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【キリスト教】ざっくりキリスト教 - (2013/03/18 (月) 12:53:27) のソース

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 編集ちゅーです。

#blockquote(){&u(){おことわり}

「イエスって馬小屋で生まれて磔になった神様」くらいしか知らない人向け(それは私だ)の超ウルトラざっくりです。
[[16世紀のキリスト教>【キリスト教】16世紀のキリスト教]]や[[ユダと聖人>【キリスト教】ユダと聖人]]の補足って感じ。

}


*イエス・キリスト

イエス・キリストは、キリスト教で[[唯一の神様>http://en.wikipedia.org/wiki/Monotheism]]。
イエスは「[[ナザレのイエス>http://en.wikipedia.org/wiki/Historical_Jesus]](紀元前4年頃-紀元後30年頃)」、キリストは「[[メシア(メサイア)>http://en.wikipedia.org/wiki/Messiah]]:救い主:聖油を塗られた者」。
よく聞く「ジーザス」はイエス(Jesus)の英語読み。
よく聞く「父と、子と、聖霊」はぜーんぶ同じ神様。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/Jesus]]

&ref(イエス・キリスト_レオナルド・ダ・ヴィンチ.PNG)レオナルド・ダ・ヴィンチ作『[[最後の晩餐>http://en.wikipedia.org/wiki/The_Last_Supper_%28Leonardo_da_Vinci%29]](修正)』

#region(close,聖油を塗られた者ってなに?)

聖油は神聖な香油で、塗ると「聖なるもの=最も神聖な人=神に選ばれた者」になるそうです。
ふつーの人がコレを作っても使ってもダメダメ。
あと[[蘇合香>http://en.wikipedia.org/wiki/Storax]]、[[シケレテ香>http://en.wikipedia.org/wiki/Onycha]]、[[楓子香>http://en.wikipedia.org/wiki/Galbanum]]、[[乳香>http://en.wikipedia.org/wiki/Frankincense]](東方三博士がイエスにプレゼント)のお香も、[[振り香炉>http://en.wikipedia.org/wiki/Thurible]]にいれて焚いたり、体に塗ったりして使用。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/Holy_anointing_oil]]

&italic(){&color(silver){これらをきよめて最も聖なる物としなければならない。すべてこれに触れる者は聖となるであろう。あなたはアロンとその子たちに油を注いで、彼らを聖別し、祭司としてわたしに仕えさせなければならない。 ~出エジプト記30章29-30節~}}

&ref(イエス・キリスト_聖油.JPG,,height=200)予言者サムエルに聖油を注がれる羊飼いの美少年[[ダビデ>http://en.wikipedia.org/wiki/David]](その後イスラエル王になった)

|BGCOLOR(lightgrey):聖油の成分|BGCOLOR(lightgrey):液体の[[没薬>http://en.wikipedia.org/wiki/Myrrh]](ミルラノキ属の木の樹脂)|聖所のシケルで500シケル|東方三博士がイエスにプレゼント|
|~|BGCOLOR(lightgrey):香ばしい[[肉桂>http://en.wikipedia.org/wiki/Cinnamon]](シナモン)|聖所のシケルで250シケル||
|~|BGCOLOR(lightgrey):におい[[菖蒲>http://en.wikipedia.org/wiki/Acorus_calamus]](または[[大麻草>http://en.wikipedia.org/wiki/Cannabis]])|聖所のシケルで250シケル||
|~|BGCOLOR(lightgrey):[[桂枝>http://en.wikipedia.org/wiki/Cinnamomum_aromaticum]]|聖所のシケルで500シケル||
|~|BGCOLOR(lightgrey):[[オリーブ油>http://en.wikipedia.org/wiki/Olive_oil]]|1ヒン||

#endregion

#region(close,父と、子と、聖霊は三位一体)

三位一体は、「神様=父=子=聖霊」だけど「父≠子≠聖霊」。とにかくそーゆーもん。考えるな感じろ♥っぽいです。
[[ヤハウェ>http://en.wikipedia.org/wiki/Yahweh]](ヘブライ語:יהוה)は旧約聖書に登場する神様のこと。ヤーウェ、エホバ…読み方はいろいろ。
気軽に呼んではイケナイ神聖四字なので、&bold(){日本語の呼び名は主(しゅ)}。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/Trinity]]

|&ref(イエス・キリスト_三位一体.PNG)|BGCOLOR(lightgrey):CENTER:父|BGCOLOR(lightgrey):父なる神|
|~|~|・「天におられるわたしたちの父よ」ってくらいだから、天に住んでる神様。&br()・イエス・キリストのトコにも登場。|
|~|BGCOLOR(lightgrey):CENTER:子|BGCOLOR(lightgrey):神の子イエス・キリスト|
|~|~|・処女の聖母マリアから生まれた人間。だけど神様。|
|~|BGCOLOR(lightgrey):CENTER:聖霊|BGCOLOR(lightgrey):鳩、風、息…|
|~|~|・イエス・キリストが昇天した後、みんなのトコに登場する神様。&br()・聖霊パワーで聖母マリアは妊娠。&br()・イエス・キリストのトコにも登場。|

#endregion

#region(close,超ざっくりな系図)

