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  • 破滅と勇気と

アニメキャラ・バトルロワイアル @ Wiki

破滅と勇気と

最終更新:2021年12月10日 22:46

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だれでも歓迎! 編集

破滅と勇気と ◆TIZOS1Jprc


誰かが、こんなことを言っていたのを覚えている。

出会いには、幸せな出会いと不幸な出会いがある。
けれど、出会うことに意味があるのではなく、出会ったことに意味があるのだと。

私は、思う。
私となのはが出会ったことには、どんな意味が有ったのだろうかと。


    ◇ ◇ ◇


破滅した少女が、親友を埋める。

(むくれた、なのは)

地面に掘られた即席の穴に、なのはの遺体がそっと横たえられる。
その手には、友人の黒いリボン。
それが結ばれていた所には、代わりになのはの白いリボンが。
いつかと同じ、片方ずつでのリボンの交換。
真逆、形見分けまでこんな形になるとは、思いもしなかった。

(泣き顔の、なのは)

バルディッシュをシャベル代わりにして、遺体に土を被せていく。
その赤黒く染まった喉元から目を逸らしさえすれば、今にも彼女が起き上がってきそうで。
穏やかな顔だけを見ていれば、何時かはその瞼が開かれて"おはよう"と言ってくれそうな気がして。
手を休めそうになる自分を叱咤し、心を凍らせて、黙々と作業を進める。

(何かを決心した時の、凛々しいなのは)

ゲイナーが数歩後ろから、沈痛な面持ちでそれを見守っている。
彼からの埋葬の作業を代わろうかという提案は、断った。
レヴィはぬけ穴ライトを貸したきり、離れた所で辛気臭そうな顔をしてそっぽを向いている。

(……笑う、なのは)

なのはは、もう、笑わない。
もう二度と動かないその顔が、冷たい土に覆われ、そして見えなくなった。
ただ、瞼の裏に残る、まぼろし。

それは、よく物語や映画で見掛ける光景。
友人や、恋人の死。それを乗り越えて成長する主人公。
全て困難や外敵と戦うのに、"観客が納得できる理由"を付けるための筋書き。予定調和。

(だけど私は……そんな予定調和なんて欲しくない。
なのはの存在の代わりに得る強さなんて、私は要らない!)

けれど、なのはは死んだ。
リニスもプレシアも、カルラもはやてもヴィータもタチコマも。
もう、二度と戻らない。
嫌が応でも、フェイトはうしなわれたものを背負わねばならない。
それを投げ出す方法なんて無い。

――――――否。

ギガゾンビの言っていた、優勝者に与えられる褒美。
彼によれば、それで願いは何でも叶うという。

(母さん、やっと分かったよ。ひとは、大切なものを失うと、こんなことまで考えてしまうんだね)

ゲイナーが作ってくれた、木の棒を組み合わせただけの簡素な十字架を前に黙祷を捧げながら、フェイトは己が胸に小さく疼く昏い焔を感じ取る。
だが、炎がこれ以上燃え広がることは無い。
彼女の心の中に、なのはがいるから。それに、

(私は……みんなの声を聞きたい)

カルラとの相対で目を覚ますことが出来た。
タチコマのおせっかいで歩き出すことが出来た。
レヴィからの罵倒で自分を省みることが出来た。
ゲイナーの言葉で立ち上がることが出来た。

カルラに止めを刺したものや、桃色の髪の少女のように、呼びかけても悪意しか返ってこないかも知れない。
そう思うと、怖い。
心を黒で塗りつぶして、"目的"の為の人形になれたら、どんなにラクだろうか。
でも、それはきっと間違ってる。
それではカルラの覚悟も、タチコマの"ゴースト"も、受け取ることが出来なかった。
それらの言葉が血肉となって、今のフェイトがここにいる。

「あなたって人は、また何をやってるんですか!」

ゲイナーの怒鳴り声でフェイトは思考を中断した。
顔を上げると、向こうでなにやらレヴィとゲイナーがもめている。
レヴィに対し怒りを顕にしているゲイナーとは対照的に、レヴィはうんざりしたような表情。
その手には、彼女のものとは別のデイバッグ。

