ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko2384 売れ残りのれいむ
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『売れ残りのれいむ』 38KB
虐待 制裁 不運 誤解 飼いゆ 野良ゆ ペットショップ 加工場 独自設定 うんしー 19作目。少し長めです
虐待 制裁 不運 誤解 飼いゆ 野良ゆ ペットショップ 加工場 独自設定 うんしー 19作目。少し長めです
『売れ残りのれいむ』
「ゆっくちしていってね!!」
「まぁかわいい、ねぇねぇ何かやってみてよ!」
「まぁかわいい、ねぇねぇ何かやってみてよ!」
とあるペットショップにて。
女性のお客さんと一匹の子れいむが会話をしている。
このペットショップは、一般的なペットショップでいうと並くらいの規模で、
哺乳類、鳥類、魚類、昆虫に至るまで、ひと通り有名どころのペットがそろっている。
だが、ゆっくりに関して言えば、このお店には子れいむ一匹しか置いていない。
この町では数年前から野良ゆっくりが蔓延していて、
ゆっくりに対する人々の印象はどんどん悪くなっている。
ここ最近では、ゆっくりを全く取り扱わないペットショップが増えてきている。
いくら優秀なゆっくりを店頭に置いても、風潮のせいで売れないのだ。
この店でもゆっくりの仕入れを止めており、最後に残ったゆっくりがこの子れいむというわけだ。
女性のお客さんと一匹の子れいむが会話をしている。
このペットショップは、一般的なペットショップでいうと並くらいの規模で、
哺乳類、鳥類、魚類、昆虫に至るまで、ひと通り有名どころのペットがそろっている。
だが、ゆっくりに関して言えば、このお店には子れいむ一匹しか置いていない。
この町では数年前から野良ゆっくりが蔓延していて、
ゆっくりに対する人々の印象はどんどん悪くなっている。
ここ最近では、ゆっくりを全く取り扱わないペットショップが増えてきている。
いくら優秀なゆっくりを店頭に置いても、風潮のせいで売れないのだ。
この店でもゆっくりの仕入れを止めており、最後に残ったゆっくりがこの子れいむというわけだ。
「ゆん!れいみゅはころころしゃんができるよ!!」
「やってやって!」
「やってやって!」
子れいむの言うころころしゃんとは、ハムスターがよく遊ぶ回転器具のことらしい。
試しに子れいむを回転器具で遊ばせてみたところ
とってもたのちぃ、といって遊び続けるので、
子れいむのケージには回転器具が付いたままになっている。
試しに子れいむを回転器具で遊ばせてみたところ
とってもたのちぃ、といって遊び続けるので、
子れいむのケージには回転器具が付いたままになっている。
「こ~ろこ~ろすりゅよーー!!」
「かわいい~~」
「かわいい~~」
ケージの中の子れいむは回転器具の上をちょこちょこと飛び跳ねている。
ときどき回転器具が逆回転したりしている。
ときどき回転器具が逆回転したりしている。
「すみません、この子を手の上に乗せてみても良いですか?」
「ええ、いいですよ。子ゆっくりはデリケートなのでゆっくり触れてあげてくださいね。」
「ええ、いいですよ。子ゆっくりはデリケートなのでゆっくり触れてあげてくださいね。」
髪の長い店員のお姉さんが子れいむをそっと取り出し、お客さんの手の上に乗せてあげる。
手の上にちょこんと乗った子れいむはぐっぐっと伸びをし、おさげをプルプルと横に振る。
そして体勢を整えてから、満面の笑みを女性に見せる。
れいむの頭についた銀バッジがいっそう輝いて見える。
手の上にちょこんと乗った子れいむはぐっぐっと伸びをし、おさげをプルプルと横に振る。
そして体勢を整えてから、満面の笑みを女性に見せる。
れいむの頭についた銀バッジがいっそう輝いて見える。
「ゆっくちしていってね!!」
「ああ、もうかわいい!」
「おねえしゃんはとてもゆっくちしてるよ!れいみゅはおねえしゃんにかってもらいちゃいんだよ!!」
「あはは、れいむったら。」
「お持ち帰りの準備ができました。」
「ああ、もうかわいい!」
「おねえしゃんはとてもゆっくちしてるよ!れいみゅはおねえしゃんにかってもらいちゃいんだよ!!」
「あはは、れいむったら。」
「お持ち帰りの準備ができました。」
女性は子れいむをそっとケージに戻してやり、店員から少し大きめの箱を受け取る。
箱の中には新品のケージと、ペットを飼うための道具一式が入っている。
箱の中身が何なのか知っている子れいむは、キラキラと目を輝かせている。
箱の中には新品のケージと、ペットを飼うための道具一式が入っている。
箱の中身が何なのか知っている子れいむは、キラキラと目を輝かせている。
「ゆゆ~ん、れいみゅはこれからおねえしゃんのおうちでゆっくちするんだにぇ!!」
「楽しい時間をありがとね。それじゃあバイバ~イ」
「ゆっくちおわかれだにぇ!!・・ゆ?・・・・ゆゆ!おねえしゃんわしゅれものだよ!!」
「忘れ物?」
「しょうだよ!これからおねえしゃんといっしょにゆっくちするれいみゅをわすれにゃいでね!!」
「れいむが私とゆっくりする?さっきゆっくりさせてもらったよ、ありがとね。れいむのことはきっと忘れないよ!」
「ゆっ、そうじゃにゃいよ。おねえしゃんはれいみゅをかってくれりゅんだよ。だからいっしょにつれてってにぇ!!」
「ありがとうございました。」
「楽しい時間をありがとね。それじゃあバイバ~イ」
「ゆっくちおわかれだにぇ!!・・ゆ?・・・・ゆゆ!おねえしゃんわしゅれものだよ!!」
「忘れ物?」
「しょうだよ!これからおねえしゃんといっしょにゆっくちするれいみゅをわすれにゃいでね!!」
「れいむが私とゆっくりする?さっきゆっくりさせてもらったよ、ありがとね。れいむのことはきっと忘れないよ!」
「ゆっ、そうじゃにゃいよ。おねえしゃんはれいみゅをかってくれりゅんだよ。だからいっしょにつれてってにぇ!!」
「ありがとうございました。」
入り口の自動ドアが開く。店員の声に見送られ、女性は箱を持ってお店の外へ出ていった。
「ゆ、おねえしゃんがおそとにでちゃったよ!おみせのおねえしゃんはゆっくちおいかけてね!!」
「残念だけどあの人はれいむを買いにきた訳じゃないのよ。」
「ゆ??」
「あの人はハムスターを買いに来たの。だからハムスターを連れて家に帰っちゃったわ。」
「そんにゃことないんだよ!!あのおねえしゃんはれいみゅをかってくれりゅんだよ!!」
「れいむにも早く飼い主さんが現れるといいわね。」
「ゆうううれいみゅはおねえしゃんにかわれりゅんだよぉおおおおお!!」
「残念だけどあの人はれいむを買いにきた訳じゃないのよ。」
「ゆ??」
「あの人はハムスターを買いに来たの。だからハムスターを連れて家に帰っちゃったわ。」
「そんにゃことないんだよ!!あのおねえしゃんはれいみゅをかってくれりゅんだよ!!」
「れいむにも早く飼い主さんが現れるといいわね。」
「ゆうううれいみゅはおねえしゃんにかわれりゅんだよぉおおおおお!!」
子れいむはしばらくいじけていたが、晩のエサを食べるころには何も無かったようにケロっとしていた。
翌日、子れいむは別のお客さんの相手をしていた。
「れいみゅはおうたがうたえるよ!!」
「聞かせて聞かせて」
「ゆっくちうたうよ!ゆーーゆっゆ♪ゆーゆゆゆ♪ゆ゛っゆーゆ」
「聞かせて聞かせて」
「ゆっくちうたうよ!ゆーーゆっゆ♪ゆーゆゆゆ♪ゆ゛っゆーゆ」
れいむの歌は「ど」がつくほど下手だが、
お客さんは子れいむの歌に手拍子を合わせている。
気分が良くなった子れいむは、思いつく限りのうたを5分ほど歌い続けた。
お客さんは子れいむの歌に手拍子を合わせている。
気分が良くなった子れいむは、思いつく限りのうたを5分ほど歌い続けた。
「ゆう、ゆう、ちゅかれた。れいみゅをかってくれたらいつでもおうたをうたってあげりゅよ!!」
「考えておくわ。また今度、会いましょうね。」
「ゆ!そのときにれいみゅをかってくれりゅんだね!!」
「それじゃあバイバイ」
「ゆっくち~~~!!」
「考えておくわ。また今度、会いましょうね。」
「ゆ!そのときにれいみゅをかってくれりゅんだね!!」
「それじゃあバイバイ」
「ゆっくち~~~!!」
お客さんはその日、猫の餌を買って帰った。
そのお客さんはそれ以降もペットショップに顔を出したが、結局、子れいむを買うことは無かった。
そのお客さんはそれ以降もペットショップに顔を出したが、結局、子れいむを買うことは無かった。
1か月後、売れ残ったれいむは成体になっていた。
大きくなったれいむは、すでに大きなケージに移されている。
小さいころはそうでもなかったのだが、れいむが大きくなった今、
店内の一角にゆっくり1匹がいる状況は、客としてはとても不自然に見える。
見方によっては、そのへんの野良ゆっくりを捕まえて置いているだけにも見えてしまう。
この日は、3人の女の子がれいむのいるケージを取り囲んでいる。
大きくなったれいむは、すでに大きなケージに移されている。
小さいころはそうでもなかったのだが、れいむが大きくなった今、
店内の一角にゆっくり1匹がいる状況は、客としてはとても不自然に見える。
見方によっては、そのへんの野良ゆっくりを捕まえて置いているだけにも見えてしまう。
この日は、3人の女の子がれいむのいるケージを取り囲んでいる。
「これ、ゆっくりだよね。なんで一匹だけいるんだろう。」
「・・・あ、そういうことか。これを見ると分かるよ。」
「ああなるほどね。」
「・・・あ、そういうことか。これを見ると分かるよ。」
「ああなるほどね。」
女の子たちがコソコソと喋っている様子が、れいむには気になるようだ。
「こそこそしないでおねえさんたちゆっくりしていってね!!」
「ええ、ゆっくりさせてもらうわ。」
「ねぇ、れいむは何ができるの?」
「ゆゆん、れいむはおうたがうたえるんだよ!!」
「じゃあきかせて。」
「ではゆっふん。ゆ~~♪ゆゆ゛~♪ゆゆゆ~~ゆっくり~~~♪ゆうう・・・」
「ええ、ゆっくりさせてもらうわ。」
「ねぇ、れいむは何ができるの?」
「ゆゆん、れいむはおうたがうたえるんだよ!!」
「じゃあきかせて。」
「ではゆっふん。ゆ~~♪ゆゆ゛~♪ゆゆゆ~~ゆっくり~~~♪ゆうう・・・」
れいむは目をつぶって歌い始める。
目をつぶることで自分の世界に入り込んでいるのだろう。
音痴な歌声がれいむの周りに響き渡る。
ゆっくりの歌に興味のない人からしたら、ガーガーうるさいだけの宣伝カーのようにうっとうしいことだろう。
うたを歌い終えたれいむは、目をあけてお客さんの方をチラっと見る。
しかしそこには誰もいない。
先ほどの3人はハムスターのコーナーでおしゃべりしているようだ。
目をつぶることで自分の世界に入り込んでいるのだろう。
音痴な歌声がれいむの周りに響き渡る。
ゆっくりの歌に興味のない人からしたら、ガーガーうるさいだけの宣伝カーのようにうっとうしいことだろう。
うたを歌い終えたれいむは、目をあけてお客さんの方をチラっと見る。
しかしそこには誰もいない。
先ほどの3人はハムスターのコーナーでおしゃべりしているようだ。
「ゆゆ!れいむのおうたをちゃんときいてね!おうたはとてもゆっくりできるんだよ!!」
「ん?そんな音痴な歌を聴くより、ハムスターを見てるほうがずっとおもしろいわ。」
「どぼぢでぞんな゛ごどい゛う゛の゛ぉお゛お゛お゛お゛」
「あっ、見て見て。ジャンハムが目をこすってるよ。」
「かわいい~~~~」
「れいむのほうがかわいいんだよ!!ゆっくりできないおねえさんたちはとっととおみせからでていってね!!」
「なにそれ、さいあく~~~」
「このゆっくり調子にのってるよね。」
「うんうん、自分がかわいいみたいに言ってるよね。」
「ん?そんな音痴な歌を聴くより、ハムスターを見てるほうがずっとおもしろいわ。」
「どぼぢでぞんな゛ごどい゛う゛の゛ぉお゛お゛お゛お゛」
「あっ、見て見て。ジャンハムが目をこすってるよ。」
「かわいい~~~~」
「れいむのほうがかわいいんだよ!!ゆっくりできないおねえさんたちはとっととおみせからでていってね!!」
「なにそれ、さいあく~~~」
「このゆっくり調子にのってるよね。」
「うんうん、自分がかわいいみたいに言ってるよね。」
女の子たちがれいむに対して悪態をつき始める。
当のれいむはどこふく風といった様子だ。
当のれいむはどこふく風といった様子だ。
「れいむはかわいいんだよ!かわいくってごめんねぇ!!」
「そんなんだから売れ残るんだよ。ここに書いてるけど、あと1週間で処分されちゃうんでしょ?