天地創造からスタートしたら縦長になっちゃいました。後半は聖書と歴史が混ざってます。
日本人も[[三大人種起源>http://en.wikipedia.org/wiki/Japanese-Jewish_common_ancestry_theory]](セム:黄色人種の先祖、ハム:黒人種の先祖、ヤペテ:白人種の先祖)の末裔。へー。
ちなみに古事記では、日本を創造([[出産>http://en.wikipedia.org/wiki/Kuniumi]])した神様は[[イザナギ>http://en.wikipedia.org/wiki/Izanagi]]とイザナミのご夫婦。第一子は淡路島。へー。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/Genealogies_of_Genesis]]

&ref(イエス・キリスト_系図.PNG)

#endregion


**エピソード

マタイによる福音書、ルカによる福音書…によって違う場合があるけど、ここではまぜまぜ。
[[聖書地図>http://ja.wikisource.org/wiki/%E8%81%96%E6%9B%B8%E5%9C%B0%E5%9B%B3_%28JBS1956%29]]

#region(close,登場場面は世界三大宗教の聖地エルサレム)

エルサレム(イスラエル)は、キリスト教・ユダヤ教・イスラム教の聖地。
ユダヤ教(嘆きの壁:エルサレム神殿の外壁)、イスラム教(岩のドーム:予言者ムハンマドが昇天した場所)もあります。
ビミョーな場所。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/Jerusalem]]

&ref(イエス・キリスト_エピソード(ローマ帝国).PNG)絶賛成長中のローマ帝国(20年)

1世紀はローマ帝国が占領。11~13世紀はキリスト教の十字軍がたまに占領。&bold(){16世紀はイスラム教のオスマン帝国が占領}。
21世紀はイスラエルが首都と主張。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/History_of_Jerusalem]]

#endregion

&ref(イエス・キリスト_エピソード(地図).PNG)イスラエル(1世紀)

#region(close,降誕~幼少時代の超ざっくりなエピソード)

&ref(イエス・キリスト_エピソード(東方三博士の礼拝).JPG,,height=200)ヒエロニムス・ボス作『東方三博士の礼拝』

|BGCOLOR(lightgrey):[[受胎告知>http://en.wikipedia.org/wiki/Annunciation]]||>|&bold(){天使ガブリエル}は神様に頼まれて、&bold(){ナザレのマリア}に「神の子&bold(){イエス}を身ごもる」とお知らせ。&br()&bold(){マリア}は大工&bold(){ヨセフ}の婚約者で、その後ふつーに結婚。|
|BGCOLOR(lightgrey):[[処女懐胎>http://en.wikipedia.org/wiki/Virgin_birth_of_Jesus]]||>|&bold(){聖母マリア}(ナザレのマリア)は処女のままご懐妊。&br()キリスト教では「処女のままご懐妊=神の子=神性」が重要!とにかくそーゆーもん。&br()聖徳太子も観音菩薩がお母さんの口から入ってご懐妊って伝説アリ。とにかくそーゆーもん。|
|BGCOLOR(lightgrey):[[キリストの降誕>http://en.wikipedia.org/wiki/Nativity_scene]]|[[クリスマス>http://en.wikipedia.org/wiki/Christmas]]|>|&bold(){聖母マリア}は、ベツレヘムの馬小屋で&bold(){イエス}をご出産。&br()ベツレヘムに行ったのは住民登録のため。宿が混んでたので馬小屋(牛とロバの小屋)に宿泊?|
|BGCOLOR(lightgrey):[[東方三博士の礼拝>http://en.wikipedia.org/wiki/Biblical_Magi]]|[[公現祭>http://en.wikipedia.org/wiki/Epiphany_(holiday)]]|>|旧約聖書(ミカ書5章2節とかあちこち)には「新しい王キリストの誕生」が予言されてる。&br()&bold(){イエス}の誕生を知った&bold(){占星術の学者達}は、ベツレヘムへ行って乳香、没薬、黄金をプレゼント。|
|BGCOLOR(lightgrey):[[幼児虐殺>http://en.wikipedia.org/wiki/Massacre_of_the_Innocents]]||>|「新しい王キリストの誕生」で俺の地位ヤバイ!と考えた&bold(){ユダヤ(イスラエル)のヘロデ大王}は、&br()2歳以下の男子を殺害。天使のお告げを聞いた両親と&bold(){イエス}は、エジプトに避難してセーフ。&br()&bold(){ヘロデ大王}が死んでから、ナザレに戻って平和に生活。|

#endregion

#region(close,洗礼~宣教活動の超ざっくりなエピソード)

説教しに行くイエスに出会って、くっついて行ったのが十二使徒。最初に従ったのは、ガリラヤ湖で漁をしてたシモン・ペトロ。
他にもいっぱいイエスの[[使徒>http://en.wikipedia.org/wiki/Apostle_%28Christian%29]](弟子)になってます。

