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真贋バトルロワイヤル

走れ正直者

最終更新:2025年08月07日 09:58

sinjitsurowa

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だれでも歓迎! 編集
「うおっ、危な!」

 G-12エリアにて、先の混沌を引き起こした一人であるレジィ・スターは、NPCに追われていた。
 その相手とはブランウイング。仮面ライダーファムと契約したミラーモンスターだ。先の混戦で主を失ったブランウイングは、ほどなくしてエネルギー不足で消滅する定め。しかし、その事実を知らないレジィは、捕食されないために飛来する怪物から逃げ回る羽目になっていたというわけだ。

(まったく不運だなぁ……しばらく身を隠して、手負いの輩を狙うつもりだったのに)

 ブランウイングの翼を転がるように避けたレジィは、憎々しげに舌打ちをした。
 ひときわ大きな爆発が起きた後、倒壊したビルの陰に身を潜めていたのを発見されたのは偶然で、レジィ自身の落ち度ではないと自認しているからだ。

(とりあえず、この追いかけっこを続けるのも時間と体力の無駄だ)

 レジィは溜息をつくと、Uターンして再び飛来してくるブランウイングに視線を向けた。
 そして彼我の距離が50メートルを切るが早いか、レシートを取り出して「再契象」を発動。
 その瞬間、ビル街には不釣り合いな和風の平屋が、二者の間に出現した。

(建築面積30坪の木造平屋。これで殺せるとは思わないけど、足止めにはなるでしょ)

 レジィの推測通り、ブランウイングは平屋に激突して動きを止めた。
 窓ガラスはほとんど割れて、木材はギシギシと軋む音を立てているが、レジィは無傷である。
 ブランウイングの最高時速は400㎞にまで達する。それほどの高速なればこそ、予期せぬ障害物への激突は不可避だった。

「……あれ、もしかして倒せた?」

 時を同じくして、エネルギー不足でブランウイングは消滅し始めた。
 レジィはいささか拍子抜けしたように「やれやれ」と呟くと、平屋に背を向けて周囲に意識を向ける。
 それなりに目立つ戦闘をしたことで、また参加者や化物を呼び寄せるのは面倒だと考えたのだ。

「さて、トンズラこくとするかね……っと、その前に」

 ふらついたのを自覚して、レジィは即座に次のレシートを呪力で焼き切った。
 混戦から間を置かずに追いかけ回されて疲労していた心身を、回復するための手札を使う。

「名湯『幸楽荘』1泊2日。岩盤浴&全身マッサージコース。これで万全だ」

 肌つやの良くなったレジィは、満足そうな表情で悠然と歩き出した。

○

 一之瀬帆波]は、G-12西端のコンビニで食料品を確保していた。
 スポーツドリンクやゼリー飲料など、手軽に栄養補給できるものをカゴに入れていく。
 レジを通さないことに一抹の罪悪感を抱きながら、商品を手早くレジ袋に詰めて休憩室へ。

(まだ気絶してる……大丈夫かな)

 休憩室のソファには、学生服を着た黒髪の少女が寝ていた。
 先の戦闘の余波で気絶した彼女を、帆波はガンダム・バエルで運んできて横たえたのだ。
 身体に大きな傷こそ無いが、もう一時間以上は気絶したままなので心配は募る。

(それに、ヤマト准将も……無事だと良いんだけど)

 ――ホナミさん!君はテレビ局に行ってくれ…!

 スポーツドリンクを一口飲んで、帆波はヤマト准将の絞り出すような声を思い出す。
 氷竜の暴れるさまを目の当たりにして、それを「止めなければならない」と臆することなく追いかけていくのは、並大抵の精神力では出来ない。

(まるで本物の軍人さんみたい。なんて、今更だけど)

 これまでもヤマト准将は、絶えず周囲を警戒しながら声をかけてくれていた。
 NPCに襲われたとき主に対処してくれたのも、ガンダム・バエルの操作方法をレクチャーしてくれたのも、ヤマト准将だ。
 そうした時間を過ごしてから、今こうして独りになった帆波には、ヤマト准将という人間の優しさが、ことさら身に染みて感じられるのだった。

