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  • 此処にたつ -Over the another day- 1

テイルズオブバトルロワイアル@wiki

此処にたつ -Over the another day- 1

最終更新:2019年10月13日 21:13

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此処にたつ -Over the another day-


空が次第に黄みを帯び始めた時刻、その影は次第に伸び始めていた。
じわじわとその面積を広げる影の付け根の足、そこから踵、膝、腿と伸びで腰。
上半身にまで上るように汗をかきながら、ヴェイグ=リュングベルは走っていた。
村の大路を縫っていく彼の表情は焦りこそ伺えるものの、
その一方で何かまず定めるべき何かを見失ったかのようにぼやけている。
そうして走る彼の意識は、順序を違えて影が彼を走らせているかのように散逸していた。
あの場所に突如現れたグリッドが、あの場所に居合わせた全ての人間に相対してぶつけた言葉。
その問いとも命令とも嘆願ともとれる言葉をヴェイグは咀嚼しかねていた。

一体、グリッドは誰に何を伝えたかったのだろうか。
あの天使の羽根、ロイドの言から考えればおそらくグリッドに起きた変化は
ロイドのそれと近しいものにあるのは間違いないだろうとヴェイグは思っていたし、間違いだとも思っていなかった。
しかしヴェイグはそこに関してはロイドほどには感情を覚えていない。
天使の痛みを知らないヴェイグには、共感できる領域に限界があるのは至極当然だった。
寧ろヴェイグとしては、肉体としての変化よりもその精神の変化に驚愕を禁じえない。
傾いた立ち回りにふざけたような物言い。一見して何も変わっていないように思えるが、今ひとつ飲み込めない。
彼が一番最後に見たグリッドの表情は影が懸かり陰鬱極まりないものだった。
シャーリィとの戦いの結果を目の当たりにして塞ぎ込んだのか、何があったかは知らないが、
とても一朝一夕で先ほどのような熱弁を振るえるほどに回復できる落ち込み方とは思えなかった。
グリッドのことだからすぐにケロっと立ち直ったのだろうかとも考えられなくはない。
だが、回復したという表現も当てはまらないようにヴェイグは思う。
回復というのは悪化したものが元に戻ることだ。
サウザンドブレイバーの件、森でテルクェスを見つけたとき、G3でプリムラを失った時。
ヴェイグが少なからず垣間見てきたグリッドと言う人間の形は、本当にこうだっただろうか。
以前から大言壮語も派手な振る舞いもあった。
だがそれは激情に駆られたり、自分と他人の距離を見ていなかったり、
言ってしまえば何も知らない故の無邪気さ、あるいは傲慢さだったように思う。
それが消えた。その言葉には、痛みを知った人間にしか出せない湿り気があった。



回復ともいえない、そして成長とも程遠い。
確実に何かが変わったようで、やはり今までと変わらないとも思えるグリッドの存在。
その在り方から発せられた言葉に、ヴェイグは考え込まざるを得ない。
何故、ここまでその言葉に後ろ髪を惹かれるのだろうかは分からなかった。
思想家でも哲学家でもない彼に、グリッドの言葉を言語学的に解析する気などない。
興味とも違う。それが命に迫った感情だったからとも思えない。
強いて言うならば、かつてと真逆でありながらかつてと同一であるグリッドの『言葉』そのものに惹かれたとヴェイグは思う。
友愛を、人の情を、信じあう心を誰よりも愚かに縋っていたはずの男が圧倒的な自己を掲げたのだ。
自分の為自分を叶え自分を貫くことを、“たとえ自分が間違っていたとしても”

――――――――――――――――――――――――――――――――この世界は間違っている。

ああ、そうか。視界が僅かに広がったような気を彼は覚えた。
間違い。その単語ただ一つに自分の心はこれほどまでに惹かれるのかと考えると、すんなりと心に収まった気がした。
ルーティを殺し、ジェイを殺し、プリムラを、ティトレイを止められず、
シャーリィを殺してロイドを止めること能わず、振り返ってみればなんとも酷く何かを間違えている。
だとしたら何を間違えているというのだろうか。何を正せというのか。
否―――――――――――――この考え方そのものが、どうにもグリッドの言葉と噛み合わない気がする。
疾走する体を動かす血流にに、別の早さが混じるのをヴェイグは感じた。
何か、自分にとって鍵に成り得るという確信を持ちながらも言葉を唯言葉として腹中に内包する苦痛。
今のまま抱えるには毒以外の何物でもないその問いを吐き出したい。
自分の中で問いが別の何かに変節するまえにそれを誰かに明かし、
答えを聞きたいという彼の衝動は一歩歩くごとに深化し、追い立てるように走る足に力を満たす。
グリッドが何を言いたかったのか、ヴェイグ=リュングベルは何を聞きたかったのか、
その問いを吐き出せる壺中の洞を。
「ッ!!」
ヴェイグはそこに辿り着き、それを見て足を止めた。
四方へと路を伸ばすこの一等大きな空間が中央の広場であることは彼にもすぐに理解できた。
走ってきた体は足を止め、貪る様に酸素を啜る。太陽の熱を受けてか、微かな生温さがあった。
だが、彼の脳は酸欠に眩みそうな意識を耐えて『彼』を見つめた。
望みは叶った。壺は在ったと彼は喜べた―――吐き出したい衝動すら吹き飛ばすほどの事実さえなければ。

「どうして、お前だけが此処にある」


――――――――――――――――――――――――――――――――



戦いというには突然すぎる端の開き方だった。
決戦、とまで形式めいたものはいらないが、
対決、あついは戦闘というのならばもっと何か重々しいものが大気中を飽和するものではないだろうか。
その二者の意思の膨れ上がりに、世界のほうが耐え切れなくなり弾けるようにして何かが始まる。
それが戦端と呼ばれる戦闘と待機の分水嶺なのだと定義したとするのならば、この始まり方はそれと程遠い。
何故これほどまでに唐突感が否めないのかと問えば、その理由は客観と主観による認識の差異に求めるより他にない。
「お前は、とっとと死ね」
ミトスが短剣を逆手に持って枯れた廃屋の群れを疾駆する。
これでそのドス黒い殺気を押し込められていたのならば端麗の域にまで昇華していただろう。
いかなる歩法か、浮遊感を伴うその走り方は速さを備えながらある種の優雅さを残していた。
ミントという人の形を目の前の男に奪われたミトス=ユグドラシルにとって、これは戦闘ではなく誅殺だ。
対立する命の遣り取りではなく、圧倒的な立場の差から来る敵対意思の消滅。
窃盗罪への処刑というのがもっともニュアンスとして近しい。早い話が、虫けらを消したいのだ。
だから戦いよりも、殺すことのほうが前面に出る。結果として殺気に品性が欠ける。
「ヤなこった。お前なんざ相手にする気は無ぇよ」
間合いを詰めてくるミトスに対し、ティトレイは堂々と背を向けた。
その余りにも堂が入った行為に一瞬罠かと戸惑うミトス。
「な」「ふぇ?」
その思考の隙間を縫うようにして彼はそのままその両腕を後ろにふたふたと立っていたミントの肢体へと伸ばした。
畢竟体のバランスを崩して倒れ掛かる彼女。
左腕をその膝に滑らせ右腕をその脇から回して背の全体を支える。
「飛ばすぜ、危ないから俺の首に手ェ掛けときな」
生理的な驚きを表すが、一切の邪の無さを感じたのか
彼女は直ぐに手の感触で確かめながら左腕を背中から、右腕を胸から回して彼に体を預けた。
横抱き……俗に言うお姫様だっこと呼ばれる形で軽々と抱え上げるティトレイ。
ミントという命の形を預かったティトレイ=クロウにとって、これは戦闘ではなく撤退だ。
相対する意思を捻じ伏せることに意味は無く、自己と腕の中の意思を守り抜くことにこそ意義がある。
故に可能であるならば逃亡すら是だ。進撃する路は敵の向こうとは限らない。
「こ、の」
歯を軋らせて眼前の光景を凝視するミトス。
理論で遡れば彼女を奪えるのは消去法でティトレイしかあり得ない。
しかし、同時に『あの』ティトレイがそれを実行するということに今ひとつ何処か絵空事のような白々しさがあった。
庇う信じるといったものとは少し違うだろうが、情報だけでは拭い切れない溝。
だが、目の前でミントを抱きかかえるティトレイはその情報と実情が持つギャップを埋め、
ティトレイに関する夢想の全てを粉砕するのには十分すぎた。
「コソドロが!」
足の指先に殺意を矯めて弾け飛ぶように駆け出すミトス。
女一人抱えたまま悠然とすら思えるほどにはっきりと背を向けるティトレイ。
これが戦闘の始まりとして実感できないのは当然だ。
一人は「処刑」。一人は「撤退」。
ミント=アドネードを中心軸として状況こそ対等ではあるが、二人の意図は「戦闘」とこれほどまでに噛み合ってないのだから。



