コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

可能性のドアはロックされたまま

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匿名ユーザー

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うっそうとした森の中。
頭を丸坊主にした少年が、顔を真っ青にしてたたずんでいた。

「なんだよ、これ……。
 なんでこんなことに……」

彼の名は、クリリン。
後に、「地球人最強」と呼ばれるまでに成長する武術家である。
だが今ここにいる彼は、不純な動機で武術の道に足を踏み入れたスケベなガキでしかない。

「せっかく武天老師様への弟子入りがかなったというのにーっ!」

クリリンは武術の神と呼ばれる武天老師に弟子入りを果たし、これからの人生に輝かしい希望を抱いていた。
ところが気がつけば見知らぬ場所で、自分と似た声の少年とその兄が殺される瞬間を見せられた。
そして命じられたのが、殺し合いだ。

「や、やるしかないのか?
 殺すしか……」

成長したクリリンであれば、無法の輩に屈することをよしとすることはなかっただろう。
だが今の彼は、まだ力も心も弱い。
目の前で人がなすすべもなく殺される様を見て、すでに心が折れてしまっていた。

「落ち着け、俺……。
 まずは武器の確認だ」

滝のように冷や汗をかきながらも、クリリンは荷物のチェックを始めた。

「なんだこれ……。木の棒……。
 いや、杖なのか?」

クリリンが見つけたのは、1本の杖だった。
ぱっと見は木でできているように見えるが、触った感触はむしろ石に近い。

「これで殴れって言うのか?
 なんか説明書きがついてるけど、暗すぎてさすがに読めないな……」

もっと明るいところで荷物を開くべきだったか、と思いつつ、クリリンは杖をランドセルに戻そうとする。
だがその時、彼の後ろでかすかに物音がした。

「誰だ!」

とっさに叫びながら、クリリンは振り向く。
すると、物陰からネコミミのついた帽子をかぶった少年が飛び出してきた。
クリリンからはよく見えていなかったが、その表情は恐怖一色に染まっていた。
彼もまた、この状況に追い詰められていたのだ。

「う、うああああ!!」

少年は絶叫しながら、手にした拳銃をクリリンに向ける。

「バカ、やめろ!」

クリリンはそう叫び、とっさに杖を少年に向ける。
その瞬間、杖の先から光の球が放たれた。

「は?」

想定外の現象に、クリリンの口から間の抜けた声が漏れる。
彼の困惑をよそに、光の球は少年に向かって飛んでいく。
そして命中と同時に、少年の体を飲み込むほどの爆発を起こした。

「お、おい! 大丈夫か、おまえ!」

クリリンはたまらず、少年の元に駆け寄る。
だが彼が確認したのは、黒焦げになり明らかに息絶えた少年の体だった。

「ち、違う……。
 俺は、殺す気なんか……。
 うわああああ!!」

他者の命を奪ってしまった事実に耐えられず、クリリンは絶叫する。
そしてそのまま、闇雲に走り始めた。
それで現実から逃げられると思っているかのように。
だが、そんなはずはない。どこまで行っても、そこは殺し合いの場だ。
本来なら輝かしいものになるはずだった彼の未来は、今は闇に塗りつぶされていた。




【クリリン@ドラゴンボール】
[状態]錯乱
[装備]マグマの杖@ドラゴンクエストシリーズ
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:どうすればいいのかわからない
[備考]
※参戦時期は亀仙人に弟子入りした直後


【空豆ピースケ@Dr.スランプ 死亡】
※ピースケの支給品は、彼の死体のそばに放置されています。
 ただし、爆発で壊れている可能性があります。


【マグマの杖@ドラゴンクエストシリーズ】
マグマの力が込められた杖。
作品によって道具として使ったとき、爆発で攻撃する場合とマグマで攻撃する場合があり、
派生作品では両方の効果を持っていることが多い。
本ロワでは振ると爆発する光球を飛ばし、地面に刺すとマグマを呼ぶ。

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