古谷三敏氏による漫画作品を原作とする
ナック(現ICHI)制作のテレビアニメ。1974年4月2日~10月9日放送。
実はテレビ東京(当時は東京12チャンネル)の記念すべき第1作目のアニメである。
原作は日本の漫画(主にギャグマンガ)に大きな影響を与えたと思われる作品である。
(そして古谷氏の師匠であり、ギャグ漫画界の神様とも言われる赤塚不二夫氏の全面協力もあった)
因みに主人公は中年男性だが、原作が連載されていた雑誌は「週刊少年サンデー」である。
妻の「オニババ」こと冬子と子供の雪子・タコ坊、さらには会社の同僚達に虐められてばかりの「ダメおやじ」こと雨野ダメ助が、山あり谷ありの日常、人生を送る物語である。
しかし、ほとんどのエピソードが「
恩を仇で返す」という言葉が相応しい話だったり、幸せの光が不幸に踏みにじられる話だったりと(ダメおやじにとって)悲劇しかない。
特にオニババたちの虐待っぷりは
研なんて話にならない程の鬼畜さである。
というわけで、今作はギャグアニメでありながらあまりにも残酷で暴力的すぎるのでとても笑えない内容となっている。
尤も放送当時は「父親の威厳」が根強く残っていた時代であり、そんな父親キャラが徹底的に虐められるという内容により
視聴者が自分の父親をそこに投影する事で一種の憂さ晴らし的な痛快さとギャグの二面性を成立させていた。
原作では後半からダメおやじは報われ、幸せに暮らす事になるが、このアニメ版は最後の最後まで報われることはない。
(ただし未放映となった最終回では、オリジナル展開でのハッピーエンドとなっている)
EDテーマが非常に切なく、本編のダメおやじのいじめられっぷりを見た後に聞くと鬱になること間違いなしである。
君たちもお父さんは大切にしてあげよう。
チャー研とは制作時期が近い為、一部声優を共有しているらしく、声優推理において使われることもある。
しかし、前述のとおり父親への虐め(DV)をギャグとして題材にした作品なので、今後の全話DVD化や配信等は絶望的だろう。
(ただし、過去にオバタリアンブームに乗って発売されたVHSで一部のエピソードを見ることは出来る)
最終更新:2017年07月19日 10:15