2007年の3月にメガCD版の『真・女神転生』を購入、初めてプレイした。多分、ほとんどいないだろうとは思うけど、これからメガCD版を買おうと思っている人、あるいはメガCD版ってどんな感じ?と興味のある人に向けて、個人的に感じた感想を箇条書きにしてあげてみたいと思う。
- キャラクターのバストアップグラフィックの追加。
- 本家さえサボった、悪魔グラフィックを原画に忠実に描き直しているところ。
- FC版DDS2の悪魔を含む、追加悪魔たちが嬉しい。
- 最終属性決定後のハマリがなくなった。
- 店によって背景が違う。
- 魔人と簡単に会えるところ。
やはりなんといってもメガCD版のウリはグラフィック関連だろう。スティーブンとか、イメージと違うなぁという感じのグラフィックがあるとはいえ、それでも重要キャラクターから一般人までバストアップグラフィックが出てくるというのはなんだか嬉しい。悪魔グラフィックも原画に忠実に描き直されたものが多く、見ていて楽しい。
最後の背景についてだが、実はラグの店なんかは街によって背景が違う。各ショップに関しても、例えば紅シリーズを売っている店には、背景に赤い鎧が立てられたりしている。こういう細かい点は非常にいい。
- 3Dダンジョンでの移動スピードが遅い。SFC版の方が断然早い。
- アレンジされた音楽が微妙。
- CHARMの効果が出ない。
- 敵の攻撃回数が例外なく1回になった。
- 大破壊後のマップが見づらい。
とにかく移動が遅くてイライラする。せめてSFC版と同程度までスピードを上げることができなかったのだろうか。非常に残念だ。音楽は悪いというわけではないのだが、メガCD版の音楽を聴いたあとにSFC版の音楽を聴くと、「ああ、やっぱりオリジナルはいいなぁ」と思ってしまう。個人的には銀座の音楽と大破壊後のフィールドの音楽が肌に合わなかった。
また悪魔の攻撃回数が、敵として出てきた場合はすべて1回というのはいかがなものか。ボスキャラクターでさえこれなので、SFC版に比べて緊張感がない。ただでさえゲームバランスがぬるいのに、さらに簡単になっている。
2Dマップに関しては、SFC版に比べてより詳細に描かれてはいるんだけど、それが仇となっている感じ。コンピュータライズされた独特の雰囲気が薄れて好きにはなれなかった。
- 台詞の漢字の使い方が変。
- ナレーションは本当に必要だったのか?
- 装備しているアイテムを売れなくなった。
- 魔人と簡単に会えるところ。
今回、シナリオ解析をしていたこともあって、台詞の漢字の使い方が気になった。特に気になったのは、「言う」と「無い」と「来た」。例えば「力がついて来たぜ」とか、「悪いことして無い」とか、文章として何か違和感を覚える。
それと緑川光のナレーション。なんだかあんまり必要性を感じない。どうせ声を入れるなら他のキャラクターに声を入れてほしかった。ルイ・サイファーに池田秀一氏とか。
「魔人と簡単に~」は少し矛盾しているようだけど、魔人を倒すことでアホみたいな経験値が入ってしまうことが問題。獲得経験値の上限をもたせるべきだったと思うんだけど…。魔人を倒すとレベルが一気に99になってしまう可能性があるので、魔人には会わない方がいい。ゲームが一気につまらなくなる。
ゲームが発売された時代的なことを考えれば、まぁこんなもんかな、という印象。個人的には、アトラスが移植したPCエンジン版よりは楽しめた。
簡単にまとめると、SFC版と比べて悪魔グラフィックの面で勝っているかなという以外、それほど見るべき点はないと思う。SFC版の方が快適なので、無理に購入するようなものでもない。それこそプレステ版やGBA版、VC版など、色々な機種に移植されている昨今、あえてメガCD版を選ぶメリットはそれほどないだろう。重度のマニア向けと言える。
最終更新:2018年12月22日 16:39