コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

世界はうつくしいと

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
さくらももこは小学3年生。
とても、小さくて女の子だからちびまる子ちゃんと呼ばれている。

「やだよ……殺し合いなんて……どうして、そんなことをしなくちゃならないのさ」

まる子は乃亜による殺し合いを強要され、涙ぐむ。
殺し合い……それは、つまり人の命を奪うということ。

「そりゃ、私にだって叶えてもらいたい願いはあるけどさ……」

勿論、まる子にも願いが無いわけではない。
たとえば、一日のお小遣いを30円から50円にあげてほしい。
大好物であるプリンをお腹いっぱいになるまで食べたいなど。
しかし、それは人殺しをしてまで叶えたい願いではない。

「たまちゃん……よし子ちゃん……かよちゃん……」

もし、自分以外の3年4組のクラスメイトが参加させられていたらと想像するだけでも最悪だ。
当然、自分が殺すなんて選択、できやしない。たとえ、藤木が相手でも。
また、皆が他の誰かに殺されるなんてのも嫌に決まっている。

「誰か助けてよ……お姉さん……アンドレア……プサディ~~~」

まる子が口に出した三人の名前。
クラスメイトではないが、それぞれがまる子にとってかけがえのない大切な人達。
身体は子供。頭脳も子供であるまる子は、ただただ瞳からぽろぽろと涙を流すことしかできない。

「うわあああああ!!!!!」
「な、なにさ!?」

突如、獣の唸り声らしきが聞こえてきた。
その声にまる子は身体を震わせる。
もしかして、参加者のほかに、危険な動物もいるのだろうかと。
先ほどまで止まらなかった涙も一瞬で引っ込むほど。
まる子は声が聞こえる方向から距離をとろうとするが、立ち止まる。

「でも、何だろう……泣き声にも聞こえる」

始めは声の大きさに驚いたが、冷静に耳を澄ませると、それは、唸り声と言うより泣き声にも聞こえた。
気づくと、まる子の足はその声の方角へと歩いていた。
早く逃げなきゃ。本能では理解しているのだが、歩みは止まらない。まるで、引力に導かれているようだ。
やがて現場にたどり着くと、まる子の眼に映ったのは涙を流している狼少年だった。

☆彡 ☆彡 ☆彡

「うわあああああ!!!!!」

約束したのに!父さんはオレが助けるって約束したのに!!!
だけど、オレはその約束を守れなかった。
どうして殺されなきゃならなかったんだ!!!
父さんには、もっと色んなことを教えてもらいたかったのに!!!

「なんでだよ!」

とにかく、手当たり次第に周囲の木に八つ当たりをする。
怒りを。怒りを込めて。いや、悲しみかもしれない。
いくつかの木々が傷つき倒れる。
自分の頭の中に渦巻く感情が爆発しているのだ。

「なんでオレの周りの人はみんな死んじゃうんだ!」

父さん……ルビアのおじさんにおばさん……
オレがレイモーンの民だから……リカンツだからこんな目に合うのか!?
それと、父さんの仇をとる機会を奪った乃亜。
アイツもアレウーラの民なのかはわからないけど、命を簡単に弄ぶヒトってこんなにもいるのか!
オレが見たかった外の世界は悪意に満ちた醜悪なのかよ!!!!!

「オレがなんか悪い事でもしたっていうのかよ……」

暴れ続けたのか、疲れ果てたオレはぺたりと地面に尻をつける。
涙が止まらない。止めたくても止まらない。
こんなオレの姿……仲間には見せられない。
特に、ルビアには……

「ねぇ……大丈夫?これで拭きなよ。涙をさ」

言葉と同時にハンカチを手渡された。
顔を見上げると、まんまるほっぺが特徴のおかっぱの女の子がいた。

☆彡 ☆彡 ☆彡

「私、さくらももこ。皆からはまるちゃんかまる子って呼ばれてるんだ」
「……オレはカイウス・クオールズ。カイウスでいいよ」

手渡されたと同時に獣人化が解けたカイウス。
まる子はそれに驚いたが、互いに自己紹介をすることで、互いが住む世界が違うことを理解した。
カイウスは気まずそうにまる子へ話を続ける。

「さっきは、みっともない姿を見せちゃったな」
「……ううん。そりゃ、ちょっとビックリはしたけど、お父さんを殺されちゃったんなら、ああなるのは仕方がないよ」

「父さんか……でも、本当の父さんじゃないんだ!はははっ!」
「カイウス……?」

「しかも、とどめはアイツが刺したけど、その前に自分が父さんを傷つけた……オレはヒトじゃない……オレはリカンツなんだ。いっそ、本当の獣のように全て忘れたい気分だよ……」

―――パン!

