アストロガンガー

ナック製作のTVアニメ。
1972年(昭和47年)10月4日から1973年(昭和48年)3月28日まで日本テレビ系で毎週水曜日19時00分-19時30分に全26話が放送。

悪の宇宙人ブラスター星人に滅ぼされたカンタロス星の女性科学者マヤが“生きている金属”を持って地球へと脱出、
マヤは地球人・星博士と出会い、二人の間に息子・カンタローが誕生する。
ブラスター星人が地球を狙うことを予期したマヤは、“生きている金属”を海底火山のエネルギーで成長させ、
巨大ロボット・ガンガーを誕生させた。
しかし、脱出の際に浴びたブラスター星人の光線による後遺症が原因で、マヤは星博士にカンタローの将来とガンガーを託して息を引き取る。
カンタロス星壊滅から10年後、ブラスター星人は地球を次の標的に定め行動を開始したが、
怪事件の黒幕がブラスター星人であることを訴える星博士の主張は、世間に受け入れられなかった。
カンタローはガンガーと一体化して、地球を守るための戦いを開始する。

かの『マジンガーZ』より二ヶ月早く放映が開始された作品で、人が巨大ロボットに入り込んで敵と戦うロボットアニメの先駆者でもある。
しかし、『マジンガーZ』以降に頻出したロボットアニメ作品のように主人公が搭乗し操縦するという形ではなく、
意思を持つロボット・ガンガーに主人公・星カンタローが融合することで、その能力が最大限に引き出されるという設定である。
意思を持った巨大ロボット、主人公と肉体的に融合する巨大ロボットは、それぞれ他に例があるが、双方の設定を兼ね備えた作品は本作のみである。
そのため、巨大ロボットアニメの系譜では、類似作品や継承作品がほとんどない独自な位置の作品であり、
巨大ロボットアニメ作品の先駆者として語られる機会は少ない。

そして作品の人気自体も『マジンガーZ』には到底敵わず、あっという間に記憶の彼方に消え去った。

しかし、主人公の苗字が「」だったり、敵が悪い宇宙人だったりと、
後のチャー研に繋がる要素が結構存在していたともいえる。
また主人公も、外見が結構泉研に似ていたりする(キャラデザが同じなんDA☆),
そして17話にボルガ式を思わせるシーンがある(未見の方は実際に見る事をお勧めする)。
なおOPは因縁の『マジンガーZ』同様、アニソン界のアニキこと水木一郎。作曲は『バトルホーク』『勇者ライディーン』の
小森昭宏が務め無駄に熱いのは他のナック作品と共通する所である。

なお、スーパータロム』が大コケした影響でナックの資金繰りが怪しくなる以前の作品であるため、
星の王子さま プチ☆プランス』と並び80年代初頭までの他のナックアニメに比べれば遥かに作画が良い。


  • パイロットは特別な訓練を受けていない子供
  • 操縦するのではなく精神を合わせることでロボットの力を引き出す
  • 人類では手に負えないものをカタに固定することで無理やり使っている
  • ロボットの製造により母親が犠牲になる

設定の面において新世紀エヴァンゲリオンを先取りしていることが一部の間で知られている。
星くんの件もあるため、ナックには先見の明があったのかもしれない。

最近ではほんのわずかではあるが、チャー研MADの素材として出番が増えている。

2015年にキッズステーションのYouTube公式アカウントにてチャー研同様全話配信された。
(現在は配信終了。ただし、1話と何故か13話、25話、26話は現在でも視聴可能)


dアニメストアでも全26話配信中。

最終更新:2017年07月19日 03:23
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