ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko1554 れいむ hard pain
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「ゆぅ………ここはどこなの?………」
薄暗い部屋でれいむは目を覚ました。
「ゆゆ!まりさ!まりさ!さっさとめをさましてね!ここはなんだか、ゆっくりできないきがするよ!」
「ゆぅ…なんなんだぜ?…ゆゆ?!ここはどこなんだぜ?」
れいむは隣にまりさが居る事に気がついた。
れいむの呼びかけにより、まりさが目を覚ます。
「ゆ!おちびちゃんはどこなんだぜ?!おちびちゃーん!いるならへんじをするんだぜ!」
まりさは薄暗い部屋を見渡し、自分の子供達に呼びかける。
そう、このまりさには3匹の子ゆっくりが居た。
れいむ種二匹にまりさ種1匹。
だが、部屋を見渡しても何処にも姿は見えなかった。
「ゆぅ…れいむ、おちびちゃんたちをさがすんだぜ!」
「どうしてそんなこと、しなくちゃならないの?れいむはおなかがすいているんだよ!まりさが、がんばってさがしてね!」
「そんなこと、いってるばあいじゃないんだぜ!いっしょにおちびちゃんたちを、さがすんだぜ!」
「ゆぅ…わかったよ!だけどついでに、たべものもさがすよ!」
まりさの説得でようやく重い腰(?)をあげるれいむ。
もっとも、れいむにとっては子供たちは二の次であるが、二匹は自分達の子供を捜すことにした。
だが、それもすぐに終わった。
「ゆんぶぅ?!」
「ゆげべぇ!」
二匹は少し飛び跳ねた所で、透明な壁に思いっきりキスをした。
「ゆぅ…なんなんだぜ、このかべさんは?!」
「いだいぃぃぃ!れいむのきれいなおかおがぁぁぁぁ!」
部屋が薄暗くて気がつかなかった様だが、この二匹は透明な箱に入れられていた。
まりさは壁に必死で体当たりをするが、当然そんなものではビクともしない。
そんなまりさとは対照的に、れいむはしきりに痛がっていた。
「何か五月蝿いと思ったら、やっとお目覚めか…」
部屋の一角から急に差し込む光に、思わず目を細める二匹。
そこには一人の男が立っていた。
「ゆゆ!なにかとおもえば、くそじじいなんだぜ!やい、くそじじい!ここはどこなんだぜ!
おちびちゃんはどこなんだぜ!それから、あまあまをよういするんだぜ!」
「れいむはおなかがすいているんだよ!さっさとあまあまをよういしてね!たくさんでいいよ!
それから、おちびちゃんをかえしてね!」
二匹は部屋に入ってきた男に向かって罵声を浴びせる。
男はそんな二匹を眺めながら、笑顔で話しかけてきた。
「ははは、流石に元気がいいね。まあ、それくらいじゃないと面白くないけど…
それより、君達に聴きたい事があるんだけど………」
「そんなことは、どうでもいいんだぜ!さっさとこっちのようきゅうに、こたえるんだぜ!」
「あたまのかわいそうなじじいだね!れいむのいってることがわからないの?ばかなの?しぬの?」
男に向かってさらに罵声を浴びせる二匹。
だが男は一切表情を変えることなく、自分のペースで二匹に語りかける。
「これに見覚えはあるかい?」
男はそう言うと、二匹の目の前に二本の木の枝をちらつかせる。
「ゆん?ただのきのえだなんだぜ!それがどうかしたんだせ?」
「そんなことはどうでもいいよ!さっさとあまあまをもってきてね!れいむはおなかがぺこぺこだよ!」
男は表情を変えずに、二匹の頭に持っていた木の枝を突き刺した。
「ゆぎゃん!いだいんだぜぇぇぇぇ!!」
「ゆぎゃぁぁぁぁ!いだいぃぃぃぃぃ!!」
「どうだい?少しは思い出してきたかい?この枝について」
枝を頭に生やしながら、泣き叫ぶ二匹。
男はそんな様子を見て、再度問いかける。
「やっぱり分からないのかい?この枝で僕のさなえを傷つけた事も思い出さないのかい?」
少し悲しそうな目をして二匹に問いかける男。
二匹はそんな様子に気がつく事もなく、ただ痛がっているだけだった。
「どぼじでごんなごどするんだぜぇぇぇぇぇ?!」
「ゆるさないよぉぉぉ!このくそじじいぃぃぃぃ!!」
「許して貰わなくてもいいよ、僕も君達を許す気はないしね…」
そう言うと男は二匹に刺さった枝を抜き取ると、
目の前に円筒状の透明なプラスチックの容器を2つ用意した。
「おそらをとん…なにするんだぜぇぇぇ!はなせ!このくそじじぃぃぃぃ!!」
男はまりさを持ち上げると、プラスチックの容器の中にまりさを収めていく。
容器はまりさに丁度良い位のサイズで、殆ど隙間なくぴったりと収まった。
若干高さには余裕があるものの、それでも容器の半分ほどは体で埋まっており、
トレードマークの黒い帽子の先だけが、容器の外に顔を出していた。
「ゆぐむぅ?!せまいんだぜぇぇぇ!はやくここからだすんだぜぇぇぇ!!」
必死に叫び体を動かそうとするまりさであったが、
プラスチックの壁が体に密着して、思うように動けないでいた。
男は同じようにれいむも容器の中に納めていった。
「ゆぎゅぅぅぅぅ?!せまいぃぃぃ!くるじぃぃぃぃぃ!!はやくここからだぜぇぇぇぇぇ!
それとあまあまもよこせぇぇぇぇ!!」
れいむは、まりさよりも若干大きく、というか太っていたので、容器の幅が狭く感じるらしい。
実際に2/3ほどの高さまでに、その体が収まっている所をみると、やはりまりさよりは体格が良いらしい。
男は二匹が収まりきると、容器にプラスチックの蓋をした。
この蓋は少々特殊な形をしていた。
円上の蓋の中央に太いネジのような物が飛び出しており、その天頂部はコックの様な形をしていた。
そう、この容器は重しいらずの漬物器だったのだ。
蓋をしっかり閉めた事を確認した男は、まりさの入った容器の蓋のコック部分を回していった。
蓋についた太目のネジに連動して、蓋の内側から圧し蓋がまりさに迫っていく。
「ゆっぐぅ?!なんなんだぜこれはぁぁぁぁ?!あたまがおもいんだぜぇぇぇぇ!!
ゆっがぁぁぁ?!どうなっているんだぜ!!」
頭上の異変に気がついたまりさは、頭上の方に目をやると叫びだす。
帽子は圧し蓋に押しつぶされて、まりさを圧迫し始めた所で準備は完了した。
続いてれいむにも同じ処置をする。
れいむは、まりさよりも高さがあったため、さほどコックを回さずとも頭上に圧し蓋が達した。
「ゆんぎゅぅぅぅぅぅ?!なんだかあたまのほうがくるしいよ!はやくこれをどかしてね!」
「そんな事よりこっちを見ておくれよ、これから君達がどうなるかをこれを使って教えてあげるから」
そう言うと男は、二匹の前に同じ容器を置いた。
ただ違う事と言えば、中には一匹の子ゆっくり、子れいむが入っていた。
「ゆんやー!おちょーしゃん!おかーしゃん!はやくれーみゅをたしゅけちぇー!」
「ゆわぁぁぁ!おちびちゃん!やいくそじじい!はやくおちびちゃんを、そこからだすんだぜ!
それから、ほかのおちびちゃんは、どこにやったんだぜ?いいかげんにしないと、まりさはおこるんだぜ?!」
「ゆわぁぁぁ!おちびちゃん!それよりも、れいむをここからだしてね!それからあまあまちょうだいね!
