魔理沙「発明か……」
にとり「心配する事はないさ、盟友!なんとなれば私の票は魔理沙のものだからね!」
パチェ「抜け駆けは許さないわよ両生類。私の一票ももちろん魔理沙のものよ!」
霖之助「……まあ、審査員だから公平は期すようにするよ」
魔梨沙「うーん、あまり信用ならないわね」
魔理沙「まったくだ……普通に採点して欲しいもんだぜ」
にとり「心配する事はないさ、盟友!なんとなれば私の票は魔理沙のものだからね!」
パチェ「抜け駆けは許さないわよ両生類。私の一票ももちろん魔理沙のものよ!」
霖之助「……まあ、審査員だから公平は期すようにするよ」
魔梨沙「うーん、あまり信用ならないわね」
魔理沙「まったくだ……普通に採点して欲しいもんだぜ」
~数日後~
魔理沙「という事で、まずは私の発明から披露するぜ!」
魔理沙の合図に合わせて雑魚妖精が濃い目の弾幕を放つ。
それを十分引き付けると、懐から取り出した薬品を弾幕めがけて浴びせた。
すると何か粘りのある物が弾幕を捕えて空中に固定し、後続の弾幕ごと取り込んで行く。
妖精が慌ててそれを迎撃しようと弾幕を張るが、それすらも取り込んで成長する。
最後に妖精の手元まで到達すると、取り込んだ弾幕ごとはじけ、妖精を撃ち落した。
魔理沙「この前見たチルノの技を参考に、キノコの菌糸に魔力を混ぜて作り上げたんだ。
まだ未完成だし名前も付けてないが、今回のファイトにはこれで十分だろう?」
にとり「素晴らしいね!その飽くなき探究心、まさに発明家の鑑だよ!」
パチェ「こんな短期間でここまでの物を作り上げるなんて、やっぱり魔女の素質があるのよね」
霖之助「天狗のカメラもそうだけど、実にユニークな道具だね」
魔理沙「ざっとこんなもんだな。贔屓目無しでも私の勝ちだと思うぜ?」
魔梨沙「それは私の発明を見てから言って欲しいわね」
不敵な笑いを見せる魔梨沙の背後には、腰高さ程度の何かがシーツを被っていた。
魔梨沙がそのシーツを取り払うと、中からはいかにもといった見た目の装置が姿を表す。
にとり「んー?」
パチェ「ふーん?」
霖之助「ふむ……」
魔梨沙「反応がイマイチなのは予想通りよ。さあ……これを見なさいっ!」
今一つ反応の鈍い審査員だったが、魔梨沙は予想通りと嘯くと自信満々に装置に魔力を注入する。その直後――
(ブォーン)
マスタースパークと同程度の極太レーザーが、上空に向けて放たれる。
魔梨沙「どう、驚いた?これが私の発明した、高出力魔導炉よ!」
魔理沙「あ……」
霖之助「……」
にとり「あー、やっぱりねぇ」
パチェ「努力と才能は認めるけどね」
魔梨沙「えっ?どういう事!?」
霖之助「残念ながら、既に八卦炉を小型化した物を魔理沙が持っているんでね。
その発明は発明として価値はあるけど、新味に欠けるといった所かな」
驚かない審査員に逆に驚いた魔梨沙へと、霖之助が解説を加える。
それを聞いた魔梨沙は力が抜けたようにその場にへたり込んでしまう。
にとり「まあこれで不正なしに魔理沙の勝ちだね」
パチェ「文句無いわね?あったところで多数決で決めるけど」
霖之助「ん……僕は無いよ。魔理沙は?」
魔理沙「えっ……いや、うん、ありがとう……」
にとり「なんだい、もっと喜んでもいいじゃないか」
パチェ「それとも勝負にならないって事かしら?」
魔梨沙「何よそれ!くやしぃ~っ!」
魔理沙「いや……すまない、先に帰る」
霖之助「……」
魔理沙「という事で、まずは私の発明から披露するぜ!」
魔理沙の合図に合わせて雑魚妖精が濃い目の弾幕を放つ。
それを十分引き付けると、懐から取り出した薬品を弾幕めがけて浴びせた。
すると何か粘りのある物が弾幕を捕えて空中に固定し、後続の弾幕ごと取り込んで行く。
妖精が慌ててそれを迎撃しようと弾幕を張るが、それすらも取り込んで成長する。
最後に妖精の手元まで到達すると、取り込んだ弾幕ごとはじけ、妖精を撃ち落した。
魔理沙「この前見たチルノの技を参考に、キノコの菌糸に魔力を混ぜて作り上げたんだ。
まだ未完成だし名前も付けてないが、今回のファイトにはこれで十分だろう?」
にとり「素晴らしいね!その飽くなき探究心、まさに発明家の鑑だよ!」
パチェ「こんな短期間でここまでの物を作り上げるなんて、やっぱり魔女の素質があるのよね」
霖之助「天狗のカメラもそうだけど、実にユニークな道具だね」
魔理沙「ざっとこんなもんだな。贔屓目無しでも私の勝ちだと思うぜ?」
魔梨沙「それは私の発明を見てから言って欲しいわね」