&ref(イエス・キリスト_エピソード(イエスの変容).JPG,,height=200)ルドヴィコ・カラッチ作『イエスの変容』

|BGCOLOR(lightgrey):[[イエスの洗礼>http://en.wikipedia.org/wiki/Baptism_of_Jesus]]|主の洗礼|ヨルダン川に行って、ユダヤ教徒に洗礼活動中(罪の赦し)の&bold(){預言者ヨハネ}から洗礼を受ける。&br()天がひらけて「&bold(){イエス}こそ自分の子であーる」と神の声が聞こえる。|
|BGCOLOR(lightgrey):[[荒野の誘惑>http://en.wikipedia.org/wiki/Temptation_of_Christ]]||ヨルダン川から帰ると、聖霊に荒野連れて行かれる。ここで断食しながら40日間滞在。&br()悪魔からいろいろ甘い誘惑されたけど負けない。そして聖霊の力に満ちあふれてガリラヤへ帰った。|
|BGCOLOR(lightgrey):[[山上の垂訓>http://en.wikipedia.org/wiki/Sermon_on_the_Mount]]||ガリラヤのアチコチで病人を癒し、悪霊を払う。この評判を聞いた群集が集まって来たので、&br()とある山に登って、弟子達と群集に「汝の敵を愛せよ」「敲けよ、さらば開かれん」…っとアレコレ語る。|
|BGCOLOR(lightgrey):[[イエスの奇跡>http://en.wikipedia.org/wiki/Miracles_of_Jesus]]||「水をワインに変える」「パンを増やす」…の奇跡をやって、自分がキリストだってコトを実証。|
|BGCOLOR(lightgrey):[[イエスの変容>http://en.wikipedia.org/wiki/Transfiguration_of_Jesus]]|[[主の変容>http://en.wikipedia.org/wiki/Feast_of_the_Transfiguration]]|&bold(){シモン・ペトロ}、&bold(){ヨハネ}、&bold(){ゼベダイの子ヤコブ}を連れて、とある山(タボル山)でお祈り。&br()そこで出会った&bold(){預言者モーセ}と&bold(){預言者エリヤ}とお話しながら、白く光り輝く姿を披露。&br()披露したのは、これから受ける苦難でみんなの信仰する心が折れないように希望を与えるため。|

#endregion

#region(close,受難~死の超ざっくりなエピソード)

イエスは「エルサレムで捕まって処刑されるのであーる。3日目に甦るのであーる」と予告してから、エルサレムに行ってます。
あとエルサレムは[[過越祭>http://en.wikipedia.org/wiki/Passover]](ペサハ)が始まるトコ。
ユダヤ教三大祭りの1つで、エジプトで奴隷になってたユダヤ人を[[モーゼ>http://en.wikipedia.org/wiki/Moses]]が脱出させたお祝い。紅海を杖で真っ二つにしたアレ。

この一週間は聖週間(カトリック)、[[受難週>http://en.wikipedia.org/wiki/Holy_Week]](プロテスタント)。曜日がリンクされたのは2~3世紀頃から。

&ref(イエス・キリスト_エピソード(磔刑図).JPG,,height=200)アンドレア・マンテーニャ作『磔刑図』(左:盗賊、中:イエス、右:盗賊)

|BGCOLOR(lightgrey):日曜日|[[枝の主日>http://en.wikipedia.org/wiki/Palm_Sunday]]|近所の村で借りた子ロバに乗ってエルサレムに到着。&br()旧約聖書(ゼカリヤ書9章9節)には「子ロバに乗って新しい王キリストがやって来る」が予言されてる。&br()みんな木の枝(大歓迎の印)を道に敷いて「ホサナ、ホサナ(今、救ってください)」と大騒ぎ。|
|BGCOLOR(lightgrey):月曜日|宮清めの日|エルサレム神殿に行って、利益をむさぼってる商人達を叱って追い出す。|
|BGCOLOR(lightgrey):火曜日|論争の日|熱烈大歓迎の&bold(){イエス}にご立腹な祭司長達が、「コイツを陥れてやるぜ!」と&bold(){イエス}に勝負。&br()&bold(){イエス}は祭司長達から意地悪な質問されたけど負けない。っていうか、ケチョンケチョンにして怨まれる。&br()その後、オリーブ山に行って「エルサレム神殿の破壊と終わりの日」を[[弟子達に説教>http://en.wikipedia.org/wiki/Olivet_Discourse]]。|
|BGCOLOR(lightgrey):水曜日|香油の日|ベタニア村でのんびり。&br()食事してると、壺を持った女(&bold(){マグダラのマリア}?)がやって来て、頭にお高級な香油をかけられる。&br()弟子達の「むしろ売って施せ」のツッコミに、&bold(){イエス}は「むしろ香油で葬式の準備してくれてGJ」と喜ぶ。&br()そんな最中…&br()&bold(){ユダ}は、こっそりエルサレムに行って「むしろ&bold(){イエス}を引き渡す」と祭司長達に約束。|
|BGCOLOR(lightgrey):木曜日|[[聖木曜日>http://en.wikipedia.org/wiki/Maundy_Thursday]]|ユダヤ教の過越祭1日目。&br()&bold(){十二使徒}と一緒に[[最後の晩餐>http://en.wikipedia.org/wiki/Last_Supper]]しながら「この中の一人が裏切る。おまだ!&bold(){ユダ}!」と予告。&br()ちなみに献立は、無酵母パンと葡萄酒。場所は&bold(){マルコ}(ペテロの弟子)の実家2階?|
|~|~|食後、ゲツセマネの園で[[「処刑こえー」と祈ってる>http://en.wikipedia.org/wiki/Agony_in_the_Garden]]と、&bold(){ユダ}が連れてきた[[祭司長達に逮捕される>http://en.wikipedia.org/wiki/Arrest_of_Jesus]]。&br()ちなみに弟子達は&bold(){イエス}を見捨てて逃亡。&br()&bold(){ユダ}は罪悪感にさいなまれて自殺。|
|~|~|[[&bold(){大祭司カヤパ}の官邸で裁判>http://en.wikipedia.org/wiki/Sanhedrin_trial_of_Jesus]]。祭司長達は「コイツを有罪にしてやるぜ!」とヤル気マンマン。&br()裁判官は&bold(){ユダヤ属州総督ピラト}(ヘロデ大王が死んだ後、ユダヤはローマ帝国の直轄領)。&br()「君は神の子キリストか?」「はい、そうです」神を冒涜したと死刑判決。|
|BGCOLOR(lightgrey):金曜日|[[聖金曜日>http://en.wikipedia.org/wiki/Good_Friday]]|茨の冠を被り、十字架を背負って[[市中引き回し>http://en.wikipedia.org/wiki/Via_Dolorosa]]。ゴルゴタの丘で[[十字架に磔>http://en.wikipedia.org/wiki/Crucifixion_of_Jesus]]。&br()「エリ、エリ、レマ、サバクタニ(神様、なんで私を見捨てたんですかー!)」と叫んで息絶える。&BR()&bold(){アリマタヤのヨセフ}(弟子)が&bold(){イエス}の遺体を引き取って、香油で清められた亜麻布に包んで[[墓地に埋葬>http://en.wikipedia.org/wiki/Tomb_of_Jesus]]。|
|BGCOLOR(lightgrey):土曜日|[[聖土曜日>http://en.wikipedia.org/wiki/Holy_Saturday]]|ユダヤ教の安息日。&br()誰かが「そういえば、ヤツは3日後に甦るって言ってたなぁ」と思い出す。&br()弟子達が死体盗んで「甦ったぁ」と自作自演されたらヤバイ!っと、&bold(){ピラト}は&bold(){イエス}の墓地に番人を配置。|

