「はぁ・・・はぁ・・・・。ここまでくれば・・・・。」
そう言ってドッピオは路地裏に隠れながら、息を落ち着けた。
「何よ!あんな奴ら私の力があれば・・・・。」
「そんなの使う前に拳銃で撃たれてお陀仏だよ!」
ドッピオに怒鳴られて、天子はむっとする。
「たぶん、元パッショーネだな・・・・。スタンド使いがいた。
家に帰ってメンバーリストを・・・・・。」
天子の様子など気にもとめずそのままドッピオはぶつぶつと考え込む。
その顔は年相応の少年のものではなく、パッショーネ参謀の顔に変わっていた。
「・・・・ふんっ!!」
天子はおもしろくないらしく、そっぽを向いてその場を去ろうとする。
「ちょ・・・・ちょっと!!」
「うるさいわね!私はあの汚らわしい奴らに天人と違いって奴を教えてやるわ!!」
そう言って天子はドッピオが止めるのも無視して逃げてきた道を引き返そうとすると・・・・。
「みーつけた♪」
突然、上から聞こえてくる声。
「え?」
「何?!」
ドッピオはすっとんきょうな声をあげるが、天子はとっさにひそうの剣を取り出した。
次の瞬間、ドンッと音を立てて一つの人影が落ちてきた。
高所から落ちてきたにも関わらず、人影・・・男は平然と地面に立っていた。
「ターゲット以外にオマケもついてるし、今回は運がいいなー。」
へらへらとした調子のせりふも、男の殺気のせいで恐怖しか呼び起こさない。
「誰だっ!!」
ドッピオがそう問いかけると、チッと男は舌打ちした。
「・・・やっぱり覚えてないか、まぁ参謀殿は忙しいんだからいちいち雑魚の事なんか覚えてないんでしょうねぇー・・・。」
ジャキンッと男の袖口から、鋼で出来た爪が飛び出す。
二人に向けられた殺気が、さらに強くなる。
「むかつくから本気で殺らない、なぶり殺しにしてやるよ!!」
そう言って男は、ダッと地面を蹴って接近してきた。
「っ!ドッピオ!隠れなさい!!」
そう言って、天子はドッピオを庇い、真っ正面から男の攻撃を受け止めた。
「重い・・・・っ!」
男の細身の体からは考えられない一撃、剣からびりびりと衝撃が伝わってくる。
このまま接近戦は不利だろう。
そう思い距離をとろうとした瞬間、天子の背筋を寒気がぞくぞくっと走った。
「要石!!」
天子が叫ぶと、宙に巨大な岩が出現する。
「わっ!」
男はとっさにバックステップで、要石から逃げた。
次の瞬間、要石の側面にギャンッと銃痕が入った。
「外の世界の野蛮な武器・・・、危なかったわ。」
そう言って、天子はほっと小さく息をついた。
そしてひそうの剣を消して、要石をもう一つ出す。
「逃げるわよ!」
「へっ!!」
そう言って天子はドッピオと共に要石に飛び乗り、飛び立った。まるでサイコロのステーキに切り裂かれ、崩れた。
「あーあ、ソルべが逃がすから逃げられちゃったー・・・。俺たちここじゃ飛べないのにー。」
遙か空に飛び立つ要石を見上げて、男・・・ジェラートはため息をつく。
「・・・・しかたねーだろ。あのガキの能力、銃撃戦に対してはかなり有効だぜ?」
声にジェラートが上を見上げると、そこにはソルベがいた。
スナイパーライフルを片手に持ち、残りの手と足を波紋で壁にくっつけ、まるでスパイダーマンのように建物の上から降りてくる。
「こんなんだったら無理いって、戦闘ヘリくらい要求するんだった・・・。」
地面に降りてきたソルべは、やれやれと肩をすくめる。
「さすがにそれは無茶でしょ・・・。あー、追いかけなきゃ。」
そう言って、ジェラートはガンッと足下の石を蹴った。
「位置は?」
「そっちはぬかりなく、ちゃんとついてるぜ。」
ソルべはジャケットのポケットから、携帯電話程の機械を取り出す。
そこには大きな画面といくつかのボタン、その画面には周囲の地図と動く赤い点が表示されていた。