あまあまをくれたら、おちびちゃんと、まりさをだしてあげてね!」
まりさよりも、れいむの方がゲス度が高いのか、我が子の身を心配するまりさとは異なり、自分が第一優先のれいむ。
そんな様子を特に気にする事もなく、男は淡々と子れいむの蓋のコックを回し始める。
「おちびちゃん!はやくそこからにげるんだぜぇぇぇ!!」
「まりさ!はやくおちびちゃんをたすけてあげてね!それから、このくそじじいをやっつけて、あまあまもってきてね!」
「ゆぅぅ?!おちょーしゃん、おかーしゃん、どうしちゃの?なんでたしゅけちぇくれないにょー?!」
子れいむに向かって無茶な注文をするまりさ。
れいむはそれ以上に無茶な注文をまりさにしていた。
男はさらにコックを回していく。
圧し蓋はどんどん下がっていき、ついに子れいむの頭上に達した。
「ゆぴょ?!ゆぐぐぐぐ…これなんにゃのぉぉぉ?!」
頭に圧し蓋が触れると同時に、身を低くする子れいむ。
だが、それを許さないかのように、男はさらに圧し蓋で子れいむを圧迫する。
少し潰れるような格好で動けなくなった子れいむは、泣きながら親に助けを求めた。
「ゆんやぁぁぁぁ!おちょーしゃ!おかーしゃ!くるちーよぉぉぉぉ!はやくたすけちぇぇぇぇ!!
ここはゆっくちできにゃいぉぉぉぉぉ!!」
「ゆっがぁぁぁぁ!なにをしているんだぜ!はやくおちびちゃんを、そこからだすんだぜぇぇぇ!!」
「おちびちゃん!!なにしてるの、くそにんげん!はやくれいむをここからだしてねぇぇぇ!!」
そこで一旦、男は手を止めた。
そして子れいむの顔が良く見える様に、子れいむの容器を二匹の容器に近づける。
「お別れは済んだかい?じゃあ、ここから一気に潰していくから、よく見ていてね」
男は二匹に優しくそう言うと、再び子れいむの圧し蓋を下に下げていった。
「ゆぎぎぃぃぃぃ!いだいぃぃぃぃぃ!くるちぃぃぃぃぃ!れーみゅが…きゃわいいれーみゅが、ちゅぶれるぅぅぅぅ!!」
「ゆわぁぁぁ!おちびちゃん!おちびちゃん!ゆっくりしてね!ゆっくりしてね!やめろ、くそじじい!
はやくおちびちゃんを、たすけろぉぉぉぉ!!」
「ゆっがぁぁぁ!どうなってるのぉぉぉぉ?!れいむにの、かわいいおちびちゃんがぁぁぁぁ!!」
少しずつ、確実に潰れていく子れいむ。
ようやく、自分似の子れいむが危ない事を理解したれいむは、あわてて子れいむの身を案じる。
一方、我が子を助ける事が出来ないまりさは、男に向かって必死に罵声を浴びせる。
このまりさは自分の強さに自信があった。
故に罵声を浴びせ続ければ、男は自分に恐怖し、自分の言う事に従うだろうと考えていた。
だがそんな考えも空しく、子れいむは確実に潰されていく。
「ゆっびょぅぅぅぅぅ!このくぞおやがぁぁぁ!どぼじでたしゅけでくれないのぉぉぉぉぉ!!
ゆぐぎぎぎぎぎぎっ!………ぎっべぇえぇぇぇぇ?!」
壁際に居たおかげで、目玉は飛び出さなかったが、
あにゃると口から大量の餡を噴出し、子れいむは昇天した。
「ゆっ!……………………ゆっがぁぁぁぁぁぁ!!おちびちゃんがぁぁぁぁぁぁ?!」
「くぞじじいのくぜにぃぃぃぃぃぃぃ!!よくもれいむにの、かわいいおちびちゃんをぉぉぉぉぉ!!」
二匹は目の前で無残に潰された子れいむを見て、その怒りと悲しみを男にぶつけていた。
だが、男は特に気にする様子もなく二匹に話しかける。
「はいはい、ゆっくり、ゆっくり………で、君達がこれからどうなるか、なんとなく解ったかい?
君たち風に言えば、『ゆっくり、りかいできた?』………なんてね」
自分達の子供を殺しておいて、なおも平然としている男にさらに腹を立てる二匹。
男に向かって、半分言葉にもなっていない様な罵声を浴びせ続ける。
そんな様子に流石に五月蝿いと思ったのか、男は一瞬顔をしかめた。
「ちょっと君たちは五月蝿いね、少し静かにしてくれないかな?」
男は優しく笑いかけながらそう言うと、二匹の漬物器を締め上げていった。
「ゆっぎぃぃぃぃ!ぐるじいぃぃぃぃ!やめろぉぉぉぉ!やめてぇぇぇ!やめてくださいぃぃぃぃ!!」
「ゆっぎゃぁぁぁ!たすけでぇぇぇぇ!くるじぃよぉぉぉぉぉ!ゆっくりできないぃぃぃぃ!!」
「苦しいのが嫌だったら、少し静かにしててくれないかな?理解出来る?」
「「ゆっくりりかいじばじだぁぁぁぁぁ!!」」
両目を大きく見開き、歯を食いしばりながら、二匹は声をそろえて叫んだ。
男はそれに満足したように微笑むと、二匹に向かって問い掛けた。
「じゃあ、理解してくれた所で、色々聞くけど良いかな?」
「ゆん!なんなんだぜ、くそにんげん!」
「ちょっと言葉遣いが悪いね…もう少し苦しんでみるかい?」
「ゆっひぃ!ごめんなざい、にんげんさん!な、なんでしょうか?」
あっさりと態度を変えるまりさ。
れいむも苦しいのは嫌なのか、ただ黙ってその様子を見守った。
「君達はどうやって、この家に入って来たんだい?さなえに聞ければ良いんだけれど、
それも出来なくなってしまったからねぇ…」
悲しそうにそう呟く男。
まりさは、拙いながらもこの家にやって来た経緯を話し始めるのだった。
男は根気良くまりさの話に耳を貸した。
まりさの話によれば、まりさ一家はこの家を見つけて、中に進入しようとしたがガラス戸が硬くて割れなかった。
困り果てている所に、家の中にいるさなえに気がついた。
まりさは自分の子供の具合が悪いからと嘘をつき、家の中で休ませて貰える様にさなえに頼んだ。
当然さなえも最初は断ったのだが、野良一家があまりにも可愛そうに見えたため、
つい同情してしまい、ゆっくり用入り口の扉の鍵を開けてしまったようだ。
「………と、いうわけなんですぅぅ!さなえがばかだった…いえ、さなえのせいで、
このおうちに、はいることができたんですぅぅぅ!」
「なるほどね…確かにさなえは少々間抜けなところがあったようだね」
「ゆ!そうなんだぜ!あのさなえは、おおばかだったんだぜ!」
男がまりさの主張に同意すると、途端に調子に乗り出すまりさ。
だが、男はそんなまりさを静かに睨みつける。
「だけど、君達はそれ以上の大馬鹿のようだね。
さなえさえ無事だったら、君達にこんな事はしなかったのに…」
そう言うと男は、まりさの漬物器を締め付け始めた。
「じゃあ、もう一つ聞くけど、なんでさなえを攻撃したんだい?」
「そ、それは…さなえにはわるいけど、まりさたちはすてきなおうちが、ほしかったんだぜ!
さなえには、うらみはないけどしかたないのぜ!だからやめてほしびぎぃ!
おねがいじまずぅぅぅぅ!!」
「そうか…でも僕には恨みしかないよ…」
男はさらに漬物器を締め付ける。
「ゆっぎぃぃぃ!なんでぇぇ?!どぼじでこんなこどするのぉぉぉぉ?!ゆっぎょぶぅぅぅぅ!!」
「やめてね!まりさがくるしがっているよ!だから、さっさとれいむをたすけてね!おねがいだよ!」
「何言ってるんだい?
