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  • 凍りつく灯火、砕け散る希望

テイルズオブバトルロワイアル@wiki

凍りつく灯火、砕け散る希望

最終更新:2019年10月13日 17:16

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凍りつく灯火、砕け散る希望


「くそっ…くそっ!!」
凍れ。凍り付け。
ヴェイグは叫びながら、傍らに横たわる少年の胸に、両の手を押し当てた。
幸か不幸か、矢は貫通している。恐らくティトレイが放ったのは、闘気の矢。それゆえ体内に矢やその欠片は残っていない。
ヴェイグは、先ほど自分の傷口にしたように、刻一刻と命が流れ出すその少年に…ジェイに氷のフォルスを施していた。
カレギアを巡る旅の最中、医師でもあった少女アニー・バースの指導より、ヴェイグは傷口の凍結という応急処置法を教わった。
傷口を凍らせることにより、患部からの出血を止め、傷を腐らせぬよう守る処置。
ヴェイグはつくづく、ここにはいない少女に感謝を捧げながら、ジェイの傷を凍らせた。
左手と右足の傷は、すぐに凍りついた。制御を誤れば逆に患者を凍傷にかからせかねない危険な綱渡り。
ヴェイグはそれを、何とか成し遂げていた。
問題は、ジェイの胸の傷。
ジェイの命を今まさに奪おうとしているその傷は、冷酷な事実を伝えていた。
徐々に疲労の色が深まるヴェイグの表情に、表れつつある感情の名。絶望。
あまりにも傷が深過ぎる。傷が、完全に内臓にまで達している。
出血がひど過ぎて患部をよく確認出来ないが、この出血量。
おそらく心臓は直撃していないが、心臓に直接連なる血管が破れている。
心臓に連なる血管が破れていたなら、本来癒しの術を得意とするアニーでさえ、生半可な陣術では処置しきれない。
ここにアニーがいてくれたなら。せめて、「R・エリキシル」あたりが使えれば。
氷のフォルスと陣術を併用すれば、ジェイの命を拾うことは、あるいは出来ていたかもしれない。
直接破れた血管の裂け目を凍りつかせても、心臓の鼓動のせいで凍らせた側からくっつけた損傷部が破れてしまう。
だからといって、全力でフォルスを用いて強引に患部を凍らせるなど論外の処置。
言うまでもなく、そんな事をすれば関係ない部位まで凍結させる危険も大きい。下手をすれば心臓そのものが凍り付いてしまう。
だとするならば。

(やるしか…ないのか?)
1年と少し前。大切な人に見舞ったあの仕打ちを。氷のフォルス使いにのみ許される、あの芸当を。
ジェイの肉体をそのまま氷の中に閉じ込め、仮死状態のまま眠らせるという、あの手段を。
そうすれば、ひとまずジェイは死なずには済む。時間は稼げる。
あとは、ハロルドと合流して全力で回復を行ってもらう。
ヒトを凍りつかせ眠らせるというあの手段は、出来ればヴェイグ自身、行いたくはなかった。
それは「ラドラスの落日」のあの晩、己の呼び起こした悲劇を再現することに他ならない。
クレア・ベネットの1年の時を奪った、あの悲劇を。
「凍れ…塞がってくれ!」
ヴェイグの悲痛な声。だがそれは、詮無い望みに過ぎない。
氷のフォルスで出血を抑えても、血の流れ出る勢いの方が強い。
もはや、フォルスを用いて傷口を塞ごうとしても、それは無意味な延命措置に過ぎない。
応急処置はしたから、今すぐ死ぬようなことはないだろう。しかし、時間が経てば同じこと。
全身を凍らせ、仮死状態にしなければ、このままジェイは死神に引きずられて、いずれは奈落の底に寄り切られる。
ヴェイグのフォルスも、そろそろ心許ない。ジェイの全身を凍らせるという措置を選ぶことの出来る、最後の機会。
ヴェイグは一旦、フォルスの放射を止めた。
「…はあ…はあ……くそ!」
思わずヴェイグは吐き捨てた。例え氷のフォルスが使えようとも、所詮彼にはまっとうな医術の心得はないのだ。
おまけに、もとより直接体内をフォルスで冷却するなど、荒療治もいいところ。
第三者が見たなら、ジェイをわずかなりとも延命させられただけでも僥倖と思うだろう。
だが、それでも足りない。ならばもはや取れる道は、この処置を更に上回る荒療治。
無茶苦茶もいいところだな、とヴェイグは半ば自嘲的に呟いた。

この「バトル・ロワイアル」の会場の空気には慣れたつもりでいた。今立っている戦場は、何から何まで勝手が違う。
狂気こそ正気。異常こそ正常。定石を打てば、その定石を上回る現実が怒涛のようにかぶさってくる。
そんな中で、まだ全身を凍結させるという手を「無茶苦茶」と感じられる感性こそ正しいのか。
「無茶苦茶」と感じる時点で、この会場という魔物に一枚上回られているのか。
そんな言葉遊びをしてみると、馬鹿馬鹿しさのあまりヴェイグは頬が緩むことを感じていた。
けれでも、状況は己をあざ笑っている時間さえ与えてくれない。ヴェイグはそれを理解できないほど愚劣ではない。
次の瞬間、ヴェイグは再びその表情を引き締める。
(クレア…ユージーン…マオ…アニー…ヒルダ…それから、ティトレイも。
俺に、力を貸してくれ。俺にこの力を使う、勇気を与えてくれ)
勇気。それは恐怖に耐えようとする心の力。己の醜さや、無くしてしまいたい過去と向き合う意志。
「ラドラスの落日」のあの悲劇を、もう一度繰り返す。
愛する者の時を凍らせるためではなく、迫りくる死神の足を凍りつかせるため。
ヴェイグは、大きく息を吸い込む。心の奥底から、全ての力を呼び覚ます。
ヴェイグは身を乗り出し、意識の混濁したジェイに呼びかける。
「これ以上ないくらいの荒療治になるが、許してくれ」
己が心の力の顕現、フォルスを展開。ヴェイグの両の手に、2つの輝きが現れる。
天国と地獄。どちらを見るかは分からない。だが、地獄を見る恐ろしさゆえに、天国へ至る道を投げ捨てはしない。
両の手をスクラムさせ、凍気を凝縮。アイスブルーの光の渦が、ヴェイグの手の中に巻き起こる。
(俺の力よ…光になれ。全てを凍らせる、凍て付く光になれ!)
ヴェイグがその両手を、ジェイに下ろさんとしたまさにその時。
「がはっ! …ぅあ…!!」
目の前の少年の口元から、赤い霧がほとばしった。
ヴェイグは一瞬ぎくりとなるが、すぐさま状況を呑み込む。
ジェイは大量の出血でもって失った意識を、たとえ完全にとはいかなくとも止血されたことで取り戻したのだ。
「ぐふ! はぁ…はぁ……ぁ…」
息も絶え絶え。それでも、目を覚ましつつあるジェイ。
「大丈夫か? 大丈夫なのか!?」
ヴェイグは震える呼吸を続けるジェイに、呼びかける。

