カーン・ザ・コンクエラー(Kang the Conqueror) / ナサニエル・リチャーズ(Nathaniel Richards)
初出:Avengers #8 (1964年9月)
属性:未来人、異次元人、男性、地球人
概要
通称、征服者カーン、あるいは単にカーンとも呼ばれる。未来から来た時間旅行者。
ドクター・ドゥームの影響を受け、「こんな仏様いたな」と思うような大型の仮面(ヘルメット)と宇宙服のような緑色のスーツを身に着けた姿で知られている。基本的に顔出しはしない。
主に、
ファンタスティック・フォー、
アベンジャーズの宿敵として扱われる。
リード・リチャーズの父親と同姓同名の「ナサニエル・リチャーズ」を名乗るが別人(以前は、その正体は
リード・リチャーズの父とされていた)。20世紀から30世紀にタイムスリップしていたリードの父、ナサニエルが復興した未来世界が存在し、「ナサニエル・リチャーズ」は英雄として扱われていた。そこで彼の名を使ってその未来世界を征服したのが、現在のカーンとされている。
彼の持つタイムマシン技術の元は
ドクター・ドゥームのものであり、そのタイムマシンを使って、世界征服をするのが基本。
さらに
ドクター・ドゥームばりに強力な武器を備えたスーツを使っており、個人の戦闘力は高く、一人でアベンジャーズ全員を相手にできるほど。
過去と未来を行き来していたため、さまざまな自分が生まれており、また自分の運命が何度か変わったため、幾つかの自分が別のキャラクターとして存在する。さらには、タイムパラドックスを防ぐために、自分の野望を自分が止めるためにヒーローに協力したりすることもあるという、ややこしい人になっている。
オリジンと経歴
ナサニエル・リチャーズは西暦3000年に生まれ(後にEarth-6311と設定)。タイムトラベルの技術を身につけると古代エジプトに行き、ファラオ・ラマタトとなった。このとき
ファンタスティック・フォーに敗れ、自分の時代に戻ろうとしたところで時間の嵐に巻き込まれ、Earth-616の現代に到着。ここで
ドクター・ドゥームに出会い、その影響でファラオの姿を捨てドゥームに似た
マスクやコスチュームを身につけた姿となる。再び自分の時代に戻ろうとしたところで時間の嵐に巻き込まれ、今度は西暦4000年の荒廃した未来にたどり着いた。
ここでは野蛮人と化した未来人たちが残されたテクノロジーをその原理もわからずに使い戦いを続けていたが、ナサニエルはこれを征服。カーン・ザ・コンクエラー(征服者カーン)としてのアイデンティティーを作り上げた。
しかしこの時代に飽きてしまったカーンは再びEarth-616の現代へ。カーンとしてのコミック初登場を迎える。(
Avengers Vol.1#8)
ヴァージニア州のワシントンD.Cから少し離れた場所に現れたカーンはこの世界を征服するため最高責任者との面会を申し込むが、アベンジャーズが立ちはだかった。未来の科学力でアベジャーズを圧倒し全員を捕縛するが
リック・ジョーンズ率いる十代の少年たち
ティーン・ブリゲイドが機転を利かし彼らを開放。敗北して逃走した。
カーンの知られている「キャラクター」
- ファラオ・ラマ=タト:未来から紀元前2900年ごろの古代エジプトへ飛び、ファラオとなる。古代エジプトで暗躍中にエン・サバ・ヌール(後のアポカリプス)に関わる。絵としては「光線銃を持ったファラオ」というのが有名。タイムマシンはスフィンクスに偽装している。
- イモータス:リンボの支配者となった未来の姿。当時のミズ・マーベル(キャロル・ダンヴァース)との間に子供を作り、その子に宿って自身を転生させた。
- キッド・イモータス
- スカーレット・センチュリオン:ドクター・ドゥームの影響を受けずに成長したIF世界から来たバージョン。
- アイアンラッド:「征服者カーン」になる前の若い頃の姿とされる。ヤングアベンジャーズの一員。未来からやってきて、紆余曲折を経てまた未来にもどった。みんなから「このままでは征服者カーンになってしまう」と心配されていたが、案の定...?
- ミスター・グリフォン
トリビア
ワープ・ワールド(マーベルのキャラクター同士が合体した世界)では、
ミズ・マーベルとマッシュアップして、"カマラ・カーン"(Kamala Kang:オリジナルの
カマラ・カーンは"Kamala Kahn")として登場。
カマラ・カーンが征服者カーンに似た緑のスーツとヘルメットを着けて、タイムマシンで飛び回るだけだった。
最終更新:2023年07月15日 18:38