コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

ハジメの、サヨナラ

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面倒事。

 何で私がこんなものに巻き込まれてしまったんだろ、子供なんていくらでも居るだろうに。それこそ私をいじめてた奴らが巻き込まれてりゃ良いんだ。アイツらの方がよっぽど力があるでしょ。まさか私の力を知られてたりして、あの不思議な力とか見るにその確率は高いかもしれない、そうなったらもっと面倒な敵になる。

 まぁ良い……早めに脱出しないと、財布とか以外にも荷物全部――グリーフシードも没収されているみたいだし、危ないことになりかねない。魔女と戦うのも別に好きじゃないから、優勝して永遠にソウルジェムが濁らないようにでもしてもらう手もあるかな。私の願いは、とっくの前にキュゥべえに叶えてもらったし。でもあの場所にいた数十人が全員私と同じ力だったら、優勝狙いは難しいかな。私も新人だし。
 だったら脱出方法を考えるのが手っ取り早いけれど……その手っ取り早いが何より難しいんだろなあ。首輪は物理的に壊せば爆発するだろうし、多分ノアとかいう奴に動向を監視されてるはずだ。
 ここから先、どうするべきか――

「ぁ痛っ!?」

 ――油断してた!!
 脚に何かが刺さった。弾丸とかの類は落ちてないし、多分魔法の攻撃。治癒魔法はあんまり心得てないけれど、変身すればこのくらいどうにかなるはず。それよりも敵は…………居たっ、草むらの奥!

「命中……っ!やったの……!」
「……誰」
「……ヒナゲシっていうの。…………私は、絶対ここから帰らなきゃいけないの、だからね、ごめんね。ここで、倒れて欲しいの!」

 二発目が飛んでくる、それより前に!

「……!!服が変わったの!」

 灰色のシャツから、黒いゴスロリの格好に。その隣で武器のモーニングスターを生み出して……そう、これが、私の力。魔法少女の力!!

「死ぬのは貴方だよ」
「……っ、ただの子供じゃなかったのっ!」

 さっきの攻撃の正体はヒナゲシとやらが手に持ってる弓からだ。矢は魔法で生み出してるらしい、だから挙動も多分わけわかんない奴だ。

だったら。

「撃たれる前に、打つ」

 モーニングスターを振りかぶる。どこに当たってもそこそこダメージにはなるから、とりあえず当てれば良い。
 だけど物理技で倒せる敵なら苦労しない、倒れてくれりゃそれは良いけど。だからこそ、私の行うメインの攻撃は悟られてはいけない、モーニングスターの乱舞は本命の技ではない。

「(……ヒナゲシが魔法少女だったらややこしくなるけど、ソウルジェムが無い魔法少女は無いよね。まあ絶対普通の子供じゃないけど)」

 予想通り、ヒナゲシは単なる子供じゃない。モーニングスターの攻撃を回避は楽々。たまに当たりそうになっても見えないクッションに阻まれたように押し戻される。

「そろそろ……やられて欲しいのっ」
「私も死にたくなんかないし」

 でも、そろそろ行ける。ヒナゲシがよっぽど強靭な精神でも持ってなかったら、勝ち確定。

「……これはヒナゲシから仕掛けてきたことだし」
「そうなのっ、だからとっとと……ぉ、え?」
「悪く思われる道理はないよ」

 途端、ヒナゲシは信じられないようなものを見たような目をする。

「え?なに、どうして、お姉様?どうして、お姉様?え、やめて、ぇあ、ゃ、やだ、嘘、捨てないで、お姉様、お姉さま!やだ、ゃだやだ、やだ!!置いてかないでっ!!見捨てないで、あ、やだ!!お姉様っ!!!」

 何もない場所に手を伸ばして、涙をだばだば流してる。
 私の固有魔法、相手の精神への干渉、本命の攻撃。
 出来ることは感情とか考えてることをゆるく操作したり、幻覚とか見せるくらいだけで、そんな人の過去を覗けるとかでもないから、ヒナゲシには『一番嫌なことを見て苦しんで』くらいの操作をしたけれど。なんかすごく効いてる。お姉様とやらの間で何かあるらしい。訳ありだったんだろな、この子も。まあ別に同情とかするつもりはないけれど。
 まあ何はともあれ大チャンス。この一発で決めてやる。

