コンペロワ会場北西部にて、三人の男女、りあむ、クロちゃん、変なおじさんが疾走している。
三人が疾走するのはひとえに逃走の為。
彼らは名を知らないが、ザメドルという圧倒的な力の持ち主である吸血鬼から逃げる為だ。
その為に彼らは走る。
三人が疾走するのはひとえに逃走の為。
彼らは名を知らないが、ザメドルという圧倒的な力の持ち主である吸血鬼から逃げる為だ。
その為に彼らは走る。
「ハァ……ハァ……」
「もう無理だしん……」
「もう無理だしん……」
しかしどれほど走ったか彼ら自身ですら分からない頃、クロちゃんと変なおじさんが息を切らして地面にへたり込む。
二人ともいい年と言えるような年齢なのだ。
そのうえでこんな整備されてたグラウンドとは真逆のような走りにくい場所で、長時間全力疾走を強要されれば体力を消耗して疲れるのは無理もない。
幸いなことに件の吸血鬼や他の参加者、それにNPCも周りには見えない。
なので二人に次いでりあむも腰を下ろす。
いくら二人より二回りは若くて、おまけにアイドルとしてトレーニングを積んでいるとはいえ、やはり疲労はするものだ。
二人ともいい年と言えるような年齢なのだ。
そのうえでこんな整備されてたグラウンドとは真逆のような走りにくい場所で、長時間全力疾走を強要されれば体力を消耗して疲れるのは無理もない。
幸いなことに件の吸血鬼や他の参加者、それにNPCも周りには見えない。
なので二人に次いでりあむも腰を下ろす。
いくら二人より二回りは若くて、おまけにアイドルとしてトレーニングを積んでいるとはいえ、やはり疲労はするものだ。
『おはよう。四時間半ぶりだな、参加者の諸君』
「えっなになに!?」
「えっなになに!?」
するとその直後、いきなりミルドラースの声が響く。
三人が戸惑うが、大魔王の放送は止まることなく進む。
三人が戸惑うが、大魔王の放送は止まることなく進む。
『では禁止エリアの発表と行こうか』
そして始まる禁止エリアの発表。
大人しく聞く三人だが、ここでりあむがあることに気付く。
大人しく聞く三人だが、ここでりあむがあることに気付く。
「……そもそもボクたち、今どこにいるの?」
「「……さあ?」」
「「……さあ?」」
三人は現在位置を把握していなかった。
逃げるのに必死でどっちに向かったかも曖昧なうえ、そもそも人間は真っすぐ歩けない生き物だ。
真っすぐ進んでいるつもりでも実はグルグル同じところを回っている、ということもよくある。
ただでさえ必死に走っていた状況で、なおかつ真っすぐ進んでいないとなれば、どこにいるのか分からないのは必然だった。
逃げるのに必死でどっちに向かったかも曖昧なうえ、そもそも人間は真っすぐ歩けない生き物だ。
真っすぐ進んでいるつもりでも実はグルグル同じところを回っている、ということもよくある。
ただでさえ必死に走っていた状況で、なおかつ真っすぐ進んでいないとなれば、どこにいるのか分からないのは必然だった。
とはいえ禁止エリアのA-6、D-5、I-6は出発点C-3から見れば、D-5以外はそこまで近い位置ではない。
おまけにD-5にはディルディット・タワーという目立つ施設があるが、彼らの視界にそれらしい建物は見えない。
なのでひとまずは大丈夫だろう、と三人が結論づけたところで放送は更なる情報、脱落者の名前を告げる。
おまけにD-5にはディルディット・タワーという目立つ施設があるが、彼らの視界にそれらしい建物は見えない。
なのでひとまずは大丈夫だろう、と三人が結論づけたところで放送は更なる情報、脱落者の名前を告げる。
『ホル・ホース』
「えっ」
「えっ」
次々と告げられる名前に対し、最初に反応したのはクロちゃんだ。
彼が知るホル・ホースという男は抜け目がなく、そう簡単に死ぬとは思っていなかった。
だが現実は殺し合い開始六時間以内での脱落だ。
クロちゃんからすれば危険人物であるので死を悼むことはないが、驚きは隠せなかった。
彼が知るホル・ホースという男は抜け目がなく、そう簡単に死ぬとは思っていなかった。
だが現実は殺し合い開始六時間以内での脱落だ。
クロちゃんからすれば危険人物であるので死を悼むことはないが、驚きは隠せなかった。
『高垣楓』
「そんな……!」
「そんな……!」
次に反応したのはりあむだ。
彼女にとっては偉大なシンデレラガールズの一人にして、尊敬する先輩。
決して、こんな殺し合いなんかで死んでいい存在ではなかった。
彼女にとっては偉大なシンデレラガールズの一人にして、尊敬する先輩。
決して、こんな殺し合いなんかで死んでいい存在ではなかった。
『ひろし』
『甘露寺蜜璃』
「「「……」」」
『甘露寺蜜璃』
「「「……」」」
