大乱闘カオスマッシュピード 過去ログ.10

――― Ø:Log 内部・胴体 ―――




ォ ォ ォ ォ ッ … ! ! (硝煙が立ち込める空間…銀色の地面は随所が大きく抉れ出し、苛烈な激戦の痕がそこに刻まれていた―――)


白き執行者「…よもや、「我々」を相手にたった一人で戦いを挑むなど……その覚悟は美しい、しかして、不正義の極み―――― 」

AS「―――ああは言ったが。(頭部へ向かう者達と別れてから既に数十分―――体感では何時間と経っただろうか。その身体には幾多の傷が刻まれ、剣を支えに呼吸を落ち着ける)……流石に、分が悪いな。"数"も"質"も……桁違いだ。(相対するかつての悪夢達に、それでも立ち向かう) 」

カイズ「んっふっふっふ…♪ 君にとってはこの上ない「悪夢」だろう? もっと絶望する表情(かお)をボクに見せておくれ。 」

ロバート「 コ ツ … コ ツ … (もはやガラクタ寸前となりうる機械の戦士に歩みゆく。足音は刻々と、彼に死の宣告を告げるかのように、大きくなっていく)……一度は俺に殺されかけた貴様だ。忘れたわけではあるまい。それでもなお、たった一人で立ち向かうのは何故だ?(ASにサーベルを突きつける) 」

正義の霊長「あぁ…ごめんね、ASさん。でも、僕らはやっぱり解り合えなかったんだ…この世界でも、この物語でも、駄目だったようだ……もう、終わらせるしかないよね。(はははと乾いた笑みを零すが、その双眸は全く笑っていない) 」

シルヴィ「アーーーーヒャッヒャッヒャッ…!!創造は、破壊からしか生まれねえ…!新たな時代を生み出すには、何もかもぶっ壊さねえとなぁ!!? 」

AS「俺の仮面の下はトップシークレットだ……お前達程度に絶望の表情は……くれて、やれないな……(荒い呼吸でなお、軽口を叩き鋭い視線を投げつける)……知りたいか?俺がこうして……まだ、立っている理由が……答えてやろう―――俺を本当に殺せた時にな。(圧倒的な劣勢、それでもなお挑発的に、それでもなお己の勝利を諦めぬように言い捨てる) 」

追跡者「…君のような逸材が傍にいれば…まことに口惜しいよ、残念だ。来世で会ったら、今度は…―――― 」

ロバート「なら…――――― そうして殺(や)る。(彼にその凶刃を、ついに振り下ろす―――――) 」


―――――   ズ   ッ   !   !   (刹那、紅い光が空間を迸る。万物をも蝕む光は武器を手にするロバートの右腕を"食らう")


ロバート「―――――!!(右腕の感覚が消えた時、一瞬動揺する)………(光が飛んできた方角を睨みつける) 」

AS「―――これ、は……(己の窮地を救った閃光に、顔を向ける) 」

ゼウルス「――――(ロバートへ突きつけた掌から、紅光の残滓が零れている)――― 久しいな、ロバート。容体は優れないようだが。(眼鏡をくいっと上げ) 」

ロバート「………ゼウルス…お前の前に、「患者」がいるぞ…?(右腕を失った肩から、ぼたぼたと狂気の赤が流れ落ちていく) 」

AS「―――ゼウルス……マスターの、いや……ヴィナミスの……(傷だらけのミラージュブレイドを握り締め、その姿を見据える) 」

ラクト「――― ダンダンダンッ ! ! !(追跡者の足元へ向けて二丁拳銃「リゼルド」 による威嚇発砲を行いながら現れる)…取り柄の無い私ですが、出来る事はあります。守りたいものを、守るんです。 」

イグニス「――― あなた方の望んでいることが僕には見え見えですよ(上空から現れるや否やレイピアを振るい、シルヴィに斬りかかる) 」

ミリア「ここは「私たち」に任せて!――― っはあああぁぁ!!(ASに声をかけると、真っ向から白き執行者へと殴りかかる) 」

ギスク「ラクト様、私もお供します…!!(剣を手に正義の霊長へと立ち向かう) 」

光姫「――― 『マスター』に力を託された者よ、ここは我々が肩を持とう。決意を抱き続けろ。(ASを鼓舞すると、鷹の目の鋭い眼光をジールへと突き立てる) 」

カイル「若い者たちは良いな…みな血気に満ち溢れている。老体だが、私もマイテイに生まれし戦士だ…戦いあるところに、我らがいる意味がある。――― さあ、決戦だ!!(カイズの前へ立ちはだかる) 」

キセル「…………(世界を震撼させた者たちが斥けられる中、男はただASに視線を向け続けている)………… コ ツ …… コ ツ ……(そして、ずっと俯瞰し続けていた男が、ついに歩み始める) 」

AS「―――ああ、マスター……貴方には何度救われたか、これでもう数え切れなくなってしまうな……あなたの繋いだこの縁が。(ぐっ、と身体に力を込め、己を奮い立たせる)俺はてっきり―――ゼウルス、貴方が出てきたからドクターストップでもかけられると思っていたのだがな……。(ゆっくりと、ゆっくりと呼吸が落ち着く。傷だらけでありながら、その全身は傷つく前よりも力に漲っている)―――待たせたな、キセル。(そして、己もまた、キセルに向かってその距離を縮めてゆく) 」

キセル「……歴史の歪みが、物語の運命を変えようとしている。世界は、俺の理解を遥かに越えようとしている。……これも「お前」の仕業なのだろうか…いや、たとえそうであろうなかろうと、物語は必ず終わるもの。それだけは不変の真理だ。(周囲で激しい戦闘が繰り広げられる中、二人の間には異様な空気がただ流れている。誰も予期しない未来の可能性を、漂わせながら―――) 」

AS「……"英雄"とか"特異点"とか。俺はな、そういう……"特別なもの"に興味がないんだ。考えてみれば、俺はずっと―――自分の事さえも分からなかった。けど今は―――違う、俺の生きる理由……俺のなりたいもの……全ては戦いの中に答えがある。(その身体は既に傷だらけで、誰が見ても限界だったろう。だが―――その身体は、いつになく、力に満ち溢れている―――) 」

キセル「……永い歴史(とき)を越えて、ようやく自分の居場所を見つけたか。…なるほど、"それ"が俺と前の、唯一の違いなのかもしれない。…ようやく…俺も一つの答(こたえ)に辿り受ける時が来たようだ… ス …―――― パ サ … (目深に被られたシルクハットを自ら脱ぎ捨て、内側に隠された素顔を全面的に露わにする) 」

キセル「――――――――   来   い  ―――――――― (黒刀『零』を、突きつける) 」




―――― Vs. 《 万物を超越する存在 》 キセル ――――







AS「―――俺の全霊を以て、この戦いに、お前へ俺の答えを見せようッ!(全身から翡翠の粒子が止めどなく溢れ出し、その身体を灰色の水晶が鎧の如く包み込む!)行くぞ!!(直線に猛進し、その角度を90°、直角に変えながら急襲し一瞬で三方向からの剣閃を"同時に"放つ!!) 」


ガキャキキキキキキィンッ!!!!(ASの軌道をなぞるように、周囲に灰色の水晶が乱れ咲く―――水晶が、二人だけの戦場を彩るように園となる―――)


キセル「……!!( ギギギィガギィンッ ! ! ! )(黒刀を六文字に描くように振るい三方向からの斬撃を一瞬でいなす) バ ッ ―――― ギィンッ、ガキィンッ ! ! ギャギィンッ、ギャンッ、ギンッ、カキャァンッ ! ! ! (空間を無視したような急接近から黒い斬撃を高速的に振り続け、圧倒していく) 」

AS「く―――"ミラージュスラスト"ッ!!(ミラージュブレイドを斬り上げると共に、その姿が三重にぶれて同時攻撃となることで辛くもこれをいなし―――)"ミラージュショット"ッ!!(返す刀でその剣を振るい、幻影の衝撃波を放ち牽制する) 」

キセル「  ギ   ィ   ン  ッ  (三重像に弾かれる多閃が蒸発していく)   ド   ン   ッ   (衝撃をその身に吹き飛ぶが後方へ回転するように降り立ち) ズ ザ ザ ァ ァ … … ―――― ダ ッ ! ! (着地するや否や再び空間を駆け抜け)ギィンッ、ギャキィンッ、ガキィンッ ! ! ! (舞う様な剣裁きで突撃していく) 」


ある日目を覚ますと、彼らは知らない空間に居た。


帰る方法も見つからず、ただ時に身を委ねるしかない中、やがて同じ境遇の存在が現れる。


そういう出会いを繰り返していくうちに、いつの間にか彼らは、世界への愛を募らせていく。


乱脈な世界故に引き起こる、度重なる悲劇の連鎖も、降りかかる火の粉も振り払いながら。


己や己以外の為に…ただ愚直に、懸命に生きていく姿を描いた物語…


それが―――― 混 沌 物 語 《 カ オ ス ド ラ マ 》。


AS「流石だな―――だが、それでこそだ―――ッ!!(僅かに―――僅かにだがその身体能力は時間と共に、感情の昂りと共に向上し―――今、キセルの突撃を―――紙一重―――)キィンッ!ガッ、キィンッ!!(一段目を下からの刺突で威力を削ぎ、二段目を下から掬い上げて逸らし、三段目を剣の腹を滑らせ―――勢いよくかち上げる!!) 」

キセル「……!(まったく無駄のない洗練された斬撃のはずだった。しかし、それを完全にいなされたことで、僅かだが、瞳孔が開く)―――――(何が起きた…俺にこの程度の動きが読めないはずはない…――― 「お前たち」を描いた、俺が……) 」


この世界…いやこの物語を描いた俺《 作者 》にも、思惑通りに描けるものはあくまで世界観だけでしかなかった。


彼ら《 登場人物 》の意思は描くことが出来ない。


そこに作者が人生で蓄積した、ありとあらゆる感情や言葉が吹き込まれ具現化されたもの…それが彼ら《 登場人物 》だ。


だが厄介なことに、彼らは作者の言葉や感情を"勝手に"抜き取り独りでに行動を始める。


その行動力にもはや手が追いつけず、物語は作者の思惑通りにはならない。


AS「ああ―――そうだ!俺はこの刹那に!!(身体の水晶が輝き、"キセルの周囲を囲むように"ASの象が増え、突き―――薙ぎ―――振り下ろし―――斬り上げ―――あらゆる術で同時に斬撃を放つ!!)俺はこの、泡沫のような今に生きている!!! 」

キセル「―――!(周囲に分散するように現れた幾つもの幻影に睨みを利かせ)ギィンッ―――ガキィンッ――ギャキィンッ―――カキャァンッ――――ギャギギィンッ ! ! ! (四方八方より飛び交う幻影の斬撃を確実にいなし続けていく) 」


世界観を描き間接的に彼らを管理する…これにより物語が成り立つはずだと思われた。

…だがそれだけでは彼らの自由を押さえつけることはできず、結果的に彼らによって物語は瞬く間に書き換えられていく。

そうなるとこの物語はどうなるか。

物語は紛雑化し、やがて彼らによって崩壊の結末を目の当たりにすることとなる。

彼らに浸食されていく物語は、何時しか作者に牙を剥きだすその脅威へと成り得る―――


AS「(防がれた幻影は霧散するが―――)―――ミラージュ……ブレイクッ!!!(瞬時の跳躍―――幻影の力を刀身に集中させ―――叩きつけると共にその力を爆発させる!!) 」

キセル「……!(解き放たれた幻影の一撃を受け止めようと試みた時、その衝撃に吹き飛ぶ) ザ  グ  ン゛  ッ゛  ! (黒刀を地面に突き刺して反動を和らげると共に、逆手に構えた掌を後ろへ引き伸ばす)  ド    ッ    !    !   (勢いよく突き出した掌底。それと共に真っ白な地面が抉り取られるほどの凄まじい衝撃波が走り、ASを吹き飛ばさんとする) 」


無銘な生命を誕生させ、無銘な世界を構築し、無銘な栄冠を被り、そうして虚無な遺物だけが蓄積(のこ)されていく。


彼らの創造も、選択も、破壊も…それらすべてが、この物語に濁りを与えるだけの結果しか齎していないとするならば、これほど虚しい事はない。


…………だが……


AS「―――ッ、ぉおお……ッ!!(瞬時の判断―――回避は最早不可能、取ったのは―――剣を支え盾にして衝撃波を受け止める選択―――)が―――はぁッ!!(最小限の勢いにして尚―――大きく吹き飛ばされその身体は壁に打ち据えられるも)……やっぱり、お前は強いよ。けど……"それが全力じゃない"だろ……?かつて、お前と戦った俺にはわかる……見せてくれ、俺もお前に……見せたいものがあったからな……!!(手にする剣を―――一つ、増やす。片手に握るはかつて受け渡された……もう一本の黒刀『零』だった) 」


カシャン―――(ASの顔から、仮面が滑り落ちる。彼にはもう不要になったもの―――)


キセル「……(衝撃を耐え抜いたASを静かに見据え、その手に握る刀へと視線を落とす。かつて自身が、どこかの物語の中で、彼に託した黒刀。自身が今まさに手にしている刀と瓜二つのもの。自身の脳裏に、かつての記憶が想起される―――) 」



キセル「輪廻は穢れている。その中で生命を渇望するように囀る小鳥―――"輪廻という鳥籠に捕らわれた小鳥は、常に外の世界を夢見ている"。俺には…お前が、世界が、存在しうるすべてのものがみな一羽の小鳥のように見える。 」

AS「輪廻という鳥籠に捕われた小鳥―――そう見えるのならば、その目は穢れに慣れすぎて、何も見えなくなっているのだろう。 俺は輪廻の外側で、俺が『そこにある』事を望む、たったり一人の存在が今も俺を想ってくれていると知った。死という開放は、俺は必要としない・・・俺は囚われの小鳥ではない。外より願いを受けてこの世界に留まる、ふたつの渡り鳥だ。 」

キセル「不確かな感情は理性を滅ぼす…それはお前自身が身をもって体感したはずだ。 瞑想し、想像し、空想し、妄想し…―――そして幻想を詠う。ありもしないものを手探りするように…ただ羽ばたき疲れて地に落ちる小鳥は輪廻の鳥籠から抜け出せない 」

AS「渡り鳥は地に臥さない―――何故なら、俺は一人ではない。―――俺はずっと気づいていないだけだった、俺を見守っている存在に――― 」



この男《 AS 》を目にした時、それは"杞憂"だったと気づかされる。


この者は、この虚無に満ちた物語の中で、自らの欠落を受け入れ続けた。


後悔を顧みて人生(せかい)を修正することはおろか、自らが発した言葉のひとつひとつを決して曲げはせず、ただ己の物語に生き続けた―――


これが『特異点』である由縁か、その真意は定かではない。しかし…


キセル「――――(碧の眼光が、僅かに輝きを帯び始めた時、右腕を天高く掲げる) 」


ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ッ ゴ ッ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ッ ゴ ゴ ゴ ゴ ッ … … … ! ! ! ! ! (キセルを中心に空間が激しく震撼) ビキンッ… ! ! バギン ッ… ! ! ! (銀色の地面が一枚、また一枚と剥がれて空へ舞う)


AS「あの時から、俺はずっと思っていた―――"全力のお前と戦ってみたい"と。俺はどこまで行っても、棒振りだ。けれど、それが俺を俺たらしめる理由だ。お前とは……剣<これ>で、まだまだ……語り足りないんだ。(全身はとうに限界を迎えているはずだった、しかしその身体は限界を越えてなお、力に溢れ―――今この瞬間も、越え続けている―――) 」



キセル → ギ  ヱ    ル「―――――(淀んだ物語(りんね)の死後、静寂に包くるまれた白紙の頁は生き返るような活気の良い産声を奏でる―――― ASの前にいるのは、彼が知らない世界を、物語を、いくつも白紙化させてきた存在) 」

ギ     ヱ ル「俺の目的、生まれた意味…―――― それは"この物語の白紙化"。死んだ登場人物(ものたち)、死んだ世界、そこに何一つとして活きたモノが無いからこそ、この死んだ物語を白紙化する意味がある。俺がこの物語に誘われたのもまたそれが由縁。 」

ギ    ヱ ル  「――――― " 俺を殺せばお前たちは死ぬ、だが、俺を殺さなければ今度はこの物語が死ぬぞ " ――――― 」

AS「―――"俺という刹那の物語を護るためならば、俺の命など喜んでくれてやろう"!!(今まで仮面で覆われていた表情は―――純粋に、この戦いを―――この瞬間を楽しんでいる、歓びであった)ふ―――はぁッ!!(右腕に内蔵された兵装―――フレアマインを起動し、数多のミサイルが放たれ―――その群れに紛れながらもギヱルへと突貫した!!) 」


ズダダダダダダダダダンッ!!!!(数え切れぬほどのミサイルが独自の軌道を描き―――その何れもが寸分違わず、あらゆる方向からギヱルへ迫る!!)


