人類最後のマスター、藤丸立香。
未来を取り戻すために戦い続けていた彼もまた、この殺し合いに招かれていた。
当然彼は、現状に強い怒りを抱いた。
力を尽し、必ずこの悪趣味なイベントを破綻させると心に誓った。
だがそれはそれとして、彼には気になることがあった。
未来を取り戻すために戦い続けていた彼もまた、この殺し合いに招かれていた。
当然彼は、現状に強い怒りを抱いた。
力を尽し、必ずこの悪趣味なイベントを破綻させると心に誓った。
だがそれはそれとして、彼には気になることがあった。
「…………」
藤丸はずっと、無言で支給された手鏡を見つめ続けていた。
「やっぱりいくら見ても、俺なんだけど……」
殺し合いの参加者は、別人の肉体に精神を移される。
そういうルールのはずだ。
しかし手鏡に映るのは、藤丸にとって明らかに自分の顔だった。
髪型はいつものツンツンヘアだし、服装ももはや見慣れたカルデアの制服だ。
だがそこには、確実な違和感もまた存在した。
そういうルールのはずだ。
しかし手鏡に映るのは、藤丸にとって明らかに自分の顔だった。
髪型はいつものツンツンヘアだし、服装ももはや見慣れたカルデアの制服だ。
だがそこには、確実な違和感もまた存在した。
「俺なんだけど……なんというか、画風が違う!」
我慢できずに、藤丸は叫ぶ。
その叫びを誰かが聞いていたら、十中八九いかれた人間の叫びと判断するだろう。
だがそれは、間違いなく藤丸の素直な思いだった。
その叫びを誰かが聞いていたら、十中八九いかれた人間の叫びと判断するだろう。
だがそれは、間違いなく藤丸の素直な思いだった。
「ひょっとしてこれ、あれかな。
並行世界のカルデアのマスターってやつ?
前に出てきたことあったよね?
きっと、俺にそっくりな人がマスターやってる並行世界がどこかに……。
というか、タブレット見ればいいんじゃん。
すっかり忘れてたよ」
並行世界のカルデアのマスターってやつ?
前に出てきたことあったよね?
きっと、俺にそっくりな人がマスターやってる並行世界がどこかに……。
というか、タブレット見ればいいんじゃん。
すっかり忘れてたよ」
一人で納得すると、藤丸はタブレットを取り出して肉体のプロフィールを閲覧する。
そして、まずそこに表示された名前に衝撃を受けることになった。
そして、まずそこに表示された名前に衝撃を受けることになった。
「ぐだお……。ぐだお!?
何その名前!? 日本人だよね!
子供にこんな名前つけることある!? どんな事情で!?
それとも、文化が全然違う世界なの!?」
何その名前!? 日本人だよね!
子供にこんな名前つけることある!? どんな事情で!?
それとも、文化が全然違う世界なの!?」
藤丸の脳内に、次々と疑問符が浮かんでいく。
「どういうことなの!? 誰か教えてよ!
ダヴィンチちゃん! ホームズーっ!」
ダヴィンチちゃん! ホームズーっ!」
藤丸の叫びは、むなしく響き渡った。
【藤丸立香@藤丸立香はわからない】
[身体]:ぐだお@教えてFGO!
[状態]:健康、困惑
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]基本方針:殺し合いを止める
1:名前が気になって仕方ない
[身体]:ぐだお@教えてFGO!
[状態]:健康、困惑
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]基本方針:殺し合いを止める
1:名前が気になって仕方ない
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