先にそらしたのは政宗の方だった。肩に手をやって体を起こさせ、また勢いを取り戻そうと
している幸村の股間に手をやって微笑みかけた。
何をされると思ったのか、幸村の体が竦む。みるみるうちに目尻に溜まる。
「落ち着けよ」
柔らかく微笑むと、涙はすぐに引っ込んだ。本当に素直な男だ。
そこがたまらなく好きなのだけれど。
政宗は膝を揃えて踵を立てた姿勢になり、幸村のまだ青臭いような臭いの濃い男根を舐めた。
「ななななな、何をなされるか政宗殿――!」
舌を離し、顔を上げた。自分の上目遣いがどれほど凶悪になるかは知っているので、目線だけを
動かして可愛らしく見上げることはしない。
「そそそそのようなことなされずとも」
「俺がやりたいんだよ。言っただろ? 我慢してたのは、俺も一緒なんだよ」
たまには乱れてくれよ。俺ばかり乱れて求めるのはfairじゃねぇだろ?
政宗は謀殺された兄の影武者を己の意思で務めていた。そのことは一部の家臣を除いて
知られていなかった。そのため、嫌というほど男の欲望丸出しの話を聞いた。最初は羞恥との
戦いだったがそのうちに慣れた。
口でしてもらう、という行為はたまらないらしい。いろんな「ご奉仕」のやり方を聞いた。
できるかそんなこと、と思っていた。なんか汚そうじゃないか。病気とか移りそうだし。
ところが幸村に対しては躊躇うことなくできるのだから不思議な話だ。汚いなどとは少しも思わない。
指を使って上下に扱くと、すぐに硬くなって持ち上がる。それが単なる我慢した結果なのか
それとも自分の具合によるものなのかは分からないが、たまらなく嬉しかった。
顔が緩みそうになるので、顔を伏せて先端を舐めた。唾液を落とし、口をすぼめてそれを吸う。
う、と幸村が呻いた。
先端を口に含む。伸びてきた髪が落ちるのを邪魔に思っていると、手が差し込まれてかき上げられる。
手はそのまま髪を撫でるが、舌を這わせると力が籠って髪を乱し、政宗の手の中のものが
硬く大きくなる。
全部をくわえることは無理そうだなと判断する。いきなりそんなことをしたら、絶対にえづく。
そんなみっともないことはできない。
翻弄したくてやっているのに、翻弄させられたらたまらない。
口に入れる代わりに首を傾けて横を舐めた。確かこういう方法もあったはず、と
奥州で暴れ回っていた頃に聞いたことを思い出しながら舌と唇を使う。裏筋を舐めたり
舌先だけを沿わせて上下に顔を動かしたりと思いつくまま動く。段差のある辺りを舐めると
硬くなった。ここがいいのか、と重点的に舌を這わせる。
これが自分の体に入り、快楽と子種を与えてくれる。それを思うと、体の奥が疼いた。
太股を擦り合わせて疼きを誤魔化す。
(ちょっと、違うか……?)
ただのろのろと舐めるだけ、というわけにはいくまい。自分が好きなので、素早く舌を
動かして舐めてみる。耐えるような声がした。頭に差し込まれた手に汗が滲む。
こういうのが好きなのか。
わざとゆっくり舐める。焦れた頃を見計らって舌を速く動かし、指を使って射精を促す。
視線を感じたので顔を上げた。つう、と唾液が伸びる。
「どこ、で、このような、ことを」
幸村の息が上がり、肌も汗ばんできている。
健康的な色の肌が汗に濡れると、磨かれて大切にされてきた彫像のようになる。
綺麗だと思った。自分の青白いくらい白い肌は血の色をすぐに映す。こんな風にしっとり
とした輝きは得られない。
「どこって……人から聞いた。するのは、初めてだけどな」
ふと思いつき、袋を握る。幸村の体が前に屈む。
こういうのも好きなのか?