「…なん…とか……うぅ…!」
意識を取り戻したジェイ。だが、すぐさま覚えた胸の激痛に、思わずうめき声が上がる。
「今は安静にしていろ。お前はかなり危険な状況だ」
「…それくらい…分かります…よ……」
意識を取り戻すも、もはやジェイの五体にはわずかな力しか残っていなかった。そのまま両手両足を投げ出し、浅い呼吸。
「…何が…あったんですか? 今度は…」
「俺の説明する番か?」
ヴェイグはジェイを労わり、彼の言葉の後半を引き取る。
ヴェイグは一つ間を置いてから、状況を簡潔に説明した。
ジェイはデミテルの繰り出した「春花の術」を受けた苦痛に耐えながら、自分とグリッドに状況を説明してくれていた。
そこから先に何が起こったか。
ジェイは目覚めたティトレイに不意を打たれ、闘気の矢を全身各所に受けたこと。
特に重傷なのが、胸の傷。心臓への直撃は免れたものの、おそらくは心臓に直結した血管が破れたこと。
それを自身の持つ能力で処置したが、このままではジェイはいずれ失血死を免れないこと。
そこで誰か、癒しの術を使える人間が来るまでの間全身を凍らせ、仮死状態にするという処置をこれから施そうとしていたこと。
そしてジェイの最も知りたいであろう、ダオスとデミテルの戦いの顛末は、グリッドに確認をしに行ってもらっていること。
「俺達が確認した時点で、ダオスも、それからデミテルって奴も、かなりボロボロの状態だった。
今頃は、決着が付いていると見ていいだろう」
ヴェイグは、しかしそこでティトレイのことはあえて伏せておいた。
先ほどの2人のやり取りの様子からして、ジェイとダオスは仲間同士という推理はヴェイグも容易に出来ていた。
そして、ティトレイのこれまでの行いと捨て台詞を考えると、ティトレイはどちらに味方したか――。
下手に話すと、話がややこしくなりそうだし、何よりヴェイグ自身気まずくてとても話せるものではない。
「『フォルス』…でしたっけ? 本当に、この『バトル・ロワイアル』では、何でもありなんですね…」
「ああ。お前が『木遁の術』と呼んでいる技は、カレギアでは『樹』のフォルスと呼ばれている」
「なるほど…キールさんが聞いたら、また質問攻めしょうね」
このE2の城周りの血戦が始まる前の休憩時間、キールとジェイは多くの情報を整理した。
キールはそれをメモとしてまとめ、今頃持っているはずである。

この局面を乗り切れば、キールのメモにフォルスの項目も追加されるはず。
このアイスブルーの瞳の男は、先ほどの話の中で、この鮮血のゲームに乗る気はないと言っていた。
彼もまた、灯火を携える仲間になってくれるだろうか。
ジェイがそんな事を夢想した次の瞬間、東の方から男の声。
「ヴェイグー! 向こうの様子を見てきたぞー!!」
例え地に落ちようと、翼が折れようと。未だに砕けぬ不屈の意志を胸に秘めた男、グリッド。
ヴェイグはジェイともども、その視線を彼に向ける。
「おお! その少年は息を吹き返したのか!」
目を開けたジェイの顔を見て、グリッドは快哉を上げる。ヴェイグはしかし、あくまで冷静に事実を告げる。
2人に駆け寄り、グリッドが完全に会話の輪の中に入り込んだところで、ヴェイグは重い口を開いた。
「ああ。だが、このままではジェイの命は危ない。…だから、俺は今から最後の手段を使う」
ジェイの肉体を凍り付かせ、そのまま仮死状態にして保存するという手段。ヴェイグは淡々と、グリッドに言い放った。
「ヴェイグ…お前のフォルスとかいう能力は、何でもありなんだな」
「本当に『何でもあり』なら、苦労はしないんだがな」
ジェイと同じ感想を漏らすグリッドに、ヴェイグは右手で自らの前髪をかき上げるようにして、顔を覆いうつむく。
この状況下で、ジェイは命を繋げる見込みがあるだけでも十分に運がいい部類に入る。それでも手放しで喜ぶなど出来るものか。
見ず知らずのこの少年を傷付け、死の淵に追いやったのはティトレイだというのに。
一度は心を許してしまった、狂気に駆られた友人だったというのに。
あの時のティトレイの目を、ヴェイグは見たことがある。
ゲオルギアスの思念に冒されたガジュマ達の目。一度は自身を絞殺しかけたポプラの目。
本当にあれの原因が、ゲオルギアスの思念であれば大助かりだというのに。
水の聖獣シャオルーンの力を受けた自身なら、浄化できるめどは立つというのに。
けれども、今はティトレイのことよりも、目の前の少年のこと。
友の失態の尻拭いなどというと不遜な言い方になりそうだが、この少年の怪我の原因はティトレイに…
ティトレイを疑わなかった己にあるのは、厳然たる事実なのだから。

「俺はこの場で一仕事始める。その横からでいいから、向こうがどうなっていたか教えてくれ、グリッド」
「ああ。――一言で言うと、あの2人は相討ちだった」
「!?」
ジェイは、そのグリッドの言葉に目を瞠った。胸の激痛を圧して、その言葉が喉から駆け上る。
「ダオスさんは死んだんですか!?」
「ええとだな…その……」
ジェイを下手に刺激するような失言をしたグリッド。ヴェイグからの視線が痛い。
「今度からは、怪我人を刺激するようなことは俺に耳打ちで状況を話せ。
俺も言い方が悪かったし、もう話してしまったから今回は別にいいが…」
「す…済まん。じゃあ、始めるぞ」
グリッドはとにかく、主観的な意見が入らないようにして、ありのままに今見てきたことを話すことにした。
軽く顔から汗を流すグリッドを見ながら、ジェイはヴェイグの秘密主義に皮肉の1つも言ってやろうと思ったが、止めた。
今は皮肉1つ言うのも一仕事だし、何より情報の迅速な把握は己の責務だ。
ジェイは静かに羊皮紙と羽ペンを皮袋から取り出し、グリッドの情報をそこに書き込み始める。
「俺が言った時点で、デミテルって奴もダオスって奴も死んでいたのはさっき言った通りだよな。
デミテルは両腕がもげて、血の海の中に沈んでいた。多分その時の出血でくたばったんだと思う。
ダオスってのも、どういうわけだか両腕がもげていた。原因は分からないけど、両腕とも木っ端微塵だったな。
それから…」
これは、果たして言ってもいいことなのだろうか。グリッドは逡巡した。
だが、ヴェイグとジェイ。「先を言え」という、視線からの言外の圧力。
グリッドは観念して、その事実を報告した。
「…ダオスの致命傷は、腕がもげたことによる失血じゃなくて、心臓を直撃した三つの刺し傷だった。
ええと、ダオスの死体の、腕の断面からの出血はデミテルほどひどくはなかったからな。
多分、心臓を貫いた凶器は矢…」
「心臓への三連射…間違いなく、殺ったのはティトレイさんですね」