「彼女の遺品なら本来、親友のフェイトちゃんに渡すのが筋でしょう!?」
「ハァ? バカかテメェ。持ち主はもういねぇんだ、拾ったモン勝ちだろうが。
 それに筋を通せっつーんなら、付き合う義理の無い葬式ごっこの為にぬけ穴ライト貸してやったレヴィ様に対するそれ相応の謝礼はどーなってんだよコラ」

どうやらなのはのデイバッグを勝手にネコババしようとしたレヴィをゲイナーが見咎めたらしい。

「その死んだ人から勝手に物を取るって発想、なんとかならないんですか!?」
「うるせェ」

レヴィはつっかかるゲイナーにベレッタを突き付ける。

「こちとら慈善事業じゃねぇんだ。あたしにとってなのはってガキは一度顔を合わせただけの関係。死んだからって同情してやる義理もねえし、悲しんでやる理由もねえ。
 あのガキの死体は"モノ"だ、あたしにとってはな。腐ろうが干からびようがカンケーねえ。
 ガキに同情してるテメェらがそいつの死体って"モノ"をワザワザ埋めて得した分、手伝ったあたしも対価を得ねえと割に合わねえだろうが」

確かに彼女のぬけ穴ライトは役に立った。
ライトで作られた穴自体は時間が立てば元に戻る。
しかし固い地面を上から掘り進めるより、作られた穴を横に広げていく方がずっと効率が良かった。

「……ッ! 関係ないって、彼女がカズマさんとの誤解を解いてくれたのを忘れたんですか!?」
「あア? フザケんな折角景気良くヤり合えるチャンスをフイにしやがって、迷惑以外の何者でもねえよ」

レヴィの無神経な言葉にゲイナーがキレる。

「あんたって奴は……!」
「待ってください」

銃を突き付けられているにもかかわらずレヴィに掴み掛かろうとするゲイナーを止めたのは、意外なことにフェイトだった。

「支給品はお二人に譲りますから、私は構いません」
「ハッ! 物分りの良いこった」
「フェイトちゃん……、それで良いのかい?」

フェイトは頷く。

「その代わり……彼女が元から持っていた物が入ってるかもしれません。確認したいのでデイバッグの中身を見せてください」
「僕は全く構わないけど……、レヴィさん」

二人の視線を受けて、デイバッグを持つレヴィは暫し考え込む。

「お願いします、だ」
「は?」

ゲイナーとフェイトは呆気に取られる。

「人に何か頼むんならアタマ下げて"お願いします"を言うのが筋だろう? 言ってみろよ、"お願いします、レヴィ様"って」
「なっ……!」

絶句するゲイナーの横で、フェイトはどこまでも冷静だった。
レヴィの前に出て、頭を下げる。

「分かりました。
 お願いします、レヴィ。バッグの中身を見せてください」

平静な顔で頭を下げるフェイトを見て、レヴィは鼻を鳴らした。

「呼び捨てなのが気に入らねえが、まァ及第点だ。好きにしな」

後で返せよ、と言いながらデイバッグをフェイトに投げて寄越すレヴィを、呆れたような目つきでゲイナーが見ていた。

「なンだよ、言いたいことがあんなら言えよ」
「……いーえ」

二人の精神年齢の差に驚かされたなんて、口が裂けても言える訳が無かった。


    ◇ ◇ ◇


結局、なのはのデイバッグの中にあったのは基本支給品を除けば、"グルメテーブルかけ"という望む食べ物が何でも出てくる道具と、用途の分からない懐中電灯のような道具だけ。
デイバッグはレヴィの手に戻り、三人はスクラップと化したタチコマの所に戻った。