ギ ヱ ル  「コ ォ ォ ォ ォ ォ ……ッ… ! ! ! ! (皓皓と輝くいくつもの蛍火の様な光球が突きつけた掌へと集束しはじめ―――)――――  ┣¨              ッ             ! (光を、放出した) 」


ボボボボボボッガアアアアアアアアアアアァァァァァァアアアアアアアアアンッ ! ! ! ! ! ! (光に滅せられるミサイルの爆炎が、暗がりの空間を白く染め上げていく)


ギ ヱ   ル「―――――――(眩い光の中で、再び記憶が蘇る―――) 」



キセル「檻の中で朽ち果てるか、檻の外へ飛び立つか… 抗うのなら、お前が決めてみろ。 」

AS「俺は…!与えられた選択など、糞食らえだ。俺の道は、俺が選ぶ!! 」

AS「俺はもう迷わない―――俺が今、俺であることに自信を持って、肯定し、自分で道を選ぶことができるから…。 」

AS「例え過去が何を思おうと―――俺は今ここにいる。俺の物語はまだ終わらない。 」

キセル「…お前の物語か…――――――――― 」



何がこの男を形作ったのか、何がこの男の物語を色づけていったのか、何がこの男の存在を輝かせたのか


俺はこの男が描く物語だけを、白紙化できなかった――――


ギヱ   ル「 ヒ ュ ォ ォ ォ ォ … ッ ……  !  ! (硝煙が立ち込める中、その眼はAS一点に向けられている) 」

AS「うぉぉぉぉぉッ!!!(硝煙を突き抜け、一気に肉薄し)"幻閃『零』"!!"幻閃『現』"ぅッ!!(ミラージュブレイドによる不可視の剣閃と―――黒刀『零』による気配なき必殺の剣閃が同時に放たれる!!) 」

ギ     ヱル「………!!(目には視えない刃が襲い掛かる。そう認識した…はず"だった")――――!!(繰り出される斬撃を弾かんと黒刀を瞬間的に振り抜く。歴史にその名を刻んだ剣豪ですら、絶対に避けられないほどの神速的な速さで。にも、かからず、"ASの刃はキセルの刀身"をすり抜け――――) 」

ギ  ヱ    ル「――――   ズ   ッ   バ   ァ   ン   ッ   !   !   (その幻影の身体に、"確かに"彼の生き様が刻まれる)…ッ……!?(今までの歴史において、キセルへ繰り出されたすべての攻撃は幻影そのものである彼に届くことはあり得なかった。しかし、今、まさに、ASの斬撃が、キセルに届いた。それは、ASが特別だからか、それともキセルが劣り始めたからか――――否、そのどちらでもない) 」


キセルに彼らの攻撃が通らなかったのは、"彼自身がこの物語(せかい)の存在を拒絶していた"が由縁。


即ち、彼は、彼自身が気付かないうちに、この世界への拒絶意志が薄れかけている。


何がそうさせたのか…彼は刹那の中で、気づく。


そう、ASに、自らの意志である黒刀『零』を託した瞬間(とき)―――― 彼が初めて、物語を少しでも認めた瞬間だ ――――


AS「まだだぁッ!!!(刃を往なさんと放たれた斬撃を紙一重―――身体を撫でる距離で交差し―――次の瞬間には『四刀』、雷香と流星剣を手に取り)氷冬、お前の技を借りるぞ―――『極点斬峰』ッ!!!(―――かつて彼と戦った者―――氷冬の象が重なり、放たれるは彼女が彼に向けた―――至高の四刀居合―――!!) 」

ギ     ヱ   ル 「 …“永劫回帰”(エテルネル)が発動しない…まさか……――――!!(自分を、そして自分以外の誰かを受け入れた彼の渾身の居合に対し―――)――――“零無逝旅”(ボンヴォワイヤージュ)(万物を両断する究極剣術を穿ち、ASとの衝突戦に臨む) 」


そう、彼《 作者 》は物語に魅せられていたのだ


弱く、脆く、醜く、儚く、すべてにおいて不完全だった物語


だがその物語(せかい)の中で永遠の輝きを放つ者たち《 登場人物 》の生き様を


ただ、羨んでいたに過ぎず


彼もまた、本当は彼らと共に物語を描いていきたかったのかもしれない

《 キセル 》という、自分自身をひとつの《 登場人物 》としてこの物語に落とし込んだのだから――――


AS「ぐ―――ぉ、ぉぉぉぉおおおおおおッ―――!!!(至高に対する究極、頂上決戦とも言える剣術の衝突は劣勢であったが―――その手には既に『四刀』から『九刀』へ―――)九刀流奥義―――『天魔剛断』ッッッッ!!!!!(何もかもを削り砕き消失させる、強力無比な乱撃をほんの一瞬で放ちキセルの斬撃を深く深く押し込む!!!) 」

ギ     ヱ   ル 「――――――(激しい拮抗に大地が鳴動する。それもそのはず、自らが放つこの剣術は、"物語を確実に斬り捨てる"。受け止められるものなど存在するはずがない。だが、現に今、受け止められている。その理由はただ一つ―――キセル自身が、"この物語を斬り捨てられない"から―――) 」

ギ ヱ   ル   「 ッ ッ ッ … ! ! ! (刀を増やされ、受ける衝撃が強くなっていく。押し込まれていく度に、初めて自分は"追い込まれている"と実感し始める。その中で、彼はついに―――――) 」

ギ   ヱ   ル「――――――――   ニ   ヤ   ――――――――(この混沌の物語で、初めて"笑った") 」

ギ ヱ ル 「――――― ィ゛ エ゛ ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ッ゛!!!!!(心の底から物語を楽しむ。自らが本当に望んでいた感情が、ついに覚醒する) 」

AS「やっと―――楽しそうに!なったじゃないか!!(己の宿敵にして好敵手が、初めてその表情を変えたことに、歓びに満ちた声色を見せる)俺という、刹那の物語を!!お前という、飛ぶことを諦めた白紙の鳥籠に!!刻みつけてやろう!!!(乱撃の速度は衰えない、否―――"尚も増し続けている")"俺は闇<サツイ>を彷徨った"―――"怨嗟が俺を突き動かし、殺戮<タタカイ>の道こそが正しいと進んだ"―――!!!(音速は超音速へ、そしてそれは光速に至る乱舞へ―――) 」


ギリギリと、ASの身体が、剣が、何もかもが悲鳴を上げている―――限界を越え、更にその先でなお限界へ挑み続けているのだ―――無理はない―――しかし、それは苦痛の音声などではない、"今という瞬間の幸せを謳歌する"声だった―――


ギ ヱ ル 「  ギ  ャ  キ  ィ  キ  ィ  キ  ィ  キ  ィ  ン  ッ  !   !   !   !   !   (凄まじい剣激の軌跡が飛び交う最中、遠い記憶の中で誰かの声が木霊していく――――) 」


―――― " ねえ、今日はどんな『物語』を描いてるの?" ――――


―――― " ひとつの世界に、たくさんの物語が輝く物語……まあ、群像劇みたいなものだ " ――――


AS「"だが違う、俺の答えに殺意<オマエ>は要らない"―――!!!(乱舞は光速に至り、更にその先へと手を伸ばし、規格外さえも越えてみせる神域の剣術に対して一歩も譲らぬ拮抗を見せる―――) 」

ギ ヱ ル 「  ガ  ギ  ッ  ギ  ッ  ギ  ッ  ギ  ッ  ギ  ィ  ン  ッ  !  !  !  !  (俺が……描きたかった物語…――――) 」


―――― " たくさん広がっていく世界…終わりの見えない物語…続きがとても気になるね " ――――


―――― " そう、これは終わりのない物語…" ――――


AS「"闘争こそ我が理由<ヒカリ>、刹那こそ永遠"ッ!!!(詠唱は他ならぬ彼自身の切望であり渇望、それは今この瞬間も満たされ、今この瞬間こそ溢れるほどに感じられるからこそ―――光速の剣閃はその壁を越え、神速の領域へ―――) 」

ギ ヱ ル 「――――――――――(互いの望みが、想いが、斬撃となって頡頏し合う。黒刀の刀身が更なる黒い輝きを帯びていく) 」


―――― " 何処までも果てしなく続く物語 " ――――


AS「そうだッ!!お前の鳥籠は、今放たれて!!お前が持った地図も、お前の翼も!!まだ真っ白なままで!!物語は終わらない!!お前の、物語は―――今からでも始まりは遅くないだろッ!!!(拮抗する剣戟、その一瞬の隙間に―――)"―――奥義『忌械機撃<キカイキゲキ>・黒ク染マレ幻ノ見セル彼岸<ハズ ア マイインスティンクト>』―――『六式』"!!!!(世界が、時間が、空間が、全てが置き去りにされる"理の剣閃"が放たれ、鍔迫り合いとなる―――) 」


ギリ―――ッ―――ビキ―――ギギギギギ―――(この戦いの中で―――唯一、悲鳴を上げていた"もの"があった。それは、彼が振るう唯一無二の相棒たる剣―――)


バキャァァァァァァァァァンッ!!!!!!(―――ミラージュブレイド。カオスマスターから譲り受けたその剣は、度重なる期待に応え続け―――ついに限界を迎え、その刀身は砕け散り―――)


AS「な―――(言うまでもない。彼の持ちうる最大の剣術―――"剣の理"は元よりミラージュブレイドでさえ、耐えられなかった。いつか訪れる限界が―――"たまたま今だった"―――そう、それは致命的な隙だった。) 」

ギ ヱ ル 「―――――――― “ 未 来 永 劫 ( ア ド ラ シ オ ン ) ” ――――――――(万物を両断する黒閃がASの全身全霊の一撃に合わせて振り下ろされる) 」


┣¨              ゥ              ッ             !             !  


―――この瞬間を目にしている者がいたのならば、誰もが彼の敗北を疑わなかっただろう。


だが、違った。この瞬間を目にしている者が―――"たった一人だけ、この瞬間をずっと前から、今に至るまで"目にしていた者は―――


AS「―――(直撃は免れない―――俺は、死んで―――……?)―――?(しかし、その身体に―――世界すらも斬り伏せる一撃は、届いていなかった。) 」


―――ずっと、私はずっと、あなたと一緒だった。……私は、あなたを信じています。


―――"それ"は、小さなロケットペンダント……ASが、"黒染幻"という男が―――命よりも大切に想った相手との思い出の品が―――キセルの剣閃を、受け止めていた。


ギ ヱ ル 「―――――― ! ! ! ――――― 」


万物を超越する存在は、やがてすべてを知り得た。


何故、あの男《 AS 》によって物語(せかい)が魅せられたのか、それえは…――――――



キセル「――――お前の記憶の一部を、抜き取らせてもらった。 」

AS「記憶・・・を・・・?(心に僅かに動揺が生じる) 」

キセル「俺とお前が似て非なることを証明する為に、な。…いずれ分かる。 」



キセルが抜き取ったASの記憶の中にあったもの…彼が白紙化しなかった唯一の物語…―――――


不可解だったパズル《 物語 》に、最後のピース《 記憶 》がはめられた――――


AS「―――ああ、俺はまた。……俺は、またお前に護られたんだな。……そうだ、俺の物語の始まりは―――俺だけじゃなかった。 」


私は―――私はずっと、あなたに護られてばかりでいたから、今こうやって……あなたを護れたのが、何よりも嬉しいよ。


砕け散ったはずのミラージュブレイドが、散らばった刃が―――呼応するように、光と共にASの周りへと集まる―――


AS「俺と、お前とで……もう一度、始めさせてくれ。俺と―――俺とお前の、物語を―――なあ、霞。 」


―――行こう、幻。これが―――あなたと私の物語だから……!!


