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テラカオスバトルロワイアル外伝
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神は識っている、ここで死ぬ運命かもしれないと

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「やばすぎるな、この状況……」

そう呟くのは、◆6/WWxs9O1s。
本名かどうかは本人すらが違和感を覚えるほどなので、かなり怪しい。
さてそんな6/、彼が今いるのは……

「なんで俺はここに来たんだっけな……?」

東京ビッグサイト――世の中の一部の人にとっては聖地といっても過言ではない場所だ。
6/は、そこの一角、パイプ椅子に腰掛けて本を読み漁っていた。
パロロワ書き手として、首輪やそれに近い物の厄介さは重々に承知している彼は、まずは首輪を外す方法を見つけようと

「こんなことしてる場合じゃないのにな……」

していなかった。手に握られた本はどれも薄っぺらく、無駄にカラフルな代物。
所謂【同人誌】である。それも、子供には見せられないような年齢制限つきの。

「確かに天の声が聞こえたと思ったんだが……参加者の多くがここを目指してるって……」

長年の書き手の直感を信じた6/。しかしそれは見事に空振り、結果として彼はビッグサイトに一人ぼっちだ。
これが遠くて近い別のバトルロワイアルであれば、彼は対主催の仲間を手に入れるかマーダーに瞬殺されるかのイベントがあっただろうに。
残念ながらこの場では、そんなイベントは発生しなかった。
そしてやけくそ気味に掴んだ本の山を、つい出来心で読んでしまい冒頭に戻る。

(それにしても、だ……)

にやけ顔から真顔に。
6/は、僅かに失われた貴重な時間を取り戻すべく、次の行動に移る。

(この同人誌の量や、散らばってるコスプレ衣装をみる限りでは、コミケが開かれていたとみてまず間違いない
 ここが実際の俺の世界なら、スタッフや来場者はどこへ? 作り物の世界なら何故こんな細部までこだわる?
 それに今日は……何月何日だ? ああくそっ、それを話し合う仲間にもまだ遭えない!)

6/は書き手であり、集められた参加者の中ではかなり特殊な立ち位置といえる。
自らが、架空の世界で行われる架空の殺し合いのストーリーの一部を担ってきた。
登場するキャラクターはいわば彼ら書き手の【駒】だ。
ある時は主催者を自由自在に動かし、ある時は対主催もマーダーも関係なしにマップ兵器を叩き込む。
自分以外の書き手が紡ぐ予想外の展開、王道展開、熱血展開に鬱展開なんでもござれ。
架空世界の殺し合いにおいて、書き手は主催者など足元にも及ばぬ絶対意思【神】に等しき存在だ。
だが、現実世界の殺し合いにおいて【神】はその玉座から引きずりおろされて無力な人間と化す。
それが、今の6/の置かれている状況。

(考えろ……考えるんだ……)

しかし6/も【神】の力を全て失ったわけではない。
長年の書き手としての経験だけは残っているのだ。


神は識っている。あらゆるバトルロワイアルを創り、観てきた。
架空とはいえ、それは確かにバトルロワイアルで。
こうして現実のバトルロワイアルにおいても、神が識る通りに首輪がつけられている。

(つまり、俺の知識が、パロロワの常識がまだ通用する世界ってことだ……)

6/は考える。賢者タイムというわけではないが、落ち着いて考える。
ひとくちにバトルロワイアルと言っても、その幅はとてつもなく広い。

(原作通りなら、集められたのは普通の人間、首輪の解除も可能だし主催者も鉛筆でもぶっ刺せば倒せる……
 だがそれはない。この世界が現実世界でも特設会場でも、規模が普通じゃないからな……少なくとも主催者の危険度は原作以上だ。
 集められた参加者はどうだ? 全員が見せしめにされた、あのどこかで見たことあるような眼鏡の子供程度なら……
 ないな。常ならざる力の持ち主がいるとか言ってたし、制限であって無力化じゃない以上、俺よりも強い奴はたくさんいる)

6/が記憶しているバトルロワイアルには、なんらかの力を持った参加者が数多く参加しているものが多い。
ゲームの定番である炎やら氷やら雷を操るのはもはや当たり前、あらゆる攻撃を反射する能力者や5対1の戦いでも暴れまわる狂戦士だの……
時を止めたり飛ばしたりする濃い顔のおっさんや、一般人にみせかけて原作者も打倒法を思いつかない化物を食中毒で殺してみせる一般人だの……
そうだ、一般人も決してなめてはならない。むしろ、下手に戦闘経験の多い相手より厄介だ。何をしでかすかわかったものではない。
カレーで人を爆殺できる一般人や、怪物や超人に混じって6人も殺害する一般人……それ以上にやばい一般人もいる可能性は大いにある。

(そういや、どこかのロワでは参加者とは別に怪物枠があって、そいつらがマーダーよりずっと危ないってのも……)

続いて思い返すのは国会議事堂。
まさか自分が本当のバトルロワイアルに巻き込まれるなんて……と少しばかり冷静さを失っていたあの場面。
冷静になって思い返すと……確かにいた。
人間とは思えない外見の奴が。人間に見えても恐ろしい程の殺気を放っている奴もいたかもしれない。

(マジかよ……【そのタイプ】のロワだってのか、これ……!?)