「!」
ヴェイグの瞳が、無力感と悲壮感に揺れる。そう、グリッドが報告をためらったのは、ヴェイグを慮っての事。
その事実を…ダオスの左胸に矢で貫かれたような刺し傷があったとなれば、もはやそこに弁解の余地はなくなる。
ティトレイは、ダオスを殺しに行ったのではあるまいか。ヴェイグのその予感が現実となったことを、否定する要素は消える。
ヴェイグは、友が殺人鬼と化した事実と、直面せねばならなくなる。
グリッドは人として当然の情けで、報告をためらっていたのだ。
「…なるほど。つまり、向こうの戦いの趨勢を簡単にまとめると、こうなりますね」
左胸を押さえながらも、ジェイは持ち前の情報屋としての魂を働かせる。状況を整理する。
「ここで先刻、超高火力の術『サウザンド・ブレイバー』を編んでいたデミテルとティトレイさんは、
偶然ヴェイグさんとグリッドさんの組と鉢合わせした。
双方共に状況を把握できない混乱状態のまま、友人であったヴェイグさんの呼びかけで正気が戻ったかに見えたティトレイさん。

けれどもデミテルの術の完全阻止には至らず、『サウザンド・ブレイバー』は放たれてしまった。
その時の反動で、ティトレイさんは気絶状態。話は、E2の城跡に一旦戻ります。
そのままいけば、ぼくやダオスさんを初めとしたE2にいた面々は、『サウザンド・ブレイバー』で殲滅されていたでしょう。
ですが結果的には『サウザンド・ブレイバー』は着弾前にネレイドという異界の神が、超絶の力を振るい無力化。
ぼくらは辛うじて命拾いしたわけなんですね」
そう言いながら、ジェイははたと気付く。
この筋書きは、先刻想定していた「最もありがたい筋書き」と、不完全ながら符合していたことに。
すなわち、現実はデミテルとネレイドが潰しあってくれるという、ジェイ達にとってありがたい結末となった。
デミテルは「サウザンド・ブレイバー」を放ち、そのとき見せた絶大な隙を見事に突かれ倒れた。
闇の極光を用いて「サウザンド・ブレイバー」を無化したネレイドは、まだ倒れてはいないだろう。
だが、いかに神とは言えどあれほど強大な力を用いて、平気の平左とはとても思えない。
少なくともメルディの体の限界を考えると、ネレイドはあの一射で相当に消耗したと考えていいだろう。
今ならリッドとキール、2人がかりでならネレイドを抑えられるか。
ジェイはそんな思考の時間も兼ねた小休止の後、状況のまとめを再開。胸をかばいながら、話を続ける。

「では、今度の話はここ、E3に移ります。
その後、砲撃の犯人はデミテルの可能性が高いと即断したぼくとダオスさんは、ここに。
ぼくを第一陣、ダオスさんを第二陣にして、『サウザンド・ブレイバー』の発射地点であるここに向かった。
そこでデミテルを見つけたぼくは、ヴェイグさんとグリッドさんもろともに『春花の術』に巻き込まれるも、
第二陣のダオスさんが毒の霧を払いぼく達を救助。ダオスさんは逃走を始めたデミテルを追跡開始。
激闘の末、ダオスさんは辛うじてデミテルの撃破に成功したと考えていいでしょう。
ですが、ここで伏兵であったティトレイさんが動きます。
ティトレイさんは起き抜けにぼくに対し不意打ちの一撃。
茫然とするヴェイグさんとグリッドさんを尻目に、デミテルを救助に向かったわけですね。
ですがその時点でデミテルは、ダオスさんの手により命を奪われていた。
ティトレイさんはそこで、ダオスさんに対し報復を開始。瀕死のダオスさんは抵抗するも敵わず、ティトレイさんに射殺された。
ティトレイさんはそのまま戦線を離脱して、行方不明。ざっと、こんなところでしょうか」
ジェイは深々と息をつき、話の終息を告げた。ころん、と力なく首を横に向ける。
ヴェイグは、悲しみを瞳に湛えていた。グリッドは、ただヴェイグを見守るだけだった。
「…不幸中の幸いは、ティトレイさんが二人の戦いに乱入する前に、ダオスさんがデミテルを撃破していたことでしょうか。
おそらくティトレイさんが2人の戦いの決着前に乱入していたら、おそらくデミテルにはまたも逃走されていたでしょう。
あの時のダオスさんの状況からして、もし2人がかりで攻められていたら…
間違いなくダオスさんは、デミテルを殺すことなく倒されていたでしょうから。
ですが実際のところデミテルは、死体になって向こうに転がっていたのですから、ぼくが今述べた通りの推測で正解かと。
そう考えると、この戦いは実に間一髪の、ギリギリの勝利と言えるでしょう」
もし、この戦いにおける勝利の条件が、デミテルの撃破であったとするならば。
だがそれは、あまりに多くの犠牲と血と悲劇にまみれた、苦過ぎる勝利。
ダオスは自らの命を失い、そして自らの希望を託した灯火も、あわやという所で1つ消えかけ。
ヴェイグは友を失い、そして友の狂乱を目の前で見せ付けられ、それを止められなかった無力感を舐める羽目になった。
デミテルは今や倒れた。しかし彼がこの島に撒き散らした悪意の連鎖は、しかとこの島に残っている。

