◆◇◆
(入れない……)
考えてみれば至極当然の話だ。キョウリュウレッドとなったとはいえ、まふゆは喧嘩さえしたことのない一般人だ。
如何にヒースクリフがアインクラッドのシステムアシストに頼った戦いをしたとして、まふゆでは対応しきれない。
変身したことで多少は動体視力も反射神経も上がっているが、どう動くのが最適か考える能力が今のまふゆには足りていない。
やみくもな突撃はむしろキリトを不利にする。
もう足手まといになるのは、御免だ。それでも。
如何にヒースクリフがアインクラッドのシステムアシストに頼った戦いをしたとして、まふゆでは対応しきれない。
変身したことで多少は動体視力も反射神経も上がっているが、どう動くのが最適か考える能力が今のまふゆには足りていない。
やみくもな突撃はむしろキリトを不利にする。
もう足手まといになるのは、御免だ。それでも。
「わたしにも……きっと。」
できることがあるはずだ。
シロコよりもずっと軽症で。パラドやキリトに比べれば戦ってさえいないのだ。
シロコよりもずっと軽症で。パラドやキリトに比べれば戦ってさえいないのだ。
目を閉じることをしない。眼を反らすことをしない。
獣を狩る狩人のように、ヒースクリフの隙を待つ。
獣を狩る狩人のように、ヒースクリフの隙を待つ。
蟻地獄の怪人や怒りの戦騎に震えていた少女の姿は、もうどこにもいない。
その手に握るデインノモス……覇王の力を受け黒く染まった刃が、どくんと小さく脈動していた。
その手に握るデインノモス……覇王の力を受け黒く染まった刃が、どくんと小さく脈動していた。
◆
彼らがいる空間は、ヒースクリフが生み出した領域の中だ。
壁を挟んで行われた贋作4凶との戦いも含め、ヒースクリフはその大勢を把握している。
壁を挟んで行われた贋作4凶との戦いも含め、ヒースクリフはその大勢を把握している。
(砂狼シロコが斃れたか。)
時限式でレジィ・スターの術式が機能する仕掛けの発動を確認し、ヒースクリフは胸を撫でおろす。
元々彼女はバルバトス・ゲーティアの技を受けて致命傷だ。
ダインスレイヴをどのように対処しようと、戦闘不能には間違いない。
元々彼女はバルバトス・ゲーティアの技を受けて致命傷だ。
ダインスレイヴをどのように対処しようと、戦闘不能には間違いない。
メラに並ぶ悩みの種の脱落にわずかに胸をなでおろす。
だがヒースクリフの胸中に、安堵も充足も欠片もない。
むしろ真逆だ。頭をかきむしりたくなるような憤慨が、ヒースクリフを支配している。
だがヒースクリフの胸中に、安堵も充足も欠片もない。
むしろ真逆だ。頭をかきむしりたくなるような憤慨が、ヒースクリフを支配している。
その原因は明白だ。
参加者の挙動が、何一つヒースクリフの望みを満たすものではないからだ。
ユフィリアを動かすためのカンフル剤や、ガッチャードのかませ犬でしかないものたちに、ここまで好き勝手動かれている。
参加者の挙動が、何一つヒースクリフの望みを満たすものではないからだ。
ユフィリアを動かすためのカンフル剤や、ガッチャードのかませ犬でしかないものたちに、ここまで好き勝手動かれている。
(なぜそのことがこんなにも私をいらだたせる?
こちらが期待していない者たちの活躍……特にまふゆのような弱者でも前線に立てるのは、むしろゲームが平等である証明のはずだ。)
こちらが期待していない者たちの活躍……特にまふゆのような弱者でも前線に立てるのは、むしろゲームが平等である証明のはずだ。)
羂索なら手をたたいて歓迎するし、クルーゼも難色は示すだろうが否定はしないだろう。
自分も同じであると当初は考えていた。今もその気持ちに変わりはない。
参加者に対する期待はあくまで『期待』だ。
アスナのようになんの成果も無くNPCに殺されることも、一ノ瀬宝太郎のようにむざむざ力を他の参加者に奪われさっぱり目立たなくなることも、充分にあり得る。
朝比奈まふゆや覇王十代、二代目ゼロを筆頭に、こちらが歯牙にもかけていなかった参加者が思わぬ働きをすることだって、肯定すべきことのはずだ。
自分も同じであると当初は考えていた。今もその気持ちに変わりはない。
参加者に対する期待はあくまで『期待』だ。
アスナのようになんの成果も無くNPCに殺されることも、一ノ瀬宝太郎のようにむざむざ力を他の参加者に奪われさっぱり目立たなくなることも、充分にあり得る。
朝比奈まふゆや覇王十代、二代目ゼロを筆頭に、こちらが歯牙にもかけていなかった参加者が思わぬ働きをすることだって、肯定すべきことのはずだ。
(メラを排除すべきなのは、ゲームとしての秩序を破壊する危険性があるから!それだけだ!
亡失鎮魂も然り!一時の共闘ならまだしも、参加者に与する運営側NPCなど認めてはバランスが……)
亡失鎮魂も然り!一時の共闘ならまだしも、参加者に与する運営側NPCなど認めてはバランスが……)
「随分上の空じゃねえか、ヒースクリフ!」
首筋を狙った一閃。そこに込められた殺意が、ヒースクリフの意識を取り戻す。
とっさに盾で防いだものの、キリトは剣と盾のぶつかった点を支点にぐるんと身を翻し踊るように背後に回り込む。
反応が間に合わない。マクアフィテルの一撃がクロノスの装甲を通じてヒースクリフの体に響く。
とっさに盾で防いだものの、キリトは剣と盾のぶつかった点を支点にぐるんと身を翻し踊るように背後に回り込む。
反応が間に合わない。マクアフィテルの一撃がクロノスの装甲を通じてヒースクリフの体に響く。
「ぐっ……!!」
「令呪がねえと仮面ライダーごとは切れねえ。だけど十分だ。」
「令呪がねえと仮面ライダーごとは切れねえ。だけど十分だ。」
苦悶の声にキリトは攻撃が有効であることを確信し、ニヤリとほくそ笑む。
「それに、ちょっとわかってきた。
お前、他の参加者の能力を連続して使えないんじゃねえのか?」
「……何を根拠に?」
「使えるならとっくに使ってるだろ。ノワルの『闇檻』を。
そうでなくても俺たちの攻撃を防いだはるか達の力なら、無傷で受けることもできたはずだ。」
「……。」
お前、他の参加者の能力を連続して使えないんじゃねえのか?」
「……何を根拠に?」
「使えるならとっくに使ってるだろ。ノワルの『闇檻』を。
そうでなくても俺たちの攻撃を防いだはるか達の力なら、無傷で受けることもできたはずだ。」
「……。」
仮面で隠れているが、言い淀むヒースクリフにキリトは憶測の正しさを確信する。
そもそもヒースクリフはアンフェアなところはとことんアンフェアだが、ゲームとして公平性を保つべきところは公平な男だ。
想定外の展開とは言え『ラスボス』としてキリトたちの前に立ちはだかった以上、ヒースクリフは無敵でも無法でもない。
そもそもヒースクリフはアンフェアなところはとことんアンフェアだが、ゲームとして公平性を保つべきところは公平な男だ。
想定外の展開とは言え『ラスボス』としてキリトたちの前に立ちはだかった以上、ヒースクリフは無敵でも無法でもない。
そしてキリトの予測は当たっていた。
ヒースクリフが再現した参加者の能力は、強力であればあるほど長期のインターバルを有する。
こと4凶の能力となれば、一度使えば1時間は使用不可となる。
ヒースクリフが再現した参加者の能力は、強力であればあるほど長期のインターバルを有する。
こと4凶の能力となれば、一度使えば1時間は使用不可となる。
キリトはそこまで正確な情報は知らない。知る必要もない。
「まあ、どっちにしても同じだ。
レベル1のガシャット……だっけ?パラド辺りがお前に対する『特攻』を持ってる。
俺の仕事はそれまでお前を引き留めて、あわよくば『闇檻』を引き出させることだ。」
「……なんだと?」
レベル1のガシャット……だっけ?パラド辺りがお前に対する『特攻』を持ってる。
俺の仕事はそれまでお前を引き留めて、あわよくば『闇檻』を引き出させることだ。」
「……なんだと?」
怒気の混じった声がヒースクリフの口から漏れた。
「君は、時間稼ぎに甘んじるつもりかね?