確かに、怪物が多いバトルロワイアルも存在する。
悪魔に魔王に龍に機械に神にゾンビにスライムに……様々なバトルロワイアルを合わせれば、怪物の数も相当なものになるだろう。
そしてそれらは強力ではあるが、確かに打ち倒されてきている。

怪物同士の戦いや、勇者と呼ばれる者の力と技、一般人の当たり支給品などによって。

「俺の支給品はこんなんだけどなあぁぁぁあああぁぁぁ!」

拡声器が床に叩きつけられる。
これは普通の参加者からみたらただの支給品だが、書き手からみたらもはや死の宣告に近い魔の道具。
数々のパロロワで猛威をふるってきた、死亡フラグのど本命――それが拡声器だ。

「怪物の耳元で使って鼓膜どころか三半規管を潰して倒せってか!? んなに接近する前に殺られるっての!」

叫ぶ6/はちょっと涙目だ。
どうにもこのバトルロワイアルは、自分が知るなかでも相当に危ない部類らしい。
それなのに、支給品は死亡フラグとどうしようもないハズレがふたつ。
自分を守ってくれるような、首輪を外せる技術をもった参加者と一緒に行動することもできていない。
それ以前に、誰とも遭えてない。



「随分、賑やかじゃないか……殺し合いに乗った馬鹿が来たらどうするんだよ……」
「っ!?」



いつの間に?
6/は心臓が一瞬止まりかけた。
目の前、数十メートル先の入り口には青いマフラーの青年が立っていた。
見た目は一般人、線は細いが、顔はかなりのもの。男である6/からみてもそれは断言できる。
しかしその整った顔は僅かにひきつっており、両手で耳を押さえて……

(あぁ……俺の馬鹿……!)

6/の手には、拡声器。
叩きつけた後、それを拾って彼は涙目で確かに叫んでいた。
スイッチのON、OFFを確認せずに。叩きつけられたショックでスイッチが入っていることを見落とした。

6/のひとつの願いは叶った。ようやく出会えた参加者。

だが書き手は、神は識っている。

(一般人でも油断ならない、ステルスもいるんだよ……ってか!? ど、どうする俺……!?)

ここが――自分の運命の別れ道だと。


【江東区・東京ビッグサイト/1日目・午後】
【◆6/WWxs9O1s@カオスロワ書き手
[状態]:健康、緊張、KAITOを警戒中
[装備]:拡声器(スイッチON)
[道具]:ゴーカイジャのフィギュア@現実、豚でもわかる!風水大全~方位編~@現実?、同人誌、基本支給品一式
[思考・状況]
基本:主催者を倒しこの物語を『HAPPY END』にする
 1:仲間や首輪の情報を集める。ただしステルスマーダーには注意する。
 2:仲間や強力な支給品を手に入れるまではゲームに乗っていそうな人間とは接触しないように注意する。
 3:こいつのスタンスはどれだ……!?
 4:そういえば俺の名前は……?
※国会議事堂で、一部人外参加者の姿を確認しています
※豚でもわかる!風水大全~方位編~@現実?はまったく読んでいません。
※『パロロワ』に関する最低限の知識はすべて持っています。ただし『アニメ』などに関する知識を持っているかは次の方に任せます。
※自分の名前を『◆6/WWxs9O1s』と思っていますが、それに違和感を感じています。

【KAITO@VOCALOID
[状態]:健康、頭痛(小)
[装備]:エクスカリバー@Fate/stay night
[道具]:基本支給品一式、不明支給品0~2
[思考・状況]
基本:マスターを生き残らせるために他の参加者を全員殺す(家族も含めて)
1:目の前の男(6/)を隙を見て殺し、支給品を奪う
2:家族でも容赦なく殺すが特にミクは一族の生き恥なので見つけたら必ず殺す
※最初の会場で自分のマスターらしき者の姿を確認していますがそれが誰かは不明です
※そのマスターがこのKAITOと同一世界の人物かどうかも不明です
※他にミク、レン、ルカ、ハクの姿を確認しています

現地品紹介
【同人誌@現実】
6/が東京ビッグサイト内から適当に掴んだ数冊の本。
一般的な本にくらべて薄く、18にバツ印がついている代物。
要するに、子供は読んではいけない本。内容など詳細は不明。


044:東京タワー ~脱衣と私と、時々、ナイト~ 投下順 046:プロジェクトP~挑戦者~
041:Going My Way 時系列順 047:嗚呼。それにしても剣が欲しい……
017:俺の支給品がこんなにひどいわけがない ◆6/WWxs9O1s 068:パロロワ考察
016:不屈の恐竜 KAITO 068:パロロワ考察

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