手を袋に沿え、やわやわと握ったり指で撫でたりしながら舌と唇を使って愛撫する。
限界が近づいているのか、どろりと先走りが溢れる。手を汚したそれを、音を立てて吸った。
口の中に苦い味が広がるが、気持ち悪いとは思わなかった。
体の奥が疼く。中途半端な愛撫を受けただけで何も受け入れていない体が、これが欲しいと訴えてくる。
このまま乗り上げて胎内に埋め込んでしまいたい衝動に駆られた。見上げると、幸村の顔は
すっかり蕩けている。自分のこんな顔をするのかと思うと不思議だったが、翻弄できて満足だった。
花影ワヤン10
している幸村の股間に手をやって微笑みかけた。
何をされると思ったのか、幸村の体が竦む。みるみるうちに目尻に溜まる。
「落ち着けよ」
柔らかく微笑むと、涙はすぐに引っ込んだ。本当に素直な男だ。
そこがたまらなく好きなのだけれど。
政宗は膝を揃えて踵を立てた姿勢になり、幸村のまだ青臭いような臭いの濃い男根を舐めた。
「ななななな、何をなされるか政宗殿――!」
舌を離し、顔を上げた。自分の上目遣いがどれほど凶悪になるかは知っているので、目線だけを
動かして可愛らしく見上げることはしない。
「そそそそのようなことなされずとも」
「俺がやりたいんだよ。言っただろ? 我慢してたのは、俺も一緒なんだよ」
たまには乱れてくれよ。俺ばかり乱れて求めるのはfairじゃねぇだろ?
政宗は謀殺された兄の影武者を己の意思で務めていた。そのことは一部の家臣を除いて
知られていなかった。そのため、嫌というほど男の欲望丸出しの話を聞いた。最初は羞恥との
戦いだったがそのうちに慣れた。
口でしてもらう、という行為はたまらないらしい。いろんな「ご奉仕」のやり方を聞いた。
できるかそんなこと、と思っていた。なんか汚そうじゃないか。病気とか移りそうだし。
ところが幸村に対しては躊躇うことなくできるのだから不思議な話だ。汚いなどとは少しも思わない。
指を使って上下に扱くと、すぐに硬くなって持ち上がる。それが単なる我慢した結果なのか
それとも自分の具合によるものなのかは分からないが、たまらなく嬉しかった。
顔が緩みそうになるので、顔を伏せて先端を舐めた。唾液を落とし、口をすぼめてそれを吸う。
う、と幸村が呻いた。
先端を口に含む。伸びてきた髪が落ちるのを邪魔に思っていると、手が差し込まれてかき上げられる。
手はそのまま髪を撫でるが、舌を這わせると力が籠って髪を乱し、政宗の手の中のものが
硬く大きくなる。
全部をくわえることは無理そうだなと判断する。いきなりそんなことをしたら、絶対にえづく。
そんなみっともないことはできない。
翻弄したくてやっているのに、翻弄させられたらたまらない。
口に入れる代わりに首を傾けて横を舐めた。確かこういう方法もあったはず、と
奥州で暴れ回っていた頃に聞いたことを思い出しながら舌と唇を使う。裏筋を舐めたり
舌先だけを沿わせて上下に顔を動かしたりと思いつくまま動く。段差のある辺りを舐めると
硬くなった。ここがいいのか、と重点的に舌を這わせる。
これが自分の体に入り、快楽と子種を与えてくれる。それを思うと、体の奥が疼いた。
太股を擦り合わせて疼きを誤魔化す。
(ちょっと、違うか……?)
ただのろのろと舐めるだけ、というわけにはいくまい。自分が好きなので、素早く舌を
動かして舐めてみる。耐えるような声がした。頭に差し込まれた手に汗が滲む。
こういうのが好きなのか。
わざとゆっくり舐める。焦れた頃を見計らって舌を速く動かし、指を使って射精を促す。
視線を感じたので顔を上げた。つう、と唾液が伸びる。
「どこ、で、このような、ことを」
幸村の息が上がり、肌も汗ばんできている。
健康的な色の肌が汗に濡れると、磨かれて大切にされてきた彫像のようになる。
綺麗だと思った。自分の青白いくらい白い肌は血の色をすぐに映す。こんな風にしっとり
とした輝きは得られない。
「どこって……人から聞いた。するのは、初めてだけどな」
ふと思いつき、袋を握る。幸村の体が前に屈む。
こういうのも好きなのか?
手を袋に沿え、やわやわと握ったり指で撫でたりしながら舌と唇を使って愛撫する。
限界が近づいているのか、どろりと先走りが溢れる。手を汚したそれを、音を立てて吸った。
口の中に苦い味が広がるが、気持ち悪いとは思わなかった。
体の奥が疼く。中途半端な愛撫を受けただけで何も受け入れていない体が、これが欲しいと訴えてくる。
このまま乗り上げて胎内に埋め込んでしまいたい衝動に駆られた。見上げると、幸村の顔は
すっかり蕩けている。自分のこんな顔をするのかと思うと不思議だったが、翻弄できて満足だった。
花影ワヤン10