どうしてだって?
それは、君達が先に僕の飼いゆっくりに手を出したのが悪いんじゃないか…
それさえなければ、こんな事はしなかったのに………
……………………こんな感情に目覚めなかったのにね………」
「「ゆっひぃ!!」」
突き刺さる様などす黒い殺意に、二匹は本能的に気が付き、
そして恐怖した。
男はまりさの漬物器を締め上げるのを止めて一旦部屋を出ると、今度は子まりさを連れて戻ってきた。
子まりさは男に乱暴に握られており、痛いのか苦しいのか、泣きながら必死に親に向かって助けを求めていた。
「ゆびぇぇぇぇぇん!こわいのじぇぇぇぇ!おちょーしゃん、おかーしゃん!たすけちぇほしいのじぇぇぇぇぇぇ!!」
強く握られている為に、その体はなすび状に変形しており、
唯一自由が利く底部の方を必死にブリブリと動かしていた。
「にんげんさん!やめてください!おちびちゃんに、ひどいことしないでほしいんだぜ!」
「ゆわぁぁぁ!おちびちゃんがぁぁ!まりさにの、かわいくない、おちびちゃんがぁぁぁぁ!!」
先程とは一転して、すっかり態度が変わってしまったまりさ。
必死に男に呼びかけるが、男は相変わらず優しい顔で微笑んでいた。
だが、その笑顔を見てもまりさは決してゆっくり出来なかった。
男は片手で器用に潰れた子れいむの入った漬物器の蓋をはずすと、
その中に握っていた子まりさを叩き付ける様に投げ入れた。
「ゆっぴぃ!ゆびゃぁぁぁん!おかおがいたいのじぇぇぇぇぇ!ゆっくちできにゃいのじぇぇぇぇぇ!!」
先程よりも一掃大きな声で泣き喚く子まりさ。
叩きつけられたショックか、痛みからか、しーしーも一緒に垂れ流していた。
男は圧し蓋を一番上まで撒き戻すと、子まりさの入った漬物器の蓋を閉めた。
「やめてください、にんげんさん!おちびちゃんに、ひどいことしないでくださいぃぃぃ!」
「やめてね!れいむにひどいことしないでね!おちびちゃんと、まりさはついででいいよ!」
相変わらず、自分優先のれいむ。
男はそんなれいむを冷ややかに見つめながら、優しくまりさに話しかける。
「おちびちゃんを助けてほしいのかい?」
「と、とうぜんだよ!ゆっくりたすけてあげてね!」
「それはいいけど、でも只って訳にはねぇ………」
男は優しく笑いながらまりさを見つめる。
「ゆっ!ゆぅ…そ、それならまりさを、なぐっていいんだぜ!きのすむまで、まりさをなぐっていいんだぜ!
それで、ごめんなさいにしてほしいんだぜ!」
まりさは必死に男に訴えた。
男はそんなまりさを興味深そうに見つめる。
「ごめんなさいって、君は悪い事したと思っているのかい?」
「ゆっ!ゆぅ…さ、さなえには、ひどいことをしてしまったんだぜ」
「本当にそう思っているのかい?」
男はまりさの目を見つめながらそう言った。
まりさも、男に悲願する様なまなざしを向ける。
「そうだよ、だからまりさが、おちびちゃんのかわりに、せいさいさせるんだぜ!
それで、ゆっくりごめんなさいなんだぜ!」
男はそんなまりさを見て鼻で笑った。
「何か勘違いしていないかい?僕は別に謝罪の言葉が聞きたいんじゃないんだよ。
僕は君達がもっと苦しむ姿が見たくなったんだよ。
もっと泣き叫ぶ姿が見たくなったんだよ。
だからさ………
親子そろって苦しんでいってくれないか?」
「ゆ?…………」
男はそう言うと、まりさ親子の漬物器を締め付けていった。
「ぎっぎぎぎ…ゆげぼっ…がが…ぎ…げ……げげ…ぼうやべ……げげ…げ………ごべんなざ……ざ…」
「ゆんやー!まりちゃ、ゆっくちはねられないのじぇぇぇぇ!」
先程よりも、大分圧し潰れてきたまりさ。
両目を見開きだらしなく泣いている。
餡を吐きたくても、プラスチックの壁に阻まれて、餡を吐く事が出来ない。
同様に、あにゃるからも餡の放出はされなかった。
それ故に生き長らえてはいるものの、それが更なる苦痛をまりさに与えていた。
一方子まりさの方は、潰れた子れいむを見て驚き逃げ回っていたのだが、
迫り来る蓋のせいで思うように跳ねられず、必死で泣き喚いていた。
そんな様子を見ながら、れいむは必死にブツブツと
「れいむだけはたすけてください」
だの、
「ごめんなさい」
だのと、意味もなく繰り返し呟いていた。
そんな様子に気がついた男は一旦手を止めて、れいむに語りかける。
「君はさっきから自分の事ばかりだね…そんなに自分が可愛いの?」
「ゆ?!………と、とうぜんだよ!れいむはこのよで、いちばんかわいいんだよ!」
れいむは先程の恐怖も忘れたかの様に、自信たっぷりにそう言った。
「そうか…ふーん………で、君は、悪い事したと思ったりしているのかい?
それとも、ただ、助けて欲しいだけなのかい?」
「ゆゆ?!なにいってるの?れいむはなんにも、わるいことなんてしてないよ!
でも、じじいはれいむをいじめるんだよ!だから、ゆっくりたすけてね!」
まるで何も悪い事をしてないかの様な態度をとるれいむ。
男はそんなれいむを見て、一掃楽しそうに微笑んだ。
「いい根性だね、気に入ったよ………
なんだか、徹底的に苛めてみたくなったよ」
「ゆ?………ゆっひぃぃぃぃぃぃぃ!」
男の笑顔を見て、一掃怯えるれいむだった。
その後、男はれいむを漬物器から無理やり取り出した。
元々が太っていた上に、それを押し込める形で圧縮していたので、取り出すのには苦労を要した。
その際に、多少れいむの皮が破れたりもしたが、男は特に気にもせず、そのままれいむの足を焼いた。
その上で、効果はないだろうと思いつつも、目の前で一匹残っていた子れいむをいびり殺した。
れいむは男の予想通り、自分の身を案じるだけという結果に終わった。
そこで男は、れいむの目の前に大きな鏡を用意した。
れいむは鏡の中の自分を見ると、品定めするかの様に、隅々まで観察し始めた。
「ゆゆ!なんなの、このれいむは?!なんだかゆっくりできないれいむだね!」
自分の姿を見てそう呟くれいむ。
たしかに、鏡に映ったれいむの姿は、お世辞にも「ゆっくりした」れいむとは言えるものではなかった。
少し変形したままの頭部。
押しつぶされて、歪んだままのリボン。
でっぷりと肥った上に、所々傷だらけで、薄汚れた体。
そんな自分の姿を見て鼻で笑っていた。
「いや、ゆっくり出来ないっていってもね…それは君自身なんだよ?」
「ゆゆ?!なにいってるの?れいむは、こんなにきたなくなはいよ!こんなゆっくりできない、ゆっくりじゃないよ!」
男の発言に、少し怒り気味のれいむ。
これまで酷い目に合わされてきたにも拘らず、未だに強気の態度であった。
「いや、だってさ、ほら、よく見てみなよ。あのりぼんは、れいむのリボンじゃないのかい?」
「ゆん?おりぼんさん?」
れいむはそう言われ、改めて鏡の中のれいむのリボンを見つめる。
薄汚れて変形してるものの、そのリボンには見覚えがあった。
確かにそれは自分のリボン、自分の半身であった。
その事に気がつくと、れいむは鏡の自分に向かって怒り出した。
「やい!そこのくそれいむ!どうしておまえが、れいむのこうきな、おりぼんさんをもっているのぉぉぉぉ?!」
男はそんなれいむを見て、堪らず笑い出した。
「はっはっは!君は面白いなぁ、君のリボンはちゃんと頭に付いているだろう?」
男はれいむの頭のリボンを毟り取って、目の前に放った。
「ゆん!なにするくそじじ……い?………」
れいむは目を白黒させながら、目の前のリボンと鏡に映ったリボンを見比べる。
「…ど、どうなっているのぉぉぉぉ?!」
「ふふふ…君は鏡に映った自分の姿を見て、ゆっくり出来ないだの、汚いだのって言ってたんだよ」
男は笑いを堪えながら、なおも続けた。
「どう?少しは自分が見えてきたかい?」
「な、なにいってるの?これはなにかのまちがいだよ!いいかげんにしてね!」
「間違いって言うなら、君の存在が間違いかもね。」
「なにいってるのぉぉぉ!れいむはまちがってなんかないよぉぉぉぉ!じじいが、いじわるしてるだけだよぉぉぉ!!」
男の物言いに、負けじとれいむも応戦する。
だが、男はそんなれいむが可笑しいのか、笑いながらも話を続けた。
「ふふふ…確かに、僕は意地悪かもしれないね…くっくっく…でもね、それは君達がわるいんじゃないか…
君達がこの家にやってきたのが間違いだったんだよ。はっはっは………」
「ゆぅ…なにをいって………」
「こんな目に遭いたくなければ、ここに来なければ良かったじゃないか…
こんな思いをしたくなければ、ここに来なければ良かったじゃないか…
こんな目に遭いたくなければ、生まれてこなければ良かったんじゃないの?