#endregion

#region(close,復活~昇天の超ざっくりなエピソード)

&ref(イエス・キリスト_エピソード(復活).PNG)16世紀に描いたらソッコー異端審問な『復活』

|BGCOLOR(lightgrey):日曜日&br()(3日後)|[[復活祭>http://en.wikipedia.org/wiki/Easter]]|早朝&bold(){マグダラのマリア}達が墓地に行くと、ゴゴゴーっと天使が降りてお墓の蓋(大きな石)を開ける。&br()[[お墓が空っぽ>http://en.wikipedia.org/wiki/Resurrection]]。&br()天使の「&bold(){イエス}が甦ったよー♥ガリラヤで会えるよー♥」にみんな大喜び。|
|BGCOLOR(lightgrey):その後|~|ガリラヤに行った&bold(){十一使徒}(除くユダ)は、指定された山で復活した&bold(){イエス}に再会。&br()&bold(){イエスの兄弟ヤコブ}(異母兄?実弟?)、使徒達、信者達も再会してる。|
|BGCOLOR(lightgrey):40日後|昇天日|&bold(){十一使徒}が集まって食事してると、復活した&bold(){イエス}が現れる。&br()「父と子と聖霊との名によって、すべての国民にバプテスマ(洗礼)をしなさーい」と言った後、&br()[[天に昇って>http://en.wikipedia.org/wiki/Feast_of_the_Ascension]]姿が見えなくなった。|
|BGCOLOR(lightgrey):50日後|[[ペンテコステ>http://en.wikipedia.org/wiki/Pentecost]]|ユダヤ教の五旬祭(シャブオット)。&br()&bold(){十二使徒}(新たにマティアが参加)や大勢の人が集まる部屋に、突然ゴゴゴーっと大きな音が!&br()火の玉みたいのが頭上に現れて、部屋が聖霊で満たされて、アレコレで、みんなポッカーン。&br()&bold(){シモン・ペトロ}が「&bold(){イエス}が父から聖霊を受けて私達に注いでる♥」と説明。3000人が洗礼を受ける。|

#endregion


*聖書

聖書はキリスト教の教典(神様や聖人の説教が書いてある本)、正典(教徒が従うべき基準が書いてある本)。
旧約聖書と新約聖書がある。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/Bible]]

&ref(聖書_ジュネーヴ聖書.JPG,,height=200)英国国教会で大人気だったジュネーヴ聖書/旧約聖書(1560年)

聖書ってけっこうな厚みなんですねー。ビックリ!
ジュネーヴ聖書は、クォート判(218×139mm)、大きなフォリオ判、持ち運べるオクタヴォ判とサイズもよりどりみどり。
お値段は16世紀後半の新約聖書で、低賃金労働者の1週間分以下だそうです。

#region(close,聖書は大切、あと祈祷書も大切)

祈祷書は、祈祷・礼拝・儀式のやり方が書いてある本。
三位一体のトコで書いた「天におられるわたしたちの父よ」も祈祷書に書かれてるお祈り。代表的な[[主の祈り>http://en.wikipedia.org/wiki/Lord%27s_Prayer]]で、2000年までは「天にまします我らの父よ」。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/Book_of_Common_Prayer]]

&ref(イエス・キリスト_三位一体(欽定訳聖書).JPG,,height=200)英国国教会の『[[祈祷書>http://en.wikipedia.org/wiki/Book_of_Common_Prayer]]』(1559年)

