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  • 彼女が戦う理由とはなにか

真贋バトルロワイヤル

彼女が戦う理由とはなにか

最終更新:2025年01月18日 17:01

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だれでも歓迎! 編集
小宮果穂が目を覚ましてすぐに理解したのは至ってシンプル。
それは先程の悪辣なデモンストレーションも、身一つで放り出されたこの状況も。
全て、紛れも無い現実であるということ。

人間はなるべく物事をマシな方へと考えたがる。
遅刻厳禁の会議当日に寝坊し、実は自分が日にちを勘違いしてしまったと言い聞かせる。
巨額の投資を持ち掛けて来た相手と連絡が繋がらず、単に向こうは忙しいだけと思い込む。
此度もそう。
悪趣味なドッキリ企画の類に過ぎない、人が本当に死ぬなんて有り得ない。
全部噓っぱちだ、でなければ悪い夢を見てるだけなんだ。

そうじゃないと、正気を保ってなどいられない。

死が、余りにも身近にある。
日常生活において、常に付き纏う事故や災害とは別種の恐怖。
人が人を殺す。
運悪く巻き込まれるのとは違う、明確な殺意を向けられ命を奪われる。
テレビの中の出来事でも、ありきたりな推理小説のワンシーンでもない。
たった数秒先の未来すら無事に迎えられる保障の無い地獄。
そのような場所に連れて来られて尚、果穂は決して現実から目を逸らさなかった。

アイドルの慌てふためく姿をカメラが面白おかしく捉える、倫理の面でも賛否を巻き起こすだろう番組。
趣味が良いとは言えないが、本当に死ぬよりは何千倍もマシ。
けれど果穂は、否、きっと283プロのアイドル達なら皆同じ事を思うだろう。
彼(プロデューサー)がこんな企画に自分達を無理やり出演させるのは、絶対に無い。
いつだってアイドルの事を第一に考え、自分達の見えない所でも苦労を重ね、誰かの為に頑張れる。
心からの信頼を向けられる、『格好いい大人』のあの人がやる筈が無い。

加えて、先の場での喧騒を目の当たりにすれば分かる。
二人の人が殺された時の悲痛な声に、嘘は含まれていない。
ファンや仕事関係の人達等、大勢と接する機会が多々あるのがアイドル業。
小学生の果穂とて、芸能界に身を置けば他者の感情へ機敏になるのは避けられない。
まだ子供の彼女にさえ、時には心無い悪意がぶつけられることだって珍しくも無かった。
故にこそ、難しく考えなくとも直感的に理解したのだ。
知り合いを殺された人達、怒りを露わにした人、常に余裕の佇まいを見せた少女。
演技なんかじゃあなく、全部本当なのだと。

「…っ!」

心が揺れ動く。
恐い、死ぬのが恐い、殺されるのが恐い。
12歳ながらしっかり者の果穂と言えども、自分の命が常に脅かされる場では恐怖を抑えられない。
須藤とニーナ、髪の毛一本も残さずに消えてしまった二人。
自分もああなってしまうのだろうか。
小宮果穂という人間が生きていた痕跡を一切残さず、死ぬのだろうか。
プロデューサーにも、放課後クライマックスガールズの皆にも見付けて貰えず。
たった一人で、どこなのかも分からない地で。

「あたし、は……」

へし折れ、砕け散り、再起不可能。
崩れ落ちて一歩も動けず、どこの誰とも知れぬ輩に好き勝手されるのを待つだけ。
残酷であるが、所詮は争いとは無縁の少女。
無理も無いと言い切るのは実に簡単。

「っ!あたしは…!こんな酷いこと、絶対に許しませんっ!」

なれど、果穂の心を揺さぶる感情は恐怖のみに非ず。
非道を強いり、今もどこかで高みの見物に興じる羂索への怒り。
皆から笑顔を奪う、アイドルとは正反対の悪い人。
こんな時、ジャスティスレッドならどうするだろうか。
憧れのヒーローなら、羂索に屈し早々に抵抗を諦めるのか。
この先も涙を流す人たちが現れるかもしれないのに、見て見ぬふりで逃げ続けるのか。

「あたしは逃げませんっ!ヒーローとしてはまだまだですけど、でもっ!」

ヒーローはどんな時も諦めない。
手を伸ばし、絶望の涙を喜びの涙に変えてみせる。
果穂が憧れるヒーローならば、きっと殺し合いであろうと変わらないから。

「羂索さんっ!あなたの悪い企みは必ず止めてみせますっ!」

他の人達を殺して生き残る、屍で築いた城の上に立つ結末は認めない。
誰も彼もが命を落とし、血で舗装された道を主催者が歩く末路は許さない。
辿り着く未来を選ぶなら、ヒーローが勝って皆が助かるハッピーエンドが良い。
幼い体に秘めた決意へ熱が入り、ここに打倒主催者を宣言する。





ガンッという音が聞こえたのは、直後の事だった。





「……えっ?」

丸くした目で視線は左右を行ったり来たり。
何が起きたか分からず、ただ気付けば取り巻く状況に変化が起きた。

いつの間にか、自分の傍には二人の男。
右側を見る。
蛇柄の服を着た茶髪の男が、如何にも不機嫌そうに顔を顰めていた。
左側を見る。
紫色の服を着た背の高い男が、感情の読み取れない真顔で相手を睨みつけていた。

男達の間に流れる空気は、お世辞にも友好的とは言い難い。
クラスの男子が喧嘩になった時以上に、酷く重苦しい緊張感が漂う。
視線を動かす、紫の服の人は片足を伸ばした体勢だ。
また視線を別の方へ動かし、見えたのは地面に転がる長い灰色。
建築作業現場で見かける代物、近年ではホームセンターでも安易に購入が可能な鉄パイプ。
一体どういうことなのかと果穂が現状を正しく理解するより先に、男達が口を開いた。

「何故この少女を襲った?彼女がお前に危害を加える様子は無かった筈だ」
「あぁ?ギャーギャー喧しくてイライラするんだよ。バカなガキが一人で騒いでるから、黙らせに来ただけだ」
「…そうか。ならばお前は、殺し合いに乗った側の参加者と見て良いのか」
「ごちゃごちゃうるせぇ。邪魔すんなら、お前が代わりに相手をしろ!」

蛇が獲物を喰らうように、獰猛な男だった。
会話を放棄し殴り掛かる。
加減や容赦の二文字が毛先程も込められていない、本気の拳。
この一撃で相手が殴り殺されようと構うものか、理不尽極まる暴力が襲う。
駄目です、咄嗟に飛び出た少女の言葉も知ったことじゃない。

パシンと、肌を叩く音が果穂の耳にも届いた。
拳が捉えたのは相手の顔面でも他の急所でも無い。
掌に受け止められ、ガッチリと掴まれる。
引き抜こうにもビクともせず、男のストレスが急上昇。
反対の手で殴ろうとするがその機会はやって来ない。
靴底が地面を離れたと思えば、宙へ全身が放り出される。
片腕のみで投げ飛ばされたと分かった時にはもう、激突の鈍い痛みが襲った後。
低く呻きながら身を起こすと、果穂を庇うように前へ出た男が見える。

「……」

一方投げ飛ばした方はと言うと、表情は変えずに男への警戒を引き上げる。
反撃に怯むか、少しは頭を冷やすか。
ありきたりな予想は、相手の顔を見れば外れたと即座に分かった。

