コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

闘うことって、生きるってことでしょう?

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「この、汚らわしいおにぎりの分際でっ!!」
「ひぃいいいいい!!」

佐藤マサオ(5)は鞭でぶたれていた。
理由は分からない。車椅子に乗ったピンクのドレスの少女。
金髪を二つに分けた少女で外人らしく、歳もマサオからすると大人に見えるような、恐らくは高学年だろう。
だが、車椅子を使っているのを見るに体が不自由なのは明らかだった。
殺し合いという状況に一人で放り込まれた故に心細かったのと、そんな場所に足に障害を持つ少女を年上とはいえ不味いだろうと良心に従って、マサオは一応声を掛ける事にした。

「来ないで、このノーマ!!」
「何、ノーマって!? ひぃ!!!」

歪んだ嗜虐心を表情に浮かべ鞭を振るうこの少女、シルヴィア・斑鳩・ミスルギという少女はかつてとある国の皇女だった。
彼女の世界にはマナと呼ばれる技術があり、それを使える者が人間として扱われ、それ以外はノーマとして蔑まれている。
当然ながら、物一つ触れもせず浮かべる事の出来ないマサオは彼女にとって、強烈な排除対象だった。

「お願いだからやめてよぉ……!」
「黙りなさい! この―――」

「おいお前ら、静かにしろ!!」

そしてもう一人、新たに少年の声が響いた。
肌が浅黒い、そして顔の頬に二つの傷が痛ましく刻まれた少年だった。
見るからに堅気ではない。重々しい雰囲気を放つその少年の手には、黒く光る拳銃が握られている。

「ひいいい!!?」
「な、なんですか……!? 私に銃なんか向けて、私は女帝シルヴィア一世ですよ!!」
「女帝? ……悪いが、お前らには死んでもらう。
 俺は俺の人生を取り戻すんだ……そして俺の人生を滅茶苦茶にしたリュウセイ……あいつに復讐する!!」

少年の名は浜田操、二桁も行かない歳でありながら、無実の罪で脱出不可能と言われたアルバゴラズ刑務所に入獄した男である。
この男、まだ幼いながら無実の罪をかつての相棒である天野河リュウセイに被せられ、それに対し刑務所を脱獄し抗議をしに行くも覚えてないの一点張りで説き伏せられてしまった。
そして乃亜によって開かれた殺し合いに招かれた時に浜田は決意した。優勝し、願いを叶えて貰う事で全ての人生をやり直すと。
何より、その元凶となったリュウセイに復讐を果たそうと。

「貴方! 何とかなさい!! 私は女帝ですよ!!」
「む、無理だよぉ……!! うわあああん!!!」
「泣かないで! なんて役に立たないオニギリ……盾にぐらいなりなさいな!!」

逃げよう。
マサオの思考は一瞬で方針を定めた。
シルヴィアは幸い、車椅子だ。彼女を囮にすれば、逃げる確率は比較的上昇する。

「ちょ、ちょっと貴方!?」

マサオは算段を立てた後、素早い身のこなしでシルヴィアの背後へと回る。
シルヴィアは車椅子で自由な身動きが取れない。
つまり、生きた遮蔽物だ。浜田の視線を遮ってしまえばマサオが狙われることもない。


「で、でもぉ……二人とも死んじゃうからぁ!!」
「私が死ねばいいと!? ふざけないで!!! 私は女帝、貴方とはランクが違います!!」

マサオは小柄だ。そして月光に照らされているとはいえ深夜という時間帯、シルヴィアに注意を逸らして闇に紛れ込めば逃げるのは不可能ではないかもしれない。
僅かな希望に縋って、小さな体で必死に駆け出す。

「マッド・クリムゾン・プリズナー!!」

だが、マサオに並走してクワガタを模したミニカーのような玩具が疾走し行く手を遮る。次の瞬間、玩具は光り爆破を引き起こした。

「ぎゃあああああ!!」
「いやああああ!!!」

マサオと近くにいたシルヴァアは爆破に煽られ吹き飛ばされる。

「卑劣なオニギリ頭だな。……脱獄囚の俺が言えた義理じゃないが」

全身を擦り傷だらけになりながら、二人は浜田の足元へと転がっていく。

「動くなよお前ら、俺はリュウセイ程外道じゃない。楽に死ねるよう頭ぶち抜いて、一発で死なせてやる」

「ひ、ヒイィイイイィイ!!!!!」

「動くなって言ってんだろ!!!」

マサオの悲鳴をかき消すように銃声が響き、並んで転がっていたマサオとシルヴィアの間に銃弾が減り込む。

「あ、ぁ、や、ぁ」

シルヴィアの高貴なドレス、その股座が濡れていく。土を湿らせ吸収できなった水分が水たまりを作っていく。
恐怖による錯乱から口をカタカタ言わせながら、目を見開いて空を見上げていく。
尿道を通り、性器を濡らし尿が伝った太腿から温かみが引いていく。
立ち上るアンモニア臭が浜田の眉を潜めた。それがなお、自分が人前で放尿してしまったという現実を突きつけられているようで、羞恥心が湧いてくる。