「……ッ!?」
「そんなこといっちゃだめだよ!」

カイウスの言葉にまる子は頬をビンタすると同時に大きな声で反論する。
目の前の少年は自分よりもはるかに年上。
小学生にとって中学生ぐらいの年齢は大人とそう変わらない。
でも、それでも関係ない。
カイウスの発言はまる子にとって到底看過できない。

「たとえ、本当の家族じゃなかったとしてもさ!カイウスをここまで育ててくれたんだよ!だったら、もう家族だよ!それにリカンツって言葉はさ!差別の言葉なんでしょ!?自分で自分を否定しちゃだめだよ!あとさ!お父さんが殺されちゃってやけになるなんて、そんなのただの逃げだよ!」

「わたしだったら、ずっとお父さんのことわすれないもん。いつまでもいつまでも大好きだもん」

酒とタバコとジャイアンツの試合が好きなぐうたらな父。
時には、娘である自分とチャンネル権争いをする大人げなさもある父。
だけど、自分は知っている。
自転車で怪我をしたとき、再発防止のために真っ先にミラーをつけてくれたこと。
待ち望んでた男の子じゃなくても、生まれた日付をしっかりとメモしてくれていたこと。
縁起でもないけど、もし、お父さんが……お母さんが、お姉ちゃんがおじいちゃんがおばあちゃんがたまちゃんやプサディが死んだとしても自分は忘れたりなんかしない。
大好きな人達を。
それは、嘘偽りない気持ち。

「く……」

まる子は自分の主張を言い終えると、手でゴシゴシと涙をぬぐう。

「……まる子」

カイウスはそんなまる子の様子をただ見つめることしかできない。

☆彡 ☆彡 ☆彡

「ごめん……ちょっと強く言い過ぎたよ」
「いや……オレ、まる子に教えられたよ」
「え?」
謝罪と同時にぺこりと頭を下げようとするまる子をカイウスは制止する。

「父さんは、オレにとって、父さんであることに変わりはないこと。それとオレが見たかった世界は醜悪だけではないんだってことをさ」
「カイウス……」
「オレも決して父さんのことを忘れたりなんかしない。そのことを気づかせてくれて、ありがとう、まる子」

カイウスはまる子に感謝の言葉を伝える。
その顔は、悲しみを差別の壁を乗り越えた漢の顔。

「気にしないでよ!泣いていたり困っている人には手を差し伸べなさいって学校で教わってるから」
「へへ……よし、それじゃあ、乃亜ってやつの企みを止めなきゃな。まる子も一緒に手伝ってくれるか?」
(まる子のようなヒトがいっぱいいる世界……いけるならオレも旅してこの目で見てみたいな)
「うん!もちろんだよ!」

ヒトとレイモーンの民。
今、ここに異なる世界。異なる二つの種族が手を握る。

【さくらももこ@ちびまる子ちゃん 】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:生きて帰る
1:カイウスと行動を共にする
2:殺し合いだなんて、私は嫌だよ……
3:お姉さん……アンドレア……プサディ……
[備考]
少なくとも、まる子南の島へ行く。映画わたしの好きな歌(漫画版)、イタリアから来た少年(漫画版)を経験しています。

【カイウス・クオールズ@テイルズオブテンペスト 】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:乃亜の企みを阻止する
1:まる子を守りつつ、乃亜の企みを阻止する方法を探す
2:まる子のいる世界……いけるならこの目で見てみたいな
[備考]
養父であるラムラスをロニーに殺されて獣人化した直後からの参戦です。

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