「あぁ…いいぜお前。少しは楽しめそうだ」

笑っている。
好みの玩具を見付けた子供のように、残忍な色を乗せて笑う。
男…浅倉威にとって痛みは嫌いじゃあない。
殴り、殴られ、痛め付け、痛め付けられ、殺し合う。
己を苛むイライラを解消できるソレを、どうして拒絶できようか。
羂索だかユメだか、名前はどうでもいいガキが長ったらしく説明したがつまりはこれまでと同じ。
イライラを消す為に殺し合えば良い、それだけの事だろう。

ポケットから黒い小箱を取り出す。
最も馴染み深い凶器だが此度は少々勝手が違う。
自分の所持品を奪い去ったのは腹立たしい、だがこれはこれで新鮮でもある。
『あのバカ』の力で参加者を殺すというのも、趣向としてはそれなりに面白いのかもしれない。

近くのショーウィンドウへ『カードデッキ』を翳す。
鏡の中の自分がバックルを装着すれば、現実の浅倉にも同様の現象が起きた。
構えを取り、あの言葉を口にする。
自分達、ライダーバトルの参加者のみに許された開戦の合図を。

「変身!」

デッキの装填と共に複数の鏡像が重なり、浅倉の姿は一変。
燃え盛る炎の如きボディースーツに、騎士を思わせる胸部のプレート。
フルフェイスの頭部は龍がモチーフ。
バイザー越しに睨む真紅の瞳が、今宵喰らい殺す餌を捉えた。
仮面ライダー龍騎。
ライダーバトルを止める為に奔走した青年のデッキは、皮肉な事に誰よりもライダーバトルを歓迎する男の手に渡った。

浅倉には珍しくもない変身も、果穂には未知の光景。
目を見開く彼女の傍らで、紫の服の男もまた表情を険しくする。
カードデッキの存在を男は今初めて知った。
気にはなる、しかしデッキの仕組み以上に聞いておかねばならないものがある。

「お前は、仮面ライダーだったのか?」
「ならどうした?」
「子供を襲い、殺し合いを肯定するお前が、仮面ライダーを名乗るのか?」
「何言ってんだお前。ライダーってのはそういうもんだろ」

鼻で笑う浅倉に男は沈黙を返す。
やはり表情に変化は無く、人形染みた顔を向けるばかり。
けれど、果穂には男が何も感じてないのでは無いと分かった。
顔には出さずとも、この人は怒っている。
浅倉のような苛立ちとは違う、自分では無い誰かの為に怒りを燃やしていると。

「仮面ライダーの名は、お前が名乗っていいものではない」

人を守り、人の為に涙を流せる。
自分の知る赤と白の戦士、仲間である男達。
彼らとは違う、黄金を纏った悪魔と同じ外道が仮面ライダーを名乗る。
それだけは絶対に許せない。

ライダーになれなくとも関係無い。
機械仕掛けの心に火を灯し、チェイスという名の戦士にギアが入った。

「隠れていろ」
「え、おにいさん…?」

未だ困惑から脱せない果穂へ、有無を言わさぬ声色で告げる。
何かを言おうとするも浅倉を睨む眼光の強さに口を噤み、言われた通りに一旦下がる。
剛が見たら「もっと愛想良くしろよ」と、呆れるのだろうか。
二度と会えない筈の姿を想うのも一瞬、懐から得物を取り出す。

『BREAK UP』

銃口を掌に押し付け、重低音が鳴り響く。
円錐状の輝きに包まれ、マシンボディが異なる形状へ変化。
左右よりタイヤ型のエネルギー体がプレス、人の姿を完全に捨て去る。
バイクを解体し人型にパーツを組み立てたような、歪な機械人形。
骸骨にも、或いは仮面ライダーにも見える頭部が真紅の輝きを放つ。
魔進チェイサー。
番人にして死神、ロイミュードとしてのチェイスのもう一つの姿。

「ライダー…か?まあ戦えるなら何でもいい」

デッキを用いない変身に加え、外見もミラーモンスターと契約した仮面騎士とどこか違う。
首を傾げるも些細な疑問だと切り捨てる。
早い話、自分と戦える力を持つのなら何だって良い。

これ以上の問答は互いに不要と判断。
先に仕掛けたのは龍騎、疾走し殴り掛かる。
幼少時より常に暴力と共に生きて来た男だ、格闘家のようなフォームで無くとも拳筋は鋭い。
超硬物質が掌を覆いナックルの役目を果たす、生身の人間相手なら一撃で再起不能は確実。

速さと重さを兼ね備えた拳に、魔進チェイサーも迎撃に出る。
龍騎の鉄拳に対し脚を振るい自身の急所には近付けさせない。
強化ブーツが拳と衝突、互いに痛みは無くとも衝撃が襲う。
競り勝ったのは魔進チェイサー、伸ばした腕共々龍騎を押し返す。

「チッ…!」

舌打ちを掻き消し再度迫る蹴り。
肩部装甲をブーツが叩き、ダメージこそ薄いがやはり体勢は崩れる。
元々人間以上の機能を持つロイミュードが、変身により更に能力を引き上げたのだ。
怯ませるくらいは難しくない。

『BREAK』

よろけた隙は僅かな間のみ。
敵が立て直す前に次の次の次までを組み立て、即実行に移さねばチャンスは無駄。
自身の得物、ブレイクガンナーの銃口を押し込み形態変化。
外見に違いは見られずとも、至近距離での戦闘へ適した状態となる。

武器を持ったまま腕を突き出し、龍騎の胸部装甲へヒット。
最も強度の高い箇所故に破壊は困難だが、内部へ衝撃を届かせられはする。
魔進チェイサー自身のスペックに加え、現在のブレイクガンナーは格闘特化形態だ。
グリップ部分を保護するシールドは打撃用スパイク。
増幅された腕力のエネルギーをスパイクへ集中、無手以上の破壊力を引き出す。

呻く龍騎へ追い打ちを掛けるも、一方的に殴られてやりはしない。
逆に拳が振るわれ、魔進チェイサーは左腕の装甲で防ぎつつ自由に動かせる脚で攻撃。
再度よろけさせる算段だが読まれたのか、膝を持ち上げ防御。
しかし次の動きに出る速さは魔進チェイサーが一歩先を行く。
振り下ろされたスパイクがパープルの軌道を描き、装甲から火花が散った。

『GUN』

地面を転がる龍騎に情けは掛けない。
更なるダメージを与え戦闘不能に持ち込むべく、ブレイクガンナーを遠距離形態へ変形。
変身の際に圧縮装甲を放った銃口から、エネルギー弾を発射。
一点集中射撃で効率的に体力を奪う気だったが、龍騎とて追撃が来ることくらいは予測済み。
膝を付いた時点で既に手は腹部へ伸び、カードを引き抜いていた。

『GUARD VENT』

竜を模した左腕のガントレットは単なる飾りではない。
契約済みのミラーモンスターの力を引き出す召喚機だ。
本来浅倉が変身するライダーとは全く違う形状であるが、使い方はよく知っている。
何せ龍騎の元の変身者とは、それなりの長い付き合いなのだから。

銃口が向けられるのとほぼ同じタイミングで、頭上より装備が飛来。
赤龍の胴体と脚部がモチーフの盾、ドラグシールドを二枚手に取った。
シルバープレートにエネルギー弾が殺到、命中しては弾ける。
龍騎の全身を覆い隠す程の火花が生まれるも、肝心の龍騎本人は無傷のまま。

