コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

また私、何か爆裂(や)っちゃいました?

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「殺し合いのゲーム。バトルロワイアルか……」

シン・ウォルフォードは乃亜の言葉を噛み締める。
悪辣な雰囲気のキャベツのような髪型をしたあの少年は、明らかに普通の人間と比較して一線を画している。
……まあシンはまだあまり人と交流していないので、ここら辺は前世の記憶を頼りに考えたことだが。

そう。シンはまだ肉体こそ幼いが、前世の記憶を持つ転生者――つまり精神年齢的には大人だから理解出来るが、何も知らないうちにここへ連れてこられた時点である意味、自分達は一度敗北しているも同然。

手段は不明だが、何らかの方法で乃亜はシン達を攫い、こんなゲームに参加させた。
ゆえに生殺与奪の権を握られているのは当然であり、ルフィやエースが惨殺されたことに感情こそ動かされたがなんとなくこの結末に察しはついていた。

前世のことを細かく思い出すことは出来ないが――バトルロワイヤルと聞いて、そういう創作のジャンルがあったことを思い出した。
バトロワでは大抵、最初に主催者による説明があり――そこで誰かしら見せしめで殺される。

首輪が爆発した現象については――魔道具でも使った可能性が浮上した。
イメージした魔法をその道具に書き込み、効果を付与するというものだ。

(もしオレの予想通りならなんとかなりそうだけど……)

魔道具とは、言葉によって成立する。
ならば魔道具でその言葉を『書き換える』ことも理論上は可能だ。事実としてここへ呼ばれず、そのままシンが成長していたらアッサリと出来ていたことである。


本来ならばもっと後に思い至った発想をシンは早速、実行し――。

「やっぱり無理か……!」

文字を書き込むための魔道具が、弾かれた。
そんな簡単に首輪のシステムを突破出来るとは思っていないが、やはりラスボス撃破は困難を極める道であるということを思い知らされる。

もっともこの首輪が魔道具の場合は『魔力を無効化する魔道具』でなんとなる可能性もある。未来のシンはそうやって制服を書き換えた。

しかし参加者を制御するための首輪をそう簡単に解除させるわけがないし、可能性は限りなく低いだろう。

「……さて、どうしようかな」

乃亜という少年もかなり強い力を秘めているのだろうが、まずはこの首輪をなんとかしなければ戦うどころじゃない。

ちなみにシンはこの時点でさも当然のように黒幕と戦うことを選んでいる。彼は常識や礼儀こそ欠如しているが、優しい少年だ。

「まずは仲間集めでもやるか……?じいちゃんみたいな人が見つかるかもしれないし」

英雄――マーリン・クロフォード。
かつて破壊神とも呼ばれた男だが、破壊された馬車からシンを拾って以降、彼が育てた。
マーリンのような者に出会えたら、きっと心強いことだろう。

シンには身元もなく、両親すらわからない。マーリンとシンは血の繋がりがないのだから。

だがシンはそれでも良いと思っている。
じいちゃんやみんなが居て、前世なんかよりずっと幸せだから。

そうだ――。
マーリン・クロフォードはシン・クロフォードの命を救ってくれた。
だからシンが殺し合いに巻き込まれた誰かを救うというのも、彼にとって自然なことで――。

「とりあえず索敵魔法で誰か探してみようかな」

索敵魔法。
魔力を薄く広げ、生物が持つ気を感じ取る能力。

(あれ……?)

ここでシンは違和感に気付く。
彼の索敵魔法は森の中の生き物が手に取るようにわかるレベルだが、かなり範囲が狭まっている。

シンが得意とする魔道具に加えて広範囲の索敵魔法まで使えたら強過ぎるので制限されたのだ。情報は戦場では価値となり、既に戦力を有する者がそのアドバンテージまで得られるほどこのゲームは甘くない。