こんな思いをしたくなければ、生まれてこなければ良かったんじゃないの?
そうすれば、僕等は出会うことはなかった、僕は目覚める事はなかった。」
「なにいってるのぉぉぉ!れいむはゆっくりしているだけだよ!
ゆっくりしたいだけだよ!それをみんなが、じじいがいじめるんだよ!
じゃまするんだよぉぉぉぉ!!
れいむだっていきているんだよぉぉぉぉぉ!!」
「だからそれが間違いなんじゃないのかい?
れいむがれいむとして生まれてきたから、こんな目に合うんだって…
それにさ…僕は、元々ゆっくりを苛めたりはしない人間だったんだよ。
それが、君達が僕の家にやってきたから…僕の飼っていたさなえを………
だから、君達に殺意が芽生えたんだよ…苦しめてから殺してやろうってね…
でも、君達を苛めているうちに、なんだか楽しくなってきてね」
「ゆ?……ゆ?………?…ゆ??…………」
れいむは己の思考が追いつかなくなったのか、ただ、「ゆ…ゆ…」と繰り返すだけだった。
男はそんなれいむを気にしていないのか、さらに続ける。
「でも、まさか君達みたいなプライドの高いゆっくりを苛めるのが、こんなに楽しいなんて思わなかったよ。
だからお礼を言わせてくれ………」
「ゆ?」
「れいむにまりさ、本当にありがとう」
「……………ゆ!」
「お礼にたっぷり苦しめてから殺してあげるよ…何が良いかな?…
もう一度漬物気分を味わってみるかい?それとも、コンポストってやつになってみる?
それとも………」
すでにれいむは、男の声が聞こえていなかった。
れいむはゆっくりなりに、足りない頭を絞って考えていた。
なぜ、こんな事になった?
なぜ、この人間はれいむを苛める?
なぜ、この人間はれいむをゆっくりさせない?
なぜ、この人間はれいむにお礼を言った?
なぜ、この人間はれいむを苛めるようになった?
なぜ?
なぜ?
なぜ?………
なぜ?……
なぜ?…
そして一つの結論にたどり着いた。
「そうだね…せっかくだから、いろいろやってみようか?ね、れいむ?」
れいむは男の問い掛けには答えようとはしなかった。
いや、れいむは聞き取れないほどの声で、何かをブツブツと喋っていた。
「れいむ?どうしたんだい?」
「………………………カッタノ?……キタノガワルカッタノ?…………?」
さすがに男も不審に思い、れいむの様子を見守る。
しばらくすると、れいむは再び鏡に映った自分を見つめる。
そして、狂ったように叫びだした。
「このくそれいむがぁぁぁぁ!
れいむがうまれてきたせいで!
れいむがうまれてきたせいでぇぇぇぇ!!
だかられいむが、こんなひどいめにあうんだよぉぉぉぉ!
つらいおもいをしているんだよぉぉぉぉ!!
このくそれいむがぁぁぁぁぁ!
せいっさいっしてやるよぉぉぉぉぉぉ!!」
それからしばらくの間、れいむは鏡の自分に向かって叫び続けた。
男はそれをしばらく興味深そうに見ていたが、5分もしない内に飽きてしまった。
れいむの叫びは、自問自答の末に辿り着いた結論なのか。
自分に責任がないと思い込みたいがために、鏡の自分に向かって叫んでいるのか。
自己保護のために、仮想敵を作り出して叫んでいるのか。
それはれいむにしか解らない。
ただ、確かなのは、れいむは壊れてしまった。
「いやー色々助かったよ。まさか、さなえも無事復活するとは思わなかったし…いろいろありがとう」
「完全復活って訳でもないだろう?怪我が治ったのは良いけど、反動で『ゆるさなえ』になってしまったみたいだし」
男は友人と話をしていた。
その手の中にはさなえが、いや、ゆるさなえが得意そうな顔をしている。
「でも、俺の知識とか、ゆ虐経験が役に立って良かったよ。
それにしても、昔はあんなに喧嘩したりしてたのになぁ…」
「まったくだよ…」
そう、男と友人は古くからの知り合いであったが、ゆっくり愛で派と虐待派で度々口論になっていた。
ところが、男の家に野良がやってきて、飼いゆっくりのさなえが瀕死にされた事からこの友人を頼より、
結果として、仲良くなってしまったのだ。
「それにしても、お前のおかげで面白い物が見れたよ。
色々話を聞かせてもらったけどさ、あのれいむって『でいぶ』だよな?」
「だったのかな?」
「いや、『でいぶ』だろうあれは…それがさ、特に痛めつける訳でも、お飾りを壊す訳でもないのに
あそこまでの廃ゆっくりにしてしまうなんてな………お前、けっこうなSだろう?」
突然、虐待の先輩である友人にそんな事を言われ、少々ムッとする男。
「そうかな?君ほどでもないと思うけど…」
「だってさ、あの一家を飽きちゃったからって俺の所に持ってきた時は本当に驚いたって。
親まりさは変な汁出して、生きながら本物の漬物っぽくなってるし、
子まりさは死ぬほどゆっくりできない顔で、芋虫のように這うことしか出来なかったし。
それに、あの壊れでいぶだろ?お前、最高だよ!才能あるよ!」
「それって褒めてるの?あまり嬉しくないんだけど…」
男は面白くなさそうにそう言う。
それに友人が気が付いたのか、すかさずフォローに入る。
「まあ、気にするなって…でさ『ゆるさなえ』なんだけどな…
それって確か、れいむ種を妙に嫌っててな…
でさ…その『ゆるさなえ』とれいむを戦わせて見たいとか思わないか?」
「それ本当なのか?面白そうだな…」
「ゆるさなえ!」
そんな友人の言葉に、目を輝かせる男とゆるさなえであった。
些細なきっかけで、一人の鬼と狂戦士を目覚めさせてしまったれいむと野良一家。
やはり男の言う通り、彼女たちは生まれて来るべきではなかったのだろうか?