そして最後に三人そろって反応するのは、ひろしと蜜璃の二つの名前。
もっとも、りあむにとっては話に聞いただけの相手なので少々芳しくないところもあるが、蜜璃に関しては素直にショックを受けている。
なにせ、殺し合いに乗って襲い掛かって来た男を相手に足止めをかって出てくれた相手の死なのだ。
おまけに殺し合いに乗った方の名前らしきものは呼ばれていない。
仮に相打ちになったとするなら、放送でひろしと蜜璃の間にそれらしい名前があるはずなのだから。
もっとも、りあむにとっては話に聞いただけの相手なので少々芳しくないところもあるが、蜜璃に関しては素直にショックを受けている。
なにせ、殺し合いに乗って襲い掛かって来た男を相手に足止めをかって出てくれた相手の死なのだ。
おまけに殺し合いに乗った方の名前らしきものは呼ばれていない。
仮に相打ちになったとするなら、放送でひろしと蜜璃の間にそれらしい名前があるはずなのだから。
『ではこれにて、コンペ・ロワイアル第一回定時放送を終了する。
次の放送も聞けると良いな、参加者の諸君』
次の放送も聞けると良いな、参加者の諸君』
ミルドラースの放送が終わり、ショックが抜けきらない三人。
しかしコンペロワは彼らを休ませない。
彼らの元に、三匹のNPCが現れた。
しかしコンペロワは彼らを休ませない。
彼らの元に、三匹のNPCが現れた。
一匹目は巨大な鳥のNPC。
鋭い一対のかぎ爪が特徴のこのモンスターは、ヘルコンドル。
参加者の中では勇者ロトの二人であるアルスとアリスなら知っているだろう。
鋭い一対のかぎ爪が特徴のこのモンスターは、ヘルコンドル。
参加者の中では勇者ロトの二人であるアルスとアリスなら知っているだろう。
二匹目は一頭身の体に手足を生やし、魔法の杖を持っていることが特徴のNPC。
名を、きめんどうしと言う。
これもさっきのヘルコンドルと同じく、参加者の中では勇者ロトの二人であるアルスとアリスなら知っているだろうか。
名を、きめんどうしと言う。
これもさっきのヘルコンドルと同じく、参加者の中では勇者ロトの二人であるアルスとアリスなら知っているだろうか。
三匹目は三つ目で鳥の翼を持つ、まるで二本足で立つグリフォンのようなNPC。
名を、サイレス。
さっきの二匹とは違い、このNPCを知る参加者は居ないだろう。
名を、サイレス。
さっきの二匹とは違い、このNPCを知る参加者は居ないだろう。
さて、実はこの三匹のNPCにはある共通点があるのだが、これを分かる人はいるだろうか。
一つはドラクエシリーズ出展であること。
もっとも、初出が上二匹は3だが、最後のサイレスは6なので今一つ共通点とは言い難いだろう。
一つはドラクエシリーズ出展であること。
もっとも、初出が上二匹は3だが、最後のサイレスは6なので今一つ共通点とは言い難いだろう。
そんな三匹の確実な共通点、それはバシルーラという呪文が使えることである。
バシルーラとは、対象をどこか遠くに飛ばしてしまう呪文である。
戦闘中に使えば相手を戦闘から除外できるという、通じれば強い呪文である。
実はある程度狙いを定めて飛ばすことができるらしい話もあるが、少なくともここではあまり関係なので語ることはない。
戦闘中に使えば相手を戦闘から除外できるという、通じれば強い呪文である。
実はある程度狙いを定めて飛ばすことができるらしい話もあるが、少なくともここではあまり関係なので語ることはない。
そのバシルーラを、三匹のNPCはりあむ、クロちゃん、変なおじさんそれぞれに向けて使用する。
「「「わああああ~~~~~~~!!」」」
呪文に対し抵抗する余地のない三人は、成すすべもなく飛ばされていく。
どこに飛ばされるかは誰にも分からない。
もっとも、それぞれ別のNPCから呪文を受けたので、飛ばされる場所がバラバラなのは確定している。
ただし、この呪文で飛ばされても飛ばされた先に何もなければ死ぬことはない。
どこに飛ばされるかは誰にも分からない。
もっとも、それぞれ別のNPCから呪文を受けたので、飛ばされる場所がバラバラなのは確定している。
ただし、この呪文で飛ばされても飛ばされた先に何もなければ死ぬことはない。
しかし、そんな事実を知らない三人はただ叫ぶことしかできず、成すすべもなく会場の空を舞うのだった。
【???/朝】
【夢見りあむ@アイドルマスターシンデレラガールズ】
[状態]:恐怖(大)、悪魔の実の能力者(メラメラの実)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、小黒妙子のシャープペンシル@ミスミソウ
[思考・状況]基本行動方針:殺し合いとか……やむ。
1:わああああああああ!?