「戦場は甘くない……か」

 帆波はそう小さく零すと、ふたたび少女に目を向けた。
 少女の傷ついた制服の腰まわりには、特徴的な形状のベルトが巻かれている。
 直感的に、帆波は理解できた。これは戦うためのアイテムであり、少女は戦いを決意した人なのだと。
 まだ名前も知らない少女を前に、帆波は思いを巡らせた。

(この子から話を聞きたい)

 これまでなし崩し的に戦闘に参加していた帆波としては、同年代の少女がどのように決意を固めて戦場に赴いたのかが、無性に気になったのだ。
 そして少女の頬についた土の汚れを濡れタオルで拭こうとしたとき、休憩室のテレビがついた。
 主催者による放送の時間である。

○

「へぇー。まだ殺されてなかったんだ、あの生意気なガキ」

 レジィは半壊した診療所に置かれたテレビで、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアによる放送を見ながらひとりごちる。
 ゲームの開始直後に見たときは「早晩に殺されるだろう」と気にも留めなかったが、その予想は見事に外れたらしい。

(なかなかどうして、優秀な手合いなのか?それとも強力な駒が掌中にあるのか)

 あれだけ自分に注目が集まるように仕向けておきながら、ここまで生存しているのだ。
 ルルーシュとその側近の綾小路への認識は、改めておく必要があるだろう。

「それに、茅場晶彦の放送も見過ごせる内容じゃない」

 ゲームマスター・茅場晶彦の告げた死者の数は、参加者の三分の一に到達する勢い。
 同時に“ビターな刺激”と称して提示されたラスボスのひとり“ヒースクリフバグスター”。
 いろいろと考察しがいのある放送を立て続けに見て、レジィはつるりと顎を撫でる。

「さぁて、どうするかな」

 レジィは診療所から新たなドローンを飛ばしていた。
 強大な参加者やNPCを見てもなお、レジィはスタンスを大きく変更するつもりはなかった。レジィの最優先は殺し合いを楽しむことで、他者と協力するつもりは毛頭ない。
 しかし、二つの新たな放送を経て、思考の更新を行うことにした。

(ルルーシュたちを一大勢力と考えるなら、彼らの情報は重要だ。
 それにゲームマスターの発した『心意システム』についても同様だろう)

 ルールやシステムを知らずにゲームをプレイするのは、およそ無謀な行為だ。
 とくにレジィにとって未知の単語『心意システム』の情報は是が非でも得たいと考えて、穏当に話の出来そうな相手を探すことにしたのである。

「ま、そう都合よく行くとは思ってない……おや?」

 手始めにと周辺のエリアを飛ばしていたドローンに、一人の女子生徒が映り込んだ。
 顔かたちは見知らぬ少女だが、その臙脂色の上着には見覚えがある。

「この制服。あの綾小路クンとやらと同じカラーリングだよねぇ?」

○

 帆波は二つの放送を見て、動揺した心を落ち着けようとしていた。
 災害でもなければ耳にしない数の死者に、女子高生が平気な顔でいられるわけもない。
 最初の放送に輪をかけて眩暈のしてくる内容に、帆波は呆然自失になりかけたのをすんでのところで耐えると、新鮮な空気を求めて店外へと出る。
 胸に手を当てて深呼吸。それから目を開いてヤマト准将の飛んで行った空を見た。

(ひとまず落ち着かないと……あっ)

 その瞬間、近くに浮いているドローンと目が合った気がして、帆波は血の気が引いた。
 反射的に店内へと戻ると、思考を巡らせる。

(あれが危険人物のアイテムだったら、不味い……!)

 自分自身はともかく、気絶した少女を抱えて動くのは帆波の力だけでは難しい。
 となればガンダム・バエルを起動するしかないが、それはそれで目立つことに変わりない。
 最善は少女に起きてもらい、ドローンから気づかれないように動くことだ。
 そう結論づけた帆波は、休憩室へと駆け足で戻る。

「ねえ、起きて!お願い!」

 しかし、声をかけて身体をゆすっても少女の反応はない。
 数分間しても一向に目覚めないので、帆波は次善の策を考える。

(仕方ない、バエルでこの子を――)
「いらっしゃいませ~♪」
(ッ!?)