祈祷書は、時代によって多少変わります。
ついでだからナイジェルやビセンテが祈ったかもしれない主の祈りを。2人の声で聞いてみたいっっっ!

|BGCOLOR(lightgrey):CENTER:カトリック教会(ラテン語)|BGCOLOR(lightgrey):CENTER:英国国教会(1559年)|BGCOLOR(lightgrey):CENTER:カトリック教会と日本聖公会|
|Pater noster, qui es in caelis:|Our Father, which art in heaven,|天におられるわたしたちの父よ、|
|sanctificetur Nomen Tuum;|hallowed be thy name;|み名が聖とされますように。|
|adveniat Regnum Tuum;|thy kingdom come;|み国が来ますように。|
|fiat voluntas Tua,|thy will be done,|みこころが天に行われるとおり&br()地にも行われますように。|
|sicut in caelo, et in terra.|in earth as it is in heaven.|~|
|Panem nostrum cotidianum da nobis hodie;|Give us this day our daily bread.|わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。|
|et dimitte nobis debita nostra,|And forgive us our trespasses,|わたしたちの罪をおゆるしください。&br()わたしたちも人をゆるします。|
|sicut et nos dimittimus debitoribus nostris;|as we forgive them that trespass against us.|~|
|et ne nos inducas in tentationem;|And lead us not into temptation;|わたしたちを誘惑におちいらせず、|
|sed libera nos a Malo.|but deliver us from evil.|悪からお救いください。|
|ヴルガータ聖書にはナシ|[For thine is the kingdom,&br()and the power,&br()and the glory,&br()for ever and ever.]…1559年版はナシ|国と力と栄光は、永遠にあなたのものです。&br()(三位一体を讃える[[頌栄>http://en.wikipedia.org/wiki/Doxology]])|
|~|~|~|
|~|~|~|
||Amen.|アーメン|

#endregion


**旧約聖書

旧約聖書は[[古代イスラエル人>http://en.wikipedia.org/wiki/Israelites]]が&bold(){古代イスラエル人のアレコレな出来事、神様と古代イスラエル人の契約}を書いた本。
オリジナルはヘブライ語・アラム語。
キリスト教では「(神様とキリスト教徒の)古い契約」って扱い。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/Old_Testament]]
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/History_of_ancient_Israel_and_Judah]](古代イスラエルの歴史)

こちらはカトリック教会が採用してる旧約聖書の内容。
(*)はプロテスタントが採用してない書。桃色はユダヤ教やイスラム教も採用してる書。
あと列王記?列王紀?どっちが正解なんでしょ? とりあえずwikipediaの列王記を採用しました。

|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(lightgrey):モーセ五書|
|BGCOLOR(peachpuff):創世記|BGCOLOR(peachpuff):出エジプト記|BGCOLOR(peachpuff):レビ記|BGCOLOR(peachpuff):民数記|BGCOLOR(peachpuff):申命記|||
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(lightgrey):歴史書|
|BGCOLOR(peachpuff):ヨシュア記|BGCOLOR(peachpuff):士師記|ルツ記|BGCOLOR(peachpuff):サムエル記 上/下|BGCOLOR(peachpuff):列王記 上/下|歴代誌 上/下|エズラ記|
|ネヘミヤ記|トビト記(*)|ユディト記(*)|エステル記|マカバイ記1~2(*)|||
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(lightgrey):知恵文学|
|ヨブ記|BGCOLOR(peachpuff):詩篇|箴言|コヘレトの言葉|雅歌|知恵の書(*)|シラ書(*)|
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(lightgrey):大預言者|
|BGCOLOR(peachpuff):イザヤ書|BGCOLOR(peachpuff):エレミヤ書|哀歌|バルク書(*)|BGCOLOR(peachpuff):エゼキエル書|ダニエル書||
|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(lightgrey):小預言書|
|BGCOLOR(peachpuff):ホセア書|BGCOLOR(peachpuff):ヨエル書|BGCOLOR(peachpuff):アモス書|BGCOLOR(peachpuff):オバデヤ書|BGCOLOR(peachpuff):ヨナ書|BGCOLOR(peachpuff):ミカ書|BGCOLOR(peachpuff):ナホム書|
|BGCOLOR(peachpuff):ハバクク書|BGCOLOR(peachpuff):ゼファニヤ書|BGCOLOR(peachpuff):ハガイ書|BGCOLOR(peachpuff):ゼカリヤ書|BGCOLOR(peachpuff):マラキ書|||


**新約聖書

新約聖書はキリスト教徒が&bold(){イエス・キリストのアレコレな出来事、神様とキリスト教徒の契約}を書いた本。
オリジナルはアラム語(ヘブライ語かも)・ギリシア語。
キリスト教では「(神様とキリスト教徒の)新しい契約」って扱い。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/New_Testament]]