ならもっと人間に飼ってもらう努力をしないとダメなんじゃないの?」
「ゆ??れいむはしょぶんされないよ。ゆっくりできるかいぬしさんがくるまでここでゆっくりさせてもらえるんだよ。」
「またまた~、聞いたことあるよ。ペットショップで売れ残ったゆっくりは加工所に連れていかれるらしいよ。」
「ええ~それ本当?だとしたら、かなり悲惨だよね。」
「そうだったの。そんなことも知らずひどいこと言ってごめんね。加工所に連れて行かれる前に飼い主さんが現れると良いわね。」
「れいむはかこうじょにいかないよ!ここでゆっくりするんだよ!!」
「うん、ご愁傷さま。そろそろ行こうよ。」
「そうだね、じゃあ頑張ってね。」
「最後まであきらめたらダメだよ!」
「ゆっ、おねえさんたちれいむをかってね!!」
「そんなんだから売れ残るんだよ。ここに書いてるけど、あと1週間で処分されちゃうんでしょ?
ならもっと人間に飼ってもらう努力をしないとダメなんじゃないの?」
「ゆ??れいむはしょぶんされないよ。ゆっくりできるかいぬしさんがくるまでここでゆっくりさせてもらえるんだよ。」
「またまた~、聞いたことあるよ。ペットショップで売れ残ったゆっくりは加工所に連れていかれるらしいよ。」
「ええ~それ本当?だとしたら、かなり悲惨だよね。」
「そうだったの。そんなことも知らずひどいこと言ってごめんね。加工所に連れて行かれる前に飼い主さんが現れると良いわね。」
「れいむはかこうじょにいかないよ!ここでゆっくりするんだよ!!」
「うん、ご愁傷さま。そろそろ行こうよ。」
「そうだね、じゃあ頑張ってね。」
「最後まであきらめたらダメだよ!」
「ゆっ、おねえさんたちれいむをかってね!!」
この日もれいむは買ってもらえなかった。
そしてれいむは、3人の女の子とのやりとりでがっかりすると同時に、一つ大きな疑念を持ってしまった。
そのことを、れいむの世話をしてくれるお姉さんに聞いてみた。
そしてれいむは、3人の女の子とのやりとりでがっかりすると同時に、一つ大きな疑念を持ってしまった。
そのことを、れいむの世話をしてくれるお姉さんに聞いてみた。
「おみせのおねえさん、れいむはしょぶんされちゃうの?かこうじょっていうところにつれていかれるの?」
「・・・そうよ。今のままだと、れいむを加工所に連れて行かなければならないわ。」
「ぞんな゛・・・れいむはやさしいかいぬしさんにかってもらいたいんだよ!!だからもうすこしここでゆっくりさせてね!!」
「残念だけど、それはきまりなの。こればかりは私でもどうにもならないわ。」
「そんなぁあああ!!それならおみせのおねえさんがれいむをかってね!!おねえさんはとてもゆっくりしてるよ!!」
「それもできないきまりなの。だかられいむが飼いゆっくりになるには、あと一週間で誰かに買ってもらうしかないの。」
「ゆううう・・・れいむはいやだよ!!かこうじょになんかいきたくないよ!!」
「・・・そうよ。今のままだと、れいむを加工所に連れて行かなければならないわ。」
「ぞんな゛・・・れいむはやさしいかいぬしさんにかってもらいたいんだよ!!だからもうすこしここでゆっくりさせてね!!」
「残念だけど、それはきまりなの。こればかりは私でもどうにもならないわ。」
「そんなぁあああ!!それならおみせのおねえさんがれいむをかってね!!おねえさんはとてもゆっくりしてるよ!!」
「それもできないきまりなの。だかられいむが飼いゆっくりになるには、あと一週間で誰かに買ってもらうしかないの。」
「ゆううう・・・れいむはいやだよ!!かこうじょになんかいきたくないよ!!」
れいむは与えてもらったエサを撒き散らし、ケージの中にある自分の巣穴に入り込んでしまった。
巣穴はダンボールでできていて、外からはれいむの様子を伺うことができない。
その日お姉さんが何を言っても、れいむは外に出てこなくなってしまった。
巣穴はダンボールでできていて、外からはれいむの様子を伺うことができない。
その日お姉さんが何を言っても、れいむは外に出てこなくなってしまった。
お店が閉店し、店内に人がいなくなった頃合を見計らって、れいむは巣穴から出てきた。
お腹がとても空いていたようで、撒き散らしたエサを一心不乱に食べ始める。
お腹がとても空いていたようで、撒き散らしたエサを一心不乱に食べ始める。
「がつがつむ~しゃむ~しゃ・・・しあわせになりたいよぉ。」
売れ残ったれいむは、今ちょうどゆん生の岐路に立っている。
片方には飼いゆっくりという道があり、片方には加工所という道が続いている。
片方には飼いゆっくりという道があり、片方には加工所という道が続いている。
「れいむのおうたはとてもゆっくりできるんだよ!
れいむのころころさんはかわいいんだよ!
れいむはにんげんさんのおててのうえにのれるんだよ!!
だからにんげんさんはゆっくりとしたれいむをかってくれるはずなんだよ!!」
れいむのころころさんはかわいいんだよ!
れいむはにんげんさんのおててのうえにのれるんだよ!!
だからにんげんさんはゆっくりとしたれいむをかってくれるはずなんだよ!!」
れいむは子ゆっくりの間、ずっと可愛がられていたので
自分で自分のことをかわいいと思っているらしい。
小さい頃に散々ちやほやされた代償とも言うべきか。
だが今は大きな個体になり、お世辞にもかわいいとは言えない。
れいむはもう、飼いゆっくりとして売るには適さない大きさにまで成長してしまったのだ。
自分で自分のことをかわいいと思っているらしい。
小さい頃に散々ちやほやされた代償とも言うべきか。
だが今は大きな個体になり、お世辞にもかわいいとは言えない。
れいむはもう、飼いゆっくりとして売るには適さない大きさにまで成長してしまったのだ。
それかられいむは巣穴にこもり、人前に姿を現さなくなってしまった。
れいむの姿が見えないので、ケージの前に足を止めるお客さんもいない。
こんな状態でれいむを買う人が現れる訳もない。
そうこうしているうちに一週間が経ってしまった。
れいむの姿が見えないので、ケージの前に足を止めるお客さんもいない。
こんな状態でれいむを買う人が現れる訳もない。
そうこうしているうちに一週間が経ってしまった。
閉店まであと1時間、この日れいむを買ってくれる人が現れなかったら、れいむの加工所行きが決定する。
時々、巣穴の中からゆんゆんという泣き声が聞こえるが、
依然としてれいむは巣穴の中に籠もっている。
巣穴に籠もっていれば加工所に連れて行かれない、とでも思っているのだろうか・・・
時々、巣穴の中からゆんゆんという泣き声が聞こえるが、
依然としてれいむは巣穴の中に籠もっている。
巣穴に籠もっていれば加工所に連れて行かれない、とでも思っているのだろうか・・・
閉店まで残り10分を迎えたころ、一人の男性がお店に現れた。
どうやら駆け込みのお客さんのようだ。
男性は店内を足早に歩き、キョロキョロと何かを探す。
そして、れいむのいるケージの前で足を止める。
どうやら駆け込みのお客さんのようだ。
男性は店内を足早に歩き、キョロキョロと何かを探す。
そして、れいむのいるケージの前で足を止める。
「ゆっくりしていってね!!」
「ゆ!ゆっくりしていってね!!」
「ゆ!ゆっくりしていってね!!」
巣穴の中にいたれいむが反射的に返事をし、ソロソロと巣穴から出てきた。
男性は少しの間ケージを見つめる。
れいむも男性をじっと見たまま固まっている。
すると男性が声をかける。
男性は少しの間ケージを見つめる。
れいむも男性をじっと見たまま固まっている。
すると男性が声をかける。
「すみません、ケージのチップを一袋ください。」
「わかりました。ほかにはよろしいですか?」
「はい。」
「わかりました。ほかにはよろしいですか?」
「はい。」
会計を終えた男性が店の外へ出て行く。
男性の姿を見送ったれいむは、くやしそうな顔をあらわにする。
ギュっと歯を食いしばり、目には涙を浮かべている。
男性の姿を見送ったれいむは、くやしそうな顔をあらわにする。
ギュっと歯を食いしばり、目には涙を浮かべている。
「ゆ゛っぐり゛・・・・じだい゛よ゛ぉおおお・・・・」
だが無常にも時間は過ぎていく。
閉店時間になったので、店員が一斉に掃除を始めた。
れいむは再び巣穴の中に入り込もうとしている。
すると突然、さきほどの男性がお店に戻ってきた。
れいむは再び巣穴の中に入り込もうとしている。
すると突然、さきほどの男性がお店に戻ってきた。
「すいません、それとそこのゆっくりれいむをください。」
れいむは最初、言葉の意味が分からなかった。
ゆっくりれいむをください?れいむがダサイといいたいのだろうか?