「じゃあ、ヒナゲシさん」

「お、姉様、あ、やだ、うそ、これは、うそ、やだ」

「冥土の土産?に教えてあげる、私の名前は神名あすみ。魔法少女。」

 昔ちょっと聞いたことあるくらいで、本来の意味とかは知らないけれど。魔女相手に戦ってる時と一緒。私の口癖、決め台詞、相手への別れと、嘲笑を含んだ言葉。

「サヨナラ勝ちね」

 モーニングスターを思い切りその胸に、叩きつけた。



◇◇◇





「か、ひゅ、お゛ぇ」

 全身が痛む、頭がぐらぐらする,吐き気がする。こんな痛いの、久しぶり。
 すんでのところ、あの鉄球の風圧に私の風の魔法を乗せて、わざと思いっきり吹っ飛んだ。あんな状況だったけど、1人で生活してた時の生きる執念が役に立ったのかな。おかげで死ぬことだけは回避できたけど、普通に避けきれなかった分の痛みは効くし、吹っ飛んだんだからその分の痛みもプラス。魔法を使いまくった疲れもある。あと何より、最悪な光景を頭に貼り付けられたこと。

「幻覚、なの。うそなの、うそ、あんなの嘘なの」

 お姉様、リコリスお姉様。あいつに見せられた、お姉様に捨てられる光景。お姉様に捨てられた時、私の2つ目の命も、終わる。

「だって、好きだから、お姉様、お姉様が」

 カンナアスミ、絶対に許さない。あんな景色を、うそのお姉様を見せてきたあいつを、絶対に許さない。

「覚えてるの…………」

 だからちょっとは、休まなきゃ。私は願わなきゃいけないんだから。
 お姉様と、2人きりの永遠を。



【ヒナゲシ@きららファンタジア】
[状態]:疲労(中)、精神的疲労(大)、あすみへの怒り、身体の至る所への打撲及び傷跡
[装備]:ヒナゲシの弓@きららファンタジア
[道具]:
[思考・状況]基本方針:何が何でも生きて帰る。できる事ならば、お姉様(リコリス)との永遠の幸せを。
1:少し休む
2:カンナアスミ、絶対に許さない
[備考]
参戦時期はハイプリス撃破後から、神殿から捕えられる前の間。
ランドセルは最初に狙撃しようとした際に地面に置いたままです。
弓以外の支給品はランドセルに入ったままです。



◇◇◇



 ……ものすごい勢いで飛んでいったヒナゲシを見送る。

「……もしかして」

 失敗した?あんまり良い感触じゃなかった。横凪に振るったから、魔法でガードされたのかも。というか普通に当てればあんな吹っ飛ばない。素直に頭をかち割ればよかった。まあ今更後悔しても意味はない。次見つけた時、同じ手段でキメだけは気をつければ良い。そういや襲いかかってきた時にランドセルも持ってなかったし、ヒナゲシのそれはどこかに置きっぱなしのはず。じゃあまずそれを見つけることにしよう。支給品は多い方がいいし。

「……」

 早く、帰りたい。こんな無駄な奪い合いはしたくもない。早くノアには死んでほしいし、無理なら早く全員死んでほしい。私はこんな場所にいたくない。
 せっかく、私を虐めた奴らのいない人生を手に入れられたんだから。私は、絶対に帰る、帰ってやる。



【神名あすみ@2ちゃんねる+魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:健康、疲労(小)、左足に射られた跡(回復済)
[装備]:あすみのソウルジェム@2ちゃんねる+魔法少女まどか☆マギカ、ランダム支給品1~3、基本支給品一式
[道具]:
[思考・状況]基本方針:生きて帰る
1:ヒナゲシのランドセルを探す
2:脱出方法があるならそれで、無いなら皆殺し
[備考]
2ちゃんねるの釣りスレにて生まれた魔法少女です。設定はスレにて決定されたもの準拠ですが、細かい設定や口調は後続の書き手様におまかせします。
魔法少女のシステムはまどマギ原作通りです。魔女化は制限されていません。
ソウルジェムはランダム支給品ではない扱いです。



【ヒナゲシの弓@きららファンタジア】
ヒナゲシに本人支給。
至って普通の弓。
自身の魔法で矢を生み出し、射ることが出来る。

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