「見付かったよ」

タチコマの残骸を探っていたゲイナーが頭に当たる部分から何かを取り出してきた。

「残念ながらニューロチップってのは黒コゲだったけど、予備メモリはなんとか原型が残ってた」

そう言ってフェイトにUSB位の大きさのチップを渡した。

「これはゲイナーさんが持っていた方が……」
「いや、どのみちこれはトグサって人じゃないと使えそうもないよ。それなら今は君が持っていた方がって、思ったんだけど」

フェイトはメモリチップを握り締める。
タチコマは自分の記憶を残すことに、何かしらの価値を見出していた。
これを使えば彼が元通りになるとは思えないが、

(いつか……渡せるかな? タチコマの兄弟に、これを)

だから、フェイトは礼を言ってそれを自分のデイバッグの中にしまった。

「うへッ! ンだコリャ、中身全部黒焦げになってやがる」

一方レヴィの方は後部ポッドに残されていたデイバッグを検分していたようだ。
中身はタチコマにとっての食糧であるオイルが引火したせいで消し炭になっていたが。
如雨露らしきものが辛うじて燃え残っているだけだ。

「ま、どうせ中身はガラクタばっかだったから別に要らねーんだがな。
 で、どーするつもりなんだよこいつ」

レヴィはフェイトに向かってタチコマの残骸を指で示した。

「まさかこいつまで埋めるってゴネるんじゃねえだろな」
「フェイトちゃん、残念だけど……」
「分かっています」

彼の体は埋めるには大き過ぎ、動かすには重過ぎる。
このまま雨晒しにするしかない。
フェイトが納得したのを見て取るとレヴィは荷物をまとめ始めた。

「用は済んだ。とっとと行くぞゲイナー」
「行くって……待ってください、フェイトちゃんの回復を待った方が……」

レヴィは呆れたような顔をした。

「あァ? まさかそのガキ連れてこうって言い出すんじゃねえだろうな?」
「当たり前でしょう、彼女は戦力になるし、このまま一人で置いてく訳には行かない」

ゲイナーの言葉をレヴィは吐き捨てる。

「お断りだね。あたしは気に入らねェんだよ、このガキが」
「んなムチャクチャな!」
「イヤなら付いて来なくて良いんだぜゲイナー。あたしにゃ皆で御手々繋いで御遊戯する趣味はねえ」

呆れ返るゲイナーの肩をフェイトが押した。

「私は構いませんから、行ってくださいゲイナーさん」
「いや僕としては何方かと言えば君の方と同行したいと……」

フェイトがそっと耳打ちする。

「あの人がまた悪さをしないか見ていて貰えませんか。こんなこと頼めそうなのは貴方くらいしかいませんし」
「……分かったよ。どーにも自信は無いけどね。ドロブネに乗ったつもりでいてくれ。
 でも、本当に君は一人で大丈夫なのかい?」

フェイトは頷いた。

「もう大丈夫です。御迷惑をおかけしました」

そう言ってゲイナーに何かが書かれたメモ用紙を渡した。

『
フェイト・T・ハラウオンの有する魔法技術でゲームからの脱出に貢献可能な範囲:

[1]簡単な首輪の解析:音波と移動に反応して信号を出しているのが分かる程度。本格的な解体の役には立たない。
[2]通常空間への通路の一時的な作成:バルディッシュのカートリッジを応用すれば、スプライトザンバーでこの異常な空間に穴を開けて通常の時空への通路を一時的に確保することが可能。
 ただし通路は不安定のため一瞬で修復され、人が通る余裕は無いと考えられる。
 仮に脱出してもどこに繋がるかは全くランダムで、通路の向こう側が人間の生存できる空間である可能性は極めて低い。
 また首輪が主催者が送信している信号が途切れると爆発するタイプである場合も考慮すると分の悪い賭けと言わざるを得ない。
 首輪をなんらかの方法で解体した上で、"亜空間破壊装置"を利用するなどして空間特性を不安定化させて、一気に通常空間との遮断を打ち破るのが望ましい。
』

