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しのみて花冷えの夜6

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たあ、ん、枝を蹴って跳べば、その拍子にじわりと快楽が走った。
駆けるたびに、肌に触れる風の感触すら愛撫の手のように感じて、俺はじんわりと股間を濡らしている。
これじゃあただの痴女だ。
『今すぐに小十郎んとこ行ってこい…物欲しくてたまんねえって面してんぞ』
竜の姫さまは呆れたみたいに言って、旦那は困った顔で俺から目を逸らした。
あれから結局俺はいき果てる事が出来ないままだった。
どんな顔をしていたのか、ある部下は心配そうな顔でさり気なく目を逸らし、またある部下はあからさまな欲望を俺に向けていた。
くちびるや、腰を舐め回すような視線にすら快感を覚えて、もし二人きりだったら、まだ任務が続いていたなら、間違いなくその男の腰に跨がっただろうと思う。
「片倉さん…片倉さん…」
ちゃんと責任を取って貰わないと困る。
素肌に衣服がすれるだけで甘い息が零れる。
向こうに着く頃には下半身の衣服はぐちゃぐちゃに濡れているんじゃないかと冗談抜きで思う。
そんな浅ましい女をあの人は抱いてくれるだろうか。
試しに軽蔑のまなざしを向ける片倉小十郎を想像してみる。
「あっ…」
じゅん、と媚肉が疼いて、腰砕けになりかけた。
「こいつはほんと重症だわ」
綺麗な月を見ながら、俺はもう一度、跳んだ。


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