「い、や……いや……エンブリヲ、おじさま、たすけ……」

―――貴方は自分で立とうとしないから立てないだけ。


「……アンジュリーゼお姉様?」



「じゃあな、死ね……俺は俺の人生を「私は……死にたくないィィィ!!!」




引き金を引こうとした浜田の顔面に拳が飛び込んだ。
誰に殴られたのか? 落ちそうな意識を保ちつつ、崩れた体制を立て直しながら一帯を警戒する。


「お、お前……!?」

だが第三者など居ない。居たのは自らの足で立ち上がり、浜田の顔面を殴り飛ばしたシルヴィアの姿だけだ。

「こ、n……ぐ、ぼぉ……!?」

銃を構え直すより早く、シルヴィアの拳が浜田の顔面に真正面から突き刺さる。鼻が折れ、歯が数本口から飛び出す。
更に致命的なことに、激痛に手元が緩み、銃を落としてしまった。
シルヴィアの視線が目ざとく足元に滑り、全身をバネにして落ちていく銃に手を伸ばす。

「……さ、せる…か、マッド・クリムゾン・プリズナァァアアア!!!!」

待機させていた愛機の名を叫ぶ。
カブトボーグ、カブト虫やクワガタを模しその車輪を利用し動き、使い手の意思に従い操作しそれらを戦わせる事が出来る。浜田はそれに長けたボーガーだ。
アルバゴラズ刑務所に入所後、刑務所一のボーガーを下し、待遇改善を求め悪徳看守を倒し、刑務所所長ビッグボスに勝ち、刑務所内のボーグチャンピオンにまで上り詰めた危険な男。
それほどの男がカブトボーグを扱えば、それは一瞬にして兵器へと変貌する。


「オービタル・ハイスピード・ランn「お前が死ねえええええええ!!!!!」


必殺技を繰り出す、マッド・クリムゾン・プリズナーが光出したその寸前、シルヴィアは自身に向かって飛び上がってきたマッド・クリムゾン・プリズナーに自身に支給されたランドセルを投げ付けて弾き落とす。
そのままマッド・クリムゾン・プリズナーに見向きもせず浜田の懐に潜り込み、躊躇いなくその胸に銃を突きつけた。

「ぐ、ご、あ、がああ、ぶおあっ……!!!」

「死ね死ね死ね死ね死ねえええええええええええええ!!!」

ノータイムで引き金を引く。
何発も何発も何発も引き金を引く。
浜田から苦悶の絶叫が響き、それを彩るように銃声が協奏する。

「ハァ……ハァ……ハァ……」

全身に血のシャワーを浴び顔を赤く染めたころには浜田は血だまりの中に大の字で倒れていた。

「な、ぜ……お…れ、が……ア…ルバ、ゴラズ…の、せ、いかつ……は、おれを、タ…フ、な……お、とこ……に……お、れの…じんせい……」

「貴方の100円にも劣る下らない人生など、知りません」

「り、リュ……ウ…セ、イ……」

最期に、七年前リュウセイに百円を借りパクしたことを思い出し、浜田は息絶えた。


「ヒイィ!!」

「……死にたくなければ、戦いなさい」

銃を強く握りしめ血に濡れた女帝は、マサオに一言だけ吐き捨てる。

「ま、待って……一人にしないでェ!!」

マサオは慌てて、泣き叫びながらその姿を追いかけるしか出来なかった。



【浜田操@人造昆虫カブトボーグ V×V】死亡



【シルヴィア・斑鳩・ミスルギ@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞】
[状態]:健康、返り血塗れ、失禁
[装備]:アンジュの拳銃@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞(浜田操の支給品)、鞭@現実
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:生き残り乃亜を殺す。
1:返り血を落としたい。
[備考]
クロスアンジュ23話でアンジュに威嚇射撃されて以降の参戦です。


【佐藤マサオ@クレヨンしんちゃん】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:死にたくない
1:シルヴィアに着いていく。
[備考]
特になし。

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