雪原に囲まれた、村の一角。
とある家屋の屋根に、一人の少女が立っていた。
黒髪を長く伸ばし、桜色の着物を纏った姿は可憐と言っていい。
だがその口をふさぐ枷が、ミスマッチによる異様さを生み出している。
とある家屋の屋根に、一人の少女が立っていた。
黒髪を長く伸ばし、桜色の着物を纏った姿は可憐と言っていい。
だがその口をふさぐ枷が、ミスマッチによる異様さを生み出している。
(こんなくだらない催しを思いついて、実行するような連中がいるとはな……。
多数の人間の拉致、人格の入れ替え、そして何をどうやったかわからんあの月……。
これだけのことができるなら、もっとまともな使い道があるだろうに)
多数の人間の拉致、人格の入れ替え、そして何をどうやったかわからんあの月……。
これだけのことができるなら、もっとまともな使い道があるだろうに)
少女に宿る人格は、内心で殺し合いの主催者に対して毒づく。
その精神の名は、由崎司。
不死者として、1000年以上の時を生きてきた女性だ。
その精神の名は、由崎司。
不死者として、1000年以上の時を生きてきた女性だ。
(もしもやさぐれていた時期に参加させられていたら、ワンチャン乗っていた可能性も合ったが……。
時期を間違えたなあ。
今の私では、殺し合いになど乗らないよ)
時期を間違えたなあ。
今の私では、殺し合いになど乗らないよ)
今の司は、かつての孤独にさいなまれていた彼女ではない。
愛する旦那様がいる。
彼の優しい笑顔を曇らせるような愚行など、できるはずがない。
愛する旦那様がいる。
彼の優しい笑顔を曇らせるような愚行など、できるはずがない。
(しかし、なんというか……。
微妙に親近感が湧くな、この禰豆子という少女は……)
微妙に親近感が湧くな、この禰豆子という少女は……)
肉体のプロフィールを読み進める司は、そんな感情を抱く。
彼女が宿る肉体の名は、竈門禰豆子。
元は家族と慎ましくも幸せに暮らしていたが、人ならざる存在になってしまい過酷な運命に叩き込まれてしまった少女。
その人生は、司の人生と重なるものがあった。
もっとも、決定的な違いもあったが。
彼女が宿る肉体の名は、竈門禰豆子。
元は家族と慎ましくも幸せに暮らしていたが、人ならざる存在になってしまい過酷な運命に叩き込まれてしまった少女。
その人生は、司の人生と重なるものがあった。
もっとも、決定的な違いもあったが。
(私が人でなくなったのは、歪んでいたにしろ親の愛によるものだ。
だが彼女の場合は、偶然……。むしろ悪意によるもの。
その点では、彼女の方が不幸と言えるだろう)
だが彼女の場合は、偶然……。むしろ悪意によるもの。
その点では、彼女の方が不幸と言えるだろう)
司は、文章でしかわからぬ禰豆子の人生に思いを馳せる。
(私は旦那様という光に巡り会うことができた。
彼女にも、できれば幸せになってもらいたい。
そのためには……ここで死なせるわけにはいかないな)
彼女にも、できれば幸せになってもらいたい。
そのためには……ここで死なせるわけにはいかないな)
もとより死ぬつもりなどなかった。
だが生き延びようという意思は、司の中でますます強くなる。
だが生き延びようという意思は、司の中でますます強くなる。
(あと、これは外してもよさそうね)
司は、無造作に口枷を外す。
精神が本来のものでないためか、あるいは司の精神が禰豆子より成熟しているからか、彼女は食人衝動を感じていなかった。
ゆえに口枷は必要ないと判断したのだ。
とはいえ、何かの拍子で衝動が抑えられなくなることがないとも限らない。
念のために口枷は捨てたりせず、デイパックにしまっておく。
精神が本来のものでないためか、あるいは司の精神が禰豆子より成熟しているからか、彼女は食人衝動を感じていなかった。
ゆえに口枷は必要ないと判断したのだ。
とはいえ、何かの拍子で衝動が抑えられなくなることがないとも限らない。
念のために口枷は捨てたりせず、デイパックにしまっておく。
「ふう……。それじゃ、そろそろ行きましょうか。
待っててね、旦那様。
がんばって、あなたのところに帰るから」
待っててね、旦那様。
がんばって、あなたのところに帰るから」
愛する人の顔を浮かべながら、司は屋根から飛び降りた。
◆ ◆ ◆
今、司が宿っている禰豆子の肉体は、太陽光を克服した時点でのものだ。
そのため、プロフィールもそこまでのものしか記されていない。
本来の歴史であれば禰豆子はその後人間に戻り、結婚もして穏やかな人生を送ることになる。
司がその事実を知らずにいるのは、幸か不幸か。
それはまだわからない。
そのため、プロフィールもそこまでのものしか記されていない。
本来の歴史であれば禰豆子はその後人間に戻り、結婚もして穏やかな人生を送ることになる。
司がその事実を知らずにいるのは、幸か不幸か。
それはまだわからない。
【由崎司@トニカクカワイイ】
[身体]:竈門禰豆子@鬼滅の刃
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、口枷、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:殺し合いに乗らずに生還する
[備考]
※参戦時期は、少なくともナサと結婚した後
※禰豆子の肉体は、刀鍛冶の里編終了時点でのものです
[身体]:竈門禰豆子@鬼滅の刃
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、口枷、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:殺し合いに乗らずに生還する
[備考]
※参戦時期は、少なくともナサと結婚した後
※禰豆子の肉体は、刀鍛冶の里編終了時点でのものです
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