「ハッ、そんなもんか?」

警察が扱う防護シールドとは段違いの耐久性だ。
両手に盾を構え、前方に突き出した体勢で突進。
接近を阻止すべくブレイクガンナーの発射速度を引き上げるも、ドラグシールドには傷一つ付かない。
ミラーモンスターの中でも高い能力を持つ、ドラグレッダーの力が付与された装備だ。
魔進チェイサーと言えども容易く壊せる代物ではない。

突進の勢いを乗せた盾の打撃が迫り、これ以上真正面から攻撃を続けるのは悪手と判断。
ならば自身の位置を変えれば良いだけのこと。
ドラグシールドに突き飛ばされる寸前を見極め跳躍、龍騎の頭上を取った。
跳び越えざまに照準を真下に合わせ、無防備な頭部へ銃撃の雨を降らせる。

だが侮るなかれ。
敵もまた今日が初めて争いに身を投じた素人に非ず。
肉体はただの人間であれど、ライダーバトルの参加資格を得た死刑囚。
持ち前の凶暴性をミラーモンスターやライダーとの戦いで活かし、戦闘スキルに磨きを掛けて来た男だ。
攻撃を躱された場合も考え、どう動くかも頭の中で決定していた。

「ア゛ァッ!!」

頭上の小蝿を叩き落とすべく、豪快に腕を振り上げる。
エネルギー弾が弾かれ盾は銃を撃った本人、魔進チェイサーへ急接近。
あえて攻撃を受け止め、無様に地面を転がるような趣味は無い。
右頭部に組み込まれた高性能複合モジュールが最適解を弾き出す。
数秒あるかないかの極僅かな猶予でも、問題無く実行に移せるのが魔進チェイサーである。
打撃には打撃だ、ブレイクガンナーのスパイクを盾にぶつけ相殺。
弾かれ合いあらぬ方へと投げ出されるも華麗に着地、素早く龍騎を視界に収める。

『SWORD VENT』

攻撃を防がれ苛立ちこそ感じるも、長々と引き摺るのは無駄。
新たなカードを装填し、またもや頭上から振って来た武器を掴む。
ドラグレッダーの尾を模した青龍刀、ドラグセイバー片手に疾走。
使い慣れた刺突剣とは違うが、相手を殺せればそれで問題無い。
牙を突き立てるように振り下ろされた刃を、ナックルで弾き返す。

取り回しこそブレイクガンナーが上でも、リーチはドラグセイバーが勝る。
四方八方から襲い来る刀身は、暴風雨を思わせる苛烈さ。
龍騎の猛攻は一見癇癪を起こした拙い動きに見えて、その実的確に急所を狙っていた。
時折隙を縫って殴打を繰り出すも、両肩のシールドに阻まれる。
拳に合わせて肩を押し出し、ドラグシールドによるタックルが命中。
防御も回避も間に合わせない速度で、龍騎の剣が襲来。

火花の雨を降らす斬撃は、魔進チェイサーのメタルボディを痛め付ける事が叶わずに終わった。
参加者共通のリュックサックから小さな物体が飛び出し、龍騎の剣を阻んだからだ。
思わぬ妨害も魔進チェイサーには驚くものではない。
自身を守った銀色のミニカー、チェイサーバイラルコアをブレイクガンナーに装填。
新たな武器を取り出せるのは龍騎だけの専売特許ではない。

『TUNE CHASER SPIDER』

超硬化金属を瞬時に加工し右腕に装備、背中にパイプを繋ぎエネルギーを供給。
蜘蛛を模したクローが青龍刀と激突する。

形は違えど切れ味も強度も抜群の武器であり、条件は同じ。
ミラーモンスターやロイミュード、仮面ライダーへ効果的なダメージを与えられる威力だ。
横薙ぎのクローを青龍刀が防ぎ、次いで腹部を狙った突きを刀身で防御。
両手持ちに変え力を籠め押し返し、数歩分の距離を一気に詰めて反対に相手の腹部へ突き刺す。
これを魔進チェイサー、クローの形状を利用し刀身を挟み込む。
固定された剣を力任せに引き抜こうとし、龍騎の眼前で二本のブレード部分へ電気が迸った。
このまま武器に拘るのは危険と判断して後退、その直後に龍騎がいた位置をエネルギーが焼き切る。

『STRIKE VENT』

ドラグセイバーを手放して正解だ。
どうせ武器は他にもあるのだ、召喚機がカードを読み込み別の力を与える。
龍の頭部型ガントレット、ドラグクローは打撃武器としても優秀だが最も良い使い道は別にあった。

ガラス窓を通じ、ミラーワールドから現実世界へと赤き龍が出現。
龍騎の契約モンスター、ドラグレッダーが口内で炎を急生成。
ドラグクローを突き出した相手へ、5000℃の火炎ブレスを浴びせる大技だ。
ミラーモンスターを纏めて焼き払う威力の灼熱地獄を前に、対処へ動かない理由は無い。

『EXECUTION SPIDER』

ブレイクガンナーの銃口を押し込み、エネルギーが充填。
変身や武器の形態変化と同じ工程だが、此度は必殺の技を放つ前段階だ。
先程以上のエネルギーがブレード部分でスパークし、破壊力を最大まで増加。
赤龍の火炎と銀蜘蛛の刃がぶつかり合い、互いへ傷一つ付けずに霧散。
熱の余波が装甲を撫で、残光が仮面を照らすもこの程度では痒いとさえ思わない。

「はははっ!やるじゃねえか、もっと本気で来い!」

『FINAL VENT』

敵は未だ健在だというのに、龍騎は楽しくて仕方ないとばかりに笑う。
無駄に長々と梃子摺らされるのは不愉快だが、簡単に死ぬのもつまらない。
ならやはりライダーバトルは自分の性に合っている。
高揚する己の闘争心に逆らわず、最大威力のカードを選択。
只の一度もライダーを殺した事の無い技で、自分が代わりにキルスコアを稼いでやろう。

「お前が何故笑うのか、俺には分からん…」

『TUNE CHASER BAT』

『EXECUTION BAT』

命の奪い合いをここまで歓迎し、心からの喜びを浮かべる人間。
警察官でありながら悪行の限りを尽くした仁良光秀とは別ベクトルで、強い悪意の持ち主だ。
脳内データバンクに記録済の犯罪者を検索する間にも、対抗策へ打って出る。

腰を低く落とし独自の構えを取り、意識を標的の排除へ集中。
ドラグレッダーが旋回し浮上すれば、龍騎もまた跳躍。
空中で体勢を変え、右足を突き出した跳び蹴りのポーズへ。
従僕が背後から炎を吐き、龍騎の背へ灼熱が浴びせられる。
血迷ったが故の行動では無い、火炎ブレスの勢いを味方に付けての急降下だ。

対する魔進チェイサーも、バイラルコアがクローとは別の武装を付与。
銀色の翼を広げ、背部ユニットと接続完了。
エネルギー矢を放つ遠距離武器としても使用可能だが、今回は飛行能力を選択。
飛び上がり全身にエネルギーを纏い、翼で己が身を龍騎目掛け押し出す。

よりにもよって『蝙蝠』とは、安いジョーク染みた光景に仮面の下で龍騎は失笑を漏らす。
加速の勢いを乗せた蹴り同士が真っ向からぶつかり、炎と電撃が装甲越しに肉体を痛め付けた。