何はともあれ、楽しそうに語らう男二人とゆっくり一匹であった。
完
作者は実は漬物器を使った事がありません。
実家にあるのを見て、ゆ虐に使えそうなアイテムだと思ったのでやってみました。
故に漬物器の各パーツの名称が違っていたらすみません。
薄暗い部屋でれいむは目を覚ました。
「ゆゆ!まりさ!まりさ!さっさとめをさましてね!ここはなんだか、ゆっくりできないきがするよ!」
「ゆぅ…なんなんだぜ?…ゆゆ?!ここはどこなんだぜ?」
れいむは隣にまりさが居る事に気がついた。
れいむの呼びかけにより、まりさが目を覚ます。
「ゆ!おちびちゃんはどこなんだぜ?!おちびちゃーん!いるならへんじをするんだぜ!」
まりさは薄暗い部屋を見渡し、自分の子供達に呼びかける。
そう、このまりさには3匹の子ゆっくりが居た。
れいむ種二匹にまりさ種1匹。
だが、部屋を見渡しても何処にも姿は見えなかった。
「ゆぅ…れいむ、おちびちゃんたちをさがすんだぜ!」
「どうしてそんなこと、しなくちゃならないの?れいむはおなかがすいているんだよ!まりさが、がんばってさがしてね!」
「そんなこと、いってるばあいじゃないんだぜ!いっしょにおちびちゃんたちを、さがすんだぜ!」
「ゆぅ…わかったよ!だけどついでに、たべものもさがすよ!」
まりさの説得でようやく重い腰(?)をあげるれいむ。
もっとも、れいむにとっては子供たちは二の次であるが、二匹は自分達の子供を捜すことにした。
だが、それもすぐに終わった。
「ゆんぶぅ?!」
「ゆげべぇ!」
二匹は少し飛び跳ねた所で、透明な壁に思いっきりキスをした。
「ゆぅ…なんなんだぜ、このかべさんは?!」
「いだいぃぃぃ!れいむのきれいなおかおがぁぁぁぁ!」
部屋が薄暗くて気がつかなかった様だが、この二匹は透明な箱に入れられていた。
まりさは壁に必死で体当たりをするが、当然そんなものではビクともしない。
そんなまりさとは対照的に、れいむはしきりに痛がっていた。
「何か五月蝿いと思ったら、やっとお目覚めか…」
部屋の一角から急に差し込む光に、思わず目を細める二匹。
そこには一人の男が立っていた。
「ゆゆ!なにかとおもえば、くそじじいなんだぜ!やい、くそじじい!ここはどこなんだぜ!
おちびちゃんはどこなんだぜ!それから、あまあまをよういするんだぜ!」
「れいむはおなかがすいているんだよ!さっさとあまあまをよういしてね!たくさんでいいよ!
それから、おちびちゃんをかえしてね!」
二匹は部屋に入ってきた男に向かって罵声を浴びせる。
男はそんな二匹を眺めながら、笑顔で話しかけてきた。
「ははは、流石に元気がいいね。まあ、それくらいじゃないと面白くないけど…
それより、君達に聴きたい事があるんだけど………」
「そんなことは、どうでもいいんだぜ!さっさとこっちのようきゅうに、こたえるんだぜ!」
「あたまのかわいそうなじじいだね!れいむのいってることがわからないの?ばかなの?しぬの?」
男に向かってさらに罵声を浴びせる二匹。
だが男は一切表情を変えることなく、自分のペースで二匹に語りかける。
「これに見覚えはあるかい?」
男はそう言うと、二匹の目の前に二本の木の枝をちらつかせる。
「ゆん?ただのきのえだなんだぜ!それがどうかしたんだせ?」
「そんなことはどうでもいいよ!さっさとあまあまをもってきてね!れいむはおなかがぺこぺこだよ!」
男は表情を変えずに、二匹の頭に持っていた木の枝を突き刺した。
「ゆぎゃん!いだいんだぜぇぇぇぇ!!」
「ゆぎゃぁぁぁぁ!いだいぃぃぃぃぃ!!」
「どうだい?少しは思い出してきたかい?この枝について」
枝を頭に生やしながら、泣き叫ぶ二匹。
男はそんな様子を見て、再度問いかける。
「やっぱり分からないのかい?この枝で僕のさなえを傷つけた事も思い出さないのかい?」
少し悲しそうな目をして二匹に問いかける男。
二匹はそんな様子に気がつく事もなく、ただ痛がっているだけだった。
「どぼじでごんなごどするんだぜぇぇぇぇぇ?!」
「ゆるさないよぉぉぉ!このくそじじいぃぃぃぃ!!」
「許して貰わなくてもいいよ、僕も君達を許す気はないしね…」
そう言うと男は二匹に刺さった枝を抜き取ると、
目の前に円筒状の透明なプラスチックの容器を2つ用意した。
「おそらをとん…なにするんだぜぇぇぇ!はなせ!このくそじじぃぃぃぃ!!」
男はまりさを持ち上げると、プラスチックの容器の中にまりさを収めていく。
容器はまりさに丁度良い位のサイズで、殆ど隙間なくぴったりと収まった。
若干高さには余裕があるものの、それでも容器の半分ほどは体で埋まっており、
トレードマークの黒い帽子の先だけが、容器の外に顔を出していた。
「ゆぐむぅ?!せまいんだぜぇぇぇ!はやくここからだすんだぜぇぇぇ!!」
必死に叫び体を動かそうとするまりさであったが、
プラスチックの壁が体に密着して、思うように動けないでいた。
男は同じようにれいむも容器の中に納めていった。
「ゆぎゅぅぅぅぅ?!せまいぃぃぃ!くるじぃぃぃぃぃ!!はやくここからだぜぇぇぇぇぇ!
それとあまあまもよこせぇぇぇぇ!!」
れいむは、まりさよりも若干大きく、というか太っていたので、容器の幅が狭く感じるらしい。
実際に2/3ほどの高さまでに、その体が収まっている所をみると、やはりまりさよりは体格が良いらしい。
男は二匹が収まりきると、容器にプラスチックの蓋をした。
この蓋は少々特殊な形をしていた。
円上の蓋の中央に太いネジのような物が飛び出しており、その天頂部はコックの様な形をしていた。
そう、この容器は重しいらずの漬物器だったのだ。
蓋をしっかり閉めた事を確認した男は、まりさの入った容器の蓋のコック部分を回していった。
蓋についた太目のネジに連動して、蓋の内側から圧し蓋がまりさに迫っていく。
「ゆっぐぅ?!なんなんだぜこれはぁぁぁぁ?!あたまがおもいんだぜぇぇぇぇ!!
ゆっがぁぁぁ?!どうなっているんだぜ!!」
頭上の異変に気がついたまりさは、頭上の方に目をやると叫びだす。
帽子は圧し蓋に押しつぶされて、まりさを圧迫し始めた所で準備は完了した。
続いてれいむにも同じ処置をする。
れいむは、まりさよりも高さがあったため、さほどコックを回さずとも頭上に圧し蓋が達した。
「ゆんぎゅぅぅぅぅぅ?!なんだかあたまのほうがくるしいよ!はやくこれをどかしてね!」
「そんな事よりこっちを見ておくれよ、これから君達がどうなるかをこれを使って教えてあげるから」
そう言うと男は、二匹の前に同じ容器を置いた。
ただ違う事と言えば、中には一匹の子ゆっくり、子れいむが入っていた。
「ゆんやー!おちょーしゃん!おかーしゃん!はやくれーみゅをたしゅけちぇー!」
「ゆわぁぁぁ!おちびちゃん!やいくそじじい!はやくおちびちゃんを、そこからだすんだぜ!
それから、ほかのおちびちゃんは、どこにやったんだぜ?いいかげんにしないと、まりさはおこるんだぜ?!」
「ゆわぁぁぁ!おちびちゃん!それよりも、れいむをここからだしてね!それからあまあまちょうだいね!