れいむをください・・れいむをください・・・
何度か繰り返してやっと分かった。
「れいむをください」
そう、この男性はれいむを買いたいと言っているのだ。
れいむは嬉し泣きを始めた。
ゆっくりれいむをください?れいむがダサイといいたいのだろうか?
れいむをください・・れいむをください・・・
何度か繰り返してやっと分かった。
「れいむをください」
そう、この男性はれいむを買いたいと言っているのだ。
れいむは嬉し泣きを始めた。
「ゆ゛っぐえ゛っぐおにいざんはれいむ゛をがっでぐれる゛んだね゛??」
「ああそうだ。これから俺の家に連れて帰ってやる。」
「ゆ゛うううう!!お゛にいざんゆ゛っぐりじでいっでね゛!!」
「ああ、たくさんゆっくりさせてもらうさ。」
「れ゛いむはや゛っとかいゆ゛っぐりにな゛れるよ!!」
「ええ、良かったわね・・・・・・・」
「ああそうだ。これから俺の家に連れて帰ってやる。」
「ゆ゛うううう!!お゛にいざんゆ゛っぐりじでいっでね゛!!」
「ああ、たくさんゆっくりさせてもらうさ。」
「れ゛いむはや゛っとかいゆ゛っぐりにな゛れるよ!!」
「ええ、良かったわね・・・・・・・」
早速、れいむは移動用のケースに入れられる。
会計を終えたおにいさんとれいむは、お互いに笑みを浮かべながらお店を出て行った。
その様子を、店の外にいた野良ゆっくりたちがうらやましそうに見つめていた。
一方お店のお姉さんは、れいむが飼われるというのになぜか、嬉しいような悲しいような表情をしている。
れいむの入っていたケージの札にはこう書かれている。
会計を終えたおにいさんとれいむは、お互いに笑みを浮かべながらお店を出て行った。
その様子を、店の外にいた野良ゆっくりたちがうらやましそうに見つめていた。
一方お店のお姉さんは、れいむが飼われるというのになぜか、嬉しいような悲しいような表情をしている。
れいむの入っていたケージの札にはこう書かれている。
┌───────────────────┐
│最終処分品、8/31に処分予定 ←本日
│
│¥480 ゆっくりれいむ(銀バッジ取得)
└───────────────────┘
│最終処分品、8/31に処分予定 ←本日
│
│¥480 ゆっくりれいむ(銀バッジ取得)
└───────────────────┘
れいむを買っていった男性は、これかられいむを可愛がってくれるだろうか?
いや、残念ながらそれは無い。
店の前にいる野良ゆっくりを躊躇なく蹴り飛ばす男性の姿を、お姉さんは見てしまったのだ。
いや、残念ながらそれは無い。
店の前にいる野良ゆっくりを躊躇なく蹴り飛ばす男性の姿を、お姉さんは見てしまったのだ。
帰宅した男性とれいむがおしゃべりを始める。
「ところで、れいむはどうやって俺をゆっくりさせてくれるんだ?」
「ゆ!れいむはころころさんができるよ!!それにはころころさんがひつようだよ!!!」
「ころころさん・・・・それが何なのかよく分からんなぁ。それはいいとして他には?」
「ゆゆ!おにいさんのおててのうえでゆっくりできるよ!!」
「おいおい、お前は大きすぎて手の上には乗らないよ。他には?」
「ゆゆゆ!れいむはおうたがうたえるよ!!」
「いやいや、今は夜だから近所迷惑だ。それ以外に何かないか。」
「ゆううう・・・ゆゆ!ひとつだけあるよ!!」
「なんだ?」
「これをするとにんげんさんはとてもゆっくりできるんだよ!!」
「なんだ、言ってみてくれないか?」
「れいむはぎゃくたいをうけるのがとくいなんだよ!!」
「虐待か。」
「ところでぎゃくたいっておもしろいの?」
「そうだな、じゃあ今から虐待をしよう。近所迷惑だから絶対に叫ぶなよ?叫んだらペットショップに返品するからな。」
「それはいやだよ!れいむはぜったいにさけばないんだよ!!」
「よし分かった、ではいくぞ。」
「ゆっくりぎゃくたいしていってね!!」
「ゆ!れいむはころころさんができるよ!!それにはころころさんがひつようだよ!!!」
「ころころさん・・・・それが何なのかよく分からんなぁ。それはいいとして他には?」
「ゆゆ!おにいさんのおててのうえでゆっくりできるよ!!」
「おいおい、お前は大きすぎて手の上には乗らないよ。他には?」
「ゆゆゆ!れいむはおうたがうたえるよ!!」
「いやいや、今は夜だから近所迷惑だ。それ以外に何かないか。」
「ゆううう・・・ゆゆ!ひとつだけあるよ!!」
「なんだ?」
「これをするとにんげんさんはとてもゆっくりできるんだよ!!」
「なんだ、言ってみてくれないか?」
「れいむはぎゃくたいをうけるのがとくいなんだよ!!」
「虐待か。」
「ところでぎゃくたいっておもしろいの?」
「そうだな、じゃあ今から虐待をしよう。近所迷惑だから絶対に叫ぶなよ?叫んだらペットショップに返品するからな。」
「それはいやだよ!れいむはぜったいにさけばないんだよ!!」
「よし分かった、ではいくぞ。」
「ゆっくりぎゃくたいしていってね!!」
聞く限り、ぎゃくたいとはゆっくりと人間が楽しく遊ぶことだと、れいむは考えていた。
半分はその通りだが半分は違う。
そして、れいむはすぐに虐待が何なのか知ることになる。
半分はその通りだが半分は違う。
そして、れいむはすぐに虐待が何なのか知ることになる。
「ほら虐待だ」
「ゆびっ、いちゃいいい!!」
「叫ぶなと言ったろ。」
「ゆぐっ、だっておにいさんがいたいことするから・・・」
「これが虐待だ」
「ゆ・・・どういうこと?」
「こういうことだ」
「ゆげっ、いちゃい!!」
「言うことを聞かないやつだな。うるさい口はガムテープで塞いでやる。」
「むご・・・むご・・・」
「ゆびっ、いちゃいいい!!」
「叫ぶなと言ったろ。」
「ゆぐっ、だっておにいさんがいたいことするから・・・」
「これが虐待だ」
「ゆ・・・どういうこと?」
「こういうことだ」
「ゆげっ、いちゃい!!」
「言うことを聞かないやつだな。うるさい口はガムテープで塞いでやる。」
「むご・・・むご・・・」
れいむは体全身で激しく抵抗するが、おにいさんの虐待は止まらない。
結局れいむはその晩、おにいさんに100回ほど叩かれた。
結果、れいむの頬には赤いもみじが何個も重なってできている。
こんなにもゆっくりできない体験をしたのは、れいむにとって生まれて初めてだった。
そして、自分は飼いゆっくりなのに、何でこんなにゆっくりできないのかと疑問に思った。
れいむは納得のいかないまま、その日はすぐ眠りについた。
結局れいむはその晩、おにいさんに100回ほど叩かれた。
結果、れいむの頬には赤いもみじが何個も重なってできている。
こんなにもゆっくりできない体験をしたのは、れいむにとって生まれて初めてだった。
そして、自分は飼いゆっくりなのに、何でこんなにゆっくりできないのかと疑問に思った。
れいむは納得のいかないまま、その日はすぐ眠りについた。
翌日もおにいさんはれいむを叩き続けた。
れいむが何を言ってもおにいさんは叩くのを止めない。
そればかりか、何か言う度におにいさんの叩く力は強くなっていった。
自分が何か悪いことをしたのかとも考えたが、れいむには思い当たる節が見当たらなかった。
それもそのはず。
おにいさんはただ、プライドの高いペットショップ出身のゆっくりを虐待したかっただけなのだ。
れいむが何を言ってもおにいさんは叩くのを止めない。
そればかりか、何か言う度におにいさんの叩く力は強くなっていった。
自分が何か悪いことをしたのかとも考えたが、れいむには思い当たる節が見当たらなかった。
それもそのはず。
おにいさんはただ、プライドの高いペットショップ出身のゆっくりを虐待したかっただけなのだ。
それからおにいさんは、れいむに対して毎日のように虐待を行った。
- 竹串でチクチクと刺す
- 頬にからしを塗りたくる
- 画びょうの上を強制的に歩かせる
- アイロンの熱い部分を押し当てるetc
れいむが泣き叫びでもすれば平手で叩き、加工所に連れて行くぞと脅した。
れいむは加工所に行きたくないので、おにいさんの言葉に従わざるを得なかった。
れいむは加工所に行きたくないので、おにいさんの言葉に従わざるを得なかった。
おにいさんの虐待が終わったら、れいむは暗く狭い箱に閉じ込められる。
箱の中では何も見ることができないし、痛いところや痒いところがあっても
体を動かせないのでずっとガマンしなければならない。
箱の中に埃の固まりを入れられたときなどは、れいむは一晩中かゆい思いをしなければならなかった。