この私との、アインクラッドでの戦いで?」
「さっきも言ったろ。ここはアインクラッドじゃねえし。俺が英雄である必要もねえ。
1人でも多く生きて返せるのなら、時間稼ぎだろうとなんでも俺にとっては願ったりだ。」
この私との、アインクラッドでの戦いで?」
「さっきも言ったろ。ここはアインクラッドじゃねえし。俺が英雄である必要もねえ。
1人でも多く生きて返せるのなら、時間稼ぎだろうとなんでも俺にとっては願ったりだ。」
飄々語られる言葉は、紛れもなくキリトの本音だ。
やみのせんしに惨敗し、メラを前に死を覚悟した。シロコがいなければトレスマジアともども死んでいただろう。
彼は既に自分が強者でも『主役』でもないと理解している。
クルーゼも羂索も、サチのように彼を特別視する者を含めた他の参加者も同様だ。
やみのせんしに惨敗し、メラを前に死を覚悟した。シロコがいなければトレスマジアともども死んでいただろう。
彼は既に自分が強者でも『主役』でもないと理解している。
クルーゼも羂索も、サチのように彼を特別視する者を含めた他の参加者も同様だ。
ただ一人ヒースクリフだけ、キリトの在り方に固執していた。
自分との戦いで、キリトはその中核を為してくれると理屈ではなく信じていたのだ。
自分との戦いで、キリトはその中核を為してくれると理屈ではなく信じていたのだ。
その可能性が否定された。他ならぬキリト自身の手で。
「……君は、どこまでも英雄であり続けてくれると思っていたんだがね。」
「ならアインクラッドの時の俺か、遅くとも須郷とけりをつけた時の俺にしておくべきだったな。
今の俺にとってゲームは本気の遊びだ。
その理屈で言えばお前の用意した殺し合いは初めからゲームでも遊びでもないんだよ。」
「そうか。これは傑作だな。くっ……くくく……。」
「ならアインクラッドの時の俺か、遅くとも須郷とけりをつけた時の俺にしておくべきだったな。
今の俺にとってゲームは本気の遊びだ。
その理屈で言えばお前の用意した殺し合いは初めからゲームでも遊びでもないんだよ。」
「そうか。これは傑作だな。くっ……くくく……。」
笑いに似たヒースクリフの声には、喜びも楽しみも欠片も宿っていなかった。
殺し合いが始まってから何1つ期待通りに事が進んでいないことはまだ構わない。
メラやシロコがゲームから逸脱するような存在に成り果てたことは、認められないがまだ許せる。
殺し合いが始まってから何1つ期待通りに事が進んでいないことはまだ構わない。
メラやシロコがゲームから逸脱するような存在に成り果てたことは、認められないがまだ許せる。
ただ、キリトが『英雄』でないことは、彼には到底認められず、他の何より許せなかった。
そして既にこの会場で、キリトを特別だと思っているのはヒースクリフだけだ。
そして既にこの会場で、キリトを特別だと思っているのはヒースクリフだけだ。
「こんなことならルルーシュくらいの優遇を君にもしておくべきだったかな。」
「だとしたら俺としてもありがたいが。……やらないだろ?お前。」
「やらないさ。君は君のままで十分に強い。
私が倒すべきあの日の君からかけ離れた力で強くなっても、私の渇きは満たせない!」
「だとしたら俺としてもありがたいが。……やらないだろ?お前。」
「やらないさ。君は君のままで十分に強い。
私が倒すべきあの日の君からかけ離れた力で強くなっても、私の渇きは満たせない!」
そもそも生身ではなくアバターとして呼び寄せている時点で、例のない厚遇と言っても過言ではないのだ。
それ以上の武力や異能は、『キリト』としてのアイデンティティを逸脱する。少なくともヒースクリフが戦いたい『アインクラッドのキリト』とは全くの別人になってしまう。
複数の参加者から恨みと敵意を向けられることを想定したルルーシュのように、外付けで強力な力を与え続けるわけにはいかなかった。
それ以上の武力や異能は、『キリト』としてのアイデンティティを逸脱する。少なくともヒースクリフが戦いたい『アインクラッドのキリト』とは全くの別人になってしまう。
複数の参加者から恨みと敵意を向けられることを想定したルルーシュのように、外付けで強力な力を与え続けるわけにはいかなかった。
「だからこそ!この戦いをもって改めて証明させてもらう!
君が『英雄』であることを!そして今度こそ君を倒し、私は私の理想を果たすことを!!」
君が『英雄』であることを!そして今度こそ君を倒し、私は私の理想を果たすことを!!」
ヒースクリフにできることはただ1つ。
英雄の敵となること。その英雄を己が手で倒すこと。
ヒースクリフは手にしたデウスラッシャーを強く握りしめる。ノイズのような声と共に、その刃にどす黒いエネルギーが纏っていく。
英雄の敵となること。その英雄を己が手で倒すこと。
ヒースクリフは手にしたデウスラッシャーを強く握りしめる。ノイズのような声と共に、その刃にどす黒いエネルギーが纏っていく。
数多の参加者に戦慄を与え、サイヤ人の末裔と正面から渡り合った王の刃。
赤黒く重苦しいオーラを前に、流石のキリトも思わず背筋に冷たいものが走る。
赤黒く重苦しいオーラを前に、流石のキリトも思わず背筋に冷たいものが走る。
「はっ。マジかこれ……」
横薙ぎを。振り下ろしを。刺突を。切り上げを。
モーションこそSAOのアシストであるが、発するオーラは質が違う。
掠めただけで四肢が飛ぶ。
まともに受けることも許されない一撃だと、生存本能が訴えている。
モーションこそSAOのアシストであるが、発するオーラは質が違う。
掠めただけで四肢が飛ぶ。
まともに受けることも許されない一撃だと、生存本能が訴えている。
それでもキリトは前に進む。
目をギラつかせ、牙をむくような狂暴な笑みを浮かべ、二刀を強く握りしめる。
目をギラつかせ、牙をむくような狂暴な笑みを浮かべ、二刀を強く握りしめる。
4凶の力を解放したヒースクリフは、1人で勝つことは不可能に近い。
それでもとキリトは、自分の判断の正しさを確信している。
彼がヒースクリフの前に立ちはだかったそもそもの理由は、ヒースクリフよりも恐ろしい神殺しからサチを助けるためなのだ。
それでもとキリトは、自分の判断の正しさを確信している。
彼がヒースクリフの前に立ちはだかったそもそもの理由は、ヒースクリフよりも恐ろしい神殺しからサチを助けるためなのだ。
「それでも、メラよりは……弱い!!!」
二画目の令呪を輝かせ、キリトは吼えた。
手首が開いたタイミングを狙い、刃を突き立てる。
さっきまでと同じ動きだが、触れれば死の刃が頬を掠めた。
手首が開いたタイミングを狙い、刃を突き立てる。
さっきまでと同じ動きだが、触れれば死の刃が頬を掠めた。
「死ぬ気かね?」
「死ぬ気でやらなきゃ勝てねえだろうが!!!」
「死ぬ気でやらなきゃ勝てねえだろうが!!!」
ヒースクリフを倒すためにキリトがすべきことは、何一つ変わっていない。
他の参加者の異能を警戒するのであれば、距離を取るのは悪手だ。
剣の間合いにその身を晒す接近戦。それしかキリトのかつ道はない。
他の参加者の異能を警戒するのであれば、距離を取るのは悪手だ。
剣の間合いにその身を晒す接近戦。それしかキリトのかつ道はない。
手首を斬り上げ、剣を弾く。
先ほどまでは効果があった動きを試すも、巨木を押しているかのようにまるで反応がない。
見るとマクアフィテルの剣先が、デウスラッシャーの柄頭で抑え込まれている。
先ほどまでは効果があった動きを試すも、巨木を押しているかのようにまるで反応がない。
見るとマクアフィテルの剣先が、デウスラッシャーの柄頭で抑え込まれている。
「なっ……!」
「凄まじいな、4凶の力とは。
ただの力押しで、なんにでも勝てそうだ。」
「凄まじいな、4凶の力とは。
ただの力押しで、なんにでも勝てそうだ。」
仮面ライダークロノスの力と宇蟲王ギラの力を重ね、柄頭を刃に叩きつける。
マクアフィテルはそれだけで真っ二つにへし折れ、キリトの二刀流は主剣を失った。
刃が砕け、伝わる振動が右腕を痺れさせる。
マクアフィテルはそれだけで真っ二つにへし折れ、キリトの二刀流は主剣を失った。
刃が砕け、伝わる振動が右腕を痺れさせる。
「これで君の二刀流は死んだ!」
「そうかよ!」
「そうかよ!」
勝ち誇るヒースクリフに比して、キリトはマクアフィテルの消失をそこまで重要視していなかった。
左手のシャドーセイバーが扱えれば十分だ。
両手に剣を持てるから二刀流なのではない。両手の剣を『使いこなせる』からこその、二刀流の剣士である。
左手のシャドーセイバーが扱えれば十分だ。
両手に剣を持てるから二刀流なのではない。両手の剣を『使いこなせる』からこその、二刀流の剣士である。
(それに、仮面ライダークロノスの力を使われるよりはずっといいからな。)
ヒースクリフは今に至るまで、仮面ライダークロノスの異能『時間停止』を使っていない。
それがキリトを侮っているからゆえの縛りプレイなキリトは腹立たしく思っただろうが、おそらく違う。
それがキリトを侮っているからゆえの縛りプレイなキリトは腹立たしく思っただろうが、おそらく違う。
キリトを可能な限りアインクラッドの頃に近づけたい。ヒースクリフの言葉には逆の意味合いも考えられる。
ヒースクリフとしての力。バグスターとしての力。ラスボスとしての力。
仮面ライダークロノスの力はそのどれにも該当しない。クルーゼの横槍に抵抗したことで偶発的に手に入れ、羂索たちの用意したミッションの為に使っている外付けのオプションパーツに過ぎない。
だから、使わない。ラスボスとしてのヒースクリフにはその力は不要だから。
ヒースクリフとしての力。バグスターとしての力。ラスボスとしての力。
仮面ライダークロノスの力はそのどれにも該当しない。クルーゼの横槍に抵抗したことで偶発的に手に入れ、羂索たちの用意したミッションの為に使っている外付けのオプションパーツに過ぎない。
だから、使わない。ラスボスとしてのヒースクリフにはその力は不要だから。
(手を抜いているんじゃない。
本気だからこそ、この男は弱くなっている。)
本気だからこそ、この男は弱くなっている。)
皮肉な話だが、そうとしか形容しようがなかった。
目の前の男が一度でも時間を止めることを選んでいれば、既に全員が死んでいる。
それだけの力の振るう先が、キリトの剣一本で済むのならばむしろ安い。
仮に一本が二本になったとしても、それは変わらない。