あまあまをくれたら、おちびちゃんと、まりさをだしてあげてね!」
まりさよりも、れいむの方がゲス度が高いのか、我が子の身を心配するまりさとは異なり、自分が第一優先のれいむ。
そんな様子を特に気にする事もなく、男は淡々と子れいむの蓋のコックを回し始める。
「おちびちゃん!はやくそこからにげるんだぜぇぇぇ!!」
「まりさ!はやくおちびちゃんをたすけてあげてね!それから、このくそじじいをやっつけて、あまあまもってきてね!」
「ゆぅぅ?!おちょーしゃん、おかーしゃん、どうしちゃの?なんでたしゅけちぇくれないにょー?!」
子れいむに向かって無茶な注文をするまりさ。
れいむはそれ以上に無茶な注文をまりさにしていた。
男はさらにコックを回していく。
圧し蓋はどんどん下がっていき、ついに子れいむの頭上に達した。
「ゆぴょ?!ゆぐぐぐぐ…これなんにゃのぉぉぉ?!」
頭に圧し蓋が触れると同時に、身を低くする子れいむ。
だが、それを許さないかのように、男はさらに圧し蓋で子れいむを圧迫する。
少し潰れるような格好で動けなくなった子れいむは、泣きながら親に助けを求めた。
「ゆんやぁぁぁぁ!おちょーしゃ!おかーしゃ!くるちーよぉぉぉぉ!はやくたすけちぇぇぇぇ!!
ここはゆっくちできにゃいぉぉぉぉぉ!!」
「ゆっがぁぁぁぁ!なにをしているんだぜ!はやくおちびちゃんを、そこからだすんだぜぇぇぇ!!」
「おちびちゃん!!なにしてるの、くそにんげん!はやくれいむをここからだしてねぇぇぇ!!」
そこで一旦、男は手を止めた。
そして子れいむの顔が良く見える様に、子れいむの容器を二匹の容器に近づける。
「お別れは済んだかい?じゃあ、ここから一気に潰していくから、よく見ていてね」
男は二匹に優しくそう言うと、再び子れいむの圧し蓋を下に下げていった。
「ゆぎぎぃぃぃぃ!いだいぃぃぃぃぃ!くるちぃぃぃぃぃ!れーみゅが…きゃわいいれーみゅが、ちゅぶれるぅぅぅぅ!!」
「ゆわぁぁぁ!おちびちゃん!おちびちゃん!ゆっくりしてね!ゆっくりしてね!やめろ、くそじじい!
はやくおちびちゃんを、たすけろぉぉぉぉ!!」
「ゆっがぁぁぁ!どうなってるのぉぉぉぉ?!れいむにの、かわいいおちびちゃんがぁぁぁぁ!!」
少しずつ、確実に潰れていく子れいむ。
ようやく、自分似の子れいむが危ない事を理解したれいむは、あわてて子れいむの身を案じる。
一方、我が子を助ける事が出来ないまりさは、男に向かって必死に罵声を浴びせる。
このまりさは自分の強さに自信があった。
故に罵声を浴びせ続ければ、男は自分に恐怖し、自分の言う事に従うだろうと考えていた。
だがそんな考えも空しく、子れいむは確実に潰されていく。
「ゆっびょぅぅぅぅぅ!このくぞおやがぁぁぁ!どぼじでたしゅけでくれないのぉぉぉぉぉ!!
ゆぐぎぎぎぎぎぎっ!………ぎっべぇえぇぇぇぇ?!」
壁際に居たおかげで、目玉は飛び出さなかったが、
あにゃると口から大量の餡を噴出し、子れいむは昇天した。
「ゆっ!……………………ゆっがぁぁぁぁぁぁ!!おちびちゃんがぁぁぁぁぁぁ?!」
「くぞじじいのくぜにぃぃぃぃぃぃぃ!!よくもれいむにの、かわいいおちびちゃんをぉぉぉぉぉ!!」
二匹は目の前で無残に潰された子れいむを見て、その怒りと悲しみを男にぶつけていた。
だが、男は特に気にする様子もなく二匹に話しかける。
「はいはい、ゆっくり、ゆっくり………で、君達がこれからどうなるか、なんとなく解ったかい?
君たち風に言えば、『ゆっくり、りかいできた?』………なんてね」
自分達の子供を殺しておいて、なおも平然としている男にさらに腹を立てる二匹。
男に向かって、半分言葉にもなっていない様な罵声を浴びせ続ける。
そんな様子に流石に五月蝿いと思ったのか、男は一瞬顔をしかめた。
「ちょっと君たちは五月蝿いね、少し静かにしてくれないかな?」
男は優しく笑いかけながらそう言うと、二匹の漬物器を締め上げていった。
「ゆっぎぃぃぃぃ!ぐるじいぃぃぃぃ!やめろぉぉぉぉ!やめてぇぇぇ!やめてくださいぃぃぃぃ!!」
「ゆっぎゃぁぁぁ!たすけでぇぇぇぇ!くるじぃよぉぉぉぉぉ!ゆっくりできないぃぃぃぃ!!」
「苦しいのが嫌だったら、少し静かにしててくれないかな?理解出来る?」
「「ゆっくりりかいじばじだぁぁぁぁぁ!!」」
両目を大きく見開き、歯を食いしばりながら、二匹は声をそろえて叫んだ。
男はそれに満足したように微笑むと、二匹に向かって問い掛けた。
「じゃあ、理解してくれた所で、色々聞くけど良いかな?」
「ゆん!なんなんだぜ、くそにんげん!」
「ちょっと言葉遣いが悪いね…もう少し苦しんでみるかい?」
「ゆっひぃ!ごめんなざい、にんげんさん!な、なんでしょうか?」
あっさりと態度を変えるまりさ。
れいむも苦しいのは嫌なのか、ただ黙ってその様子を見守った。
「君達はどうやって、この家に入って来たんだい?さなえに聞ければ良いんだけれど、
それも出来なくなってしまったからねぇ…」
悲しそうにそう呟く男。
まりさは、拙いながらもこの家にやって来た経緯を話し始めるのだった。
男は根気良くまりさの話に耳を貸した。
まりさの話によれば、まりさ一家はこの家を見つけて、中に進入しようとしたがガラス戸が硬くて割れなかった。
困り果てている所に、家の中にいるさなえに気がついた。
まりさは自分の子供の具合が悪いからと嘘をつき、家の中で休ませて貰える様にさなえに頼んだ。
当然さなえも最初は断ったのだが、野良一家があまりにも可愛そうに見えたため、
つい同情してしまい、ゆっくり用入り口の扉の鍵を開けてしまったようだ。
「………と、いうわけなんですぅぅ!さなえがばかだった…いえ、さなえのせいで、
このおうちに、はいることができたんですぅぅぅ!」
「なるほどね…確かにさなえは少々間抜けなところがあったようだね」
「ゆ!そうなんだぜ!あのさなえは、おおばかだったんだぜ!」
男がまりさの主張に同意すると、途端に調子に乗り出すまりさ。
だが、男はそんなまりさを静かに睨みつける。
「だけど、君達はそれ以上の大馬鹿のようだね。
さなえさえ無事だったら、君達にこんな事はしなかったのに…」
そう言うと男は、まりさの漬物器を締め付け始めた。
「じゃあ、もう一つ聞くけど、なんでさなえを攻撃したんだい?」
「そ、それは…さなえにはわるいけど、まりさたちはすてきなおうちが、ほしかったんだぜ!
さなえには、うらみはないけどしかたないのぜ!だからやめてほしびぎぃ!
おねがいじまずぅぅぅぅ!!」
「そうか…でも僕には恨みしかないよ…」
男はさらに漬物器を締め付ける。
「ゆっぎぃぃぃ!なんでぇぇ?!どぼじでこんなこどするのぉぉぉぉ?!ゆっぎょぶぅぅぅぅ!!」
「やめてね!まりさがくるしがっているよ!だから、さっさとれいむをたすけてね!おねがいだよ!」
「何言ってるんだい?
