、少年からマグカップを受け取っていた。
やはり出てきて正解だった。外の世界は刺激的だ。
この「こーひー」という奴も、苦いが砂糖と牛乳をいれると、とても美味しい。
「ねぇ・・・?そろそろ三日になるけど、家には帰らないの?」
キッチンで料理はしながら、少年は天子に聞く。
そろそろ夏だから、あのニットの服は熱そうだ。
「いや。あんな何もないとこ、帰りたくない。」
そう言って、天子は再びコーヒーに口をつけた。
彼女がその少年と知り合ったのは、三日前のことである。
元々天界という狭い世界でお嬢様として育てられた天子。
そんな彼女に、金銭感覚があるかというと、否、だ。
となったらお約束が起きる、お金がいるということを知らずに彼女はリストランテで、散々飲み食いしてしまったのだ。
もちろん散々揉め、緋想の剣もあやうく犯罪に使われる寸前だった。
だが、そこを救ったのがこの少年である。
『す・・すみません!!デートの約束をしていたのにうっかり忘れて!それで彼女やけになってるんだと思います!!』
その少年は咄嗟に嘘をつき、天子の食べた分を肩代わりしてくれたのだ。
そして家出したはいいが危うく野宿する羽目になりそうだった天子は、まんまとその少年のお世話になっていた。
「ねぇ、そういえば地上の民って働かないと『金』って奴を手に入れられないんじゃないの?あんたは何で働いてないのよ。」
そう言うと、少年は少しさびしそうに微笑みながら言った。
「・・・・ボスが残してくれたお金があるから。ボスがここに来るまで待つには十分な額が。」
「ふーん・・・・。」
天子はいつも、少年の話す『ボス』と言う人物が嫌いだ。
そのボス、と言う人物の事を離すとき、少年はいつも嬉しそうな、寂しそうな顔になるのだ。
「・・・・・・・ドッピオ、今日は買い物に行くわよ。」
「えっ?!」
突然言われて、少年・・・ドッピオは戸惑う。
振り返ると、自分の本当に近くに、天子が着ていた。
「どどどどど・・・・どうして?!大体お金はどうするの?!」
「あんたが払いなさいよ、男ならそれくらい当然でしょ!!」
そう言って、天子は生意気な笑顔を浮かべた。
むぅ・・・と不服に思っていても、ドッピオには選択肢などないのだった。
燦々と太陽の降り注ぐ、初夏の午後。
海からの潮風が、どことなく懐かしい匂いを運んでくる。
懐かしいがどこか違う、イタリアの海岸沿いの道路を一台のスポーツカーが走っていた。
ウィーンと、助手席の車の窓が開いた。
そこから外を眺めるのは、サングラスを掛けたプロシュートだった。
「いい天気だな。」
台詞とはうらはらに、プロシュートの口調は憂鬱そうである。
ペッシとは離され、しかもこんな天気のいい日に、仕事なのだ。
「ギアッチョ、今どのへんだ?」
「・・・・アマルフィだ。そう言えば、そんな題名の映画が今度やるらしいぜ。」
ギアッチョもレティがいなくなり、未だに抜け殻状態だ。
まぁ、そのお陰でぶちキレて事故になることがなさそうなのはありがたいが。
「ねーねー、その子ってどれくらい痛めつけていいの?お小遣い稼ぎにスナッフとか取ってもいいかな?」
「日本人でしかもお嬢様らしいから、売れそうだけどな・・・・。でもそれよりお前は戦って殺りたいんだろ?」
「うん!でもあの子殺し合いはしたことないっぽいから、面白くなさそう・・・・。」
「そう言うなよ?追い込まれると結構足掻いてくれるタイプかもしれないぜ?」
「そっかー・・・・、そうだといいなー。天国ってあんまり強そうな人がいそうなイメージないし・・・。」
「分からないぞ、もしかしたらヴァルハラみたいにしょっちゅう英雄が殺し合いしてる場所かもしれねぇしな。」
「いいなぁ!それ楽しそう!!」
後部座席では、天気に似合わない、物騒かつイカレてるとしか思えない会話をソルベとジェラートがしている。
その隣では、メローネがヘッドホンをつけて外を眺めながら音楽を聴いている。
「なぁソルベ。今日はどれくらい持ってきたんだ?」
