ああ、と細い声で呟いて、市は女陰の中に沈めていた指を鉤型に曲げる。
熟した果実を握りつぶすような濡れた音が響き、体の奥に快楽の火が灯る。
快さのはじまりはむず痒さと酷似していた。思うさま掻き毟って鎮めたいと切望するが、
足の間のぬかるみはくわえ込んだ細指を動かすたびにとどめようもなく潤んでいく。
ざらざらとした内部の襞を掻き分ければ、ぬめりの中をさまよっていた指の腹が
ふっくらとした突起物に突き当たる。
そこを緩やかに圧した瞬間、腰骨に電流が走ったような気がした。
薄く開いた唇から溢れ出す呼吸が荒くなる。
過ぎる悦楽に耐え切れず、市は嘆息しながら瞳を伏せた。
恥じらうようにそうしながらも、体内に埋め込んだ二本の指は精神と切り離された
別の生き物であるかのように、性器の中を弄び続ける。指先を素早く摩擦させていく都度、
狂おしい快さが背筋を走り抜けていく。
――享楽だけが支配する暗闇の中、浮かび上がるのは過日の戦場だ。
忘れようにも忘れられない、あの男。長政の首を大胆にも狙った、あの男――
長政と彼を守護する親衛隊と交戦するうち、次第に深まっていく手傷。
応戦がやがて防戦に代わり、息も絶え絶えになりながら、
それでも退却の道は選ばなかった。
最後まで己の武器を手に、渾身の力で剣技を繰り出してきた。
一人遊び8
熟した果実を握りつぶすような濡れた音が響き、体の奥に快楽の火が灯る。
快さのはじまりはむず痒さと酷似していた。思うさま掻き毟って鎮めたいと切望するが、
足の間のぬかるみはくわえ込んだ細指を動かすたびにとどめようもなく潤んでいく。
ざらざらとした内部の襞を掻き分ければ、ぬめりの中をさまよっていた指の腹が
ふっくらとした突起物に突き当たる。
そこを緩やかに圧した瞬間、腰骨に電流が走ったような気がした。
薄く開いた唇から溢れ出す呼吸が荒くなる。
過ぎる悦楽に耐え切れず、市は嘆息しながら瞳を伏せた。
恥じらうようにそうしながらも、体内に埋め込んだ二本の指は精神と切り離された
別の生き物であるかのように、性器の中を弄び続ける。指先を素早く摩擦させていく都度、
狂おしい快さが背筋を走り抜けていく。
――享楽だけが支配する暗闇の中、浮かび上がるのは過日の戦場だ。
忘れようにも忘れられない、あの男。長政の首を大胆にも狙った、あの男――
長政と彼を守護する親衛隊と交戦するうち、次第に深まっていく手傷。
応戦がやがて防戦に代わり、息も絶え絶えになりながら、
それでも退却の道は選ばなかった。
最後まで己の武器を手に、渾身の力で剣技を繰り出してきた。
一人遊び8