2:ディアボロサマ、大丈夫かな……
3:楓さん……蜜璃ちゃん……
[備考]
※メラメラの実@ONEPIECEを食べたことで能力者になっています。
※参戦時期は第8回シンデレラガール総選挙の後。
※「ジョジョの奇妙な冒険」の参加者について、一定の情報を得ました。
[状態]:恐怖(大)、悪魔の実の能力者(メラメラの実)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、小黒妙子のシャープペンシル@ミスミソウ
[思考・状況]基本行動方針:殺し合いとか……やむ。
1:わああああああああ!?
2:ディアボロサマ、大丈夫かな……
3:楓さん……蜜璃ちゃん……
[備考]
※メラメラの実@ONEPIECEを食べたことで能力者になっています。
※参戦時期は第8回シンデレラガール総選挙の後。
※「ジョジョの奇妙な冒険」の参加者について、一定の情報を得ました。
【クロちゃん@水曜日のダウンタウン】
[状態]:ダメージ(小)、恐怖(大)、疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、キャッスルロストフルボトル@仮面ライダービルド、ランダム支給品0~2
[思考・状況]:基本行動方針:殺し合いが企画じゃなくて本当ならそんな事はしたくない
1:わああああああああ!?
2:蜜璃ちゃんとひろしが死んだなんて…
3:あのメイドさん、無視してばかりで悲しいよ~。
4:読んだ漫画のキャラがいるって、どういうこと?
5:ディアボロよりあの金髪の方がヤバイしん
[備考]
※殺し合いを芸人が持ち寄った「説」による企画と思っていましたが、正真正銘の殺し合いだと認識しました
※フルボトルをただの玩具と思っています。
※「ジョジョの奇妙な冒険」を読んだ経験があるため、ホル・ホース、岸辺露伴、ディアボロ、空条徐倫、プッチ、豆鉄礼に関しては、一定の情報があります。
[状態]:ダメージ(小)、恐怖(大)、疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、キャッスルロストフルボトル@仮面ライダービルド、ランダム支給品0~2
[思考・状況]:基本行動方針:殺し合いが企画じゃなくて本当ならそんな事はしたくない
1:わああああああああ!?
2:蜜璃ちゃんとひろしが死んだなんて…
3:あのメイドさん、無視してばかりで悲しいよ~。
4:読んだ漫画のキャラがいるって、どういうこと?
5:ディアボロよりあの金髪の方がヤバイしん
[備考]
※殺し合いを芸人が持ち寄った「説」による企画と思っていましたが、正真正銘の殺し合いだと認識しました
※フルボトルをただの玩具と思っています。
※「ジョジョの奇妙な冒険」を読んだ経験があるため、ホル・ホース、岸辺露伴、ディアボロ、空条徐倫、プッチ、豆鉄礼に関しては、一定の情報があります。
【変なおじさん@志村けんのだいじょうぶだぁ】
[状態]:ダメージ(小)、恐怖(大)、疲労(小)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×3
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いはしたくないねぇ
1:わああああああああ!?
2:蜜璃ちゃん、ひろし君……
3:あの金髪の人怖いね~
[備考]
※「ジョジョの奇妙な冒険」の参加者について、一定の情報を得ました。
[状態]:ダメージ(小)、恐怖(大)、疲労(小)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×3
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いはしたくないねぇ
1:わああああああああ!?
2:蜜璃ちゃん、ひろし君……
3:あの金髪の人怖いね~
[備考]
※「ジョジョの奇妙な冒険」の参加者について、一定の情報を得ました。
※三人はそれぞれ違う場所に飛ばされました。
【ヘルコンドル@ドラゴンクエストシリーズ】
巨大なワシのような鳥系の魔物。初出は3
結構いろんなところに出現するところと、バシルーラで有名。氷系や風系の呪文に弱い。
巨大なワシのような鳥系の魔物。初出は3
結構いろんなところに出現するところと、バシルーラで有名。氷系や風系の呪文に弱い。
【きめんどうし@トルネコの大冒険シリーズ】
一頭身でピンク色の魔法使いモンスター。初出は3だがNPCとしての出展は外伝。
ドラクエ本編ではメダパニの使用頻度が高いが、トルネコシリーズではバシルーラの使用頻度が高い。
本ロワでもバシルーラの使用頻度が高い。
一頭身でピンク色の魔法使いモンスター。初出は3だがNPCとしての出展は外伝。
ドラクエ本編ではメダパニの使用頻度が高いが、トルネコシリーズではバシルーラの使用頻度が高い。
本ロワでもバシルーラの使用頻度が高い。
【サイレス@ドラゴンクエストシリーズ】
三つ目で二足歩行する鳥の翼を持った魔人モンスター。FFの白魔法ではない。初出は6
マホトーン、バシルーラの呪文を使用する。
三つ目で二足歩行する鳥の翼を持った魔人モンスター。FFの白魔法ではない。初出は6
マホトーン、バシルーラの呪文を使用する。
106:舞い謳え胡蝶 ■めるものが | 投下順 | 108:■・■・決・壊 |
096:負けイベでも頑張ればワンチャンある説 | 夢見りあむ | |
変なおじさん | ||
クロちゃん |