白鴉城、設定街区
かつての絡繰羽(公開用)
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斜歯車
上層の外れに研究施設を持つ、鴉の機械工学部門。かつて鴉の闇を求める研究は壁に突き当たり、あてを失った研究の一つは人ならざる身へとその手を伸ばしたのだ。斜歯車の創始者は本道から外れた道への逃避、それを自虐的に斜の歯車と名付けた。無論、創始者が忍びであった頃のルーツ、斜歯忍軍を懐かしんでの名だと、忍びにとってそれは自明であるのだが。
斜歯車の研究長は、絡繰羽の白鴉と代々名乗っている。絡繰羽は通常その死によって代がわりを行うが、かつて生前に襲名を済ませ姿を消した絡繰羽が存在したという。残された斜歯車は血眼になって彼を探したが遂に見つからず、今でも白鴉城のどこかには、彼の機械技術が隠されていると囁かれる。
斜歯車の研究長は、絡繰羽の白鴉と代々名乗っている。絡繰羽は通常その死によって代がわりを行うが、かつて生前に襲名を済ませ姿を消した絡繰羽が存在したという。残された斜歯車は血眼になって彼を探したが遂に見つからず、今でも白鴉城のどこかには、彼の機械技術が隠されていると囁かれる。
穿ちの細工道具
泊り木
旧区封鎖事件の折、多くの人が闇に晒され闇背負いに成り損なった。彼らは市街を破壊する闇背負いとともに大扉の向こうへと封印され、人々の記憶から消えていった。彼ら成り損ないの殆どは生き残ることはなかったが、ほんの一握り、旧街区の片隅で小さく日々を営む集団が存在する。
「泊り木」。人として生きられないものたち全ての寄る辺。リーダーである真菰の他には、庇護されるもの以外無い小さなこの集団は、確かに旧街区の中で命を繋いでおり、しかしそれ以上を望むべくは無い。少なくとも、今は。
「泊り木」。人として生きられないものたち全ての寄る辺。リーダーである真菰の他には、庇護されるもの以外無い小さなこの集団は、確かに旧街区の中で命を繋いでおり、しかしそれ以上を望むべくは無い。少なくとも、今は。
真菰
泊り木のリーダーとして、成り損ないたちを護り、また最下層から成り損ないや加害性の小さい闇背負いを旧街区へ誘導している。
彼女は旧区封鎖事件で大切な妹を失い、家族同然であった市街の人々も皆死ぬか、成り損なうかした。人と認めて貰えず、あまつさえ封鎖された彼らのため、真菰は彼らが生きる場所を作ると誓った。数年後、絡繰羽の白鴉となったかつての絡繰羽に、真菰は願い入れる。目的のためだけに動ける身体と心が欲しい、と。
そしてかつての絡繰羽は「人穿ち(にんげんうがち)」を造り上げ、真菰に渡した。その指輪は、付けた者の人間性を穿ち出す。そして遺された遺骸を、定められた目的のためにだけ動く生きた絡繰と化す。穿ち出された人間性は別個に人格を持ち、遺骸を動かす動力源として別の生を生きる。それは彼女に普通の人生を生きて欲しいという願いの現れであった。
彼女は旧区封鎖事件で大切な妹を失い、家族同然であった市街の人々も皆死ぬか、成り損なうかした。人と認めて貰えず、あまつさえ封鎖された彼らのため、真菰は彼らが生きる場所を作ると誓った。数年後、絡繰羽の白鴉となったかつての絡繰羽に、真菰は願い入れる。目的のためだけに動ける身体と心が欲しい、と。
そしてかつての絡繰羽は「人穿ち(にんげんうがち)」を造り上げ、真菰に渡した。その指輪は、付けた者の人間性を穿ち出す。そして遺された遺骸を、定められた目的のためにだけ動く生きた絡繰と化す。穿ち出された人間性は別個に人格を持ち、遺骸を動かす動力源として別の生を生きる。それは彼女に普通の人生を生きて欲しいという願いの現れであった。
来栖真琴
真菰の妹であり、かつての絡繰羽が第二市街区の鴉であった頃の恋人。月夜により月輪の寵愛を受けた彼女は、旧区封鎖事件においても一段強力な闇背負いとして覚醒し、街を、そしてかつての絡繰羽の心を打ち砕いた。「壊腕・闇担ぎ」、類を見ず巨大に変異したその腕は、今でも彼と、妹の脳裏に残っている。
そして真菰が人穿ちを使用する際、彼女から穿ち出された人間性は、幼い頃の真琴の形を取った。かつての絡繰羽は、それを上層に遣って以降、真菰と接触していない。
そして真菰が人穿ちを使用する際、彼女から穿ち出された人間性は、幼い頃の真琴の形を取った。かつての絡繰羽は、それを上層に遣って以降、真菰と接触していない。
械腕・闇担ぎ
かつての絡繰羽は旧区封鎖事件の被害者の1人であった。地下より沸き出した大量の闇背負いと、闇そのものに街が呑まれゆく中において、彼の心は闇に魅入られた。しかし、闇が見初めたのは彼の幼馴染みの少女であり、事件における彼の記憶は、大きく、黒い彼女の腕であった。以来彼は闇を求め、斜歯車を統括するまでになった。彼の心が囚われるのは、闇か、あるいは。
新月の残滓
5年前のその日最下層を昇った闇は、新月の儀式により霧散した[**門]の残滓の一部であった。そして、その残滓の一つは、あおと親和した。かつての絡繰羽はそれに気づいた。いつの日か彼の篝火と接触することを願い、楔を穿ち込んだのだ。あるいは、誰かを守ろうとして死んでいくその少女を、見逃しておかなかったのか。