「…ふざけてる!」
巫女服に身を包んだ一人の少女が、憤慨の言葉を口にした。
「沙都子を北条鉄平の魔の手から救って…今度こそって思ったのに、なんでこんな訳の分からないことになってるのよ!」
少女…古手梨花は、雛見沢という限界集落で御三家という立場にある女の子である。
そして彼女は、昭和58年6月を何度も繰り返し、その度に雛見沢症候群という奇病に端を発する悲劇を経験してきていた。
何度となく訪れる、止められぬ悲劇に諦観すら抱きかけていた梨花だったが…今回は違った。
友人である北条沙都子を虐待する、叔父の北条鉄平の魔の手から、仲間たちと力を合わせ沙都子を救うことに成功した。
運命は変えられる。
ほんのちょっとの踏み出す勇気があれば、変えられるのだと梨花は思い知った。
そして、今度こそ悲劇のループから抜け出そうと決意し、ひとまずは仲間たちと綿流しの祭りを楽しもうとして…
殺し合いに巻き込まれたのは、そんなお祭りのまっただ中であった。
故に梨花の姿は、祭りの神事の為に着替えた紅白の巫女服のままであった。
そして彼女は、昭和58年6月を何度も繰り返し、その度に雛見沢症候群という奇病に端を発する悲劇を経験してきていた。
何度となく訪れる、止められぬ悲劇に諦観すら抱きかけていた梨花だったが…今回は違った。
友人である北条沙都子を虐待する、叔父の北条鉄平の魔の手から、仲間たちと力を合わせ沙都子を救うことに成功した。
運命は変えられる。
ほんのちょっとの踏み出す勇気があれば、変えられるのだと梨花は思い知った。
そして、今度こそ悲劇のループから抜け出そうと決意し、ひとまずは仲間たちと綿流しの祭りを楽しもうとして…
殺し合いに巻き込まれたのは、そんなお祭りのまっただ中であった。
故に梨花の姿は、祭りの神事の為に着替えた紅白の巫女服のままであった。
「羽入!羽入!!」
自分にしか見えない友人を呼ぶ。
しかし、いつもうろちょろしている彼女が出てくることはない。
しかし、いつもうろちょろしている彼女が出てくることはない。
「最悪だわ…」
殺し合いという訳の分からない舞台。
いなくなった羽入。
状況は絶望的と言っていい。
だが…
いなくなった羽入。
状況は絶望的と言っていい。
だが…
「…諦めない、諦めないわ」
自らを鼓舞するように梨花は呟く。
梨花には前原圭一という友人がいる。
沙都子救出の中心人物となった男の子。
彼は、口先の魔術師と呼ばれるほどに、土壇場で非常に口の回る男だった。
彼の言葉は、雛見沢全体に火をつけ、運命を変えてみせた。
だから梨花も、今ここで弱音を吐いたりしない。
たとえ虚勢でも、嘘でも。
梨花には前原圭一という友人がいる。
沙都子救出の中心人物となった男の子。
彼は、口先の魔術師と呼ばれるほどに、土壇場で非常に口の回る男だった。
彼の言葉は、雛見沢全体に火をつけ、運命を変えてみせた。
だから梨花も、今ここで弱音を吐いたりしない。
たとえ虚勢でも、嘘でも。
「私は、絶対に雛見沢に帰る!みんなと…運命を越えてみせるわ!」
きっと圭一なら、こう言って簡単に運命なんて変えてみせるんだから。
「勇者様~!」
決意を固めていると、声が聞こえてきた。
女の子の声だ。
どうやら誰かを探しているらしい。
女の子の声だ。
どうやら誰かを探しているらしい。
(…人を探してるなら、殺し合いに乗っている可能性は低いかしら)
少し迷った後、梨花は声の主に接触することにした。
そうして出会ったのは、黒いローブを来た、同年代と思われる三つ編みの女の子。
女の子は梨花に気づくと、こちらに近寄ってきた。
そうして出会ったのは、黒いローブを来た、同年代と思われる三つ編みの女の子。
女の子は梨花に気づくと、こちらに近寄ってきた。
「あの、すいません、勇者様…ニケっていう金髪の男の子知りませんか?」
「みー、ここに連れてこられてからは誰とも会ってないのですよ」
「みー、ここに連れてこられてからは誰とも会ってないのですよ」
先ほどまでの口調から打って変わって、猫かぶりモードで女の子に応対する。