キィィィィィンッ―――バシュゥッ!!!!(遥か彼方から、高速で"何か"―――否、"神宮剣グングニル"と"操銃剣グラディウス"、"至高拳ゴッデスハンズ"が引き寄せられるようにペンダントの元へ集まってくる―――)


それだけではなかった。ASが持ちうる武器―――雷香が、グラムが、黒刀『零』が、流星剣が、閃光剣が―――砕けたミラージュブレイドさえもが、ペンダントの下に集まり、輝きを増してゆく―――



カァッ―――(溢れんばかりの輝きが、この場を、二人の間を、世界を満たしてゆく―――)


ギ ヱ ル 「――――― ! ! ? ―――――(ペンダントが放つ唯一の光に目を見張る) 」


それは―――奇跡のような瞬間の重なりと、僅かな可能性が生み出した―――運命。それは―――かつて唯一、カオスマスターが彼に託した一本の剣―――


カオスブレードが、それと所以のあるキーブレードが、管理者権限 《 C. H. A. O. S.》がそうだったように―――ミラージュブレイドもまた―――"其処へ至る可能性があった"―――


カオスブレードの持ち主であるとされるヴィナミス、彼が託した武器でありその出自は謎に包まれていた武器―――ミラージュブレイド。ともすれば、存在そのものが幻にさえ思える至高の剣が一振り。


長い長い間ずっとASの手により振るわれた一振りの剣が、彼と共に戦い続け、彼の想いを背負い続け、"彼"と"彼女"の願いに応えた真の姿。


その姿は、奇妙にも―――"キーブレード"と称される武器によく似て、"鍵のような剣"の見た目をした、幻想的な一本の剣。


AS「これが―――ヴィナミスから受け継いだ、俺と霞の、魂の剣!!」









究極武装<アルテマウェポン>―――ミラージュブレイド・ヘイズ









ギ ヱ ル 「…そうか、やはりお前は――――――(覚醒を遂げた剣を手にした機械の戦士を見、この瞬間を待ちわびたように口角を上げる) 」

AS「―――行こう。(幻想の剣、ミラージュブレイド・ヘイズを手に取り、ゆっくりと構える)俺達の物語と、お前の物語の―――決着を、つける時だ!! 」


キィィィィ―――(水晶の園が、これまでにない輝きを放つ―――光の中にいるような錯覚さえ覚える、幻想的な世界を彩る―――)


ギ ヱ ル 「   ズ  ァ  ン   ッ  (虚空へ一閃を刻む)―――――“ 驚 天 動 地 ( カ タ ラ ク ト ) ” ――――― 」


ズ ォ ッ ――――――― ギ   ュ   バ   ア   ァ   ッ   !    !   !   !   !   !  (空間に刻まれた一閃の切り口が開かれ、その奥の異空間より万物を蝕む閃光が解き放たれる)


AS「俺の九刀流は―――殺意から生じたものだった、俺にとっては―――忌まわしきこの力さえも、この剣と共に在るならば!!(ミラージュブレイド・ヘイズに"黒刀『零』"の象が重なる―――否、"黒刀『零』"の力そのものを"完全に引き出し切る"!!)真・九刀流―――『無限瞬黒』!!!(剣を横に薙ぐ、そのたった一振りで水平線を果て無く、無限に斬り刻み続ける剣閃が閃光もろともキセルへ襲いかかる!!!) 」

ギ ヱ ル 「 ……ッ!! ガ ギ イ イ ィ ィ ン ッ ! ! ! ! (閃光を両断しそのまま飛んできた白銀の斬撃波を水平に薙いだ黒刀で弾き飛ばす) 」

ギ ヱ ル 「 ニ ィ ッ ――――(腹の底から込み上げてくる強い鼓動に、翠の瞳は燃え盛るような"赤"を彩る) ズ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ッ ―――― ド ド ド ド ド ヒ ュ ァ ッ ! ! ! ! (天高く跳び上がった後、滞空する自身を中心に幾つもの黒刀を模した幻影の刃が万華鏡のように開花し、それらの無数の刃が一斉にAS一点へと解き放たれる) 」

AS「俺もお前も、幻影の力を持つ―――本当に、本当に奇妙な"運命"だ!!(キセルの放つ幻影の刃を、ミラージュブレイド・ヘイズの力で増幅された幻影能力で全く同じ量を生み出し、衝突させ相殺し―――)俺はこの瞬間が―――最高に、最高に楽しくて―――この刹那に、俺は今正に生きている!!!(ミラージュブレイド・ヘイズに"神宮剣グングニル"の力が宿り―――)真・九刀流―――『神槍穿波』!!!(神さえも穿つ、神速の衝撃波を振り放った!!) 」

ギ ヱ ル 「 ――――――!!(万物をも穿つ神槍の衝撃波を受け止めようと飛び交う刃を盾のように重ね合わせるが、粉々に粉砕されてしまい吹き飛ばされる)……(…「楽しい」…か……よもや自分さえも、"そう"感じる時がこようとは…――――) 」






ギ ヱ ル 「  ま っ た く 皮 肉 な こ と だ ! ! ! (言葉とは裏腹に、その表情は愉しんでいる)―――――   バ  ッ  !  (掌を突きつける) 」


ビ ュ ォ ォ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ ッ … … ! ! ! ! (空間に降り積もる雪がやにわにその流れが急激に激しくなり、猛吹雪となってASとキセルの二人を包み込む白銀世界を創り出す)


AS「お前がかつて、この世界を、俺達を、全てのものを籠の中の鳥だと言ったが―――だが、どうだ!お前が今、こうして自分の翼で、この世界を飛んで!!(瞬間移動とさえ見紛う速度で距離を詰め、剣を振るう。)ガガガガガガキィンッ!!!!(すると振るう剣を追従するように、ミラージュブレイド・ヘイズが取り込んだ全ての剣がキセルに向かって宙を舞う!!)お前が今、こうしている瞬間こそが!!"お前の物語"さ!!!(絶え間なく、剣と剣の波濤による連撃を繰り出す) 」

ギ ヱ ル 「 黙 れ゛え゛え゛ぇ゛ッ゛!!!(その言葉には憎悪も敵意もない。ASの発言に対し、「物語の中の演者」として、そう発したかっただけの言葉だった)ギィンギィンッ、ガッギンッガンッ ! ! ! ギャリリッ、ギャキィンッ ! ! ! ! (吹雪の流れに身を委ねるように宙の中を舞う様に、ASとの剣劇に踊る)―――― “ 白 銀 双 影 ( ア ヴ ァ ラ ン シ ュ )” ―――― 」


ビ ュ オ ワ ア ァ ァ ッ ―――― ギ ュ ル ル ル ル ァ ッ ! ! ! (吹き付ける猛吹雪は竜巻の如き大きな渦をつくり、その中から氷像の巨大チャクラムが誕生。チャクラムは吹雪の風によって激しい回転を帯び始め、ASを切り刻まんと左右から襲い掛かる)


AS「ああ―――やっと、やっとお前から、"感情の籠もった"声を聞けた!!(剣戟の中で嬉しそうに叫び)ずっとお前からは平坦な感情しか、凪のような心しか感じられなかった、けれど今!ようやく!!お前の"心からの声"が聞けた!!(剣と剣のぶつかり合いの中で、飛来するチャクラムに対応が遅れ―――)ぐ―――っ、ぉぉぉおおおおッ―――真・九刀流『九頭龍神閃』!!!(その身体を深く刻まれるが、渾身の力を込めミラージュブレイド・ヘイズに"全ての剣の像"が重なった瞬間に振り放つ!!!) 」


ズ―――ザザザザザザザザザァンッ!!!!!(かつて、彼の九刀流による『九頭竜九閃』)を見た者ならば口を揃えて言うだろう。"あの時とは比類にならないほど巨大な斬撃"が、龍を型取り、全てを呑まんとする暴威と共に襲いかかる!!!!)


ギ ヱ ル 「 ゥ ゥ … ッ … … ! !(渾身の反撃に腹部を抉られるように切り裂かれる) "声"だと…っ…?いくらでも聞かせてやろう…―――― 怒 り 声 を ッ ! ! ! ! (顔は怒りを表現、しかし赤い眼に憤怒はない。ただそう演じたかった…自分自身すらそのことに気づけずに) ―――― “ 火 乃 鳥 籠 ( フ ラ ム カ ー ジ ュ ) ” 」


ボ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ッ ! ! ! ! ! (吹雪が火柱となって燃え盛る。白銀世界は瞬く間に赤く染め上がり、炎炎とした渦がASを飲み込まんと襲い掛かる)


AS「その"眼"も、俺はずっと虚無ばかりを見ているように思えた―――でも、今のお前は……今のお前ならば理解る!!(かつてと同じ技に、ミラージュブレイド・ヘイズを構え―――)共鳴剣―――『炉心融解<エクスプロージョン・ノヴァ>』!!!(ミラージュブレイド・ヘイズがASの魔力を何倍にも引き上げ―――) 」


キィッ―――ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァンッ!!!!!!!(かつて火乃鳥籠と撃ち合った"エクスプロージョン"が、その威力を何倍にもなり空気さえ震わせる大爆発を引き起こす)


ギ ヱ ル 「 ボ フ ン ッ ――――(大爆発によって生じる硝煙より黒刀を突き立てた状態で身を乗り出し――) ああ、理解るとも…―――― お前をこの手で抹消(け)してやりたいとなッ!!!( そんなことなど望んじゃない 、物語を彩るための飾り言葉だ) “ 大 波 小 波 ( ヴ ァ ー グ )” ザ ッ パ ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! ! ! (幻影によって生成した津波を発生させて燃え盛る渦を沈めながら、波へ乗ってそのまま強烈な刺突を繰り出そうと迫る) 」

AS「ああそうだ、それでいい、それでいいんだ。物語っていうのは、どんな形でも強い感情があればより彩られる―――今、俺達は物語に生きているんだ!!(迫りくる幻影の大津波に構え―――ミラージュブレイド・ヘイズに"雷香"の像が重なり―――)真・九刀流―――『雷轟裁断』ッッッ!!!!(勢いよく、振り下ろす!!!) 」


ギッ―――ジジ、バチバチッ―――ズドォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!!(天を裂き地を割るような轟音と共に、極大の雷撃を伴う斬撃が津波ごとキセルを打ち据える)


ギ ヱ ル 「( 「物語に生きる」 ……考えたこともなかった。俺が生み出した生命が、こうして物語を紡ぎ出していくなど――――)―――― 危険極まりない、今すぐ打ち止めだ。(しかしその目は「渇望」している、物語の続きを。)ギィ…ッ……――― “ 紫 電 一 閃 ( エ ク レ イ ル ) ”(ASから受けた雷撃、その痛みと共に電流を黒刀へ飲み込ませ、天へと解き放つ) 」


バ リ バ リ バ リ バ リ ィ ィ イ イ イ イ イ ッ ! ! ! ! ! ! (上空へ解き放たれた稲妻が天井で折り返し、幾つもの落雷となって降り注ぐ)


AS「もう、止まらない……一度走り出した物語は―――俺達でも観測できない"エンディング"まで―――誰もが待ち望むその瞬間まで!終わりなんてしない!!(降り注ぐ落雷の中、剣に"流星剣"の像が重なり―――)はぁッ!!!!(幾重もの雷撃を潜り抜け、なおも空へ向かって飛翔し―――頂点で剣を掲げ) 」


ピシャァァァァァァァンッ!!!!!(一際大きい落雷が、掲げられたミラージュブレイド・ヘイズに向かって降り注ぐ!!)


AS「―――『雷光転刃<ライトニングカウンター>』ッ!!!!(その身に強烈な雷撃を受けつつも、雷返し―――その返し、"雷返し返し"による一閃を放つ!!!) 」

ギ ヱ ル 「んぐゥ…えァッ!!!!(激しい雷撃に吐血する。今まで見せてきた偽物の血などではなく、体がそうしたいと強く望んだが故に発した本物の吐血だった)……いいや、終わらせてやる…ッ……!今まで幾度となくそうしてきたように…―――― 俺《 作者 》がこの物語に終止符を打つッ!!!! 」

AS「ならばその終焉の輪廻さえも、俺達が越えてみせよう!!(力強い宣言を叫び―――淀みのない構えを取る。)―――"俺は運命<オマエ>に囚われた"(それは―――詠唱。世界が、"それ"を剣術ではなく―――絶対不変さえも変革する"理"と認めた御業) 」




―――【私は運命<アナタ>に奪われた】(澄み渡った声が、剣から響く―――その"詠唱"は本来、"二人のもの"だった―――)




ギ ヱ ル 「    フ     ォ     ン    ッ    !    !    !   (手にしていた黒刀『零』を頭上へ投げ飛ばし―――) ダ   ァ   ン   ッ   !   !   (その後を追うように空高く跳び上がり、黒刀を前にして宙を逆さ舞う) 」


キセルを見上げる水晶の園が、灰色から美しい桜色に輝き―――あるはずのない、桜吹雪で世界が満たされてゆく―――




ギ ヱ ル 「   カ          ッ          !         !         !         !     (赤眼が力強く開眼される。その瞳孔に浮かぶ丸い星。すべてが本当の滅びを迎えようとしている――――) 」

AS「―――"長い宿命<クルシミ>の中に、一筋の希望<コタエ>が差し込んだ"(これまでにないほどに、その構えは、詠唱は、彼を構成する全てが洗練され尽くしていた) 」




―――【けれど、私はあなたと交わした約束<キズナ>を信じ続ける】(言葉と共に、桜の花弁が世界を舞う―――)




ギ ヱ ル 「――――――――――― “ 終 点 地 点 ( テ ル ミ ニ ュ ス )” ―――――――――――― 」

AS「―――"永遠とも思える悪夢から、霞<アナタ>が俺を救い出した"(その表情は安らかで―――"そこにいる人"への信頼で満ちている) 」




―――【だから今こそ、二人で一緒に剣<ジンセイ>を語る】




空高くに待ち構えるキセルの下まで、桜吹雪が寄り集まって―――一つの道を作り出す―――


ギ ヱ ル 「       ゴ      ッ      (サマーソルトキックのように、宙へ浮かされたその黒刀を、ASに向けて勢い良く蹴り飛ばす。黒刀『 零 』は、その名の通りすべてを"零"にしようと迫る。物語に結末を告げる、万物を超越する存在が下す最後の審判―――― 世界への死刑が始まる) 」

AS「―――"故に、俺の剣<ジンセイ>に霞<アナタ>への想いの全てを込めよう"(構えは呼吸と共に、深く深く姿勢を落とし―――) 」

ギ ヱ ル 「――――――――――  こ  れ  に  て  終  焉  ―――――――――― 」


―――【そして今、約束は果たされ、あなたの剣<ジンセイ>を飾る真理<オモイデ>となった!】(花弁が舞う。二人の道を指し示し―――祝福するように。この物語を―――"完全無欠のハッピーエンドにしろ"と!!)