ミントを手前に抱えたままティトレイは走る。
だが、女性とはいえ人一人のハンデは紛れも無い事実であり、それを覆すことは容易ではない。
全力で疾駆しても、ミトスの追跡範囲を逃れることは叶わず、かといって手綱を緩めることもまた不可能。
そして、この他のエリアに比べて比較的家屋の多かった北地区において、自由に加速できるような直線路もまた少なかった。
ジャッジメントによって吹きとんだ消し炭となることを免れた柱・屋根・壁が拡散し、同時に家があった場所そのものが障害物と化している。
元はコミュニティにおいてそれなりの地位を獲得していたものの家か、
ティトレイの進行方向にそこそこの残骸の沼を確認したミトスは手早く、初級の初・ファイアボールを一節で唱えあげる。
その一呼吸すら焦れる戦況ではあったが、僅かな詠唱には淀みが無い。
『詠唱』とは即ち式を打つ、プログラミングに他ならない。人によってその詳細は異なれど、重要なのは自己と世界に語りかけるという点だ。
そうすることで演算はその理を組み替え、外界に一定的な神秘を及ぼす。それがマナを紡ぐ術、魔術である。
故に、優れた式によって詠唱は短く簡潔になろうとも、詠唱そのものが無用になることはない。
プログラムが無かったり狂ったりすれば、正しい結果が出力されないのは道理なのだ。
ましてミントとティトレイが限りなく近づいたこの状況での誤射率は、限りなく高い。
ただ殺すだけならば別だが、無理に詠唱を破棄すれば精度等期待できるはずも無い。
式を乱し、弾道・火力精度を失えば、ミントに怪我を負わせてしまう。“それは避けるべきことだった”。
本来アトワイトが握られるべき空手をミトスは突き出し、そこから火球が数発放たれる。
よほど簡素かつ整然とした式を組んだか、火球は命令を無機質に受諾したかのようにティトレイの背後を迷わず追う。
前方にはいまだ煙を燻らせる瓦礫の地雷原、後方からは火の猟犬。
横に逃げても前を突破しても止まって後ろを捌いても減速は免れないこの状況で、ティトレイは周囲を一瞥した後、躊躇うことなく跳んだ。
「確り掴まってな、無い舌まで噛むぜ」
そう叫んだティトレイは生き残った煤塗れの大黒柱に向かって、ミントを水平に持ったまま横に張り付く。
今までの速力を全て足と垂直な大地と化した御柱へと蓄えられ、奇を撃たれたミトスとの眼光が交錯する一瞬に爆ぜる。
「轟裂、斬空脚ッ!」
弾丸のように飛び出した三角蹴りは、方向を変えながらも速力を衰えさえることなく、むしろ更なる威力かと見紛うほどのものだった。
自らを弓矢と化して、ティトレイとミントは透けて明らかなる蒼穹の天を割るかの如く―――――――――――――

バリーーン。字面にすれば本当にそんな間の抜けた音だった。



窓ガラスと壁の境目あたりを窓枠ごと盛大にブチ破った。
急激な軌道変更を式に条件指定されていなかったファイアボールがティトレイが皹割った柱に直撃し、
ジャッジメントに葬られた同胞の元へ逝く最中、ミトスは横を向いてその様に足を止める。
どう見ても綺麗とは言いがたいその様にミトスは唇を歪め、ざまあみろと言外に大気へと解き放つ。
が、嘲るのも僅かのこと。
ティトレイが要人を抱えている事実に至り直し、慌てを体内に押し込めてミトスもその穴より家屋に追って入る。
もはや慢性的といってもいい偏頭痛を手で押さえながら、ミトスはその殺風景な家に押し入った。
小さな小物は幾つか散らばっているが、「家具」と呼ぶに値する大型の設備は無い。
コレットとなったアトワイトが、ほとんどを鐘楼に運んでいた結果だということに暫くしてから思い至る。
「アトワイト、一体何を梃子摺っている」
ミトスは歯噛みしてから天井を見上げた。
鐘楼台はおろか南側にもいないミトスをアトワイトが知ることなど無いが、今の彼にそこに気づけというのは酷な話だ。
既にその心は、自分の懐よりモノを掠め取った盗人への憎悪と、
本来盗まれた所で痛くも痒くも無いはずなモノを盗まれて憎悪しているという矛盾への葛藤で満ち溢れていた。
ノイズに滅茶苦茶にされた神経は、自覚を超えて人を侵す。
自分の心の中の対象に憎しみを尽くすが故に、“現実の中の対象がへの意識が限りなくズレている”。
その耳に『みしり』と軋む家が鳴くまで、ミトスはそのズレを知覚出来なかった。
見上げた天井から木屑交じりの埃が落ちる様を見て、ミトスは全てを知った。
慌てて、入った穴の向こう側の玄関に近づき、そのドアノブを握る。
「オイオイオイ、前に会ったときよりも随分鈍いじゃねえか。遅い、遅すぎるぜ」
だが、回るためだけに存在するそれは、回りこそすれそのドアを開くことはなかった。
力を込めて押し破ることを、ミトスは選ばなかった。
その足元より生え広がる無数の蔦が見えたから。
「お前……」
「材質と構造が似通ってりゃあ十分。“この家貰ったッ”!!」
家の壁を隔ててミトスの対岸に陣取ったティトレイの指は、ずぶりと壁に減り込んでいた。
蔦が外壁内壁天井床問わず血管のように張り巡らされる。
石を組んだ家ならばともかく、この村の家なんて木材の集合というほうが材料的には正しい。
そして、ティトレイはこの村の家屋一つ程度を封ずるノウハウを既に獲得していた。
指を介して彼の枝葉そのものと化した家屋に彼のフォルスは血中酸素の如き速さで反対側、
彼自身が開けた穴まで伝わり蔓が瘡蓋のように塞がった。
燃やす、という属性付与こそ無いが“無い故に条件は比較的簡易だった”。
唯の蔓如き精製するだけならば、今のティトレイには問題にすらならない。
昏い半路を歩み今までに闇の知識を尽く得て、その全てを無碍にして奔放に扱える彼はこの瞬間、限りなく絶好調だった。
最早ミトスはティトレイの腹の中にいるに等しい。だが彼はそのまま胃をきゅうと縮めるようにして、その家を“引き絞った”。
構造的見地から言って極めて当然のように、関節を無理矢理反対側に持っていくことの実例のように、
家の継ぎ目という継ぎ目が収束に耐え切る前にバキンと折れていき、その家は一人の子供を入れ込んだまま自壊、否、自殺した。
苦しそうに縮む家屋。
「……そうか、お前も所詮そのザマか」
緑の怪物、その腹の中に閉じ込められた金の小人は淡く溜息を付く。友達との約束をすっぽかされた子供のように。