桃色はイスラム教も採用してる書。イスラム教では[[イエス・キリストも預言者>http://en.wikipedia.org/wiki/Gospel_(Islam)]]の1人です。

|BGCOLOR(lightgrey):福音書|>|>|BGCOLOR(lightgrey):イエス・キリストの生涯と死/復活の記録|
|BGCOLOR(peachpuff):[[マタイによる福音書>http://ja.wikisource.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E7%A6%8F%E9%9F%B3%E6%9B%B8%28%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3%29]]|BGCOLOR(peachpuff):マルコによる福音書|BGCOLOR(peachpuff):ルカによる福音書|BGCOLOR(peachpuff):ヨハネによる福音書|
|BGCOLOR(lightgrey):歴史書|>|>|BGCOLOR(lightgrey):初代教会の歴史|
|使徒行伝||||
|BGCOLOR(lightgrey):パウロ書簡|>|>|BGCOLOR(lightgrey):使徒パウロ(新約聖書の著者の1人)が書いた文章|
|ローマ人への手紙|コリント人への手紙1~2|ガラテヤ人への手紙|エペソ人への手紙|
|ピリピ人への手紙|コロサイ人への手紙|テサロニケ人への手紙1~2|テモテへの手紙1~2|
|テトスへの手紙|ピレモンへの手紙|ヘプル人への手紙||
|BGCOLOR(lightgrey):公同書簡|>|>|BGCOLOR(lightgrey):その他の文章|
|ヤコブの手紙|ペテロの手紙1~2|ヨハネの手紙1~3|ユダの手紙|
|BGCOLOR(lightgrey):黙示文学|>|>|BGCOLOR(lightgrey):予言者の文章|
|ヨハネの黙示録||||


**聖書の印刷と翻訳

カトリック教会の公用語はラテン語。
F&B時代のカトリック教会の公式聖書は、神学者ヒエロニムス(347–420)がラテン語に翻訳した[[ヴルガータ聖書>http://en.wikipedia.org/wiki/Vulgate]]。
公式聖書以外は使っちゃダメです。

&ref(聖書_聖ヒエロニムス.JPG,,height=200)聖ヒエロニムス

エライ聖職者しか持てなかった聖書は、15世紀に[[活版印刷>http://en.wikipedia.org/wiki/Letterpress_printing]]が発明されて身近な聖書に♥
とはいえフツーの人はラテン語なんて読めません。
ってことで、お次は翻訳♥ プロテスタントは翻訳に積極的だけど、カトリック教会は誤訳を心配して批判的っぽいです。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/Bible_translations]]

|>|>|BGCOLOR(lightgrey):CENTER:[[スペイン語訳の聖書>http://en.wikipedia.org/wiki/Bible_translations_into_Spanish]]|
|BGCOLOR(lightgrey):Biblia Alfonsina|1280年頃|カトリック教会の聖書。&br()カスティーリャ王アルフォンソ10世の宮廷用にカスティーリャ語に翻訳。|
|BGCOLOR(lightgrey):[[Biblia de Casiodoro de Reina>http://en.wikipedia.org/wiki/Reina-Valera]]|1569年|プロテスタントの聖書。&br()ルーテル教会(ルター派)の神学者カシオドロ・デ・レイナが翻訳。&br()カシオドロはもともとヒエロニムス会の修道士で、バーゼル(スイス)に亡命してる。|
|BGCOLOR(lightgrey):Biblia de Petisco y Torres Amat|1825年|カトリック教会の聖書。&bold(){ヴルガータ聖書}から翻訳。スペイン語訳の最高峰。|
|BGCOLOR(lightgrey):Biblia Nácar-Colunga|1944年|カトリック教会の聖書。スペイン初の公式聖書。|
|>|>|BGCOLOR(lightgrey):CENTER:[[英語訳の聖書>http://en.wikipedia.org/wiki/English_translations_of_the_Bible]]|
|BGCOLOR(lightgrey):[[ウィクリフ聖書>http://en.wikipedia.org/wiki/Wycliffe%27s_Bible]]|1380年|カトリック教会の聖書。&br()オックスフォード大学の教授ジョン・ウィクリフが&bold(){ヴルガータ聖書}から翻訳。&br()無許可でやっちゃったので1408年発禁。死んでるウィクリフも異端者に認定。|
|BGCOLOR(lightgrey):[[大聖書>http://en.wikipedia.org/wiki/Great_Bible]]|1539年|英国国教会の聖書。王ヘンリー8世が公認した、イングランド初の公式聖書。&br()[[ティンダル聖書>http://en.wikipedia.org/wiki/Tyndale_Bible]](無許可でやって発禁)に&bold(){ヴルガータ聖書}の翻訳を補完。&br()各教会に置いたのでみんなが読める。盗難防止のチェーン付き。|
|BGCOLOR(lightgrey):[[ジュネーヴ聖書>http://en.wikipedia.org/wiki/Geneva_Bible]]|1560年|英国国教会の聖書。&br()&tooltip(ジュネーヴ(スイス)に亡命した){女王メアリー1世がイングランドをカトリック教会に戻したので亡命。ジュネーヴはジャン・カルヴァンの活動拠点。}神学者ウィリアム・ウィッティンガムが翻訳。&br()簡潔で説得力ある文章、地図・挿絵・注釈もあって分かりやすく、&bold(){大聖書}より人気。&br()大量生産したのでみんなが持てる。ウィリアム・シェークスピアも愛用。&br()注釈がカルヴァン派っぽいけど、女王エリザベス1世は黙認。|
|BGCOLOR(lightgrey):[[ドゥエー=ランス聖書>http://en.wikipedia.org/wiki/Douay-Rheims_Bible]]|1582年|カトリック教会の聖書。&br()[[ドゥエー英国大学>http://en.wikipedia.org/wiki/English_College,_Douai]](フランス)の亡命カトリック教徒が&bold(){ヴルガータ聖書}から翻訳。|
|BGCOLOR(lightgrey):[[欽定訳聖書>http://en.wikipedia.org/wiki/Authorized_King_James_Version]]|1611年|英国国教会の聖書。王ジェームズ1世が公認した、イングランドの公式聖書。&br()カルヴァン派っぽい&bold(){ジュネーヴ聖書}じゃマズくね?っと新たに翻訳。|


