概要

フェルスデッド併合とは、アルファ708年3月、ロー・レアルス国が、フェルスデッド国を武力ではなく、勧告によって帰順させた一連の外交戦の総称である。


併合までの流れ


▲707年10月における勢力図

ベルザウスの決起は、かつてヴェリアの策により大きく遅らされた事がある。
これにより、フェルスデッド国は華々しい建国劇を遂げたものの、その後大きな領土拡大ができず、領土、人材共に打ち止めとも呼べる状態となっていた。
最もそれをあらわしている例がラケイトの戦いで、大勝利を飾ったにも関わらず、彼らが成し遂げたのは「自国防衛」のみで、領土拡大という現実的な利益は、周辺国に横槍を入れられる形で奪われている。

この頃から、既に単独での天下統一に限界を感じていたベルザウスだが、そこに追い討ちをかけ、ベルザウスが右腕と信じていたエルドスグフスを相次いで流行り病で失う。
その為、彼は天下を狙える国の軍師としてその力を振るうという転進を余儀なくされていた。

トラスの戦い(700)でロー・レアルス国軍を撃退し、ゾリメック城の戦い(707)で堅固なゾリメック城を陥落させるなど、自分たちの実力を存分に見せつけその上で交渉の申し出を待った。
彼の卓越した情勢を読む力と駆け引きが発揮されたのはこの時期であり、「これ以上やれば本格的な武力衝突になる」というギリギリのラインでデモンストレーションを繰り返してフェルスデッド国の値を吊り上げた。
一説によると、この時彼が待っていたのはロー・レアルス一択であり、ロードレアベルザフィリス国の存在を最大限に利用してフェルスデッド国の価値を競り上げたとも言われている。

そして、ロードレア遠征がはじまった708年、ベルザフィリス国がロッド国を併合したと聞いたメファイザスが、ついにベルザウスの望み通り交渉を持ち掛けてきた。

両者の会談は数日に渡って続くが、3月8日、ベルザウスは、メファイザスの勧告を聞き入れ、ロー・レアルス国の傘下に入ることを決意する。
決して降伏ではなく、フェルスデッド国の将軍は、ロー・レアルス国においてもそれまでと同じ地位に就けるという条件を飲み込ませるという、まさに本人の望んだ通り、自分たちの売り込みに成功した形となる。
また、メファイザスも、ベルザウスの才気を高く評価し、「ついに自分は軍師を得た」と語った。

こうして、長き戦乱の末に残った国はロードレア国、ロー・レアルス国、ベルザフィリス国だけとなるが、ロッド国を吸収したしたベルザフィリス国、フェルスデッド国を吸収したロー・レアルス国による本格的なロードレア遠征のはじまりでもあった。



▲708年3月における勢力図

最終更新:2024年08月22日 02:28