「文字通り一家心中ってか」
ティトレイは腕を捲くりながらぼそりと呟いた。
その顔は満面に笑みを作っていたが、けっして上手いこと言ったからと調子に乗っているわけではない。
ここまで蓋を全開にしてフォルスを回したのはいつ何時以来だろうか。
そんなことを思ってしまえるほど、体には違和感が無い。
身体に反動が来ないというだけでここまで人は軽くなれるのだろうかと不思議にさえ思う。
ティトレイは自らの感情を鼻で笑った。その問いが下らないほどに当たり前だと気づいたからだった。
この程度の小細工、けが人を抱えたまま逃げ切るには到底おっつかない。
生きたいと素直に思える今、はっきりとその難しさが具体的な存在として目の前に在り続けているのだ。
だが、この矢の様に真っ直ぐにしか進めない自分にとってはそれで十分だ。
内側と外側。同じ闇に覆われた不可視ならば、当てずっぽうにでも進める外側のほうがまだマシだ。

小走りで近くの『元』家の山にまで戻り、そこで身を縮めていたミントに声を掛ける。
蔦の監獄の半分は、彼女を隠す為の時間稼ぎでしかない。
「やっぱ逃げるのは無理臭いわ。何とかするから、ここから動かねえでな」
そういって頭にポンと手を置くティトレイに、ミントはその手を掴み直して胸元まで引き寄せる。
その手を滑る柔らかな指に気づいた。彼女に手を掴まれるのはこれで二度目。
一度目は、その手はささくれた木の手であり何も感じなかった。
今は、肉と皮膚、そしてその中で硬い骨と意思が自分の手を通して理解できる。
喋れない、そして紙とペンを使うにも目が見えない彼女には、これくらいしか直ぐに意思を伝える手段もないだろう。
で、なんのつもりか。まさか「行かないで!一人じゃ心細いの!!」とか、そういう話だったらどうしたものか
そういう類の話かとこの期に及んでも冗談めかして想起した彼の予想の埒外にそれはあった。

―――殺すのですか?



ごくりと唾を飲み込む。風に乗った煤にティトレイは目を細め視線を僅かに逸らす。
彼女の胡乱な眼は相変わらず焦点が定まっていないが、逆にどこを向いてもその意思から逃げられない気がした。
批判とも侮蔑とも違う、なんとも原始的な感情としか分からないまま、一拍だけ置いてティトレイは淀みなく答えた。
「仕方ねえよ。さっきの一合で大体分かった。アイツ相手に逃げ切るのは無理だ。
 いや、勘違いはしねえでくれな? あんたをお荷物だって言いたい訳じゃあない」
そういって両腕を上げるが、それは彼女には真実無意味であることに思い至る。
「距離を保つだけなら何とでもなる。だけどあの執念深さ、引き離せるとは到底思えねえ。
 んでもって、俺達が東を追ん出てからこの短い時間で捕まった事を考えると、
 俺かあんたか或いは俺らが持っているアイテムか……ミトスに位置が割れてる気がする。
 分かるか? このまま行くとクレスの所までアイツを引っ張っていくことになる。
 んでもって、ミトスにとってクレスは姉の敵だ。
 俺はアンタをクレスに渡せばそれまでだが……アンタはそれじゃあ不味いと思うんだがよ」
ミントは恐らくクレスを説得したいのだろう、とティトレイにも簡単に見当がついた。
あのクレス相手にそれが出来るかどうかから考えると埒が明かないので、まず「出来るかもしれない」と仮定する。
だがミトスが居てはその楽観過ぎる仮定でも無理だろう。ミトスの姉を殺したのはクレス。
出会えばどうなるかは火を見るよりも明らかであり、それはクレスを更に煽る効果しか期待できない。
出来るかどうかは別にして、ミントが100%その願いを果たすなら何処かでミトスは対処しなければならないのだ。
そして、ミトスは腕の一つ二つ失したところで止まる訳が無い。
言葉を吐き切ったティトレイの前で彼女は手を握ったまま俯いていた。
微かに舌打ちして、彼は自分の中に厭なものを認識した。これではまるで責任転嫁だ。
今から殺害するのは、全て目の前で強く手を握っている彼女の為なのだと。
彼女のせいで自分は今からミトスを殺さなければならないのだと、女々しくのたまっているみたいだ。
眼で凝視してようやく分かるかといた短さで、彼女は首を左右に振る。



彼女の不安を払拭するかのようにティトレイは自分の荷物から杖を出して彼女に握らせ、勤めて明るく言った。
彼女の不安が、まるで自分の不安かのように。
「心配すんなって。なんか知らねえけどよ、俺今すげえ絶好調なんだわ。
 絶対に負けねえよ、俺は。なんたって、女神サマのお墨付きだぜ?
 だからアンタはそれでも掴んでここで静かに待ってな。寝てる間に、クレスの所に連れてってやるよ」
自分の中にある確かなものを誇示するかのように親指を胸の方寸に当ててニカっと笑う。
そのまま蔦が悲鳴を上げているのを確認したティトレイは、ミントのサックを於いて残り時間少なしとミトスの方へ向いた。
「……あら? そういえば、どっちが女神だったか? まあいいや、さぁ、行くか」
ふと思った疑問とミントの手を振り払って、そのまま焼け跡を駆け出すティトレイ。
その後姿を見ながら、ミントは唇をきゅうと閉じてその感情を堪えた。無力感と絶望を。