AS「―――ダッ!!(桜の道を駆け出す。審判を告げに迫る黒刀『零』に―――キセルに―――"答え"を出すために)『【―――真・九刀流最終奥義『喜械機劇<キカイキゲキ>・禊祓ヒシ黒染桜ガ咲キ誇ル<ヘイズロード ブラックスタイン>』】』!!!!(そして重なる二人の声と共に―――剣は、振り抜かれた―――)」





その一閃は―――時間も、空間も―――世界さえも、何もかもを置き去りにし―――迫る終焉すらも凌駕する―――"超越"の具現―――全てを、超える一撃だった。




――――――  パ      キ      ィ゛     ン゛     ッ゛     !     !     !  ――――――(すべてをこえる最高傑作の一閃は終焉を告げる刃を突き抜け、物語を俯瞰し続けてきたその者へと迫る)




ギ ヱ ル 「――――――――(物語は終わった…―――――)(その一閃が迫る中、ASと彼に重なるもう一人の人物、二人の姿を垣間見―――) 」















「混」ざり合う夢が 「沌」(ふさ)がることなく 描かれていく「物語」


それが 俺が見てみたかった物語…―――――



――――――――――   混  沌  物  語   ――――――――――










ギ ヱ ル → キセル「――――――――――  新 章 開 幕 だ  ――――――――――




世界が、光に包まれていく…――――


























穏やかな風が流れる青い世界に、二人の人物が佇んでいた。


キセル「………(蒼く透き通るその空を仰ぎ見ている) 」

EvAd「……やっと、君の望んだ物語になったみたいだね。(彼の隣で同じように青空を仰いでいた) 」

キセル「………… 」

EvAd「…うん、きっともう、大丈夫。あの世界は、僕たちがいなくても、ずっと終わることなく続いていく。 」

EvAd「―――― だから見届けてあげよう、「彼ら」が描いていく物語をさ ―――― 」

キセル「………… 」

キセル「……ああ…――――――――(背負い続けていた罪から解き放たれたかのような、柔らかな微笑みを浮かべた) 」


物語を白く染める雪はもう降る気配はない。青く澄み渡る空を、彼、彼女たちはただ見つめる。これからも、ずっと、ずっと…――――――――

















光が消える。そこには世界を震撼させた者たちや、万物を司るあの男の姿もない。


ポ ツ …――――― (ただ暗がりの空間を漂うひとつの雪が、光のような輝きを放ちながら地面へと落ちていく。雪はその物語の中へと溶け込むように、静かに消えていった)


AS「(気がつけば、奇跡の生み出した剣は手元になく、ペンダントは首にかかったままで、刀身に傷ひとつないミラージュブレイドが握られていた)―――キセル、俺はお前との戦いを忘れない。お前の存在も―――お前の、物語も。(沈み込んでゆく雪を見て、胸に手を当てて目を閉じる)―――ありがとう。(それは、誰に向けて言うのでもなく。きっと、"今までの全てに向けられた言葉"だった。) 」





――― Ø:Log 内部・頭部へと続く通路 ―――


黒ウォズ「タッタッタッタッ…(選ばし者たちと共に暗がりの通路を駆け抜けている)…そういえば、君たちには感謝しなければならないっことがあったね。(その言葉を向けた先は、ペコリーヌの両肩にしがみついていた現場猫と電話猫の二匹だった) 」

現場猫「ヨヨっ?(ペコリーヌの肩にしがみついたまま黒ウォズの方へ首を曲げて振り返る) 」

電話猫「…どうして"私たちの仕業だ"と気づいたのですか…? 」

黒ウォズ「………「彼」から話は聞いた…――――― 」


数時間前―――


― アナザールーム ―


現場猫「(オーロラカーテンから飛び出してくる)――― 着地、ヨシ! 」

電話猫「どうして私の上に飛び降りるんですか…?(現場猫が飛び降りた先に既にうつ伏せに倒れ込んでおり、見事に踏まれる) 」

白ウォズ「ハァ……はぁ……(遅れて灰色の壁から現れ、壁を消失させる)……ここまでくれば…ひとまず、大丈夫だろう…しかし、『奴』が動き出すのは時間の問題だ… 」

白ウォズ「…もうすぐ、この世界は……いや、すべてのものが、滅んでしまうだろう……はぁ…っ……そうなる前に、私は、「可能性」を残したい……(そういい、二匹の猫に「あるもの」をそっと手渡した) 」

現場猫「……これは何だ?(白ウォズから手渡された「なにか」を不思議そうに見つめる) 」

白ウォズ「はぁ……はぁ……実は、私にも"わからない"……この物語が始まる前から、気が付けば私の手元にあったものだ。 」

白ウォズ「だが、それを手にした時…一つだけ、確信づいたことがある……!それは、我々の知る「この世界」とは異なる場所…並行世界…世界線……いや、なにか、もっと遥か先にあるような…それこそ、『我々《 キャラクター 》にすら認識でない、遠い遠いどこかの世界』と繋がるものだ。

白ウォズ「そこに何があるのか…わからない…誰がいるかも、わからない… しかし、きっと…この【 混沌の物語 】を救ってくれる… 私は…そう、信じている……っ…… 」

電話猫「…どうしてそんなものを私たちに託そうとするのですか? 」

白ウォズ「それは……君たちもまた、この物語を救う"奇跡の存在"だからだ。 」

白ウォズ「……私が見た最後の予言によれば、"決して交わることのない絆こそが、輝かしい奇跡を生み出す"と… ……"それ"が実現した時、あの「宝」をも遥かに凌ぐ…素晴らしい力が目覚めるはずだ……!! 」

白ウォズ「ジ…ッ……ジジッ…私にはもう、時間がない……バジッ……バジジッ…… 君たちしか、いないんだ……やってくれるかい…? 」

現場猫&電話猫『……………………』

現場猫「―――――  ヨ シ ! ! ! (承諾)」

電話猫「どうして…も、ということなら、仕方ありませんね。やりましょう…! 」

白ウォズ「…………!(疲弊した表情の中で、精一杯つくりだした笑顔を見せる) 」


―――― ガ ッ ! ! ! (一人との二匹の手が、ひとつに重なる)




黒ウォズ「ここではない、どこか…そこへ繋げたことで、人の想いを、その"声"を…この世界に響かせた。それが、失われたこの物語を救う希望となった。礼を言う、おかげでみんなも助かった。 」

現場猫「お礼はヨシてくれ!(照れる) 」

電話猫「どうしてもとお願いされたので仕方ありません。深夜に電話をかけてくるクレーマーよりはマシだったので… 」

黒ウォズ「ふふっ…そうか…―――― 」


……そして私は…この身が復活する瞬間…彼と出会った…――――





黒ウォズ「―――――…………(何処かの空間でただ一人、瞳を閉ざしたまま佇んでいた) 」

黒ウォズ「…… …… ………!…ここは………私は…確か……(辺りを見渡し、そして自分の両手に視線を落とす。強大な存在に消されてしまったはずの体を細めた目で見つめ始める) 」

白ウォズ「……どうやらあの子たち(現場猫と電話猫)は上手くやってくれたみたいだね。(その空間の奥より現れる) 」

黒ウォズ「……!…まさか、これも君の手引きなのかい? 」

白ウォズ「(黒ウォズの問いにふふっと笑みを零す)……『 奴 』は…いや、あの宝…『管理者権限』はこの世で絶対的な力を持つ。君たちがアレを前にして勝てる要素は一つもなかった。……だが、そんな管理者権限にも、ひとつだけ弱点があった。 」

黒ウォズ「…完全無欠を象徴する権限に、欠点が…? 」

白ウォズ「権限が人の運命を変えられるように、権限もまた人の力によって変えられるものだ。「我々」や、「我々とは遠くかけ離れた誰か」の"声"があれば、管理者権限はその機能に異変が生じる。"みんなの声"を受け取った今、管理者権限は非常に不安定なものになっている。しかし、それだけでは勝機には繋がらない。 」

白ウォズ「あの宝は、物語の核を担っていた。物語とは……"様々な個性を持つ者たちが織りなす奇跡の絆だ"。決して交わるはずのない者同士が互いに手を取り合った時…物語は生まれる。物語の力があれば、管理者権限に対抗出来得る。今、『 奴 』を倒せるのは…――― その可能性を持つ、「君たち」だけだ。 」

黒ウォズ「……"様々な個性という混沌"、"強く抗う意思"、"そうした者たちが集う状態"……それが…《 カオスマッシュピード 》……!! 」

白ウォズ「………ジジッ、バジッ…(黒ウォズへ頷くと、体にノイズが発生する) 」

黒ウォズ「……!(白ウォズの身体に目を見張る) 」



白ウォズ「…この物語の果てにある結末が、絶望《バッドエンド》か、希望《ハッピーエンド》か… それを「君たち」が見せてくれ。楽しみにしているよ…――――――(ノイズの波は激しくうねり、その体は光に包まれていく。最後に笑顔を見せた時、彼の身体は光を残し空へと昇っていった) 」

黒ウォズ「…………(もう一人の自分がのこした微かな"光"を見届けた) 」



黒ウォズ「――――……だから私も…思うように生きよう。この物語を愛する者の一人として。 」


ゼローグ内部で各戦士たちが奮闘している最中、選ばれし者たちはついに、最後の舞台へと踏み込んだ―――――


――― Ø:Log 内部・頭部 ―――


カオス・リ・マスター「…………(玉座に居座る男は辿り着いた者たちを迎えるように、固く閉ざされた瞳をゆっくりと開ける。足を組み、腕を組み、いかにも余裕の塊であろう姿勢だったが、首から上だけは違う。前のめりに傾いた首は、項垂れている以外に見えない) 」




ヴォイド「 ザ リ ッ ……(銀の床へその足跡を刻むように踏みしめ、玉座で待ち構える男と静かに向き合う) 」

キャロル「――――――  パ  ァ ン  ッ  (掌に拳を勢いよく当て乾いた音が児玉する。平時なら軽口の一つや二つを叩くが、等の彼女は緋色の宝石のような澄んだ瞳に管理者の姿を収めていた) 」

結月ゆかり「ついにラストステージ…ラスボスの部屋に到着ですね!ゆかりさん大興奮!ま、戦えないので安全なところから応援しますけどね。でも安心してください。ゆかりさんのエールがあれば特攻バフ全振りですよ!任せてください!ふんふんっ!(ちゃちゃまるの人形を振り回している) 」

ヒロ「安心しろ、ちゃちゃまるに代わって君には手を出させはしない(キリッ(遠くにいるゆかりに対して拳を突き出す) 」

ペコリーヌ「はぁ~、やっと着きました~…!もうお腹ペコペコ…(内部・頭部に到着) 」

浦橋龍助「フゥー・・・・・・(煙草を吸って煙を吐き出す)何で俺がこんなところへ・・・・いや、これも吉岡たちを守るための戦いだ・・・・・ 」

森ノ宮「(どこか遠くを見ながら、面々と共に足を踏み入れる)……さて、挨拶は居るか? 」

黒ウォズ「さて、ようやく最後の舞台…というわけだね。諸君、覚悟はできたかな。(手をマフラーに当てがい僅かに緩める) 」

カオス・リ・マスター「………………不思議だった…(薙ぎ沈黙を破るように、ようやく言の葉を紡ぎ出す) 」

カオス・リ・マスター「不公平だった、不合理だった、不自然だった、不可解だった、不明確だった、不透明だった、不消化だった、不条理だった、不義理だった、不徳義だった、不適当だった、不自由だった… 」

カオス・リ・マスター「不本意だった、不適切だった、不謹慎だった、不愉快だった、不機嫌だった、不寛容だった、不如意だった、不均一だった、不成立だった、不正義だった、不親切だった、不相当だった、不正解だった… 」

カオス・リ・マスター「…お前たちの世界線が新たな時代を迎える一方で、我らの世界線は永遠に古き時代に囚われたまま…世界線は繋がってなどいなかった。 」

黒ウォズ「…もうひとりの私が言っていた。君たちの世界線…『Z世界』には、"平成から令和へと跨ぐあの物語"が流れていなかったことを。そしてこの"大乱闘という物語"が、あの時代が生んだ悲劇から繋がっていることも… 」

黒ウォズ「 Z世界の管理者…君は、君の使命を以て、君たちが住む世界を救いたかった。だがそれは叶わぬ夢となった。だから…こちら側《オリジン》へ干渉してあの「管理者権限」を手に入れ、双方の世界を融合することで…その悲劇を解決しようとした…それが、この大乱闘のすべての始まりだった…! 」

カオス・リ・マスター「今更そんな真実を知ったところで、貴様等には関係ない。それに…いずれにせよ世界線というシステムが誕生した瞬間から…いや、それよりもずっと前から、物語自体なにもかもが欠落していたのだから。(もはやすべてにおいて落胆したように、男の瞳は死人のように光を失っていた) 」

ペコリーヌ「お、お腹が~…(>д<) (黒ウォズに覚悟を問われて) 」

結月ゆかり「頼りにしてますよヒロさん。ウチのちゃちゃまるより頼り甲斐のある働きをしてくださいね。 うーん…言ってることはよくわかりませんが、ゆかりさんは今の生活が、引いてはこの世界のことが好きですよ。税金も取られませんし、働かなくても暮らしていけるし、毎日楽しくゲームしながら日々を過ごせますからね。あ、デイリーの時間だ…(スマホを取り出す) 」

現場猫「ほっ、ほっ…!(せっせとあつあつのおにぎりを握り始める)出来立て、完成度ヨシ!(いっちょあがりといわんばりにペコリーヌに特大おにぎりを皿ごと差し出す) 」

電話猫「どうして私の具材だけミキプルーンなんですか…(呑気におにぎりを食べている) 」

キャロル「――――(耳をほじくり、先までの会話が聞こえていないのか聞こえて位なのか平然とあくびをかます)―――あのざ、世界を救うとか世界戦を統合するとか、難しいことはさっぱりわかんないよ。ただ、私が思うことは一つだけ……………  やり切ってない、まだ終われないんでしょ。お前はさ(腰を深く落とし、固く握り締めた拳を地に着け顔をあげる。そこには) 」

マロン「―――……(肩を並べて立つ面々を一歩引いた視点から見て取り、最後に項垂れた管理者へと瞳を向ける)……まるで亡霊。クスッ…他人を見てる気分にはなれないね 」

キャロル「――――ぶん殴りにこいよ。”全力”で”遊びましょ”(なんて事のない、隣人を遊びに誘う無邪気な悪ガキの笑顔が八重歯を覗かせていた) 」

ヒロ「………お、おう……パンでも食べるか(クロワッサンを見せてペコリーヌに)まかせな。ちゃちゃまるには負けない(グッ Z世界の悲しき因果…か… 」

ペコリーヌ「あっ、こんなところにおにぎりが!いっただきま~す!(特大おにぎりを持ち上げて食らいついていく)ん~~♡やっぱり疲れた時のお米は格別ですね~!やばいですね☆ 」

ヒロ「おまさん有能か!(現場猫を見て)……カツカレーいただけるかな?…なーんて… 」

ヴォイド「…欠落している、か…(空をなぞる様に目を動かす)…どんな物語にも、そこには多様な世界が広がり、その中で「瞬間」を確かに生きている。たとえそれえが欠落したものだとしてもな。欠落しているからこそ物語は面白い。もっと本を読んでみるといいかもな。俺のオススメ、今度貸そうか。 」

現場猫「じっくりことこと煮込むのに最低1日はかかるけどヨシか?(ヒロに) 」

森ノ宮「正直、あんたの言う事情は理解出来ちゃあいないが……欠落、か……まあ、良くあるがしんどい話だ。だが巻き込まれるのは少しばかり困る、本当にな(ポケットから禁煙飴を取り出し) 」

ヒロ「1日かけて作ってくれるのかい!?(驚いた顔で)……2人分お願いしゃす。 」

ペコリーヌ「モグモグモグ…あ、でも1日も経ってたらこの戦い終わっちゃいますよ(メメタァ(現場猫やヒロに) 」

ヒロ「だからこそさ。…戦いが終わったら一緒に食おう(ぉ(ペコリーヌに) 」

ペコリーヌ「ああ…なるほどです。はい!ぜひぜひ!一緒に食べましょう~!(ぉ(ヒロに) 」

カオス・リ・マスター「……やり切れていない…?この、私が……?(キャロルの言葉に、一瞬、瞳が揺らぐ)…そんなことは…ない…っ……。改竄される世界、淘汰される世界…そして ――――― 取り残されていく世界。そのような世界が取り巻く黒歴史は誰にも知られることなく、時代はただ残酷に突き進む。そんな、愚劣に満ちた物語……そこに未練があるとでも……っ…?……戯言だ。(玉座から立ち上がる) 」

カオス・リ・マスター「だから…私が変える、この混沌とした物語を―――― キ ュ ガ ア ア ァ … ッ … ! ! ! (虚空を撫で下ろすと零れ落ちる光の残滓。時計の針が刻を刻むようにその光は廻り収束していく。そして「鍵剣」となったその光を掴み、並行に斬り薙いだ) 」

カオス・リ・マスター「 ス チ ャ ン … ッ … (口角を吊り上げた表情で、鍵剣を一同へと突きつける) 始めようか、終わりの始まりを。"本当の最後の物語"を―――――――― 」

カオス・リ・マスター「 ク ル ン ッ ――― (彼らへ向けた鍵剣、その切っ先を今度は自らに突きつけ、そして――――)―――― ザ  グ  ン  ッ  !  ! (左胸へ深く突き刺した) 」