「これを、誰か役に立てられそうな人に」
「……わかった、任せて。
 あ、それからこれはどうする?」

そう言ってゲイナーはグラーフアイゼンを取り出した。

「私にはベルカ式は使えそうもありませんし、持っていてください。
 出来ればシグナムに渡してあげて貰えませんか」
「……信用できるのかい? そのシグナムって人は」

フェイトは頷こうとして躊躇する。

「分かり……ません。ただ言えることは、どの道を選ぶのであれ、彼女は躊躇しないだろうと言うことです」

そう言ってから今度はグラーフアイゼンに語りかける。

「ヴィータは多分もういないけど……、よろしくお願い、グラーフアイゼン」
「Jawohl!(了解!)」

そう言ってから、そのアームドデバイスは幾分威勢の無い声で続けた。

「Verzeih mir(申し訳ありませんでした)」
「いいんだよ、デバイスは使い手を選べないんだし……。
 でも、出来るなら今度はあんなことになる前に使い手を止めてあげて。
 貴方たちにも、言葉があるんだから」
「……Jawohl!」

見るとレヴィはイラついた様に足踏してゲイナーを待っている。

「それじゃもう行くよフェイトちゃん。
 あ、一応待ち合わせの場所を決めておこう。明日の朝の六時にE6の駅ってのはどうかな? 間に合わなければ六時に電話するなりして無理はしない方向で」
「ええ。それでお願いします。
 今まで御迷惑をお掛けしてすみませんでした。それと、ありがとう。
 じゃあ、ゲイナーさんお気をつけて」
「僕としては君の方が心配なんだけどね」

苦笑しながらゲイナーはレヴィの方へと向かった。

「レヴィもありがとうございました。どうかご無事で」

無視して離れていくレヴィを見てやれやれと首を振った後、ゲイナーもそれに続く。
後には、少女と残骸が残された。


    ◇ ◇ ◇


実の所、レヴィも最初はフェイトを連れていく予定でいたのだ。
先ほどの戦闘、ダッチ辺りに言わせれば"ケサンがピクニックに思える"派手なドンパチ、あんなのに巻き込まれればあっと言う間にローストチキンの出来上がり。
否、簡単に料理されるつもりは無いが、少なくとも五体満足ではいられないだろう。
持て余すイライラを如何無く発散できる良い機会と言えなくもないだろうが、カズマに借りを返す前にくたばるのは御免だ。
適材適所。こういうバカげた戦争はそれ専門の奴に任せるに限る。
しかし、先ほど"葬式ごっこ"で、気が変わった。

(……気色ワリィ)

喰いちぎられた喉元を丁寧に拭いているのを見て。
リボンを自分の髪に結んで悦に入っているのを見るに付けて。
胃の中のムカムカが収まらなくなった。

レヴィにとって人命の価値は、フェイトやゲイナー達に比べれば規格外に低くはあるものの、銃弾一発分程度より高くはある。
しかし、こと既に死体になった人間に対しては、例えそれが知り合いの物であろうが、せいぜい始末屋に安値で叩き売る程度の価値しか認めていない。

(生首を後生大事に抱えてんのと変わんねェよ。まあ、さすがにそこまでイッちまってるヤツは知らねえが)

レヴィにも分かっている。これは純粋に感性の違い。
だが、それ故に、直情的に自分の感性に従うレヴィには我慢できなかった。

(ま、次会う頃には忘れるだろ)

だが、追いかけてくるゲイナーにそう説明した所で納得しないだろう。
だから予想通り、

「ちょっと、レヴィさん!いくらなんでもあんな理由で置いてくことはないでしょう!」

と文句を言ってくる彼に、

「ハァ? バカかテメェは。状況は差し迫っているっつてただろーが。動けない奴にかかずらってるヒマはねぇよ。
 動けるようになりゃどうせ手分けで首輪外せる奴探すんだし、今別れても同じじゃねえか」
「それはそうですが……」

