「都市核(シティ・コア)」は神代の昔に作られた神器(アーティファクト)。但し、いつ誰が作った物かは分かっていない。ある王が神にそれを問いかけたことがあるが、神は黙して答えなかったらしい。
浮遊する、青く光る二十面体の水晶のような物で、城の地下など基本的に各都市の地下に埋設されて、
源泉と接続される。源泉から豊かな魔力を汲み上げ、領主となった者はその莫大な魔力を操れるようになる。
領地全体に対しては、気候を調整したり、水不足を緩和して生産性の底上げができる。
範囲を城に絞れば、中級や上級魔族の攻撃も何度か防げる。
また、配下となる新しい貴族を任命する事や褒賞、断罪、免罪を行うことができる。
反逆した者に対して「反逆印」という烙印を使用することもできる。これは
魔法薬や
魔法で癒やして消されない為に、都市核の力で永続的に烙印を治療できないようにしたものである。
このように人を超えた都市核の力を自在に使えるからこそ、領主は特別なものとして扱われる。
都市核の強大な力が及ぶ領内で領主を殺すことは、
竜を狩ることに匹敵するくらい難しいこととされている。
領主の位は治める源泉の規模に左右される。かつては、多くの都市を従えるほどに領主の位は上がった。
そして王とは他の領主を従えた者。皇帝とは王を従えた者を指していた。
守護や太守は、領主から権限を預けられたただの代理人で、都市核の力を借りられるが主は領主のままとなる。
都市核については、王族、領主本人とその継承権一位の者しか知らない秘密となっている。
王や領主は位を継いだ時に都市核と契約するが、神の洗礼を受けていると契約できない。
都市の太守、街の守護などは都市核の使用代行権を預かるだけなので、洗礼を受けていても問題ない。
都市や街が築けるほどの源泉は滅多に無く、
フルー帝国時代以降に新規で都市核が作られたという話は聞かない。
また、少なくとも現在では製法が失われている。かつてボルエナンの賢者
トラザユーヤ殿が復元を試みた事があったそうだが、性能の低い贋物を作るのが限界だった。
都市核の力で広域の魔族探索を行うことも可能だが、魔力に余裕が無い都市で実行すると1ヶ月程気候調整すらできなくなる。
最終更新:2019年06月29日 09:44