梨花の返答を聞くと、女の子は「そっか…」とがっくりしながら項垂れた。
梨花の返答を聞くと、女の子は「そっか…」とがっくりしながら項垂れた。
「そっちは誰かと出会いましたか」
「ううん、私もあなたが初めてだよ」
「ううん、私もあなたが初めてだよ」
話をしながら梨花は女の子を目踏みする。
とりあえず、こちらに襲い掛かってくる、ということはなさそうだった。
なんとなくあわあわした雰囲気が羽入に似ていて、嘘をつけるタイプにも見えない。
安全、と考えてよさそうだ。
とりあえず、こちらに襲い掛かってくる、ということはなさそうだった。
なんとなくあわあわした雰囲気が羽入に似ていて、嘘をつけるタイプにも見えない。
安全、と考えてよさそうだ。
「とりあえず自己紹介をするのです。ボクは古手梨花。よろしくなのですよ、にぱー☆」
「あ、私はククリ!こっちこそよろしくね、リカちゃん!」
「あ、私はククリ!こっちこそよろしくね、リカちゃん!」
お互いに名乗り合った梨花とククリは、その後しばらく話をした。
その結果、お互いが全く違う世界の住人なのだと知ることになった。
その結果、お互いが全く違う世界の住人なのだと知ることになった。
「勇者に魔王…おとぎ話みたいな話なのです」
「私は勇者様と一緒に魔王ギリを倒す旅をしてるの」
「ククリは魔法使いなのですか?」
「うん、いつもは杖で地面に魔法陣を書いてるんだけど…没収されちゃったみたいで」
「その杖がないと魔法を使えないのですか?」
「う、う~ん…一応代わりになるものはあるんだけど…」
「私は勇者様と一緒に魔王ギリを倒す旅をしてるの」
「ククリは魔法使いなのですか?」
「うん、いつもは杖で地面に魔法陣を書いてるんだけど…没収されちゃったみたいで」
「その杖がないと魔法を使えないのですか?」
「う、う~ん…一応代わりになるものはあるんだけど…」
そういうとククリは、デイバックからあるものを取り出した。
それは…
それは…
「……ほうき?」
「うん…」
「…これで魔法を?」
「うん……」
「うん…」
「…これで魔法を?」
「うん……」
梨花は目を丸くし、ククリは気まずそうに顔を赤くして逸らした。
しばらく、周囲が沈黙に支配される。
口を先に開いたのはククリの方だった。
しばらく、周囲が沈黙に支配される。
口を先に開いたのはククリの方だった。
「そ、そういえば梨花ちゃん、その格好可愛いね!」
「みー、巫女さんで圭一がモエモエ~なのですよ」
「え、巫女さん!?じゃあもしかして梨花ちゃんも魔法使えたりするの!?」
「…そういう世界線もあったような気はしますが、僕は魔法使いじゃないのですよ」
「そっかあ…」
「僕の世界では魔法はおとぎ話の世界の話なのです。ククリが魔法を使えるというのなら、見てみたいのです」
「みー、巫女さんで圭一がモエモエ~なのですよ」
「え、巫女さん!?じゃあもしかして梨花ちゃんも魔法使えたりするの!?」
「…そういう世界線もあったような気はしますが、僕は魔法使いじゃないのですよ」
「そっかあ…」
「僕の世界では魔法はおとぎ話の世界の話なのです。ククリが魔法を使えるというのなら、見てみたいのです」
それは、半分本音ではあったが、もう半分は同行者の戦力確認の為だった。
魔王を倒す旅をしているというのだから、それなりに攻撃的な魔法を使えるのだろう。
自分が戦う力を持たない以上、彼女の戦闘能力がどれほどあてになるのかは確認しておきたいところだった。
魔王を倒す旅をしているというのだから、それなりに攻撃的な魔法を使えるのだろう。
自分が戦う力を持たない以上、彼女の戦闘能力がどれほどあてになるのかは確認しておきたいところだった。
「うん、いいよ!」
梨花の申し出にククリは快く応じると、箒を構えてその場でダンスを踊るように回り始めた。
その場で踊りつつも、地面には器用に魔法陣が完成されていく。
その場で踊りつつも、地面には器用に魔法陣が完成されていく。
「ツチヘビ!」
そしククリの魔法が発動すると…火の玉と思しき物体が地面に潜った。