 休憩室の外から響いてきたのは、男性の猫なで声。
 いやに芝居がかった声色に、むしろ警戒心を引き上げる。

(不審者……!)

 休憩室のドアをそっと開いて窺おうとした帆波は、そこで異様なモノを目にする。
 レシートを大量に集めた蓑らしきものを身に着けている長髪の男。
 サウザンドジャッカーを握る手も、心なしか汗ばんだ。

(不審者だ……!!!)

 確信した帆波は逃げる策を講じるが、相手はめざとく休憩室を見つけて向かってきた。
 ぐいと力強くドアノブを引かれてしまえば、帆波の細腕では抗えない。

「やあお嬢さん。お名前は?」
「……人に名前を名乗るときは、そちらから名乗ってもらいたいです」

 自分の声の震えを自覚して、帆波は悔しさに歯噛みした。
 これでは相手に対して平静を保てていないのがバレバレだ。

「俺はレジィ。レジィ・スターだ」
「……私は一之瀬帆波です」

 相手を刺激しないために、帆波は本名を教えた。
 嘘を教えて露呈したときのリスクは大きい。

「少しお話を聞かせてもらえるかな?」
「……なんでしょうか?」

 こちらを値踏みするように見てくるレジィに対して、努めて冷静に応答する帆波。
 しかし、次の問いは帆波の予想していないものだった。

「綾小路清隆クンのこと、知ってるかい?その制服、綾小路クンと同じだろ?」

 レジィの口から出てきた名前に、帆波は素直に動揺していた。
 同じ制服ではあるが綾小路清隆のパーソナリティは知らない、と答える逃げ道はある。
 一方で帆波は、事実として綾小路清隆に幼気(いたいけ)な恋心を利用されている。
 二つの思考はないまぜになって、結果的に帆波が応答するまでの微妙な間を作った。

「知りません。制服が同じなのはたまたまで――」

 ドン!と拳を壁に叩きつけたレジィに、帆波はビクッと萎縮した。

「…………知りません」
「はいウソ♡」

 直前の行動とは裏腹の軽快さに、帆波は思わず「え?」と返してしまう。

「“目は口程に物を言う”……つまらない嘘はいいからさ、答えてもらえる?」

 男の圧力に、帆波はいよいよヘルライズプログライズキーを使う覚悟を決めた。
 狭い店内で放てば帆波や少女もどうなるか分からないが、それ以上に今は窮地だと。
 胸ポケットからヘルライズプログライズキーを取り出した――瞬間。

「はい、それダメ」
「痛っ!」

 帆波はレジィに腕をひねり上げられた拍子に、ヘルライズプログライズキーを落とした。
 そのまま両手を後ろ手にされて、サウザンドジャッカーも弾き落されてしまう。

(この人には敵わない。私、ここで殺されるのかな……?)

 あまりの実力差に、帆波の胸中には無力感が渦巻いていた。
 このままなす術もなく殺されてしまう、という最悪の展開が頭をよぎる。
 レジィの手に力がこもるのを感じて、帆波は思わずギュッと目をつぶった。

「その手を放してください」

○

 井ノ上たきなは状況を打破する策を講じていた。
 気絶から目を覚ましたとき、既に一之瀬帆波とレジィ・スターは剣呑な雰囲気を醸していた。
 そして案の定、レジィは帆波に対して圧力をかけ始めた。言葉の圧と暴力の圧だ。
 リコリスとして、悪人の実力行使を見過ごせるはずがない。