目の前の男が一度でも時間を止めることを選んでいれば、既に全員が死んでいる。
それだけの力の振るう先が、キリトの剣一本で済むのならばむしろ安い。
仮に一本が二本になったとしても、それは変わらない。
『贋剣技巧(ソードスキル):オージャフィニッシュ』
シャドーセイバーの刃の真正面にデウスラッシャーの刃が重なり合う。
深紅の刀身が赤黒い刃とぶつかり、音を立てて砕けていく。
武器の性能に差はない。原因はひとえに使い手の差。
力量差……文字通り暴力としての質の差が、キリトの手から剣を砕く。
深紅の刀身が赤黒い刃とぶつかり、音を立てて砕けていく。
武器の性能に差はない。原因はひとえに使い手の差。
力量差……文字通り暴力としての質の差が、キリトの手から剣を砕く。
キリトはよろめき、掠れたような笑みを浮かべる。
それが諦観の笑みだと、ヒースクリフは受け取った。
それが諦観の笑みだと、ヒースクリフは受け取った。
「キリト君。戦いは終わった。」
キリトの手にはもはや武器はない。回収していたモビルスーツも、メラからの逃走のために使い潰している。
心の中の憤りは消えていないが、それでも悪い気分ではない。
キリトとの戦いが終われば、後は彼にとって戦いにも満たぬ処理である。
この場の者たちを皆殺し。メラを殺し。必要ならクルーゼも始末してもいいだろう。どうせ既に運営からは切り捨てられたのだ。
心の中の憤りは消えていないが、それでも悪い気分ではない。
キリトとの戦いが終われば、後は彼にとって戦いにも満たぬ処理である。
この場の者たちを皆殺し。メラを殺し。必要ならクルーゼも始末してもいいだろう。どうせ既に運営からは切り捨てられたのだ。
後はただ、キリトの晩節を穢されないようここで彼の頸を断つ。
たったそれだけの、3秒にも満たぬ動作でヒースクリフの勝利は確定する。
そう、思い込んでいたのは。この男だけだ。
たったそれだけの、3秒にも満たぬ動作でヒースクリフの勝利は確定する。
そう、思い込んでいたのは。この男だけだ。
「ああそうだな。戦いは終わりだ。」
キリトは笑う。その目は、ヒースクリフを見ていなかった。
視線は明らかに、彼の背後の誰かを捉えていて——
視線は明らかに、彼の背後の誰かを捉えていて——
「お前の負けだ。
お前はもう、俺たちに勝てない。」
お前はもう、俺たちに勝てない。」
何?というヒースクリフの言葉を、彼に走る激痛が遮った。
キリトの見ていた先——ヒースクリフの背後から、何かがヒースクリフ体を斬った。
仮面ライダークロノスになっているにもかかわらず痛い。
キリトの見ていた先——ヒースクリフの背後から、何かがヒースクリフ体を斬った。
仮面ライダークロノスになっているにもかかわらず痛い。
腹が熱い、ギラ・ハスティーに貫かれた傷が鎧の中で熱を帯びていた。
その原因にヒースクリフは、振り向いてようやく気が付いた。
その原因にヒースクリフは、振り向いてようやく気が付いた。
「朝比奈……まふゆ!!」
「私だって……私だって戦える!!!」
「私だって……私だって戦える!!!」
牙の勇者。数合わせの少女。
取るに足らないはずの少女の手には、漆黒のオージャカリバーが握られていた。
取るに足らないはずの少女の手には、漆黒のオージャカリバーが握られていた。
◆
覇王十代がデインノモスと混ぜ合わせたのは、ドロップアイテムとして入手した魔法カードだ。
『突然変異(メタモルフォーゼ)』と呼ばれるその効果は、特定のカードをコストに同じレベルの融合モンスターを生み出すのが本来の性質だ。
『突然変異(メタモルフォーゼ)』と呼ばれるその効果は、特定のカードをコストに同じレベルの融合モンスターを生み出すのが本来の性質だ。
当然、デインノモスと混ぜ合わせたところで攻撃力が増したり特異な効果が得られるわけではない。
覇王の目論見はデインノモスを宇蟲王の力(オージャカリバー)に近づけるため、剣そのものを変質させやすい状態に状態にさせることにあった。
後は宇蟲王の細胞の欠片でもあれば目論見は果たせたことだろうが、覇王が目論見を果たすより早く宇蟲王本人が倒され、その案は机上の空論で終わるはずだった。
覇王の目論見はデインノモスを宇蟲王の力(オージャカリバー)に近づけるため、剣そのものを変質させやすい状態に状態にさせることにあった。
後は宇蟲王の細胞の欠片でもあれば目論見は果たせたことだろうが、覇王が目論見を果たすより早く宇蟲王本人が倒され、その案は机上の空論で終わるはずだった。
だが何の因果か、その剣は今朝比奈まふゆの手の中にある。
邪悪の王に守られ、その強さを心に刻み、その後を追うことを選んだ小夜啼鳥(ナイトコード)。
その手に宿った漆黒の刃に、ヒースクリフは目を見開く。まごうことなき怯えの反応だ。
邪悪の王に守られ、その強さを心に刻み、その後を追うことを選んだ小夜啼鳥(ナイトコード)。
その手に宿った漆黒の刃に、ヒースクリフは目を見開く。まごうことなき怯えの反応だ。
「なんだ……なんだその剣は!!!」
「教えない!」
「教えない!」
まふゆが切りかかる。洗練された剣術には程遠い、ヒースクリフよりもなお拙い素人剣術。
だが少女の手には不死を殺す刃がある。
ヒースクリフにとってはレベル1の仮面ライダーと同等かそれ以上の天敵だ。
その存在が、ヒースクリフから回避以外の思考を奪い去っていた。
だが少女の手には不死を殺す刃がある。
ヒースクリフにとってはレベル1の仮面ライダーと同等かそれ以上の天敵だ。
その存在が、ヒースクリフから回避以外の思考を奪い去っていた。
「オージャカリバー……。君たちの手にあれば気づいたはずだ。
覇王十代の仕業だな。……そうか、デインノモス。『皇位を示す剣』を『王を証明する剣』に見立て、再構築させようと……」
覇王十代の仕業だな。……そうか、デインノモス。『皇位を示す剣』を『王を証明する剣』に見立て、再構築させようと……」
ぶつぶつと呟き、少女を睨む。
少女は怯えない、微かな震えを飲み込むように剣を強く握りこんでいる。そんな態度がことさらヒースクリフの癪に障った。
少女は怯えない、微かな震えを飲み込むように剣を強く握りこんでいる。そんな態度がことさらヒースクリフの癪に障った。
「そんなもの!!!認められない!認めてなるモノか!!!」
「ミニティラちゃん!!」
「ミニティラちゃん!!」
デウスラッシャーを振り上げたヒースクリフ。
その手首目掛けて、まふゆから飛び出したミニティラが牙を突き立てた。
無論仮面ライダークロノスとなっている……仮になっていなかったとしても、原寸大ならともかく縮小した獣電竜の噛みつきでダメージは受けない。
それでもヒースクリフは一瞬怯み、握力が緩む。
その手首目掛けて、まふゆから飛び出したミニティラが牙を突き立てた。
無論仮面ライダークロノスとなっている……仮になっていなかったとしても、原寸大ならともかく縮小した獣電竜の噛みつきでダメージは受けない。
それでもヒースクリフは一瞬怯み、握力が緩む。
「隙だらけだぜ!ヒースクリフ!!」
キリトがその隙を逃すはずもなく、緩んだ手からデウスラッシャーを奪い取り、真正面から叩きつける。
元が最強のバグスターの持つ力である。一支給品に過ぎないマクアフィテルやシャドーセイバーとは比にならない衝撃に、ヒースクリフはよろめいた。
いつの間にか宇蟲王ギラの力もヒースクリフから失われている。
それは技巧(スキル)の持続時間が切れたこと以上に、ヒースクリフの精神が不安定になっていること。
何より同刻、領域内の別の個所で4凶の贋作という彼の切り札が喪われたことによるフィードバックの要因が大きいが、この場で戦う者たちは知らぬことである。
元が最強のバグスターの持つ力である。一支給品に過ぎないマクアフィテルやシャドーセイバーとは比にならない衝撃に、ヒースクリフはよろめいた。
いつの間にか宇蟲王ギラの力もヒースクリフから失われている。
それは技巧(スキル)の持続時間が切れたこと以上に、ヒースクリフの精神が不安定になっていること。
何より同刻、領域内の別の個所で4凶の贋作という彼の切り札が喪われたことによるフィードバックの要因が大きいが、この場で戦う者たちは知らぬことである。
「まふゆ!!剣だ!!」
キリトが手を伸ばし、まふゆはオージャカリバーを投げ渡す。
オージャカリバーが有効であることは、ヒースクリフの反応が既に証明していた。
オージャカリバーが有効であることは、ヒースクリフの反応が既に証明していた。
「なら私は……。」
オージャカリバーを手渡したまふゆの中に、キリトの間合いに入るという選択肢はない。
代わりに取り出したガブリボルバーに、ミニティラを組み合わせ、引き金を引く。
代わりに取り出したガブリボルバーに、ミニティラを組み合わせ、引き金を引く。
『バモラ!カーニバル!!』
「いっけええええ!!!!」
「いっけええええ!!!!」
恐竜の頭部に似たエネルギーが引き金から放たれる。
その標的は——ヒースクリフのベルトだ。
一度はゼインに取らわれたパラドから、まふゆは仮面ライダーの弱点を聞いている。
即ち、変身ベルト。ライダーをライダーたらしめる、核となる部分。
その標的は——ヒースクリフのベルトだ。
一度はゼインに取らわれたパラドから、まふゆは仮面ライダーの弱点を聞いている。
即ち、変身ベルト。ライダーをライダーたらしめる、核となる部分。
牙の勇者の一撃が、バグルドライバーツヴァイを噛み砕く。
追従するキリトの刃……ラスボスの怪剣と王の剣が、ベルトに深々と突き立てられた。
漆黒のオージャカリバーの刃からマクアフィテルの比ではないほど確かな手ごたえが伝わってくる。
仮面ライダークロノスは、ここで死んだ。3度目の死を迎え、もう蘇ることはない。
追従するキリトの刃……ラスボスの怪剣と王の剣が、ベルトに深々と突き立てられた。
漆黒のオージャカリバーの刃からマクアフィテルの比ではないほど確かな手ごたえが伝わってくる。
仮面ライダークロノスは、ここで死んだ。3度目の死を迎え、もう蘇ることはない。
「まだだ……まだだ!!」
だが、ヒースクリフはまだ死んでいない。
剥がれ落ちるクロノスの装甲から姿を見せたのは、一度目の放送で現れたヒースクリフバグスター。
その手には大盾——インセインコンカラーを構え、タックルの要領でキリトに向かって走り出す。
剥がれ落ちるクロノスの装甲から姿を見せたのは、一度目の放送で現れたヒースクリフバグスター。