*巡礼路

巡礼は聖地に訪れて、神様とのつながりを感じながら信仰を深めること。
キリスト教の三大巡礼地は、ヴァチカン市国、エルサレム(イスラエル)、サンティアゴ・デ・コンポステーラ(スペイン)。


**ヴィア・ドロローサ(苦難の道)

イエスが十字架を背負って総督ピラト官邸から刑場のあるゴルゴダの丘まで歩いた道。場所はエルサレム。
エルサレムの近所に、イエスの生誕地[[聖誕教会>http://en.wikipedia.org/wiki/Church_of_the_Nativity]](パレスチナのベツレヘム)があります。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/Via_Dolorosa]]

|&ref(巡礼路_ヴィア・ドロローサ(順路).PNG)|>|>|>|BGCOLOR(lightgrey):CENTER:総督ピラト官邸|
|~|BGCOLOR(lightgrey):1|ピラトに裁かれる|BGCOLOR(lightgrey):2|有罪に定められ、鞭で打たれる|
|~|>|>|>|BGCOLOR(lightgrey):CENTER:通路|
|~|BGCOLOR(lightgrey):3|最初に倒れた場所|BGCOLOR(lightgrey):4|悲しむ母マリアと出会う|
|~|BGCOLOR(lightgrey):5|キレネ人シモンがイエスを助ける|BGCOLOR(lightgrey):6|ベロニカがイエスの顔を拭く|
|~|BGCOLOR(lightgrey):7|二度目に倒れた場所|BGCOLOR(lightgrey):8|イエスがエルサレムの婦人たちに語りかける|
|~|BGCOLOR(lightgrey):9|三度目に倒れた場所|||
|~|>|>|>|BGCOLOR(lightgrey):CENTER:ゴルゴタの丘(聖墳墓教会)|
|~|BGCOLOR(lightgrey):10|衣服を剥ぎ取られる|BGCOLOR(lightgrey):11|十字架が立てられる|
|~|BGCOLOR(lightgrey):12|イエスの死|BGCOLOR(lightgrey):13|十字架の下の母マリア|
|~|BGCOLOR(lightgrey):14|イエスの墓|||


**聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラへの道

聖ヤコブ(スペイン語:サンティアゴ)は、十二使徒の1人ゼベダイの子ヤコブ。イスラエルで布教活動中に殉職。
9世紀ここで彼の遺体が奇跡的に発見されたそうです。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/Way_of_St._James]]

&ref(巡礼路_聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラ.PNG)

聖ヤコブが埋葬されてるのがサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂。
煙出してブンブン振り回す玉は、重さ80kgの世界最大[[振り香炉>http://en.wikipedia.org/wiki/Botafumeiro]]。ブンブンは40kg分の炭と香が入って、最高時速80km/hのど迫力。
700年前から始まった儀式で、その始まりは巡礼者の悪臭消しという乙女心を破壊する説でした。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/Cathedral_of_Santiago_de_Compostela]]

|&ref(巡礼路_聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラ(大聖堂).JPG,,height=200)大聖堂|&ref(巡礼路_聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラ(香炉).JPG,,height=200)香炉|


*カトリック教会とプロテスタントの違い

なるほどー!っと思ったのがこちら。

#blockquote(){&u(){カトリックとプロテスタントの根本的な違いとはなんでしょうか?}

教会の言い分が至上とするのがカトリック
聖書の言い分を至上とするのがプロテスタント
 
金儲けは罪、教会に金を出せ、ってのがカトリック
金儲けは勤勉、ニートは死ね、ってのがプロテスタント ~[[Yahoo!知恵袋さんより>http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1043825965]]~
}


**金儲けは罪のカトリック教会

カトリック教会の考え方は、貧しい人達は神様の心にかなってる。だから教会や教徒が貧しい人達に手を差し伸べるのは、ふつーに当たり前なコトです。
聖書のドコを採用してるのかは分かりませんが、&bold(){金儲けは罪、教会に金を出せ}っぽそうな一文を。

#blockquote(){&u(){だれも、二人の主人に仕えることはできない。の超ざっくりなお話}

&italic(){&color(silver){だれも、二人の主人に仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛するか、一方に親しんで他方を軽んじるか、どちらかである。あなたがたは、神と富とに兼ね仕えることはできない。 ~マタイによる福音書6章24節~}}

&ref(金儲けは罪_マンモンと奴隷.JPG,,height=200)サーシャ・シュナイダー作『[[マンモン>http://en.wikipedia.org/wiki/Mammon]](「強欲」の悪魔)と奴隷』

二人の主人は&bold(){神様とお金}のコト。
もちろんこの世は、お金がナイと生きていけないし、一生懸命働いて得たお金は尊いのもです。オケです。

ダメダメなのは「もっと欲しい」「儲からないコトは嫌」「なんか名誉も欲しくなってきた」…どんどん欲深くなるコト。
お金儲けを人生の目的にしちゃいけないよ。
お金に仕えちゃいけないよ。
自分が持っているものばかりを見つめていて、神様に背を向けちゃいけないよ。
}