なおも食い下がろうとするゲイナーを見て、何を思ったのかレヴィの方から詰め寄ってくる。

「な、何ですか?」
「おいテメェ確かあのガキとヤり合ってた女の武器回収してたろ」
「あ、ええ、グラーフアイゼンって言うらしいです」

ゲイナーはデイバッグからミニチュアのハンマーを取り出した。
即座にレヴィが奪い取る。

「ちょっと寄越せ」
「なッ! それはフェイトちゃんがシグナムって人に渡してくれって……!」
「わーってるわーってる。借りるだけだ」

どう見てもそのまま持ち逃げする気満々の態度でレヴィはグラーフアイゼンを弄んだ。

「しっかしガラクタにしか見えねぇな。本当にこんなんでヤりあえんのか?」
「Ja」
「うワ、本当に喋りやがった!」

一応聞いてはいたが、それでも実際に道具が言葉を発しているのを見て、レヴィは改めてこの状況のクレイジーさに呆れ返った。

「OK、グラーフアイゼン。あたしゃマホウだのなんだのややこしいモノを使うつもりはねぇ。
 ただテメェのお仲間の爆撃受けて一発も撃ち返せない内にゲームオーバーってのは御免被りたい。で、テメェのバリアジャケットってのを着てりゃある程度はそれに耐えられるって話だ。
 今の主人はあたしだぜグラーフアイゼン。道具なら使い手の役に立ってみせろよ」
「Jawohl!」

ゲイナーが呆然と見守る手前で、突然レヴィが光に包まれる。

「Set Up」

そして光の奔流が収まったその後には。

大きく開いた胸元を飾る大きなリボン。
ひらひらのフリルで彩られたファンシーな赤いドレス。
どうみてもやさぐれまくった女ヤクザには似合いも付かない衣装を身に纏ったレヴィがそこに佇んでいた。

…………………………
しばし、沈黙。

「グラーフアイゼン、変身解除」

一瞬でレヴィが元のラフな格好に戻る。
彼女はギチギチと首から音を立てて、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしているゲイナーの方へと振り返った。

「見・たな?」

夜叉のような表情のレヴィをみてゲイナーは必死にブンブンと首を振った。

「み、見てません見てません! 絶対見てませんって! 誓ってレヴィさんのあんな恥ずかしい格好見た訳がありません!」
「死・ネ」

……こうして、ここにまた一人、新たな魔法少女が誕生した。
夜の街に響くゲイナーの悲鳴は新生を祝う産声か。


    ◇ ◇ ◇


フェイトはタチコマの残骸にもたれかかって星を眺めていた。
もう、体力は歩く分には問題ない程度には回復している。
それでも、もう少しここに居たかった。

(私は……これからどうしたら良いんだろう)

ひとまずはこのゲームからの脱出を目指す。問題は、その後。
仮に元の世界に戻れた所で、隣になのはが居ない状況なんて考えられない。
今は、ただ出来るだけ多くの人とともに生き残ることに全力を注ぐしかないのは分かっているが、その為のモチベーションが湧いてこない。
生き残ってまで自分は何がしたいのか、全然分からないのだ。

(でも、なんでだろう。投げやりな気分には、なれない)

きっと自分がこれから何をしたいか分かるのは、もっといっぱい泣いてからなのだろう。
そうだ、帰れるかは分からないけど、帰れたらその時は思いっ切り泣こう。
なのはを守れなかった事は許してもらえないかもしれないけど、出来ることならアリサやすずか、みんなと一緒に。
そうしてしまったら、きっと自分はなのはの死を完全に認めてしまうことになるんだろう。
瞼の裏に浮かぶなのはの姿は、日に日に薄れていってしまうに違いない。

(けど、私は忘れない。なのはっていう最高の友達がいた事を。彼女の言葉を)

だから、泣くために。
新しい一歩を踏み出すために。
フェイトは立ち上がった。

――――――きっと、この少女に足りなかったのは、自分から一歩を踏み出す勇気。
でも、きっと大丈夫。勇気に溢れていた親友の言葉が、彼女の中で生きている限り――――――

少女は一度だけ立ち止まり振り返る。

自分を庇い、燃え尽きた一個のゴースト。
自分に、彼が言う"価値を生み出す"ことが出来るかは分からないけど。
彼は毀れ、そして自分はここに居る。

「それじゃ、タチコマ。今まで本当にありがとう。
 ――――――さよなら」

彼女がなのはにさよならを言えるのは、もっともっと先のことになるだろう。
それを言ってしまうのは、死ぬ程怖い。
けれど、そのさよならを言うための第一歩を、少女は踏み出した。