瓦礫と化した木材の集合、その中で白き光が立ち上り、周辺の瓦礫が追い出されたように飛び散る。
ムクリと冬眠から目覚める動物のような緩やかさで、彼は体を起こした。
その中心に立っていたのは小人とは到底言い難い金髪の偉丈夫、ユグドラシル。
目だけで周囲を見渡すが、彼も彼女も、何処に消えうせたか見当たらない。
七割のジャッジメントは村を破壊はしたが消滅させてはいない。
視界を遮る障害物としては、まだ色んな物が満ち溢れていた。
「オイオイオイ、何だその姿。本気でミトス? どんなキノコを食えば一瞬で大きくなれるんだっての」
助け舟を出すかのように、ティトレイの大声が空虚な廃墟に響き渡る。
ユグドラシルというイレギュラーを知らないことからくる純粋な感情が音量に補正をかけていた。
ただそれだけにしては補正率が誤差の範囲から高めにはみ出していたが。
必然、ティトレイの声がした方向へユグドラシルが振り向く。
その瞬間、まるで予め設置した地雷が爆ぜるかのような無機質さで小さく音がなった。
ユグドラシルが右に僅かに体を捻らせる。乾いた擦過音が過ぎて、その右足が血で染まった。
ヒトならざる身体を持つユグドラシルは自らを傷つけた物が矢であることを撃たれた後から知った。
つまり自らを食い破り悠々と逃げていくモノは、背後より襲い自らの視界を逃げていったということだ。
あの声はブラフかとユグドラシルが矢の放たれた方へ向き直したとき、再び弦の鳴が囀る様に響く。
それが横から来ると判断し、紙一重で避けたユグドラシルの顔から血が鈍く流れる。
第一射と第二射の射線の交点、つまりユグドラシルの角度はちょうど直角を成しており、
その時間差を踏まえても、隠れながら移動するのは不可能だ。つまるところこれは。
「跳弾か」
「遅せえよ」


ユグドラシルが正解を述べた瞬きの時間に、第三射が放たれる。
意識したユグドラシルの耳に二、三度の跳音が入る。すでに射線と射手の位置は結びつかない。
足を撃たれ一重で耐えることなしと判断したか、ユグドラシルはさっと羽根を散らして自らを光の中に隠す。
音速の弾丸といえど時空を超えることは出来ず、虚しく空を切る。
ユグドラシルは十分な距離を取った場所に顕現した。その目線と弾道が交錯する。
間髪入れず再びテレポートするが、短い式ではそれに見合った効果しか算出できない。
一メートルかそこらの短い距離。すぐ隣にテレポートした後の一瞬の空隙をティトレイは見逃さなかった。
「……いただき!」
約10メートルの距離を開けた場所から、ティトレイはそれを伺っていた。
クレスと同質の存在ならば必ずどこかの局面で瞬間移動を行ってくるのは目に見えていた。
狙うのは勿論、移動後の微かにして絶対の隙。しかし不用意に接近して戦えば射界から見失う。
ならば転移前と転移後、その両方の位置を観測できる場所に立てば良し。それがティトレイの選んだ戦術だった。
リバウンドが無くなったことこれ幸いと地面と蔓を解し自らをセンサと化したティトレイに死角はほぼ存在しない。
その気になれば遮蔽物に身を隠したまま撃つことさえ可能なのだから。
僅かな緩急こそついているものの矢継ぎ早に撃たれる矢に、詠唱の暇は与えられない。
ユグドラシルはよろめきながらも移動し鴨撃ちだけは避けているが、その純白の衣服は瞬く間に赤く染まっていく。
地面を掌握し、フォルスにて縦横無尽に戦場を射抜くティトレイの足音は走っていても聞こえるか微妙なほど小さかった。
闇に身を窶していた時分の、無音にて殺せる技は完全なるまま機能している。
「ティトレイ、一つだけ聞く」
弾雨の中で、何事もないかのようにユグドラシルが呟く。
(何だ、何でだ……?)
20を越えたあたりから、ティトレイもその違和感を直視せざるを得なくなる。
額を切り顔の側面を血に垂らしながら、体のあちらこちらを朱に染めながら、逃げ惑うユグドラシル。
「お前、本当にティトレイか?」
だが、その矢は初撃を除いて一度たりとも致命傷になっていなかった。
肉には届いても不死の形・天使の死にまでは届かない。
片足で避けきるユグドラシルの問いとも取れぬ問いに焦れたティトレイが舌打ちして矢を数本同時に束ねた。
左腕にそれを無理なく、しかし一射に限界まで収めユグドラシルに標準を合わせた。
「へえ、そうなんだ」
(あの足で、避けきれる訳がねえ……)
即興とはいえ、自分の考えた攻め手が間違っていたとはティトレイは思わなかった。
遠間から全方位より狙撃で仕留める。現状で一番安全かつ確実な手法だと思う。
現にユグドラシルはミントを狩りにいく暇はなく、徐々にその体に損傷を刻んでいる。
このままいけば、確実に――――――――――――

「そうまでしてイきたいのか、オマエ」



その指が矢から離れようとした刹那、ユグドラシルの眼光が遮蔽物を突き抜けて射線と噛み合った。
「――――ッ! 愚連、蒼翔閃!!」
本来届くはずの無い視線を受けて、ティトレイは全身に総毛立つような感覚を受けた。
ありとあらゆる合理性を踏み潰して直感がティトレイに警鐘を与える。
この交錯は偶然ではなく、ユグドラシルは確実に暗殺者を捕らえたのだという直感。
半ば弦から手を離されるかのように放たれた曲撃ちは、無数のそれと分散しユグドラシルを中心とした全天を覆うようにして飛び回る。
飛び回る扇翔の弾雨と化した場所で、ユグドラシルはミスティシンボルを手元より宙に浮かせ、半節で呪文を完成させる。
「防げ。ウインドカッター」
ユグドラシルの周囲に展開された風の薄刃。しかし、その総量はこの弾撃には到底及ぶまい。
(何でだ……あの野郎……確実に“見えて”やがる!!)
ティトレイの奥の手よりも、この技は広く空間を制圧する。それ故に、弾と矢の空隙は僅かに広い。
自分に当たる実効の矢だけを風にて防ぐユグドラシルの回避は鮮やか以外の何者でもなく、
そしてそれはティトレイの矢を見切っていなければ、絶対に為し得ない境地だった。
自分を捉えられた上、矢を見切られているのでは埒が明かない。
次弾に備えていた手持ちの矢を投げ捨て、ティトレイは身を屈めたまま蛇のようにユグドラシルへと接近を試みる。
一歩距離を詰めるたびに背中に汗が吹き出る。つい先ほどまでは、二度と味わうことの無かったであろう感覚を楽しむ余裕など、ティトレイには無かった。
何故だと心が厭な形で震えるのを彼は抑えられなかった。自分は、今限りなく最高の状態を維持しているはず。
ならば何故ユグドラシルを仕留めることが出来ないのか。幾ら基礎スペックによる実力差があるとしても、これは明らかに異常だ。
弾雨の中の元からユグドラシルにあたることの無い騙し矢が幾つも地面や瓦礫に撃ち当たり、周囲は複雑な音に満ち溢れる。
その中に自らの微かな足音すら紛れさせて、ティトレイはユグドラシルの背後を捕らえた。
安全策をとって大回りした故、まだ直線で数メートル残っているがユグドラシルに気づいた様子は無い。
ティトレイはその悪寒を振り払うようにして一呼吸を置き、その直線距離を駆け出した。
そもそもにおいて違和感があったとすれば、一撃目だ。一撃目を避けられた時点で暗殺は失敗している。
この島に来て色々失うものはあったが、得るものはあった。デミテルの下で培った、本来ならば絶対に自分では発想しない暗殺という指向性。
その武器をいまこうして自らの意思で振るえる自分は、恐らく特級の攻撃力を有しているはずである。
矢が全て地面に沈む一歩手前。それを証明するかのようにティトレイの右手が無音で唸り、未だ後ろを向いたままのユグドラシルに迫る。
ならば、どうしてこうも凌がれる。読み切られる。何が、噛み合っていないというのか。

