向ヶ丘遊園駅(むこうがおかゆうえんえき)は、神奈川県川崎市多摩区登戸にある、小田急電鉄小田原線の駅である。駅番号はOH 19。
概要
1927年(昭和2年)4月1日に「稲田登戸駅」として開業した。小田急小田原線が新宿から小田原まで全通した際に五大停車場のひとつとして設けられ、当時は各停と直通列車の停車駅であった。同年6月には駅から向ヶ丘遊園地へ至る豆汽車(遊戯鉄道)が開通し、遊園地へのアクセス拠点として賑わった。1955年(昭和30年)4月1日に現在の「向ヶ丘遊園駅」へ改称され、これは最寄りの遊園地「向ヶ丘遊園」の知名度向上を目的としたものであった。向ヶ丘遊園は1927年に開園し、花と緑をテーマにした自然豊かなレジャー施設として長年親しまれたが、2002年(平成14年)に閉園した後も駅名は変更されず定着している。1966年には向ヶ丘遊園モノレール線が開通し、駅と遊園地を結んだが、2001年に廃止された。現在は高架駅で、島式ホーム2面4線を有し、複々線区間の終点に位置する。駅舎は開業当時からのものが小田急線で唯一現役で使用されており、牧舎風のレトロな外観が特徴的である。古レールを使った跨線橋も残り、昭和の面影を色濃く残す。乗降人員は1日平均約5万7千人前後で、小田急線の中でも比較的利用の多い駅の一つとなっている。改札内にはエレベーターやおむつ替え設備が整備され、バリアフリー対応も進んでいる。周辺は生田緑地に近く、多摩丘陵の緑豊かな環境が広がる。駅前には登栄会商店街が続き、飲食店や小売店が軒を連ねる賑わいを見せる。藤子・F・不二雄ミュージアムや岡本太郎美術館、日本民家園などの文化施設が徒歩圏内にあり、ファミリー層や観光客に人気である。発車メロディーが「ドラえもんのうた」と「はじめてのチュウ」であるのも、近隣のミュージアムにちなんだユニークな特徴となっている。2020年代に入り、向ヶ丘遊園跡地の再開発が進み、駅北口広場が整備され飲食街がさらに充実している。登戸駅との間にある唯一の踏切が2026年に廃止され、歩道橋が供用開始されるなど、街の変化も著しい。