そんな仲睦まじい二人の様子を気にすることもなく、プロシュートはソルベに問いかける。
ジェラートは会話を中断されむっとするが、ソルベは気にすることなく話し始めた。
「あぁ、ギアッチョ用にPSMを二丁。あと今回は暗殺じゃねーからベレッタの9000Sを4丁。マガジンはそれぞれ二つずつ。
あとウージーを三つ。それと狙撃用のVSSを一丁だ。」
それを聴いて、プロシュートは呆れたように言う。
「おいおい、戦争にいくんじゃねえんだぞ。この金の犬め。」
「何言ってんだ、『死人』に老化が効くかどうか分からないから持ってきてやったんだぜ?感謝しろよ。」
何だったらRPGでも持ってきた方がよかったか?と言われてプロシュートは舌打ちする。
悔しいが、まったく持ってソルベの言うとおりだと思ったからだ。
「・・・だなぁ。」
ふと、音楽を聴いていたメローネが零した。
それを聴いて、ジェラートはメローネのヘッドホンを外す。
「あっ・・!おい!!」
「何が嫌なのさ、メローネ。時間はかかりそうだけどそこそこ楽しそうじゃん。
何?それとも『母親』に会いそうで怖い?」
どうやらジェラートの耳は、メローネの呟きを逃さなかったらしい。
「馬鹿なことゆーな、いい息子と作るのに必要な『母親』は大体地獄行きな奴らばっかだよ。」
目的にもよるけど、とメローネが言う。
「じゃあ、何が嫌なのさ。」
「・・・・・・・実の母親に、会いそうで怖い。」
メローネがばつが悪そうにそう言うと、ジェラートはきょとんとする。
すると、周りにいたほかの面々は、罰の悪そうな顔になった。
「・・・親父、いるかな。いや、ネアポリスにはいねぇ。ヴェネチアか・・・・。」
「・・・・・兄貴一人くらい死んでるかもなー・・・、いや、でもその場合地獄行きだから問題ないよな、うん。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
それぞれ思う所があるのか、ぶつぶつと独り言を言ったり、考え込んだりする。
家族、と言うものや、あまり知り合いのいないジェラートには、よく分からない感覚である。
「ジェラートは何かないの?そう言う会いたくない人。」
メローネにそう言われて、ジェラートはうーん・・と考えこむ。
海からの潮風が、どことなく懐かしい匂いを運んでくる。
懐かしいがどこか違う、イタリアの海岸沿いの道路を一台のスポーツカーが走っていた。
ウィーンと、助手席の車の窓が開いた。
そこから外を眺めるのは、サングラスを掛けたプロシュートだった。
「いい天気だな。」
台詞とはうらはらに、プロシュートの口調は憂鬱そうである。
ペッシとは離され、しかもこんな天気のいい日に、仕事なのだ。
「ギアッチョ、今どのへんだ?」
「・・・・アマルフィだ。そう言えば、そんな題名の映画が今度やるらしいぜ。」
ギアッチョもレティがいなくなり、未だに抜け殻状態だ。
まぁ、そのお陰でぶちキレて事故になることがなさそうなのはありがたいが。
「ねーねー、その子ってどれくらい痛めつけていいの?お小遣い稼ぎにスナッフとか取ってもいいかな?」
「日本人でしかもお嬢様らしいから、売れそうだけどな・・・・。でもそれよりお前は戦って殺りたいんだろ?」
「うん!でもあの子殺し合いはしたことないっぽいから、面白くなさそう・・・・。」
「そう言うなよ?追い込まれると結構足掻いてくれるタイプかもしれないぜ?」
「そっかー・・・・、そうだといいなー。天国ってあんまり強そうな人がいそうなイメージないし・・・。」
「分からないぞ、もしかしたらヴァルハラみたいにしょっちゅう英雄が殺し合いしてる場所かもしれねぇしな。」
「いいなぁ!それ楽しそう!!」
後部座席では、天気に似合わない、物騒かつイカレてるとしか思えない会話をソルベとジェラートがしている。
その隣では、メローネがヘッドホンをつけて外を眺めながら音楽を聴いている。
「なぁソルベ。今日はどれくらい持ってきたんだ?」
そんな仲睦まじい二人の様子を気にすることもなく、プロシュートはソルベに問いかける。