トイレも無いので、うんうんやしーしーは箱の中で垂れ流すしかない。
垂れ流した排泄物の匂いがれいむを苦しめる。
餌は雑草や生ゴミ、おにいさんがペットショップで購入したチップ、いわゆる木くずを与えられた。
餌は箱の中にそのままガサっと入れられる。
暗くて何も見えなかろうが、生ゴミの汁が目に入ろうが、口の届かないところに餌があろうが、
投入されたまずい餌を必死に食べ続けないと死んでしまうので、れいむは毎日、臭い餌を嫌々食べ続けた。
れいむが「ゆっくりできないよ!」と箱の中でわめくと、箱ごとおにいさんに蹴られた。
その衝撃はかなり強く、痛い思いをなるべくしたくないので、れいむはそのうち箱の中で黙るようになった。
箱の中では何も見ることができないし、痛いところや痒いところがあっても
体を動かせないのでずっとガマンしなければならない。
箱の中に埃の固まりを入れられたときなどは、れいむは一晩中かゆい思いをしなければならなかった。
トイレも無いので、うんうんやしーしーは箱の中で垂れ流すしかない。
垂れ流した排泄物の匂いがれいむを苦しめる。
餌は雑草や生ゴミ、おにいさんがペットショップで購入したチップ、いわゆる木くずを与えられた。
餌は箱の中にそのままガサっと入れられる。
暗くて何も見えなかろうが、生ゴミの汁が目に入ろうが、口の届かないところに餌があろうが、
投入されたまずい餌を必死に食べ続けないと死んでしまうので、れいむは毎日、臭い餌を嫌々食べ続けた。
れいむが「ゆっくりできないよ!」と箱の中でわめくと、箱ごとおにいさんに蹴られた。
その衝撃はかなり強く、痛い思いをなるべくしたくないので、れいむはそのうち箱の中で黙るようになった。
虐待をする前に、れいむは箱ごと洗浄される。
洗浄の際、洗剤がれいむの目や口に入る。
痛くても文句は言えない。文句を言うと問答無用でビンタされる。
タワシで乱暴にガサガサと洗われるので、れいむの皮はもうパサパサになってきている。
そしてれいむの洗浄が終わると、またおにいさんの虐待タイムが始まる。
この日の虐待は比較的おだやかで、洗濯ばさみを全身の皮に挟まれるだけで済んだ。
それでもれいむは痛みから、虐待中ずっと泣き続けた。
洗浄の際、洗剤がれいむの目や口に入る。
痛くても文句は言えない。文句を言うと問答無用でビンタされる。
タワシで乱暴にガサガサと洗われるので、れいむの皮はもうパサパサになってきている。
そしてれいむの洗浄が終わると、またおにいさんの虐待タイムが始まる。
この日の虐待は比較的おだやかで、洗濯ばさみを全身の皮に挟まれるだけで済んだ。
それでもれいむは痛みから、虐待中ずっと泣き続けた。
れいむが虐待を受け続けたある日のこと
「なんか飽きてきたな。そろそろ捨てるか。」
突然、れいむは捨てられることになった。
生ゴミとしてではなく、野良ゆっくりとして、だ。
さっそく頭の銀バッジがはがされ、れいむは地面に落とされる。
生ゴミとしてではなく、野良ゆっくりとして、だ。
さっそく頭の銀バッジがはがされ、れいむは地面に落とされる。
「ゆべっ、ゆゆ!おにいさんありがとう!!これでれいむはゆっくりできるよ!!」
「なんだ、感謝される筋合いは無いぞ。早くどっか行け。加工所送りにするぞ。」
「わかったよ、おにいさんありがとう!おにいさんありがとう!!」
「なんだ、感謝される筋合いは無いぞ。早くどっか行け。加工所送りにするぞ。」
「わかったよ、おにいさんありがとう!おにいさんありがとう!!」
感謝の言葉を述べながら、れいむはその場をゆっくりと去った。
れいむはこの時点で、飼いゆっくりから野良ゆっりに転落した。
それなのに、れいむはとても嬉しそうな顔をしている。
これからおにいさんの虐待を受けなくて済むからだ。
れいむはこの時点で、飼いゆっくりから野良ゆっりに転落した。
それなのに、れいむはとても嬉しそうな顔をしている。
これからおにいさんの虐待を受けなくて済むからだ。
虐待でしごかれたれいむはとてもたくましくなっていた。
野良ゆっくりでも食べないような雑草や生ゴミを率先して食べて、めきめきと体力をつけていった。
それだけたくましいにも関わらず、とても綺麗なうたが歌えるので、
れいむは周りの野良ゆっくりから好かれていった。
そしてすぐに、一匹の野良まりさをつがいにすることができた。
その後、まりさとの間に5匹の実ゆっくりを授かった。
野良ゆっくりでも食べないような雑草や生ゴミを率先して食べて、めきめきと体力をつけていった。
それだけたくましいにも関わらず、とても綺麗なうたが歌えるので、
れいむは周りの野良ゆっくりから好かれていった。
そしてすぐに、一匹の野良まりさをつがいにすることができた。
その後、まりさとの間に5匹の実ゆっくりを授かった。
「ゆううう!!おちびちゃんはゆっくりできるよ!!」
「れいむはとてもゆっくりとしたゆっくりなんだぜ。だからおちびちゃんもとてもゆっくりとしたゆっくりになるんだぜ!!」
「れいむはとてもゆっくりとしたゆっくりなんだぜ。だからおちびちゃんもとてもゆっくりとしたゆっくりになるんだぜ!!」
つがいのまりさは狩りが上手で、毎日食べるものには困らなかった。
そのおかげで、5匹の実ゆっくり全員が無事に赤ゆっくりとして誕生した。
そのおかげで、5匹の実ゆっくり全員が無事に赤ゆっくりとして誕生した。
「ゆっくりしていってね!!」
「「「ゆっくちしていっちぇにぇ!!」」」
「ゆ!れいむのおちびちゃんはみんなとてもゆっくりしてるよ!!れいむはとてもしあわせーだよ!!」
「「「ゆっくちしていっちぇにぇ!!」」」
「ゆ!れいむのおちびちゃんはみんなとてもゆっくりしてるよ!!れいむはとてもしあわせーだよ!!」
れいむは最高な日々を過ごしていた。
そんなある日、れいむは何を思ったのか、その辺の通行人をダンボールの家に連れて帰ってきた。
まりさは人間の恐ろしさを身に染みて知っているので、その場でガタガタと震えていた。
赤ゆっくりたちはもちろん、人間の怖さなど知らない。
まりさは人間の恐ろしさを身に染みて知っているので、その場でガタガタと震えていた。
赤ゆっくりたちはもちろん、人間の怖さなど知らない。
「「「ゆっくちしていっちぇにぇ!!!」」」
「れいむのおちびちゃんはとてもゆっくりしてるよ!にんげんさんもゆっくりしていってね!!!」
「れいむのおちびちゃんはとてもゆっくりしてるよ!にんげんさんもゆっくりしていってね!!!」
れいむには、小さいころペットショップでちやほやされた記憶がまだ残っているらしい。
れいむは経験上「小さいゆっくり=人間にかわいがってもらえる」という構図が絶対だと思っている。
そして、今の状態がペットショップの延長線上にあると考えているようだ。
だから自分がお店の店員の代わりとなり、子どもを人間に見せることで、
自分の子どもを飼いゆっくりにしてもらおうと考えたのだ。
悲しいかな、れいむの飼いゆっくりコンプレックスが、そのような行動を起こさせてしまった。
れいむは自慢げな顔をしている。赤ゆっくりたちはニコニコしている。
れいむは経験上「小さいゆっくり=人間にかわいがってもらえる」という構図が絶対だと思っている。
そして、今の状態がペットショップの延長線上にあると考えているようだ。
だから自分がお店の店員の代わりとなり、子どもを人間に見せることで、
自分の子どもを飼いゆっくりにしてもらおうと考えたのだ。
悲しいかな、れいむの飼いゆっくりコンプレックスが、そのような行動を起こさせてしまった。
れいむは自慢げな顔をしている。赤ゆっくりたちはニコニコしている。
「ああ、俺はゆっくりさせてもらうよ。だが・・・」
ニコニコとした顔の赤ゆっくりが一匹、何の前触れもなく踏み潰された。
二匹、三匹、あっという間に五匹の赤ゆっくり全員が餡子の塊になってしまった。
二匹、三匹、あっという間に五匹の赤ゆっくり全員が餡子の塊になってしまった。
「野良ゆはゆっくりできないんだよ。」
赤ゆを潰すことしか興味がなかったらしく、通行人はさっさと帰っていった。
れいむの顔が悲しみに満ちていく。
目の前には、訳も分からず潰された赤ゆっくりの死骸が残されている。
なぜ?自分たちが何か悪いことをしたのか?
れいむには、赤ゆっくりが踏み潰された原因が全く分からなかった。
れいむの顔が悲しみに満ちていく。
目の前には、訳も分からず潰された赤ゆっくりの死骸が残されている。
なぜ?自分たちが何か悪いことをしたのか?
