冒し、侵され、犯しあう(後編) ◆xzYb/YHTdI
第七話 ~江迎怒江~
色。
それに意味があるとするならば、何を挙げられるのだろう。
挙げるだけならばその議題には様々な答えが返ってくると思われるが。
その中でも最も重要だと思われるのは『イメージ』ということだ。
赤を見たら、何を思い出すであろう。
青を見たら、何を思い出すであろう。
橙を見たら、何を思い出すであろう。
勿論のこと、その答えは様々出てくることは確かだ。
しかし、ある一貫して導き出されていく答えと言うものは必ず存在する。
赤でろうが、青であろうが、橙であろうが。
そう言った意味では、無色と言うものは何を暗示しているのであろうか。
■ ■
「泥舟さん。泥舟さん。泥舟さん。泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん
泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん
泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん泥舟さん」
「せっかくまた逢えたっていうのに。逢えたっていうのに。逢えたっていうのに。逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに
逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに
逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに
逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに
逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに逢えたのに
「全部。全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部
全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部
全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部」
「球磨川さんの所為だ。球磨川さんの所為だ球磨川さんの所為だ球磨川さんの所為だ球磨川さんの所為だ球磨川さんの所為だ球磨川さんの所為だ球磨川さんの所為だ
球磨川さんの所為だ球磨川さんの所為だ球磨川さんの所為だ球磨川さんの所為だ球磨川さんの所為だ球磨川さんの所為だ球磨川さんの所為だ球磨川さんの所為だ」
「あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。
あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。
あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。
あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。あの人が余計なことを言わなきゃ。」
「あぁ、そうだぁ。球磨川さんは私の味方かと思っていたけど敵だったのぉ」
「だったら、殺さなきゃ。殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ
殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ
殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ
殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ
殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ殺さなきゃ」
殺さなきゃ。
江迎は、運動場の給水所にて、喉を潤す。
江迎はわずか2回目の別れで、病んだ。
文字通り病的なまでの愛だ。
標的を
球磨川禊に定め、江迎もまた動き出す。
あなたの色は何色ですか?
分かりません。
【一日目/早朝/D‐4 箱庭学園運動場】
【江迎怒江@めだかボックス】
[状態]身体的疲労(中)、ヤンデレ化
[装備]無し
[道具]無し
[思考]
基本: 泥舟さんとの恋を邪魔する者は問答無用で殺す
1:球磨川さんを殺す
[備考]
※『荒廃する腐花 狂い咲きバージョン』使用できるようになりました。
(第七話―――了)
第八話 ~鑢七実と球磨川禊~
何百年前のことである。
二人――――二本の刀がそこにはあった。
特にこれと言って描写すべきことなど起きず、ただ平凡に暮らしていた。
そこにある一人の奇策士が乱入する。
とがめ。
ただし事態は彼女が乗り込んだ。だけでは済まされなくなっていき、終いには愛すべき一本の刀を持ち去っていった。
寂しかったと言われてもそうとは分かる訳もなく。
悲しかったと言われてもそうとは分かる訳もなく。
虚しかったと言われてもそうとは分かる訳もなく。
ただ変わらず残された一本の刀は過ごしていた。
しかし、そんな日常も壊れていくこととなった。
4月の真庭忍軍の奇襲。
それを境に残された一本の刀も動き出すこととなる。
■ ■
二人はとうに箱庭学園を抜け出して、今は貝木に言われた二か所を目指し歩いている。
「――――で、禊さん。あなたはどうして私についてくるのですか」
『ん?だって君は記念すべき二人目の-十三組だ。だったら仲間でしょ?」
「仲間――――まぁそうでしたね。ですが私はあなたのことを容赦なく斬り落とすこともできるわけですよ」
『いいや、君はそんなことしない。僕はそう信じている』
「中々あなたも拍子抜けさせてくれますね。でもいいでしょう。――――悪いのかしら。
今回は私も易々と結託の大盤振る舞いしてしまいましたから。仕方ありません。別に私と七花の邪魔さえしなければどうしようとあなたと勝手です」
