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どろぼー

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どろぼー ◆OmtW54r7Tc


「ん?」

奇妙な二匹との唐突な出会いと別れに唖然としていたシムシティーことどろぼー。
そんな彼の前に、別の二匹――いや、二人が姿を現していた。

(ふむ、チームを組んでいるという事は、協力しあっているという事。となれば…殺し合いに乗っている可能性は低いですね)

やや離れた所にいる二人がこちらに近づいてくるのを眺めながら、どろぼーは思考する。
自分の目的は、この殺し合いという問題を解決する事。
その為には、志を同じくする同士が必要だ。
ゆえに…とるべき行動は決まっている。
どろぼーは二人のもとへと走り出す。
そして、目の前の二人に手を差し出し、言った。

「こんにちは。私はシムシティーと言います。この殺し合いを解決するため、協力していただけませんか?」



「うれぴっぷる!」

とっとこハム太郎2は喜んだ。
仲間を集めることを目的としたゲームである彼にとって、仲間が増えるのはなによりも嬉しいことなのだ。
当然、どろぼーの差し伸べてきた手を取ろうとして…


「'どろぼー'と言ったか?悪いがその頼みは聞けない」


隣のゼルダの伝説夢をみる島DXはそういうと、持っていたラミアスの剣を振るった。
なおどろぼーはシムシティーと名乗っているが、夢をみる島DXもとっとこハム太郎2も彼の名前を「どろぼー」として認識している。

「うわああああっ!?」
「ち…」

斬撃をかろうじて回避したどろぼー。
しかし、かわした際に尻もちをついてしまい、足がすくんですぐに立ち上がることができない。

「そ、そんな…!?殺し合いに乗っていないのでは…!」
「誰がそんなことを言った。俺達は殺し合いに乗っている」
「がちゅん!?」

DXの言葉にハム太郎2はショックを受けたように飛び上がる。
彼もまたDXが殺し合いを止めるために自分の協力要請を了承してくれたものだと思い込んでいた為、衝撃を受けたのだった。

「悪いが、ここで死んでもらう…」
「あ、あわわわ…」

剣を構え、どろぼーに近づく夢を見る島DX。
そして、ラミアスの剣が振り下ろされ――


「あたーっちゅ!」
「ぐっ!?」


突然の横からの衝撃に、DXの行動は中断される。
DXは衝撃が飛んできた方向を見る。

「お前…何故邪魔をする!」
「めちゅ~っ!」

攻撃の主、ハム太郎2はDXに対して地団太を踏む。
言葉が通じなくとも、その行動を見れば彼が怒っているということは理解できる。

(どういうことだ!?こいつは殺し合いを円滑に進めるべく、自分に協力を申し出たのではなかったのか!?)

ハム太郎2の行動に戸惑いを見せるDX。
が、すぐに事態を飲み込んだ。

(そういうことか…こいつは確かに協力を申し出はしたが、しかし殺し合いへの協力とは言っていない。殺し合いを止めるための協力を申し出ていたのか!)

それならば、こいつも敵だ。
DXは、ハム太郎2へと剣を向ける。
その行動にハム太郎2は、悲しい表情を見せ、そして…


「ねがちゅる!」


彼は願った。
夢をみる島DXに、こんなことは止めてほしいと。
自分と協力してこの殺し合いを止めてほしいと。

「なんだ、命乞いか?くだらんな」

しかし、そんな彼の願いを知る由もないDXには、それがただの命乞いにしか見えない。
構うことなく、ハム太郎2に近づき――

「っ!」

近づこうとして…しかしその足取りは重い。
とっとこハム太郎2の姿に…あの少年の姿が重なる。
あの少年に似た彼を殺すこと。
それはまるで、自分自身の夢を、終わらせたい夢を、この手で破壊してしまうかのようで…
ハム太郎2を殺してしまった瞬間、あの少年への想いが消えてなくなってしまうような気がして。

(違う!違う!こいつはあの子とは違う!)

頭を振って、幻影を振り払う。
そして、ハム太郎2に向けて剣を振り上げ…



ピカッ!



辺りが、光に包まれた。




「ぐあああああああっ!?」

夢をみる島DXの身体に、電撃が浴びせられる。
彼が振り上げたラミアスの剣に、雷が落ちたのだ。

「わたた!わたた!わたた!」
「くっ!何故突然雷が!?」

そして雷は、一発だけではない。
夢をみる島DXととっとこハム太郎2の周囲に、何発もの落雷が落ちてくる。

「ひ、ひええええ!お助けーっ!」

しばらく腰を抜かしたまま二人のやりとりを見ていたどろぼーは、その場から離れて、ゴールデンフォックスに乗り込む。
この落雷は彼自身の能力による災害であり、どろぼーとしてはこの災害に対して解決策を練る必要があるのだが、そんなことをしている余裕などなかった。
目の前の二人は、殺し合いに乗っている。
災害という問題を解決する以前に、自分自身の命の危機という問題を解決する必要があったからだ。

「ふう…チームを組んでいるからといって味方だと判断したのは浅はかでしたね」

どろぼーは混乱していた
故に、ハム太郎2がDXの攻撃を止めたことも、その後二人が仲間割れを始めたことも、ほとんど認識できていなかった
その為、二人ともゲームに乗っているのだと勘違いしてしまっていた