れいむには、赤ゆっくりが踏み潰された原因が全く分からなかった。
「どぼぢで・・どぼぢでお・・・おちびちゃんがぁあああああ!!!」
「れいむがわるいんだぜ。れいむがにんげんさんをおうちにつれてくるからなんだぜ。」
「れいむがわるいんだぜ。れいむがにんげんさんをおうちにつれてくるからなんだぜ。」
まりさはあまり動揺していない。
まりさは、ゆっくりたちが人間に殺される場面を飽きるほど見てきた。
だから悲しみよりも、自分が潰されなかったという安堵のほうが強く感じられるようだ。
まりさは、ゆっくりたちが人間に殺される場面を飽きるほど見てきた。
だから悲しみよりも、自分が潰されなかったという安堵のほうが強く感じられるようだ。
「にんげんさんはおちびちゃんをみたらとてもゆっくりできるんだよ!!どうじで・・・」
「ちがうんだぜ。にんげんさんはゆっくりたちをゆっくりさせてくれないんだぜ。」
「ちがうんだぜ。にんげんさんはゆっくりたちをゆっくりさせてくれないんだぜ。」
まりさは知っている、これが本来の人間なのだと。
だが、れいむは知らない。
虐待おにいさんでさえもれいむを殺さなかった。
だが、れいむは知らない。
虐待おにいさんでさえもれいむを殺さなかった。
「れいむはちいさいころにんげんさんにゆっくりさせてもらったよ!!」
「でものらゆっくりは、たとえおちびちゃんでもゆっくりさせてくれないんだぜ」
「まりさはうそついてるんだよ!!おちびちゃんはどんなゆっくりでもにんげんさんにかわいがられるんだよ!!」
「・・・・・」
「でものらゆっくりは、たとえおちびちゃんでもゆっくりさせてくれないんだぜ」
「まりさはうそついてるんだよ!!おちびちゃんはどんなゆっくりでもにんげんさんにかわいがられるんだよ!!」
「・・・・・」
まりさはとうとうれいむに愛想をつかし、そのままどこかへ去ってしまった。
対するれいむは、巣の中でわんわん泣き続けている。
対するれいむは、巣の中でわんわん泣き続けている。
「れいむのおちびちゃん・れいむの・・・」
れいむは大きなダメージを心に負ってしまった。
「おみせのおねえさんにあいたいよ!ぎゃくたいおにいさんにあいたいよ!ゆうううう」
れいむは歩き出した。過去にお世話になった人間に会いに行くために。
会えば何かが良くなるかもしれない。
漠然とした期待から勇気を奮い立たせ、れいむは静かにその場を去っていった。
会えば何かが良くなるかもしれない。
漠然とした期待から勇気を奮い立たせ、れいむは静かにその場を去っていった。
数週間後、れいむはとうとう自分が売られていたペットショップを発見した。
ペットショップの入り口には数匹の野良ゆっくりが待機している。
食べ物がもらえると期待しているのだろうか。
しかし自動ドアが開いても、野良ゆっくりたちは決してペットショップの中に入ろうとしない。
れいむはそれを見て不思議に思ったが、入り口の自動ドアが開いたのですかさずペットショップの中に入った。
ペットショップの入り口には数匹の野良ゆっくりが待機している。
食べ物がもらえると期待しているのだろうか。
しかし自動ドアが開いても、野良ゆっくりたちは決してペットショップの中に入ろうとしない。
れいむはそれを見て不思議に思ったが、入り口の自動ドアが開いたのですかさずペットショップの中に入った。
「おみせのおねえさんはどこにいるの!?」
「なんだ??野良ゆっくりじゃないか、あれほど店に入ってくるなって言っておいただろ。」
「ゆうう、かみのながいおみせのおねえさんはどこにいるの?」
「髪の長いおねえさん?ああ、あの人ならちょっと前に辞めたよ。すると、お前はあのときの売れ残ってたゆっくりか。」
「そのおねえさんはどこにいったの?」
「知らないな。仮に知ってたとしても、何で野良になったお前に教える必要があるんだ?早く出ていかないと加工所に連れて行くぞ。」
「かこうじょなんかこわくないんだよ!はやくおねえさんにあわせてほしいんだよ!!」
「そんなに会いたいか。ならこのケージの中に入れ。」
「なんだ??野良ゆっくりじゃないか、あれほど店に入ってくるなって言っておいただろ。」
「ゆうう、かみのながいおみせのおねえさんはどこにいるの?」
「髪の長いおねえさん?ああ、あの人ならちょっと前に辞めたよ。すると、お前はあのときの売れ残ってたゆっくりか。」
「そのおねえさんはどこにいったの?」
「知らないな。仮に知ってたとしても、何で野良になったお前に教える必要があるんだ?早く出ていかないと加工所に連れて行くぞ。」
「かこうじょなんかこわくないんだよ!はやくおねえさんにあわせてほしいんだよ!!」
「そんなに会いたいか。ならこのケージの中に入れ。」
言われるがままにれいむはケージの中に入った。
とても狭いケージだが、れいむは全然気にしない。
とても狭いケージだが、れいむは全然気にしない。
「はやくおねえさんにあわせてね!!」
「さっきも言ったろ、どこにいるか知らないって。人の話はちゃんと聞けよ。」
「ゆ!にんげんさんはれいむをだましたんだね!!はやくここからだしてよ!!」
「加工所でその人に会えるといいな。」
「ゆ!だせぇえええ!!・・だして!・・・だしてください・・・おねがいだからだしてよぉおおお!!」
「さっきも言ったろ、どこにいるか知らないって。人の話はちゃんと聞けよ。」
「ゆ!にんげんさんはれいむをだましたんだね!!はやくここからだしてよ!!」
「加工所でその人に会えるといいな。」
「ゆ!だせぇえええ!!・・だして!・・・だしてください・・・おねがいだからだしてよぉおおお!!」
ケージに布をかぶされる。
「ゆゆ!まっくらでなにもみえないよ・・・・・・・・」
虐待おにいさんに飼われていたころのことを体が覚えているようで、
狭く暗いという状況に陥ったれいむは、急に黙ってしまった。
狭く暗いという状況に陥ったれいむは、急に黙ってしまった。
「ほう、急におとなしくなったな。始めからこれくらいおとなしかったら
加工所に連れていくことなんかなかったのにな。でももう遅い。」
加工所に連れていくことなんかなかったのにな。でももう遅い。」
ケージがガサっと持ち上げられる。
れいむの入ったケージは、加工所職員が乗った小さなトラックに積まれた。
れいむの入ったケージは、加工所職員が乗った小さなトラックに積まれた。
しばらく輸送された後、ケージを包んでいた布が外された。
れいむはやっとケージから取り出される。
宣言どおり、れいむは加工所に連れてこられたようだ。
れいむはやっとケージから取り出される。
宣言どおり、れいむは加工所に連れてこられたようだ。
「ゆ!ゆっくりしていってね!!」
ケージから取り出された後、れいむはすぐに大きな穴に放りこまれる。
「ゆ!こーろこーろするよ!!」
穴の中は斜面になっていて、れいむはそこをコロコロと転がっていく。
斜面がゆるやかになったところで何かにぶつかり、れいむの動きが止まった。
れいむがぶつかったのは、ゆっくりぱちゅりーだった。
そこには他にも何十匹ものゆっくりが集まっている。
斜面がゆるやかになったところで何かにぶつかり、れいむの動きが止まった。
れいむがぶつかったのは、ゆっくりぱちゅりーだった。
そこには他にも何十匹ものゆっくりが集まっている。
「むきゅ!れいむはあやまってね!!」
「ゆ!そっちこそあやまってね!!・・・ゆ?おそらをとんでるみたい!」
「ゆ!そっちこそあやまってね!!・・・ゆ?おそらをとんでるみたい!」
加工所の作業員がれいむをひょいっと持ち上げる。
作業員はそのまま、れいむの体を隅々まで調べ始めた。
繁殖に使えるゆっくりか否か、衛生的に大丈夫か否かなどを判断しているのだ。
チェックが終わり、作業員はれいむの足をバーナーで焼き始める。
作業員はそのまま、れいむの体を隅々まで調べ始めた。
繁殖に使えるゆっくりか否か、衛生的に大丈夫か否かなどを判断しているのだ。
チェックが終わり、作業員はれいむの足をバーナーで焼き始める。
「ゆぎゃああああ、あじゅいいいいい」
れいむは繁殖には不適応、衛生的にはOKと判断されたようだ。
足を焼かれたれいむはコンベアに乗せられた。
れいむ以外にも、たくさんのゆっくりが同じ方向を向いてコンベア上を流れていく。
足を焼くと、ゆっくりたちは歩けないどころか、体の向きさえも変えられないようだ。
さまざまな種類のゆっくりがコンベアの上を流れているが、足を焼かれた後の反応は全員一緒、ただひたすら泣くだけだ。
だが加工所の作業員は何もしゃべらず、淡々と自分の作業を続けている。
まるで、ゆっくりの泣き声など聞こえていないかのように。
下流に待機していた別の作業員がれいむを持ち上げ、頭についているお飾りを取り外す。
足を焼かれたれいむはコンベアに乗せられた。
れいむ以外にも、たくさんのゆっくりが同じ方向を向いてコンベア上を流れていく。
足を焼くと、ゆっくりたちは歩けないどころか、体の向きさえも変えられないようだ。
さまざまな種類のゆっくりがコンベアの上を流れているが、足を焼かれた後の反応は全員一緒、ただひたすら泣くだけだ。
だが加工所の作業員は何もしゃべらず、淡々と自分の作業を続けている。
まるで、ゆっくりの泣き声など聞こえていないかのように。
下流に待機していた別の作業員がれいむを持ち上げ、頭についているお飾りを取り外す。
「ゆゆ!れいむのおかざりさんをかえしてね!!」
命の次に大事なお飾り、それを奪われて平然としていられるはずが無い。
れいむは必死に叫び続ける。
しかし訴え虚しく、れいむはコンベアの上をどんどんと流れていく。
ほかのゆっくりたちもお飾りを取り返すことができず、泣き寝入りしている。
楽しそうな表情をするゆっくりは一匹としていない。
次の作業員はれいむを掴み上げ、慣れた手つきで髪を剃っていく。
れいむは必死に叫び続ける。
しかし訴え虚しく、れいむはコンベアの上をどんどんと流れていく。
ほかのゆっくりたちもお飾りを取り返すことができず、泣き寝入りしている。
楽しそうな表情をするゆっくりは一匹としていない。
次の作業員はれいむを掴み上げ、慣れた手つきで髪を剃っていく。
「ゆ!れいむのおさげをとらないでね!!」
頭頂部の髪が簡単に剃られ、おさげも簡単に切り取られていく。
ものの10秒もすると、れいむはつるつるぼうずになってしまった。
ものの10秒もすると、れいむはつるつるぼうずになってしまった。
「れいむのかみがぁああああああああ!!」
間髪いれず、作業員はれいむのお尻をパチンと一発叩く。
「ゆぎゃ!!」
運び終わった重い荷物を、景気付けに軽くパンと叩くような感覚だ。
あいかわらず作業員の動きはてきぱきとしている。
その正確さと迅速さから、ロボットが作業しているのではないかとも思えてしまう。
次にれいむは全身を洗われる。
あいかわらず作業員の動きはてきぱきとしている。
その正確さと迅速さから、ロボットが作業しているのではないかとも思えてしまう。