その手には大盾——インセインコンカラーを構え、タックルの要領でキリトに向かって走り出す。
「ソードスキル……神聖剣!!!」
何かを振り絞るようにヒースクリフは叫んだ。
盾による一撃を防ごうとデウスラッシャーとオージャカリバーを構えるキリト。
その右手から、デウスラッシャーが露のように消え失せる。
盾による一撃を防ごうとデウスラッシャーとオージャカリバーを構えるキリト。
その右手から、デウスラッシャーが露のように消え失せる。
「デウスラッシャーは元々私の……バグスターの力だ!消すも出すも自由自在!」
「この野郎……」
「この野郎……」
やってくれたなと思う間もなく、大盾がキリトの体を押しつぶした。
神聖剣——ヒースクリフ専用のユニークスキルを纏ったことで、盾にも攻撃性能が付与されている。
ただ重量で抑えるだけではない、切り刻まれ摺り砕かれるような激痛に、キリトの命が砕かれていく。
神聖剣——ヒースクリフ専用のユニークスキルを纏ったことで、盾にも攻撃性能が付与されている。
ただ重量で抑えるだけではない、切り刻まれ摺り砕かれるような激痛に、キリトの命が砕かれていく。
「神聖剣のスキル。
そりゃお前がもってないわけねえよな。」
「……本当に残念だ。
こんな形でこのスキルを使い、君を殺すことになるなんて。」
そりゃお前がもってないわけねえよな。」
「……本当に残念だ。
こんな形でこのスキルを使い、君を殺すことになるなんて。」
キリト以外に使うつもりなど、毛頭なかったスキルであった。
そのキリトとの戦いでも、こんな不意打ちまがいの戦い方などヒースクリフは望んでいなかった。
そのキリトとの戦いでも、こんな不意打ちまがいの戦い方などヒースクリフは望んでいなかった。
「だが、あえて宣言させてもらう。
私の勝ちだ。」
私の勝ちだ。」
盾の下からぐしゃりと嫌な音が、キリトの体の内外から響いている。
インセインコンカラーに押しつぶされた左半身はもはや痛み以外の感覚がない。
ねじ切れて砕けた手にもはや握力はなく、握っていたはずのオージャカリバーが砕けたという確証だけがあった。
インセインコンカラーに押しつぶされた左半身はもはや痛み以外の感覚がない。
ねじ切れて砕けた手にもはや握力はなく、握っていたはずのオージャカリバーが砕けたという確証だけがあった。
何より、彼はシロコと違いプレイヤーだ。
ヒースクリフの一撃は図らずも、キリトのレジスターに致命的な損傷をもたらしていた。
ヒースクリフの一撃は図らずも、キリトのレジスターに致命的な損傷をもたらしていた。
「キリト君。私は、どこで間違えた?」
ヒースクリフはこの瞬間、間違いなくキリトに勝利した。
達成感もなく、満足感もない。想定外に慌ててなりふり構わない攻撃が、たまたま有効打になっただけの、くだらない勝利だ。
らしくない言葉に、キリトはハッと鼻を鳴らす。
達成感もなく、満足感もない。想定外に慌ててなりふり構わない攻撃が、たまたま有効打になっただけの、くだらない勝利だ。
らしくない言葉に、キリトはハッと鼻を鳴らす。
「山ほどあるがしいて言うなら、人の話を聞いてねえことだな。」
「何?」
「俺は言ったぞ。お前の負けで戦いは終わりだって。
俺の役目は時間稼ぎだ。ラスボスのくせに俺ばっかに意識を向けすぎだ。」
「馬鹿な。
朝比奈まふゆの動きには気を張って……」
「何?」
「俺は言ったぞ。お前の負けで戦いは終わりだって。
俺の役目は時間稼ぎだ。ラスボスのくせに俺ばっかに意識を向けすぎだ。」
「馬鹿な。
朝比奈まふゆの動きには気を張って……」
言葉の意味が分からないヒースクリフは、それ以上の言葉を紡げなかった。
耳に届いたのは風を切る音。
遅れて伝わる焼けるような痛みが、ヒースクリフの全身を一瞬にして駆け巡る。
耳に届いたのは風を切る音。
遅れて伝わる焼けるような痛みが、ヒースクリフの全身を一瞬にして駆け巡る。
彼らを覆う氷龍の防壁は、パラドが倒したことでとっくに崩れていた。
戦場の分断はとっくの昔に解けている。
戦場の分断はとっくの昔に解けている。
ヒースクリフの体を貫いたのは、覇王の錬成したダインスレイヴのケミーだ。
電磁投射で加速された細身の矢は、殺戮兵器を狩るための武装である。
まさしく今のヒースクリフを討つのに、相応しい武器。
電磁投射で加速された細身の矢は、殺戮兵器を狩るための武装である。
まさしく今のヒースクリフを討つのに、相応しい武器。
「馬鹿な……。」
ヒースクリフは己を貫く武器の正体に気づかない。
そんなことが気にならないほどの異常事態が、彼の目の前で起きていた。
そんなことが気にならないほどの異常事態が、彼の目の前で起きていた。
禁忌の兵器を撃った狩人は、頭上に環(ヘイロー)を浮かべた、アビドスの少女だった。
「——砂狼シロコ!!
何故貴様が、まだ動ける!!」
何故貴様が、まだ動ける!!」
死んだはずだ。
生きていたとしても弓を構え撃ちだすなどできるはずがない。ワールドデストロイヤーとダインスレイヴをもろに喰らったのだ。
その声が聞こえたのか、ヒースクリフには分からない。少女はただ、目を丸くしてヒースクリフを見ていた。
憎悪や、恩讐ではない。彼女自身にも何が起こっているのか分からないと言いたげなその顔で。
生きていたとしても弓を構え撃ちだすなどできるはずがない。ワールドデストロイヤーとダインスレイヴをもろに喰らったのだ。
その声が聞こえたのか、ヒースクリフには分からない。少女はただ、目を丸くしてヒースクリフを見ていた。
憎悪や、恩讐ではない。彼女自身にも何が起こっているのか分からないと言いたげなその顔で。
何かが起きている、ヒースクリフの想像を覆す何かが。
ヒースクリフは天才だ。この場の参加者、彼らの異能。それらを総合すれば何が起こったのか理解するのは時間の問題だ。
恐らく十秒とかからない。
ヒースクリフは天才だ。この場の参加者、彼らの異能。それらを総合すれば何が起こったのか理解するのは時間の問題だ。
恐らく十秒とかからない。
「獣……電!」
だがことこの場において、十秒の思考はそのまま勝敗に直結する。
この一瞬、最弱だった少女からヒースクリフは意識を反らしていた。
この一瞬、最弱だった少女からヒースクリフは意識を反らしていた。
今となって言える事ではないが、朝比奈まふゆが戦闘に参加したことでマハタルカオートは発動している。
権能を十全に扱い、仮面ライダークロノスの力まで手にしていたヒースクリフが相手では大差なかったはずの上昇(バフ)も、満身創痍で変身も解けた今の彼の意識を誤魔化すには十分だ。
権能を十全に扱い、仮面ライダークロノスの力まで手にしていたヒースクリフが相手では大差なかったはずの上昇(バフ)も、満身創痍で変身も解けた今の彼の意識を誤魔化すには十分だ。
「カーニバル……フィニッシュ!!!」
『バモラカァーニバル!』
『バモラカァーニバル!』
朝比奈まふゆは優等生である。考えなしに引き金を引くほど、愚かでもなければ弱くもない。
銃口となった赤い顎から放たれるエネルギーは、深々と貫かれた鋼の矢の反対側の脇腹を見事に討ちぬいた。
銃口となった赤い顎から放たれるエネルギーは、深々と貫かれた鋼の矢の反対側の脇腹を見事に討ちぬいた。
脇腹が爆ぜる。
突き刺さる矢によって苦痛も衝撃も倍になり、ヒースクリフは吹き飛ばされる。
地面を転がり、突き刺さる矢を抜く間もなくのたうって、ヒースクリフは気づく。彼の両手が開いている。
突き刺さる矢によって苦痛も衝撃も倍になり、ヒースクリフは吹き飛ばされる。
地面を転がり、突き刺さる矢を抜く間もなくのたうって、ヒースクリフは気づく。彼の両手が開いている。
盾がない。
ヒースクリフの代名詞の1つたる、十字の大盾が彼の手から離れていた。
ヒースクリフの代名詞の1つたる、十字の大盾が彼の手から離れていた。
「盾……盾が!!」
朝比奈まふゆの攻撃と同時に、キリトは残る力を全てインセインコンカラーにしがみつくことに費やしていた。
潰れた左腕でインセインコンカラーを抑え込むキリトが、してやったとでも言いたげな顔でヒースクリフを見ていた。
彼には既に鎧はない。黒の剣士の献身で盾さえも失った。
潰れた左腕でインセインコンカラーを抑え込むキリトが、してやったとでも言いたげな顔でヒースクリフを見ていた。
彼には既に鎧はない。黒の剣士の献身で盾さえも失った。
『キメワザ!』
だから次の攻撃を——回転しながら突進してくる仮面ライダーの攻撃を防ぐ手段はヒースクリフには存在しない。
「ゲームオーバーだぜ!ヒースクリフ!!」
「まだだ!!!」
「まだだ!!!」
パラドの叫びにヒースクリフはごぷりと泥のようなものを吐き出した。
既に彼も満身創痍だ。
それでもヒースクリフは、足掻くように手を伸ばす。この攻撃を喰らうわけにはいかなかった。
バグスターと人を分離する力。ヒースクリフが手にした力を剥奪する力。
その力を阻むためだけに、彼は切り札を残してきていた。
既に彼も満身創痍だ。
それでもヒースクリフは、足掻くように手を伸ばす。この攻撃を喰らうわけにはいかなかった。
バグスターと人を分離する力。ヒースクリフが手にした力を剥奪する力。
その力を阻むためだけに、彼は切り札を残してきていた。
『贋剣技巧(ソードスキル)装填:個体名『ノワル』 実装完了』
「闇檻!!」
参加者たちを包み込む靄が、視界に映る参加者たちを捕らえていく。
砂狼シロコを、朝比奈まふゆを、突撃してくる仮面ライダーを。漆黒のゴムのような拘束具が縛り上げる。
砂狼シロコを、朝比奈まふゆを、突撃してくる仮面ライダーを。漆黒のゴムのような拘束具が縛り上げる。
「今の私では20秒も持たないだろうが……十分だ。」
態勢を立て直すこも、この場の全員を皆殺しにすることも。誇張でなく可能な時間。
勝ったという確信をヒースクリフが取り戻すまでに十分な時間。
ヒースクリフは安堵し、少し冷静になって……気づく。
勝ったという確信をヒースクリフが取り戻すまでに十分な時間。
ヒースクリフは安堵し、少し冷静になって……気づく。
砂狼シロコが生きていたのなら、一人足りない。
そして拘束したはずのレベル1仮面ライダーの体が——ひび割れて崩れ始めている。
そして拘束したはずのレベル1仮面ライダーの体が——ひび割れて崩れ始めている。
「こ……れは、覇王の錬金術で造ったニセモ……」
『キングオブポーカー!クリティカルストライク!!』
「囮を差し向けるだけの単純な罠(トラップ)。貴様が冷静であれば効かなかったはずだ。」