「よし、お前はこれを使って追いかけてくれ。俺はほかの奴らに連絡する。」
「了解ー。」
そう言ってジェラートは、ダッと路地裏から出ていく。
「あー、めんどくせー。ブレの大きいソ連製じゃねぇ方が良かったか。重いと機動力が落ちると思ったから軽い奴ばっか持ってきたけど。」
そうぼやいてソルべはあっと言う間にスナイパーライフルを折り畳んでアタッシュケースに納めた。
今の彼の格好はTシャツにジーンズ、上着は腰のところに結んであり、首からは「PRESS]と書かれたカードと一眼レフのカメラがぶら下がっていた。
ライフルのケースや予備弾の入ったケースはカメラの備品を納めるケースに見えるだろう。
「あー、ジェラートいねぇからこれ全部一人で持たなきゃなのか・・・・・・・。」
ソルべはそうぼやきながらも携帯電話を取り出す。
「ま、せっかく見つけたんだ。自分で自分の敵討ちといくか。」
そう言ってソルべはニヤリと笑った。
「・・・・他愛もないですね、所詮は人間ですか。」
倒れ伏したリゾットとホルマジオを見て、少女・・・・さとりはため息をつく。
前回のペットの不始末以来、自分はどうやら閻魔達に目を付けられてしまったようだ。
だが、どこに潜んでいるか分からないが、二匹ほど逃してしまったらしい。
敵が瞬間移動の能力でも持っていないかぎり、まだ遠くには行ってはいないはずだ。
不可思議な能力を使っていたが、この男達からは妖気といった類の物は感じられない。
おそらく、フーゴと同じスタンド使い、と言う奴だろう。
だが、気配を探ってみても、どこにも敵の気配も、思考の流れも感じ取れない。
「・・・・・・逃げましたか。」
地上に戻って、彼らの上司に報告しにいったのだろう。
それでは、やっかいな事になる。
さらには、こいしも地上へと言ってしまった。
「ちょうどいい。」
ぴゅうっとさとりが口笛を吹くと、一匹のリスが彼女の服のポケットから飛び出てきた。
「お空と燐を呼んできてください。そこの倒れている男達を屋敷に閉じこめるように、と。」
リスはこくこくと、さとりの言葉に頷き、その肩からぴょんっと飛び降りる。
さとりはそれをみると、全速力で地上へ向かって飛び立っていった。
リスはきょろきょろ辺りを見渡し、不思議な物を見つけた。
銀色に輝く小さな鏡である。
ラメの入ったピンクのプラスチックの、安っぽい鏡だ。
不思議に思い、リスは思わずその鏡に近づいてしまう。
これはもしかして、主人の敵の手がかりになるのではないかと。
それは、大当たりだった。だが大当たりすぎて、的を突き抜けてしまった。
鏡の中から、突然がっと人間の腕が飛び出てきて、彼の小さな体をアッという間に掴んでしまったのだ。
「おい、動くなよチビ。セントラルパーク付近の道路ででよく見かけるお仲間みたいになりたくなければな。」
リス相手に大層な脅し文句を言いながら、鏡の中からニュルっと男が出てきた。
「ふー・・・、すぐに鏡に逃げて正解だったな。流石に俺の世界までは心はのぞけないだろ。」
「で・・・・でも、リーダー達やられちまったぜ?!」
安堵するイルーゾォに続いて、とっさにイルーゾォに引き込まれたペッシも、鏡の中から出てくる。
「問題ないだろ、一番やっかいなのを追っ払えたんだ。」
そう言ってイルーゾォはホルマジオとリゾットを鏡の中に放り込む。
「これでとりあえず二人は安心・・・っと。」
そして、再びイルーゾォが鏡の中に潜ろうとすると・・・・。
「っ?!」
突然、目の前が光る。
とっさにマン・イン・ザ・ミラーで体をかばった。
すると、突然上空から聞こえてくる鳥の羽ばたき。
上を見上げると、黒髪の少女がこれまた黒い翼を生やして飛んでいる。
そして、その少女におぶさっているひとつの影が。
「いたっ!!いたよフーゴ!!多分あいつらがさとり様の言っていたやつ等だ。」