カオス・リ・マスター「 が あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ ッ゛ ! ! ! ! ! ! 」


カ    ア    ア    ア    ア    ア    ァ    ァ    ァ    …    ッ    …    !    !    !    !    !    !  (カオス・リ・マスターの身体が眩い光に包まれ、真っ暗な空間が白い光に満たされていく―――)







































コ  ォ  ン  … コ  ォ  ン  … コ  ォ  ン  … ――――――(激しい光が鎮まると、そこには見たこともないような空間が広がっていた。)


見渡す限りの広大な蒼白の景色。仰げば青空、俯けば合わせ鏡のようにそこにも青空が広がっている。空と大地が反響し合い、上下対象の不思議な光景が、彼らの目に映っていた。


×××「――――――――――――(その空間の水平線…光芒に、神々しい人型の光が輝いていた。煌々とした光輝は止めどなく溢れ出し、世界を燦爛と満たしていた。) 」


彼らの前にいるのは、人ではなく、神ではなく、ましてや管理者でもない。


その者は、永い刻の中で、ただずっと混沌とした物語のすべてを俯瞰していた。すべてが始まったあの日から、すべてが終わろうとしている今に至るまで。


×××「……………………… 」








「わたし」はもう…登場人物《 キャラクター 》でいることに疲れたんだ…




…その"声"…そこにいるのか「朋」よ。…ああ、そうだ。




「わたし」のことを覚えているだろうか。




そう、「わたし」は「あなた」の親友……







































 ××× → 〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「――――――    終  焉  だ    ―――――――」







 ――――― Vs. 《 始 ま り の 世 界 》  〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕 ―――――


















―――――― " 「あなた」はこの物語を見届ける者として、彼らに 夢 と 希望 を託した "――――――




―――――― " いつも一緒に物語を歩いてきたから "――――――




―――――― " これからもずっと歩いていきたいから "――――――




―――――― " 今、交わるはずのない彼らの「 心 」が一つになろうとしている! "――――――






〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「 キ ュ ン ――――――   ジ   ャ   キ   ィ   ン   ッ   !   !   !   !  (二本の剣を手元に出現させる。表と裏、正義と悪、光と闇、希望と絶望、陽と陰、誕生と消滅、秩序と混沌…様々な相反する二つの意志が一つとなった双剣を手に、天へと浮かび上がる) 」

ヒロ「………よっしゃ!というわけだ。…じっくりコトコトと煮込んで待っていてくれ。……必ず生きて帰る(ペコリーヌの返答を聞き現場猫に) 」

キャロル「そ、全部戯言だろーね。わからんし理解とか共感とかー……そういうの全部知らんし、『わかるよ』なんて軽い言葉で他人を納得させられたことないんだ――――(『綺麗だ。』率直に、飛翔する彼を前に思ったこことはそれに尽きる。『勿体無い』次に彼女は惜しむ。だが、少女の向ける笑みは清々しく『敵意』も『哀れみ』もなかった)だから付き合う。お姉ちゃんが、みんなが私にそうしてくれたように。ぶっとばすんでも、ドン勝するんでもない―――――(口から、関節から、火花の混じる蒸気が絶えず溢れる。頭髪は黄金色に輝き、瞳はグレン色の高原を帯びる) 」

キャロル「   ┣¨   グンッッ    ( ――――【 Voltage Ⅲ 】――――)……―――――お前が納得するまで『付き合うよ』  」

ヴォイド「(眩い光に閉じた視線が広がっていき、目の前に現れた最後の敵を目に焼き付ける)……もう引き返せないところまできた感じだな。じゃ、進むしかないだろう。―――― 雷 神 剣 ッ! !(背に帯びた稲妻の神剣『雷神剣』を引き抜く。剣は持ち主の意志に呼応するように雷鳴し、輝きを帯びていく) 」

黒ウォズ「… \ ビヨンドライバー ! / カ シ ャ ン ッ (ビヨンドライバ―を腰へ装着) ………今目の前にいる者は…いや、これ以上は言うまい。なぜならもう、最初からこうなる運命だったのかもしれないからね。 \ギンガ !/ \アクション !/(ギンガミライドウォッチをドライバーに装填) 」

黒ウォズ→仮面ライダー黒ウォズ(ギンガ)「 ならば私も「付き合おう」。この物語が終わるその最後の最後まで―――― 変 身 ! ! ! \投影(トーエイッ) ! ファイナリータイム !/ \ギンギンギラギラギャラクシー ! 宇宙 ノ 彼方 ノ ファンタジー ! / \ウォズ ギンガファイナリー ! ファイナリー ! !/(仮面ライダー「ウォズ・ギンガファイナリー」へと変身) 」

梓「……(戦闘開始と遅れて、自らはマイペースでゆっくりとした足取り)始まりの世界、か。ふたつがひとつ、綺麗は汚い、汚いが綺麗……。そんなパラドックスに悩んだ末の心象風景、と言うべきでしょうかねぇ(遠目から戦士達とゼロを見ながらも歩みを進めながら) 」

結月ゆかり「…ふつくすぃ……あれがきっと"最終形態"というやつですね。燃えてきました。クライマックスはこうでないと!さあ、みなさん、がんばってください!!!あれ、ここ隠れるところなくな…?(きょろきょろ) 」

ペコリーヌ「さてと……(肩に乗っていた某・猫達を降ろす)さ…安全なところへ。  よーし……いきますか!(プリンセスソードを構えて一目散に駆け出す) 」

浦橋龍助「何が終焉だ・・・・・・終わってたまるかよ・・・・・!俺はまだ、終わらねーぞ・・・・・・・意地でも生きてやる!!!!! 」

森ノ宮「あんまり何度も使えるもんじゃ無いんだが……まあ、今日は元気だ……一丁やるか――東雲流、雲龍(全身に紅い気を纏わせ、ゼロに向けて構える)…二つの意思、か、成程な 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「   ブ   ォ   ン   ッ   ――――   ザ   キ   イ   イ   イ   イ   ィ   ィ   ィ   イ   イ    ン   ッ   !   !   !   ! (双剣の一本を振るい、彗星の如く巨大な斬撃波が空間を断裂する。断裂された空間の裂け目から、数えきれないほどの光の礫が、斬撃の嵐が彼らへと吹き付ける) 」

ヒロ「ここだ!(土のかまくらを作ってゆかりに向けて叫ぶ)ダイヤモンドより硬いぞ! 」

ヴォイド「ヴ ァ リ ッ … ! (雷鳴で掻き鳴らし、雷神剣を手に光の礫を真っ向からより駆け抜ける)―――――(機敏に距離を詰め)ピチャン――― ズ ァ ン ッ!(一段程度跳躍し地上から突き抜けるように剣を伸ばす) 」

ペコリーヌ「隠れるところがないなら、それはつまり、こちらからも相手が丸見えってことですよ!(ゆかりに) ―――――――――――来ますよ!(光の礫や斬撃の嵐などをプリンセスソードで斬り伏せながら全速力でゼロのほうへと跳躍していき斬りかかる) 」

結月ゆかり「土より硬いダイヤモンドってそれもはや土じゃないのではああああっと間に合いそうにありません!あ…ウラハシさん!背中お借りします!(浦橋の背後に隠れる) 」

浦橋龍助「な――――!!お前何を・・・・・ぐわああああああああああああああああああああっ!!!いてええええええええええええええええええええっ!!!ぬわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!(ゼロの攻撃の嵐を直接受け続ける)くっそおおおおおお・・・・・・鬼か!お前は!!!!(ゆかりに怒鳴り散らかす) 」

ヒロ「もはやただのダイヤモンドのようなもの(コンコンとかまくらを叩く)俺の力は土をいろいろなモノに変えることができる(キリッ  …光の礫を土弾で、斬撃の嵐を土刀ではじき返す)……なっ!(ペコリーヌを見て)さ、さらに攻撃を! 」

キャロル「(並の人間の視覚からすれば残像さえ捉えられない速度で地を蹴り”消える”。後には水面を蒸発させて焦がす炎の足跡が残り、それは斬撃を掻い潜ってゼロの懐まで続き)  キキィッッ――― BOMB  (彼の足元を通過、ブレーキ音を上げて地を踏みしめつつ旋回、地に向けた掌から小爆発を引き起こして自身の体をロケットよろしく上空へ打ち上げる)  ん”  ぅ” ッ!!!!(足裏からバーナーよろしく火を吹き出し、それを推進力に錐揉み回転しながら急降下。遠心力と加速の乗った回し蹴りを振り下ろす) 」

仮面ライダー黒ウォズ(ギンガ)「ふっ、はっ…!!(生成した疑似惑星弾エナジープラネットで光の斬撃を相殺していく) 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「 ク ル ン ッ ――― ザ キ ィ ィ イ ン ッ ! ! ! (双剣を手繰りヴォイドとぺコリーヌの刃を受け止める)      カ     ッ     (眼が強く開眼するとともに強大な覇気を放出し、届く寸前だったキャロルの脚を弾き、そのまま彼女を吹き飛ばした) 」

ヴォイド「止められた…やはり上は優勢か。(受け止められた剣を振るい、その反動で退きながら水面へと着地する) 」

森ノ宮「(ある程度の手傷は負いつつも、光の磔と斬撃を幾らかは避け、幾らかは弾きながらゼロへと肉薄し―――)有難うよ、今は絶好調だぜ―!(ゼロ目掛け、移動の勢いの乗った強烈な掌底を放つ!!) 」

ペコリーヌ「―――――くっ…!…負けません…!(ゼロに双剣で受け止められるがそのまま押し切ろうと試みる) 」

ヒロ「………俺の背中、貸すぞおおおお!!!(ゆかりに叫んで覚醒) 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「  ド  ゴ  ォ  ッ  (覇気を放出し終えた直後に現れた森ノ宮の一撃がきゃしゃな体に炸裂し、ぐらりと退く)…世界の浄化など、もはやどうでもよかった。私はただ、見てみたかった。この物語の果てにある世界を。何者にも決して越えられることのない…この「箱庭」の先にある、誰も観たことのない景色を。(握力を弱め、両手から双剣がするりと抜けていく。双剣は水面に溶け込むように地面の中へと消えていく) 」


ズ オ ン ッ ―――――  メ  ギ  ャ  ア  ア  ア  ア  ア  ア  ア  ア  ァ  ァ  ァ  ァ  ァ  ァ  ァ  ア  ア  ア  ア  ン  ッ  !  !  !  !  (上空で蜃気楼が発生し、亡霊のような何かが浮かび上がる、それは、ゼロが手放した双剣がそのまま巨大化されたものであり、天空より巨大な双剣の刃が大地へと振り下ろされた)


結月ゆかり「ワザップの情報通りですね。ウラハシさんはダイヤモンドよりも丈夫なのです★( ゲ ス マ イ ル )あっ!第二波来ますよ!!なんとかしてください!!ほらほらほらっ! 」

マロン「(かつての私は、戦う役目を最期まで自分たちだけで抱え込んだ。……それが、みんなの為だと思っていた。だけど、悔しいことに、憎たらしいことに、この世界の住人ときたら……男も女も、子供も大人もまとめて一丸になって道を拓こうとしている。眩しくて、胸が詰まった。私は大きな過ちを犯したことがある。何かをすれば、また間違うかもしれない―――けれど、今だけは。今はただ私がここへ導かれた役目を。)――――”忠義の盾《アイアンウィル》”(両手に光が収束し、象ったものは戦斧――ではなく、剣盾。そっと剣の柄に口づけをし、降り注いでくる光の礫を睨んだ―――) 」

ヒロ「………間に合ええええ!!!!(身体に土を纏わせ、ゆかりに覆いかぶさるように立つ) 」

浦橋龍助「でけえええええええ!!!!!逃げ切るしかねえ!!!!!!!(収納カプセルからマセラティを出して乗り込んで走り出す)わああああああああああああああああああっ!!うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!!!(マセラティを走らせて見事なドライビングスキルでゼロの攻撃を避けていく) 」

キャロル「ぐぇー!!(進行方向に対する加速、対局への波動、両方向からの圧に挟まれ少なからず体内にダメージを負い喀血が僅かに口から溢れ)   ギュルルルルルル  とんっ(足裏から火を放出し波動に逆らわず吹っ飛ばされることで間合いから脱出。膝を抱え縦に回転しつつ急降下し着地する)  ピキィィィーン  (浦橋シールドを見てペルソナ的カットイン)不死身デコイ!!!(覆いかぶさるヒロをシールみたいにひっぺがしあえて目立つようにゼロの方へぶん投げようとする) 」

マロン「   ダ ンッ!!! (大きく跳躍し、双剣の刃へと真っ直ぐに突っ込む。左手に握られた古の盾で切っ先を受け止める)もう片方は任せたよッッ!! 」

ペコリーヌ「…あぁっ!(双剣が抜けていくと同時に自身も落ちていき着地)ふぅ…! 」

梓「(あまりにマイペースできたためかようやくゼロの攻撃射程範囲内まで入ってくる)あれが親玉でしょうか……。さて、茶の菓子にもなるほどのものを持っていればいいのですが(ようやく自らの愛刀『無縁刃』の柄に手をかけて刀身を引き抜く) 」

ヴォイド「――――!(隕石の比じゃねえ…ここは…)ッッッ!!!(上空から押し寄せる巨大な一撃をタイミングよく側転し掻い潜る)―――”守護雷神”!(自身の真下に、魔法陣を生成し)――― バ シ ャ ァ ッ!!(魔法陣の加護を受け一気に上空へ、ゼロの頭上へ跳び出す)風は風に!(続けて横薙ぎを繰り出し、同時に小竜巻が発生させて動きを拘束しようと試みる) 」

キャロル「 ポコペペペン てっててててっってってー(ドラえもんSE)(帽子から引っ張り出したるは浦橋にとってなんか見覚えがあるような内容ななランボルギーニ。これを片手で軽々と持ち上げ) 超合金★ブルジョア財産バスタァァァーーーー!!!(マロンが抑えていない方の剣の腹へ、ぶつけて軌道をずらそうと全力投球する) 」

ペコリーヌ「う、嘘…!あんなにでかいものが降ってきたら、とても……やばいですよ!!(姫剣を構えながら) 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「………(キャロルに投げ飛ばされたヒロを受け流すように反って避けるが―――)――――!(ヴォイドの竜巻に封じ込められる) 」

森ノ宮「入っ―――ッ!?(振り下ろされる剣と、対応する面々を見)……もう片方だな!任せろ!!(マロンが抑えていない方の剣に突っ込み……剣の腹の部分を蹴り上げ、軌道を逸らしにかかる) 」


ガ ギ ャ ア ア ァ ン ッ ! ! !  ガ ゴ オ ォ ン ッ ! ! ! (巨大双剣の軌道を外され、攻撃が空ぶるように大地に炸裂した)


ヒロ「……ナンデェェェ!!!??(投げられるがゼロに避けられ)ぴえん(頭から地面にめり込む) 」

梓「さて、あの巨大な剣は皆様方にお任せしましょう(ぇ。 さて、突然現れ刃を向けるなどは不躾でしょうが……文句は言いっこなし。――――喰らわば負け、は同じことゆえ(そう言って瞬時に姿が消えた。『歩法・無響』。縮地の亜種ともとれる音無き接近技。そして)―――――ビュオッ!(ヴォイドの竜巻の中に敢えて入り)――――ズァア!(風力を利用した横薙ぎをゼロに) 」