「ぐっ…!」

それぞれ後方へ吹き飛ばされ落下、激突は避けるべくどうにか受け身を取る。
バイラルコアのエネルギーで威力を削ぎはしても、完全に打ち勝つ事は出来なかった。
損傷箇所を知らせるデータが即座に送られて来る。
問題無い、戦闘続行には一切支障無し。

「あァ…やっぱり良いもんだな。ライダーの戦いってのは」

のっそりと起き上がり、関口一番に龍騎は喜びの実感を口に出す。
互いを殴り、痛め付け、どちらかが死ぬまで戦い続ける。
イライラを消し去るには一番だ、これだからライダーバトルはやめられない。
嬉しいことに相手はまだ生きている、ならもっと楽しませてもらおうじゃないか。

何せ、元の戦いで手に入らなかった遊び道具が今は手元にあるのだから。

『SURVIVE』

デッキからカードを引き抜いた瞬間、熱風が吹き荒れた。
燃え盛る戦場を背景に、炎が翼を形取った絵柄。
神崎士郎のライダーシステムの詳細を知らないチェイスにも、直感的に分かった。
アレはこれまでとは違う、明らかに一線を画すと。
使用阻止へ動くには一手遅い、既に召喚機へ読み込ませた後。

手甲から銃のような形状へ変わり、カードを龍が飲み込む。
胸部を覆う装甲はより分厚く、四肢のプレートも頑強に変わる。
フルフェイスの頭部もまた、全機能を上昇。
特徴的な龍の紋章は金色、炎とは別種の光を放つ。
仮面ライダー龍騎・サバイブ。
友の手を汚させない決意の証明を踏みにじる、暴力の化身としてここに君臨。

「ははァ…こりゃ悪くねえな。城戸の奴はいつもこんな気分だったのか?」

龍騎の本来の変身者が決して望まないと分かった上で、獰猛に笑う。
文句があるなら今すぐにでも現れ、力づくで取り返せば良い。
折角の祭りだ、自分と戦う奴は多い方がイライラも薄れるのだから。

「…っ!」

誰に向けての言葉かは知る由もなく、魔進チェイサーに分かるのは敵が急激に強さを増した一点のみ。
ライダーの強化形態をこの目で見るのは今が初めてではない。
仲間達とまだ敵同士だった頃、幾度も戦い時には勝利し、時には大破寸前まで追い詰められた。
残念ながら自分の手元にそういった強化ツールは無い。
第一、魔進チェイサーの強化態とは天使を自称するロイミュード共々決別している。

『GUN』

銃形態に素早くチェンジシし、腹部のデッキへ発砲。
そこを壊せば強制的に変身解除されるだろうという、狙い自体は間違ってない。

但し、思惑通りに事が進むかは別。
ライダーバトルにおいて、デッキの破壊は死に直結すると言っても過言ではない。
当然龍騎が最も警戒を置くのはデッキを狙った攻撃である。

分厚い装甲とは裏腹の俊敏な動きで回避。
時折エネルギー弾が掠めるも、強化された耐久力なら気に留める必要は無い。
無駄な足掻きを鼻で笑い、カードを召喚機に読み込ませる。

『SWORD VENT』

使用カードは通常形態と同じ、剣の召喚。
とはいえサバイブとなった龍騎の頭上からではなく、召喚機…ドラグバイザーツバイへ直接刃が展開。
銃を思わせる形状の為か、青龍刀とは異なる銃剣型の武器だ。
ドラグセイバーより細身だが切れ味と強度は倍。
気怠い仕草で首を回し、遊び相手を壊しに掛かる。

エネルギー弾を斬り落とし急接近。
動作の一つ一つが通常形態を遥かに上回り、抵抗を一切許さない。
視覚センサーが急稼働、感度を極限まで高め龍騎の僅かな動きすらも捉える。
同タイミングで複合モジュールが取るべき対処法を伝達。
後は魔進チェイサー本人が実行可能か否か。
問題無い、スペックで劣る分は培った戦闘経験と記録済データで補う。

横へ跳び退き、地面を転がりながら距離を取る。
刃が空気を切り裂く音を頭部アンテナが察知、目で見るより先に右腕が跳ね上がった。
照準を合わせ、引き金に力を籠めるまでに時間を掛けてはいられない。
回避を行いながらもエネルギー弾を撃ち続けるが、龍騎に焦りはゼロ。
目障りな羽虫を叩き落とすより簡単に切り裂き、地を蹴り剣を振り下ろす。

空中からの斬り下ろしはドラグセイバーで最も高威力の技、龍舞斬。
得物の形状は違えど技の強力さは変わらず、龍の牙が噛み砕く。
回避は間に合わないと判断し、ブレイクガンナーを翳して防御。
ガードパーツもスパイク部分も、ロイミュードの高い技術力を応用し作られただけあって破壊は非常に困難。
刃を無傷で防ぎ、外装は勿論内部機能にも一切の破損は無い。

「ぐっ…!何だ、この力は……」

しかし直撃を防げたからといって、攻撃の勢いそのものは殺せない。
魔進チェイサーを上回る膂力をスパイク越しに受け、平然と構えてはいられない。
隙を晒すのはほんの僅かな間でも、サバイブ形態の龍騎相手には致命的だった。

「ぐぅぅっ!?」

大振りながら素早い斬撃が連続して襲い、血飛沫代わりの火花が発生。
夜闇を照らす花は枯れず、次から次へと咲き乱れる。
対処へ動く前に刃が胴体を走り、怯んだ傍からまた次の刃が襲来。
魔進チェイサーの意思とは無関係に、一方的な攻撃を許してしまう。

一際大振りな斬撃を浴び、耐え切れずに膝を付いた。
だが呑気にダウンもしていられない、動体センサーが急接近する脅威を感知。
喧しく響く損傷箇所情報を一旦頭から追いやり、後方へと体を転がす。

少し遅れて地面を靴底が踏み付ける。
足蹴にされるのを回避出来たと喜ぶ余裕はゼロ、休む間も無く再度刃が唸りを上げた。
マズい状況にあると理解しつつも、打開策を手繰り寄せる。

「おにいさん…!どうしよう…このままだと…!」

戦闘の様子は離れた位置にいる果穂にも見えた。
顔を覗かせた先で行われたのは、正に彼女が好きな特撮番組の光景。
二人の男が「変身」して戦う、小さな頃から胸を熱くさせるものが自分の目に飛び込んで来たのだ。

自分を襲った男の方は何故か主人公のような外見の戦士で、助けてくれた男はライバルキャラみたいな見た目だけど。
ともかく、善と悪がぶつかり合う光景はステージ上で行われるショーではない。
正真正銘現実の戦いが、果穂の前で繰り広げられた。

全く胸が躍らなかったと言えば嘘になる。
人の命が掛かった大変な状況とは小学生ながら理解してるけど、それでもヒーローへの憧れは消えないし消したくないから。
助けてくれた男の格好いい姿に興奮し、拳を握って影ながら応援していた。
隠れていろと言われた手前、声援を直接届かせられないのはもどかしい。

キラキラと輝く表情が曇り出したのは、悪人の赤い戦士が姿を変えた直後。
それまでほぼ互角に戦っていたのに、紫のおにいさんは苦戦中。
苦し気な声はこっちまで届き、それが果穂の胸をどうしようもなく締め付ける。