「囮を差し向けるだけの単純な罠(トラップ)。貴様が冷静であれば効かなかったはずだ。」
勝鬨のように響いた音は、ヒースクリフの背後から聞こえた。
甲虫が敵を突き飛ばすような、全身を使ったタックルが、ヒースクリフを突き飛ばす。
甲虫が敵を突き飛ばすような、全身を使ったタックルが、ヒースクリフを突き飛ばす。
「貴様の敗因は、キリトとの戦いに——己の理想に固執したことだ。」
覇王の言葉を聞く余力は、もはやヒースクリフには残っていない。
変身が解ける。仮面ライダーとしての顔もバグスターとしての顔も、光の粒子となって消えていく。
溢れ出るバグスターウイルスが抜けていき、後に残ったのはやせぎすの、無気力な目をした男だった。
変身が解ける。仮面ライダーとしての顔もバグスターとしての顔も、光の粒子となって消えていく。
溢れ出るバグスターウイルスが抜けていき、後に残ったのはやせぎすの、無気力な目をした男だった。
名を茅場晶彦と言う。
もはや何の力もない、無力な男がそこにいた。
もはや何の力もない、無力な男がそこにいた。
転がる男の体が、コツンと軽い音を立てて何かとぶつかる。
赤い十字の刻まれた大盾だと、おぼろげながら男は気づいた。
その持ち手たる黒い剣士のレジスターは、既に砕けている。全身にノイズを走らせる少年を見上げ、茅場晶彦はため息をついた。
赤い十字の刻まれた大盾だと、おぼろげながら男は気づいた。
その持ち手たる黒い剣士のレジスターは、既に砕けている。全身にノイズを走らせる少年を見上げ、茅場晶彦はため息をついた。
「負けたのか。」
「ああ、俺だけなら負けていたが……。今回は俺一人の戦いじゃなかった。」
「それが、敗因か。
思えば、君との戦いはどちらも1対1だった。無意識のうちに思考が寄っていたのかもしれないな。」
「ああ、俺だけなら負けていたが……。今回は俺一人の戦いじゃなかった。」
「それが、敗因か。
思えば、君との戦いはどちらも1対1だった。無意識のうちに思考が寄っていたのかもしれないな。」
ヒースクリフが勝つ手段は、それこそ星の数ほどあった。
闇檻を使うにせよクロノスの時間停止を使うにせよ。全員の動きを止めて『4凶』級の攻撃をすればその時点で決着していた。
贋作の参加者の飽和攻撃を続けても、リソースの優位はヒースクリフにあったはずだ。
闇檻を使うにせよクロノスの時間停止を使うにせよ。全員の動きを止めて『4凶』級の攻撃をすればその時点で決着していた。
贋作の参加者の飽和攻撃を続けても、リソースの優位はヒースクリフにあったはずだ。
しかし茅場は『アインクラッドのヒースクリフ』としての戦いを望んだ。
それが敗因だと分かり切った上でも、茅場晶彦に後悔はない。
それが敗因だと分かり切った上でも、茅場晶彦に後悔はない。
「1つ、頼まれてくれるか。」
「何だ。」
「とどめは君が刺してくれ。
茅場晶彦という人間としてではなく、ヒースクリフというラスボスとして。」
「この期に及んでお前は……」
「何だ。」
「とどめは君が刺してくれ。
茅場晶彦という人間としてではなく、ヒースクリフというラスボスとして。」
「この期に及んでお前は……」
呆れなのか、怒りなのか。感情がぐちゃぐちゃに混ざったような声をキリトは零す。
知己の相手とは言え、因縁の相手とは言え、人を殺せとあっさりと宣うのだ。
彼がかつて鉄の城で人を手に掛けたことを克服するのに、どれだけの時を要したか。この男には分からないのだろう。
男は初めから普通でなかった。
夢に囚われ、理想に囚われ、偽りの城を作ってでも、自分の世界を追い求めた。
知己の相手とは言え、因縁の相手とは言え、人を殺せとあっさりと宣うのだ。
彼がかつて鉄の城で人を手に掛けたことを克服するのに、どれだけの時を要したか。この男には分からないのだろう。
男は初めから普通でなかった。
夢に囚われ、理想に囚われ、偽りの城を作ってでも、自分の世界を追い求めた。
キリトは——どこにでもいる普通の少年は、その事実を前に肩を竦めていたが、やがて意を決したように武器を手に取る。
上半分が消えかかっている十字の盾。
『ヒースクリフ』の力で攻撃判定を持っているその武器を、キリトは勢いよく振り下ろした。
上半分が消えかかっている十字の盾。
『ヒースクリフ』の力で攻撃判定を持っているその武器を、キリトは勢いよく振り下ろした。
「じゃあな。茅場。」
十字の盾が突き立てられ、男の首を斬り飛ばす。
返り血に染まった十字の盾は、墓標のように突き刺さっていたが、やがて光となって消えていった。
返り血に染まった十字の盾は、墓標のように突き刺さっていたが、やがて光となって消えていった。
夢想の城はいずれ消える。
ヒースクリフという男は、この会場の者たちにとって悪人か愚者としてしか記憶されない。
ヒースクリフという男は、この会場の者たちにとって悪人か愚者としてしか記憶されない。
「馬鹿だぜ。お前。」
そのどちらでもないと知るただ一人の少年が、餞のように呟いた。
【ヒースクリフ@ソードアート・オンライン GAMEOVER】
◆◇◆
ヒースクリフが死んだ。
彼が生み出した無双の城が、天井からゆっくりと崩れ落ちていく。
その只中で座ったまま動けないキリトに、覇王は一定の足取りで近づき、ゲーマドライバーを開いた。
彼が生み出した無双の城が、天井からゆっくりと崩れ落ちていく。
その只中で座ったまま動けないキリトに、覇王は一定の足取りで近づき、ゲーマドライバーを開いた。
『ガッチャーン!』『レベルアップ!!』
『キング!キング!キング!キングオブポーカーブレイドー!』
『キング!キング!キング!キングオブポーカーブレイドー!』
剣のライダーの手には、白銀の剣が握られている。
覇王はその刃を、そっとキリトの首筋に当てる。
覇王はその刃を、そっとキリトの首筋に当てる。
「どうした?」
「仮面ライダークロノスの撃破条件が、ベルトの破壊であれ本人の殺害であれ、その条件を満たしているのはお前だ。
お前がこのまま消えるとなると、二大ライダー討伐クエストとやらの勝利者はいなくなる。」
「……ああ、そういうことか。」
「仮面ライダークロノスの撃破条件が、ベルトの破壊であれ本人の殺害であれ、その条件を満たしているのはお前だ。
お前がこのまま消えるとなると、二大ライダー討伐クエストとやらの勝利者はいなくなる。」
「……ああ、そういうことか。」
覇王十代の言葉が自分を殺す理由なのだと、キリトはここで気が付いた。
突き立てられた刃を赤い血が伝っている。それでも痛みはない。
キリトのレジスターはもう役目をはたしていない。数秒と経たずに、バグスターウイルスはキリトの体を飲み込むだろう。
突き立てられた刃を赤い血が伝っている。それでも痛みはない。
キリトのレジスターはもう役目をはたしていない。数秒と経たずに、バグスターウイルスはキリトの体を飲み込むだろう。
「何か、言い残すことはあるか?」
「時間もねえし、一言だけ。」
「時間もねえし、一言だけ。」
言うべきことは山のようにある。
死にたくない。消えたくない。終わりたくない。
多くを失って、その上で自分さえも失って。キリトには何も残らない。
死にたくない。消えたくない。終わりたくない。
多くを失って、その上で自分さえも失って。キリトには何も残らない。
それでもキリトが最後に口をしたのは、遺された者への後悔だった。
「サチに……助けられなくて悪かったと。伝えてくれ。」
「分かった。」
「分かった。」
言葉を言い切ると同時に、覇王はキリトの首を切り捨てる。
アバターから飛び散る赤いポリゴンが返り血となって覇王を濡らしたが、やがてその全てが光となって消え去った。
アバターから飛び散る赤いポリゴンが返り血となって覇王を濡らしたが、やがてその全てが光となって消え去った。
「さらばだ、黒の剣士。
この戦い、貴様がいなければ勝てなかった。」
この戦い、貴様がいなければ勝てなかった。」
ヒースクリフがキリトとの戦いに拘り、戦術を絞ったことは間違いなく勝因だ。
だがそれも、キリトが真っ向からヒースクリフと打ち合い続けたからこそ起きた奇跡である。
覇王はそのことを知っている。
覇王の中でキリトは、弱者となることはもはやない。
だがそれも、キリトが真っ向からヒースクリフと打ち合い続けたからこそ起きた奇跡である。
覇王はそのことを知っている。
覇王の中でキリトは、弱者となることはもはやない。
【キリト@ソードアート・オンライン GAMEOVER】
「……殺す必要があったの?」
だとしても、覇王は人を一人殺した。
既に消えることが決まった命だったとしても、両者が納得の上での介錯だったとしても、その事実は変わらない。
既に消えることが決まった命だったとしても、両者が納得の上での介錯だったとしても、その事実は変わらない。
朝比奈まふゆは覇王を見上げ、責めるような目つきで睨む。
覇王もまたその目を正面から見下ろした。互いに既に変身は解けている。
覇王もまたその目を正面から見下ろした。互いに既に変身は解けている。
「……覇王は、そうまでして生き返らせたい人がいるの?」
真っ直ぐな目。わずかに潤んだ目。
とてもヒースクリフとの戦いに挑んだ、勇者の1人とは思えないほど、その目は幼く淡い。
覇王にはもう取り戻せない、純粋な輝きだった。
とてもヒースクリフとの戦いに挑んだ、勇者の1人とは思えないほど、その目は幼く淡い。
覇王にはもう取り戻せない、純粋な輝きだった。
「……さあな。」
僅かに目を反らし、誤魔化すようにゲーマドライバーをパラドに投げ渡す。
残ったガシャットを左手で回し、右手でアナザーガッチャ―ドウォッチを握りしめ、起動する。
残ったガシャットを左手で回し、右手でアナザーガッチャ―ドウォッチを握りしめ、起動する。
『ガッチャ―ド!』
「俺はただ、強さが欲しいだけだ。
ここまで生き残った者たちの力も、死者を生き返られる力も。
傍観し戦いから離れているだけでは、決して手に入らない力。そこには貴賤も優劣も善悪もない。」
「俺はただ、強さが欲しいだけだ。
ここまで生き残った者たちの力も、死者を生き返られる力も。
傍観し戦いから離れているだけでは、決して手に入らない力。そこには貴賤も優劣も善悪もない。」
機械と飛蝗を混ぜ合わせたような怪物となった覇王は、ブレイドの力を宿すガシャットを己の心臓に突き立てる。
「俺は、ヒースクリフとは違う。
力には、拘らん。」
力には、拘らん。」