「……もう一人いたのか。誰だ、お嬢ちゃん」
「井ノ上たきなです」
「たきなちゃんね。この状況は理解してる?
 帆波ちゃんの生殺与奪の権は俺にあるんだけど」

 帆波の手を身体の後ろで押さえながら、レジィはたきなに不遜な態度を取る。
 それに対してたきなは平然と答えた。

「把握しているつもりです」

 たきなはソファの傍らに置かれていたリュックから、あるアイテムを取り出した。

「なにそれ、花火?ふざけてんの?」
「ふざけていません」

 ロケット花火。ユージオから分配されたそれの先端をレジィに向ける。
 するとレジィは、苛立ちの混じる声をたきなに向けてきた。

「あのさぁ、降伏するなら楽に殺してあげるよ?
 たかがロケット花火で、どうやってこの状況を……」

 レジィの言葉を最後まで聞かずに、たきなはロケット花火を発射した。
 ただのロケット花火ではない。“令呪を消費して使用する”ロケット花火だ。

「な!?」

 火力に速度、ついでに派手さも倍増したロケット花火はレジィの顔面に直撃。
 ただのおもちゃに令呪を使う奇策で以て、レジィの虚を突くことに成功したのだ。
 そのまま間髪を入れずに、デザイアドライバーにマグナムバックルをセット。

『SET MAGNUM』
『READY FIGHT』

 電子音と同時に、たきなの身体を覆うように装甲が現れ、マグナムフォームへと変身した。

「帆波さん、逃げてください」
「え、でも……」
「早く!」
「……ありがとう!」

 帆波はわずかに逡巡してから、コンビニの外へと駆け出して行った。
 いきなり指示をされると当惑して動けない者は多い。帆波がそのタイプではなかったことに安堵して、たきなは改めてレジィへと向き直り言い放つ。

「ここで貴方を制圧します」
「おほっ、自信たっぷりだ」

 どこか楽しそうな態度のレジィを不審に思い、たきなは仮面の下で眉をひそめた。
 まじまじと見れば珍奇と評するのが相応しい服装だ。ロケット花火ではないが、奇策を打ってくる危険性も視野に入れつつマグナムシューター40Xの銃口を向ける。
 照準は脚に。「制圧する」と宣言したのは嘘(ブラフ)のつもりではない。

(真島のように食えない相手……付け入る隙を与える前に、撃つ!)

 飄々(ひょうひょう)とした油断ならない人物。
 似たところのある敵を相手にした経験は、たきなの引き金を軽くした。

「おほっ、容赦ないね」

 狙い澄まして一発。続けざまに二発。それらの銃弾を、レジィは大きく転がることで避けた。
 そのままコンビニの外まで転がり出たレジィは、きょろきょろと何かを探す様子を見せた。

(この状況で逃げた帆波さんを……?)

 G-12エリアはほとんど壊滅状態で、高い建物は数えるほどしかない。
 つまり、見通しが効くということでもある。事実として、遅れて店外に出たたきなにも帆波の後姿は視認できた。

「帆波さんの元へは行かせませんよ」
「まさか。勝負しよう――正々堂々と」

 言い終わるが早いかパチン!と指を鳴らすレジィ。
 するとレジィの真横に突如トラックが出現し、なんと運転手不在のまま走り出した。
 咄嗟に身構えるたきなだったが、トラックはたきなを素通りして後方へと加速していく。

「なっ!?」
「おや、危険運転かな?このままだと彼女、轢かれちゃうよ?」

 その言葉でトラックの標的は帆波であることに気づいて、たきなはレジィを睨みつけた。

「貴方は……!」
「君は知らないだろうけど、呪術師は嘘ついてナンボなのさ」

 ニヤリと笑うレジィ。
 たきなの奇策に対する意趣返しだとしても意地が悪い。

「ちなみに銃でパンクさせても無駄。帆波ちゃんを追尾させているから」
「くっ……!」

 まさに考えていた方法を嘲笑うように否定された。
 たきなはレジィの評価を“底意地が悪い”に下げて、それならばと別のアイテムを取り出した。

『SET BOOST MARKⅡ』

 ブーストフォームマークⅡ。ある男の覚悟で誕生した新たなフォーム。
 気力・体力の大幅な消耗を伴うため、気軽に切れる手札ではないが、今は切るべき時だ。

『READY FIGHT』

 瞬間移動に等しいスピードでトラックの正面に回り込むと、ストレートを叩き込む。
 猛スピードのトラックを止めるための方法に、たきなはゴリ押しを選んだのだ。

「止まれえええ!」

 五発。十発。二十発。
 衝撃を受けながら二十四発の拳を叩きつけたとき、ようやくトラックは静止した。
 たきなは安堵から深く息を吐いて、次いでレジィを制圧せんと顔を上げた。
 その時である。