デミテルの手により良心と健全な肉体を失ったクレス。
デミテルの教唆により、殺人鬼への道へと追いやられたティトレイ。
デミテルのあずかり知らぬところで、彼のもたらした兄の死により、正気のまま狂気に堕ちたシャーリィ。
デミテルの遣わしたクレスにより姉を殺され、悲劇を繰り返すこととなったミトス。
憎しみと悲しみの連鎖は、未だこの大地に刻み付けられ、消えてはいないのだ。
デミテル自身は死したと言えど、彼の撒き散らした血の怨念は。
彼の放った憎しみと狂気という名の魔物は、未だにこの島に生き続けているのだ。
「くそ…デミテル!!」
ジェイの話を聞かされたヴェイグにも、怒りの火が燃える。
ティトレイをあんな風にした犯人は、つまりはあの男。あの男のせいで、ティトレイは殺人鬼へと成り下がったのだ。
デミテルは今や死者の1人。だが可能なら、ダオスによってではなく、この手でデミテルを八つ裂きにしたかった。
これほど激しい憎しみを覚えた相手は、スールズでクレアをさらったサレや、そしてかつてのトーマくらいか。
「ヴェイグ。だがデミテルはその結果として、あれだけひどい死に様を晒すことになったんだ。
天罰覿面、信賞必罰! 因果応報、自業自得! あいつは十分な罰を受けただろう?
今回ばかりは俺も哀れんだりはしない。哀れみをかけるには、あのデミテルとやらは少々あくど過ぎるからな」
冷たい怒りを放つヴェイグに、しかしグリッドはそう説く。ヴェイグは眉間にしわを深く寄せ、自らの髪を強く握る。
「ああ…分かっている。分かっているつもりだ。だが…」
氷漬けになったチンクエディアの柄を握る手が、ぶるぶると震える。固く握り締められた手から血の気が抜け、白くなる。
ヴェイグは必死で、湧き上がる怒りや憎しみを抑える。そうでもしないと、今すぐにでもデミテルの元に向かいたくなる。
デミテルの死体を、この手に握る剣で微塵に切り刻んで地面にばら撒いてやりたい衝動に、負けそうになる。
そんな事をしても無意味なことは分かっている。今の自分は、E2の城跡に向かわねばならないという使命もある。
死者に鞭打つような真似は無駄である。デミテルは死を…生きる者が最も恐れ忌み嫌うものを受け取ったのだ。
すなわち極刑なら…これ以上ないほどの苛烈な罰なら、すでにあの男に下っている。
かわいそうだとか、止むを得なかっただろうなどと思って、デミテルに同情する気持ちは、欠片ほども湧いてこない。
むしろ、同情する人間の方が外道だ。彼の所業を考えれば、まともな神経をした人間なら、同情の念など浮かぼうものか。
はらわたが煮えくり返りそうなほどの怒りに耐えるヴェイグ。気を抜けば激昂の余り夜空に吼えそうになる。
奥歯も砕けよとばかりに、顎を噛み締めるヴェイグ。そんな彼に、出し抜けにジェイは聞いた。

「ところでヴェイグさん。ティトレイさんはどうします?」
その質疑に、ヴェイグははたと我に返った。
デミテルへの怒りを抑え、今は今後のことを考えねば。ヴェイグは己が胸の真紅の感情を凍らせ、ジェイに応えた。
「…俺が説得する。あいつは、俺の大切な仲間だ。これ以上、あいつに罪を重ねさせはしない」
「もし、説得に失敗したら? ティトレイさんが、今度また誰かを殺すような事態になったら?」
「その時は…」
絶対にそんなことはありえない。説得に失敗などするものか。
ヴェイグはそう続けようとして、止めた。
この島において、「絶対」はありえない。カレギアを旅していた頃ならば、そもそも自身もあんなことは絶対にしなかったはず。
ルーティ・カトレットを斬り捨てるような、冷酷無比な選択をするなど。
その「絶対」が崩れた経験は、身を以って知っている。
綺麗事を口にするのをためらったヴェイグは、大きく間を取ってジェイに応えた。
「その時は…その時は、俺がティトレイを斬る」
友が踏み出した道は、もう二度と後戻りできぬ道であったならば。
友が凶行に出る前に、己が友を斬り捨てる。友がこれ以上罪を被る前に、自身が友殺しの罪を着る。
「とんでもなく偽善者じみた論理だがな」
ヴェイグは自嘲した。友が罪を犯す前に、代わりに己が罪を被る。
だがその際、率先して罪を犯すのだ。人殺しの罪を。友殺しの罪を。
友を想うゆえと称して、ティトレイの生きる権利を奪い、代わりに死を贈るのだ。
どれほど言葉を飾ろうと。友のため、この島でまだ命を繋ぐ誰かのためと称して、友の命を奪う。その罪は揺るがない。
偽善に満ちた論理と言えばまさしくその通り。ヴェイグはそれを承知の上で、自らの思いを露呈させたのだ。
「…だがヴェイグ!」
「現にあいつは、ジェイにこんなことをした上に、ダオスを殺したんだ。
…事態はもう、とっくに綺麗事で解決できる段階を通り越している」
思わず口をついて出たグリッドの制止の声。ヴェイグは、そのグリッドを一蹴。
それでも、グリッドは必死の説得を止めない。

「だったら、せめて腕を斬り落として戦う力を奪うだけで済ませればいい!
お前の氷のフォルスで傷口を凍らせれば、腕を切り落としても出血で死ぬことはないだろう!!」
「あいつと死合うことになったら、間違いなく俺は手加減できない。
仲間として旅を共にしてきた俺は、あいつの実力を知っている。いざ戦うことになったら、俺も切り札を切る。
水の聖獣シャオルーンの力を。そこまでして、ようやく五分だ」
ティトレイを見たとき、その言い知れぬフォルスの高まりを感じて、ヴェイグは悟った。
ティトレイは、間違いなく闇の聖獣イーフォンの力を解放している。
さもなければ、「サウザンド・ブレイバー」を放った直後でも、あれほどの動きが出来る理由がない。
しかも、あの時放たれた一撃の威力は、もとの「サウザンド・ブレイバー」のそれをはるかに凌駕していた。
さしずめ「サウザンド・ブレイバー」ならぬ、「インフィニティ・ブレイバー」といったところか。
直撃なら、間違いなく軍の一個中隊を殲滅できるほどの威力があっただろう。
フォルスの力も…心の力も所詮は有限のもの。
本来なら、ティトレイは今頃疲労の余り、倒れ込んでいなければおかしいはずなのだ。
「だったら、仲間を募ってあいつを生け捕りにして…!」
「この島には、俺の仲間はティトレイ以外にいない。俺に募れる仲間はいない」
「少なくとも俺がいる! 事情を説明すれば、きっと協力してくれる奴らだって…!」
「お前に何が出来る? フォルスも剣も陣術も導術も使えないお前など、精々が弾除けぐらいにしかならない。
それに、こうしている間にもティトレイは凶行に走るかもしれないんだ。呑気に仲間など募ってはいられない」
ヴェイグの意志は、北の果ての大地の、万年氷よりも固かった。
「…畜生…」
グリッドは膝から地面にくず折れた。歯を食いしばり、拳でどんと地面を叩いた。
「…結局また、俺達はミクトランの野郎の、思う壺ってわけかよ…」
無為感。無力感。グリッドは血を吐かんばかりに、その言葉を搾り出した。
「結局は殺し殺され、憎んで憎まれて、恐れて恐れられて、悲しんで悲しまれて…そうする以外俺達に手はないのかよ!?」

