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ランピーによる矛盾
前回、『くまのプーさん』シリーズのエピソードに関する矛盾を紹介しました。
ズオウといえば、謎の生物であり、
プー達が恐ろしいはちみつ泥棒の怪物だと恐れる対象としてたびたび登場します。どの物語においても、ズオウは実は架空の生物だった、または2足歩行のただのゾウだった、というオチで締め括られています。『
プーさんと大あらし』(1968年)をはじめ、ほとんどといってもいいほどの回で登場しています。
ズオウに関して矛盾が生じているのは、この『はじめまして、ランピー!』なのです。ルーはプー達に初めてズオウの存在を知らされ、翌日にはズオウが良い生き物だということを知るのです。では、今までの37年間に作られたルーが「ズオウは怖い生き物だ」と認識していたエピソードはどうなるのでしょうか。つまり、後のズオウの存在意義を変えてしまったこの作品は、今までの常識を指一本で根底から覆してしまった衝撃の作品だったのです。よって、この作品は古来のファンからはあまり良い評価が下されないんだとか。
最終更新:2024年09月08日 22:28