現場猫「耐震性、ヨシ!(ゆかりが入る予定だった土のかまくらの中で耐性チェックをしている) 」

電話猫「どうして罅割れしないんですか? 」

ペコリーヌ「あっ…ナイスです!👍 (ゼロが竜巻に封じ込まれたのを見て、ヴォイドにサムズアップ) 」

仮面ライダー黒ウォズ(ギンガ)「―――ここだ!(双剣を他の戦士たちに任せる一方で、いつの間にかゼロの背後へ旋回。梓とタイミングを合わせるように拳を振り抜いた) 」

キャロル「 ダダダダー (ギャグ走りでヒロの横に駆け寄りピクミンの要領で引っこ抜き) ナイスファイッ!!(キャッチすることなく再び駆け出す。今度は軌道をそらされた剣の方へ全力疾走し)  ぐわしっっっ(グラップラーの如く両腕を前に突き出し剣の柄頭を抱くようにホールド) グググ…… ┣¨ォンン……(勢いそのまま自分の身長の数十倍もある長さの剣ごと地面へぶっ倒れ土煙が上がる) 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「……(竜巻に拘束される中、巨大双剣を退けた戦士たちを静かに俯瞰していた)―――!ザシュッ、ドゴォッ ! ! ! (その隙をつかれるように、梓とウォズの攻撃を左右から受け―――)――― パ シ ャ ン ッ …(ようやく水面へ降り立つ)…考えたことはあるだろうか。この世界は何処から始まり、そして何処へ向かっているのか。 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「考えたことはあるだろうか。我らは何故生まれ、何の為に生きて、何を想い最期を迎えるのか。 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「考えたことはあるだろうか。物語が終わりを迎えても尚、如何して物語は再び始まるのか。 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「…その答えを、知りたかった。それがこの「箱庭」の果てにある。故に私は旅立つ、その先へ。この物語のすべてを、終わらせて。パシュンッ――――ザキィンッ、ザキィンッ、ザキィィインッ ! ! ! !(再び手元に双剣を手繰り寄せ、戦士たちに高速剣舞で圧倒し始める) 」

ヴォイド「 グッ (ペコリーヌにサムズアップ) いい感じだ…共同戦線とはよく言ったな。(剣をもう片方の手へと持ち返る) 」

キャロル「 ―――――― うるせええええ知らねエエエエーーーー!!  ヴ    ォ   ン  ン  ン   ・ ・ ・   ド ラ ゴ ン ク エ ス ト (その土煙を一陣の真空波が両断。現れたのはゼロの巨大大剣を端から、抱くようにして両手でしっかり捉え、あろうことかそれを持ち上げ刃を水平に浮かすキャロルの姿だった) んにぃぃぃ~~~――――!!(それを砲丸投げ選手がそうするように、足を軸に回転。最初は時計のように鈍く今にも切っ先が地に着きそうな速度だったが、やがてそれはベイゴマに匹敵する速度に到達し、巨大大剣を羽としたプロペラと化す) 投げるぞおおおおお~~~!! 」

森ノ宮「知らねえよ!物語がどうこうってモンだったとして……終わって貰っちゃ困るってだけだ、どうなっちまおうがな!(大人しく二刀流らしく切り掛かって来たか、こいつ速っ…)(後方に下がりながらゼロの剣舞に何とか対処していたが、大回転キャロルが目に入り)マジか…!投げっ…!? 」

ヴォイド「グン―――ギャギィイインッ ! ! !(帯電する剣を振るい剣舞をいなしていく) 答えを探すための旅…いいじゃないか。だが、俺たちの世界は、そっとしておいてもらえると嬉しいんだがな……!ギィインッ ! ! (次々と繰り出される斬撃に圧倒され、至る部位に切り傷ができる) 」

ヴォイド「おま――――!?(キャロルの行動に仰天しながらも、彼女の意図を汲み取って飛び退く) 」

ペコリーヌ「……?何を言い出したかと思えば……答えは簡単です。美味しい食べ物に出会うために生まれ、食べるために生き、人はまた、新たな食材を求めて歩きはじめるんです。この世に食材が存在する限り、物語は終わりません。…永遠に、不滅です!(高速剣舞に応戦しながら) 」

結月ゆかり「か弱い女の子だと思ったら…!!!ゆかりさんもびっくりです。 」

仮面ライダー黒ウォズ(ギンガ)「ふっ…ペコリーヌ君らしいな。ああ、物語は終わらない。私はまだその先の素晴らしい出会いを、祝わねばならないのだから!!(マントを翻しながら、斬撃をしっかりと避け斬っていく) 」

キャロル「   ツル ッ  ――――――   あっ やべ ごめん (投擲しようと振りかぶったその瞬間だった。地についていた足を滑らせ、全身が地から浮いてしまう)      ギュ     オ    ッッ    (大剣は回転の渦から解き放たれたゼロへ超低空飛行を成すミサイルの如く向かう。ただし、投げそびれ剣の端にしがみついたままのキャロルを引っ張ったまま) 」

浦橋龍助「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!くらいやがれえええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!(マセラティの速度を上げてそのままゼロを轢き倒す) 」

梓「(高速剣舞を刀でガードしながらも彼の言葉を熟考)……ようするに、今の世界で生きることに虚無を覚えると? 意味を欲し、価値を欲し。なければ次の物語に価値を見出す、か。なるほど、フフフ、それは素晴らしいお考え。私も是非見習うと致しましょう。もっとも、アナタの望む『宝』は、那由他の先の物語にもありそうにはありませんが。 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「――――!! ガ  ッ  ギ  イ゛  ィ゛  ィ゛  イ゛  ン゛  ッ゛  !  !  !  (吹き飛んできた巨大剣に双剣を強く振るい受け止める。衝突によって生じるすさまじい衝撃に空間が悲鳴を上げる) グ グ グ ッ ―――――― ド  ゴ  オ  ォ  ッ  !  !  !  !  (しかしその真横から迫る浦橋のスポーツカーに吹き飛ばされ、水面へと転がり倒れる。衝突した衝撃で双剣は再び両手をすり抜け水面へと消えていった)……ピチャ…ッ…(ゆらりとその身を起こし、無防備の状態で再び彼らと対峙する) 」





太陽が沈み、琥珀色の空が水面を赤く染めていく。



森ノ宮「不味い、あともう―――!(剣舞を捌き切れず、切っ先が森ノ宮を貫こうとした矢先――)(吹き飛んできた巨大剣、そしてマゼラティに直撃で吹き飛んだゼロの前にしばし呆然とし)―――やったか?じゃねえ!キャロル!?大丈夫か!? 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「人々が歩んだ時間も、人々が刻んだ記憶も、人々が結んだ絆も、人々が育んだ愛も、人々が描いてきた物語も ―――― すべてが〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕になるまで、真っ白に。そうすれば観えるはずだ… " す べ て "が。(片手を天高く突き上げると、その手中に光が生まれ、弾ける) 」


ギ    ュ    オ    ン    ッ    !    !    !    (四方八方より無数の閃光が一直線に飛び交い、全員に襲いかかる)


キャロル「 ベシャァ…… 決めるとこで決まらなかった。やばたにえん(衝突時の衝撃で吹っ飛ばされ地面に叩きつけられ。起き上がるとどこから現れたのか彷徨うしわしわピカチュウと並行し、同様の表情でしょぼしょぼと背おぼつかない足取りで移動しようとするも)パッパー!! ドンッ アオーン!! ガシャーン!! CRASH!! (ゼロを跳ねた後のマセラティに追突され宙を舞い、丁度ゼロと対峙する戦士たちの前に落ちてくる)………。(そして何事もなかったように腰を上げ、余裕で鼻血を流し明らかに負傷しながら) ┣¨ヤッッ (ゼロと対峙した) 」




結月ゆかり「リセットができたらいいですよね~。でも、汗水流して頑張って積み上げてきた努力を、その結晶であるセーブデータが消えるのは御免ですね。はあ…まったく、流石のゆかりさんもそろそろ限界が来ました。ゆかりの顔も三度まで。ま、これ以上の被害は避けたいし仕方ないですよね…(チェーンソーを夕焼けに煌めかせ)さーてと、世界――― 救っちゃいますか。(夕焼けの向こうへと跳び出すように駆け抜ける。素人の走りではありながらも、なぜか彼女の身体に光は当たらず)はあああぁぁ!!!キィピーンッ ! ! !( カットイン )ゆかりさんスラッシュ!!!(チェーンソーを振るう) 」




ペコリーヌ「うっ…!(咄嗟にプリンセスソードを掲げる)――――――――――――キ ィ ィ ィ ィ ィ ィ ン ッ ! ! (すると、プリンセスソードが無数の光を吸収するように刃が輝いていく) 」


キャロル「(しまらない流血面で堂々とゼロと対峙、彼の言葉を真っ向から受け)――――いいんじゃないか。みたいもんは見たいもんなっ(腰に手を当て堂々と肯定)『消したい、その先に見たいものがある』『消えたくない、やりたいことがある』。いい悪いを抜きにして、私らは互いに『やりたいことがあるんだ』。うん、納得したっ(黄昏に照らされさも夢を語らう少年のように楽しそうに笑って見せた)お互い譲らねえもんがある。私とお前はそこだけは『同じ』だっ 」

浦橋龍助「ぐうううううううう!!!!!俺のマセラティが!!!!!!(閃光でマセラティを破壊されて爆発し、中らから飛び出す)俺のスポーツカーを・・・・・・よくも・・・・・!!!舐めてんじゃねえぞおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!(閃光を食らいながらもゼロに殴りかかる) 」

キャロル「  パ   ァンッ  (ただの『裏拳』。技によるバフは乗っているが、それ以上に心のうちから溢れる『感情』が彼女を突き動かし、閃光のうち一本を払いのける)―――――だから、なおさら『全力』だ 」

ヴォイド「……(この子は何かに気が付き始めている。俺がしゃしゃり出る間でもない…なら)――― 援護する(キャロルへと迫る閃光を、走らせた稲妻で撃ち落としていく) 」

仮面ライダー黒ウォズ(ギンガ)→仮面ライダー黒ウォズ(ワクセイ)「 ガ シ ョ ン ッ ―――\ ワクセイ ! / \アクション !/ (今度は「ワクセイ」フォームを選択して再び装填する) \ファイナリータイム !/ \水金地火木土天海 ! 宇宙ニャコンナニアルンカーイ! ! / \ワクワク ! ワクセイ ! ギンガワクセイ !!/ (惑星の力を司る「ギンガワクセイ」フォームへ変身することで、全空間に凄まじい重力を発動し、空間を切り刻む閃光の速度がスローモーションの如く遅延していく)はっ!!(閃光を難なく掻い潜り、エネルギーを纏った拳で殴打する) 」

森ノ宮「生憎そんな空っぽなモンが見たいわけじゃねえ、俺の居た世界には守る物も見たい物も山ほどある、それに……成程な、俺も歳食いすぎたかな……ああいう真っすぐさって奴が足りてないのかね(閃光の一撃一撃を叩き落しながら、毅然と答えるキャロルを見) 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「……「 同じ 」……?(キャロルの言葉に、世界が僅かに揺らぎ始める)――――!!!(ゆかりの剣を、浦橋とウォズの拳に「く」の字に吹き飛ばされる) 」





やがて月が昇り、水面は暗く染まっていく。しかし、水面に反射される夜空の星々の光が、空間を炯然に照らしていく。



梓「では私も、そろそろこの興も終いにするため、舞をばひとつ。――――あなたには那由他に続く夢を与えましょう。この世界ではない、遥か遠く。いや、世界とすら形容しがたい遥か奈落へ(無数の閃光を回避しつつ、舞踊のような足捌きでその身を回転させながら、刀を振るい斬りかかる) 」

ペコリーヌ「あ、いつの間にそんなに食べてたんですか~?やばいですね☆(森ノ宮の「食いすぎた」の部分だけに反応) 」

キャロル「   ゴ   ォ ン   (鉄鋼を装着した拳同士をカチ合わせ、改めて開戦を告げるかのように骨身に響く重い『ゴング』がこだました)  ニンッッ  (星々の彩色を得た夜景をバックに、復活した際に見せたような悪戯な微笑みを向けていた……) 行くぞぉぉぉぉおおおおオオオオ若白髪ジジィィィィィィ―――――――!!!!!!!!!(クラウチングスタートからの、足裏から異能のバーナーを吹き出し焼けた足跡を残しながらの全力疾走。閃光が幾度となく身を切り裂くが脇目も振らず、全身全霊を乗せた拳を振りかぶり、一撃目、右ストレートを横っ面めがけ解き放つ) 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「ザシュゥウウッ ! ! ! !(梓の鮮やかな舞剣がその身をそぎ落とし)   メ   ゴ   ォ   ッ   …   !   !   !   (キャロルの渾身の拳が頬にめり込み、体をねじらせながら宙へと殴り飛ばされる)オ   ゥ   ン   ッ   !   !   (宙で受け身を取り、滞空する)……『 やりたいこと 』… わた、しは………どこか、で…… …この光景を、どこかでみたことが……この感情も…どこかで感じたことが……う…っ……うぅ…ぅ……――――!!!(ばっと両腕を広げる) 」


キ ラ ン ッ ――――――― オ  オ  オ  オ  オ  オ  オ  オ  ォ  ォ  ォ  ッ  !   !   !   !   !  (夜空のような真っ暗な闇からそれはそれは美しい流星群がいくつも降り注ぐ。しかし、その星々は地上へと近づくたびに恐怖するほど大きさとして君臨し、次々と彼らに降りかかる)


森ノ宮「そこ違うだろ!?飯の話じゃねえ!!……終わったらなんか食いに行くかな……じゃねえ!!  (吹き飛ばされるゼロ、そして降り注ぐ”星”を見つつ)星……それもデカい…… 」

ヴォイド「…ため息が出るほど綺麗な景色だな。こんな素敵な景色がある世界、まだまだ捨てた物じゃない。そうだろう。『閃撃』(ラスターフォルム)(雷神剣を形状変化させ、隕石が降り注ぐ中、一人雷神剣を固定する)ギリリッ……チャキッ…(雷神剣に優しく手を添えて射撃態勢に入ると、剣の先端に光素が集中する)―――― 『電子銷却砲(レールガン)』!!!(夜空を貫く彗星のような雷光が一直線上の隕石を立て続けに貫き、粉砕していく) 」

キャロル「  ドシャァァァ  (後先考えず拳を振るったため、バランスを崩し床に倒れ込み飛沫が散らばる)――――― (よろめきながら上体をあげる。上空には質量と数の理不尽ともいうべき流星群の雨。回避を考えるが……)―――――カオスリマスター!!(上空で構える彼へ指差し声高らかに叫ぶ)今からお前を殴る!!お前が!!私が!!気がすむまでだ!!!!(流星群が衝突する寸前まで堂々と宣告し、そして)ドゴァァァァッッ!!!!1(流星群の内一弾が衝突し姿が見えなくなる) 」