泥に沈み込むように、ガシャットがアナザーガッチャ―ドの体内に溶けていく。
このガシャットは、奥空アヤネの持つ『仮面ライダーブレイド』としての在り方を凝縮した力だ。
二大ライダー討伐クエストにおける『仮面ライダーブレイド』は、この瞬間から覇王十代となった。
そして覇王は、クロノスを倒したキリトを殺した。
移り行くライダーとしての権利が、覇王十代の元で集約していた。
このガシャットは、奥空アヤネの持つ『仮面ライダーブレイド』としての在り方を凝縮した力だ。
二大ライダー討伐クエストにおける『仮面ライダーブレイド』は、この瞬間から覇王十代となった。
そして覇王は、クロノスを倒したキリトを殺した。
移り行くライダーとしての権利が、覇王十代の元で集約していた。
この瞬間から、二大ライダー討伐クエストのルールは変わった。
覇王十代を殺した者が、他者を蘇生する『特権』を手にできる。
覇王十代を殺した者が、他者を蘇生する『特権』を手にできる。
時を同じくして、好き勝手暴れ回ることを決めた寄生生物と、彼の立場は同じになった。
覇王十代に、戦場から逃げるという択はこの時をもって消え去った。
覇王十代に、戦場から逃げるという択はこの時をもって消え去った。
「邪悪の王。
生き返らせたい者がいるのなら、いつでも俺を殺しに来い。
「えっ……」
「それとも今ここで、始めるか?」
生き返らせたい者がいるのなら、いつでも俺を殺しに来い。
「えっ……」
「それとも今ここで、始めるか?」
言葉の意味を理解できないまふゆの手に、覇王から何かが投げ渡される。
黒い剣。
ヒースクリフによって砕かれたはずの漆黒のオージャカリバーを、覇王は既に修復していた。
黒い剣。
ヒースクリフによって砕かれたはずの漆黒のオージャカリバーを、覇王は既に修復していた。
生き返らせたい人はいる。
ヒースクリフによって奪われた、ギラ・ハスティーが、取り戻せるなら戻したい。
その可能性が目の前にある、殺すための武器もある。
ヒースクリフによって奪われた、ギラ・ハスティーが、取り戻せるなら戻したい。
その可能性が目の前にある、殺すための武器もある。
それでも朝比奈まふゆは、その刃をしまうことを選んだ。
幼い彼女には不釣り合いな刃を、鞘に納め背中に背負う。
似合っているなと、覇王十代は掛け値なしに思った。この少女もまた既に、弱者ではない。
幼い彼女には不釣り合いな刃を、鞘に納め背中に背負う。
似合っているなと、覇王十代は掛け値なしに思った。この少女もまた既に、弱者ではない。
「……戦わないよ。
ぎらおにいちゃんは、たたかってほしくないってずっといってた。」
ぎらおにいちゃんは、たたかってほしくないってずっといってた。」
まふゆが人を殺して、生き返らせたとして、ギラ・ハスティーは喜ばない。
きっと悲しい顔をする。
だから戦わない。戦えないではなく、戦わない。
一文字違いの言葉の意味は、何よりも大きい。
きっと悲しい顔をする。
だから戦わない。戦えないではなく、戦わない。
一文字違いの言葉の意味は、何よりも大きい。
「そうか。」
覇王十代はどこか納得した様子でその決断を見届けると、身を翻す。
これ以上の言葉は、もう不要だ。
これ以上の言葉は、もう不要だ。
「俺は戦う。
覇王として。誰より強くあるために。」
覇王として。誰より強くあるために。」
邪悪の王の意思を継ぐ少女の選択を、覇王はもう選ばない。
選べないではなく、選ばない。
その一文字の違いも、何よりも大きいことを、覇王も知っている。
選べないではなく、選ばない。
その一文字の違いも、何よりも大きいことを、覇王も知っている。
◆
電子の世界を生きるバグスターウイルスは、情報の塊と言っても過言ではない。
そしてヒースクリフはゲームクリエイターとしては、どこまでもフェアな男だ。
たとえキリトが斃れる決着を迎えようと、自身を倒した勇者たちには相応の成果を用意している。
そしてヒースクリフはゲームクリエイターとしては、どこまでもフェアな男だ。
たとえキリトが斃れる決着を迎えようと、自身を倒した勇者たちには相応の成果を用意している。
ヒースクリフの体から溢れ出たバグスターウイルス。
限りなく無害にちかいその情報が、淡雪のように参加者に降り注ぐ。
初めは警戒していた彼らも、それがヒースクリフからの報酬だと理解するのにそう時間は掛からなかった。
限りなく無害にちかいその情報が、淡雪のように参加者に降り注ぐ。
初めは警戒していた彼らも、それがヒースクリフからの報酬だと理解するのにそう時間は掛からなかった。
ヒースクリフ討伐の報酬は、会場のある一画を示す座標の知識だ。
どのランドマークにも禁止エリアにも該当しない、隠された入り口の場所とその開け方を参加者たちははっきりと知覚する。
どのランドマークにも禁止エリアにも該当しない、隠された入り口の場所とその開け方を参加者たちははっきりと知覚する。
それは運営の一角であったヒースクリフが持つ、秘密のラボ。
羂索もクルーゼもその場所を知らない、デバッグルームへの入場券。
羂索もクルーゼもその場所を知らない、デバッグルームへの入場券。
「……成程な。これが討伐報酬か。」
内心期待していなかったパラドだったが、予想外の報酬に声色が弾む。
ヒースクリフの性格を考えれば、運営のみが知る情報や運営が隠していた強力なアイテムの存在も充分に期待できるだろう。
ヒースクリフの性格を考えれば、運営のみが知る情報や運営が隠していた強力なアイテムの存在も充分に期待できるだろう。
「ここから出たらすぐにでも行きたいところだが、その前にやることをやっちまわねえとな。」
「やること?」
「やること?」
まふゆが首を傾げる中、パラドは倒れたヒースクリフの体に手を翳す。
死体を拾うという思いもよらない行動にまふゆは小さく声を上げたが、その周りで同じように立つ覇王とシロコの顔は平然としている。
死体を拾うという思いもよらない行動にまふゆは小さく声を上げたが、その周りで同じように立つ覇王とシロコの顔は平然としている。
「……もしかして、しらないのわたしだけ?」
「そういうことになるな。
元はパラドの提案だが、お前たちがいない間に決まったことだ。」
「そういうことになるな。
元はパラドの提案だが、お前たちがいない間に決まったことだ。」
覇王十代が「囮のレベル1ライダーでヒースクリフの切り札を無駄打ちさせる」ことを提案するのと同時に、パラドが言い出したアイデア。
「クロノスに変身できたこいつの体には、あらゆるバグスターウイルスに対する抗体がある可能性が高い。
パラドと俺の力があれば、そこから『バグスターウイルスの抗体』を用意することも可能だろう。」
「……!!
そんなこと。」
「多分、出来る。」
パラドと俺の力があれば、そこから『バグスターウイルスの抗体』を用意することも可能だろう。」
「……!!
そんなこと。」
「多分、出来る。」
断言したのはシロコだ。
まふゆが見た時はボロボロだったはずなのに、目の前の少女の体は傷1つない。
まふゆが見た時はボロボロだったはずなのに、目の前の少女の体は傷1つない。
「お姉ちゃん。大丈夫なの?」
「……先にそっちから説明しましょうか。」
「……先にそっちから説明しましょうか。」
シロコが手を開く。その中から軽快な音を立てて飛び出したのは、太陽と一角獣を思わせる小さな生き物だ。
それらは、ケミーという。紆余曲折あり覇王十代の手に渡った、錬金生物たちである。
それらは、ケミーという。紆余曲折あり覇王十代の手に渡った、錬金生物たちである。
「覇王には、ケミーを生み出す力がある。
今の私は五道化の私をベースに、2枚のケミーカードを混ぜた存在。
組成としては今の私はケミーに近い。あるいは私自身を含めた3つのケミーを核とした人造人間(ホムンクルス)といったところ。」
「うーん……。」
「よくわかんないよね。
私も今の自分がどういった存在なのか、正直分かっていない。」
今の私は五道化の私をベースに、2枚のケミーカードを混ぜた存在。
組成としては今の私はケミーに近い。あるいは私自身を含めた3つのケミーを核とした人造人間(ホムンクルス)といったところ。」
「うーん……。」
「よくわかんないよね。
私も今の自分がどういった存在なのか、正直分かっていない。」
五道化になって。キズナブラックになって。今度はケミーだ。
なんとも数奇な人生である。テセウスの船のパラドックスのような現状にシロコは苦笑する。
なんとも数奇な人生である。テセウスの船のパラドックスのような現状にシロコは苦笑する。
「ただ分かることは、今の私の中には『浄化のケミー』の力がある。
それを、ダインスレイヴに混ぜて撃ちだした。つまり……」
「完全な抗体の力は、本来より高まっているということだ。」
それを、ダインスレイヴに混ぜて撃ちだした。つまり……」
「完全な抗体の力は、本来より高まっているということだ。」
パラドと覇王が手を翳し、彼らの力を受けてヒースクリフの体が光に包まれる。
覇王の錬金術は言わずもがな。パラドも一度バグスターウイルス由来のゼインカードから多数のアイテムを生み出したノウハウがある。
ヒースクリフの体から抜け出た抗体が、光の玉となって浮き上がる。
3つに分かれた光は参加者たちの手の中で、真っ白のガシャットとして形を成した。
覇王の錬金術は言わずもがな。パラドも一度バグスターウイルス由来のゼインカードから多数のアイテムを生み出したノウハウがある。
ヒースクリフの体から抜け出た抗体が、光の玉となって浮き上がる。
3つに分かれた光は参加者たちの手の中で、真っ白のガシャットとして形を成した。
「……成功したの?」
「試すか。」
「試すか。」
言うや否や覇王は、生身の体にそのガシャットを突き立てる。
バチリとはじけるような光が覇王の全身を伝い、彼の中でバグスターウイルスと抗体が殺し合い荒れ狂う。
バチリとはじけるような光が覇王の全身を伝い、彼の中でバグスターウイルスと抗体が殺し合い荒れ狂う。
「ぐっ……があっ……!!」
しばし歯を食いしばっていた覇王だが、30秒ほど苦悶の表情を浮かべたのち、ふうと大きく息を吐きだした。
「終わった。
恐らく俺の体から、バグスターウイルスは消え去った。」
恐らく俺の体から、バグスターウイルスは消え去った。」
普段と変わらない鉄面皮だが、声が微かに滲み脂汗を浮かべていた。
覇王はまふゆよりずっと年上で、痛い事にも耐えられるだろう。
だがまふゆはどうだろうか?