ジェラートは会話を中断されむっとするが、ソルベは気にすることなく話し始めた。
「あぁ、ギアッチョ用にPSMを二丁。あと今回は暗殺じゃねーからベレッタの9000Sを4丁。マガジンはそれぞれ二つずつ。
あとウージーを三つ。それと狙撃用のVSSを一丁だ。」
それを聴いて、プロシュートは呆れたように言う。
「おいおい、戦争にいくんじゃねえんだぞ。この金の犬め。」
「何言ってんだ、『死人』に老化が効くかどうか分からないから持ってきてやったんだぜ?感謝しろよ。」
何だったらRPGでも持ってきた方がよかったか?と言われてプロシュートは舌打ちする。
悔しいが、まったく持ってソルベの言うとおりだと思ったからだ。
「・・・だなぁ。」
ふと、音楽を聴いていたメローネが零した。
それを聴いて、ジェラートはメローネのヘッドホンを外す。
「あっ・・!おい!!」
「何が嫌なのさ、メローネ。時間はかかりそうだけどそこそこ楽しそうじゃん。
何?それとも『母親』に会いそうで怖い?」
どうやらジェラートの耳は、メローネの呟きを逃さなかったらしい。
「馬鹿なことゆーな、いい息子と作るのに必要な『母親』は大体地獄行きな奴らばっかだよ。」
目的にもよるけど、とメローネが言う。
「じゃあ、何が嫌なのさ。」
「・・・・・・・実の母親に、会いそうで怖い。」
メローネがばつが悪そうにそう言うと、ジェラートはきょとんとする。
すると、周りにいたほかの面々は、罰の悪そうな顔になった。
「・・・親父、いるかな。いや、ネアポリスにはいねぇ。ヴェネチアか・・・・。」
「・・・・・兄貴一人くらい死んでるかもなー・・・、いや、でもその場合地獄行きだから問題ないよな、うん。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
それぞれ思う所があるのか、ぶつぶつと独り言を言ったり、考え込んだりする。
家族、と言うものや、あまり知り合いのいないジェラートには、よく分からない感覚である。
「ジェラートは何かないの?そう言う会いたくない人。」
メローネにそう言われて、ジェラートはうーん・・と考えこむ。
「小さい時殺してた、猫とか犬が出てきたらやだな。」
そうあっさり告げたジェラートに、メローネは聞かなきゃよかった、と後悔した。
フーゴは、ぼんやりと提灯に照らされた街中を、息を切らしながら走っていた。
彼が地霊殿のペットになったのは数ヶ月前の事である。
ブチャラティ達と別れた後・・・、彼を待っていたのは彼からブチャラティ達の情報を聞き出さんとするボスの部下たちだった。
捕まり、拷問にかけられそうになった時、パープルへイズでその場にいた奴らを皆殺しにして、命からがら逃げた。
そいつらの死体から金をもぎ取り、裏の業者を脅して、パスポートを偽造して、必死に逃げた。
ひたすら逃げて逃げて逃げて、気がついたら、ここにいたのだ。
始めは酷く混乱した。
何せ暗い洋館の客室で、自分はいるのか。
外はまっくらで星一つないのに、雪は降っている。
そして目の前で自分を見つめている紫の髪少女は何なのか?まったく理解できなかった。
相手は自分の言っている事が解るのか、ジェスチャーやメモ帳に絵を描いて説明してきた。
何でも、自分は倒れていたので助けてきたとか何とか。
だが、その後、再び自分は混乱してしまった。
何せ犬やら鳥やら、ネコ耳を生やした少女やら翼の生えた少女やらが、飛び込んできたのだ。
もちろん、敵のスタンド使いかと混乱したフーゴが暴れたりしたのは、また別の話である。
その後、少女・・・・さとりの助けを借り日本語をマスターし、詳しい事情を理解していった。
中々に、彼の中の常識では理解できなかったが修羅場を潜り抜けてそういった感覚が麻痺してしまったのかあっさりその事実を受け入れている。
さとりは自分の能力を考えてか、始めは他の働き口を探す、と言ってきた。
だが、自分はさとりの元にいる事を選んだ。