正気を保ってこの島の土を踏んでいる人間なら、誰もが抱くであろう感情。
殺すだけでは飽き足らないほどのミクトランへの憎しみ。自らの命を保つには、他者の命を踏みにじらねばならぬ苦しみ。
「グリッドさん…」
ミクトランへの憎しみ。誰かを踏みにじり生きることへの罪悪感。ジェイの目に映る、グリッドの想い。
憎しみと罪悪感を、この期に及んでもここまで素直に感じられるグリッド。
グリッドは、ひょっとすれば今、この会場の中で一番人間らしい気持ちを抱いている人間かもしれない。
「無論、あいつを斬るのは、もはや説得の余地がないと分かった時のみだ」
グリッドに背を向けながらも、ヴェイグは小さく呟く。
「ティトレイがその罪を悔い改めたと分かったなら、俺は剣を収める。
俺が剣を向けるのは、誰かの命を率先して踏みにじる外道だけだ」
「ティトレイさんのその『悔い改め』、それ自体が演技の可能性もありますよ。
その手の芝居を打った上で、油断した相手の背中を刺すのは、悪党の常套手段と相場は決まっています」
確認するように。決意を試すように、地面に横向きに寝るジェイは、ヴェイグに問いかける。
「ティトレイはもともと、芝居や腹芸が得意な奴じゃない。多分それはあり得ないだろう」
「ですが、もはやティトレイさんは元のティトレイさんではありません。たとえ親友でさえ、平然と欺いてくるかもしれません」
「それなら、いっそこちらもやりやすい」
ヴェイグは懐に、凍りついたチンクエディアを引き寄せる。
「ティトレイは、もともと隠し事が大嫌いな性格だ。
ヒューマとガジュマの争いが止まらない中、俺は1人で全てを抱え込み、根を詰め挙句の果てにフォルスを暴走させた。
その時ティトレイが俺に対して向けてきたのは、俺を想うがゆえの本物の怒りを込めた拳だった」
こつん。ヴェイグはチンクエディアの柄を、眉間に当てながら、話を続ける。
「友に隠し事をされるのが大嫌いだったあいつが、腹芸なんて隠し事の極致も同然の真似をするものか。ましてや、俺に。
もし本当にあいつがそんな真似をしてきたのなら…」
ヴェイグは、閉じたまぶたの中、湧き上がる想いにその瞳をさまよわせる。
「…俺を殴りつけたティトレイ・クロウという友はもう死んだことになる。ティトレイの姿をしたあいつは、ただの殺人鬼だ」
言い切ると同時に、ヴェイグの肩からふっと力が抜ける。目を閉じながら、ヴェイグは結びの句を発した。

「殺人鬼が相手なら、情けや容赦をかける道理はない」
グリッドは、瞳を震わせた。下唇を噛み、ヴェイグの宣告の重みに耐えた。
ジェイは、頷いた。右耳を下にしたまま、ヴェイグの宣告を淡々と受け取った。
「今の言葉に、嘘はありませんね」
「ああ」
「それならば、こちらも動きやすいというものです」
ジェイは、一瞬だけ。にやりと微笑んだ。地面に密着していた右耳を離し、北の方角を見つめる。
ジェイは胸の痛みをかばいながら、跳ね上がるように立ち上がる。幸い利き手はまだ生きている。忍刀・紫電を握り締める。
ぶしっ、と胸元で血がしぶく。奥歯を強く噛んで、激痛に耐える。
「鏡殺」
この島では何度も世話になった特技。アーツ系爪術を利用した、忍法「縮地の術」。
突然のことに、ヴェイグとグリッドはただジェイを唖然と見ているしか出来なかった。
ジェイは突然、あらぬ方に走り出したのだ。本来なら絶対安静を命じられねばならないはずの、致命的な怪我にも関わらず。
そして2人がその理由にようやく気付いた頃には、すでに遅かった。
世界は、蒼く凍り付いていた。
*

(ぼくが…あいつを討つ!)
心中叫んだジェイは、一面蒼く凍りついた世界を、無意識のうちでのみ眺めていた。
爪術師のみ操れる、大いなる滄我の力。遺跡船の旅の中、強大な魔物をたびたび撃破してきた、最後の切り札。
クライマックスモード。
爪術師の肉体と大気を介して滄我とリンクし、術者の周囲に滄我の絶対領域を作り出す、ジェイの最終兵器。
滄我の絶対領域の中では、術者が許した者か、さもなくば滄我の祝福を強く受けた者以外、あらゆる存在が身動きを封じられる。
そしてこの滄我の絶対領域の中では、その身を縛られた者は全ての装甲や闘気などによる防御を無効化される。
すなわち、いましめを受けた者はすべからく丸裸も同然。
逆にクライマックスモードを発動させた術者は、滄我の恩寵を最大限に受けることが出来る。
肉体を蝕むあらゆる毒素や異常は滄我の力により浄化され、術者の潜在能力は完全に引き出される。
まさに絶対領域。術者の独壇場が、一方的な攻撃が許される空間。
幸いにも、胸の出血は止まっている。傷自体が癒えることはなくとも、滄我の力が胸の傷からの出血を抑えている。
ジェイは耐えられる鈍痛にまで和らいだ胸の痛みを感じながら、ひたすらに駆けた。
その先にいる者、ティトレイ・クロウ。目を凝らせば、夜の帳の向こうに緑髪の男が歩いているのを見て取れる。
ちょうど背を向けているため、その表情は伺えない。しかしそんな瑣末事に、ジェイはかまいなどしない。
この場で自分が、ティトレイを殺す。ティトレイを殺せる者は自分しかいない。それゆえの判断。
先ほどのヴェイグのやり取りを聞いて、ジェイは断じた。
ヴェイグは、ティトレイを斬れない。土壇場になれば、必ず逡巡する。
ティトレイを斬ると言っていたあの時のヴェイグは、苦しんでいた。
最初ヴェイグを冷血漢と思っていたジェイにしてみれば、意外と言えば意外。だがしかしその決意の内容を思えば止むなしか。
友を斬るという決意を、やすやすと固められる人間の方がおかしいのだ。
遺跡船で出会ったジェイの友達…モフモフ族のキュッポやピッポやポッポが、もしこの島で殺人鬼と化してしまったら。
(その時は…)
3人を斬った人間がいたとしても、それを恨む権利はジェイにはない。それはまだ譲歩出来る。
だが、自ら3人を手にかけ、葬ることは出来たであろうか。
ジェイは考え出そうとして、止めた。今はそんな事を考えていていい場合ではない。
今は、ティトレイを殺すことを最優先に考えねば。

