白鴉城、設定街区
旧街区
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旧街区
白鴉城西側において地上付近から地下数階にかけて広がる区画であり、かつて闇背負いに呑みこまれ封鎖されて以降、その大扉が開かれたことはない。今はただ、闇背負いのなり損ないたちだけが、ひっそりと暮している。白鴉城の住人のうち、年若い者はこの大扉の存在を気に留めることはなく、年かさの者はこの街について口を噤む。歴史から消し去られていく区画、それが旧街区である。
闇背負いは鉱床の孔の底から這い出た闇が人に憑いて生まれると囁かれるが、孔に近い区画だとはいえかつての旧街区における闇背負いの同時発生はあまりにも類が無いものだった。
闇背負いは鉱床の孔の底から這い出た闇が人に憑いて生まれると囁かれるが、孔に近い区画だとはいえかつての旧街区における闇背負いの同時発生はあまりにも類が無いものだった。
調査結果A:実験区画への道
旧街区から地下へ下る階段は複数存在するが、そのうち実験区画へと繋がるものはただ一つである。旧区封鎖事件の折、大量の闇背負いが湧き出したその根源たる実験区画に続くその階段は、今なお褪せないほどの闇の痕を残し続けている。
調査結果B:継続する実験の痕跡
旧街区が封鎖されて久しく、徘徊する闇背負いは皆、長命たり得た個体である。苔の生したもの、角や牙の擦り減ったもの、いずれもそれを示す証左が見られる。しかし、深い階層になるにつれ、真新しい変異の痕跡を残す闇背負いや、なり損なって隅に蹲っているものが散見された。
調査結果C:月夜の痕跡
旧街区に取り残された闇背負いたちは、共喰いと縄張り争いを繰り返し、その数を減らし続けていた。一方で、その争いに勝ち残り続ける闇背負いもいる。そうした闇背負いの一部は粗雑な月輪を身に灼き付けていた。月輪の灼印は、黒夜教の大司教たる月夜の寵愛により強化されたことの証として知られる。
調査結果D:壊腕・闇担ぎ
旧街区の中でも、一際大規模に破壊された区画から、少し離れた瓦礫の中に、それは打ち捨てられていた。多関節からなる巨大で禍々しい腕、そして元は少女であったであろう闇背負いの死骸。闇背負いの身に起きる中において、類を見ない大変異であった。