「はい、ご苦労さん」

 背後からニヤついた声が聞こえて、たきなは腹部に痛みをおぼえた。
 自分の腹部を見ると、そこから普通あるはずのない黄金の槍が飛び出していた。
 サウザンドジャッカー。コンビニで帆波が使おうとして、レジィに弾き飛ばされた武器だ。

「ごほっ」

 たきなは口内から溢れてくる血液にむせて、その場に膝から崩れ落ちた。
 ざらついた地面を頬で感じていると、リコリスとして学んだ医療知識が思い出された。

(これは……間違いなく内蔵が傷ついている)

 適切な応急処置を施さなければ、失血死は免れないということだ。
 しかし、都合のいい救援は見込めない。たきなの脳は冷静に思考していた。
 また、レジィをここで見逃すのは帆波を危険に晒すのと同義。

(帆波さん……どこまで逃げられたでしょうか)

 一之瀬帆波。奇しくも先の混戦で助けられなかった望月穂波と同じ、ホナミだ。
 たきなは二人のホナミについて、全く何も知らない。それでも彼女のことを助けたいと思うのは、ひとえにリコリスの精神が根付いているからである。

「さて、変身が解除されたらアイテムを追いはぎして、そしたら帆波ちゃん探しだ」
(それだけは、ダメ)

 どんどん視界が霞んでいく感覚を、たきなは味わっていた。
 その恐怖に抗いながら、マグナムシューター40Xの照準を“あるもの”へと向ける。
 つい先程、トラックを止める過程で気づいたそれに一縷の望みを託して、たきなはトリガーを引こうとしたが、腕に力が入らない。

(――そうだ!)

 たきなは令呪のことを思い出して、一切の迷いもなくそれを使用した。
 生命力を失いかけているたきなの身体が、令呪によって一時的に活性化する。
 本来ブーストをかける効力は、たきなの生命力減少に伴い、たきなの力を平常時まで戻す程度の効力しか働いていない――だが、たきなにとってはそれで充分だった。

(どうか、逃げてください)

 想いを込めた一条の光が走る。
 命中の感覚をおぼえたのと同時に、たきなの全身から力が抜けていく。

(千束のように上手くは行きませんね……)

 たきなより非効率的な思考回路ではあるが、たきなより優秀なリコリス。
 相棒と呼ぶべき間柄の少女を思い出して、井ノ上たきなは命の花弁を落とした。

【井ノ上たきな@リコリス・リコイル 死亡】

○

「やっと力尽きたか。手間取らせやがって」

 レジィは正義感を鼻で笑いながら、たきなの遺体を足で小突いた。

「しかし、最期は見当違いな場所に撃ってたね。
 おおかた既に目が見えなかったか、それとも――」
「――――!!!」

 レジィの嘲笑をかき消したのは、獰猛な咆哮だった。
 ハッとした表情で、咆哮の主を探すレジィ。この声には聞き覚えがある。

「このガキ!最期の一発で怪物(モンスター)を起こしやがった!」

 つい数時間前の混戦でも暴れていた、轟竜ことティガレックス。
 戦闘で負ったダメージを回復するために、爆風に紛れてその場を離れていたモンスター。
 それをたまたま発見したたきなは、銃の一撃を食らわせることによって注意を引いたのだ。

「―――!!!」
「オイオイ、勘弁してくれ!」

 休息を妨害された怪物は怒気を孕んでレジィのもとへ突進してくる。
 つい先程も鬼ごっこしたばかりだと、レジィは辟易した様子で構えた。

○

 帆波は道路を走りながら泣いていた。
 ヤマト准将に守られて、井ノ上たきなに逃がされて。
 この状況で何事も成せていない帆波自身に、挫けそうになっている。
 挫けそうな心を保たせているのは、テレビ局に向かうという強い意志。
 綾小路清隆に再会する。その一念のみで、一之瀬帆波は走る。