「もういい。期待した僕が悪かった」



その答えとばかりにユグドラシルが振り向き、金の髪の簾の向こうから片目がティトレイを覗く。
一音毎に陶酔と怒気を体外に醒ますかのような冷たい言葉、
自分が大切に思っていた玩具が、心底下らないものにしか見えなくなってしまった子供の瞳。
そのどちらもがティトレイの撃ち出した如何なる弾丸よりも強烈だった。
今の自分が、別の意味で滑稽に見られているという自覚以外に、自己弁護のしようがなかった。
「待機詠唱、解放――――――――――ヴォルトアロー」
ティトレイの意識が現実を向きなおすよりも速く、大魔術式が成立する。
火雷の複合集中魔術にてティトレイを重心として正三角形の頂点に出現する雷球が彼を包囲する。
その点を雷で結び形成される三角陣が、ティトレイの動きを縛った。
「てめ、何時の、あ、げがっがああッッ!!」
「何時だ? 家一つ潰しておきながら燃やす手間を省いたお前の言える台詞じゃあないな」
クローナシンボルの効果はあっても、神経弛緩の麻痺ではない電気的な筋肉弛緩には薄い。
「臭いんだよオマエ。生きようって匂いが、これでもかって程にさ」
雷の檻の中、巨大な神の見えざる手に握りつぶされるかのように苦しむティトレイ。
それを睥睨しながら唇を歪めるユグドラシルには一切の喜悦が無い。
「何だあの腐れた矢は。どれもこれも自分が安全そうな場所からしか撃たない。
 挙句、急所を狙うようで微妙に外した温い狙撃、そんな仕様も無い矢なんて一二度捌けば直ぐに児戯に堕ちる」
ティトレイは雷を通す針金のようになりながら、ユグドラシルの言葉に息をのんだ。
もっと早く気付くべきだったと、悔やむ。
自分の安全性を確保することを優先することで射撃コースが減り、同時に射撃の回転率が僅かに落ちていたことは否定できない。
そして、ミトスが異常な回避性を見せるというよりも、自分が自分の知らないところで手を抜いていたと考えるほうが自然なのだと。
「今の攻撃もだ。まさか馬鹿正直に後ろを取るなんてな。
 あんな奇襲、背後を気にする必要もない。背後からしか攻めてこないのなら、それはもう唯の万歳突撃だ」
いかに死角からの奇襲であろうと、死角からしか攻撃しないと確信できるのであれば死角にはならない。
方向は確定。ならばあとは“それ”さえ分かればミトスには脅威ですら無かった。
隠したつもりでも、否、もう隠すという考えさえ無かっただろう。
ユグドラシルは背中越しにも十分すぎるほど、ティトレイの生きようとする意思――――気配を悟っていたのだから。
「どうした、この程度で脳がイッたか? お前はその程度じゃなかっただろ? 人の形をした人でないモノだろ?
 あの海岸で見たお前はどうしようもなく価値が無かった。敵意を向ける僕にも、自分自身にすらもなにもない空虚。
 そんなティトレイ=クロウだからこそその攻撃は活きる。
 それがなんだ? 露骨なまでの生気を漂わせたそんなザマで僕を隠れ撃とうって時点で烏滸がましいんだよ」
戦う前に気付くべきだったと、悔やむ。噛み合わないのは自分自身と嘗ての人形。
目的のためならば死に遊ぶことすら厭わないその無価値こそ、ティトレイ=クロウが暗殺者として機能する理由。
だが、今のティトレイは思い出してしまった。生きたいと願う自分の心を。
自分の命を通して、ヒトという他者の価値を見出せる優しさを。自分という我の在り方を。
真正面からブチ当たる格闘弓士としては大いに機能するそれは暗殺者としてはどうしようもなく余分なソフトなのだ。
他の誰かならばそれでも通じただろう。
(あー、しまった。ミントが聞いたのは、そういうことじゃなかったんだ)
だが、一度ユグドラシルはかつての歪んだ形とはいえ心技が一致したティトレイと敵として対峙している。
(俺にミトスを殺さないでって言いたかったんじゃなくて、俺じゃ殺せないって言いたかったのか)
変わり果てた心<OS>が元に戻った今、彼はこの島で得た技能<アプリソフト>をもう一度見直すべきだった。



電気椅子のような魔術がようやく終わり、ティトレイの体は堪らず地面に倒れようとする。
だが、それを許す気など更々ないとばかりにユグドラシルはその首を掴んだ。
頸動脈を圧迫するその指は、むしろ首を圧し折るかのように怒りを力へと変えた。
心の底より軽蔑し憎める対象が生まれたことを祝うようにユグドラシルは口元を大きく歪めた。
ティトレイを憎むことが、その頭痛を紛らわせる唯一の手法と思い込もうとするように。
「ようやくしっくりきた。あの時のお前が、こんな莫迦な真似をするとは思わないからな。
 ああ、理由は語らなくていいよ。どうしようもなくつまらないお前は――――これ以上見るに堪えない」
最早ユグドラシルにとって、ティトレイは過去の遺物と化した。
かつて彼の中に見た憧憬に近い何かは蜃気楼だったと、自分に諦めを付けるのに十分だった。
ユグドラシルの空いた掌に光が集う。
体は今なお雷撃によって弛緩し、樹であったなら無縁だったろう窒息状態に為す術の無いティトレイ。
ユグドラシルレーザーは体を吹き飛ばすのに十二分な殺傷力を有している。
その鬱憤を明確な一点に集中させて発散させれば、ティトレイは塵と残らないだろう。
だがユグドラシルはそれだけでは足りないだろうことを分析している。
嗜虐と戦略が一本の線と重なったユグドラシルの才幹は、自分という暴力装置をフル回転させた。