次にれいむは全身を洗われる。
「ゆひっ、くすぐったいよぉおおお」
髪を剃った頭から頬、あにゃる付近に至るまで丁寧に洗われる。
洗い終わったれいむの尻を、担当の作業員がパチンと叩く。
洗い終わったれいむの尻を、担当の作業員がパチンと叩く。
「いちゃい!さっきからいたいよぉやめてよぉ・・・」
最初に足を焼かれているので、お尻を叩かれるのはゆっくりたちにとって結構痛いらしい。
次にれいむは分岐した別のコンベアに乗せられる。
そこからコンベアは3本に分かれていて、餡子の中身によって作業員がゆっくりを分類しているのだ。
れいむの乗ったコンベアは移動速度がとても遅いので、れいむはそこでゆっくりすることにした。
そこからコンベアは3本に分かれていて、餡子の中身によって作業員がゆっくりを分類しているのだ。
れいむの乗ったコンベアは移動速度がとても遅いので、れいむはそこでゆっくりすることにした。
「ゆう、やっとゆっくりできるよ!!」
れいむはいつの間にか、ペットショップのお姉さんに会う目的を忘れていた。
それだけではない。
ペットショップで可愛がられていたこと、おにいさんに虐待されたこと、
まりさとつがいになったこと、自分の子どもが殺されたこと。
すべての記憶が、れいむの意識の中に沸いてこない。
つまり、加工所の雰囲気に完全に呑まれているのだ。
コンベアの上を流れていると、周りにおもしろそうなものをいっぱい見かけるので、
れいむはだんだんと加工所が楽しいところだと感じるようになっていた。
コンベアの上でゆっくりしていたれいむに突然、声がかかる。
それだけではない。
ペットショップで可愛がられていたこと、おにいさんに虐待されたこと、
まりさとつがいになったこと、自分の子どもが殺されたこと。
すべての記憶が、れいむの意識の中に沸いてこない。
つまり、加工所の雰囲気に完全に呑まれているのだ。
コンベアの上を流れていると、周りにおもしろそうなものをいっぱい見かけるので、
れいむはだんだんと加工所が楽しいところだと感じるようになっていた。
コンベアの上でゆっくりしていたれいむに突然、声がかかる。
「そこのおかざりのないゆっくりはまりさをたすけてほしいんだぜ!!」
「ゆっ?」
「ゆっ?」
れいむと同様、髪を剃られたまりさがコンベアの上を流れていた。
まりさとれいむはお互いが向き合うようにして
れいむから見てまりさは左へ、れいむは右へ、お互い逆方向へ流れている。
どちらもすでにお飾りが無いので、名乗らなければ誰が誰なのかよく分からない状態だ。
普通、お飾りの無いゆっくりは他のゆっくりから軽蔑されるのだが、
命の懸かった場面ではそうも言ってられないのだろう。
まりさとれいむはお互いが向き合うようにして
れいむから見てまりさは左へ、れいむは右へ、お互い逆方向へ流れている。
どちらもすでにお飾りが無いので、名乗らなければ誰が誰なのかよく分からない状態だ。
普通、お飾りの無いゆっくりは他のゆっくりから軽蔑されるのだが、
命の懸かった場面ではそうも言ってられないのだろう。
「どうしたの?」
「いたいいたいがそこまできてるんだぜ!!まりさをたすけてほしいんだぜ!!」
「いたいいたいがそこまできてるんだぜ!!まりさをたすけてほしいんだぜ!!」
まりさの流れていく先には、ガシャガシャと動く刃物が待ち構えている。
ゆっくりを千切りにする機械のようだ。
ゆっくりを千切りにする機械のようだ。
「なんとかなるんだよ。」
「ゆ!まりさのちからではどうにもならないんだぜ!!」
「ゆ・・・でもれいむにはかんけいないんだよ。ゆっくりりかいしてね。」
「れいむもいたいいたいになるんだぜ!!だからまりさをたすけるんだぜ!!」
「そんなこといわないでね!!そんなこといったられいむもふあんになってくるんだよ!!」
「ゆ!まりさのちからではどうにもならないんだぜ!!」
「ゆ・・・でもれいむにはかんけいないんだよ。ゆっくりりかいしてね。」
「れいむもいたいいたいになるんだぜ!!だからまりさをたすけるんだぜ!!」
「そんなこといわないでね!!そんなこといったられいむもふあんになってくるんだよ!!」
この加工所では、ゆっくりの口はあえて塞がない。
コンベア上でゆっくりたちをしゃべらせ放題にしておく。
刃に切り刻まれるゆっくりの声を聞かせることで、ほかのゆっくりに恐怖を味あわせるのが目的だ。
ゆっくり同士による恐怖の連鎖。恐怖や苦しみを感じたゆっくりの餡子は甘くなるそうだ。
コンベア上でゆっくりたちをしゃべらせ放題にしておく。
刃に切り刻まれるゆっくりの声を聞かせることで、ほかのゆっくりに恐怖を味あわせるのが目的だ。
ゆっくり同士による恐怖の連鎖。恐怖や苦しみを感じたゆっくりの餡子は甘くなるそうだ。
「ゆああああいたいいたいがくるよぉおおおおお!!」
無常にもコンベアの動きは止まらない
そしてとうとう、刃がまりさの右頬を切り始める。
そしてとうとう、刃がまりさの右頬を切り始める。
「ゆぎゃあああいちゃいゆぎゃっ、いちゃいよぉおおおおゆぎゃっ、れいむたすけてぇえええゆぎゃっ、いちゃいいいい!!」
「れいむはいたくないよ。だかられいむにはかんけいないよ。おかざりのないへんてこなまりさはゆっくりしんでね!!!」
「そんなぁあああゆぎゃっ、まりさはかいゆっくりゆぎゃ、いちゃいよぉおおおゆぎゃ、とめてえええゆっぎゃああああ!!!!」
「れいむはいたくないよ。だかられいむにはかんけいないよ。おかざりのないへんてこなまりさはゆっくりしんでね!!!」
「そんなぁあああゆぎゃっ、まりさはかいゆっくりゆぎゃ、いちゃいよぉおおおゆぎゃ、とめてえええゆっぎゃああああ!!!!」
刃はまりさの右眼球に到達した。まりさの叫び声は徐々に大きくなっていく。
もう少しすれば刃は中枢餡に達することだろう。
もう少しすれば刃は中枢餡に達することだろう。
「ゆぎゃっ、れいむもいたいよ!?なにがおこったの??」
まりさが切り刻まれるのと同調して、作業員がれいむの尻を叩いたのだ。
ゆっくりたちに苦痛を与える定期的な作業である。
ゆっくりたちに苦痛を与える定期的な作業である。
「おにいさんやめてね!ゆっくりしていってね!!ゆぎゃい、れいむをゆっくりさせてよぉおおお!!」
作業員は何も言わない。淡々とれいむの尻を叩き続けている。
作業員の心が全く読めないので、れいむは底知れない恐怖を感じた。
一方のまりさは中枢餡の一部を切られ、虫の息となっている。
作業員の心が全く読めないので、れいむは底知れない恐怖を感じた。
一方のまりさは中枢餡の一部を切られ、虫の息となっている。
「ゆっ・・・・・ゆ・・・・・・」
「まりさはどうでもいいよ!!れいむだけはゆっくりしたいよぉおおお!!!」
「まりさはどうでもいいよ!!れいむだけはゆっくりしたいよぉおおお!!!」
れいむがいくら嘆いても、コンベアの動きは止まらない。
れいむはとうとう、千切りにされるゆっくりまりさの様子を最後まで見せられた。
ゆっくりできないと思いながらも、れいむは内心、自分は飼いゆっくりだったからああいうことにはならないだろうと考えていた。
しかしコンベアは折り返し地点にさしかかり、しばらくするとれいむにも刃が迫ってきた。
れいむはとうとう、千切りにされるゆっくりまりさの様子を最後まで見せられた。
ゆっくりできないと思いながらも、れいむは内心、自分は飼いゆっくりだったからああいうことにはならないだろうと考えていた。
しかしコンベアは折り返し地点にさしかかり、しばらくするとれいむにも刃が迫ってきた。
「ゆうううどうぢで??れいむはかいゆっくりだったんだよ!!いたいいたいはきちゃだめだよ!!ゆっくりできないんだよ!!!」
「ゆ?どうしたんだぜ!?」
「ゆ?どうしたんだぜ!?」
別のゆっくりまりさが、れいむの正面を横切っていく。
「そこのへんてこなまりさはれいむをたすけてね!!そこのおにいさんでもいいよ!!」
「どうにもならないんだぜ。とっととあきらめるんだぜ。」
「どうにもならないんだぜ。とっととあきらめるんだぜ。」
しらけた口調でまりさは答える。
「そんなこといわないでね!れいむはかいゆっくりだったんだよ!!」
「それはかんけいないんだぜ。まりさもかいゆっくりだったんだぜ。」
「ゆっ、まりさもいずれこうなるんだよ!!だかられいむをはやくたすけてね!!」
「そんなこというなだぜ!!そんなこといったらまりさがふあんになるんだぜ!!」
「それはかんけいないんだぜ。まりさもかいゆっくりだったんだぜ。」
「ゆっ、まりさもいずれこうなるんだよ!!だかられいむをはやくたすけてね!!」
「そんなこというなだぜ!!そんなこといったらまりさがふあんになるんだぜ!!」
れいむの言葉にまりさは一瞬、動揺する。
だが結局は実感が沸かないので、まりさは冷めた様子でれいむを見つめる。
だが結局は実感が沸かないので、まりさは冷めた様子でれいむを見つめる。
「いたいいたいがそこまできてるよぉおおおおお!!」
「それならせめてまりさがおわかれをいってあげるんだぜ。ゆっくりしんでいってね!!」
「ああああああああああああああ」
「それならせめてまりさがおわかれをいってあげるんだぜ。ゆっくりしんでいってね!!」
「ああああああああああああああ」
突然、コンベアの動きが止まった。
「第二コンベアに異常発生。ただちに原因を究明せよ。」
作業員たちがざわめき、すぐさま機械の点検を始める。
その間、ゆっくりたちはその様子をポカーンと眺めていた。
しかし一方でれいむは、コンベアが復旧すればただちに切り刻まれてしまう状況にいる。
それまでに何とか作業員を説得して、ここから逃げなければならない。
緊迫しているれいむは、近くの作業員に話しかけることにした。
その間、ゆっくりたちはその様子をポカーンと眺めていた。
しかし一方でれいむは、コンベアが復旧すればただちに切り刻まれてしまう状況にいる。
それまでに何とか作業員を説得して、ここから逃げなければならない。
緊迫しているれいむは、近くの作業員に話しかけることにした。
「れいむは○○○っていうおみせでかわれてたんだよ。そのあいだおみせのおねえさんにゆっくりさせてもらったんだよ。」
刃物の点検をしていた作業員の動きが止まる。
「それからおにいさんにかってもらえたんだよ!!」
作業員の手が突然震えだす。
必死の訴えに動揺しているのだとれいむは考えた。
昔、ペットショップのおねえさんが悲しそうな顔をして、手を震えさせていたのをれいむは見た。
そのことから、動揺して悲しい気持ちになった人間は手が震えるのだと、れいむは学習した。
必死の訴えに動揺しているのだとれいむは考えた。
昔、ペットショップのおねえさんが悲しそうな顔をして、手を震えさせていたのをれいむは見た。
そのことから、動揺して悲しい気持ちになった人間は手が震えるのだと、れいむは学習した。
「おにいさんはれいむにぎゃくたいをしたけど、さいごにはれいむをかいほうしてくれたんだよ!
