あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
第5回トーナメント 閉会式
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aioricharabattle
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第5回トーナメント 閉会式
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング――
決勝戦の余韻が、まだ空気の隅に燻るように残っていた。喧騒はひとたび静まり、照明の光が再びリング中央に集束する。そこには、死闘を終えたばかりの二人の姿があった。
銀髪碧眼の青年――紫電改・サンダーボルト・田中。その鋭い目は冷ややかで、しかし確かに燃焼の痕を宿している。
そして、その前に立つのは一人の少女、長嶋小春。 第五回大会を勝ち抜き、”最強”の称号を手に入れた新たな王者。
彼女の頬には、戦いの熱がまだ残っていた。けれど、その表情には安堵と微かな驚き、そしてほんの少しの寂しさが滲んでいた。
「……これで、終わったんですね。」
小春の独白は微かな吐息となって風に乗る。誰にも聞こえぬかと思われたが、紫電改はその視線をわずかに動かして呟く。
「お前の勝ちだ。文句はねえ。」
ぶっきらぼうに、けれどどこか晴れやかな声。彼は腕を組んだまま、口の端をほんのわずかに吊り上げた。
小春はぺこりと頭を下げた。
「ありがとうございます。これで…姉さんと同じになれましたかね…」
彼女は照れくさそうな顔でそう呟く。
「能力的な強さはわからねぇが、精神性って意味ならお前の方があいつよりよっぽどヤバいぞ。」
紫電改は決勝戦で目撃した小春の狂気を思い浮かべる。
(あれは普通の人間が出せるそれじゃねぇ……この姉妹、両方ともかなりやべぇな。)
「さあ皆様、お待たせいたしました! いよいよこの瞬間――第五回あにまんオリキャラ最強トーナメント、優勝者へのトロフィー授与の時間です!!」
観客席から、万雷の拍手と歓声が巻き起こる。その渦の中、スポットライトが優勝者を照らした。
「それでは、優勝者・長嶋小春選手、リング中央へ!」
アナウンサーの声が場内に響く。 リング中央には、黄金に輝くトロフィーが運ばれてくる。小春はその場に歩み寄り、両手で丁寧にそれを受け取る。わずかに震える指先。だがその震えは、不安からくるものではなかった。
――夢にまで見た、姉の背中に並ぶ瞬間。
「……これが、姉さんが見ていた景色…」
小春の口元からこぼれた言葉に、紫電改が目線だけを向ける。やがて、アナウンサーが改めて声を張り上げた。
「それでは最後に、優勝者・長嶋小春選手から閉会のご挨拶をいただきます!」
小春はトロフィーを抱きしめながら、マイクの前に立った。 観客席へ丁寧に深く一礼する。
「ここまで来られたのは、皆さんの応援があったからです。……本当に、ありがとうございました。」
場内から一斉に拍手が起こる。
「これからも、私は私のやり方で、道を選んでいきます。……それが、姉にも、皆さんにも届くと信じています」
小春の言葉には、これから先を見据える確かな光があった。再び湧き上がる拍手と歓声。花びらが舞い、照明がリングを照らし出す。
――想いと覚悟が交錯した、魂の物語の結末。
それが、このトーナメントにはあった。