「木偶。どうしてくれるんだ。お前のせいで僕の玩具はこんなにもつまらなくなってしまったよ」
びくりと、未だ健在の障害物の一つに隠れていたミントの体が大きく震えた。



その震えを抑えるように彼女はきゅうと杖を握るが、それを見て愉しむかのようにユグドラシルは追い打ちをかける。
「聞こえているんだろ? 誰の差し金かは後で聞くとして……木偶が人形を引き寄せるのも当然といえば当然か。
 傷を舐め合うのは結構だが呼んだものが悪かったな。こいつに人の真似をさせた所で、性能が落ちるだけなんだから」
燻り出すというよりはただ弄るかのような湿った声でユグドラシルは朗々と言葉に呪いを乗せる。
「お前は本当に碌でもないな。誘蛾灯でもそこまで露骨には人を死に誘わない。
 人形ならば喚かないようなコトでも、人は簡単に死ねるんだから」
その首を掴んだユグドラシルの五指が一点に集まるように絞られる。
極めから締めにシフトされたティトレイの喉から、醜い蟇蛙のような声とともに残り少ない呼気が無理やり搾り出される。
その音がミントの耳朶を強烈に打った。耳を押さえても突き抜けそうな鼓膜への幻痛。
だが、その痛みが痛み以上のものとして彼女を苦しめる。
「今回ばかりは正真正銘、掛け値無しにお前のせいで死ぬぞ。厭なら止めてみるといい。もっとも、出来ればの話だがな」
今のミントには止めろと叫ぶ声も、自分のせいで傷つく人の姿を眼に焼き付ける光持ち合わせていないから。
声で、どちらから呼んでいるかくらいは彼女にも分かる。だがそれが彼女の限界だった。
ユグドラシルは子供のように大笑する。
ここまで虚仮にされても物理的に言い返せないミントのなんという無様さ。
それを知ってなおこの女を辱めようとする自分のなんという滑稽さ。
笑うしかなかった。例え頭痛に対する僅かな慰撫にもならないと確信していても、これを笑わずにはいられない。
「そうさ、所詮出来損ないは出来損ない。死を振りまくしか能の無いお前に姉さま程の価値があるはずも無い!!」
「ざ、けん……な。……抜か、してん……じゃ、ねえぞ……」



ユグドラシルの声を遮るかのように、潰れた声が呻くように聞こえた。
その声を聞いてティトレイのほうに振り向き、ユグドラシルはそれを余す処無く楽しもうとせせら笑う。
「なんだ、まだ喋る元気があったのか。慎重に喋るといい。どれもが最後の言葉に成り得るぞ」
ああ、とユグドラシルは気づいた。目の前で首を圧し折れそうなほどに絞めている男も、無様で滑稽だということに。
「人形は人形らしく大人しく踊っていれば、まだ壊されずに済んだものを。
 どう誑かされたかは知らないが、アレも僕の玩具だ。残念だけど二度見逃す気はない。
 お前は此処で死ぬ。あの紛い物のせいで、ゲームオーバーだ」
ユグドラシルの言葉は当然の認識だった。ミントに関わらなければ、こうはならなかった。
本来ならば紙一重の差で、ティトレイはユグドラシルを無残に殺せていたはずなのだ。
それが出来なかった。その理由を、蹲って何かを懸命に堪えるミントは自分にしか見出すことができなかった。
「はっ……だ、れの、せいで……なに、が……おしまいだって……?」
だが、ティトレイはそんなことは知らぬといわんばかりに苦悶と見分けがつかない笑いを浮かべた。
「ちげーな……ぜんぜん、違うったらねぇ……ぜぇ。俺は、自分の意志で、ここまで、来た。あのヒトぁ、関係……ねー、よ」
「関係ない? なら何故あの紛い物を持ち出した。
 ヒトとして余分なものを全てそぎ落としたお前はあれほど完成されてたのに。どこでそんな下らない執着を覚えたと?
 大方あの無様な有様に同情でも誘われたか、何処かそんなところだろう?」
嘲るユグドラシルをティトレイは鼻で笑い返す。
「だから、違うんだよ……手に入れたんじゃあ、ねえ。最初から持ってたことを、思い出し、た……だけだ」
ユグドラシルはその指の力を幽かに緩める。
「ああ、そうだ……あんときの俺は、確かに、何も……かもがどう、でもよかった。“そう思い込もうとしてた”……
 でもよ、無理なんだ。俺は、最後まで自分を偽れなかったんだ……おれは、こんなにも生きたがってるんだから」
無言のまま俯くユグドラシル。ティトレイはその顔を窺うこともなく、数少ない酸素から言葉を絞り出した。
「あのひとぁ、唯の、切欠だ。こんな簡単なことを思い出させてくれた、な……」
「道理が繋がらないな。なら尚更、ここで死ぬのは本意ではないだろう」
ティトレイは大笑いした。頭に回す酸素も尽きかけた彼の笑いは声すらなかったが、ユグドラシルはそれを理解する。
「馬鹿言う、な…………義理は、果たさ、ねえと……すっきりしねえだろ?」
太陽が何れ沈んで落ちることを疑わないように、ティトレイは迷いなく言い切る。

「同情? 大いに、結構だ……義理も人情もなくて……ヒトなんざやってられるかよ」



人形だろうが人だろうが、決して変わることのなかった根源。
それがティトレイがティトレイとして在ると言うことなのだと、二度と惑わぬように。
ミントはそれを聞いて、大きな涙を一つ零した。
漏れ聞こえるようなその声に一切の嘘はなく、ただ在るがままにティトレイはここに在ったのだ。
だから気にするなと、自分に関してお前が負うべき責は無いのだと慰めてくれる心を自分に伝う。
「成程な、それが本当のお前だと言いたい訳だ」
なればこそ、彼女は願わずには居られなかった。死なせたくはないと、彼は生きて在るべきなのだと。
「それがお前の在り方だというなら、僕がお前を好ましいと思う点は何一つ存在しない。
 クレスを殺す前祝いだ。姉さまの痛みを購ってもらうぞ」
ユグドラシルの空手に光が再び集う。
杖を正しく杖として、彼女はよろめきながらも立ち上がった。
「そこまで、して、マーテルか……」
「話が早いな。誰から聞いたか見当は付くが、まあいい。
 今更下らないことを言ってこれ以上失望させるなよ。このまま折りたくなるから」
一度がくりと腰が落ちる。だが、それを堪えて彼女は腕に力を込めた。
「真逆……俺も姉貴……持ちだ。個人、的にゃあ、分から、なく、も……ねぇよ」
「だからどうした。下らない同情なんか要らないよ。
 お前に僕の気持は分からない。僕から姉さまを奪ったお前らのヤツなんて、特にな」
場所は判らず声は届かず為す術は無く。だが、それでも彼女は立ちあがった。内より沸き立つ衝動に突き動かされるように。
「バー……ローが……お前の気持なんて、俺には分からねえよ……ただ、知ってるだけだ」
止めたい。守りたい。救いたい。助けたい。癒したい。そんな知性的なものよりも更に深く凶暴な感情だった。
「姉貴の幸せを願わない弟が、居るかってんだ」
ティトレイの痛み、ミトスの痛み、そして何よりもこの胸で咽び泣くような、彼の姉の痛み。
その全てが、自分の痛みのように感じられるそれを、ただ何とかしたいというのなら、まるで動物だ。
強く瞼を閉じる。自分と等しい他者の痛みに耐えるように。瞼の裏の裏、視神経の更に奥で何かが見えたように思えた。
首を掴む手が上がり、ティトレイの体がぶらりと揺れる。
「だけどな……自分のせいで苦しむ弟姿を見たい姉貴も、いねぇん……だ、よ」
その淡い光に導かれて彼女は暗黒に手を伸ばす。それがサックだと知って、光があったころの記憶を手繰るようにしてそれを開いた。