『そうだよ。これは僕の勝手な行為だ。七実ちゃんの気にする話ではないよ。』
「なんで先ほどから私はちゃん付けされているのでしょうか」
『それほど七実ちゃんが可愛いからじゃない?』
「……そうですか」
『そうだよ。――――ちなみにさ、人識ちゃんってさ、どんな子なの?』
「気分屋……という感じですね。私はあまり人柄なんてくだらないもの観察しませんので」
『ふぅん。僕さ、彼とどっかであった気がしてならないんだ』
「では遭っているのでないですか。意外と」
『…そうなのかなぁ』
二人の歩みはとまらない。
意味もなく、時間が進んでいく。
【一日目/早朝/D‐3】
【鑢七実@刀語】
[状態]健康
[装備]双刀・鎚@刀語
[道具]支給品一式×2、ランダム支給品(2~6)
[思考]
基本:弟である鑢七花を探す。
1:七花以外は、殺しておく。球磨川さんは仕方ありませんね。
2:クラッシュクラシックか学習塾跡の廃墟を目指す。
3:とがめさんは残念だけど仕方がない。
【球磨川禊@めだかボックス】
[状態]『健康だよ』
[装備]『大螺子が2個あるね』
[道具]『支給品一式とランダム支給品が3個あるよ』
[思考]
『基本は疑似13組を作って理事長を抹殺しよう♪』
『1番はやっぱメンバー集めだよね』
『2番は七実ちゃんについていこう!』
[備考]
※『大嘘憑き』に規制があります。
存在、能力をなかった事には出来ない。
自分の生命にかかわる『大嘘憑き』:残り2回。
他人の生命にかかわる『大嘘憑き』:残り3回。
怪我を消す能力は再使用のために1時間のインターバルが必要。 (現在使用不可。残り30分)
物質全般を消すための『大嘘憑き』はこれ以降の書き手さんにお任せします。
(第八話―――了)
第九話 ~貝木泥舟~
泥舟さん。
大好きですぅ。
死ぬほど愛していますぅ。
だから勝手にシナナイデ。
■ ■
貝木は歩く。
さすがに走ってばかりはいられない。
どうやら、追ってくる気配もなかったし。
「怒江のやつ……どうしようか」
結構本気で悩んでいた。
あのまま置き去りにしてしまったし、なにより後が怖そうで嫌だったのだ。
最高でも、右手腐敗。
最悪で、全身腐敗からの死。というおぞましき想像が掻き立てられる。
「いや、大丈夫だ。大丈夫のはずだ。俺が命令すればいい」
小言を呟く。
叶えられるか分からない戯言を吐いて。
「それよりもこれからのことだ。―――――ネットカフェ。そこにいこう」
その行動原理は極めて簡単。
情報がどこかしらに埋まっているかもしれない。ただそれだけだ。
しかし、既に
玖渚友という、コンピューター系のプロ、化物でもどうしようもなかったので、望みは薄い。
だが、貝木にはそれすら知る方法は無い。
歩まなければ、何も知ることはできない。
「怒江のことは………後で考えるか」
彼は進む。生きるため。死なないため。利益のために。
【1日目/早朝/D‐5】
【貝木泥舟@化物語】
[状態]身体的疲労(小)
[装備]
[道具]支給品一式×2、ランダム支給品(1~5)、「箱庭学園の鍵、風紀委員専用の手錠とその鍵、貴重品諸々、ノーマライズ・リキッド」(「」で括られている物は現地調達の物です)
[思考]
基本:周囲を騙して生きのこる
1:ネットカフェに行く
2:怒江はとりあえず保留
[備考]
※貴重品が一体どういったものかは以後の書き手さんにお任せします。
※取得した鍵は、『箱庭学園本館』の鍵全てです。
(第九話―――了)
最終話 ~終息する物語(収束する者語り)~
人が死ぬとき、そこには何らかの『悪』が必然、『悪』に類する存在が必然だと思う。
と、誰かは唱えるらしい。
確かにその通りだ。人が死ぬ時は大抵…いや、必然的に『悪』が付き纏ってくるだろう。
ただ、それは何も人が死ぬときだけではないだろう。
日常生活のあらゆる場面で、『悪』は必然し、死に直結する場面もなきにあらずである。
何かを食べる、そのときは例えば牛肉だったとするならば、牛を殺した者は『悪』になるだろう。
歩く、そのとき靴を踏みつける当人が『悪』だ。
究極的に言うのであれば、生きている、それは酸素を吸っているから、地球上のすべての生物が『悪』となる。
閑話休題。
この物語で、様々な人物が動いた。
少年こと
零崎人識
少女こと鑢七実
瀕死の少年こと球磨川禊
ヒトゴロシの少女こと
西条玉藻
細身の青年こと
零崎双識
詐欺師の青年こと貝木泥舟
病んだ少女こと江迎怒江。
交差したものもいれば、交差しなかった者もいる。
ただし、物語の歴史が変わったと言えば変わっただろう。
零崎人識は出夢との約束を延長させられる羽目にあった。
鑢七実は次々と相方が入れ替わっていったことに多少思うこともできた。
球磨川禊はようやく-十三組の素質のあるものに出会えたことに歓喜した。
西条玉藻はとうとう見つけた愛ナイフを再び失くした。
零崎双識は《家族》に対して思うことができたしまった。
貝木泥舟は相方に多少畏怖しながら過ごすことになってしまい。
江迎怒江は病んだ。
どれだけ、文章を重ねようとも、その事実は変わらない。
誰が『悪』とする物語だったのか。
誰が『善』とする物語だったのか。
一概には言えないし、そんなことはどうでもいいだろう。
そんな事実があった。それだけの物語である。
ただし歴史は変わる。――――いや、その言い方には語弊がある。
歴史とは、あるものではなく、積み重ねていくもの。
本来は、どんなに頑張ろうとも未来などは存在しない。
あるのは過去と現在だけ。
だから、だからこそ物語にはピリオド、区切りができるだ。
終わりなき始まりなどない、始まりがあれば終わりはない。始まりの連続が繰り返されて終わりを迎えていくのだから。
そういって見たとき、これは物語としては、不十分だ。
発散するだけして、全然まとまってなどいない。
結論として、まだ始まってばかりなのだ。この物語。このお話は。
だから、この物語は終わらない。
始まった物語は、終わらない。
(最終章―――了)
最終更新:2012年12月27日 15:40