どうしてだって?
それは、君達が先に僕の飼いゆっくりに手を出したのが悪いんじゃないか…
それさえなければ、こんな事はしなかったのに………
……………………こんな感情に目覚めなかったのにね………」
「「ゆっひぃ!!」」
突き刺さる様などす黒い殺意に、二匹は本能的に気が付き、
そして恐怖した。
男はまりさの漬物器を締め上げるのを止めて一旦部屋を出ると、今度は子まりさを連れて戻ってきた。
子まりさは男に乱暴に握られており、痛いのか苦しいのか、泣きながら必死に親に向かって助けを求めていた。
「ゆびぇぇぇぇぇん!こわいのじぇぇぇぇ!おちょーしゃん、おかーしゃん!たすけちぇほしいのじぇぇぇぇぇぇ!!」
強く握られている為に、その体はなすび状に変形しており、
唯一自由が利く底部の方を必死にブリブリと動かしていた。
「にんげんさん!やめてください!おちびちゃんに、ひどいことしないでほしいんだぜ!」
「ゆわぁぁぁ!おちびちゃんがぁぁ!まりさにの、かわいくない、おちびちゃんがぁぁぁぁ!!」
先程とは一転して、すっかり態度が変わってしまったまりさ。
必死に男に呼びかけるが、男は相変わらず優しい顔で微笑んでいた。
だが、その笑顔を見てもまりさは決してゆっくり出来なかった。
男は片手で器用に潰れた子れいむの入った漬物器の蓋をはずすと、
その中に握っていた子まりさを叩き付ける様に投げ入れた。
「ゆっぴぃ!ゆびゃぁぁぁん!おかおがいたいのじぇぇぇぇぇ!ゆっくちできにゃいのじぇぇぇぇぇ!!」
先程よりも一掃大きな声で泣き喚く子まりさ。
叩きつけられたショックか、痛みからか、しーしーも一緒に垂れ流していた。
男は圧し蓋を一番上まで撒き戻すと、子まりさの入った漬物器の蓋を閉めた。
「やめてください、にんげんさん!おちびちゃんに、ひどいことしないでくださいぃぃぃ!」
「やめてね!れいむにひどいことしないでね!おちびちゃんと、まりさはついででいいよ!」
相変わらず、自分優先のれいむ。
男はそんなれいむを冷ややかに見つめながら、優しくまりさに話しかける。
「おちびちゃんを助けてほしいのかい?」
「と、とうぜんだよ!ゆっくりたすけてあげてね!」
「それはいいけど、でも只って訳にはねぇ………」
男は優しく笑いながらまりさを見つめる。
「ゆっ!ゆぅ…そ、それならまりさを、なぐっていいんだぜ!きのすむまで、まりさをなぐっていいんだぜ!
それで、ごめんなさいにしてほしいんだぜ!」
まりさは必死に男に訴えた。
男はそんなまりさを興味深そうに見つめる。
「ごめんなさいって、君は悪い事したと思っているのかい?」
「ゆっ!ゆぅ…さ、さなえには、ひどいことをしてしまったんだぜ」
「本当にそう思っているのかい?」
男はまりさの目を見つめながらそう言った。
まりさも、男に悲願する様なまなざしを向ける。
「そうだよ、だからまりさが、おちびちゃんのかわりに、せいさいさせるんだぜ!
それで、ゆっくりごめんなさいなんだぜ!」
男はそんなまりさを見て鼻で笑った。
「何か勘違いしていないかい?僕は別に謝罪の言葉が聞きたいんじゃないんだよ。
僕は君達がもっと苦しむ姿が見たくなったんだよ。
もっと泣き叫ぶ姿が見たくなったんだよ。
だからさ………
親子そろって苦しんでいってくれないか?」
「ゆ?…………」
男はそう言うと、まりさ親子の漬物器を締め付けていった。
「ぎっぎぎぎ…ゆげぼっ…がが…ぎ…げ……げげ…ぼうやべ……げげ…げ………ごべんなざ……ざ…」
「ゆんやー!まりちゃ、ゆっくちはねられないのじぇぇぇぇ!」
先程よりも、大分圧し潰れてきたまりさ。
両目を見開きだらしなく泣いている。
餡を吐きたくても、プラスチックの壁に阻まれて、餡を吐く事が出来ない。
同様に、あにゃるからも餡の放出はされなかった。
それ故に生き長らえてはいるものの、それが更なる苦痛をまりさに与えていた。
一方子まりさの方は、潰れた子れいむを見て驚き逃げ回っていたのだが、
迫り来る蓋のせいで思うように跳ねられず、必死で泣き喚いていた。
そんな様子を見ながら、れいむは必死にブツブツと
「れいむだけはたすけてください」
だの、
「ごめんなさい」
だのと、意味もなく繰り返し呟いていた。
そんな様子に気がついた男は一旦手を止めて、れいむに語りかける。
「君はさっきから自分の事ばかりだね…そんなに自分が可愛いの?」
「ゆ?!………と、とうぜんだよ!れいむはこのよで、いちばんかわいいんだよ!」
れいむは先程の恐怖も忘れたかの様に、自信たっぷりにそう言った。
「そうか…ふーん………で、君は、悪い事したと思ったりしているのかい?
それとも、ただ、助けて欲しいだけなのかい?」
「ゆゆ?!なにいってるの?れいむはなんにも、わるいことなんてしてないよ!
でも、じじいはれいむをいじめるんだよ!だから、ゆっくりたすけてね!」
まるで何も悪い事をしてないかの様な態度をとるれいむ。
男はそんなれいむを見て、一掃楽しそうに微笑んだ。
「いい根性だね、気に入ったよ………
なんだか、徹底的に苛めてみたくなったよ」
「ゆ?………ゆっひぃぃぃぃぃぃぃ!」
男の笑顔を見て、一掃怯えるれいむだった。
その後、男はれいむを漬物器から無理やり取り出した。
元々が太っていた上に、それを押し込める形で圧縮していたので、取り出すのには苦労を要した。
その際に、多少れいむの皮が破れたりもしたが、男は特に気にもせず、そのままれいむの足を焼いた。
その上で、効果はないだろうと思いつつも、目の前で一匹残っていた子れいむをいびり殺した。
れいむは男の予想通り、自分の身を案じるだけという結果に終わった。
そこで男は、れいむの目の前に大きな鏡を用意した。
れいむは鏡の中の自分を見ると、品定めするかの様に、隅々まで観察し始めた。
「ゆゆ!なんなの、このれいむは?!なんだかゆっくりできないれいむだね!」
自分の姿を見てそう呟くれいむ。
たしかに、鏡に映ったれいむの姿は、お世辞にも「ゆっくりした」れいむとは言えるものではなかった。
少し変形したままの頭部。
押しつぶされて、歪んだままのリボン。
でっぷりと肥った上に、所々傷だらけで、薄汚れた体。
そんな自分の姿を見て鼻で笑っていた。
「いや、ゆっくり出来ないっていってもね…それは君自身なんだよ?」
「ゆゆ?!なにいってるの?れいむは、こんなにきたなくなはいよ!こんなゆっくりできない、ゆっくりじゃないよ!」
男の発言に、少し怒り気味のれいむ。
これまで酷い目に合わされてきたにも拘らず、未だに強気の態度であった。
「いや、だってさ、ほら、よく見てみなよ。あのりぼんは、れいむのリボンじゃないのかい?」
「ゆん?おりぼんさん?」
れいむはそう言われ、改めて鏡の中のれいむのリボンを見つめる。
薄汚れて変形してるものの、そのリボンには見覚えがあった。
確かにそれは自分のリボン、自分の半身であった。
その事に気がつくと、れいむは鏡の自分に向かって怒り出した。
「やい!そこのくそれいむ!どうしておまえが、れいむのこうきな、おりぼんさんをもっているのぉぉぉぉ?!」
男はそんなれいむを見て、堪らず笑い出した。
「はっはっは!君は面白いなぁ、君のリボンはちゃんと頭に付いているだろう?」
男はれいむの頭のリボンを毟り取って、目の前に放った。
「ゆん!なにするくそじじ……い?………」
れいむは目を白黒させながら、目の前のリボンと鏡に映ったリボンを見比べる。
「…ど、どうなっているのぉぉぉぉ?!」
「ふふふ…君は鏡に映った自分の姿を見て、ゆっくり出来ないだの、汚いだのって言ってたんだよ」
男は笑いを堪えながら、なおも続けた。
「どう?少しは自分が見えてきたかい?」
「な、なにいってるの?これはなにかのまちがいだよ!いいかげんにしてね!」
「間違いって言うなら、君の存在が間違いかもね。」
「なにいってるのぉぉぉ!れいむはまちがってなんかないよぉぉぉぉ!じじいが、いじわるしてるだけだよぉぉぉ!!」
男の物言いに、負けじとれいむも応戦する。
だが、男はそんなれいむが可笑しいのか、笑いながらも話を続けた。
「ふふふ…確かに、僕は意地悪かもしれないね…くっくっく…でもね、それは君達がわるいんじゃないか…
君達がこの家にやってきたのが間違いだったんだよ。はっはっは………」
「ゆぅ…なにをいって………」
「こんな目に遭いたくなければ、ここに来なければ良かったじゃないか…
こんな思いをしたくなければ、ここに来なければ良かったじゃないか…
こんな目に遭いたくなければ、生まれてこなければ良かったんじゃないの?