#region(close,うっかり儲かっちゃったら寄付の超ざっくりなお話)

カトリック教会では、信仰と[[善行>http://en.wikipedia.org/wiki/Good_works]]が救いをもたらす。真の信仰は主観的な信仰ではなく必ず善行をともなう。
だそうです…ムズカシイ。
もうちょっと分かりやすい言葉を探したところ、欲望を捨てて他人を助ければ神様に認められて天国に行ける。でした。
[[wikipedia>http://en.wikipedia.org/wiki/Sola_fide]]

&italic(){&color(silver){イエスは彼に言われた、「もしあなたが完全になりたいと思うなら、帰ってあなたの持ち物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に宝を持つようになろう。そして、わたしに従ってきなさい」。 ~マタイによる福音書6章21節~}}

&ref(金儲けは罪_慈悲の七つのおこない.PNG)ピーテル・ブリューゲル作『[[The Seven Acts of Charity>http://en.wikipedia.org/wiki/Works_of_mercy]]』(17世紀)

ある日、お金持ちのボンボンな青年がイエスに質問しました。
青年「永遠の生命をゲトするにはどうすればいいですか?」
イエス「殺すな、姦淫するな、盗むな、ウソつくな、親を敬え、隣人を愛せぢゃ」
青年「もうやってます。あと何すればいいですか?」
イエス「財産を貧しい人々に施して、天に宝を持つのぢゃ。そしてワシに従うのぢゃ」

青年はあきらめてスゴスゴと帰りました。
イエスは弟子達に言いました。
「お金持ちが天国に入るのはムズカシイものぢゃ。お金持ちが神の国に入るより、ラクダが針の穴を通る方が簡単なのぢゃ」

#endregion

#region(close,こーゆー金儲けは神様も怒るの超ざっくりなお話)

聖週間の「宮清めの日」の出来事です。

&italic(){&color(silver){そして彼らに言われた、「『わたしの家は、祈の家ととなえらるべきである』と書いてある。それだのに、あなたがたはそれを強盗の巣にしている」。 ~マタイによる福音書21章13節~}}

&ref(金儲けは罪_神殿から商人を追い払うイエス.JPG,,height=200)[[エル・グレコ>http://en.wikipedia.org/wiki/El_Greco]]作『殿から商人を追い払うイエス(Jesus Driving the Merchants from the Temple)』

イエスは過越祭が近づいたエルサレムに行きました。

このお祭りには全国から大勢の人々がやって来てきました。
神殿の境内には、献げ物(牛・羊・鳩)を売る商人と両替する商人がいました。
みんな神への献げ物と神殿税を払え! ってコトになってたからです。

礼拝と祈りのための神殿なのに、祭司は「礼拝する人々の便宜をはかる」と口実をつけて、商人と共謀して利益を得ていました。
これを見たイエスは、縄で鞭を作って羊や牛を境内から追い出しました。
両替人のお金をまき散らしました。テーブルもひっくり返しました。

#endregion


**金儲けは勤勉のプロテスタント

プロテスタントの考え方は、労働は神聖な義務。貧しい人達を誰でも彼でも救済するってコトは怠惰(ナマケ者)の原因です。
聖書のドコを採用してるのかは分かりませんが、&bold(){金儲けは勤勉、ニートは死ね}っぽそうな一文を。

#blockquote(){&u(){働きたくない者は、食べてはならない。の超ざっくりなお話}

&italic(){&color(silver){実際、あなたがたのもとにいたとき、わたしたちは、「働きたくない者は、食べてはならない」と命じていました。 ~テサロニケの信徒への手紙二3章10節~}}

&ref(カとプ_金儲けは勤勉(浮浪者).JPG,,height=200)通りで罰せられる浮浪者(1536年頃:イングランド)

ズバリな一文なので、これを実践したイングランドの[[救貧法>http://en.wikipedia.org/wiki/English_Poor_Laws]]の超ざっくりなお話です。
王ヘンリー8世は1536年救貧法の素を決定。
働けない人(病人、老人、子供)には衣食の提供を、働かない人(浮浪者、乞食)には鞭打ち刑と強制労働を義務づけました。

女王エリザベス1世は1597年救貧法(1601年改正)を決定。
枢密院の救貧監督官が国民から救貧税を徴収。国が貧しい人々の面倒を見る福祉制度です。
働けない人は援助、働かない人は強制労働させる懲治院送り。ほぼ強制収容所で、そーとー過酷だったみたいです。

ついでに&bold(){ゆりかごから墓場まで}(cradle-to-grave)は[[1945年イギリス総選挙>http://en.wikipedia.org/wiki/United_Kingdom_general_election,_1945]]で勝利した労働党のスローガン。
救貧法を廃止して手厚い社会保障を決定。
国家財政の負担増加、国民の勤労意欲低下で財政圧迫。イギリスは大変なこと(英国病)になってしまいました。
} 

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※ものすごーくお世話になったサイト。詳細はこちらをご覧下さい。

・[[iChurch.me(アイチャーチ・ミー):三十番地キリスト教会>http://ichurch.me/index.html]]
・[[牧師の書斎>http://meigata-bokushinoshosai.info/index.php?FrontPage]]

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