ティトレイの足音は、先ほどから捉えていた。地面につけた耳から、ティトレイのかすかな足音や振動が聞こえていた。
「樹」のフォルスで足音を消すなどという小細工は通用しない。
たとえ「樹」のフォルスが草を踏む足音を消そうとも、地面を踏みしめるその振動自体はかき消せない。
「樹」のフォルスで、自らの踏む地面の草を、羽根布団のようにふわふわしたものに変質させていれば、話は別かも知れない。
だがティトレイは、周囲の敵性参加者を全て戦闘不能に追いやったと高をくくっているのか、そこまでの処置はしていない。
ティトレイの歩く地面の振動を感じられていたのが、その理由だ。
ジェイは先ほどからずっと地面に耳をつけ、こうしてティトレイの動向を探っていた。
もしあらぬ方にティトレイが行こうとしていたならば、見逃してもよかった。
だが彼の足音が向かった先は、あろうことかE2。
(この計画を遂行するには、リッドやロイドが失われてはならない。それだけは確実だ)
共に作戦会議を行った青髪の学士、キール・ツァイベルとの確認事項がジェイの脳裏をよぎる。
今現在、E2はとてつもない大乱戦になっているはず。
そしてティトレイはあのデミテルの手駒だったのだ。E2の乱戦に横槍を入れることは、九分九厘間違いない。
そしてティトレイは格闘の実力もさることながら、この状況下で恐れるべきは、彼の狙撃手としての技量。
先ほどの「サウザンド・ブレイバー」の射撃を見れば、その程度は瞭然。
魔術による支援があったとは言え、ティトレイはあれほどの超遠距離からの狙撃も難なくこなして見せたのだ。
物陰からの狙撃、しかも殺気をほとんど伴わない一射であれば、防御は困難。
ティトレイは今や、警戒の困難な恐るべき暗殺者なのだ。もしリッドやロイドが暗殺の一射を受ければ、大変なことになる。
(この一撃を当てるまででいいから、保ってくれ!)
逆手に握った忍刀・紫電。ジェイはそこに、滄我の力を満たす。
この手でティトレイを殺せば、恐らくヴェイグはジェイを無条件に救う対象とはみなさなくなるだろう。
最悪、ヴェイグ自らが己に剣を向けてくるかもしれない。
良くも悪くも、ヴェイグはこのゲームの中においてすら、友が殺人鬼と化したとその目で確認してすら。
その友の死を受け入れられるほどには情は浅くない。友を殺した存在を憎まずにいられるほどには、割り切れてはいない。

(けれども…!)
ヴェイグの手による、肉体の凍結で延命するという選択肢を捨てた時点で、よってジェイは決死の覚悟を固めた。
肉体を凍らせ、しかる後に解凍して生き延びたとしても、リッドやロイドが倒れては生き延びる意味はない。
ロイドが申し出たことにより、一同にもたらされた「究極の切り札」の可能性。
この「バトル・ロワイアル」で倒れた…否、「倒れる」全ての人間を救える可能性のある、「究極の切り札」。
その「究極の切り札」を手にするには、リッドとロイドは決して失われてはならない。
この命を引き換えに、2人に迫る魔の手を一つ潰す。
どの道これほどの傷を負った自身は、もはや足手まといにしかならないことは分かっている。
ジェイは、おそらく自ら死へ通ずる道を選び取ってしまったことは、漠然と理解できている。
だが、もとよりジェイは忍者。
目的のために利用できるならあらゆる物を利用し、手段を選ばぬことを美徳とする闇の住人。
利用するものが敵の犯した失策であれ、誰かの誠意であれ。
そして最終的には、己の命さえ道具にする。
セネル達との出会いを通じて、ジェイは一時期己も牙が抜けたのではないか、と危惧していた時期もあった。
だが、いざとなれば自らの命さえ道具にする、忍者の心は失われていない。不思議なほど、ためらいを感じない。
ジェイはその事実に、わずかとは言え喜びさえ感じていた。
希望の灯火を携えた者達のため。希望の灯火を、救いの道に導くため。
己の聞き出しまとめた情報、己の導き出したあらゆる推測。全てそれらは、キールにも授けている。
灯火を導くのは、キールの役目。ジェイはこうして、灯火の行く道を阻む者を自らの命を引き換えに討つ。
ジェイは雄叫びを上げながら、ティトレイに急速に肉薄。
忍刀・紫電を投げつけ、ティトレイの急所を百発百中で打ち抜ける、必殺の間合いまでは、あともう少し。
必殺の間合いに入り込んだ瞬間に、滄我の絶対領域は解除されるだろう。そこが、絶対領域の維持限界。
だがその絶対領域が消えた瞬間、ジェイは己が得物をティトレイの首筋に投げつけ、次の瞬間命中させているはず。
その状態で、得物に込めた滄我の力を解放すれば、ティトレイの首から上は間違いなく粉微塵になる。
それで上等。それ以上、何を望もうか。
ジェイは蒼く凍りついた世界を、雄叫びを上げながら驀進した。
*

ヴェイグは、目の前の光景に、そして己が体の異常に恐怖した。
瀕死の重傷を負ったはずのジェイが、立ち上がり駆け抜けた。
何事かと彼を、彼の進行方向を見やった瞬間、世界は蒼一色に染まった。
全身が金縛りの状態になったと気付いたのは、その時だった。
己の肉体の全ての筋肉が、鎖を何重にも打たれたかのように、ぴくりとも動かない。
走り出すジェイ。叫び声を上げそうになるヴェイグ。
だが、この蒼の空間の中では、喉さえも凍り付き、声を上げることすら不可能。不思議と、呼吸だけは出来ていた。
だが、そんなことが何の足しになろうか。
ヴェイグは、渾身の力を込めて無理やりにでも五体を動かそうと試みた。
筋肉が裂けてもいい。骨が砕けてもいい。体よ、動いてくれ。動いてくれ!
目の前の少年の、ジェイの凶行を止めるために。
ジェイの向かった先の、夜の帳に隠れた人影を見て、ヴェイグはジェイの意図を知った。
ジェイの向かう先にたたずむは、緑髪の青年。かけがえのない旅の仲間。ティトレイ。
あれほどジェイが、何度も何度も駄目を押すようにティトレイをどうするかと、ヴェイグに問うたわけはこれだったのか。
ティトレイを殺される覚悟。友を失う覚悟。その覚悟がヴェイグにはあるのか。
それを自身に問うためだったのか。
だが、それにしてもこの処刑方法はひど過ぎる。
ヴェイグは悟った。この空間の中では、ヴェイグは身動きできない。
そもそも身動きをすること自体を、この空間の理法が禁じているのだと。
首が振れないから良く分からないが、それは隣にいるグリッドもまた同じことだろう。
そして、ティトレイも。
この空間の絶対君主は、ジェイ。ジェイのみが自在な動きを許される。
すなわちまた、ジェイのみが一方的な虐殺を許されるのだ。
(逃げてくれ…ティトレイ!)