覇王はまふゆよりずっと年上で、痛い事にも耐えられるだろう。
だがまふゆはどうだろうか?
「えっと……痛かった?」
「予防接種の注射よりは、痛いな。」
「よりにもよってなんてもんで例えやがるんだこの野郎。」
「予防接種の注射よりは、痛いな。」
「よりにもよってなんてもんで例えやがるんだこの野郎。」
素で言っているのか脅しているのか、まふゆにも理解できる例えをする覇王十代。
彼の言葉にまふゆは祈るように天を見上げたが、城の天井はヒースクリフの死を受けて端から消え始めていた。
黒く静まり始めた空が見える。
悩む時間は残されていないし、使わない理由がまふゆにはないのだ。
彼の言葉にまふゆは祈るように天を見上げたが、城の天井はヒースクリフの死を受けて端から消え始めていた。
黒く静まり始めた空が見える。
悩む時間は残されていないし、使わない理由がまふゆにはないのだ。
「……………………………………………………えい!!!」
意を決し、まふゆはガシャットを自分の体に突き立てて。
「あっ。あああうううあああああああ!!!ああああああああああああああああああああああああああ!!!」
そこから30秒ほど全身を電流の流れた針で貫かれたような痛みにまふゆは悲鳴と嗚咽を漏らした。
自分の選択を後悔しながらもバグスターウイルスの除去された体になった朝比奈まふゆ。
少女はパラドに縋りすすり泣いていたが、当のパラドがいつまでたってもワクチンガシャットを使わないことに攻めるように目を細めた。
自分の選択を後悔しながらもバグスターウイルスの除去された体になった朝比奈まふゆ。
少女はパラドに縋りすすり泣いていたが、当のパラドがいつまでたってもワクチンガシャットを使わないことに攻めるように目を細めた。
「パラドは使わないの?」
「俺はいい。
運営が想定した物ならまだしも、この抗体は半ば脱法で作り出した純粋な交代だ。
つまり、そもそもがバグスターウイルスな俺自身にも効く可能性がある。」
「……ズルい。」
「ズルくねえよ。下手したら俺死ぬんだぞ。」
「俺はいい。
運営が想定した物ならまだしも、この抗体は半ば脱法で作り出した純粋な交代だ。
つまり、そもそもがバグスターウイルスな俺自身にも効く可能性がある。」
「……ズルい。」
「ズルくねえよ。下手したら俺死ぬんだぞ。」
理屈は通ってる。だけどそれ以上に、あの苦痛を経験しないことが、まふゆにはうらやましかった。
じっとりとした視線にパラドがばつの悪そうな顔をする中、覇王はシロコに話を促した。
じっとりとした視線にパラドがばつの悪そうな顔をする中、覇王はシロコに話を促した。
「まだ時間がある。
今の間に貴様が知ることを可能な限り話してもらおう。」
今の間に貴様が知ることを可能な限り話してもらおう。」
覇王十代は、シロコをケミーとして変質させた。
殆ど蘇生も同然の動きが出来たのは、シロコが五道化であることとケミーを二体も彼女と融合させたことも理由だ。
その動機は、善意や同情では決してない。
殆ど蘇生も同然の動きが出来たのは、シロコが五道化であることとケミーを二体も彼女と融合させたことも理由だ。
その動機は、善意や同情では決してない。
「私を生き返らせたのは、そのためか。」
「五道化が素体として優秀と言うのもあるがな。」
「五道化が素体として優秀と言うのもあるがな。」
五道化としての力。キヴォトスに関する知識。
シロコが持つ情報は、参加者にとって値千金である。
その生殺与奪は、彼女を造り出した覇王十代の手中にあると言っても過言ではない。
シロコが持つ情報は、参加者にとって値千金である。
その生殺与奪は、彼女を造り出した覇王十代の手中にあると言っても過言ではない。
とはいえ互いに、運営を打倒するという目的は同じだ。
叛意などはなから無いし、メラや他の五道化がいる以上そんな余裕もないのだ。
叛意などはなから無いし、メラや他の五道化がいる以上そんな余裕もないのだ。
「なら、話す。
正直、ヒースクリフのラボに行けば分かることだと思うけど——」
正直、ヒースクリフのラボに行けば分かることだと思うけど——」
そうしてこの場の三人は、改めて知ることになる。
彼らが立つ殺し合い。
その遊戯盤が生まれるために、滅んだ世界の存在を。
彼らが立つ殺し合い。
その遊戯盤が生まれるために、滅んだ世界の存在を。
話が終わり。ヒースクリフの残響たる鉄の城が世界から消える。
時刻は、午後8時。
1つの決戦が決着し。殺し合いそのものが、新たなステージへと進んだ瞬間であった。
時刻は、午後8時。
1つの決戦が決着し。殺し合いそのものが、新たなステージへと進んだ瞬間であった。
【エリアI-6/市街地/9月2日午後8時00分】
【朝比奈まふゆ@プロジェクトセカイ】
状態:バグスターウイルスから解放、ダメージ(大)疲労(極大)、精神的疲労(小)、戦う覚悟(大)
服装:私服
装備:ミニティラ@獣電戦隊キョウリュウジャー、マハタルカオート@ペルソナ4
黒いオージャカリバー@オリジナル(王様戦隊キングオージャー)
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~1、ホットライン、ガブリボルバー+獣電池×6@獣電戦隊キョウリュウジャー
思考
基本:おうちにかえりたい
01:つよくなる。邪悪の王として、わたしがみんなをまもる。
02:おかあさん、おとうさん……
03:わたし、おにいちゃん達にあえてよかった。だいすきだよっ
04:わたしもおにいちゃんたちのお手伝いをがんばる
05:ユフィリアおねえちゃんはちょっとこわいけど、やさしくてあったかい
06:だれもしってる人がいない…こわいよう。でも、それだけじゃない。
07:パラドおにいちゃんとももっとなかよくなりたいな
08:よかった…これでユフィリアおねぇちゃんもきずつきにくくなるよね!!
参戦時期:幼少期
備考
※元の戦闘力がほぼ無いので特に制限はされていません。
※マハタルカオートを使えることに気付いていません。
※どのような獣電池が支給されているかは後続の書き手にお任せしますが、3つはキョウリュウジャーの何れかの戦士に変身する為の物のようです
状態:バグスターウイルスから解放、ダメージ(大)疲労(極大)、精神的疲労(小)、戦う覚悟(大)
服装:私服
装備:ミニティラ@獣電戦隊キョウリュウジャー、マハタルカオート@ペルソナ4
黒いオージャカリバー@オリジナル(王様戦隊キングオージャー)
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~1、ホットライン、ガブリボルバー+獣電池×6@獣電戦隊キョウリュウジャー
思考
基本:おうちにかえりたい
01:つよくなる。邪悪の王として、わたしがみんなをまもる。
02:おかあさん、おとうさん……
03:わたし、おにいちゃん達にあえてよかった。だいすきだよっ
04:わたしもおにいちゃんたちのお手伝いをがんばる
05:ユフィリアおねえちゃんはちょっとこわいけど、やさしくてあったかい
06:だれもしってる人がいない…こわいよう。でも、それだけじゃない。
07:パラドおにいちゃんとももっとなかよくなりたいな
08:よかった…これでユフィリアおねぇちゃんもきずつきにくくなるよね!!
参戦時期:幼少期
備考
※元の戦闘力がほぼ無いので特に制限はされていません。
※マハタルカオートを使えることに気付いていません。
※どのような獣電池が支給されているかは後続の書き手にお任せしますが、3つはキョウリュウジャーの何れかの戦士に変身する為の物のようです
【パラド@仮面ライダーエグゼイド】
状態:死の恐怖(中)、主催者への怒り(極大)、ダメージ(大)、疲労(大)、無自覚の罪悪感(大)
服装:人間体での服装
装備:ガシャットギアデュアル@仮面ライダーエグゼイド ゲーマドライバー@仮面ライダーエグゼイド
マシントルネイダー@仮面ライダーアギト、エナジーアイテム×4(高速化、挑発、???、???)@仮面ライダーエグゼイド、
この殺し合いの真の攻略法が載っているノート、少しだけ文字が書かれているノート×2
令呪:残り二画
道具:ワクチンガシャット@オリジナル(仮面ライダーエグゼイド)
思考
基本:主催者打倒。同胞やウイルスを奪われているなら取り戻す
01:ヒースクリフは絶対にぶっ飛ばす。
02:いずれグラファイトと合流…していいのか?こいつ等を敵として攻撃するかもしれないのに?
03:他にも協力プレイできる奴を積極的に探す、規格外のマーダーを倒す為にも必要だな
04:俺も下手したらあんな死体のようになるのか…?
05:永夢達はいないのか…この場なら協力出来ただろうから少し残念かもな
06:レジスターも旧幻夢会社で調べるつもりだったが、取られちまった
07:人間って案外良い奴の方が多かったのか…?