【エリアG-11/中央/9月2日午前12時30分】
【一之瀬帆波@ようこそ実力至上主義の教室へ】
状態:ダメージ(中)、疲労(中)、精神的疲労(大)、綾小路清隆への……(大)
服装:高度育成高校の制服(女子)
装備:なし
令呪:残り三画
道具:ガンダム・バエルの起動鍵@機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ、ランダムアイテム×1~2、ホットライン、ビスマルクのリュック
思考
基本:このゲームから生還する。
00:テレビ局へと急ぐ。今の私には、それしか……。
01:綾小路くん……人が苦しんでる間に楽しそうだね?
  一言いいに行くから待っててよ?
02:ラウ・ル・クルーゼの目的は?ヤマト准将やラクスさんのことも気にかかる。
参戦時期:2年生編12巻終了後から
備考
※キラ准将と情報交換を行いました。
 また、その内容を冥黒アヤネに聞かれて追跡されていました。
※ドロップアイテムを回収している可能性があります 個数、内容については後続の書き手様にお任せいたします。

○

 結果的に、たきなの目論見は成功したと言えるだろう。
 レジィはティガレックスへの対処で大幅に足止めを食らい、逃げた帆波を完全に見失った。
 それに加えて、起動鍵という貴重なアイテムを一つ消費させられもした。

 仮にも轟竜という異名で恐れられたモンスター。
 数多くのハンターを震撼させてきた凶暴性は、多少のサイズダウンでは鎮まらない。
 ラッパラッターで呼び出した護国機神シコウテイザーと相打ちの形で、ようやく沈黙した形だ。

「ったく……羂索のやつ、ゲームバランスってもんを考えたことがないのか?」

 レジィは主催者への愚痴を呟きながら、サウナのレシートを「再契象」した。
 ぶつくさ言いながらも口角は上がっているのだから、楽しんでいるのは間違いない。

「やりたい放題の殺し合いだ。俺もやりたいようにやらないとな」


【エリアG-11/東部/9月2日午前12時30分】
【レジィ・スター@呪術廻戦】
状態:健康
服装:レジィの蓑@呪術廻戦
装備:レジィの蓑@呪術廻戦 ラッパラッター@海賊戦隊ゴーカイジャー
令呪:残り三画
道具:マイティストライクフリーダムガンダムの起動鍵@機動戦士ガンダムSEED FREEDOM、伝説の魔城ラダンの起動鍵@牙狼<GARO> -GOLD STORM- 翔、スーパー手ぶくろ@ドラえもん、デザイアドライバー@仮面ライダーギーツ、ブーストマークⅡレイズバックル@仮面ライダーギーツ、マグナムレイズバックル@仮面ライダーギーツ、サウザンドジャッカー&ヘルライズプログライズキー@劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME、ホットライン
思考
基本:やりたい放題の殺し合いを楽しむ あわよくば生き返る
00:ひとまずルルーシュの放送の再検討から。
01:あの人形(月蝕尽絶黒阿修羅)は流石にヤバい。特級相当だろ。素人に配るとか羂索は馬鹿か?
参戦時期:死亡後
備考
※

【全体備考】
※ブランウイング@仮面ライダー龍騎 は消滅しました。
※ティガレックス@モンスターハンターワールド:アイスボーン は消滅しました。ドロップアイテムの有無については後続にお任せします。
※(たきなの所持していた)ロケット花火@ペルソナ4 は使用されました。
※護国機神シコウテイザーの起動鍵@アカメが斬る! は破壊されました。



105:真贋バトルロワイヤルZERO 投下順 107:君がくれた魔法
094:亀井美嘉:ライトニング/大河くるみ:リオリジン 時系列順 087:ワタシだけのアルジサマ
079:すべて最低だと笑えたら レジィ・スター
井ノ上たきな GAME OVER
一之瀬帆波

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