「ちょ・・・ちょっとお空!!マントが邪魔です!」
見てみると、少女の腕を包んでいる棒が、煙を発している。
どうやらあれは砲身で、あそこから超高熱の弾幕を撃ってきたらしい。
「ひ・・・ひぃぃ・・・・・。」
ペッシは、目の前のきれいに抉れた地面を見ておびえている。
だが、イルーゾォの目は、まっすぐ少女を見ていた。
いや、違う、その少女の後ろの影を見ていた。
ポケットから小さな鏡を取り出し、ペッシに手渡す。
「ペッシ、これ向こうに放り投げてくれ。・・・・・・・・・・・。」
イルーゾォがぶつぶつと何かを唱えると、イルーゾォの周囲に光り輝く弾が浮かび上がる。
アリスに習った、弾幕を生み出す魔法である。
もっとも、まだまだ見習いの彼では両手の指の数程度の弾幕しか作り出せないのだが。
それを見て、敵も構えてきた。
「っ!くるよ!あいつら攻撃してくるつもりだ!!」
「分かりました、降ろしてください。」
「はっ?!何言ってるの?!そんな事したらフーゴあっさりやられるに決まってるじゃん!!」
「うるさいですよ!どろどろに溶かされたいんですか?!」
どうやら上も揉めているらしい。
わいわいぎゃーぎゃーと騒いでいる。
「いけっ!!」
その隙に、イルーゾォは光の弾を放つ。
だが、それは敵には当たらない。
「なーによ!このへにゃちょ・・・・・。」
そう言って、お空が反撃しようとエネルギーを収束し始める。
だが。
「そりゃっ!!」
イルーゾォがパチンッと指を鳴らすと、カッと十個の光の弾が破裂した。
「きゃっ?!」
「うわぁっ?!」
その眩しさに、敵の二人の目が眩む。
「いまだ!逃げるぞ!!」
そう言ってイルーゾォはペッシを連れて、鏡の中に飛び込んだ。
そして鏡の中の世界で、イルーゾォはため息をつく。
「あー・・・、ついてねー。多分あいつだな、地霊殿が隠してるってのは・・・・。
まぁ、これで任務完了に一応だな。リーダーとホルマジオ背負って帰るぞ。」
女の後ろにしがみついていた憎き怨敵の顔を思い出す。
「でも・・、どうするんだよ。俺たちの証言だけだと証拠にならないだろ?」
ペッシが、はぁ、とため息をつく。
すると、イルーゾォはにやにやと笑う。
「そこら辺はきちんとしてるって。」
不適に笑うイルーゾォの後ろから、ひょこっとアリスの人形が顔を出す。
その手には、小型のデジタルカメラが抱えられていた。
どうやら、あの光弾はフラッシュの役割もはたしていたらしい。
「ほら、あの羽女とあいつが一緒にいる所がばっちり。
あの羽女は資料にあったペットだな。」
くくくくくっと、イルーゾォは笑う。
「ま、今後もあいつと接触する機会はあるだろうからな。」
その笑いは、一転してドス黒いものに変わっていた。
「あいつと遊ぶのは、その時だな。」
だが、妙な所で感のいいペッシは、気づいてしまった。
そう言ってドッピオは路地裏に隠れながら、息を落ち着けた。
「何よ!あんな奴ら私の力があれば・・・・。」
「そんなの使う前に拳銃で撃たれてお陀仏だよ!」
ドッピオに怒鳴られて、天子はむっとする。
「たぶん、元パッショーネだな・・・・。スタンド使いがいた。
家に帰ってメンバーリストを・・・・・。」
天子の様子など気にもとめずそのままドッピオはぶつぶつと考え込む。
その顔は年相応の少年のものではなく、パッショーネ参謀の顔に変わっていた。
「・・・・ふんっ!!」
天子はおもしろくないらしく、そっぽを向いてその場を去ろうとする。
「ちょ・・・・ちょっと!!」
「うるさいわね!私はあの汚らわしい奴らに天人と違いって奴を教えてやるわ!!」
そう言って天子はドッピオが止めるのも無視して逃げてきた道を引き返そうとすると・・・・。
「みーつけた♪」
突然、上から聞こえてくる声。
「え?」
「何?!」