「もしかしてこの首輪が原因か?それともこの空間自体が結界に覆われてるとか?」

理由は不明だが、自分に何らかの制限が課せられていることは理解した。
だがそれはきっと他の参加者も例外じゃないだろう。

「ゲームは公平に。その意味はわかったけど……」

『そうそう、殺し合いと言っても、ゲームは公平に行わなければならないからね。キミたちにはランダムにアイテムを支給するよ。
 圧倒的強者にはハンデも与えよう。ただ、殺すだけじゃなく戦略も必要になるわけさ』

乃亜の言葉を思い出し、シンはその意味を理解したが不満がある。

「オレ、圧倒的強者なんかじゃないんだけどなぁ~」

自分の強さを理解してないのもまた、シンの特徴だ。
周りからその凄さを認められているが、自覚がない。たが周りの人々には感謝している。じいちゃん――マーリン・クロフォードには特に。

「じいちゃん。――オレも他の人を救ってみるよ」

そしてシンは一歩を踏み出した。


「黒より黒く闇より暗き漆黒に我が深紅の混淆を望みたもう」

――ゾクッ!

「覚醒のとき来たれり。無謬の境界に落ちし理。無行の歪みとなりて現出せよ!」

(うおおおお!なにこの声!?)

「踊れ踊れ踊れ、我が力の奔流に望むは崩壊なり。並ぶ者なき崩壊なり」

(聞いてるこっちが恥ずかしいっ!何これ!?)

「万象等しく灰塵に帰し、深淵より来たれ!」

シンが声がする方を向くと、一人の小柄な少女が杖を手にして小っ恥ずかしい詠唱をしているではないか!精神年齢大人のシンにとってはめちゃくちゃキツい光景だ!
いや相手は子供だが、それでも痛々しい。そもそもシンはこういうのが嫌だから無詠唱にしたのだ。

「これが人類最大の威力の攻撃手段、これこそが究極の攻撃魔法――」

しかもやたら長い上に、本人ノリノリ!
何か声を掛けたり、止めるのも気まずいような……別に悪いことをしてるようじゃないので、止める理由もないし。


「――エクスプロージョン!」

そして少女――めぐみんは爆裂魔法を発動した。
遠方の城が無慈悲にも焼き尽くされる。シンは無事だったが、もしも直撃したらどうなっていたかわからない。……まあめちゃくちゃな場所に放ってるから、特に狙いなんて定めてないのだろうが。

「燃え尽きろ、紅蓮の中で!」

めぐみんは満足気にドヤ顔すると、その場に倒れ落ちた……。

「なんだこの急展開……!?よくわからないけど大丈夫!?」

シンが心配してめぐみんに駆け寄る。
状況が意味不明すぎて理解出来ないが、ヘロヘロの少女を放置する気はない。

「はい。気分は最高……ですっ!」
「そんなに厨二病詠唱するのが好きなの?」
「よくわかりませんが……これだけは言えます。ナイス爆裂!」

ビシッとサムズアップするめぐみん。
シンはそんな痛々しい厨二少女を見て目を覆いたくもなったが、なんだか一人だと危なっかしいし悪い人じゃなさそうなので苦笑いしながらサムズアップした。

【シン・ウォルフォード@賢者の孫(漫画版)】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:人々を救いながらじいちゃん達の元へ帰る
1:オレ、精神年齢はショタじゃないんだけどなぁ
2:この子(めぐみん)に同行する
3:首輪を解除したい
4:オレ、圧倒的強者じゃないのにハンデかけられてる?
[備考]
入学前、マーリンと語り合った後からの参戦です。漫画範囲だと0話~1話で公式サイトにて無料公開もされてます。アニメ把握でも問題ないと思います。
索敵魔法や魔法の威力などが制限されてます。魔道具は簡単なものなら可能ですが、難しいものは制限によって作り出せないかもしれません

【めぐみん@この素晴らしい世界に祝福を!(アニメ版)】
[状態]:健康
[装備]:めぐみんの杖@この素晴らしい世界に祝福を!(アニメ版)
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:我が爆裂魔法で殺し合いも終わらせましょう!
1:誰ですか?この人
2:カズマ達も来てるのでしょうか?
[備考]
爆裂魔法でヘロヘロになっても一定時間で回復します

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