掌に納まった光。ミントは姿を知らぬそれこそが大いなる実りであると確信した。
そしてそこより漏れ出す流れを知る。人には見ることの出来ない一なる元素の流動。
そこより手繰る先は、真っ直ぐな感情の塊。ミントにはそれがティトレイそのものであることを迷わなかった。
(マーテル様……力を、貸していただけるのですか……)
彼女は手首をそっと摩る。何も見えぬ世界だが、この流れだけは明瞭に理解できた。ああ、これがアーチェさんが見ていたものなのかと。
願う。ただ、ただ何とかしたいと。子供のように抽象的で本質的な願いを。
声なき願いを、神は聞き届ける。なぜなら神は彼女の内側に在るのだから。
「決まったな。それがお前の遺言だ」
ティトレイの首が一気に絞められ、ティトレイの筋肉は程なくして全て弛緩した。
ユグドラシルが乱暴にティトレイを投げたティトレイの身体が少しだけ浮く。
視界のなかのティトレイを握り潰す様に、残っていた手を重ねる。
「滅べ。ユグドラシルレーザ……ッ!?」
ぞくり、とユグドラシルの背中を何かが這いずるように走った。
言葉が止まる。ユグドラシルがその時感じた何かは、強いて言うなら草食動物が肉食動物に対して抱く感情に酷似していた。
あるいは、悪戯を母親に見つかってしまったような、そういうばつの悪さ。
掌に集った大出力の光が指向性をもって収束し、発せられる。
ティトレイが炭も残さず消滅するその瞬間。名状しがたい慢性的な鬱屈を抱えた彼にとってそれは、
数少ない慰撫の好機であり、見逃すべからざるものだったはずだ。だが、それは叶わない。

中空のティトレイを囲むようにして、透明感のある壁が出現する。
それらは直ぐに収束し、辺と辺を互いに繋ぎ合せて一つの立体を為した。
水晶の如き涼やかな蒼の明るい殻に、白き蛮光が衝突する。
「フリント、プロテクト……?」
粒子一粒も通すまい言うような意思すら漂わせた障壁に光は乱反射し、思い思いに拡散した。
バリアーの上位系統、対個体防御における完成系。ユグドラシルが見たものは彼の記憶に照らし合わせればそれが一番近かった。
近かった、というのは、彼の知るそれで自分の大技が破られるほどのものを見たことがなかったから。
誰が撃ったか、ということに疑問を抱いたわけではない。誰か、は分かっている。ここまで虚仮にすれば来るかもしれないとは思っていた。
それ故にティトレイを弄んだのだから、些細な抵抗くらいはするかと。だが、目の前で起きた光景は、とても些細では済まされない。
「馬鹿な……詠唱を出来ないんだぞ、アレは……」
百歩譲って唯術を撃つだけならばまだ納得しよう。だが、自分の知る限りミントの時代ではバリアーの上位系統は失われている。
古代術式の完全再現、ユニコーンの加護がどれほどあるかも怪しいこの場、そしてそれを超えたかのような超出力。
とてもではないが、詠唱を破棄して打てる式ではない。


ユグドラシルは、半ば恐れに似た動悸を抱えてゆっくりと振り向いた。
そんなことは、天使にも、姉さまにもできるかどうか。世界に語りかける言語を失って世界は操れない。
それができるとすれば―――それは最早世界そのもの―――
光の奔流がユグドラシルの後ろから前に吹き荒ぶように飛び抜ける。真正面遠くその奥、其処に立つは女の影。
「姉さ、ま…………?」
影にその匂いを抱き、ユグドラシルはティトレイの首を掴んでいた手を、伸ばしかける。
だが、その手はそれ以上先に伸びることはなかった。姉さまにして姉さまでない何かに対する感情が、指先より先を隔てる。
『お願い……これ以上、傷付けないで…………』
崇め奉るべき、より高位な存在に対する畏怖と言っても良かった。
姉ならざる目の前の影に、ユグドラシルのヒトである部分が確かにそれを認めていた。
掌より湧き出る光が収まり、その影も次第に晴れて輪郭を明瞭にしていく。
『これ以上、自分を……傷付けないで!!』
「―――――――!!」
ユグドラシルがその手を大きく伸ばして境界を越えるが、その先には届かなかった。
光はそれよりも早く失せてそこにいたのは、老婆のように薄汚れた小娘が一人在っただけだったから。
「ミント=アドネード…………」
自分に言い聞かせるように、ユグドラシルはその名を呟いた。数秒ほどの時間を要して、ようやく感情を回す。
「はは……そうか、そうだよな。お前が、姉さまに見えるなんて、あっちゃならないんだから」
浮遊することも忘れて、その足で一歩彼女の下へ踏み出す。既に意識野に動けないティトレイの姿は無かった。
あっという間よりも早くその距離は縮まり、目の前に立ったユグドラシルは杖を足で払う。
前のめりに倒れかけたミントをその手で掴み引き上げる。
ティトレイの時とは異なり、頸ではなく襟を掴んでいた。
ティトレイの時とは異なり、その空いた手には命を欲する短剣が握られていた。
杖がからりと落ちて、ぶらりと垂れた手首の輝石がキラリと輝く。
「姉さまのエクスフィアを奪ったのか。そうだな、そうに決まってる。
 お前に姉さまが手を貸すなんて、お前が姉さまになれるなんて、そんな下らない話なんてあっちゃならない」
刺突にて殺すと決めたか、ユグドラシルは短剣を持った腕を絞って引いた。今迄のように嬲るという発想はとうに消えうせている。
これ以上は不味い。自分の信じる何かが音を立てて崩れるという予感に導かれるように、ユグドラシルは剣に力を込めた。
ユグドラシルはぼそり、と自分の耳朶を何かが打った気がした。
「言い遺させる気もないよ。お前は、取り返しのつかないことをした」
『……どう……して…………』
それが自分の頭に直接的に響いたことを確信し、ユグドラシルはその貌を更に禍々しく歪めた。
思念波と来たか、これでは益々天使の、いや、あの劣悪種の例がある以上もっと酷いモノになるのか。
一瞬だけ短い溜息を付いたあと、ユグドラシルはその眼から怯懦に類する全てを追い払った。
『―――――――――――――――――――っ』

「死ね。この幻と共に」

ガコン、と音が鳴った。天を裂くなど到底適わないような、鈍い音だった。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――




夜の気配を誘うひっそりとした陰気が村を次第に覆うかのような時刻。
夕涼みにもってこいな静けさの中、場違いに小刻みで大きく等間隔な音が大地に響いていた。
「こっちでいいんだな!? ディムロス!!」
銀の髪を流麗に靡かせながら疾駆するヴェイグ=リュングベルは、その背に背負った剣に尋ねた。
『少なくとも駆けていったのはこちらの方だ! それは間違い無い!!』
正確な意見と思うべきか、何とも頼りない不安とでも思うべきか、ヴェイグは判断が付かずただ舌打ちをした。
このやり取りの最中もその爪先は両の足共々、北を向いて忙しなく動いている。
『あの莫迦者が……一人では箒も満足に操れるかどうか分らんというのに!』
「莫迦か、なら、莫迦者はどちらかな」
この疾さ故か、目に埃が入らぬようにとヴェイグは目を細めた。
『少なくとも軍法に照らせば、二人とも厳罰に処されるだろう』
「聞いていたのか」
『情けなくも地面に突き立てられた後でな。お前が来るまではそれについて考える程度のことしか出来なかった』
ディムロスの言葉には、とても五線譜では書き記すことの足りぬ複雑な音律があった。
その言葉は、ディムロスにとって他の者とは一つ違う付加価値があった故に。
『文字通り小癪だ。あれは、いつか奴に問うた問答の答えだ。少なくとも私はそう感じた』
ヴェイグは成程、と思った。アレを聞いたものは、鏡写しの如く少なからず自己纏わる何かを抱くのだろう。
ディムロスにはあの洞窟を抜けた後に自身がグリッドに為した問いが問い返されている。
ならば、おそらくディムロスに問うても自分の答えは帰ってこないとヴェイグは思った。
『正しさと過ちは後に歴史が決める。だが、賢者と愚者の線はその場に在った者にしか定められない』
「だが、二つだけ今明瞭していることがある」
フォルスを纏ってヴェイグは影も一瞬で絶つ程の迅(はげ)しさを以て駆ける。