こんな思いをしたくなければ、生まれてこなければ良かったんじゃないの?
そうすれば、僕等は出会うことはなかった、僕は目覚める事はなかった。」
「なにいってるのぉぉぉ!れいむはゆっくりしているだけだよ!
ゆっくりしたいだけだよ!それをみんなが、じじいがいじめるんだよ!
じゃまするんだよぉぉぉぉ!!
れいむだっていきているんだよぉぉぉぉぉ!!」
「だからそれが間違いなんじゃないのかい?
れいむがれいむとして生まれてきたから、こんな目に合うんだって…
それにさ…僕は、元々ゆっくりを苛めたりはしない人間だったんだよ。
それが、君達が僕の家にやってきたから…僕の飼っていたさなえを………
だから、君達に殺意が芽生えたんだよ…苦しめてから殺してやろうってね…
でも、君達を苛めているうちに、なんだか楽しくなってきてね」
「ゆ?……ゆ?………?…ゆ??…………」
れいむは己の思考が追いつかなくなったのか、ただ、「ゆ…ゆ…」と繰り返すだけだった。
男はそんなれいむを気にしていないのか、さらに続ける。
「でも、まさか君達みたいなプライドの高いゆっくりを苛めるのが、こんなに楽しいなんて思わなかったよ。
だからお礼を言わせてくれ………」
「ゆ?」
「れいむにまりさ、本当にありがとう」
「……………ゆ!」
「お礼にたっぷり苦しめてから殺してあげるよ…何が良いかな?…
もう一度漬物気分を味わってみるかい?それとも、コンポストってやつになってみる?
それとも………」
すでにれいむは、男の声が聞こえていなかった。
れいむはゆっくりなりに、足りない頭を絞って考えていた。
なぜ、こんな事になった?
なぜ、この人間はれいむを苛める?
なぜ、この人間はれいむをゆっくりさせない?
なぜ、この人間はれいむにお礼を言った?
なぜ、この人間はれいむを苛めるようになった?
なぜ?
なぜ?
なぜ?………
なぜ?……
なぜ?…
そして一つの結論にたどり着いた。
「そうだね…せっかくだから、いろいろやってみようか?ね、れいむ?」
れいむは男の問い掛けには答えようとはしなかった。
いや、れいむは聞き取れないほどの声で、何かをブツブツと喋っていた。
「れいむ?どうしたんだい?」
「………………………カッタノ?……キタノガワルカッタノ?…………?」
さすがに男も不審に思い、れいむの様子を見守る。
しばらくすると、れいむは再び鏡に映った自分を見つめる。
そして、狂ったように叫びだした。
「このくそれいむがぁぁぁぁ!
れいむがうまれてきたせいで!
れいむがうまれてきたせいでぇぇぇぇ!!
だかられいむが、こんなひどいめにあうんだよぉぉぉぉ!
つらいおもいをしているんだよぉぉぉぉ!!
このくそれいむがぁぁぁぁぁ!
せいっさいっしてやるよぉぉぉぉぉぉ!!」
それからしばらくの間、れいむは鏡の自分に向かって叫び続けた。
男はそれをしばらく興味深そうに見ていたが、5分もしない内に飽きてしまった。
れいむの叫びは、自問自答の末に辿り着いた結論なのか。
自分に責任がないと思い込みたいがために、鏡の自分に向かって叫んでいるのか。
自己保護のために、仮想敵を作り出して叫んでいるのか。
それはれいむにしか解らない。
ただ、確かなのは、れいむは壊れてしまった。
「いやー色々助かったよ。まさか、さなえも無事復活するとは思わなかったし…いろいろありがとう」
「完全復活って訳でもないだろう?怪我が治ったのは良いけど、反動で『ゆるさなえ』になってしまったみたいだし」
男は友人と話をしていた。
その手の中にはさなえが、いや、ゆるさなえが得意そうな顔をしている。
「でも、俺の知識とか、ゆ虐経験が役に立って良かったよ。
それにしても、昔はあんなに喧嘩したりしてたのになぁ…」
「まったくだよ…」
そう、男と友人は古くからの知り合いであったが、ゆっくり愛で派と虐待派で度々口論になっていた。
ところが、男の家に野良がやってきて、飼いゆっくりのさなえが瀕死にされた事からこの友人を頼より、
結果として、仲良くなってしまったのだ。
「それにしても、お前のおかげで面白い物が見れたよ。
色々話を聞かせてもらったけどさ、あのれいむって『でいぶ』だよな?」
「だったのかな?」
「いや、『でいぶ』だろうあれは…それがさ、特に痛めつける訳でも、お飾りを壊す訳でもないのに
あそこまでの廃ゆっくりにしてしまうなんてな………お前、けっこうなSだろう?」
突然、虐待の先輩である友人にそんな事を言われ、少々ムッとする男。
「そうかな?君ほどでもないと思うけど…」
「だってさ、あの一家を飽きちゃったからって俺の所に持ってきた時は本当に驚いたって。
親まりさは変な汁出して、生きながら本物の漬物っぽくなってるし、
子まりさは死ぬほどゆっくりできない顔で、芋虫のように這うことしか出来なかったし。
それに、あの壊れでいぶだろ?お前、最高だよ!才能あるよ!」
「それって褒めてるの?あまり嬉しくないんだけど…」
男は面白くなさそうにそう言う。
それに友人が気が付いたのか、すかさずフォローに入る。
「まあ、気にするなって…でさ『ゆるさなえ』なんだけどな…
それって確か、れいむ種を妙に嫌っててな…
でさ…その『ゆるさなえ』とれいむを戦わせて見たいとか思わないか?」
「それ本当なのか?面白そうだな…」
「ゆるさなえ!」
そんな友人の言葉に、目を輝かせる男とゆるさなえであった。
些細なきっかけで、一人の鬼と狂戦士を目覚めさせてしまったれいむと野良一家。
やはり男の言う通り、彼女たちは生まれて来るべきではなかったのだろうか?
何はともあれ、楽しそうに語らう男二人とゆっくり一匹であった。
完
作者は実は漬物器を使った事がありません。
実家にあるのを見て、ゆ虐に使えそうなアイテムだと思ったのでやってみました。
故に漬物器の各パーツの名称が違っていたらすみません。