もう何もかもがどうでもよくなっていたから、心を読まれる事は不快ではなかったし、さとりにはよくしてもらったので少しでも恩を返したいと思ったからだ。
そこでさとりは、仕方がなく彼を『ペット』と言うことで屋敷に置くことにした。
その立場に、不満はなかった。さとりは今いるペット達を機嫌を損ねない為で、実質は使用人の真似事をしてくれ、と言ってはいたが自分はペットで十分だ。
いや、自分を育ててくれた親や上司を裏切った事を考えると、自分は犬以下だ。それこそクソみたいなものだ。
そんな事を考えながら、さとりの前では出来るだけ考えないようにしながら、日々をすごしていた。
「こいし様ー!!そろそろ御夕飯の時間ですよー!!」
そう叫びながら、フーゴは街を駆け抜けていく。
いつもの事なので、周囲を歩く妖怪達は、彼を気にする様子はない。
ただ、時々彼を汚れ物のように見る妖怪が幾つかいるだけだ。
当然だろう、自分はおそらく彼らの気に入らない部類の人間に入る。ブチャラティ達だったら話は別だろうが。
いくらでも罵れ、軽蔑しろ。あんたらは高尚でいるだけの力を持っているだけだ。
「・・・・・・・ってこんな子供みたいな事考えてる場合じゃない。」
思春期になら幾らでもあるだろう考えを理性で一蹴し、彼は再び当たりに目を配る。
この地底の片隅にある、小さな小さな公園のブランコに、彼女はいつも、独りでいる。
「こいし様。」
そう言って、フーゴはこいしに声をかける。
すると、こいしはすぐにフーゴの方を振り返った。
フーゴの姿を見るや否や、ダッとすぐに彼に駆け寄り、抱きついた。
「どうしたんですか?また嫌な事があったんですか?」
「・・・・おねえちゃんのペット達が、こいし様はさとり様を困らせてばかりだって・・・。」
どうやらペットの中でも意地の悪い奴らが、彼女の悪口を言ったらしい。
フーゴは、こいしの頭を撫でながら優しく微笑み返す。
「そうですね、世の中兄弟、それに先輩と後輩は比べられるものですから。」
そう言ってフーゴはこいしの頭を撫でる。
「それに、そう言われるのが嫌なら簡単ですよ。」
「どうするの?」
泣きながら自分を見上げてくるこいしに、フーゴはにっこりと笑っていった。
「僕だったら、まず話し合います。なぜそんな事をするのか、自分の何処が悪いのか利きます。」
「・・・・それでも苛められたら?」
こいしの言葉に、フーゴはさらに笑う。
ブチャラティ達が見たら信じられないだろう、以前の彼からは考えられない、凶暴さがにじみ出ていた。
「そいつらの一人をボコボコにして、目立つ所に逆さにつって差し上げましょう。そうすればもう誰もそこで逆らう奴はいませんよ。」
それを見てこいしは、パァッと薔薇のように華やかな笑顔を浮かべた。
「うん!!」
二人はそう言って手をつなぐ。
「ねぇ、フーゴ。帰ったらまた外のご本の話をしてよ!!」
「そうですね、この間デカメロンは終わっちゃいましたから・・・・また日本の漫画にしましょうか?」
「うん!!」
さとりは、こいしの心が読めない。
さとりのペット達は、さとりが一番で、こいしの事を変な子だと思っている。
だが、フーゴは、そんなこいしの気持ちをよく分かってくれた。
彼も、皆といつも違ったからだ。
「この間は何を話しましたっけ?」
「えーっと・・・・、拳銃で戦う、すっごく強い吸血鬼の話。」
「あぁ、それでしたっけ。じゃあ今回は少し女の子向けの話をしましょう。この話は僕の故郷が舞台になってまして、ちょっぴり悲しい話ですよ。」
すぐに天才児として、家庭教師がつけられ、勉強していた。
勉強はもちろん好きだったが、遊びも同じくらい好きだったのに。
学校には行けなくて、友達はいなくて。大学に入ってからは余計に一人ぼっちで、でも両親に迷惑はかけたくなくて。
ギャングになってからも、皆とはどこか違った。元々、悪党なんて向いていなかったのだろう。
スタンドは殺しだけに特化したお荷物、役立たず。お勉強が出来ても、なんの役にも立たない。