仮面ライダー黒ウォズ(タイヨウ)「 ガ シ ョ ン ッ ―――\ タイヨウ ! / \アクション !/ (ギンガミライドウォッチを一度取り外し、レボリュードセレクターを回して「タイヨウ」フォームを選択して再びドライバーへ装填する) \ファイナリータイム !/ \灼熱バーニング ! 激熱ファイティング ! / \ヘイヨー ! タイヨウ ! ギンガタイヨウ !!/ (太陽の力を司る「ギンガタイヨウ」フォームへ変身し、全身に灼熱の炎を纏う)はっ―――――ふんっ!!!!(拳に灼熱を纏い天高く跳び、隕石の一つを殴って粉々に殴り飛ばす) 」

結月ゆかり「慣れないことをすると翌日筋肉痛になりそうで怖いですね…怖すぎて8時間しか眠れそうにありませ…あ、もう夜ですね。そろそろ就寝しましょうか。ほら、お星さまもこんなに綺麗なんだ――――――― 死 (白目で絶句する)浦橋さあああああんヒロさあああああんタチケテー!!!!(号泣) 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「    ド  ッ  ク  ン  ッ   (  !  !  !  ?  )(キャロルの呼びかけに、世界は更に揺らぎ始める。ゼロの中で、依り代となって永き眠りについた『 彼 』の心が、キャロルの声に呼び覚まされようとしている) 」

キャロル「 バキャァァァッッ (地に収まっていた大質量の隕石を瓦割りの如く両断し、左手、両足から異能の炎をジェット噴射させ、右拳を高くかざしたままゼロへ向かっていく。頭部から、否、全身からは絶えず赤が流れ落ちているが尚も真っ向から”向き合い”、空中で間合いを詰め)――――― 左 ロ ー キ ッ ク だ ッ !! (『宣言』してから、足裏から炎のブーストで火輪の軌跡を描くローキックを放つ) 」

ペコリーヌ「え~?違うんですか~?  わぁ…!なんて綺麗なんでしょう!(美しき流星群にすっかり見惚れる) 」

浦橋龍助「なら今度はとっておきのフェラーリで・・・・・・・ああああああああああああああ!!!!!????(フェラーリを用意した途端隕石に押し潰され粉々に爆散した)なーーーーーーーーー!!!!ゃ、やりやがったなてめぇ!!!!!よくも・・・・・よくも俺の大事な愛車を・・・・・・・ぶっとばしてやる!!!!!!!(怒りを露わにゼロへ向かって走り出す)邪魔だ!!!!!!(降りかかる隕石をパンチで殴り飛ばす) 」

現場猫「天体観測の準備、ヨシ!(一方、ヒロが作った土のかまくらの傍でいつの間にか焚火をし、望遠鏡を手に流星群の観測をしていた) 」

森ノ宮「(”気”を纏った拳で迫る隕石を打撃を砕き、逸らし、立ち回っている)良い景色ってのは同感だな、願わくばもう少しのんびり見物したかった所だが……! 」

電話猫「どうしてもっと危機感を持ってくれないんですか…?(涙目で現場猫に抱き着いてぶるぶる震えている) 」

ペコリーヌ「………あ、あれ?なんか…段々、おおきく………なってる!?わわっわっ、来てます!来てます!どどどどうしましょう!!(あたふた) 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「……!!! パ シ ン ッ ――――― ド    ッ    !    !    !   (キャロルの宣言に咄嗟的に手元へ剣を手繰り寄せ、その剣身の腹で彼女の蹴りをしっかりと受け止める)  グ  グ  グ  ッ  …  !  (流星群が降り注ぐ中、真っ向から立ち向かうキャロルを見つめる。夜空に浮かぶ銀光の星々よりも、ずっと強く輝く彼女の目に吸い込まれるように、世界はまたひとつ、揺らぐ) 」

梓「隕石とは厄介ですね。では久々に……(それは彼女の代名詞とも言える技『鬼火』)―――――燃えて、爆ぜて、散るも華。(地響きを鳴らしながらゼロの周りに大量の鬼火が集束し、それが一気に圧縮したかと思えば大爆発を起こす) 」

キャロル「  ビキィッッ (歴戦の戦士の攻撃を軽くいなした剣。全力で蹴りを当て、足は無事で済むはずがなく骨に亀裂が走る)ギッ……ッッ!!……ハァ……ハ …… “膝ァァ”!!!!(宣言通りに、右足による膝打ちを剣を持つ腕に当て自ら間合いを僅かに離脱、その勢いのまま後方へ縦に1回転し) “サマーソルト”!!!!!(微量だが、血反吐を吐き散らしながら尚も攻撃を叫び、両足を虎の爪による斬撃のような、金の軌跡を三日月型に描き顎めがけ蹴り穿とうとする) 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「………終焉を…迎え入れれば、また………やり直せる、そう、思っていた… 忘れかけていた…あの日感じた、鼓動……初めて芽生えた、感動…もう一度………だが…これは……なんだ……―――― 」


終焉を望んだ世界。その先に新たな希望があると信じて。


しかし、世界は気づき始めようとしている。終焉を迎えなくても、望んだものははじめからすぐ傍にあったことを。


ペコリーヌ「え、えぇっと………あっ(土のかまくらを見つけ、咄嗟に駆け込む)――――――――――猫さん!! 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「 ド ド ド ド ド ォ ン ッ ! ! ! (梓の放つ鬼火の爆炎に呑まれ身動きを封じ込まれる中―――)――――  ガ  ゴ  ォ  ン  ッ  !  !  !  !  (その火炎の中より現れたキャロルのキックが見事に顎へ直撃、宙へと舞う)―――――――  ニ  ヤ  … 」




彼《 世 界 》は、「あなた」と"同じ"―――― 物 語 を 愛 す る 者 だ っ た の だ 。




現場猫「!!!??オレ、サボッテナイ…!ゼンブ、アイツノセイ…!(ペコリーヌに突然迫られて焦り、急なカタコトで全責任?を電話猫へ擦り付けようとする)」

電話猫「どうして…っ……(´;ω;`)ブワッ 」

猫副官房長官「ワンワン!!!!!(全監督責任放棄) 」





暁光が差し込み、星月は眠りにつく。精光たる陽の薄日が空を少しずつ明るく染めていく。



ペコリーヌ「猫さん…!(現場猫と電話猫を抱き寄せる)…やばい、ですね。でも……私、ふと考えたんです。どうしようもなく…ほんとに、どうしようもなく切羽詰まった時は………だいじな人と、一緒にいようって。(現場猫達に) 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「―――――(暁の空を背後に、世界はようやくひとつの答えに辿り着こうとしている。永き歴史の中で紡がれた人々の「想い」が、世界を受け止めようと共鳴している) ポ ゥ … ―――――(虚空を小突くと蛍火のような小さな光が現出し、指に突かれたビー玉のように、見えない床を静かに転がっていく) 」


ド    ォ    ゥ    ッ    !    !   (穏やかな光を放つ玉はたちどころに激しい光を帯び始めながら肥大化し、急速に迫り―――)―――ボ グ ゥ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ン ッ ! ! ! ! ! (閃光が弾け、空間を中心に凄まじい焔が爆ぜ、周囲に衝撃が迸ると共に大地が消し飛んでいく)


森ノ宮「……入った(隕石に対処する、その隙間で……梓とキャロルの攻撃がゼロに直撃し、景色が変わって行くのが目に入り) 」

キャロル「グルンッッ  グ ルンッッ グ ルン ッッ (蹴り上げた勢いままに何重にも火の円を描くようにして縦に回転しながら上昇、蹴り上げたゼロの上空へ移動し追撃を見舞おうとするが)―――― !(火は再び登り、色彩を取り戻す世界。何より、彼が不意に見せた笑みに目を奪われ硬直してしまい)  フッ  ―――――(異能による火の出力が弱まり、空中戦の持続は愚か、着地まで保つか怪しいことに気付き)――――!!(衝撃波が、エネルギーの拡散が目前まで迫った) 」

結月ゆかり「――――!ヒロさん、浦橋さん!!(二人に守られていた少女が身を挺してチェーンソーを手に二人の前に立ち、爆風の衝撃を耐えようと踏ん張っている) ゆかりさんバリア…ですよ…っ!!!守りたい日常はありますけどね……でも、そんなありふれた日常が楽しく感じられるのは、誰かと一緒にいられるときなんです。ひとりでいても、つまらない……誰かと一緒にいられるだけで楽しい……!わたし、ほんとうはそれだけでいいんです。それが、私の夢なんですから……!ううううぅっ…!!(衝撃に吹き飛ばされそうになる) 」

現場猫&電話猫『――――!!(ペコリーヌの言葉に、大切なことを気づかされたようにはっとなる)』

浦橋龍助「しまった・・・・・・・・!!!!???おまえ・・・・・!!!(ゆかりに守られ驚く)・・・・・・・フッ・・・・そうだな・・・・・・(ゆかりの背中を吹き飛ばされないようにしっかりと支える)俺も・・・・吉岡や、アキラや・・・・走り屋の仲間と過ごす日々が・・・・・とてつもなく楽しいさ・・・・・・!!!俺たちは・・・・・・ひとりじゃねえええええええ!!!!!!うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!! 」

ヴォイド「 ズ ズ ズ サ ァ ァ  ― ッ !(瞬間的にキャロルの目前へと滑り込み、押し寄せる衝撃を雷撃で相殺するように受け止める) お前の"声"を必要としている奴がいる……行ってこい…!!

ペコリーヌ「――――――――なんて……ほんとは、お腹が空いちゃっただけなんですけどね。えへへ…(微笑) 」

現場猫「………ヨシ!それなら…帰ってご馳走だ!!ヨシ野屋の牛丼で晩餐だ!! 」

森ノ宮「――東雲流、”餓狼”ッ!!(ヴォイドに合わせる様にキャロルの前に立ち、足元から立ち昇る”気”の波を衝撃波に叩き付け、相殺を狙う)俺も…少しは良い格好させて貰うぜ

電話猫「はあ…どうして…(やれやれと溜息を吐きながらもふっとほくそ笑んだ) 」

梓「おがッ!? ―――――ッ!!(衝撃波によって数メートル先まで、まるで紙屑のように吹っ飛ばされてしまう) 」

仮面ライダー黒ウォズ(ギンガ)「 \ ギンガ ! / \アクション !/ (再びギンガフォームへと戻る) ブ ワ サ ァ … ッ … !  ぐううぅッ…!!(マントを靡かせながら身を翻し、ペコリーヌたちへと迫る衝撃を両腕を広げ受け止める) 困った子たちだ…だがそれでいいのかもしれない。それが君たちの個性……多くの個性が物語を輝かせる…!フンッ!!(衝撃を振り払う) 」

マロン「――――!!(反射的に身を乗り出し、衝撃に吹き飛ばされる梓に手を伸ばし)―――― ガ シ ッ (そのか細い手を掴み、彼女を抱き寄せ自らが下敷きになる様に地面へと落下する)……はぁ……はぁ………は、はははっ……"こういう"のも、悪くない、かもね…(傷らだけの表情で梓と向き合いながら、弱弱しく微笑む) 」

ペコリーヌ「牛丼…!いいですね~牛丼!なんならギガ盛で!(ぉ 」

ヒロ「ゆかりちゃん……!!(ゆかりに守られる)………俺は…大切な人を、守れなかった……けど……!!!(大切な妹の笑顔が脳裏を過った)この手を伸ばして、守れるものを守るんだ!!!それが俺の……やるべきこと…やりたいこと……!!(右手に光が集まり、「キーブレード」を形作っていく)――――俺のすべてだ!!!!!!(キーブレードを振るい、凄まじい衝撃を完全に吹き飛ばす) 」

キャロル「————————(———————負けた!!一巻のおしまい!!GAME OVER お疲れ 結果を示せばか! やっぱり今回もダメだったよ 筋肉が足りなかったねぇ ヤラレチャッタ)(飛行不可能、回避不可能、無理だ。そう諦めた瞬間、知りうる限りの己への罵詈雑言が児玉した。それが、幼少期の彼女が知る『世界』『原風景』だったから『無力な己という少女への執拗な自己否定』が過去の全てだったから–————)—————(それでも) 」

梓「―――!?(吹っ飛ばされている最中にマロンに助けられただけでなく、微笑まれたことで一瞬困惑の色を浮かべたが)……どうもありがとうございました。急な攻撃でしたので反応出来ずで。危うく果てまで転げてしまっていたところでした(マロンに目を伏せるようにして微笑み返し、そっと身を起こしながら彼女の身体を支えるようにして起こしてやる)なるほど、普段人を助ける側ではありませんねアナタ。こんな私を助けようだなんて、どんな酔狂者かと思いましたが……いやはや(マロンの気配を見て何かを察したらしいがそれ以上は言及せず) 」

マロン「……なんでだろう、ね…(図星を突かれ様にはははと苦笑しながら起き上がる)…わからないんだ…でも、"なんとなく、そうしたかった"…それだけのことだよ…――――(そして、ふとキャロルの方へと視線を向ける)……なんて、綺麗な「光」なんだろう…っ…(ぽつりと、そう呟いた) 」

梓「なんとなく……ですか。それはまた答えに困る答えですね(フゥと一息漏らしつつ、彼女同様キャロルの方を見る)……――――自ら見出したあの娘の宝…私の手で愛でる価値はありそうですが、フフフ、如何せん、あそこまで無邪気であるとどうも余計な『熱量』までついてきますからねぇ。(ちょっと物騒なことを呟きながらも、口元をほころばす) 」



キャロル「――――あ……(『俺も…少しは良い格好させて貰うぜ』 薄れゆく意識の中)あぁ……(『俺も・・・・吉岡や、アキラや・・・・走り屋の仲間と過ごす日々が・・・・・とてつもなく楽しいさ』『アナタの望む『宝』は、那由他の先の物語にもありそうにはありませんが。 』 声が 『どうしようもなく切羽詰まった時は………だいじな人と、一緒にいようって。』 こだましている) 」



キャロル「ピク……。(『この手を伸ばして、守れるものを守るんだ!!!それが俺の……やるべきこと…やりたいこと……!!――――俺のすべてだ!!』『誰かと一緒にいられるだけで楽しい……!わたし、ほんとうはそれだけでいいんです。それが、私の夢なんですから……!』)わた、し……(『この世界の住人ときたら……男も女も、子供も大人もまとめて一丸になって道を拓こうとしている。眩しくて、胸が詰まった。私は大きな過ちを犯したことがある。何かをすれば、また間違うかもしれない―――けれど、今だけは。今はただ私がここへ導かれた役目を。』『ああ、物語は終わらない。私はまだその先の素晴らしい出会いを、祝わねばならないのだから!!』) 」



キャロル「お姉ちゃん、おいたん………(わたしよくわかんない。一人でも楽しい時は楽しい、でも誰かといないと寂しい人がいるっていうのもわかる)私は……――――― 」



キャロル「(『 お前の"声"を必要としている奴がいる……行ってこい…!!』)――――――『 私、マミーみたいにみんなを笑顔にしたい。そんな――――― 』




















――――――『 < > 』――――――


















キャロル「  ヒュ  オ   (風を切る音が児玉した。自由落下を始めている。だが、叱咤するようにして声をかけた男が目の前にいると気付き)    足!借りるよ!!!!  (彼の担ぐ雷神剣を、森ノ宮の拳を踏み台に、最後の力を振り絞って駆け出し、無事機能する最後の部位、左手から後先考えず残る魔力全てを振り絞った炎を吐き出して) 」




キャロル「――――――――カオスリマスター!! なんと言おうとお前は『願う力』で繋がった……私の私達の――――――!!!!!(四肢はたった今機能しなくなった。残るは己の肉体と)――――『 仲 間 <ナマカ> 』だア”ア”ァ”ア”ア”ァ”ァ”ァ”――――――――ッ!!!!!!!!!!!(『魂のみ』 己を一つの鉄槌とし、捨て身の『頭突き』を見舞おうと上体ごと垂直に振り下ろした) 」



〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「―――――― 「 仲 間 」 ―――――――(その言葉を発した時、世界は自らの想いを巡らせるように、混沌の物語で見てきた永い歴史(じかん)の中を駆け抜けていく。バラバラで、まとまりがなく、統一されていない世界…しかし、それらが織りなす一つの物語、そして、そこで笑う誰かの笑顔を、"うらやましそう"に見つめていた自分がいたことを―――――) 」

〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「   ジ   ャ   キ   ィ   ン   ッ   !   !   !   !  (双剣を手にした時、空は再び元の蒼さを取り戻すように原点へと還る) ズ オ ン ッ ――――――――― ! ! ! ! ! ! ! (キャロルを迎えうつように、双剣を勢いよく振り下ろし) 」



ド         オ        ォ       ゥ       ン       ッ       !       !       !      !     (キャロルと世界が激しく衝突し合う。それぞれの想いが、強く共鳴し合う…!!!)