シムシティーことどろぼーを乗せたゴールデンフォックスは、あっという間に落雷現場から姿を消した。

【C-3 街】

【どろぼー(シムシティー)】
【状態】健康
【装備】ゴールデンフォックス@F-ZERO
【道具】支給品一式×2、不明支給品
【思考】
1:自分が起こす問題を解決しながら脱出する
2:勝手に消えるとしても問題は解決していく
3:夢を見る島DXととっとこハム太郎2を警戒
※外見は優柔不断で気の弱そうなオッサン市長です。
※能力は「本人の意図と全く無関係に火災・洪水・竜巻・地震・怪獣などの災害が狭いエリアで自然発生する」能力です。
 発生した災害は一定時間で消えますが、なるべく問題は自力で解決した方がいいです。災害が直接シムシティーを狙う事はありません(とばっちりで危害が及ぶ可能性はゼロではありません)。
※名前が「どろぼー」になりました。これから全ての人に「どろぼー」と呼ばれる羽目になります。
※自分がかなり迷惑な人間だと気づいていません。

とっとこハム太郎2は、断続的に襲い来る雷から逃げながら北西の方向へ進み、一度は入った街から抜け出て再び森の中にいた。

「ぼっち…」

また一人になってしまった。
そのことに、寂しさを募らせる。
どろぼーに会ったときは、順調に仲間が増えていって、とても「うれぴっぷる」だったのに。
それなのに、また振り出しだ。

「がんばりん!がんばりん!」

それでも、ハム太郎2はくじけない。
いなくなったのなら、また集めなおせばいい。
そうやって前向きに思考を切り替える。
そしてハム太郎2の脳裏には、先ほどまで行動を共にしていた夢をみる島DXの姿が浮かぶ。

彼は、殺し合いに乗っていた。
自分に、剣を向けた。
だけど、自分に剣を向けたあの時、とてもつらそうな顔をしていた。
まるで、何かに迷っているかのように。
だからきっと、本当は殺し合いなんてしたくなかったんじゃないかと思う。
それならば――自分のすべきことは決まっている。
彼を止める。
あの時のように、殺し合いをやめてほしいと「ねがちゅる」する。
拒まれようと、何度だって。
たとえ言葉が通じなくても、この想いを伝えてみせる。
だって、彼は、夢をみる島DXは。


「ともちっ!」


大切な仲間で…'ともだち'なんだから。


【C-2 森】

【とっとこハム太郎2】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、ハム語辞書@とっとこハム太郎2
【思考】
1:再び仲間を集める
2:ゼルダの伝説 夢をみる島DXを止める
※外見は5歳くらいの男の子です
※とっとこハム太郎2内で出てきたハム語以外の言葉をしゃべることができません


一方、ゼルダの伝説夢をみる島DXは、南へと逃げた。
剣を持っていた為に何発か雷を食らってしまったが、致命傷というほどではない。
そして、彼の目の前にはジャスコがあった。
人がいることを期待して、彼はその中へ入る。

探索の結果、人はいなかった。
しかし、とある場所に焦げた跡がくっきりと残っている。
どうやら、ここで戦いがあったようだ。

「炎の使い手がこの近くにいるという事か…?」

夢をみる島DXは知らない。
この火災跡を残したのが、先ほど出会ったシムシティーことどろぼーの能力によるものだという事を。
その能力に巻き込まれて、自分の先輩が焼き炭になって死んでしまったことを。
それはともかく、このジャスコは非常に物資が揃っている。
今後の戦いを有利にするべく、ここにあるものを回収するべきだろうか。
そう考え、DXは商品の一つを手に取り、リュックに入れようと――


―あれほどちゃんとカネはらえっていったのに・・・ しかたがない
 しんでもらう!―


脳裏に浮かんだ店長の姿にゾクリと悪寒が走る。
そして、リュックに入れようとしたものを棚に戻す。

「'どろぼー'は、いけないよな……ん?」

冷や汗をかきながらそう言ったDXは、ふと違和感を感じた。
そう、思い浮かぶのは、少し前にどろぼーと出会った時の会話だ。


『こんにちは。私はシムシティーと言います。この殺し合いを解決するため、協力していただけませんか?』

『'どろぼー'と言ったか?悪いがその頼みは聞けない』


あの男は確かにシムシティーと名乗っていた。
それなのに自分は、あの男をどろぼーと呼んだ。
いったいどういうことだ。
あの男はどこかで万引きでもしたのだろうか。
見た所善良そうな男に見えたが。
いや、そもそも何故あの男に自分のゲームの仕様が適用されているんだ。

「あの'どろぼー'…次に会ったら話を聞いておくべきか」

シムシティー…いや'どろぼー'への疑問を胸に、DXはジャスコを出た。


【D-4 ジャスコ付近】

【ゼルダの伝説 夢をみる島DX】
【状態】ダメージ(中)
【装備】ラミアスの剣@DQ6
【道具】支給品一式
【思考】
1:夢を終わらせる
2:とっとこハム太郎2に対する動揺
3:次にどろぼー(シムシティー)に会ったら話を聞きたい
※外見はゼルダの伝説 夢をみる島DXのリンクです


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