「さぁ、帰りましょうこいし様。今日は料理長がイタリア料理を出してくれるそうで。」
「デザートはババがいいわ。この前フーゴが作ってくれたの、とっても美味しかったから。」
この二人の心を染めているのは、暗い感情である。二人は未だ、闇の中を彷徨っている。
迷子の子供が、同じように迷子の子供を見つけて安心しているだけだ。
だが、それでも。
「フーゴの手ってあったかいわね。」
「先ほどまで走ってましたから、体温が上がっているのでしょう。」
お互いに繋いだ手の温度は、少しずつ、傷を癒していた。
「ペッシ、大丈夫か?」
「へ・・・へい!大丈夫ですぜリーダー!!」
暗い暗い地底へと、数人の男が降りていく。
そのリーダー、リゾットは、不安そうな表情をしているペッシに、声を掛けた。
無理もない、今日はプロシュートがいないのだ。
「しょうがねぇなぁ~ 、お前もプロシュートも。兄弟みたいなのは結構だがよぉ。」
呆れたように、いや呆れてホルマジオが呟く。
こちらは、偵察任務ということで全員いつもの任務用の服であり、拳銃などは装備していなかった。
「まぁこっちの方が楽だから大丈夫だろ、あっちより。見つかりそうになったら俺らがフォローすればいいし。」
そう言うイルーゾォの傍には、青の服を着た人形が飛んでいた。
「そういや、そりゃなんだよ。」
もう突っ込むのも嫌だったが、一応ホルマジオは人形について質問した。
「あぁ、アリスがこの間の事件で紫につけてもらった遠距離通信を自分なりに再現してみたんだってよ。
とりあえず、テスト手伝ってくれって言われて。」
なぁ、と声をかけると、人形はくるくると回って自分の存在をアピールした。
「・・・・まぁいいが、潜入任務の邪魔になるようだったら・・・・。」
リゾットの視線が鋭くなったのを見て、途端にイルーゾォは慌て始める。
「だ・・大丈夫だって!発声機能はついてないしちゃんと潜入任務だって事はアリスに伝えてあるからそれに合わせて調整してくれてる!!」
懸命にリゾットにイルーゾォは弁解する。
その様子を見て、リゾットははぁ、とため息をついた。
「ペッシ、いいか?一人前に任務が出来るかといってあいつのように私情を挟むなよ。」
「は・・はい・・・。」
憂鬱そうにいうリゾットに、ペッシは思わず返事をしてしまう。
「あ・・おいペッシ!!てめぇそりゃどう言う意味だ?!」
その反応にカチンときたイルーゾォが、ペッシに突っかかっていく。
「べ・・・別に俺は・・・・。」
「最近お前調子乗ってるんじゃねーか?この間も小町に連れられて合コンとか行ってたしよぉ・・・。」
「それは関係ないだろぉ?!」
それを見て、しょうがねぇなぁとホルマジオが二人に近づく。
「リトルフィート!!」
不意をつかれたせいか、イルーゾォは対応できなかった。
イルーゾォの手のひらに、リトルフィートで小さな傷がつく。
「お・・・おいホルマジオ!!お前!!」
「目的地についたら解除してやるよ。」
どんどん小さくなっていく体で憤慨するイルーゾォに、ホルマジオはため息をついた。
助けを求めるように、イルーゾォはリゾットの方に視線を向ける。
「・・・・・・・反省しろ。」
だがその希望は、リゾットの一言で簡単に打ち砕かれた。
彼が地霊殿のペットになったのは数ヶ月前の事である。
ブチャラティ達と別れた後・・・、彼を待っていたのは彼からブチャラティ達の情報を聞き出さんとするボスの部下たちだった。
捕まり、拷問にかけられそうになった時、パープルへイズでその場にいた奴らを皆殺しにして、命からがら逃げた。
そいつらの死体から金をもぎ取り、裏の業者を脅して、パスポートを偽造して、必死に逃げた。
ひたすら逃げて逃げて逃げて、気がついたら、ここにいたのだ。
始めは酷く混乱した。
何せ暗い洋館の客室で、自分はいるのか。
外はまっくらで星一つないのに、雪は降っている。
そして目の前で自分を見つめている紫の髪少女は何なのか?まったく理解できなかった。