おにいさんとおねえさんはとてもゆっくりしたにんげんさんだったんだよ!!!」
おにいさんとおねえさんはとてもゆっくりしたにんげんさんだったんだよ!!!」
作業員の体全身がぷるぷると震え始める。
「れいむはしんじてるんだよ!!さぎょういんのおにいさんも、とてもゆっくりしてるにんげんさんなんだよ!!!
だから、きっとれいむをたすけてくれると・・・・・・れいむはしんじてるよ!!!!」
だから、きっとれいむをたすけてくれると・・・・・・れいむはしんじてるよ!!!!」
れいむは、作業員がおにいさんなのかおねえさんなのかを髪の量で判断している。
帽子に隠れて髪が見えないので、れいむはこの作業員をおにいさんだと判断したようだ。
作業員は頭に帽子、目にゴーグル、口に大きなマスクをしているので、男性か女性かは人が見ても区別がつかない。
その作業員は、れいむの言葉を聞いてますます体を震わせ、肩をひくひくと動かしている。
帽子に隠れて髪が見えないので、れいむはこの作業員をおにいさんだと判断したようだ。
作業員は頭に帽子、目にゴーグル、口に大きなマスクをしているので、男性か女性かは人が見ても区別がつかない。
その作業員は、れいむの言葉を聞いてますます体を震わせ、肩をひくひくと動かしている。
「さぎょういんのおにいさんがたすけてくれないとれいむはこのまましんじゃうんだよ!!
・・・・・・・・・れいむはしんじゃうんだよ!わかってね!!!」
・・・・・・・・・れいむはしんじゃうんだよ!わかってね!!!」
れいむが少し慌てた口調でアピールする。
それを聞いて、作業員がマスクとゴーグルをはずす。
それを聞いて、作業員がマスクとゴーグルをはずす。
その作業員は、れいむを世話してくれたペットショップのお姉さんだった
「・・・れいむ、無事だったんだね。」
「おねえさん!!!」
「れいむ・・・・・・」
「きっとおねえさんがたすけにきてくれるとしんじてたんだよ!!」
「おねえさん!!!」
「れいむ・・・・・・」
「きっとおねえさんがたすけにきてくれるとしんじてたんだよ!!」
れいむは歓喜の声をあげる。
「・・・・・・・ねぇ、れいむ。」
「ゆ?どうしたのおねえさん?」
「あなたはなんでこんなところにいるの?」
「ゆ!おねえさんをさがしておみせにいったら、いじわるなおみせのおにいさんに、ここへつれてこられたんだよ!!」
「そう・・・」
「ゆ?どうしたのおねえさん?」
「あなたはなんでこんなところにいるの?」
「ゆ!おねえさんをさがしておみせにいったら、いじわるなおみせのおにいさんに、ここへつれてこられたんだよ!!」
「そう・・・」
おねえさんは嬉しいような悲しいような表情をしている。
「それで、れいむはこれからどうするの?」
「ゆ~~ん、れいむはいくあてがないんだよ。だから・・・・」
「だから?」
「できれば、これからおねえさんにかってもらいたいんだよ!!!」
「れいむ・・・・」
「おねえさん!」
「ゆ~~ん、れいむはいくあてがないんだよ。だから・・・・」
「だから?」
「できれば、これからおねえさんにかってもらいたいんだよ!!!」
「れいむ・・・・」
「おねえさん!」
れいむの声が弾む。
土壇場でコンベアが止まり、そこには何故かペットショップでお世話になったお姉さんがいた。
まさに幸運。数ヶ月前、加工所送りになる前におにいさんに飼ってもらえたのも幸運だった。
自分がかわいい飼いゆっくりだったから、こんな幸運が起こるのだとれいむは思った。
土壇場でコンベアが止まり、そこには何故かペットショップでお世話になったお姉さんがいた。
まさに幸運。数ヶ月前、加工所送りになる前におにいさんに飼ってもらえたのも幸運だった。
自分がかわいい飼いゆっくりだったから、こんな幸運が起こるのだとれいむは思った。
「私はねぇ・・・・・」
「ゆゆ!おねえさん、ゆっくりしていってね!!!」
「あなたに苦しんで死んでもらいたいの」
「ゆ?・・・・・・・・・」
「ゆゆ!おねえさん、ゆっくりしていってね!!!」
「あなたに苦しんで死んでもらいたいの」
「ゆ?・・・・・・・・・」
場の空気が凍りつく。
「お・・・ねえ・・さん・・・??」
「私はあなたのことが大嫌いだったわ。」
「・・・・・・・ほんとうに・・おねえさんなの??」
「たいしてかわいくもないのに、周りからかわいいとちやほやされて。
あのときのあなたの顔といったら、本当に傲慢に満ちた顔をしていたわね。
そんな性格でよく銀バッジが取れたね。」
「どういうこと・・??」
「私はあなたのことが大嫌いだったわ。」
「・・・・・・・ほんとうに・・おねえさんなの??」
「たいしてかわいくもないのに、周りからかわいいとちやほやされて。
あのときのあなたの顔といったら、本当に傲慢に満ちた顔をしていたわね。
そんな性格でよく銀バッジが取れたね。」
「どういうこと・・??」
れいむは本当に分からない、といった表情をする。
お姉さんは独り言のように語り始める。
お姉さんは独り言のように語り始める。
「私は昔、とあるレクチャーを受けてゆっくりが大嫌いになったの。
だからペットショップであなたの世話をするのはとても大変だったわ。
私が働いている間、毎日頻繁にあなたのうんうんやしーしーを片付けさせられてたわね。
それにしても、うんうんを取り除いた直後に、あなたがすぐうんうんをする習慣には腹が立ったわ。
そのうんうんを取り除いてあなたを怒ったら、今度は嫌がらせのようにしーしーをされて、
あれは本当に最悪だったわね。
あなたに病気が無いか、体を隅々までチェックさせられたこともあったわね。
あなたを触るのは、本当に嫌だったわ。
触れた瞬間にぷにょっとして、体内に入ってる餡子や未消化な餌の感触まで手に伝わってきて、
おまけにネチネチした体には、餌の食べかすやほこりがいつもこびりついていて、それを綺麗にするのも私だった。
ハムスターのクルクル回るおもちゃを見て、自分もあれで遊びたいと駄々をこねたこともあったわね。
回転器具を取り付けるときに「はやくしてよ」と、あなたは私の手に体当たりしたよね?
それがきっかけで、私は左手の薬指をケージに詰めて怪我したの。
体当たりしたことを怒っても、あなたは回転器具で必死に遊び続けて、私の言うことを無視した。
あなたはその後に謝罪の言葉も感謝の言葉も言ってくれなかったよね。
私はショップに派遣された人間だったから、あなたのしつけには関与できなかったの。
しつけは専門の人がやるから、余計なことはするなってオーナーから言われた。
だからいくら叩きたくても、あなたを叩くことができなかった。
そのせいで、あなたはますます傲慢な性格になったわね。」
だからペットショップであなたの世話をするのはとても大変だったわ。
私が働いている間、毎日頻繁にあなたのうんうんやしーしーを片付けさせられてたわね。
それにしても、うんうんを取り除いた直後に、あなたがすぐうんうんをする習慣には腹が立ったわ。
そのうんうんを取り除いてあなたを怒ったら、今度は嫌がらせのようにしーしーをされて、
あれは本当に最悪だったわね。
あなたに病気が無いか、体を隅々までチェックさせられたこともあったわね。
あなたを触るのは、本当に嫌だったわ。
触れた瞬間にぷにょっとして、体内に入ってる餡子や未消化な餌の感触まで手に伝わってきて、
おまけにネチネチした体には、餌の食べかすやほこりがいつもこびりついていて、それを綺麗にするのも私だった。
ハムスターのクルクル回るおもちゃを見て、自分もあれで遊びたいと駄々をこねたこともあったわね。
回転器具を取り付けるときに「はやくしてよ」と、あなたは私の手に体当たりしたよね?
それがきっかけで、私は左手の薬指をケージに詰めて怪我したの。
体当たりしたことを怒っても、あなたは回転器具で必死に遊び続けて、私の言うことを無視した。
あなたはその後に謝罪の言葉も感謝の言葉も言ってくれなかったよね。
私はショップに派遣された人間だったから、あなたのしつけには関与できなかったの。
しつけは専門の人がやるから、余計なことはするなってオーナーから言われた。
だからいくら叩きたくても、あなたを叩くことができなかった。
そのせいで、あなたはますます傲慢な性格になったわね。」
あんなに優しかったおねえさんがこんなこと言うはずが無い、
れいむはまだ信じられなかった。
れいむはまだ信じられなかった。
「おねえさんはれいむのことがすきだったんじゃ・・・」
「それはないわ。あなたが売れ残ったら、加工所に連れて行けると知ったときは、本当に大喜びしたものね。
でもその感情は、ペットショップでは見せちゃいけないものだったから、ずっと隠してた。
お店であなたに見せ続けていた笑顔も、本当は作り笑顔だったの。
崩れないように笑顔を作り続けるのは大変だったわ。」
「そんな・・・れいむがかわれることになって、おねえさんはよろこんでいたんだよ」
「閉店間際に男の人が入ってきて、れいむを買うって言った時は正直ショックだったよ。
れいむを加工所に連れて行けると、大喜びしながら掃除してたのに。
でも、少しだけ私にとっていいことがあったわ。
その男性のお客さん、お店の前にいる野良ゆっくりを蹴り飛ばしていたの。
だから、加工所送りはダメになったけど、この人なられいむを虐待してくれるって少し期待したの。」
「それはないわ。あなたが売れ残ったら、加工所に連れて行けると知ったときは、本当に大喜びしたものね。
でもその感情は、ペットショップでは見せちゃいけないものだったから、ずっと隠してた。
お店であなたに見せ続けていた笑顔も、本当は作り笑顔だったの。
崩れないように笑顔を作り続けるのは大変だったわ。」
「そんな・・・れいむがかわれることになって、おねえさんはよろこんでいたんだよ」
「閉店間際に男の人が入ってきて、れいむを買うって言った時は正直ショックだったよ。
れいむを加工所に連れて行けると、大喜びしながら掃除してたのに。
でも、少しだけ私にとっていいことがあったわ。
その男性のお客さん、お店の前にいる野良ゆっくりを蹴り飛ばしていたの。
だから、加工所送りはダメになったけど、この人なられいむを虐待してくれるって少し期待したの。」
れいむが口を挟む。
「おねえさんにはひとつだけ、れいむのことがすきなしょうこがあるよ!!」
「な~に?」
「な~に?」
れいむは自信に満ちた顔をしている。
「さっきおねえさんはどうようしてふるえていたよ!」
「へえええ、私が動揺してたっていうの。ところでれいむ、知ってる?」
「ゆゆ?」
「にんげんはね、とてつもなく嬉しいときにも体が震えるものなの。」
「ゆ・・・・・・」
「へえええ、私が動揺してたっていうの。ところでれいむ、知ってる?」
「ゆゆ?」
「にんげんはね、とてつもなく嬉しいときにも体が震えるものなの。」
「ゆ・・・・・・」
れいむの体が一瞬固まった。
今もお姉さんの手がブルブルと震えている。
今もお姉さんの手がブルブルと震えている。
「で・・でもおみせのおねえさんは、かみがとてもながかったよ!!