「悪役のパワーアップ展開が起こるなんて…!」

強くなるのはヒーロー側のみの特権ではない、悪の敵怪人だって強化を受け主人公たちを追い詰める。
特撮では珍しくない展開も、現実に起きればこんなにも恐ろしいのか。
見れば見る程赤い戦士は悪役っぽくない見た目なのが、アンバランスな恐怖を引き立てていた。

これが果穂の好きなジャスティスVなら、きっと最後はヒーローが勝つ。
新たなパワーアップアイテムを手に入れる、頼れる仲間達が駆け付けてくれる。
だが、残念なことに今起きているのは作られた番組では無く本物の殺し合い。
勧善懲悪の物語になるとは限らない、悪が笑いヒーローが死んでもなんら不思議はない。

「そんなの…あたしは絶対に嫌ですっ!」

紫のおにいさんとはまだ自己紹介もしていない。
そうだ、お互い名前も知らない会ったばかりの関係なのに、自分を助けてくれた。
傷付いて痛い目に遭っても決して逃げ出したりしない、自分を守る為に戦っている。
死んで欲しくなんかない、でも特撮番組みたいな展開は一向に起きない。
助けが来ないなら、この場にいる者が状況を変えるしかないだろう。

「っ!なにか…なにか入ってれば……!」

思い出したように自身のリュックの中を漁る。
何が入っているかは分からないけど、若しかしたら助けられる道具があるかもしれない。
一抹の望みに賭けて両手を必死に動かす。
ホットライン、水と食料、共通の支給品をどかし奥まで手を突っ込み、
指先にぶつかったソレを、藁にも縋る思いで引き摺り上げた。

「これ……」

掴み取った物は果穂にとって見覚えの無いアイテム。
戦闘中の男達が持っている、銃や小箱とは全く違う形状。
勢いよく引っ張り出したからか、一緒にリュックから出た紙切れがチラと見えた。
開いてみるとこの道具の説明書らしく、使い方が懇切丁寧に記されている。
ざっと読み終え、もう一度ソレに視線を落とす。

「これを使えば…」

助けられるかもしれない。
でもその為には、自分も戦わなければならない。
ヒーローに憧れ応援する少女では無く、ヒーローと同じ場に立ち危険に飛び込む必要がある。

本音を言うなら、恐怖が無い訳じゃない。
近くで見たヒーローの戦いは、テレビやショーとは全然違って。
キラキラ眩しいだけじゃない、死ぬかもしれない恐ろしさが確かに存在してて。
気付かない内に、背中を冷たい汗が流れていた。

だけど、ここで何もしなかったら。
きっと自分自身に嘘を吐き、支えてくれた人達を裏切るのだと思う。
ヒーローに憧れて、でもヒーローとは別の形で皆を笑顔にするアイドルになりたい。
夕焼けが綺麗な公園で誓ったように、胸を張ってあの人にまた会えるとは思えなかった。

なりたい自分になれる為に頑張りたい。
ドラマ撮影の時に言ってくれた言葉が、もう一度果穂に勇気をくれる。

「っ!!気・合・十・分ですっ!」

俯いた顔を上げると、そこにはもう怯えの色は微塵も無い。
隠れて助けてもらうだけの時間は終わりだ。
今度は自分が助ける番になってみせる。

「そこの真っ赤な悪者さんっ!これ以上おにいさんを傷付けるのは、あたしが許しませんよっ!」

元気いっぱいな声が戦場の注目を集め、男達も意識を向けざるを得ない。
訝し気な顔を作る浅倉には、果穂の行動の意味が分からない。
わざわざ自分から殺されに来て何がしたいのか、思った以上に頭の悪いガキなのか。

困惑はチェイスも同様だ。
隠れていた筈が何故出て来たのか、コンピュータでも正しい答えにはすぐに辿り着けない。
何にしてもあれでは危険へむざむざ近付くのと変わらない、もう一度隠れてるように言いかけ、

「ここから先は…あたしも一緒に!あなたを懲らしめますっ!」

腹部へ装着された機械に、揃って目を見開く。
どちらにも見覚えの無い形状だが、用途が分からない筈も無い。

『SET』

腹部の機械、『デザイアドライバー』が短く告げる。
ここから先はもう後戻り出来ないと。
上等だ、逃げる気なんて最初から無い。
高まる胸の鼓動は、自らが本当に憧れの存在へなるからか。
W.I.N.G.のステージに立った時にも等しい熱さが溢れ出し、その言葉を叫んだ。

「変身っ!」

『BEAT』

装着されたバックルをタッチ。
鍵盤状のスイッチが変身者を感知し、エントリーを許可。
黒一色のスーツが小学生ながらスタイル抜群の体を覆い、上半身へ装甲が展開。
色彩豊かなアーマーの各部には、スピーカーやイコライザーを装備。
夜闇など知った事かとばかりにピンク色の輝きを発する。

仮面ライダーナーゴ・ビートフォーム。
デザイアグランプリの参加者である少女の、仮面ライダーとしての姿。
世界を創り変えるゲームとは無関係の呪い合いの場においては、果穂が戦う為の力として変身を果たした。

「わ…わぁ~~~~っ!!!本当に変身しちゃいましたっ!?あたしが、本物のヒーローに……!」

『READY FIGHT』

「は、はいっ!あっ、そうですね、今は喜んでる場合じゃないですっ!」

戦闘開始を告げる、デザイアグランプリのライダー共通の電子音声。
撮影などではなく本当に『変身』し、浮き立ち始めた果穂を戒めるかの如きタイミング。
偶然とはいえ気を引き締めさせる効果はあったようで、真剣さを取り戻す。
仮面ライダーになれて、それで万事解決とはいかない。
本番はここからだ、しっかりしなくてはと己に言い聞かせる。

変身と同時に武器が出現するシステムなのか、右手には一振りの得物があった。
と言っても初見でそれをハッキリ武器と言っていいものか。
マゼンタとスカイブルーのツートンカラーが特徴の、エレキギターではないか。

(ううん、分かります。何だか不思議だけど、これならおにいさんを助けられるって分かっちゃいましたっ!)

しかし果穂に困惑や疑問は無い。
変身者へ自動で戦い方を知らせるシステムでもあるのか、ギターの使い道が分かる。
より正確に言うと、ビートフォームでの戦い方が理解出来た。
左手に持ち替え右手を弦に添える。
頭の中に楽譜が浮かび、自分も大好きなあの歌が力に変わった。

奏でるは全力系アイドルユニットの楽曲。
放課後クライマックスガールズの名を表すように、アイドル道を全力で駆け抜けるスピード感。
リコーダー等の音楽の授業で触れる楽器以外でこうも演奏できるなんて、果穂自身にも信じられないくらいだ。

当然これはナーゴに搭載された機能の一つ。
ビートフォームには特殊レッスンプログラムが組み込まれ、素人だろうとあらゆる楽器を瞬時にマスター。
更には音を視覚化し、どんな楽曲でも演奏を可能にするのである。

「…なんの真似だ?」

変身するや否や戦うでもなく、いきなりギターを弾き始めた。
理解不能の行動に出たナーゴへ、解消されつつあった龍騎のストレスが再上昇。
戦いの相手が増えたと期待したというのに、これではまるでガキのお遊戯会じゃあないか。
脳が掻きむしりたくなるくらいに苛立ちが募る、耳を劈くギターの音色が鬱陶しくて仕方ない。
戦う気が無いのなら殺してさっさと黙らせるか、でなければこのイライラは消えそうも無い。
抑える気も無い衝動に身を全て委ね、耳障りな雑音を永遠に消し去らんと駆け出す。

