視覚


概要

 目で感じる光の情報のこと。
 人間は外界の情報取得の80パーセント以上をこの視覚に頼っているとされ、
 目で見た物の色、形、大きさ、動き、距離や質感などの情報を得て、脳で処理することでスムーズに生活を送れる。
 したがって能力による視覚操作は、感覚操作の中でも最も多くの情報に干渉できるものと言える。

 視覚による情報を操作する場合、以下の要素が主な対象になる。

  ●静止視力
    止まっているものをハッキリと見る(ピントを合わせられる)力。
    視力検査で測定する視力はこの静止視力であり、
    現在世界記録にある最も視力がよい人間は、6km先にある15cmの物体を見分けることが出来るとされる。
    視力の良さは遺伝もあるが、普段の習慣・訓練による伸びしろが大きい。

  ●動体視力
    動いているものをハッキリと識別できる能力。
    動体視力は上下・左右・遠近の三つの動きに対して分けられており、
    静止視力と同じく習慣・訓練により、ある程度その力を伸ばすことが出来る。
    そのため縦書きの文章を読むことが多い日本人は上下方向の動体視力が、
    横書きの文章を読むことが多い欧米人は左右方向の動体視力が良いとされている。

  ●視野
    目で同時に見える範囲・角度の広さ。
    この視野にない場所、つまり見えない角度は死角と言う。
    人間では両目合わせて上下約130度、左右約120度を見ることが可能である。
    ウサギなどは非常に視野が広く、ほぼ360度全てを見ることが出来る。

  ●明暗視力
    明るい場所、暗い場所でハッキリと物を見る力。
    明るい場所では目に入ってくる光を制限し、暗い場所ではより多くの光を目に集めるように働く力であり、
    後述の色覚による明視・暗視とは異なる。
    猫などは眼の奥にタペタムと呼ばれる反射板を備え、暗闇でもハッキリと物を見ることが出来る。

  ●色覚
    色の違いを判断する感覚。
    人間の目は赤・青・緑、いわゆる三原色の光を感じ取る三種類の細胞があり、
    それぞれの細胞を、目に入ってきた光がどれだけ刺激したかによって色を判断する。
    この色を識別できる、すなわち目で見ることの出来る光を可視光線と言う。
    生物によってこの三原色の基準は異なり、虫にとっては紫外線・青・緑が三原色と言われている。
    暗闇(赤・青・緑の光が殆ど無い場所)でも、紫外線や赤外線はあることが多く、
    夜行性生物はこの紫外線・赤外線を知覚して暗闇でも問題なく物を見ることが出来る。

  ●形態覚
    物体の形・質感を判断する感覚。
    物体とその周囲の色の境界線を見る力だが、さらに知能の高い生物は記憶と連動させ、
    形と色の情報から物体が何で出来ているかを判断することが出来る。
    黒光りする角ばった物が硬そうに見えたり、白く丸い物が軽そうに見えるのは、
    経験上そういった色や形を持つ物が硬かったり軽かったりすることが多いためである。

  ●運動覚
    物体が止まっている・動いていることを見て分かる感覚。
    記憶と連動する感覚であり、目で見える「一瞬前の風景」と「現在の風景」の違いが分かる能力と言える。

  ●距離感覚
    目で距離を測る感覚。
    獲物を狩る時から目的地へ移動する時まで、幅広く必要となる力。
    基本的には周囲の物の長さ・大きさなどを参考に経験的に判断するものであり、
    「遠くにある大きい物」と「近くにある小さいもの」を見分けるのは意外と難しい。
    また、この距離感覚や物の大きさがわからなくなる「不思議の国のアリス症候群」という病気が実在する。

 探索において、手に入る情報の多くは視覚、すなわち観察眼に由来するものであり、
 視覚強化はより詳しい情報を得る手段になるだろう。
 また、相手の視覚情報を狂わせることで、隠密行動の補助や情報工作を行うことも可能である。
 戦闘においても、高い動体視力は攻撃や回避に必要不可欠である。
 逆に視覚を消失させたり、狂わせたりすることで相手の攻撃や回避を妨害したり、
 同士討ちを図ることも可能になるだろう。


エスパー

+ 視覚を操る能力
視覚を操る能力
 → 感覚干渉 / 視覚
対象の目が持つ視覚能力を操る能力。
【特殊攻撃】:視界を歪ませ、同士討ちを行わせる。
【強化】:視力を強化し、遠くの物、小さい物をハッキリと見る。
     視野を強化し、360度全方向を同時に見る。
     動体視力を強化し、敵の攻撃・回避を見切る。
     視力を強化し、暗闇でもハッキリと物を見る。
【弱化】:視界を奪い、盲目にする。
     距離感を狂わせ、攻撃や回避を弱体化させる。
【隠蔽】:対象の視界を奪う。
【情報収集】:可視光の範囲を広げ、赤外線を見て熱探知を行う。
【広範囲】:周囲にいる全ての人間の視界を奪う。




最終更新:2016年01月23日 23:38