それにおみせのおねえさんはもっとやさしかったんだよ!!
だからおねえさんは、おみせのおねえさんじゃないんだよ!!」
それにおみせのおねえさんはもっとやさしかったんだよ!!
だからおねえさんは、おみせのおねえさんじゃないんだよ!!」
れいむは勝ち誇った顔をする。
ゆっくりの常識からすると、髪の長さはそうそう変わるものではない。
それに、あくまでもペットショップにいたお姉さんは優しい人なのだと、れいむは確信している。
だから、目の前にいる作業員とペットショップにいたお姉さんは別人だと、れいむは主張しているわけだ。
だがもし、れいむの言うことが正しいなら、その時点でれいむの死が決定する。
仮に作業員とペットショップのお姉さんが別人だとしても、
ゆっくりが嫌いだと言っている作業員が、れいむのことを助けてくれるなどありえないのだから。
ゆっくりの常識からすると、髪の長さはそうそう変わるものではない。
それに、あくまでもペットショップにいたお姉さんは優しい人なのだと、れいむは確信している。
だから、目の前にいる作業員とペットショップにいたお姉さんは別人だと、れいむは主張しているわけだ。
だがもし、れいむの言うことが正しいなら、その時点でれいむの死が決定する。
仮に作業員とペットショップのお姉さんが別人だとしても、
ゆっくりが嫌いだと言っている作業員が、れいむのことを助けてくれるなどありえないのだから。
「それはね、この加工所で働くには髪を短くしないといけないの。
だから喜んで髪を切ったわ。
ペットショップから加工所に仕事場が変わってから、毎日が幸せだった。
だって、こんなにも大嫌いなゆっくりの死に様を、目の前でじっくりと観察できるんだからね。」
「おねえさん・・・・・・」
「なんてね、全部嘘よ。ごめんね。これからわたしとゆっくりしようね!」
だから喜んで髪を切ったわ。
ペットショップから加工所に仕事場が変わってから、毎日が幸せだった。
だって、こんなにも大嫌いなゆっくりの死に様を、目の前でじっくりと観察できるんだからね。」
「おねえさん・・・・・・」
「なんてね、全部嘘よ。ごめんね。これからわたしとゆっくりしようね!」
お姉さんが微笑む。
「ゆ!いままでのおはなしはぜんぶうそだったんだね!!れいむはほっとしたよ!!」
「そんなわけないでしょお。」
「ゆ・・・・・」
「第二コンベア復旧、ただちに持ち場へ!」
「そんなわけないでしょお。」
「ゆ・・・・・」
「第二コンベア復旧、ただちに持ち場へ!」
コンベアがゆっくりと動き出した。
トラブルはどうやら解決したようだ。
トラブルはどうやら解決したようだ。
「さて、さっきの続きといきましょうか。ゆっくり叫んでもいいのよ。」
「おねえさんれいせいになってね!!」
「あら、私はいつでも冷静なのよ。冷静になれないのはれいむのほうでしょ?」
「ゆっ・・・おねえさんごめんなさい。いままでれいむはおねえさんにめいわくをかけてたんだね。」
「だからどうしたの?いまさら許して欲しいの??謝罪の言葉は適したタイミングで言わないと意味がないのよ。」
「おねえさんにはおせわになってばかりで・・・ゆぎゃああああ」
「おねえさんれいせいになってね!!」
「あら、私はいつでも冷静なのよ。冷静になれないのはれいむのほうでしょ?」
「ゆっ・・・おねえさんごめんなさい。いままでれいむはおねえさんにめいわくをかけてたんだね。」
「だからどうしたの?いまさら許して欲しいの??謝罪の言葉は適したタイミングで言わないと意味がないのよ。」
「おねえさんにはおせわになってばかりで・・・ゆぎゃああああ」
刃がとうとうれいむの右頬を刻み始めた。
「ゆぎゃあああああ!!!いちゃいよおおおおおゆぎゃ、ゆっくりできないんだよぉおおおおゆぎゃ」
「ほらね、いつもそう。れいむはいつも自分のことしか考えてないんだよね。」
「おねえさんたすけてぇええゆぎゃっ、しんじゃうよぉおおおゆぎゃっ」
「分かった。私に最高の笑顔を見せてくれたら、今すぐ助けてあげるよ。」
「ゆ!わかったよゆぎゃ、ゆっくりしていってね!!ゆぎゃ」
「ほらね、いつもそう。れいむはいつも自分のことしか考えてないんだよね。」
「おねえさんたすけてぇええゆぎゃっ、しんじゃうよぉおおおゆぎゃっ」
「分かった。私に最高の笑顔を見せてくれたら、今すぐ助けてあげるよ。」
「ゆ!わかったよゆぎゃ、ゆっくりしていってね!!ゆぎゃ」
刃が振り下ろされた途端、れいむの笑顔は泣き顔に変えられてしまう。
「う~ん、悲しそうな顔だね。それじゃ助けてあげられないよ。」
「ゆっく・・ゆぎゃっ、ゆっくりしていってね!!!!ゆぎゃ」
「うーん惜しい、もっと心を込めて。」
「ゆっくりしてゆぎゃ、ゆっくりしていってね!!!ゆげっ、ゆっくりしていってゆぎゃあああ!!」
「ゆっく・・ゆぎゃっ、ゆっくりしていってね!!!!ゆぎゃ」
「うーん惜しい、もっと心を込めて。」
「ゆっくりしてゆぎゃ、ゆっくりしていってね!!!ゆげっ、ゆっくりしていってゆぎゃあああ!!」
刃がれいむの右眼球に到達する。
耐え切れない激痛に、れいむは顔を歪ませる。
耐え切れない激痛に、れいむは顔を歪ませる。
「笑顔よりも、苦痛に満ちた顔のほうが私は好きよ。でも助かるために頑張って笑顔を作ってね!」
「ゆっくりしていってね・・ゆぎゃあああああ!!!」
「ゆっくりしていってね・・ゆぎゃあああああ!!!」
れいむはもう、お姉さんの姿を見ていない。
ただ助けてもらうため、笑顔を作ろうと必死になっている。
笑顔を作っては刃によって崩され、また作ってはまた崩され。
賽の河原で、積み上げた石を崩されるように、何度も何度も繰り返される。
だが賽の河原と違うのは、時間がとても短いということ。
刃がれいむの中枢餡を刻み始める。
ただ助けてもらうため、笑顔を作ろうと必死になっている。
笑顔を作っては刃によって崩され、また作ってはまた崩され。
賽の河原で、積み上げた石を崩されるように、何度も何度も繰り返される。
だが賽の河原と違うのは、時間がとても短いということ。
刃がれいむの中枢餡を刻み始める。
「ゆ゛っ・・・・・ゆ゛っ・・・・・・ゆ゛っ・・・・・・・」
「ああ、イイ!今、最高の気分だわ。」
「ああ、イイ!今、最高の気分だわ。」
お姉さんは今まで見せたことのない笑みを見せる。
お姉さんの周りの作業員が皆、ジッと一点を静かに見つめている。
その先にあるのは
お姉さんの姿ではなく、切り刻まれるれいむの姿だった。
こらえ切れずに嬉し笑いし始める作業員が一人、
ほとんどの作業員は、マスクの下にニヤケ顔を隠している。
そして誰一人、笑っている作業員を注意しようとしない。
なぜなら、現場監督さえもニヤケ顔になっているのだから。
加工所の作業員は、ゆっくりのことが嫌いでないとなかなか務まらないらしい。
お姉さんの周りの作業員が皆、ジッと一点を静かに見つめている。
その先にあるのは
お姉さんの姿ではなく、切り刻まれるれいむの姿だった。
こらえ切れずに嬉し笑いし始める作業員が一人、
ほとんどの作業員は、マスクの下にニヤケ顔を隠している。
そして誰一人、笑っている作業員を注意しようとしない。
なぜなら、現場監督さえもニヤケ顔になっているのだから。
加工所の作業員は、ゆっくりのことが嫌いでないとなかなか務まらないらしい。
「れいむ、聞こえてるかな?」
「ゆ゛っ・・・・・・・ゆ゛っ・・・・・・・」
「あなたはこれから生まれ変わるの。」
「・・・・・・・・」
「食品としてね。」
「・・・・・」
「ゆ゛っ・・・・・・・ゆ゛っ・・・・・・・」
「あなたはこれから生まれ変わるの。」
「・・・・・・・・」
「食品としてね。」
「・・・・・」
苦痛を十分に与えたゆっくりの餡子はとても甘くなる。
ゆっくりから作られた餡子なんか食べたくない、と先入観を抱く人でも
この加工所でできた餡子を一口食べると、その味に病みつきになるそうだ。
ゆっくりから作られた餡子なんか食べたくない、と先入観を抱く人でも
この加工所でできた餡子を一口食べると、その味に病みつきになるそうだ。
「今度は売れ残らないように頑張ってね!」
「 」
「 」
れいむは完全に饅頭の輪切りと化してしまった。
輪切りになったれいむの断片がコンベア上を流れていく。
下流に待機していた別の作業員が、お遊びでその断片をつなぎ合わせてみた。
下流に待機していた別の作業員が、お遊びでその断片をつなぎ合わせてみた。
すると、れいむの顔の右半分は満面の笑みを浮かべていて、
左半分は、この世のものとは思えない苦痛に歪んだ顔をしていた。
左半分は、この世のものとは思えない苦痛に歪んだ顔をしていた。
鉄籠あき
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anko1973 あんころ草
anko1993 50%
anko2013 カウンセリング
anko2024 カレーの作り方
anko2047 露店のゆっくり
anko2059 ゆっくりおばさんの船旅
anko2085 赤ゆ合戦
anko2107 たこつぼ
anko2120 線香台
anko2187 生きる
anko2207 野良ゆをゆっくりさせない工夫
anko2235 れいむへの愛情
anko2272 もてないゆっくりの恋
anko2327 夏ゆさいのフルコース
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挿絵:にとりあき
挿絵:○○あき