『TUNE CHASER COBRA』

尤も、守るべき人間を襲う蛮行を魔進チェイサーは見逃さない。
三つ目のバイラルコアを装填し、右腕に武装を展開。
シルバーメタリックの毒蛇が牙を打ち鳴らし、龍騎へと叩きつけられた。
舌打ち交じりに刃で防御、直撃せずともナーゴへの攻撃は阻止成功。

「うおらあああっ!」

攻撃を受けたことで龍騎の標的が再度魔進チェイサーへ戻る。
ドラグバイザーツバイを振り回し、鋼鉄のコブラを打ち返す。
弾いた傍から別方向より鞭が襲来、ブレードと絶えず打ち合い金属音が発生。
しかし戦いの音はナーゴの演奏に掻き消される。

『EXECUTION COBRA』

マズルを押し込み、高威力の技を発動。
エネルギーを付与されたコブラは魔進チェイサーの手を離れ、自立行動に出た。
操られていた時以上の素早さを駆使し、縦横無尽に暴れ回る。
より広範囲を探知可能なセンサーと、強化された身体機能の龍騎サバイブでなければ滅多打ちにされたのは想像に難くない。
そこかしこより襲う牙を防ぎ、尾を弾く。
突進の勢いを一際高めたコブラの毒牙と、ブレードがキリキリと擦れ合うのは長続きしない。
一刀両断で斬り伏せ爆発、その音もまた演奏の波へ飲み込まれる。

『BREAK』

「チッ…!?」

演奏へ苛立つ龍騎の死角より迫る鉄拳。
身を捻り、ブレイクガンナーのスパイクが顎を掠める。
そっちから近付いたのなら好都合、刃を振るうも紙一重で躱し反対に拳が放たれた。
腕部のプレートで防ぎ蹴り付ければ、跳躍し頭上を跳び越え回避。
着地地点へ剣を突き出すが流れる動きで躱され、銃口が腹部を狙う。

デッキ破壊だけは何としても避けねば。
苛立ちが増幅中の頭でもそれは忘れず強引に全身を捩り、どうにか腹部への着弾は凌ぐ。
だが無傷とはいかず、複数箇所へ被弾を許す結果となった。
サバイブの装甲がダメージを軽減するも、内の数発は頭部へ命中。
胴体や四肢よりかは幾分脆い部分故に、短く呻き怯むのは当たり前と言えるだろう。

サバイブ形態となった龍騎が初めて見せた明確な隙。
あえて見逃す愚行に出るようなら、魔進チェイサーはとっくに殺され脱落者に名を連ねている。
スパイクがバイザー越しに頬を殴打、殴り飛ばされ地面に背中を強打。

「アアアアアッ!!」

立ち上がるや怒りを隠そうともせずに剣を振り回す。
受けたダメージもそうだが、何よりギターの演奏が耳障りだ。
さっきまでの上機嫌が嘘のように苛立ち、攻撃の苛烈さへ変換するも当たらなければ無意味。
反対に魔進チェイサーは無駄を削ぎ落とし、それでいて勢いに乗ったスピーディーな動きだ。
攻撃を華麗に受け流し、的確に龍騎の体力を削り取る。

龍騎が追い詰め魔進チェイサーが危機に陥る。
つい数分前までの戦況から大きく変化した理由は、新たに参戦を果たしたライダー。
ビートフォームのナーゴの特殊な機能が影響を与えていた。

単純なスペックだけなら、ナーゴは龍騎や魔進チェイサーに大きく劣る。
だがそれを補うように、ビートフォームは音に様々な効果を乗せて影響を与える能力を持つ。
専用武器、ビートアックスが掻き鳴らす演奏は魔進チェイサーを鼓舞し、動きのキレを上昇。
反対に龍騎の集中力を乱し、動作一つ一つから精細さを奪った。
音の可能性を最大限に活用するこのフォームは、アイドルの果穂にはある意味打ってつけかもしれない。

「イライラさせやがる…!」

『SHOOT VENT』

蹴りを受け距離を引き離された龍騎がカードを装填。
ミラーワールドから再び従僕たる龍、ドラグランザーを召呼び出す。
召喚機を銃のように標的へ向けレーザーを発射。
このカードの真価は光線一本のみじゃあない、龍騎の攻撃に合わせドラグランザーも火炎ブレスを吐き出すのだ。
サバイブ形態になった影響はミラーモンスターも受け、炎の威力もドラグレッダー時の倍。

『TUNE CHASER SPIDER』

『TUNE CHASER COBRA』

『TUNE CHASER BAT』

高火力の技は魔進チェイサーにもある。
バイラルコアを三つ連続で装填、全ての武装を合体。
蜘蛛、コブラ、蝙蝠。
三体のエネルギー体が雄叫びを上げ炎へと喰らい付く。
どれか一つでも欠ければ押し負けただろうが、炎と同時に霧散する光景がそうならなかった証明。
火達磨と化す末路は避けられたと、安心するにはまだ早い。

『FINAL VENT』

龍騎の持つ手札はまだ残っていた。
召喚機の無機質な電子音声が告げる、敵対者達への死刑宣告。
大地を震わす咆哮と共に、ドラグランザーは己の巨躯を大きく変形。
胴体部は運転席に、頭部と尾を激しく揺らすバイクに姿を変えてみせた。

「ハァッ!」

飛び乗り、暴れ馬を乗りこなす龍騎。
ミラーモンスター達を薙ぎ払う光景は散々見て来たが、まさか自分が騎乗する事になるとは。
そんな感慨深さも今は隅に放り投げ、主人を乗せた龍を操る。

「そのガキ共々、終わらせてやるよ…!」

興奮する馬のようにバイクが暴れ狂い、ナーゴと魔進チェイサーへ火球をばら撒く。
自身へ迫る脅威にナーゴが気付くも手遅れだ。
丸焼きにされた挙句、ドラグランザーが轢き潰すというミラーモンスターどもと同じ末路。
今更魔進チェイサーが何をしようと遅い、自分自身を守る事すら難しいだろう。
纏めて殺してイライラも多少は治まり、後には悪だけが生き残る。

しかし、しかしだ。
たとえ仮面ライダーに変身出来なくとも、そんなバッドエンドを覆すからこそチェイスもまたヒーローなのである。

「――――!?」

驚愕に目を見開くも、声が出せない。
いや、叫んではいるのだが遅過ぎる。
自分の体とは思えないくらいに自由が効かず、瞳に映る世界もまた異常としか言えなかった。
自分を乗せ疾走する巨龍、雑音を聞かせたガキ、風に吹かれる地面の小石。
何もかもが遅い空間の中を、機械仕掛けの戦士だけが変わらぬ速さで駆ける。
炎に囚われる前にナーゴを抱きかかえ救出、余りにもアッサリと危機は遠ざけられた。

重加速、俗称はどんより。
ロイミュードのボディに搭載された光式駆動機関、コア・ドライビアの最大出力で引き起こされる現象。
相対速度の急激な低下により、範囲内の物理現象が全て鈍重化。
この世界の中で影響を受けないのはコア・ドライビアを持つ者、つまり重加速を発生させた魔進チェイサーただ一人。
龍騎が手札を隠していたように、魔進チェイサーもまたここぞと言う場面の時まで温存していたのだ。