『ああ。私を伝言板代わりに置いて行った莫迦は問われずとも答えを持っているだろう。そして――――』
「もう一つは、今はそんなコトを考えている場合ではないと言うことだ!!」

烈火にして絶氷の剣士が再び大地を切り開く。運命までの距離は、未だ遠い。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



カランコロンと、回るように跳ねるようにして踊る。
次第に運動エネルギーを喪って、やがてはそれも収まり、辺りは静寂に包まれた。
ユグドラシルは何が起こったか分からずに、反射的に自分の手を弾いた物体を見ようと地面を向く。
「鍋の、蓋だ?」
ストン、と綺麗に地面に突き刺さるファフニールとその隣には種も仕掛けも入れる隙間のない鍋の蓋。
益々訳が分からない………などとは思わなかった。その手には彼女の熱はもう無い。
「ここで、こんな所で、ここにきて、お前かよ」
ある種の確信を胸に抱きながら、ユグドラシルはゆっくりと恐る恐る顔を上げる。
風が吹く。熱くも無く、寒過ぎず夕涼みに丁度良い塩梅の風が吹く。
ミント=アドネードは、両膝を付いて地面に倒れていた。

「立てますか?」

耳に入るその音に、彼女の神経はビクリとうねった。
膝を立て手を地面について上体を起こし面を上げるが、依然として目の前は暗黒。

「正直、全然状況が理解出来てなくて、どうすればいいか分からないんですけど」

だが、彼女は一つだけ神に縋らずに理解した。
自分をミトスの手から引き離すように胴に手を回して連れ去った、そのか細くも力強い腕。
例え無明無無明の世界でも、太陽は其処に有るのだと。

「この現在はこれ一つきり。これは貴女が教えてくれたことです。だから――――――――」

ぼふんと、ミントの頭に何かが乗った。恐る恐る手をそちらに伸ばす。
手触りで全てを知り、ミントの瞳を涙が濡らす。
それに込められた記憶が母に通づるものだったからだけではない。
遥か無限の彼方に等しい距離でさえも、届かない祈りなどないということを思い出したから。
世界は、こんなにも未だ終わっていないのだから。

「カイル、カイル=デュナミス!!」
「今度は―――――俺が貴女を助ける番だ」

在りし日の面影、分たれた縁、遠い約束。
八卦四象の蜘蛛の糸に導かれ、少年は箒にて夕を越え、刃にて再び黄昏に立つ。
剣を懸けて、昔日を越えよ。命を懸けて、運命を越えよ。

汝、英雄足るのならば歴史を以てそれを正せ。





【ティトレイ=クロウ 生存確認】
状態:HP20% TP45% リバウンド克服 放送をまともに聞いていない 
   感電による痺れ(クローナシンボル装備の為比較的軽度) 窒息による軽度意識混濁
所持品:フィートシンボル メンタルバングル バトルブック(半分燃焼)
    オーガアクス エメラルドリング 短弓(腕に装着) クローナシンボル
基本行動方針:罪を受け止め生きる
第一行動方針:とにかく意識をはっきりさせる
第二行動方針:ミントをクレスの下に連れて行く。ミントを守る
第三行動方針:ヴェイグとは何らかの決着をつける?
第四行動方針:事が終わればミントにジェイの事を打ち明ける
現在位置:C3村北地区

【ミトス=ユグドラシル@ミトス 生存確認】
状態:HP70% TP30% 拡声器に関する推測への恐怖 状況が崩れた事への怒り 大きな不安 ユグドラシル化
   ミントの存在による思考のエラー グリッドが気に入らない 左頬に軽度火傷 右頬に小裂傷 精神的疲労
所持品(サック未所持):ミスティシンボル ダオスのマント 地図(鏡の位置が記述済み)
基本行動方針:マーテルを蘇生させる
第一行動方針:ミントを殺す?
第二行動方針:最高のタイミングで横合いから思い切り殴りつけて魔剣を奪い儀式遂行
第三行動方針:蘇生失敗の時は皆殺し(但し優勝賞品はあてにしない)
現在位置:C3村北地区

【ミント=アドネード 生存確認】
状態:TP10% 失明 帽子なし 重度衰弱 左手負傷 左人差指に若干火傷 盆の窪にごく浅い刺し傷 どうでもいい変化
   舌を切除された 歯を数本折られた 右手肘粉砕骨折+裂傷 全身に打撲傷 大いなる実り 全て応急処置済み
所持品:サンダーマント ジェイのメモ マーテルの輝石と要の紋セット ホーリィスタッフ 大いなる実り
基本行動方針:クレスに会う
第一行動方針:目の前のことを何とかしたい
第二行動方針:クレスに会いに行く
現在位置:C3村北地区

※マーテルのエクスフィアを装備したことによる副次的効果(?)で、法術が使えるようです。
 ただしそれを制御できているのかは判りません。


【カイル=デュナミス 生存確認】
状態:HP40% TP25% 両足粉砕骨折(処置済み) 両睾丸破裂(男性機能喪失)
   右腕裂傷 左足甲刺傷(術により処置済み)
所持品:フォースリング ウィス 忍刀血桜 クラトスの輝石 料理大全
    蝙蝠の首輪 レアガントレット(左手甲に穴)セレスティマント ロリポップ
    魔玩ビシャスコア アビシオン人形 漆黒の翼のバッジ ペルシャブーツ ミスティブルーム
基本行動方針:生きる
第一行動方針:まずミントを守る
第二行動方針:西へ向かい、ロイドとヴェイグに合流
第三行動方針:守られる側から守る側に成長する
第四行動方針:ヴェイグの行動を見続ける
SD基本行動方針:一同を指揮
現在位置:C3村北地区

【ヴェイグ=リュングベル 生存確認】
状態:HP30% TP25% 他人の死への拒絶 リオンのサック所持
   両腕内出血 背中3箇所裂傷 胸に裂傷 打撲
   軽微疲労 左眼失明(眼球破裂、眼窩を布で覆ってます) 胸甲無し
所持品:チンクエディア 忍刀桔梗 ミトスの手紙 ガーネット S・D 
    45ACP弾7発マガジン×3 漆黒の翼のバッジ ナイトメアブーツ ホーリィリング
基本行動方針:今まで犯した罪を償う(特にカイルへ)
第一行動方針:北に赴き、カイルの安全を確保する
第二行動方針:ティトレイと再接触した場合、聖獣の力でティトレイを正気に戻せるか試みる
現在位置:C3村中央地区→北地区


※なべのふた、邪剣ファフニールは現在ミトスのそばに落ちています

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