不敵な笑いを見せる魔梨沙の背後には、腰高さ程度の何かがシーツを被っていた。
魔梨沙がそのシーツを取り払うと、中からはいかにもといった見た目の装置が姿を表す。
にとり「んー?」
パチェ「ふーん?」
霖之助「ふむ……」
魔梨沙「反応がイマイチなのは予想通りよ。さあ……これを見なさいっ!」
今一つ反応の鈍い審査員だったが、魔梨沙は予想通りと嘯くと自信満々に装置に魔力を注入する。その直後――
(ブォーン)
マスタースパークと同程度の極太レーザーが、上空に向けて放たれる。
魔梨沙「どう、驚いた?これが私の発明した、高出力魔導炉よ!」
魔理沙「あ……」
霖之助「……」
にとり「あー、やっぱりねぇ」
パチェ「努力と才能は認めるけどね」
魔梨沙「えっ?どういう事!?」
霖之助「残念ながら、既に八卦炉を小型化した物を魔理沙が持っているんでね。
その発明は発明として価値はあるけど、新味に欠けるといった所かな」
驚かない審査員に逆に驚いた魔梨沙へと、霖之助が解説を加える。
それを聞いた魔梨沙は力が抜けたようにその場にへたり込んでしまう。
にとり「まあこれで不正なしに魔理沙の勝ちだね」
パチェ「文句無いわね?あったところで多数決で決めるけど」
霖之助「ん……僕は無いよ。魔理沙は?」
魔理沙「えっ……いや、うん、ありがとう……」
にとり「なんだい、もっと喜んでもいいじゃないか」
パチェ「それとも勝負にならないって事かしら?」
魔梨沙「何よそれ!くやしぃ~っ!」
魔理沙「いや……すまない、先に帰る」
霖之助「……」
~香霖堂~
霖之助「やあ、いらっしゃい。ずいぶん浮かない顔だね」
魔理沙「ん……あのさ、香霖……ありがとう」
霖之助「おや、僕は何もしていないよ?」
魔理沙「今日のファイトじゃないんだ。この……ミニ八卦炉さ」
霖之助「ああ……でも今更どうしてだい?」
魔理沙「……あいつの作った魔導炉を見て……昔の自分を思い出してさ。
香霖がこれをくれなかったら、あんな大きな装置を作って、家の中でずっと研究してたのかな、って」
霖之助「そんな事は無いさ。魔理沙ならすぐに同じ物を作れたよ」
魔理沙「お世辞はやめてくれ……だからさ、その……ありがとう、って」
霖之助「ん……それはね、僕から魔理沙への餞別だったんだよ」
魔理沙「ああ、それは今も覚えてるぜ」
霖之助「僕の手の届かない所に行っても、それが僕の代わりに魔理沙を守ってあげられる……
そう思って渡したんだ。だから、その通りになっているのが何よりのお礼さ」
魔理沙「これが、香霖の代わりに……でもそれって、私が香霖をこき使ってるようにも聞こえるぜ?」
霖之助「違いないね。実際そんな所だろう?」
魔理沙「むーっ」
霖之助「やあ、いらっしゃい。ずいぶん浮かない顔だね」
魔理沙「ん……あのさ、香霖……ありがとう」
霖之助「おや、僕は何もしていないよ?」
魔理沙「今日のファイトじゃないんだ。この……ミニ八卦炉さ」
霖之助「ああ……でも今更どうしてだい?」
魔理沙「……あいつの作った魔導炉を見て……昔の自分を思い出してさ。
香霖がこれをくれなかったら、あんな大きな装置を作って、家の中でずっと研究してたのかな、って」
霖之助「そんな事は無いさ。魔理沙ならすぐに同じ物を作れたよ」
魔理沙「お世辞はやめてくれ……だからさ、その……ありがとう、って」
霖之助「ん……それはね、僕から魔理沙への餞別だったんだよ」
魔理沙「ああ、それは今も覚えてるぜ」
霖之助「僕の手の届かない所に行っても、それが僕の代わりに魔理沙を守ってあげられる……
そう思って渡したんだ。だから、その通りになっているのが何よりのお礼さ」
魔理沙「これが、香霖の代わりに……でもそれって、私が香霖をこき使ってるようにも聞こえるぜ?」
霖之助「違いないね。実際そんな所だろう?」
魔理沙「むーっ」
~可能性空間移動船~
魔梨沙「くーやーしぃー!」
夢美「でもよく出来てるわよねー、魔法力の増幅装置でしょ?うちにも欲しいわね」
ちゆり「でもご主人様は魔法力が無いから使えないぜ?」
夢美「解ってるわよ!あー、やっぱりあっちのちゆりとこれを取り替えようかしら」
ちゆり「扱いが悪いぜ……」
魔梨沙「くーやーしぃー!」
夢美「でもよく出来てるわよねー、魔法力の増幅装置でしょ?うちにも欲しいわね」
ちゆり「でもご主人様は魔法力が無いから使えないぜ?」
夢美「解ってるわよ!あー、やっぱりあっちのちゆりとこれを取り替えようかしら」
ちゆり「扱いが悪いぜ……」