相手は自分の言っている事が解るのか、ジェスチャーやメモ帳に絵を描いて説明してきた。
何でも、自分は倒れていたので助けてきたとか何とか。
だが、その後、再び自分は混乱してしまった。
何せ犬やら鳥やら、ネコ耳を生やした少女やら翼の生えた少女やらが、飛び込んできたのだ。
もちろん、敵のスタンド使いかと混乱したフーゴが暴れたりしたのは、また別の話である。
その後、少女・・・・さとりの助けを借り日本語をマスターし、詳しい事情を理解していった。
中々に、彼の中の常識では理解できなかったが修羅場を潜り抜けてそういった感覚が麻痺してしまったのかあっさりその事実を受け入れている。
さとりは自分の能力を考えてか、始めは他の働き口を探す、と言ってきた。
だが、自分はさとりの元にいる事を選んだ。
もう何もかもがどうでもよくなっていたから、心を読まれる事は不快ではなかったし、さとりにはよくしてもらったので少しでも恩を返したいと思ったからだ。
そこでさとりは、仕方がなく彼を『ペット』と言うことで屋敷に置くことにした。
その立場に、不満はなかった。さとりは今いるペット達を機嫌を損ねない為で、実質は使用人の真似事をしてくれ、と言ってはいたが自分はペットで十分だ。
いや、自分を育ててくれた親や上司を裏切った事を考えると、自分は犬以下だ。それこそクソみたいなものだ。
そんな事を考えながら、さとりの前では出来るだけ考えないようにしながら、日々をすごしていた。
「こいし様ー!!そろそろ御夕飯の時間ですよー!!」
そう叫びながら、フーゴは街を駆け抜けていく。
いつもの事なので、周囲を歩く妖怪達は、彼を気にする様子はない。
ただ、時々彼を汚れ物のように見る妖怪が幾つかいるだけだ。
当然だろう、自分はおそらく彼らの気に入らない部類の人間に入る。ブチャラティ達だったら話は別だろうが。
いくらでも罵れ、軽蔑しろ。あんたらは高尚でいるだけの力を持っているだけだ。
「・・・・・・・ってこんな子供みたいな事考えてる場合じゃない。」
思春期になら幾らでもあるだろう考えを理性で一蹴し、彼は再び当たりに目を配る。
この地底の片隅にある、小さな小さな公園のブランコに、彼女はいつも、独りでいる。
「こいし様。」
そう言って、フーゴはこいしに声をかける。
すると、こいしはすぐにフーゴの方を振り返った。
フーゴの姿を見るや否や、ダッとすぐに彼に駆け寄り、抱きついた。
「どうしたんですか?また嫌な事があったんですか?」
「・・・・おねえちゃんのペット達が、こいし様はさとり様を困らせてばかりだって・・・。」
どうやらペットの中でも意地の悪い奴らが、彼女の悪口を言ったらしい。
フーゴは、こいしの頭を撫でながら優しく微笑み返す。
「そうですね、世の中兄弟、それに先輩と後輩は比べられるものですから。」
そう言ってフーゴはこいしの頭を撫でる。
「それに、そう言われるのが嫌なら簡単ですよ。」
「どうするの?」
泣きながら自分を見上げてくるこいしに、フーゴはにっこりと笑っていった。
「僕だったら、まず話し合います。なぜそんな事をするのか、自分の何処が悪いのか利きます。」
「・・・・それでも苛められたら?」
こいしの言葉に、フーゴはさらに笑う。
ブチャラティ達が見たら信じられないだろう、以前の彼からは考えられない、凶暴さがにじみ出ていた。
「そいつらの一人をボコボコにして、目立つ所に逆さにつって差し上げましょう。そうすればもう誰もそこで逆らう奴はいませんよ。」
それを見てこいしは、パァッと薔薇のように華やかな笑顔を浮かべた。
「うん!!」
二人はそう言って手をつなぐ。
「ねぇ、フーゴ。帰ったらまた外のご本の話をしてよ!!」
「そうですね、この間デカメロンは終わっちゃいましたから・・・・また日本の漫画にしましょうか?」
「うん!!」
さとりは、こいしの心が読めない。
さとりのペット達は、さとりが一番で、こいしの事を変な子だと思っている。
だが、フーゴは、そんなこいしの気持ちをよく分かってくれた。
彼も、皆といつも違ったからだ。