「借りるぞ、進ノ介」

『EXACTLY!』

リュックから飛び出し魔進チェイサーの手に収まる物体。
トレーラーの外見をしているが立派な武器だ、運転席は持ち手に、トラック部分が砲身と化す。
チェイスが「本物の」仮面ライダーとして認める仲間の武器は、何の因果か彼の手を離れている。
深く考えるのは後にして、決着を付ける為に使わせてもらう。
嘗ての自分を打ち破った武器が味方になるというのは、人間ならば複雑な気持ちになるのだろうか。

『フルフルバイラル大砲!』

バイラルコアを車体内部に格納し、エネルギーゲージがフルに充填完了。
トリガーを引き、聞き覚えのある男性の電子音声が鳴る。
威勢の良い声に負けじと発射される、巨大な光弾。

「――――――アアアアアアアアアッ!!!」

騎士と、騎士が従える赤龍を光の柱が飲み込む。
絶叫すらも捻じ伏せられ、レンズ越しの瞳を眩しさが隠す。

やがて輝きが収まった時には、騎士も龍も見当たらない。
塵一つ残さず消え去った、という訳ではなかった。

「逃げたか…」

光弾が命中する直前、龍騎は本来の動きを取り戻した。
魔進チェイサーの意思とは無関係に重加速が解除されたのだ。
戦闘の際にコア・ドライビアへ不調が生じたのではない、もっと別の所から細工されている。
羂索が言っていた能力の制限、その対象に自分も選ばれたということか。
当然と言えば当然だろう。
重加速を防げるのはコア・ドライビアを持つ者のみ、好き放題使えては殺し合いが成り立たない。

意図せず重加速から抜け出し、騎士は龍を駆り鏡の中へと消え去った。
あれが龍騎の持つ特性か。
或いは、黒い小箱を使うライダー全員に備わった機能か。

いずれにしても鏡の向こうから龍騎が戻って来る気配は無い。
危険人物は野放し、しかし守るべき少女は無事。
一先ず戦闘はこれで終わりだ。
振り返り、ペタンと座り込むナーゴへ近付く。
彼女もまた重加速が起きてから、何が何だか分からず呆けているのだろう。
魔進チェイサーの変身を解き、無事を尋ねれば戸惑ったように頷かれた。
負傷は無し、となればまずは一言。

「深夜に大声を出すのは、人間のルールに違反してるんじゃないのか」

真顔で、妙なタイミングで正論を言われ、さしもの果穂も返答に詰まった。


○


「じゃ、じゃあ!チェイスさん達でその蛮野さんっていう悪い人をやっつけに行ったんですね!」

瞳の中に星を宿し、身を乗り出し聞く果穂へ無言で肯首。
興奮の余り頬を紅潮させ歓声を上げる少女と、真顔でその様子をじっと見つめる男。
何とも奇妙な光景が民家の一室にあった。

浅倉との戦闘後、チェイスに連れられる形で適当な民家に移動。
諸々の自己紹介をするにしても、屋外で突っ立ったままよりはどこかに身を隠した方が良い。
加えて、負傷こそ無いが戦闘行為が初めての果穂は精神的な負担が少なからずある筈。
休息も兼ねて腰を落ち着けるべきと判断し、今に至る。

「凄いですっ!チェイスさん達仮面ライダーの皆さんのお話、すっごくカッコよくてあたしドキドキしちゃってますっ!」
「そうか?」
「そうですよっ!」

どんな宝石よりも眩しい瞳の輝きは、チェイスから説明された内容が理由。
彼が元いた場所での戦い。
即ち、仮面ライダードライブとロイミュードの因縁に始まる物語。
全てを事細かにこそ伝えてはおらず、またその過程で「誰が喪われたか」も伏せ大まかに話した。
特撮ヒーローが大好きな果穂からすれば、チェイスの話で心を動かされるなという方が酷。
市民を守る刑事が仮面の戦士というもう一つの顔を持ち、日夜戦い続けている。
随分凝った設定の妄想と、何も知らない者なら苦笑いで済ますだろう。
が、既に果穂は魔進チェイサーとして戦うチェイスの姿をハッキリ見たばかり。
変身ヒーローが現実に存在する、その事実が憧れの炎を普段以上に強く燃え上がらせていた。

(やはり、何も知らないのか)

尤も、チェイスが事情を伝えた理由は自分達の活躍を知って欲しかったからなどではない。
互いの身分を明かしすぐに分かった事だが、果穂は何も知らなさ過ぎた。
半年前に起きた世界規模の大事件、グローバルフリーズ。
警察直々に公表された仮面ライダードライブの存在。
たとえ子供だろうと、日本に住まう者なら知っていなければ不自然なそれらを果穂は全く聞き覚えが無いと言う。
故に一から説明を行い、気付けば自分達の戦いの経緯についても話す事になったのである。

興奮しこちらの話に聞き入る果穂の様子からも、嘘を吐いたとは思えない。
そもそも知らないと誤魔化すだけの理由も無いだろう。
現状への疑問は膨らみを増し、留まる所を知らない。

何故、グローバルフリーズを知らないのか。
何故、羂索は殺し合いなどというものを開いたのか。

何故、消滅したはずの自分が復活しているのか。

蛮野天十郎ことゴルドドライブ諸共自爆し、チェイスと言う名のロイミュードは死んだ筈。
自分のコアが完全に砕け散る感覚は、ハッキリと思い出せる。
しかし現実には五体満足で生存している上に、脳内の記憶も確か。
コアを破壊されたロイミュードの完全復活が可能な程の技術力を、羂索は持っているのか。

「あっ!あたし、まだちゃんとお礼言えてなかったです…チェイスさん、助けてくれて本当にありがとうございましたっ!」

思考の沼へ沈みかけた意識を、礼の言葉が引き上げる。
もし先程の場にチェイスが現れなければ、決意虚しく殺されていたに違いない。
命の恩人への感謝が遅れてしまい反省、きちんと言葉にして伝える。

「礼を言うべきは俺の方だ。治療の為の道具を提供し、感謝している」

抑揚の無い声で告げるチェイスの顔は体には、絆創膏や湿布がチラホラ。
ロイミュードの体に人間と同じ手当ては無意味。
だがチェイスに施されたのは驚くべき事に、ロボット専用の医療器具とのこと。
同封の説明書にもそのように書かれているのを、揃って確認済みだ。
果穂にしてみれば自分が持っていても意味はなく、何よりを助けてくれた男の負傷を治せるのなら譲渡しない理由は無かった。

打算も何も無い、純粋な善意から生まれる行動。
それを臆面もなく実行に移せる果穂へ、一つ聞いておかねばならない事がある。

「お前は何故、逃げずに戦うことを選んだ?」
「えっ?」
「援護に出た事は感謝しているが、無事に済むとも限らなかった。なのに何故、お前は仮面ライダーになった?」

ナーゴという、龍を使役するライダー同様チェイスの知らない戦士。
演奏による支援を行ったお陰で、敵を退けることが出来た。
コア・ドライビアを組み込まないライダーシステムへの疑問は、無い訳ではないが然程大きいとも言えない。
沢芽市で起きたメガヘクスとの戦いの際、果実を被る仮面ライダー達と共闘したのは覚えている。
アーマードライダーなる戦士のように、根本的なシステムが異なるライダーが他にいても不思議は無い。