心中叫ぶヴェイグの祈りも、ただこの空間の中では空しいだけだった。
戦士であるヴェイグには、分かってしまう。ジェイがティトレイを葬る、必殺の間合いにはもう間もないことを。
ティトレイは逃げない。逃げられない。ジェイがふらつきながらも踏む一歩ごとに、ティトレイの死は近付く。
ティトレイも、この空間に縛り上げられた犠牲者の1人なのだ。
頭では理解している。ティトレイはもはやマーダーと化してしまったことを。
ティトレイを放置しておけば、何人もの人間を殺めるであろうことは想像に難くないことを。
いざ自らの手でティトレイを殺そうとすれば、逡巡せずにはいられないであろうことを。
自ら「説得が通じないなら、殺す」と言っておきながら、目の前で命を潰えさせようとしている友に「逃げろ」と願う自身。
ヴェイグがそんな自身を認知した時、確かに己の覚悟は甘いものであったと知ってしまった。
友を殺す際には、覚えずにいられない感情。迷い。
その迷いは、ヴェイグがヒトとしてあるべき心を、未だ宿していることを示している。
だが、そのヒトとしてあるべき心が、更なる悲劇を招くこの忌まわしきゲーム、「バトル・ロワイアル」。
それに引き換え、ジェイならティトレイを殺める際にも、迷いはあるまい。
ティトレイは、ジェイにとってはただの「敵」に過ぎないのだから。
それでも、友が一切の抵抗を許されないままの状態で、死刑を執行される。
それをまざまざと目に焼き付けねばならない。これがどれほどヴェイグにとって残酷なものか。
そして、不完全にとは言え、一度は固まりかけた友殺しの覚悟を崩壊させるものか。
想像には、難くあるまい。
(止めろ…ジェイ!)
とうとうジェイは、必殺の間合いに入り込んだ。クライマックスモードが解ける、直前の二手。
ジェイはその一手で、忍刀・紫電に自らの爪から漏れる光を注ぎ込む。放つは、「苦無・焔」。
よしんばティトレイの防御が間に合っても。「樹」のフォルスで身を守ろうとも。
ティトレイを守る草木を焼き払い、植物の盾を穿てるようにと選んだ、炎属性のアーツ系爪術。
(頼む…止めてくれ!!)
クライマックスモードが解ける、直前の一手。
ジェイは忍刀・紫電を、耳にこすりつけるようにして振りかぶった。
その手首は、しならせて忍刀を高速で投射するために、くるりと丸まっている。
肩が、腕が、手首が。限界まで引き絞られる。次の瞬間、剛弓から放たれる矢のごとく、忍刀・紫電は直進を始める。
その軌道は、間違いなくティトレイの首筋にまで伸びている。何者も、これを妨害することは出来ない。
ジェイの上半身の筋肉は、溜め込んだ力を一気に解き放つ。忍刀を滅殺の一射に変える、死の律動。
ジェイの肩の上を越え、忍刀は投げ出される。柄を握り締めていた手が、ほぐれてゆく。
クライマックスモードが解ける、その瞬間。
「止めろおおおおおぉぉぉぉぉぉッ!!!」
ヴェイグの喉からは、まるで命を吐き出さんばかりの、凄絶な悲鳴が上がった。
*

ティトレイは、振り向きざまににやりと笑った。
「俺を助けてくれてありがとうな、ヴェイグ」。そんなメッセージを乗せたかのような、ひどく場違いな笑み。
ティトレイは、回れ右をして、西の彼方に去り行く。がしゃり、と彼の左手のボウガンが鳴った。
ボウガンの矢溝は、どこからともなく伸びた蔓に覆われ、次の瞬間には矢の生成を終えている。
ヴェイグは、ティトレイに声をかけることが出来なかった。
夜の帳に消え行く、ティトレイの瞳。やはりゲオルギアスの思念に冒されたかのような、暗い光が宿っていた。
一歩ごとに前後に揺れる、ティトレイの肩。やはり闇の聖獣イーフォンから授かった、暗い力が立ち上っていた。
グリッドは、ヴェイグに声をかけることが出来なかった。
前方に投げ出されたヴェイグの手。本来ならば、氷漬けになったチンクエディアを握っていなければならない、その手。
グリッドは、そのチンクエディアの行き先を確かめて、凍りつきそうなほどの恐怖に襲われた。
剣技「紅蓮剣」ならぬ「『蒼』蓮剣」だな。お前の操る力は氷の力だし。
普段のグリッドなら、そんな軽口を叩けていたかもしれない。しかし状況は、そんな軽口さえ許しはしない。
ヴェイグは、ほとんど衝動的に体を動かしてしまっていた。
右手に握るチンクエディアを、投げつけてしまっていた。
結果として、今や氷の大剣は、「それ」に突き刺さっていた。もとは人間であった、暖かな存在に。
2人の上空で、明るい光が弾けた。
花火ではない。本来ならば、ティトレイの命を奪うはずだった、灼熱の輝き。炎の色そのままの、滄我の光。
どつん。
忍刀・紫電が空から降る。その名に違わず、常に紫の光を刀身の周りに弾けさせる、抜き身の名刀。
墓標のように、地面に垂直に突き立つ。
その刀身に映り込むは、この島の夜を飾る赤の月。青の月。そして――。
氷の大剣を左胸から生やした少年。茫然と立ちすくむ、白皙の忍者。
「不可視」のジェイ、彼の姿であった。

「…………!」
グリッドは、未だに喉が凍り付いているかのように、言葉を失っていた。
氷の大剣の先端に、どくんどくんと波打つ赤い塊。
ジェイの心臓が、そこにぶら下がっていた。
「…じょう…冗談…だろう?」
そして、ヴェイグ自身が、その光景に一番驚愕していた。
必死で生きたいと願い、鼓動するかのようなジェイの心臓。
だが、ジェイの体外にはみ出た肉と血の塊は、その鼓動ごと、次の瞬間凍りつく。
「俺は…!」
殺すつもりは、なかったのに。その言い訳が、口をついて出そうになる。
氷の大剣のまとう冷気は、左胸からジェイの肉体を、じわじわと蝕んでゆく。
「…俺は……ッ!!」
チンクエディアは、全く狙いをつけずに投げた。クライマックスモードが解けた瞬間、完全な抜き撃ちで、投げつけた。
ヴェイグが、ジェイの足を一瞬でも止められればと思い。
はなから当てるつもりもなかった。当たれと願いもしなかった。
ぶるぶると、ジェイの肉体が震える。ジェイの肉が、血が、骨が凍り始めている、紛れもない証拠。
けらけらけらけら。
グリッドは、夜風に紛れてその嗤い声を聞いたような気がした。
この島に生き残る全ての参加者に、呪い在れかしとばかりに嘲笑するかの者の嗤い声。
馬鹿馬鹿しいとは思いながらも、グリッドはその考えを否定できなかった。
死してなお、デミテルの怨念は生き残っていると。
デミテルの怨念が、絶体絶命であったティトレイの命を永らえさせたと。
デミテルの怨念が、本来当たるはずのなかったヴェイグのチンクエディアを、ジェイの左胸に引き寄せたと。
「俺は…!!!」
びくん。ジェイの体が、一段と大きく震えた。凍気が、ジェイの全身に回りきった。
形はどうであれ、意志はどうであれ。ヴェイグは、またもヒトを1人、冥界に送ったのだ。

