まどぎ のぞみ
CV:高梨はなみ
『鏖呪ノ嶼』、《過去篇》の登場人物。
故人。平成12年没。享年24歳。
主人公の一人である
吐月完とは、高校時代から交際を続けてきた恋人同士であった。
成人した二人の男女はそれぞれの道を選び、
完は国家公務員総合職試験に合格してキャリア警察官としての道へ進み――
希美も仕事の傍ら、仲間内でロックバンドを組んだり作曲するなどの音楽活動も積極的に行い――
お互いに忙しくも充実した生活を送っており、これから幸福な未来図を描いていく……
はずだった。
『ごめん、ね……っ、カンちゃん……』
しかし2000年春、突如として希美は恋人である完からの連絡の一切に応じなくなる。
完が直接話しをするため部屋を訪れても、彼女の部屋の扉は決して開かれることなく、聞こえてくるのは絶望と悲しみに彩られた拒絶の言葉のみ。
希美の両親に相談を持ちかけてもその変化の原因に心当たりはなく、多忙だった完の側が一時冷却期間を置くということになった……
――そして、その数か月後。吐月完は世界を呪いたくなるような“最悪な現実”に直面する。
――すなわち、窓木希美の自殺、という結末に。
彼女の亡骸を前にして、恋人を救えなかった己の無力さに涙するしかない完。
……だが、吐月完はこれから訪れるであろう自らの運命を未だ知らない。
希美が現実に絶望する切欠となった人間の悪意により引き起こされた、とある事件。
その完にとって憎むべき事件の犯人が辿った異常なる末路。
そして――この先20年もの因縁を引きずることとなる“呪術師”・文鳴啾蔵との出会いが、彼を“呪い”の世界へ誘っていこうとは。
最終更新:2024年06月07日 02:51