気になるのは、何故果穂が自らの意思でそういった戦士に変身をしたのか。
アイドルという職業に就いているとはいえ、元々争いとは一切縁の無い小学生。
特状課のメンバーのように、市民を守る警察官という訳でもない。
むしろその逆、守られる側の人間だろうに。
責めているのではない、純粋な疑問としてストレートにぶつける。

「……」

問われた果穂は暫しの沈黙を挟み、口を開く。

「あたし、ヒーローって本当に凄いと思うんです。どんな時も絶対に諦めなくて、沢山傷付いても最後は必ず立ち上がって…だからカッコいいなって憧れてます」
「……」
「でもそれは、ヒーローを独りぼっちにさせない人達がいてくれるからなんだと思います。どんなに強くても、一人じゃ疲れて挫けちゃうから……。
 一緒に戦ってくれる人、負けないでって応援してくれる人、傍で支えてあげられる人…。そんな人がヒーローにも必要な筈だから」

アイドルとしての活動も、日常の些細な困り事も。
自分一人では辿り着けない、解決できなかった場面を乗り越えられたのも。
両親が、ユニットの皆が、プロデューサーが力を貸してくれたから。
隣にいる誰かの存在がヒーローであり、何よりアイドルとしての自分に勇気をくれる。
それを知っているからこそ、たった一人に戦いを押し付けたくなかった。

「それにっ!チェイスさんを置いて自分だけ逃げるなんて、ヒーローとしてあるまじき姿ですからっ!」

胸を張って言う彼女へ、チェイスは短く「そうか」と応じる。
言葉数は少なくとも、彼の中で答えは得られた。
嘗て、大破寸前で敵の自分を助けた詩島霧子のように。
もう一度仮面ライダーになる事を決意させた彼女と同じ、強い人間。

別れたばかりだというのに、仲間達と、愛した女の姿がいやに懐かしく感じた。


【小宮果穂@アイドルマスター シャイニーカラーズ】
状態:健康
服装:私服(いつもの)
装備:デザイアバックル&コアID(ナーゴ)&ビートレイズバックル@仮面ライダーギーツ
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~1、ホットライン
思考
基本:ヒーローとして皆を助けますっ!
01:新米ヒーローですが、チェイスさんと一緒に戦いますっ!
02:プロデューサーさん達もいるんでしょうか…?
03:仮面ライダー…本当にヒーローがいたなんて凄いです…!
参戦時期:不明。少なくともW.I.N.G.の優勝経験あり。
備考

【チェイス@仮面ライダードライブ】
状態:ダメージ(中・メカ救急箱の効果で回復中)
服装:紫のライダースジャケット(いつもの)
装備:ブレイクガンナー&チェイサーバイラルコア@仮面ライダードライブ、トレーラー砲@仮面ライダードライブ
令呪:残り三画
道具:メカ救急箱(使用回数4/5)@ドラえもん、ランダムアイテム×0~1、ホットライン
思考
基本:人を守り、殺し合いを止める
01:果穂と行動し彼女を守る。
02:剛や霧子も参加しているのか気掛かり
参戦時期:死亡後。
備考
※制限により重加速は短時間で強制的に解除。連続使用は不可。



◆◆◆


ミラーワールドから抜け出すと、自身の体から粒子が舞っているのに気付いた。
現実世界で時間切れは起こらないだろうに。
顔を顰め理由を察する、強力なカードの代償というやつか。

「イライラさせやがる…」

変身を解き生身に戻ると、普段暴れているよりも疲労が多く感じられた。
強いが代わりにデメリットもあるらしい。
なれどこれくらいの疲れなら無視できる、仮に今すぐ襲われても戦闘は十分可能。
むしろストレスを晴らす為にも、まだまだ戦いたい程だ。

「…ん?」

ふと視線を感じれば、ガラスに映った龍が自分を見つめている。
友好的とはかけ離れた、不満や怒りの籠った瞳だ。
空腹を訴えている、のではない。
元の主人から引き離され、自分にこき使われるのが大層気に食わないのか。
飼い主思いのペットだと笑い、引き抜いたカードを見せ付ける。
契約の証、アドベントカードは自分の元にあるのだ。

憎たらし気に唸り声をあげる龍を一瞥し、獲物を求めて歩き出す。
場所が変わろうと、浅倉威のやる事は変わらない。
戦いだけが、彼にとっての全てなのだから。


【浅倉威@仮面ライダー龍騎】
状態:疲労(中)、ダメージ(中)、イライラ
服装:蛇柄のジャケット(いつもの)
装備:龍騎のカードデッキ&サバイブ『烈火』@仮面ライダー龍騎
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~1、ホットライン
思考
基本:殺し合いに乗る
01:誰でもいいから探して戦う
02:北岡がいれば優先して殺す
参戦時期:佐野殺害以降~死亡前。
備考

【デザイアバックル&コアID(ナーゴ)@仮面ライダーギーツ】
デザイアグランプリの参加資格であり、二つを組み合わせてエントリーフォームに変身可能。

【ビートレイズバックル@仮面ライダーギーツ】
大型バックルの一つ。デザイアバックルに装填し、各ライダーをビートフォームに変身させる。
劇中では主に鞍馬祢音が所持。
変身時にはギター型の拡張武装、ビートアックスが召喚される。

【メカ救急箱@ドラえもん】
大長編「のび太と鉄人兵団」に登場した22世紀のひみつ道具。
薬剤や医療器具が入っており、ロボットの破損箇所に使用するとその部分が修復されていく。
今ロワでは5回分使用可能。

【ブレイクガンナー@仮面ライダードライブ】
チェイスが魔進チェイサーに変身する為の拳銃型ガジェット。
武器としても使用可能で、打撃武器と銃の二通りの使い方がある。
バイラルコアの装填で武装を展開する他、シフトカーを装填し効果を付与する事も可能。

【チェイサーバイラルコア@仮面ライダードライブ】
ハートとブレンがチェイスに贈った魔進チェイサー専用のバイラルコア。
ブレイクガンナーに装填し、各種強化武装が使用可能になる。
スパイダー、コブラ、バットの三つセットで上記のブレイクガンナーと共に支給。

【トレーラー砲@仮面ライダードライブ】
仮面ライダードライブが使用するトレーラー型の大砲。
主にタイプフォーミュラ、タイプトライドロンで使用。
シフトカーやバイラルコアを収納し、高威力の技として発射する。

【龍騎のカードデッキ@仮面ライダー龍騎】
仮面ライダー龍騎に変身する為のカードデッキ。
赤龍型モンスター、ドラグレッダーと契約し各種カードが使用可能。

【サバイブ『烈火』@仮面ライダー龍騎】
城戸真司が神崎士郎から与えられたカード。
召喚機、ドラグバイザーツバイに読み込ませ、龍騎の強化形態である龍騎サバイブに変身する。
戦闘能力が大幅に向上する反面、エネルギーの消費が激しい為長時間変身を維持するのは不可能。
候補作096:魔笛行進曲 投下順 候補作099:ハッピーバースデーキャルちゃん!生まれて来てくれてありがとう!
時系列順
GAME START 小宮果穂 026:悪の巣窟キヴォトスとはなにか
チェイス
浅倉威 014:テラー

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