「この間は何を話しましたっけ?」
「えーっと・・・・、拳銃で戦う、すっごく強い吸血鬼の話。」
「あぁ、それでしたっけ。じゃあ今回は少し女の子向けの話をしましょう。この話は僕の故郷が舞台になってまして、ちょっぴり悲しい話ですよ。」
すぐに天才児として、家庭教師がつけられ、勉強していた。
勉強はもちろん好きだったが、遊びも同じくらい好きだったのに。
学校には行けなくて、友達はいなくて。大学に入ってからは余計に一人ぼっちで、でも両親に迷惑はかけたくなくて。
ギャングになってからも、皆とはどこか違った。元々、悪党なんて向いていなかったのだろう。
スタンドは殺しだけに特化したお荷物、役立たず。お勉強が出来ても、なんの役にも立たない。
「さぁ、帰りましょうこいし様。今日は料理長がイタリア料理を出してくれるそうで。」
「デザートはババがいいわ。この前フーゴが作ってくれたの、とっても美味しかったから。」
この二人の心を染めているのは、暗い感情である。二人は未だ、闇の中を彷徨っている。
迷子の子供が、同じように迷子の子供を見つけて安心しているだけだ。
だが、それでも。
「フーゴの手ってあったかいわね。」
「先ほどまで走ってましたから、体温が上がっているのでしょう。」
お互いに繋いだ手の温度は、少しずつ、傷を癒していた。
「ペッシ、大丈夫か?」
「へ・・・へい!大丈夫ですぜリーダー!!」
暗い暗い地底へと、数人の男が降りていく。
そのリーダー、リゾットは、不安そうな表情をしているペッシに、声を掛けた。
無理もない、今日はプロシュートがいないのだ。
「しょうがねぇなぁ~ 、お前もプロシュートも。兄弟みたいなのは結構だがよぉ。」
呆れたように、いや呆れてホルマジオが呟く。
こちらは、偵察任務ということで全員いつもの任務用の服であり、拳銃などは装備していなかった。
「まぁこっちの方が楽だから大丈夫だろ、あっちより。見つかりそうになったら俺らがフォローすればいいし。」
そう言うイルーゾォの傍には、青の服を着た人形が飛んでいた。
「そういや、そりゃなんだよ。」
もう突っ込むのも嫌だったが、一応ホルマジオは人形について質問した。
「あぁ、アリスがこの間の事件で紫につけてもらった遠距離通信を自分なりに再現してみたんだってよ。
とりあえず、テスト手伝ってくれって言われて。」
なぁ、と声をかけると、人形はくるくると回って自分の存在をアピールした。
「・・・・まぁいいが、潜入任務の邪魔になるようだったら・・・・。」
リゾットの視線が鋭くなったのを見て、途端にイルーゾォは慌て始める。
「だ・・大丈夫だって!発声機能はついてないしちゃんと潜入任務だって事はアリスに伝えてあるからそれに合わせて調整してくれてる!!」
懸命にリゾットにイルーゾォは弁解する。
その様子を見て、リゾットははぁ、とため息をついた。
「ペッシ、いいか?一人前に任務が出来るかといってあいつのように私情を挟むなよ。」
「は・・はい・・・。」
憂鬱そうにいうリゾットに、ペッシは思わず返事をしてしまう。
「あ・・おいペッシ!!てめぇそりゃどう言う意味だ?!」
その反応にカチンときたイルーゾォが、ペッシに突っかかっていく。
「べ・・・別に俺は・・・・。」
「最近お前調子乗ってるんじゃねーか?この間も小町に連れられて合コンとか行ってたしよぉ・・・。」
「それは関係ないだろぉ?!」
それを見て、しょうがねぇなぁとホルマジオが二人に近づく。
「リトルフィート!!」
不意をつかれたせいか、イルーゾォは対応できなかった。
イルーゾォの手のひらに、リトルフィートで小さな傷がつく。
「お・・・おいホルマジオ!!お前!!」
「目的地についたら解除してやるよ。」
どんどん小さくなっていく体で憤慨するイルーゾォに、ホルマジオはため息をついた。
助けを求めるように、イルーゾォはリゾットの方に視線を向ける。
「・・・・・・・反省しろ。」
だがその希望は、リゾットの一言で簡単に打ち砕かれた。