08:どのように攻略するのかは考えすぎるのは辞めたほうがいいかもな、キリがない
09:ギラ。お前はすげえな。
参戦時期:33話あたり
備考
※バグスターの特殊能力である瞬間移動は制限されています。
※主催者が自分たちバグスターを捕らえているか、あるいはバグスターの肉体をウイルスから分離して、自分がウイルス感染しているのは後者により人間に近い身体にされたからではと考えています。
上記考察が事実でなかったとしても、どっちみちこんなことに巻き込んだ主催陣を許す気はありません。
※ゼインカードから4つのアイテムを生成しました。
※パラドなりに考えたこの殺し合いの攻略法を書き記したノートを作りました。
※ヒースクリフのラボの座標を知りました。
具体的な位置は後続の書き手様にお任せしますが、エリアI-6からはそう遠くないようです。
状態:死の恐怖(中)、主催者への怒り(極大)、ダメージ(大)、疲労(大)、無自覚の罪悪感(大)
服装:人間体での服装
装備:ガシャットギアデュアル@仮面ライダーエグゼイド ゲーマドライバー@仮面ライダーエグゼイド
マシントルネイダー@仮面ライダーアギト、エナジーアイテム×4(高速化、挑発、???、???)@仮面ライダーエグゼイド、
この殺し合いの真の攻略法が載っているノート、少しだけ文字が書かれているノート×2
令呪:残り二画
道具:ワクチンガシャット@オリジナル(仮面ライダーエグゼイド)
思考
基本:主催者打倒。同胞やウイルスを奪われているなら取り戻す
01:ヒースクリフは絶対にぶっ飛ばす。
02:いずれグラファイトと合流…していいのか?こいつ等を敵として攻撃するかもしれないのに?
03:他にも協力プレイできる奴を積極的に探す、規格外のマーダーを倒す為にも必要だな
04:俺も下手したらあんな死体のようになるのか…?
05:永夢達はいないのか…この場なら協力出来ただろうから少し残念かもな
06:レジスターも旧幻夢会社で調べるつもりだったが、取られちまった
07:人間って案外良い奴の方が多かったのか…?
08:どのように攻略するのかは考えすぎるのは辞めたほうがいいかもな、キリがない
09:ギラ。お前はすげえな。
参戦時期:33話あたり
備考
※バグスターの特殊能力である瞬間移動は制限されています。
※主催者が自分たちバグスターを捕らえているか、あるいはバグスターの肉体をウイルスから分離して、自分がウイルス感染しているのは後者により人間に近い身体にされたからではと考えています。
上記考察が事実でなかったとしても、どっちみちこんなことに巻き込んだ主催陣を許す気はありません。
※ゼインカードから4つのアイテムを生成しました。
※パラドなりに考えたこの殺し合いの攻略法を書き記したノートを作りました。
※ヒースクリフのラボの座標を知りました。
具体的な位置は後続の書き手様にお任せしますが、エリアI-6からはそう遠くないようです。
【遊城十代@遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX】
状態:バグスターウイルスから解放、『仮面ライダークロノス討伐者』、『仮面ライダーブレイド』、覇王、セレブロへの警戒(大)、瑠美衣への警戒(大)疲労(大)ダメージ(中)
服装:覇王の装束
装備:アナザーガッチャ―ドウォッチ@オリジナル(仮面ライダージオウ) ぎんのたてごと@ドラゴンクエストⅠ
ハイアルケミストリング@仮面ライダーガッチャード マジェスティードライバー@仮面ライダーガッチャ―ド プロミスアルケミストリング@仮面ライダーガッチャ―ド
ドロップ品
令呪:残り三画
道具:ホットライン×2 マナメタルの結晶@戦隊レッド 異世界で冒険者になる
思考
基本:ただ勝利し、支配する
01:超融合は必ず取り返す
02:足がかりとなる兵や将を集め、勢力を作る
02:あの赤き覇王とは何れ雌雄を決する
03:一ノ瀬宝太郎、華鳥蘭子、マジアサルファ。覚えたぞ、お前たちは強い。
04:仮面ライダーガッチャ―ドの力……なかなか悪くない。取り返したくば奪って見せろ
05:俺を奪いたければ好きにしろ寄生生物。奪えるものならな
06:やはり一ノ瀬宝太郎らや遊城十代は生き延びているか…
07:星野瑠美衣……こうも早く羽化を果たすか。
08:『天使の霊廟』……運営の考えることはわからん
09:蘇らせたい者……か。笑えるな。
参戦時期:ジムに勝利した後
備考
※アビドス高校は崩壊しました
※ヒースクリフのラボの座標を知りました。
具体的な位置は後続の書き手様にお任せしますが、エリアI-6からはそう遠くないようです。
※ガシャットを取り込んだことで『二大ライダー討伐クエスト』における『仮面ライダーブレイド』の役割となっています。
状態:バグスターウイルスから解放、『仮面ライダークロノス討伐者』、『仮面ライダーブレイド』、覇王、セレブロへの警戒(大)、瑠美衣への警戒(大)疲労(大)ダメージ(中)
服装:覇王の装束
装備:アナザーガッチャ―ドウォッチ@オリジナル(仮面ライダージオウ) ぎんのたてごと@ドラゴンクエストⅠ
ハイアルケミストリング@仮面ライダーガッチャード マジェスティードライバー@仮面ライダーガッチャ―ド プロミスアルケミストリング@仮面ライダーガッチャ―ド
ドロップ品
令呪:残り三画
道具:ホットライン×2 マナメタルの結晶@戦隊レッド 異世界で冒険者になる
思考
基本:ただ勝利し、支配する
01:超融合は必ず取り返す
02:足がかりとなる兵や将を集め、勢力を作る
02:あの赤き覇王とは何れ雌雄を決する
03:一ノ瀬宝太郎、華鳥蘭子、マジアサルファ。覚えたぞ、お前たちは強い。
04:仮面ライダーガッチャ―ドの力……なかなか悪くない。取り返したくば奪って見せろ
05:俺を奪いたければ好きにしろ寄生生物。奪えるものならな
06:やはり一ノ瀬宝太郎らや遊城十代は生き延びているか…
07:星野瑠美衣……こうも早く羽化を果たすか。
08:『天使の霊廟』……運営の考えることはわからん
09:蘇らせたい者……か。笑えるな。
参戦時期:ジムに勝利した後
備考
※アビドス高校は崩壊しました
※ヒースクリフのラボの座標を知りました。
具体的な位置は後続の書き手様にお任せしますが、エリアI-6からはそう遠くないようです。
※ガシャットを取り込んだことで『二大ライダー討伐クエスト』における『仮面ライダーブレイド』の役割となっています。
『砂狼シロコ』
状態:健康 ケミーとして再錬成
肉体:シロコ*テラー@ブルーアーカイブ
装備:ノ夜@終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅
ケミーカード(トワイライトザ・サン、トワイライトユニコン)@仮面ライダーガッチャード(肉体と融合)
イデアケィジの魔王族の権能@戦隊レッド 異世界で冒険者になる
令呪:NPCモンスター扱いの為無し
ドロップアイテム:????@????
道具:
基本:私は私のキヴォトスを取り戻す。
00:覇王十代が生み出した以上、覇王十代についていくのが筋かな。
01:運営は全員殺す。
02:必要なら参加者にも容赦しない。私はもう戻れないから。でも……
03:もし倒されるなら、まふゆみたいな――
04:アヤネがいるんだ。そっか。会いたいけど――
状態:健康 ケミーとして再錬成
肉体:シロコ*テラー@ブルーアーカイブ
装備:ノ夜@終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅
ケミーカード(トワイライトザ・サン、トワイライトユニコン)@仮面ライダーガッチャード(肉体と融合)
イデアケィジの魔王族の権能@戦隊レッド 異世界で冒険者になる
令呪:NPCモンスター扱いの為無し
ドロップアイテム:????@????
道具:
基本:私は私のキヴォトスを取り戻す。
00:覇王十代が生み出した以上、覇王十代についていくのが筋かな。
01:運営は全員殺す。
02:必要なら参加者にも容赦しない。私はもう戻れないから。でも……
03:もし倒されるなら、まふゆみたいな――
04:アヤネがいるんだ。そっか。会いたいけど――
参戦時期:不明(少なくともキヴォトスがクルーゼたちの手で崩壊した後)
備考
※NPCモンスター扱いの為、令呪無し、名簿に記載無し、支給品無しです。
※桐藤ナギサ同様「クルーゼの手で崩壊したキヴォトス」の存在であると考えられています
※運営から離反しました
※覇王十代の力でケミーカードと一体化しています。
具体的な変化などは後述の書き手様にお任せいたします。少なくともユニコン。ザ・サンの力は使えるようです。
備考
※NPCモンスター扱いの為、令呪無し、名簿に記載無し、支給品無しです。
※桐藤ナギサ同様「クルーゼの手で崩壊したキヴォトス」の存在であると考えられています
※運営から離反しました
※覇王十代の力でケミーカードと一体化しています。
具体的な変化などは後述の書き手様にお任せいたします。少なくともユニコン。ザ・サンの力は使えるようです。
【支給品紹介】
【黒いオージャカリバー@王様戦隊キングオージャー】
厳密には支給品ではないが、この項で記載。
偽剣デインノモス@テイルズオブヴェスペリアを素材に、突然変異(メタモルフォーゼ)のカードと朝比奈まふゆの心意により変質した剣。
デインノモスの力を残しているのか。王鎧武装が可能なのかなどは現時点では不明。
厳密には支給品ではないが、この項で記載。
偽剣デインノモス@テイルズオブヴェスペリアを素材に、突然変異(メタモルフォーゼ)のカードと朝比奈まふゆの心意により変質した剣。
デインノモスの力を残しているのか。王鎧武装が可能なのかなどは現時点では不明。
【ドロップ品紹介】
【突然変異(メタモルフォーゼ)@遊戯王GX】
覇王十代が回収していたドロップアイテム。
モンスターをリリースし、同じレベルの融合モンスターを特殊召喚するカード。
覇王十代が回収していたドロップアイテム。
モンスターをリリースし、同じレベルの融合モンスターを特殊召喚するカード。
【ワクチンガシャット@オリジナル(仮面ライダーエグゼイド)】
ヒースクリフの持つ「完全なバグスターウイルスの抗体」から生まれたガシャット。
使用すると30秒ほど激痛に襲われたのち、バグスターウイルスが体から除去される。
元々バグスターである参加者に使用して問題ないかは不明。
ヒースクリフの持つ「完全なバグスターウイルスの抗体」から生まれたガシャット。
使用すると30秒ほど激痛に襲われたのち、バグスターウイルスが体から除去される。
元々バグスターである参加者に使用して問題ないかは不明。
| 197:遊戯-第F形態:修羅に堕として | 投下順 | 198:決戦間近の悪役集会 |
| 時系列 | 195:残香 | |
| キリト | GAME OVER | |
| 朝比奈まふゆ | 200:ちいさな忠義者/赤が僕の孤独を壊すんだ | |
| パラド | ||
| 赤枝逆徒のヒースクリフ | GAME OVER | |
| 亡失鎮魂の??? | ||
| 覇王十代 |