    ◇ ◇ ◇


熱と衝撃で歪んだタチコマの後部ポッド、その搭乗席のモニタがかすかに明滅する。
ノイズだらけで殆ど何も読み取れないが、一瞬だけ意味を為す言葉を結んだ。

《――――thanks》

誰に宛てたものなのか。何に対しての言葉なのか。
もう、誰にも分からない。


【D-6/真夜中】

【フェイト・T・ハラオウン@魔法少女リリカルなのはA's】
[状態]:全身に中程度の傷(初歩的な処置済み)、背中に打撲、魔力大消費、バリアジャケット装備
[装備]:バルディッシュ・アサルト(アサルトフォーム、残弾5/6)@魔法少女リリカルなのは、双眼鏡
[道具]:支給品一式、西瓜1個@スクライド、タチコマのメモリチップ
[思考・状況]
1 :ゲームの脱出に役立つ参加者と接触する。
2 :朝六時にE6駅でゲイナー達と合流。
3 :無理ならその時に電話をかける。
4 :カルラの仲間やトグサ、桃色の髪の少女の仲間に会えたら謝る。
基本:シグナム、眼鏡の少女や他の参加者に会い、もし殺し合いに乗っていたら止める。

【D-6/真夜中】
【魔法少女ラジカルレヴィちゃんチーム】

【ゲイナー・サンガ@OVERMAN キングゲイナー】
[状態]:風邪の初期症状、頭にたんこぶ(回復中)、頭からバカルディを被ったため少々酒臭い
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、ロープ、焼け残った首輪、フェイトのメモ
[思考・状況]
1 :ちょ、レヴィさ、やめ、おねがqあwせdrftgyふじこlp
2 :フェイトが心配。
3 :トグサと接触し、協力を仰ぎたい。
4 :首輪解除の取っかかりを得たい。
5 :朝六時にE6駅でフェイトと合流。無理ならその時に電話をかける。
6 :さっさと帰りたい。
[備考]
※名簿と地図を暗記しています。また、名簿から引き出せる限りの情報を引き出し、最大限活用するつもりです。
※なのはシリーズの世界、攻殻機動隊の世界に関する様々な情報を有しています。

【レヴィ@BLACK LAGOON】
[状態]:腹部に軽傷、頭に大きなタンコブ(回復中)、頭からバカルディを被ったため少々酒臭い、まだイライラ
[装備]:イングラムM10サブマシンガン、ベレッタM92F(残弾16、マガジン15発、マガジン14発)
    グラーフアイゼン(待機状態、残弾0/3)@魔法少女リリカルなのはA`s
[道具]:支給品一式×2、予備弾薬(イングラム用、残弾数不明)、NTW20対物ライフル@攻殻機動隊S.A.C(弾数3/3)
    グルメテーブルかけ@ドラえもん(回数制限有り:残り18品)、テキオー灯@ドラえもん、ぬけ穴ライト@ドラえもん
    西瓜1個@スクライド、バカルディ(ラム酒)1本@BLACK LAGOON、割れた酒瓶(凶器として使える)
[思考・状況]
1 :ゲイナーが見た事を忘れるまで殴るのを止めない。
2 :見敵必殺ゥでゲイナーの首輪解除に関するお悩みごとを「現実的に」解決する。
3 :魔法戦闘の際はやむなくバリアジャケットを着用?
4 :ワルいコのカズマ君にはお仕置きが必要。
5 :ロックに会えたらバリアジャケットの姿はできる限り見せない。
6 :物事なんでも速攻解決!! 銃で
[備考]
※双子の名前は知りません。
※魔法などに対し、ある意味で悟りの境地に達しました。
※ゲイナー、レヴィ共にテキオー灯の効果は知りません。


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219:転んだり迷ったりするけれど ゲイナー・サンガ 246:Luna rainbow
219:転んだり迷ったりするけれど レヴィ 246:Luna rainbow

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