ドッピオはすっとんきょうな声をあげるが、天子はとっさにひそうの剣を取り出した。
次の瞬間、ドンッと音を立てて一つの人影が落ちてきた。
高所から落ちてきたにも関わらず、人影・・・男は平然と地面に立っていた。
「ターゲット以外にオマケもついてるし、今回は運がいいなー。」
へらへらとした調子のせりふも、男の殺気のせいで恐怖しか呼び起こさない。
「誰だっ!!」
ドッピオがそう問いかけると、チッと男は舌打ちした。
「・・・やっぱり覚えてないか、まぁ参謀殿は忙しいんだからいちいち雑魚の事なんか覚えてないんでしょうねぇー・・・。」
ジャキンッと男の袖口から、鋼で出来た爪が飛び出す。
二人に向けられた殺気が、さらに強くなる。
「むかつくから本気で殺らない、なぶり殺しにしてやるよ!!」
そう言って男は、ダッと地面を蹴って接近してきた。
「っ!ドッピオ!隠れなさい!!」
そう言って、天子はドッピオを庇い、真っ正面から男の攻撃を受け止めた。
「重い・・・・っ!」
男の細身の体からは考えられない一撃、剣からびりびりと衝撃が伝わってくる。
このまま接近戦は不利だろう。
そう思い距離をとろうとした瞬間、天子の背筋を寒気がぞくぞくっと走った。
「要石!!」
天子が叫ぶと、宙に巨大な岩が出現する。
「わっ!」
男はとっさにバックステップで、要石から逃げた。
次の瞬間、要石の側面にギャンッと銃痕が入った。
「外の世界の野蛮な武器・・・、危なかったわ。」
そう言って、天子はほっと小さく息をついた。
そしてひそうの剣を消して、要石をもう一つ出す。
「逃げるわよ!」
「へっ!!」
そう言って天子はドッピオと共に要石に飛び乗り、飛び立った。まるでサイコロのステーキに切り裂かれ、崩れた。
「あーあ、ソルべが逃がすから逃げられちゃったー・・・。俺たちここじゃ飛べないのにー。」
遙か空に飛び立つ要石を見上げて、男・・・ジェラートはため息をつく。
「・・・・しかたねーだろ。あのガキの能力、銃撃戦に対してはかなり有効だぜ?」
声にジェラートが上を見上げると、そこにはソルベがいた。
スナイパーライフルを片手に持ち、残りの手と足を波紋で壁にくっつけ、まるでスパイダーマンのように建物の上から降りてくる。
「こんなんだったら無理いって、戦闘ヘリくらい要求するんだった・・・。」
地面に降りてきたソルべは、やれやれと肩をすくめる。
「さすがにそれは無茶でしょ・・・。あー、追いかけなきゃ。」
そう言って、ジェラートはガンッと足下の石を蹴った。
「位置は?」
「そっちはぬかりなく、ちゃんとついてるぜ。」
ソルべはジャケットのポケットから、携帯電話程の機械を取り出す。
そこには大きな画面といくつかのボタン、その画面には周囲の地図と動く赤い点が表示されていた。
「よし、お前はこれを使って追いかけてくれ。俺はほかの奴らに連絡する。」
「了解ー。」
そう言ってジェラートは、ダッと路地裏から出ていく。
「あー、めんどくせー。ブレの大きいソ連製じゃねぇ方が良かったか。重いと機動力が落ちると思ったから軽い奴ばっか持ってきたけど。」
そうぼやいてソルべはあっと言う間にスナイパーライフルを折り畳んでアタッシュケースに納めた。
今の彼の格好はTシャツにジーンズ、上着は腰のところに結んであり、首からは「PRESS]と書かれたカードと一眼レフのカメラがぶら下がっていた。
ライフルのケースや予備弾の入ったケースはカメラの備品を納めるケースに見えるだろう。
「あー、ジェラートいねぇからこれ全部一人で持たなきゃなのか・・・・・・・。」
ソルべはそうぼやきながらも携帯電話を取り出す。
「ま、せっかく見つけたんだ。自分で自分の敵討ちといくか。」
そう言ってソルべはニヤリと笑った。
「・・・・他愛もないですね、所詮は人間ですか。」
倒れ伏したリゾットとホルマジオを見て、少女・・・・さとりはため息をつく。