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
(うーん、関わりたくないなあ)
ルーミアは、梨花とククリを少し離れた所で観察しながら苦い顔をしていた。
ルーミアは妖怪だ。
しかも、人食いの妖怪である。
ただし、妖怪としてはそれほど強くない。
だから、この殺し合いの場でも、自分でもどうにかなる弱い相手を対象に捕食しようと考えていた。
そうして彼女が最初に見つけたのが梨花とククリだったのだが…
ルーミアは妖怪だ。
しかも、人食いの妖怪である。
ただし、妖怪としてはそれほど強くない。
だから、この殺し合いの場でも、自分でもどうにかなる弱い相手を対象に捕食しようと考えていた。
そうして彼女が最初に見つけたのが梨花とククリだったのだが…
(紅白の巫女に黒い魔法使い…)
ルーミアはかつて、博麗神社の主である紅白の巫女・博麗霊夢と黒い帽子と服に身を包んだ普通の魔法使い・霧雨魔理沙という2人の人間に退治されたことがあった。
さすがにルーミアも今目の前にいるのが別人であるということは分かっていたが、それでも紅白の巫女と黒い魔法使いである。
不吉と言う他ない。
さすがにルーミアも今目の前にいるのが別人であるということは分かっていたが、それでも紅白の巫女と黒い魔法使いである。
不吉と言う他ない。
(無視して他の人間を食べよっと)
触らぬ巫女と魔法使いに祟りなし。
ルーミアはその場から離れようと動いたその時、
ルーミアはその場から離れようと動いたその時、
「ツチヘビ!」
次の瞬間、彼女の身体は突然地面から現れた炎に包まれた。
「みー、火の玉が地面に潜ったのです」
「うーん、おかしいなあ、動く魔物がいないときは魔法陣の上に止まったままになるはずなんだけど」
「うーん、おかしいなあ、動く魔物がいないときは魔法陣の上に止まったままになるはずなんだけど」
少女二人から少し離れた所でそんな話をする中、ルーミアは
「な、なんでこうなって…ガクッ」
身体を焦がしながら気絶するのだった。
【ククリ@魔法陣グルグル】
[状態]健康
[装備]魔理沙の箒@東方project
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:殺し合いなんてしない
1:梨花と行動しニケがいるなら見つけたい
[備考]
※参戦時期は、少なくともアラハビカ編以降
[状態]健康
[装備]魔理沙の箒@東方project
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:殺し合いなんてしない
1:梨花と行動しニケがいるなら見つけたい
[備考]
※参戦時期は、少なくともアラハビカ編以降
【古手梨花@ひぐらしのなく頃に】
[状態]健康
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:運命を打ち破り、雛見沢に帰る。
1.ククリと行動する
[備考]
※参戦時期は、皆殺し編の綿流し祭中。
その為巫女服姿です。
[状態]健康
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:運命を打ち破り、雛見沢に帰る。
1.ククリと行動する
[備考]
※参戦時期は、皆殺し編の綿流し祭中。
その為巫女服姿です。
【ルーミア@東方projet】
[状態]ダメージ(小)、軽度の全身火傷、気絶
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:弱そうな人間を食べる
1.紅白の巫女(梨花)と黒い魔法使い(ククリ)から離れたい
[備考]
※霊夢と魔理沙双方に倒されている設定です。
[状態]ダメージ(小)、軽度の全身火傷、気絶
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:弱そうな人間を食べる
1.紅白の巫女(梨花)と黒い魔法使い(ククリ)から離れたい
[備考]
※霊夢と魔理沙双方に倒されている設定です。