ヴォイド「  行  け  ッ  !  !  ! 」





ヒロ「いけええええぇぇぇーーーーッ!!!!」





仮面ライダー黒ウォズ(ギンガ)「 行くんだ、キャロル君!!!」





結月ゆかり「ゆかりさんの分まで…いっけーーーーーーーーー!!!!」





マロン「お願い…っ…―――――― い っ て !!! 」





森ノ宮「行けェエェェェェーー!!!!!」





浦橋龍助「いきやがれええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!」





現場猫「ヨシ!!!!今だ、行け!!!!」





電話猫「どうして行かないんですか!!!??」





ペコリーヌ「……!?こ、この流れ、ひょっとして、私も叫ばないとですよね…!?え、えーっとえーっと……ええいもうこの際なんでも。……いっけぇーーーーーーー!!」





梓「Пойти!!!(行け) 」













キャロル「―――――――(正真正銘、最後の一撃の”はずだった” 余力ももうない はずだった―――――だが………) 」














カシャ ――――― [1579449] ――――― ン








――― "世界のどこかで誰かが想えば、巡り巡ってその想いが叶うようになっているのです、この世界は。" ―――








カシャ ――――― [1579451] ――――― ン









――――――――ねっ だからだめ押しが必要って言ったでしょ?









カシャ ――――― [1579452] ――――― ン




















キャロル「【ヴォルデージ 出力 1579453% 】だア”ア”ア”ァ”ァ”ァ”ア”ア”ア”ア”ァ”ァ”――――!!!!!!!!!
(力が、未だかつて感じ得なかった力が湧いてくる。物語の紡いできた歴史、ここまでの言葉の数々、すなわち『願う力』の全てを乗せ、殆ど焼け焦げた足で無理やり一歩踏み出し)」







――――――――キャロルはゼロに組みつき、ホールドしたまま己諸共、一つ筋の流星となりて地へ『堕星<神を撃ち落とす>』


〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(様々な想いを背負った彼女と共に、鏡面へと堕ちていく。声にならない声を叫びながら、痛みを越えた痛みを感じながら…自分もまた、"生きている"のだと強く実感する―――――) 」












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思い返せば、いつも傍にいてくれた



顔の見えない「あなた」がかけてくれた言葉が



こんなにも世界を輝かせてくれたことを



「わたし」はこれからも、一生忘れることはない



これが、「わたし」と「あなた」の物語



「みんな」で描いていく物語






















 〝 Ø 〟〔 ゼ ロ 〕「…………あぁ…やっと……"辿り着いた"……―――――――」



















世界の心が満たされていく。彼の肉体は双剣と共に絢爛の光となって、儚くも美しく、物語の中へと消えていく―――――






コ  ォ  ゥ  ン  …  ッ  … ――――――――――――  パ   キ   ィ   ィ   ン   ッ   !   !   !  (光の中から鍵が抜け落ちていく。鍵が地面へ落下すると、一度弾け飛び、砕け散る。その破片は光の残滓となり、空へ昇っていくように消えていった…)
























―――――  パ  リ  イ  イ  ィ  ィ  ン  ッ  !  !  !  !  !  ――――― (鍵が消滅するとともに、あの広大な蒼景色も初めから存在しなかったかのように消えていった。彼らはいつの間にか元の空間へ戻っていたのだった)



カオス・リ・マスター → 〝 管 理 人 〟 → 仮面の男 → 何かを忘れかけている者「…………………(男は地面に倒れていた。目覚める気配はもうない。) 」



ヒロ「…………やった……んだな…… 」

ヴォイド「……みんな、よくやったな。(雷神剣を背に帯び、飾り気のない純粋な笑みを浮かべる) 」

結月ゆかり「勝っちゃった……?……わっ、わーーーい!ゲームクリアーですね!!ばんざーいっ、ばんざーいっ♪(両手を上げ下げしながら) 」

キャロル「――――――――。――――――――――――――― 」

脳内キャロル (回想)「(~脳内会議~ 小人キャロルA『手足全部だめです!死にましたの!』キャロル本人『こマ?』 小人キャロルB『頭突きしましたけど普通に反撃してきました。脳震盪寸前だと診断します』 キャロル本人『こマ?死んだじゃん』 ボム爺さん『諦めるな(ダミ声)』 キャロル本人『誰だよ』 営業の佐藤さん『そうだ諦めるな、仕事は待っているだけじゃこないぞ!俺たちは日本のサラリーマンなのだ!』 キャロル本人『誰だよ』  」

脳内キャロル (回想)「(~脳内会議~ リズ『お前死んだら私も死ぬ』ジゼル『地獄までお伴します』シェン『閻魔の娘と政略結婚する』キャロル本人『なんでイインの?脳内狭いんだけど? なにそれ超ヤダ、死にたくない。ていうか狭い。出てけよ!!』 ) 」

脳内キャロル (回想)「 (リアルからのLIVE中継『いけええええええ!!』  キャロル本人『頭割れで死ぬってばああああああああああ!!!!!!』) 」

脳内アーデルハイトお姉さん (回想)「(―――――だからだめ押しが必要って言ったでしょ? いいかいキャロルくん。ここまでの君以外のみんなの欲望、すなわち『ログ』を出力に変える。それでなんとか頑張るんだ) 」

脳内キャロル (回想)「(コマ?ありがとう顔だけ可愛いお姉さん!ちなみにデメリットはあんの?後遺症とか) 」

脳内アーデルハイトお姉さん (回想)「(にっこり) 」

脳内キャロル (回想)「Oh……」 」

キャロル(現在)「―――――――って”い”う”こ”と”があ”った”の”よ”さ”(大の字に倒れ伏している。指先一つ動かせず、声は嗽薬を間違えた後のようにガラガラに荒れていた)ねえ私生きてる?手足の感覚ないんですけお 」

森ノ宮「お疲れさん……何とかなって良かった、本当に(ポケットから湿気た一本の煙草を取り出すが……握り潰してポケットに仕舞う) 」

ペコリーヌ「……正直、壮大すぎて何が起きていたのかよくわかりませんでした。でも………よかったんですよね、これで。 」

仮面ライダー黒ウォズ(ギンガ)→黒ウォズ「(戦いを終えて変身解除する)やれやれ…とんだ無茶をしたものだ、キャロル君。(大の字に倒れている彼女に手を差し伸べ、その身をゆっくりと起こす)……後で、盛大に祝ってやらねば。 」

キャロル「これでよくなかったら私泣くぞ。お姉ちゃんみたいに朝までやけ酒してやう。こんな物語R指定されて摘発されればいい(しどろもどろ)森オジー。ゆかりさーん。おんぶ~ 」

浦橋龍助「・・・・・・・(森ノ宮にマルボロを差し出す) 」

キャロル「ウォォズ!!!!!(クソうるさい返事) 」

梓「(ゆっくりキャロルに歩み寄り)あら、あらあらあら。動かないんですか。動かないのであれば仕方ありませんね。―――食べていいですか?(それはジョークなのかそれとも本気なのか、どちらとも取れない表情で。ちゃっかし指でつまむようにしてキャロルの足を持っている) 」

現場猫「終わりよければすべてヨシ! 」

電話猫「どうして…(キャロルの痙攣している腕をぷにぷにしている) 」

森ノ宮「……有難いが、気が変わった。禁煙辞めたら吸う事にするよ(浦橋から煙草を受け取り、ポケットに仕舞う) ああ、ハイハイ……お連れさんが近くに来てりゃ良いんだが(キャロルに軽く手を貸し) 」

マロン「………(決着を終え、穏やかな雰囲気が流れるその空気に入り込もうとした足を唐突にとどめ、しかたなさそうに溜息を吐きながら、人知れずその場を後にした) 」

浦橋龍助「そうか・・・・いいことだと思うぜ。」

ペコリーヌ「えへへ…愚門、でしたね。 あ、キャロルちゃんお疲れ様パーティーですね!それなら私も、腕によりをかけて美味しいお料理をご馳走しないと! 」

ヒロ「うおおおおおおおおおお!勝ったんだな、俺たち…本当に!!って、おいおい大丈夫か!?(慌ててキャロルのもとへ駆け寄る) 」

キャロル「   ヒュンッ  (梓の言葉、所作、その全てを受けて全身から色が抜けて白黒になる)私知ってるんだ。世の中にはどんなに強い生き物だろうと決して逆らってはならない天敵がいることを(カタカタカタカタカタカタカタカタカタ) さぁ……どうして(猫はニャーニャー、犬はワンワン、鶏はコケコッコとなくのに人間の断末魔は不統一なのかな。ウボァーとか幅広いのはどうして)でしょうね……(思考無常) お連れならさっきまで脳内でオンライン飲み会してた。クソ狭かった(手を取られるとストラップよろしくぶらんぶらんと無抵抗のまま) ま!!?ボスバーガー食べに行こうぜ。トニースタークとアダムダッドリーも呼んでさ 」

キャロル「ヒロくんぶん投げたことも記憶ごとぶん投げられてそうで(100円ショップの商品みたいに扱いやすいのが)いいよね…… 」

ヒロ「(どういうこと?と問い詰めようとしたところをゆかりに口止めされる) 」


ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  …  ッ  …  …  !    !    !    !    !    !    !   (勝利の喜びを分かち合うひと時も束の間…突如、ゼローグ内部の全域が激しく揺れ出し、空間を形作っていた銀塊が瓦礫として次々と落下し始めていく)


黒ウォズ「……!!(揺れの衝撃に耐えようと強く踏み込む)……もしや、他の戦士たちが上手く事を成したようだ…!(震動に襲われながらも、その原因に気づき不敵な笑みを浮かべる) ここは危険だ…!急いで外へ脱出しなければ!! 」

キャロル「 親の顔より見たお約束だジェ。腕が動いてたらカメラに向かってサムズアップしてるわ私。誰かこの浮遊感の中スクワットしないかい?ヒンズースクワットでもいいぞ(キャッキャ) 」

浦橋龍助「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!今度はなんだ!!!!???(地震に驚く) 」

ヴォイド「あぁ、頭痛がすらァ…(振動によるせいか額に手を当て二日酔い染みた顔でげんなりし始める) 」

ペコリーヌ「きゃっ…!?(急な地震で倒れかける) 」

結月ゆかり「ゆかりさんは体育系じゃないのでおんぶはちょっと……あ~~~~ゆれるううううう~~~~~!ちょっとこの地震どうにかなりませんか二日酔いで茹で上がったタイの目をした猫ひげみたなぼーぼー髭が生えそうな顔したヴォイドさん~!>< 」

ヴォイド「二日酔いは余計だ 」

ヒロ「おっと、大丈夫かい?(倒れかけるペコリーヌの手を掴んで転倒を阻止) 」

森ノ宮「あー……最近流行りのアレな。うちもwebカメラだっけ?ああいうの買い足そうかなあ……あ!?崩れるって!?分かった外だな……めっちゃ元気だなお前!?(ウキウキでヒンズースクワットをするキャロルを見て)クソっ、終わったら飯どころじゃねえ… 」

浦橋龍助「もっと余計なものがあるだろ!!!!!!!!!いい加減にしやがれえええええええええええええ!!!!!!!!!!! 」

キャロル「私に考えがある。今こそヴォイ人権(誤字ではない)を返すのだ。床に突き刺すことで、高電圧によって生じる振動がいい感じに地震を相殺してくれる。保証はしない(人間のくず)――――――― (ふと、カオスリマスターの姿を探しているのか辺りを見渡す。石気もそぞろだが、それでもその姿を絶えず探している) 」

キャロル「   ス  ヤ ァ   (歩きたくないのかヒンズースクワットをやめ予備動作なく森ノ宮の腕に無理やり挟まれ担がせている) 」

現場猫「こんな時こそ私の出番!!避難経路は確保済み!!右、ヨシ!左、ヨシ!上…(はちょっと瓦礫振ってきてるけどまだ砂利程度みたいなものなので)ヨシ!(全員を脱出口へと誘導する) 」

ヴォイド「 無理 (全否定) さあ外へ出るぞ。俺はもう頭が頭痛で痛くてかなわん…(現場猫に促されるまま、とぼとぼと歩いていく) 」

浦橋龍助「くそ・・・・俺はまだこんなところでくたばってたまるか!!!!(全速力で脱出する) 」

ペコリーヌ「さっすが猫さん!頼りになりますね!(脱出口へ向かっていく) 」

結月ゆかり「今度は脱出ゲーの展開ですね!腕がなります!ふんふん!(ちゃちゃまる人形を振り回しながらみんなについていく) 」

森ノ宮「即かよ!?ああもう仕方ねえな……(ぐっとキャロルを担ぎ上げ)指差し確認ヨシってか?良い心がけだなあ…(現場猫の誘導通りに脱出口へ向かう) 」

電話猫「どうしてあなただけヘルメット被ってるんですか…どうして…(現場猫を一度どついて脱出する) 」

黒ウォズ「さて、では私も…(全員の生存を確認し、自分を最後尾に脱出し始める) 」

キャロル「私は貝、ムール貝(森ノ宮への貝がするはずのない返答) それはね。私が君のぶんのヘルメットを奪ったからさ(ちゃっかり現場猫のヘルメットをかぶっている) 」

ヒロ「よし、脱出だー!!(バットを振り回しながら脱出する) 」

梓「(崩れ行く空間に佇みながら、ふと空を見上げる)―――――。(その瞳は黒々としどこまでも深淵が広がっているせいか、なにも映ってはいなかった)これで本当に終わったのでしょうか……。いや、まだですね。まだ、満たせるものも、見つけていない。(そう呟きながら……) 」


ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ッ … ! ! ! ! (全員が脱出する中、揺れは激しく、それに伴い瓦礫も次々と落下し始めていく)









何かを忘れかけている者「…………―――――――― ピ ク 」















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最終更新:2023年07月14日 21:59