投げつけた氷の大剣により。
氷のフォルスをまとわせたチンクエディアを、ジェイの左胸に投げつけ、ジェイを貫いたことにより。
バランスを失い、倒れ込むジェイの凍りついた体。その倒れる様を見るヴェイグ。
自らの犯した過ちの結果を、まざまざと目に焼き付ける羽目になる。
がしゃん、と陶器のような音を立てて、ジェイの体は地面に落ちた。
四肢がもげる。ぶつけた眉間から、凍りついた頭部が真っ二つに割れる。
体内まで完全に凍り付いていなければ、真っ二つに割れた頭部の断面から、脳漿がはみ出ていただろう。
「俺は――――ッ!!!」
ジェイは、死んだ。
友を殺す覚悟が出来なかった。友の死をむざむざと見過ごせなかった。友を死なせたくない一心で、反射的に剣を投げた。
ヒトとしてあるべき優しさ。ティトレイに覚えた友情。
それに下った罰がこれだ。
逃れようのない、言い訳の出来ない、ヒト殺しの罪。またしてもヴェイグは、同じ過ちを繰り返したのだ。
「うわああああぁぁぁぁぁァァァァァ!!!!」
自らの頭を抱える、その指先。凍りつく。あっという間に、冷気が全身を覆う。
ぱきぱきという大気の凍る音は、すでにばきばきという音に変わっている。
体内から駆け上って来る、白の力。
フォルスが、暴走する。ヴェイグもまた、歴史を繰り返す。
「ヴェイグ! どうした!!?」
ヴェイグの全身に渦巻く吹雪。グリッドは無知ゆえの蛮勇か、それとも全てを知った上での決死の覚悟でか。
地面に膝を突くヴェイグに駆け寄る。肌に食いつくような冷気をものともせず、ヴェイグの肩を揺らす。
「逃げろ…グリッド!!」
血の気を失い、青くなったヴェイグの唇。その唇を途切れ途切れに震わせながら、ヴェイグは言う。
「これは一体何なんだヴェイグ!!? わけを説明し…」
「早く逃げろ! 俺のフォルスが…暴走する!!」
「暴走ってどういう…」
「死にたくないなら、早く逃げろォォォォォ!!!」

それが、ヴェイグの限界だった。
ヴェイグの周囲に渦巻く吹雪が、一瞬しんと静まる。
だが、それは事態の沈静化を意味するものなどでは、無論ありえるわけもなく。
爆風。
白い爆風。
氷の精霊セルシウスが操るとされる、爆氷の獅子の顕現。
ヴェイグを爆心とした、極冷の招来。
形あるものを全て凍らせんとばかりに、白き悪魔がその顎を開く。
まるで音さえも凍ってしまったかのような、静寂の世界。
だが、その静寂の世界は、すぐさま終焉を迎える。
形なき白の悪魔は、たちまちの内に吹き荒れる。
人一人の命など軽く奪える氷柱の槍。地面をたちどころに覆う霜。霜は地面に降り積もり、雪となる。
本来雪原など存在しないはずの、この島。降り積もるは、フォルスの雪。
ヴェイグの発現させた、形なき氷の力。津波と化した寒波は、たちまちの内に周囲を覆い尽くす。
叫び声は、もはや聞こえない。炸裂した凍気の、激し過ぎる波濤ゆえに。
フォルスの制御を失ったヴェイグ。極寒地獄に呑まれたグリッド。
そして、命を奪われ、寒波の怒涛の下に消えた、1人の少年。
グリッドの考えは、こう見ればあながち間違いには思えないかもしれない。
デミテルの怨念は、未だに生きていると。ヴェイグらを呪うかのように、この島の大地に存在すると。
交錯する想い。凍り付く意志。
それすらも、かの智将のもたらした災厄なのか。
この夜、デミテルと接触した者は、すべからくその災厄の渦に呑まれた。
2人は死に絶え、2人は白の地獄に囚われ。
デミテルが死してなお、惨禍の連鎖は死ぬことなく、悪意を以ってしてこの島の闇の中に蠢いてる。

【ヴェイグ=リュングベル 生存確認?】
状態:HP30% フォルス暴走
所持品:なし(チンクエディアはジェイの死体に突き立っている)
基本行動方針:????
現在位置:E3の丘

【グリッド 生存確認?】
状態:ヴェイグのフォルスの暴走が直撃?
所持品:マジックミスト、占いの本 、ハロルドメモ ペルシャブーツ
基本行動方針:生き延びる。 漆黒の翼のリーダーとして行動
第一行動方針:事態の打開
第二行動方針:ヴェイグと共に行動する
第三行動方針:プリムラを説得する
第四行動方針:シャーリィの詳細を他の参加者に伝え、先手を取って倒す
現在地:E3の丘

【ティトレイ=クロウ 生存確認】
状態: TP残り10% イーフォンの力を解放 感情希薄
所持品:フィートシンボル、メンタルバングル、バトルブック  
    エメラルドリング 短弓(腕に装着) ミスティシンボル
基本行動方針:命尽きるまでゲームに乗る(優勝する気は無い)
第一行動方針:クレスと合流。援護した後、撤退
第二行動方針:クレスにヴェイグ殺しを依頼する
現在位置:E3の丘→E2城跡

【「不可視」のジェイ 死亡】
【残り18名】

※ジェイのクナイは、E3の丘に転がっている。回収可能
※魔杖ケイオスハートはE3のどこかに弾き飛ばされ所在不明
※地面に落ちている支給品は以下の通り。
忍刀・紫電 ダーツセット クナイ(3枚)双眼鏡 チンクエディア
エルヴンマント ダオスの皮袋(ダオスの遺書在中)
ジェイのメモ(E3周りの真相、およびフォルスについての記述あり)
―ただし現在ヴェイグのフォルスで凍り付いているため、フォルスやそれに順ずる力で解凍しなければ回収不能。

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