前回のペットの不始末以来、自分はどうやら閻魔達に目を付けられてしまったようだ。
だが、どこに潜んでいるか分からないが、二匹ほど逃してしまったらしい。
敵が瞬間移動の能力でも持っていないかぎり、まだ遠くには行ってはいないはずだ。
不可思議な能力を使っていたが、この男達からは妖気といった類の物は感じられない。
おそらく、フーゴと同じスタンド使い、と言う奴だろう。
だが、気配を探ってみても、どこにも敵の気配も、思考の流れも感じ取れない。
「・・・・・・逃げましたか。」
地上に戻って、彼らの上司に報告しにいったのだろう。
それでは、やっかいな事になる。
さらには、こいしも地上へと言ってしまった。
「ちょうどいい。」
ぴゅうっとさとりが口笛を吹くと、一匹のリスが彼女の服のポケットから飛び出てきた。
「お空と燐を呼んできてください。そこの倒れている男達を屋敷に閉じこめるように、と。」
リスはこくこくと、さとりの言葉に頷き、その肩からぴょんっと飛び降りる。
さとりはそれをみると、全速力で地上へ向かって飛び立っていった。
リスはきょろきょろ辺りを見渡し、不思議な物を見つけた。
銀色に輝く小さな鏡である。
ラメの入ったピンクのプラスチックの、安っぽい鏡だ。
不思議に思い、リスは思わずその鏡に近づいてしまう。
これはもしかして、主人の敵の手がかりになるのではないかと。
それは、大当たりだった。だが大当たりすぎて、的を突き抜けてしまった。
鏡の中から、突然がっと人間の腕が飛び出てきて、彼の小さな体をアッという間に掴んでしまったのだ。
「おい、動くなよチビ。セントラルパーク付近の道路ででよく見かけるお仲間みたいになりたくなければな。」
リス相手に大層な脅し文句を言いながら、鏡の中からニュルっと男が出てきた。
「ふー・・・、すぐに鏡に逃げて正解だったな。流石に俺の世界までは心はのぞけないだろ。」
「で・・・・でも、リーダー達やられちまったぜ?!」
安堵するイルーゾォに続いて、とっさにイルーゾォに引き込まれたペッシも、鏡の中から出てくる。
「問題ないだろ、一番やっかいなのを追っ払えたんだ。」
そう言ってイルーゾォはホルマジオとリゾットを鏡の中に放り込む。
「これでとりあえず二人は安心・・・っと。」
そして、再びイルーゾォが鏡の中に潜ろうとすると・・・・。
「っ?!」
突然、目の前が光る。
とっさにマン・イン・ザ・ミラーで体をかばった。
すると、突然上空から聞こえてくる鳥の羽ばたき。
上を見上げると、黒髪の少女がこれまた黒い翼を生やして飛んでいる。
そして、その少女におぶさっているひとつの影が。
「いたっ!!いたよフーゴ!!多分あいつらがさとり様の言っていたやつ等だ。」
「ちょ・・・ちょっとお空!!マントが邪魔です!」
見てみると、少女の腕を包んでいる棒が、煙を発している。
どうやらあれは砲身で、あそこから超高熱の弾幕を撃ってきたらしい。
「ひ・・・ひぃぃ・・・・・。」
ペッシは、目の前のきれいに抉れた地面を見ておびえている。
だが、イルーゾォの目は、まっすぐ少女を見ていた。
いや、違う、その少女の後ろの影を見ていた。
ポケットから小さな鏡を取り出し、ペッシに手渡す。
「ペッシ、これ向こうに放り投げてくれ。・・・・・・・・・・・。」
イルーゾォがぶつぶつと何かを唱えると、イルーゾォの周囲に光り輝く弾が浮かび上がる。
アリスに習った、弾幕を生み出す魔法である。
もっとも、まだまだ見習いの彼では両手の指の数程度の弾幕しか作り出せないのだが。
それを見て、敵も構えてきた。
「っ!くるよ!あいつら攻撃してくるつもりだ!!」
「分かりました、降ろしてください。」
「はっ?!何言ってるの?!そんな事したらフーゴあっさりやられるに決まってるじゃん!!」
「うるさいですよ!どろどろに溶かされたいんですか?!」
どうやら上も揉めているらしい。
わいわいぎゃーぎゃーと騒いでいる。
「いけっ!!」
その隙に、イルーゾォは光の弾を放つ。
だが、それは敵には当たらない。
「なーによ!このへにゃちょ・・・・・。」
そう言って、お空が反撃しようとエネルギーを収束し始める。
だが。
「そりゃっ!!」
イルーゾォがパチンッと指を鳴らすと、カッと十個の光の弾が破裂した。
「きゃっ?!」
「うわぁっ?!」
その眩しさに、敵の二人の目が眩む。
「いまだ!逃げるぞ!!」
そう言ってイルーゾォはペッシを連れて、鏡の中に飛び込んだ。
そして鏡の中の世界で、イルーゾォはため息をつく。
「あー・・・、ついてねー。多分あいつだな、地霊殿が隠してるってのは・・・・。
まぁ、これで任務完了に一応だな。リーダーとホルマジオ背負って帰るぞ。」
女の後ろにしがみついていた憎き怨敵の顔を思い出す。
「でも・・、どうするんだよ。俺たちの証言だけだと証拠にならないだろ?」
ペッシが、はぁ、とため息をつく。
すると、イルーゾォはにやにやと笑う。
「そこら辺はきちんとしてるって。」
不適に笑うイルーゾォの後ろから、ひょこっとアリスの人形が顔を出す。
その手には、小型のデジタルカメラが抱えられていた。
どうやら、あの光弾はフラッシュの役割もはたしていたらしい。
「ほら、あの羽女とあいつが一緒にいる所がばっちり。
あの羽女は資料にあったペットだな。」
くくくくくっと、イルーゾォは笑う。
「ま、今後もあいつと接触する機会はあるだろうからな。」
その笑いは、一転してドス黒いものに変わっていた。
「あいつと遊ぶのは、その時だな。」
だが、妙な所で感のいいペッシは、気づいてしまった。
「イルーゾォ?びびってんのか?」
嫌味も何もなく、ふと思いついた、あっさりとした口調でペッシは言う。
嫌味も何もなく、ふと思いついた、あっさりとした口調でペッシは言う。
その後、気絶していたリゾットが起きるまで、イルーゾォのラッシュ攻撃をペッシが食らい続けていた事は言うまでもない。
マン・イン・ザ・ミラーのパワーが大したことがないのが、救いだった。
マン・イン・ザ・ミラーのパワーが大したことがないのが、救いだった。
ところで、天子とドッピオを追っていたその頃のギアッチョ。
「・・・・・・・そういや、ここどこだ。」
頭が冷えてみれば、周りの風景は見覚えがあるようなないような。
住み慣れたネアポリスの町、その油断がこの状況を招いた。
ここは天国の「ネアポリス」であって、彼の住んでいたネアポリスではない。
周りの風景は、見覚えがあるようなないような。
そんな中、ギアッチョの脳裏にとある一つの放送が響きわたる。
「・・・・・・・そういや、ここどこだ。」
頭が冷えてみれば、周りの風景は見覚えがあるようなないような。
住み慣れたネアポリスの町、その油断がこの状況を招いた。
ここは天国の「ネアポリス」であって、彼の住んでいたネアポリスではない。
周りの風景は、見覚えがあるようなないような。
そんな中、ギアッチョの脳裏にとある一つの放送が響きわたる。
♪ぴんぽーんぱーんぽーん
毎度ボーダーデパートにお越しいただき、まことにありがとうございます。
迷子のお呼びだしを申し上げます。
幻想郷よりお越しのギアッチョくんの保護者、もしくは使い魔の方、大変申し訳ございませんが、一階、サービスカウンターまでお越しください。
迷子のお呼びだしを申し上げます。
幻想郷よりお越しのギアッチョくんの保護者、もしくは使い魔の方、大変申し訳ございませんが、一階、サービスカウンターまでお越しください。
ギアッチョの短い導火線は、そんな自分の想像でさえ火がついてしまう。
「俺は迷子じゃねぇぇぇぇぇぇ!!」
迷子である。